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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070189
(43)【公開日】2022-05-12
(54)【発明の名称】洗口剤用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9789 20170101AFI20220502BHJP
   A61K 8/365 20060101ALI20220502BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
A61K8/9789
A61K8/365
A61Q11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020189867
(22)【出願日】2020-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】399091120
【氏名又は名称】株式会社ピカソ美化学研究所
(71)【出願人】
【識別番号】502268508
【氏名又は名称】株式会社サン・クラルテ製薬
(72)【発明者】
【氏名】鹿島 悠生
(72)【発明者】
【氏名】宮西 明史
(72)【発明者】
【氏名】新島 恒亮
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AB342
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC132
4C083AC301
4C083AC302
4C083AC482
4C083AD532
4C083CC41
4C083DD23
4C083EE06
4C083EE32
4C083EE33
4C083EE34
(57)【要約】
【課題】 唾液タンパクの凝固作用に基づき、有効な口腔内洗浄作用を示し、口臭、種々の歯肉炎の要因を予防し改善し得る洗口剤用組成物を提供すること。
【解決手段】 チャ葉抽出物と、クエン酸とを有効成分として含有し、前記クエン酸の含有量が、0.03~0.15質量%であり、実質的に界面活性剤又はグリセリンを含まないことを特徴とする洗口剤用組成物とする。更に、カラメルを有効成分して含んでなる洗口剤用組成物とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャ葉抽出物と、クエン酸とを有効成分として含有し、前記クエン酸の含有量が、0.03~0.15質量%であり、実質的に界面活性剤又はグリセリンを含まないことを特徴とする洗口剤用組成物。
【請求項2】
更に、カラメルを有効成分として含んでなる請求項1に記載の洗口剤用組成物。
【請求項3】
チャ葉抽出物中に含まれるカフェイン量が、0.04質量%未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗口剤用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗口剤用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
唾液中に含まれるタンパク質は、口腔内のプラーク形成過程において必須の物質であることが知られている。口腔内のプラークは多種多様な細菌がその80%以上を占めており、それらの代謝産物は口臭、歯肉炎、口腔内炎症、う蝕などさまざまな口腔内疾患の原因になる。プラークの形成過程において、唾液タンパク質は、細菌の付着因子や凝集素として機能する。
【0003】
従って、口腔内のタンパクを凝集させ、効率よく除去することができれば、プラークの形成が抑制され、その結果、口臭、歯肉炎、口腔内炎症、う蝕をはじめとする各種口腔内疾患の予防・改善効果が期待できるのである。
【0004】
この様に、口腔内のタンパクを凝集させ、効率的に除去する物質を得ることができれば、これにより、口臭、歯肉病、口腔内炎症やう蝕を予防・改善する効果が期待できる。
【0005】
従来、口腔内のタンパクを凝集させる文献としてチャ葉抽出物、カリン抽出物を含む洗口剤が開示されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-090558
【特許文献2】特開2009-256259
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来知られている上記の洗口剤では、口腔内のタンパクを凝集させる効果は必ずしも十分ではなく、口に含んだ時の使用感においても満足のいくものではなかった。したがって、より優れた効果と使用感を発揮する有効成分の開発が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、唾液タンパク質を効果的に凝集することができる洗口剤の開発について研究を行い、チャ葉抽出物と、特定量のクエン酸とを組み合わせることで、唾液タンパクの凝集に優れた効果を発揮し、使用感に満足のいく洗口剤用組成物を見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、
