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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070243
(43)【公開日】2022-05-12
(54)【発明の名称】流体組成センサ装置及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/06 20060101AFI20220502BHJP
   G01N 15/02 20060101ALI20220502BHJP
   G01N 15/00 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
G01N15/06 D
G01N15/02 B
G01N15/06 C
G01N15/02 F
G01N15/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021174700
(22)【出願日】2021-10-26
(31)【優先権主張番号】17/080,344
(32)【優先日】2020-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100119781
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 彰吾
(72)【発明者】
【氏名】アダム・デューイ・マクブレイディ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・マイケル・ボーク
(57)【要約】      (修正有)
【課題】流体内に懸濁された粒子を収集及び特徴付けるための装置及び方法。
【解決手段】流体粒子及びそれらの特性を検出するための装置は、流体体積を受容するように構成された流体組成センサを備えてもよい。流体組成センサは、収集媒体の一部分を受容するように構成された収集媒体筐体と、流体体積を収集媒体筐体の上を移動させるためのポンプと、収集媒体上の粒子の画像をキャプチャするように構成された撮像装置と、総粒子状物質質量を計算するように構成された粒子状物質質量濃度計算回路と、を有する。粒子状物質質量濃度計算回路は、撮像装置及びポンプに接続されている。粒子状物質質量濃度計算回路は、収集媒体筐体の上を移動する流体体積を調整するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体粒子特性を検出するための装置であって、
流体組成センサであって、
筐体であって、前記筐体の少なくとも一部分を通過する流体体積中の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子を捕捉するための収集媒体を支持するように構成された、筐体と、
前記筐体の前記少なくとも一部分を通るように、かつ前記収集媒体の少なくとも一部分を横切るように、前記流体体積を移動させるポンプと、
前記収集媒体によって捕捉された前記1つ以上の粒子の少なくとも一部分の画像をキャプチャするように構成された撮像装置と、
前記撮像装置によってキャプチャされた前記画像に少なくとも部分的に基づいて、前記収集媒体によって捕捉された前記1つ以上の粒子の少なくとも一部分の1つ以上の粒子負荷条件を判定するように構成された粒子状物質質量濃度計算回路を含むコントローラと、を含む、流体組成センサを備え、
前記コントローラは、前記収集媒体によって捕捉された前記1つ以上の粒子の前記少なくとも一部分の前記1つ以上の粒子負荷条件のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記ポンプの動作を調整するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、第1の画像の第1の粒子負荷条件を判定することと、第2の画像の第2の粒子負荷条件を判定することと、を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
流体粒子特性を検出するための方法であって、
流体体積の流れを収集媒体に向けて方向付けることと、
前記流体体積中の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子を、前記収集媒体によって受容することと、
前記収集媒体によって受容された前記複数の粒子のうちの前記1つ以上の粒子の画像をキャプチャすることと、
前記収集媒体によって受容された前記複数の粒子のうちの前記1つ以上の粒子の少なくとも一部分の1つ以上の粒子負荷条件を、前記1つ以上の粒子の前記画像に少なくとも部分的に基づいて判定することと、
前記収集媒体に向かって流れる前記流体体積を調整することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
センサ及び装置を利用して、多種多様な用途における流体の様々な態様を特徴付けてもよい。単なる一例として、センサ装置は、空気の流れの粒子含量を監視し、かつ特徴付けることなどの空気条件を監視するために利用されてもよい。しかしながら、既存の流体センサ装置は、流体流内に含まれる個々の粒子の固有のアイデンティティや濃度などの流体の特定の特性を示すデータを生成する際に提供される機能性が限定される。流体センサ装置は、慣性衝撃によって収集された粒子状物質の粒子のアイデンティティ及び濃度を特徴付けるために、ホログラフィ撮像法を使用する場合がある。粒子のサンプリング及び分析の様々な局面を改善することが望ましい。一般に、流体サンプリング装置は、粒子の迅速かつ/又は単純化された連続的なサンプリングを可能にするサンプリング媒体を利用することが有利であり得る。in situ粒子分析にホログラフィ画像化(レンズレスホログラフィなど)を利用する装置では、最適な画質を達成するために、光反射及び散乱を回避することが望ましい。
