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  • 特開-閉塞装置及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070047
(43)【公開日】2022-05-12
(54)【発明の名称】閉塞装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/134 20060101AFI20220502BHJP
【FI】
F16L55/134
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020179058
(22)【出願日】2020-10-26
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】595108572
【氏名又は名称】クロダイト工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169960
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴光
(72)【発明者】
【氏名】井上 智裕
(72)【発明者】
【氏名】久米 佐衣子
【テーマコード(参考)】
3H025
【Fターム(参考)】
3H025DA02
3H025DB18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】流体管を安全に閉塞可能な閉塞装置及び方法を提供する。
【解決手段】流体管1内にバッグ50を導入し、バッグを流体の圧力により膨張させて流体管の内部を閉塞する閉塞装置10であって、流体管に接続可能なシリンダー20と、シリンダー20内にシリンダーの軸方向に進退移動可能に設けられ、先端にバッグを通す切欠部32が形成されたガイドパイプ30と、ガイドパイプ内に挿通されて軸方向に進退移動可能に設けられ、先端部がバッグに接続されるとともに基端部がバッグを膨張させる流体源60に接続されるスライド管40と、を備え、ガイドパイプが流体管から退避された状態で、バッグが膨張する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体管内にバッグを導入し、前記バッグを流体の圧力により膨張させて前記流体管の内部を閉塞する閉塞装置であって、
前記流体管に接続可能なシリンダーと、
前記シリンダー内に前記シリンダーの軸方向に進退移動可能に設けられ、先端に前記バッグを通す切欠部が形成されたガイドパイプと、
前記ガイドパイプ内に挿通されて前記軸方向に進退移動可能に設けられ、先端部が前記バッグに接続されるとともに基端部が前記バッグを膨張させる流体源に接続されるスライド管と、
を備え、
前記ガイドパイプが前記流体管から退避された状態で、前記バッグが膨張することを特徴とする閉塞装置。
【請求項2】
前記ガイドパイプが前記流体管から退避された状態でのみ前記スライド管への流体の供給を許容する安全機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の閉塞装置。
【請求項3】
前記安全機構は、
前記流体源と前記スライド管の吸込口とを接続可能なジョイントと、
前記ジョイントと前記ガイドパイプのハンドルとを結ぶ紐状部材と、
を備え、
前記紐状部材の長さは、前記ガイドパイプが前記流体管から退避された状態における前記ハンドルと前記吸込口との距離と略等しく設定されていることを特徴とする請求項2に記載の閉塞装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の閉塞装置を用いた閉塞方法であって、
前記流体管に前記シリンダーを接続する工程と、
前記ガイドパイプの先端を前記流体管に導入する工程と、
前記シリンダーを前記流体管に向けて進行させ、前記切欠部を介して前記バッグを前記流体管に導入する工程と、
前記バッグを膨張させる前に、前記ガイドパイプを前記流体管から退避させる工程と、
前記バッグを膨張させて、前記流体管の内部を閉塞する工程と、
を含むことを特徴とする閉塞方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体管の内部を閉塞する閉塞装置及びこれを用いた閉塞方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地中に埋設された水道管等の流体管を修理又は交換する場合、流体管を切断する前に施工区間における流体管内の流体を遮断する必要がある。
【0003】
特許文献1には、上水管の内部に案内部材を挿入した後に軸部材を降下させて、案内部材の下端の開口部を介してバッグを上水管の内部に導入し、バッグを上水管内で膨らませることで上水を遮断する閉塞装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-135938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された閉塞装置は、バッグで上水管を閉塞した状態で、上水管内で圧力変動が生じた場合、バッグが上水管内を移動して案内部材に衝突して案内部材を変形させて、案内部材が格納不能になる虞があった。
【0006】