〔1〕チャ葉抽出物と、クエン酸とを有効成分として含有し、上記クエン酸の含有量が、0.03~0.15質量%であり、実質的に界面活性剤又はグリセリンを含まないことを特徴とする洗口剤用組成物、
〔2〕更に、カラメルを有効成分として含んでなる上記〔1〕に記載の洗口剤用組成物、
〔3〕チャ葉抽出物中に含まれるカフェイン量が、0.04質量%未満であることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の洗口剤用組成物
に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の洗口剤用組成物は、口腔内タンパクを凝集させ、効率よく除去することができるという効果を奏する。さらに、チャ葉抽出物、クエン酸に加えて、カラメルを含有させることにより、格段に優れたタンパク凝集作用を発揮させることができるという効果を奏する。
【0011】
また、本発明の洗口剤用組成物は、口に含んだ時に強い苦味がなく使用感が良好であるという効果を奏する。加えて、本発明は、歯肉炎、口腔内炎症、口臭、う蝕などの各種口腔内疾患を予防・改善に有効で、安全な洗口剤用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の洗口剤用組成物は、チャ葉抽出物と、クエン酸とを有効成分として含有し、上記クエン酸の含有量が、0.03~0.15質量%であり、実質的に界面活性剤又はグリセリンを含まないことを特徴とする。
【0013】
以下、本発明の洗口剤用組成物の実施の形態を説明する。
【0014】
用いられるチャ葉抽出物は、ツバキ科ツバキ属の常緑低木「チャノキ(茶の木)」の葉から抽出されるエキスである。本発明の洗口剤用組成物において、チャ葉抽出物を含有させることで、口腔内タンパクを凝集させることができる。なお、上記チャ葉抽出物は市販品を用いることができる。
【0015】
洗口剤用組成物中のチャ葉抽出物の含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、口腔内タンパクを効率よく凝集させる観点から、組成物100質量%中、固形分として0.001~10質量%含有させることが好ましく、より好ましくは0.01~5質量%である。
【0016】
本発明では、チャ葉抽出物と、特定量のクエン酸とを併用することに特徴がある。これにより、口腔内タンパクを効率よく凝集させることができる。なお、上記クエン酸は市販品を用いることができる。
【0017】
上記クエン酸の含有量は、組成物100質量%中、0.03~0.15質量%である。本発明おいては、タンパク質の凝集効果をより顕著に発現させる観点から、0.09~0.15質量%を含有させることが最も好ましい。
【0018】
本発明の洗口剤用組成物には、カラメルを含有させることが好ましい。該成分を用いることにより、格段に優れたタンパク凝集作用を発揮させることができるようになる。なお、上記カラメルは市販品を用いることができる。
【0019】
上記カラメルの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、タンパク質の凝集効果をより顕著に発現させる観点から、組成物100質量%中、0.01~0.8質量%含有させることが好ましく、より好ましくは0.01~0.4質量%、最も好ましくは0.01~0.1質量%である。
【0020】
本発明の洗口剤用組成物においては、上記クエン酸の含有量と、上記カラメルの含有量とが、クエン酸100質量部に対して、カラメル20~140質量部の範囲を満たすことが好ましく、20~50質量部の範囲を満たすことがより好ましい。該範囲を満たし配合することにより、格別顕著なタンパク凝集作用を発揮させることが可能となる。
【0021】
本発明においては、口に含んだ時に強い苦味を感じず、良好な使用感とする観点から、上記チャ葉抽出物中に含まれるカフェイン量は、組成物100質量%中、0.04質量%未満であることが好ましく、0.02質量%未満であることがより好ましい。なお、本発明においては、上記カフェイン量の市販品のチャ葉抽出物を用いてもよいし、市販品のチャ葉抽出物から、上記カフェイン量となるように処理したチャ葉抽出物を用いてもよい。
【0022】
なお、本発明の洗口剤用組成物は、実質的に界面活性剤又はグリセリンを含まないものである。これにより、チャ葉抽出物の相溶性を抑え、格別顕著なタンパク凝集作用を発揮させることが可能となる。本発明における「実質的に界面活性剤又はグリセリンを含まない」とは、別途、界面活性剤又はグリセリンを含有させることはしないという意味であり、各配合成分に含まれる少量の界面活性剤又はグリセリンまでを除外するものではない。