【0002】
したがって、慣性インパクタサンプリング法の光学的干渉を低減することが可能であり、かつ/又は1つ以上のインパクタ収集媒体からの複数のサンプルを分析することの可能な、改善された流体センサ装置の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載の様々な実施形態は、流体内に懸濁された粒子を収集及び特徴付けるための装置及び方法に関する。様々な実施形態は、流体粒子特性を検出するための装置に関し、流体粒子特性を検出するための装置は、筐体であって、筐体の少なくとも一部分を通過する流体体積中の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子を捕捉するための収集媒体を支持するように構成された、筐体と、筐体の少なくとも一部分を通るように、かつ収集媒体の少なくとも一部分を横切るように、流体体積を移動させるポンプと、収集媒体によって捕捉された1つ以上の粒子の少なくとも一部分の画像をキャプチャするように構成された撮像装置と、撮像装置によってキャプチャされた画像に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体によって捕捉された1つ以上の粒子の少なくとも一部分の1つ以上の粒子負荷条件を判定するように構成された粒子状物質質量濃度計算回路を含むコントローラ、とを備え、コントローラは、収集媒体によって捕捉された1つ以上の粒子の少なくとも一部分の1つ以上の粒子負荷条件のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、ポンプの動作を調整するように構成されている。
【0004】
様々な実施形態では、コントローラは、粒子状物質質量濃度計算回路が、所定の総粒子状物質質量閾値に達したと判定した時点で、ポンプの動作を停止するように構成されてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、第1の画像の第1の粒子負荷条件を判定することと、第2の画像の第2の粒子負荷条件を判定することと、を含んでもよい。様々な実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、第1の粒子負荷条件を第2の粒子負荷条件と比較することを含んでもよい。特定の実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、第1の粒子負荷条件と第2の粒子負荷条件との差を計算することを更に含んでもよい。特定の実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路は、第1の粒子負荷条件と第2の粒子負荷条件との所定の差が計算された場合にポンプを停止するように構成されてもよい。
【0005】
様々な実施形態では、コントローラは、粒子状物質質量濃度計算回路が、第1の粒子負荷条件及び第2の粒子負荷条件において所定の差が計算されたと判定した時点で、ポンプの動作を変更するように構成されてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、撮像装置によってキャプチャされた画像内の1つ以上の粒子クラスタを特定することを含んでもよい。様々な実施形態では、撮像装置は、設定された時間間隔で画像をキャプチャするように構成されてもよい。様々な実施形態では、撮像装置は、筐体の少なくとも一部分を通過する流体体積の流体流れの開始時に画像をキャプチャするように構成されてもよい。特定の実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、流体体積の流体流れの開始が1つ以上の粒子負荷条件のスパイクを引き起こすかどうかを判定することを含んでもよい。
【0006】
様々な実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、収集媒体によって捕捉された1つ以上の粒子の少なくとも一部分の粒子状物質質量を、1つ以上の粒子の画像にわたる総光強度に少なくとも部分的に基づいて計算することを含んでもよい。特定の実施形態では、コントローラは、粒子状物質質量濃度計算回路が、画像中で検出された総光強度が閾値を下回ったと判定した時点で、ポンプの動作を停止するように構成されてもよい。特定の実施形態では、コントローラは、粒子状物質質量濃度計算回路が、画像中で検出された総光強度が閾値を下回ったと判定した時点で、ポンプの動作を調整するように構成されてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、規定の時間間隔にわたって筐体の少なくとも一部分を通って流れた流体体積を決定することを含んでもよい。特定の実施形態では、規定の時間間隔にわたって筐体を通って流れた流体体積は、ポンプ運転時間及びポンプ流量に少なくとも部分的に基づいて決定されてもよい。
【0007】