そこで、流体管を安全に閉塞可能な閉塞装置及び方法を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る閉塞装置は、流体管内にバッグを導入し、前記バッグを流体の圧力により膨張させて前記流体管の内部を閉塞する閉塞装置であって、前記流体管に接続可能なシリンダーと、前記シリンダー内に前記シリンダーの軸方向に進退移動可能に設けられ、先端に前記バッグを通す切欠部が形成されたガイドパイプと、前記ガイドパイプ内に挿通されて前記軸方向に進退移動可能に設けられ、先端部が前記バッグに接続されるとともに基端部が前記バッグを膨張させる流体源に接続されるスライド管と、を備え、前記ガイドパイプが前記流体管から退避された状態で、前記バッグが膨張するように構成されている。
【0008】
この構成によれば、ガイドパイプ及びスライド管をこの順で流体管に降下し、バッグが切欠部を介して流体管に導入され、その後、ガイドパイプのみを上昇させ、バッグを膨張して流体管の内部を閉塞することにより、流体管内の圧力変動によって流体管を閉塞するバッグが、ガイドパイプの先端に衝突してガイドパイプを変形させることを抑制できる。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る閉塞方法は、上述した閉塞装置を用いた閉塞方法であって、前記流体管に前記シリンダーを接続する工程と、前記ガイドパイプの先端を前記流体管に導入する工程と、前記シリンダーを前記流体管に向けて進行させ、前記切欠部を介して前記バッグを前記流体管に導入する工程と、前記バッグを膨張させる前に、前記ガイドパイプを前記流体管から退避させる工程と、前記バッグを膨張させて、前記流体管の内部を閉塞する工程と、を含むように構成されている。
【0010】
この構成によれば、ガイドパイプ及びスライド管をこの順で流体管に降下し、バッグが切欠部を介して流体管に導入され、その後、ガイドパイプのみを上昇させた状態で、バッグを膨張して流体管の内部を閉塞することにより、流体管内の圧力変動によって流体管を閉塞するバッグが、ガイドパイプの先端に衝突してガイドパイプを変形させることを抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、流体管内の圧力変動によって流体管を閉塞するバッグが、ガイドパイプの先端に衝突してガイドパイプを変形させることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る閉塞装置を示す一部切欠斜視図であり、(a)はガイドパイプを降下させた状態を示す図であり、(b)はバッグを膨張させた状態を示す図である。
図2】閉塞装置が流体管に取り付けられた初期状態を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)のA-A線断面図である。
図3】ガイドパイプが降下させた状態を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)のB-B線断面図である。
図4】バッグが流体管に導入された状態を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)のC-C線断面図である。
図5】ガイドパイプが流体管から退避させた後にバッグを膨張させた状態を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)のD-D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る閉塞装置10について、図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
【0014】
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
【0015】
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。なお、本実施例において、「上」、「下」の語は、上下方向における上方、下方に対応するものとする。
【0016】
図1(a)、(b)は、閉塞装置10を示す一部切り欠き斜視図である。図2(a)は、閉塞装置10を示す正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA-A線断面図である。閉塞装置10は、流体管1の穿孔2に対応する位置にストッパーサドル3を介して接続されている。なお、以下では、流体管1内を上水が流れる場合を例に説明するが、流体管1内を流れる流体は、上水に限定されず、例えば、工業用水、農業用水、下水等の液体、ガス、又は液体とガスとの混合体等であっても構わない。
【0017】
流体管1は、断面略円形状に形成されており、その材質は、金属製、コンクリート製、塩化ビニール製、ポリエチレン製又はポリオレフィン製等である。または、流体管1の内周面は、エポキシ樹脂やモルタル等で被覆されても良い。
【0018】
ストッパーサドル3は、それぞれ略半円筒状に形成された上方サドル部3a及び下方サドル部3bを対向させて組み合わせることで略円筒形状を呈している。
【0019】
上方サドル部3aの幅方向の両端には、側方フランジ4aがそれぞれ設けられている。また、下方サドル部3bの幅方向の両端には、側方フランジ4bがそれぞれ設けられている。側方フランジ4a、4bには、ボルト5を挿通する図示しないボルト孔が形成されている。ボルト5は、側方フランジ4a、4bのボルト孔に挿通された状態でナット5aが螺合することにより、上方サドル部3aと下方サドル部3bとが一体に固定される。