【0023】
本発明の洗口剤用組成物には、上記成分に加えて、必要に応じてその他の公知成分を、本発明の効果を妨げない範囲で配合できる。具体的には、チャ葉抽出物以外の抽出物、甘味剤、着色剤、香料、有効成分、防腐剤などが配合することができる。
【0024】
上記チャ葉抽出物以外の抽出物としては、植物の粉砕物等を圧搾抽出することにより得られる搾汁、水蒸気蒸留物、各種抽出溶剤による粗抽出物、粗抽出物を分配又はカラムクロマトなどの各種クロマトグラフィーなどで精製して得られた抽出物画分などを用いることができる。
【0025】
抽出に使用する植物の部位は、特に限定されず、例えば、種子、種皮、果肉、花、葉、茎、根、根茎又は全草などのいずれの部位も適宜選択して使用することができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
【0026】
上記甘味剤としては、例えば、キシリトール、マルチトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、アスパルテームなどを通常量で配合することができる。
【0027】
上記着色料としては、例えば、青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号など、安全性の高い水溶性色素を添加することができる。
【0028】
上記有効成分としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロロロヘキシジン、グルコン酸クロロヘキシジンなどの殺菌剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼなどの酵素、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ化物、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アラントイン、アズレン、塩化リゾチーム、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2,ビタミンB6、ビタミンP、CoQ10、CoQ9、CoQ8などのビタミン類及び補酵素、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸類、ヒドロコレステロール、クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリスなどの植物抽出物、グルコン酸銅、カロペプタイド、ポリリン酸ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物、ポリビニルピロリドン、歯石防止剤、歯垢防止剤、硝酸カリウム、乳酸アルミニウムなどを添加することができる。
【0029】
上記防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、エタノール、デヒドロ酢酸などが挙げられる。
【0030】
本発明の洗口剤用組成物の残部には、水が用いられる。用いられる水は、特に限定されないが、精製水が好ましい。水の含有量は、特に限定されないが、組成物100質量%中、60~98質量%が好ましく、より好ましくは65~95質量%である。なお、必要によりエタノールなどの低級一価アルコールを添加してもよいが、その添加量は30質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。
【0031】
なお、本発明の洗口剤用組成物は、タンパク凝集作用を良好に発揮させる観点から、pHを酸性領域となるように調製すればよい。より具体的には、pH5以下に調製することが好ましく、より好ましくはpH4以下である。
【0032】
本発明の洗口剤用組成物の形態は、特に限定されるものではないが、配合成分が可溶化した液体として調製されることが好ましい。具体的には、原液のまま使用するタイプの洗口剤、濃縮タイプで使用時に希釈して用いる洗口剤などとして適用できる。
【0033】
本発明の洗口剤用組成物は、必要に応じて、他の成分を組みあわせて、混合するなど、常法により製造することができる。
【実施例0034】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0035】
[洗口剤用組成物の調製]
下記表1~7に示す割合で各成分を混合し、洗口剤用組成物を調製した。
さらに、調製した実施例及び比較例の各洗口剤用組成物5mLに人工唾液(0.5質量%アルブミン、10質量%水酸化ナトリウム、7質量%濃塩酸、水、pH8.4)2mL添加混合し、30分経過後の溶液中に凝縮したタンパクを目視にて下記評価基準に従って観察した。
【0036】
[有用性評価基準]
◎:タンパク凝集物の析出が明らかに認められ、多量に沈降している。
○:タンパク凝集物の析出が明らかに認められ、沈降している。