様々な実施形態は、流体粒子特性を検出する方法に関し、その方法は、流体体積の流れを収集媒体に向けて方向付け、流体体積内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子を収集媒体上で受容することと、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャすることと、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の少なくとも一部分の1つ以上の粒子負荷条件を、1つ以上の粒子の画像に少なくとも部分的に基づいて判定することと、収集媒体に向かって流れる流体体積を調整することと、を含む。
【0008】
様々な実施形態では、1つ以上の粒子負荷条件を判定することは、収集媒体に向かって流れる流体体積を調整するように構成されたコントローラの粒子状物質質量濃度計算回路によって、総粒子状物質質量を判定することを含んでもよい。様々な実施形態では、本方法は、第1の粒子負荷条件と第2の粒子負荷条件との間で少なくとも閾値差を検出した時点で、収集媒体に向かって粒子状物質質量濃度計算回路上を流れる流体体積を調整することを更に含んでもよく、第1の粒子負荷条件は、第1の画像に対して決定され、第2の粒子負荷条件は、第1の画像の後にキャプチャされた第2の画像に対して決定される。様々な実施形態では、本方法は、粒子状物質質量濃度計算回路が、画像中で検出された総光強度が閾値を下回ったと判定した時点で、収集媒体に向かって流れる流体体積を調整することを更に含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ここで、必ずしも縮尺どおりに描かれていない添付図面を参照する。
【0010】
図1】様々な実施形態による例示的な流体センサの概略図である。
【0011】
図2】本明細書に記載される例示的な流体センサの断面図である。
【0012】
図3】本開示の様々な実施形態を実施するための例示的な装置の概略図である。
【0013】
図4】本開示の実施形態による流体の流体粒子特性を検出するための例示的な方法のフロー図である。
【0014】
図5】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の図である。
【0015】
図6】本明細書に記載される一実施形態による収集媒体アセンブリの図である。
【0016】
図7A】本明細書に記載される一実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。
図7B】本明細書に記載される一実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。
【0017】
図8A】本明細書に記載される一実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。
図8B】本明細書に記載される一実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。
【0018】
図9A】本明細書に記載される様々な実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。
図9B】本明細書に記載される様々な実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。
【0019】
図10】本明細書に記載される例示的な一実施形態による収集媒体アセンブリの上面図である。
【0020】
図11】本明細書に記載される例示的な一実施形態による収集媒体アセンブリの上面図である。
【0021】
図12】本明細書に記載される例示的な一実施形態による収集媒体アセンブリの上面図である。
【0022】
図13】本明細書に記載される例示的な一実施形態による装置の断面図である。
【0023】
図14A】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の図である。
図14B】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の図である。
【0024】
図15】本明細書に記載される一実施形態による例示的な装置の断面図である。
【0025】
図16】本明細書に記載される一実施形態による例示的な装置の断面図である。
【0026】
図17】本明細書に記載される一実施形態による例示的な装置の断面図である。
【0027】
図18A】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の概略図である。
図18B】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の概略図である。
図18C】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の概略図である。
図18D】本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の概略図である。
【0028】
図19A】様々な実施形態による例示的な装置の斜視図である。
図19B】様々な実施形態による例示的な装置の斜視図である。
図19C】様々な実施形態による例示的な装置の斜視図である。
【0029】
図20A】様々な実施形態による例示的な装置の様々な図である。