【0020】
上方サドル部3aの中央には、中央フランジ6が設けられている。中央フランジ6は、幅方向に直交する上下方向に向かって上方サドル部3aから立設されている。中央フランジ6は、上下方向に沿って略同径に形成されている。
【0021】
中央フランジ6には、上方サドル部3aを上下方向に貫通する取付孔7が形成されている。取付孔7は、上方サドル部3aの内側及び外側を連通している。取付孔7は、穿孔2に対応する位置に配置されている。
【0022】
上方サドル部3aの内周面は、流体管1の外周に沿って湾曲して形成されている。上方サドル部3aの内周面には、穿孔2に対応する取付孔7と略同心円上に刻設されたシール溝8が設けられている。シール溝8には、Oリング9が嵌入されている。Oリング9は、上方サドル部3aと流体管1との間から上水が漏出することを抑制する。
【0023】
閉塞装置10は、シリンダー20と、ガイドパイプ30と、スライド管40と、を備えている。
【0024】
シリンダー20は、略円筒状に形成されており、下部に開口部20aが形成されるとともに上部に蓋部20bが形成されている。シリンダー20の下端は、ボールバルブ21を介してストッパーサドル3に接続されており、シリンダー20の開口部20aが、穿孔2に対応して配置される。シリンダー20は、開口部20aを除いて水密構造である。ボールバルブ21が開くことにより、シリンダー20と流体管1とが連通される。
【0025】
ガイドパイプ30は、シリンダー20内に収容されており、シリンダー20内を軸方向Lに進退移動(昇降)可能に設けられている。ガイドパイプ30は、略円筒状に形成されている。
【0026】
ガイドパイプ30の周面には、2本のハンドル31が立設されている。ハンドル31は、シリンダー20の周面に形成されたスリット22を介してシリンダー20の外部まで延伸されている。
【0027】
ガイドパイプ30の先端には、半割の切欠部32が形成されている。切欠部32の長さは、バッグ50を通過可能な範囲で任意に設定可能であり、流体管1の直径と略同一かそれより短く設定されている。切欠部32は、流体管1内に導入された際に、流体管1内の上水の流れの下流側(図2(b)の紙面上で左方向)を向くように配置されている。なお、切欠部32の形状は、略垂直なものに限定されるものではなく、後述するようにガイドパイプ30を流体管1から退避させる際にスライド管40に干渉しない形状であれば、如何なるものであっても構わない。
【0028】
ガイドパイプ30には、安全機構を構成するジョイント33及びチェーン34が設けられている。ジョイント22は、後述する吸込口43に接続可能である。チェーン34は、一方端がハンドル31に括り付けられ、他方端がジョイント33に取り付けられている。チェーン34の長さは、ハンドル31が下方に位置するときにはジョイント33が吸込口43に届かず、ハンドル31が上方に位置するときにはジョイント33が吸込口43に届くように設定されている。
【0029】
スライド管40は、ガイドパイプ30内に挿通されている。スライド管40の上部には、2本のハンドル41が立設されている。スライド管40は、略円筒状に形成されており、内部に圧空ライン40aが設けられている。圧空ライン40aの下端は、ホース42を介してバッグ50に接続され、圧空ライン40aの上端は、吸込口43及びジョイント33を介して流体源60に接続されている。スライド管40は、ガイドパイプ30内を軸方向Aに進退移動(昇降)可能に設けられている。なお、ガイドパイプ30とスライド管40とは、それぞれ独立して移動可能である。
【0030】
スライド管40は、可撓性のホース42を介してバッグ50に接続されている。ホース42は、可撓性を有する所定長さのゴム管等である。
【0031】
バッグ50には、圧空ライン40a及びホース42を介して流体源60から供給される圧縮空気が送入される。なお、バッグ50を膨張させる流体は、圧縮空気に限定されるものではない。
【0032】
次に、流体管1の内部を閉塞する手順について、図面に基づいて説明する。
【0033】
まず、図2(a)、(b)に示すように、流体管1にストッパーサドル3を介してシリンダー20を取り付ける。バッグ50は、圧縮された状態でガイドパイプ30内に収容されている。
【0034】
次に、図3(a)、(b)に示すように、スライド管40を静止させた状態で、ガイドパイプ30を降下させる。具体的には、作業員がハンドル31を把持してガイドパイプ30を降下させることにより、ガイドパイプ30の先端が流体管1内に導入される。このとき、ガイドパイプ30の周面が流体管1内に達するまで、ガイドパイプ30が降下されるのが好ましい。これにより、穿孔2の内周面に付着したバリ等が、バッグ50の挿入時にバッグ50を傷つけることを抑制できる。
【0035】
次に、図4(a)、(b)に示すように、バッグ50を流体管1の内部に導入する。具体的には、作業員が、ハンドル41を把持してスライド管40を降下させることにより、バッグ50が切欠部32を介して流体管1内に導入される。なお、上水の上流側から下流側に向かう流れ、及び流体管1内においてガイドパイプ30の先端がバッグ50に対して上水の上流側に位置することにより、ホース42が湾曲して、バッグ50が、流体管1の下流側に導入される。また、切欠部32が流体管1の下流側に傾斜するように形成されている場合には、バッグ50をスムーズに流体管1に導入することができる。