△:タンパク凝集物の析出が僅かに認められる。
×:タンパク凝集物の析出が全く認められない。
【0037】
[クエン酸を配合した洗口剤用組成物及びタンパク凝集物の評価]
【0038】
【表1】
【0039】
表1に示したように、比較例1のクエン酸を配合していない洗口剤用組成物では、タンパク凝集物の析出物が確認できなかったが、実施例1~5の洗口剤用組成物では、タンパク凝集物が認められ、中でも、実施例3~5のクエン酸0.09~0.15質量%を配合した洗口剤用組成物において、タンパク凝集物の沈降が認められた。
【0040】
[カラメルを配合した洗口剤用組成物及びタンパク凝集物の評価]
【0041】
【表2】
【0042】
表2に示したように、クエン酸を配合せず、カラメルを0.04~0.8質量%を配合した比較例2~7の洗口剤用組成物は、タンパク凝集物の析出が全く認められなかった。
【0043】
[クエン酸及びカラメルを配合した洗口剤用組成物及びタンパク凝集物の評価]
【0044】
【表3】
【0045】
表3に示したように、比較例8のクエン酸を配合していない洗口剤用組成物では、タンパク凝集物の析出が全く認められなかったが、実施例6、7のクエン酸0.03質量%、0.06質量%、カラメル0.04質量%を配合した洗口剤用組成物は、タンパク凝集物の沈降が認められた。特に、実施例8~10のクエン酸0.09~0.15質量%、カラメル0.04質量%を配合した洗口剤用組成物においては、タンパク凝集物の析出が明らかに認められ、多量に沈降していた。このことからも、チャ葉抽出物とクエン酸とカラメルとを組み合わせて配合することにより、格別顕著なタンパク凝集作用を発揮することが分かる。
【0046】
[リン酸を配合した洗口剤用組成物及びタンパク凝集物の評価]
【0047】
【表4】
【0048】
表4に示したように、実施例6、7と同じpHでクエン酸の代わりにリン酸を配合した比較例9、10の洗口剤用組成物では、タンパク凝集物の析出が全く認められなかった。
【0049】
[界面活性剤又はグリセリンを配合した洗口剤用組成物及びタンパク凝集物の評価]
【0050】
【表5】
【0051】
表5に示したように、比較例11、12の洗口剤用組成物では、チャ葉抽出物が界面活性剤又はグリセリンの作用によって溶解するため、タンパク凝集物の析出が全く認められなかった。
【0052】
[洗口剤用組成物及び口腔内タンパク凝集物の評価]
下記、表6に、比較例2、比較例3、実施例3、実施例8の各洗口剤用組成物(20mL)でパネラー10名に10秒間洗口してもらい、排出された洗口剤用組成物を目視で確認した。
【0053】
[洗口剤用組成物及び口腔内タンパク凝集物の評価基準]
下記の評点にて、洗口剤用組成物使用後の口腔内タンパク凝集物の評価を行った。最終的に10名の平均値を算出し、口腔内タンパク凝集物を下記の平均値の基準にて評価した。
【0054】
[評価者の評点の基準]
3:タンパク凝集物が多量に認められる。
2:タンパク凝集物が明らかに認められる。
1:タンパク凝集物が僅かに認められる。
0:タンパク凝集物が全く認められない。
【0055】
◎:2.5点以上
○:1.6点以上2.5点未満
△:0.5点以上1.6点未満
×:0.5点未満
【0056】
【表6】
【0057】
表6に示したように、比較例2、比較例3の洗口剤用組成物では、タンパク凝集物全く認められなかったが、実施例3の洗口剤用組成物は、タンパク凝集物が明らかに認められた。さらに、実施例8の洗口剤用組成物は、多量のタンパク凝集物が認められた。
【0058】
[洗口剤用組成物の使用感評価]
下記、表7に、実施例11~13、比較例13の各洗口剤用組成物(20mL)でパネラー10名に10秒間洗口してもらい、使用感を確認した。
【0059】
[洗口剤用組成物の使用感評価基準]
下記の評点にて、洗口剤用組成物の使用後の使用感評価を行った。最終的に10名の平均値を算出し、使用感を下記の平均値の基準にて評価した。
【0060】
[評価者の評点の基準]
3:良好な使用感である。
2:やや苦味・いや味を感じる。
1:苦味・いや味が感じられる。
0:強い苦味・いや味が感じられる。
【0061】
◎:2.5点以上
○:1.6点以上2.5点未満
△:0.5点以上1.6点未満
×:0.5点未満
【0062】
【表7】
【0063】
表7に示したように、比較例13では、強い苦味を感じたが、実施例11、12では、良好な使用感であった。
【0064】
以上の結果から、チャ葉抽出物、クエン酸を併用することで良好なタンパク凝集作用を発揮することが分かる。さらに驚くべきことに、チャ葉抽出物、クエン酸に加えて、カラメルを配合すると、格別顕著な相乗効果的なタンパク凝集作用が発現することが分かった。
さらに、本発明の洗口剤用組成物は、口に含んだ時に強い苦味がなく使用感が良好であることが分かる。加えて、本発明は、歯肉炎、口腔内炎症、口臭、う蝕などの各種口腔内疾患を予防・改善に有効で、安全な洗口剤用組成物を提供することが可能となった。