【0036】
次に、図5(a)、(b)に示すように、ガイドパイプ30を流体管1から退避させた状態で、バッグ50を膨張させて流体管1の内部を閉塞する。
【0037】
具体的には、まず、作業員が、ハンドル31を把持してガイドパイプ30を上昇させることにより、スライド管40が降下した状態で、ガイドパイプ30の先端が流体管1から退避する。
【0038】
次に、ジョイント33を介して流体源60と吸込口43とを接続し、流体源60を起動して、圧空ライン40a及びホース42を介してバッグ50に圧縮空気が供給され、バッグ50が膨張して流体管1を閉塞(止水)する。これにより、流体管1内の圧力変動により、バッグ50が上流側に移動する場合であっても、バッグ50が、ガイドパイプ30に接触することを回避できる。
【0039】
このようにして、本実施形態に係る閉塞装置10は、流体管1内にバッグ50を導入し、バッグ50を流体の圧力により膨張させて流体管1の内部を閉塞する閉塞装置10であって、流体管1に接続可能なシリンダー20と、シリンダー20内にシリンダー20の軸方向Aに進退移動可能に設けられ、先端にバッグ50を通す切欠部32が形成されたガイドパイプ30と、ガイドパイプ30内に挿通されて軸方向Aに進退移動可能に設けられ、先端部がバッグ50に接続されるとともに基端部がバッグ50を膨張させる流体源60に接続されるスライド管40と、を備え、ガイドパイプ30が流体管1から退避された状態で、バッグ50が膨張する構成とした。
【0040】
この構成によれば、ガイドパイプ30及びスライド管40をこの順で流体管1に降下し、バッグ50が切欠部32を介して流体管1に導入され、その後、ガイドパイプ30のみを流体管1から退避させた状態で、バッグ50を膨張して流体管1の内部を閉塞することにより、流体管1内の圧力変動によって流体管1を閉塞するバッグ50が、ガイドパイプ30の先端に衝突してガイドパイプ30を変形させることを抑制できる。
【0041】
また、本実施形態に係る閉塞装置10は、ガイドパイプ30が流体管1から退避された状態でのみスライド管40への流体の供給を許容する安全機構をさらに備えている構成とした。
【0042】
この構成によれば、ガイドパイプ30が流体管1に留まった状態でバッグ50を膨張させることを抑制できる。
【0043】
また、本実施形態に係る閉塞装置10は、安全機構が、流体源60とスライド管40の吸込口43とを接続可能なジョイント33と、ジョイント33とハンドル31とを結ぶチェーン34と、を備え、チェーン34の長さが、ガイドパイプ30が流体管1から退避された状態におけるハンドル31及び吸込口43の距離と略等しく設定されている構成とした。
【0044】
この構成によれば、ガイドパイプ30が流体管1から退避した状態でなければ、ジョイント33を介して流体源60が吸込口43に接続できず、バッグ50を膨張し得ないため、ガイドパイプ30が流体管1に留まった状態でバッグ50を膨張させることを確実に抑制できる。
【0045】
また、本実施形態に係る閉塞装置10を用いた閉塞方法は、流体管1にシリンダー20を接続する工程と、ガイドパイプ30の先端を流体管1に導入する工程と、シリンダー20を流体管1に向けて降下させ、切欠部32を介してバッグ50を流体管1に導入する工程と、バッグ50を膨張させる前に、ガイドパイプ30を流体管1から退避させる工程と、バッグ50を膨張させて、流体管1の内部を閉塞する工程と、を含む構成とした。
【0046】
この構成によれば、ガイドパイプ30及びスライド管40をこの順で流体管1に降下し、バッグ50が切欠部32を介して流体管1に導入され、その後、ガイドパイプ30のみを流体管1から退避させた状態で、バッグ50を膨張して流体管1の内部を閉塞することにより、流体管1内の圧力変動によって流体管1を閉塞するバッグ50が、ガイドパイプ30の先端に衝突してガイドパイプ30を変形させることを抑制できる。
【0047】
また、本発明は上記で説明した以外にも、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0048】
例えば、上述した実施形態では、ガイドパイプ30が流体管1から退避された状態でのみスライド管40への流体の供給を許容する安全機構として、ジョイント33及びチェーン34から成る構成を例示したが、安全機構の構成はこれに限定されるものではない。例えば、チェーン34は、ジョイント33とガイドパイプ30とを接続可能な紐状部材であれば良く、コード等であっても構わない。
【符号の説明】
【0049】
1 :流体管
2 :穿孔
3 :ストッパーサドル
3a :上方サドル部
3b :下方サドル部
4a :側方フランジ
4b :側方フランジ
5 :ボルト
5a :ナット
6 :中央フランジ
7 :取付孔
8 :シール溝
9 :Oリング
10 :閉塞装置
20 :シリンダー
20a:開口部
20b:蓋部
21 :ボールバルブ
22 :スリット
30 :ガイドパイプ
31 :(ガイドパイプの)ハンドル
32 :切欠部
33 :ジョイント(安全機構)
34 :チェーン(安全機構)
40 :スライド管
40a:圧空ライン
41 :(スライド管の)ハンドル
42 :ホース
43 :吸込口
50 :バッグ
60 :流体源
図1
図2
図3
図4
図5