図20B】様々な実施形態による例示的な装置の様々な図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示は、添付図面を参照して、様々な実施形態をより完全に説明する。いくつかの実施形態が本明細書に示されかつ記載されているが、全ての実施形態が示されかつ記載されているわけではないことを理解されたい。実際に、実施形態は、多くの異なる形態をとってもよく、したがって、本開示は、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。同様の数字は、全体を通して同様の要素を指す。
【0031】
始めに、1つ以上の態様の例示的な実装が以下に示されているが、開示されたアセンブリ、システム及び方法は、現在知られているか又はまだ存在していないかに関わらず、任意の数の技術を使用して実施されてもよいことを理解されたい。本開示は、以下に例示される例示的な実装、図面及び技術に決して限定されないべきであり、添付の特許請求の範囲及びその均等物の全範囲内で改変されてもよい。様々な要素の寸法の値が開示されているが、図面は、縮尺どおりでない場合もある。
【0032】
本明細書で使用するとき、用語「例」又は「例示的な」は、「一例、事例、又は実例としての役割を果たす」を意味することを意図する。「実施例」又は「例示的な実施形態」として本明細書に記載される任意の実装は、必ずしも他の実装よりも好ましくないか又は有利ではない。本明細書で使用するとき、「流体」は、単一の流れで気体、液体、又は気体と液体との組み合わせとして具現化されてもよい。したがって、用語「流体」は、液体及び/又は気体(例えば、空気、油など)などが挙げられるが、これらに限定されない、流動しやすい様々な材料を包含する。したがって、様々な実施形態は、ガス検知システム(例えば、特定の実施形態は、空気を用いる動作のために具体的に構成されている、他の実施形態は、不活性ガス、揮発性ガスなどの他のガスを用いる動作のために構成されている)、液体検知システムなどの流体検知システムに関する。
概要
【0033】
本明細書では、流体体積内で粒子状物質を特徴付け、かつ監視するように構成された装置が記載されている。本明細書で論じる装置は、流体組成センサの収集媒体によって受容された粒子の撮像に少なくとも部分的に基づいて、流体体積内の粒子を定量化及び分類するように構成されてもよい。更に、本明細書で論じる装置は、流体組成センサの収集媒体によって受容された粒子のそれぞれの粒径及び粒子タイプを直接識別することによって、流体体積内の粒子組成を特徴付けるように構成されてもよい。本明細書に記載される装置は、粒径及び粒子タイプを直接測定することによって、流体体積内の粒子組成の経時的な変化及び/又は位置の推移に伴う変化を検出するように構成されてもよい。
【0034】
更に、本明細書に記載される装置は、流体組成センサの撮像装置によってキャプチャされた画像に対する明瞭な光学的出力を生成するように構成されてもよい。本明細書の装置は、照明源から出射された光線の一部分の反射を最小限に抑えるように構成されたインパクタノズルを備えてもよい。本明細書の装置は、照明源から出射された発散光線がその側壁に入射し、撮像装置に向かって反射することによって引き起こされる撮像歪みを最小限に抑えるように構成されたインパクタノズルを備えてもよい。例えば、そのような装置構成は、引き起こされた光線の散乱をインパクタノズルによって最小限に抑えることで、収集媒体内に入れられた1つ以上の粒子の個々の粒子を流体組成センサが特定、識別、かつ/又は分析する能力を劣化させるおそれのあるノイズを低減することができる。装置は同様に、機械学習を使用して1つ以上の粒子を分類することに関するセンサ性能を低下させるおそれのある、捕捉された粒子のうちの1つ以上の画像を流体組成センサが再構成する能力の劣化を回避するように構成されてもよい。
【0035】
更に、本明細書の装置は、交換可能な収集媒体を流体組成センサと組み合わせて利用することで、装置の信頼性と装置に関するユーザ満足度とを高めるように構成されてもよい。本明細書で論じる特定の実施形態によれば、流体組成センサ内の流体体積から粒子を収集するために使用される収集媒体は、所定のサンプル流体体積又はサンプル粒子数が装置を通過したと判定されると、(流体収集位置内で)自動的に交換されてもよい。本明細書の装置は、収集媒体との断続的なユーザインタラクションを最小限とすることによって、サンプル収集プロセスを迅速化し、ユーザに求められる物理的作業を減らし、測定の自動化を容易にし、1つ以上の装置構成要素のユーザ定義による再構成中の位置合わせのずれによって引き起こされる装置の故障を最小限に抑えることができる。
【0036】
様々な実施形態では、収集媒体により流体体積内から受容された複数の粒子の総粒子状物質質量を計算し、複数の粒子の空間配置を特性化して、例えば、粒子クラスタ化、スパイク、粒子接触、粒子相互の重なり、及び/又は粒子によって「被覆された」収集媒体など、経時的なセンサ精度及び/又はセンサ有効性(例えば、寿命)に悪影響を及ぼすことが知られている1つ以上の粒子構成を特定するように構成されたコントローラ(例えば、粒子状物質質量濃度計算回路208)を備える流体組成センサは、センサによって正確には判定かつ/又は識別できない粒子負荷条件により、消耗した収集媒体及び/又は損なわれた収集媒体を過剰負荷することにより引き起こされるセンサの不正確さの防止を促進し得る。このような例示的な構成は、前述の誤差を誘発する粒子負荷条件のうちの1つ以上の存在を識別した時点で、センサの動作を実質的に自律的に制限するように構成された動作パラメータを定義することにより、正確なデータを取得するために必要な再試験の数を実質的に最小限に抑え、流体組成センサの過剰使用を防止する。収集媒体によって受容された複数の粒子の負荷条件を動的に監視し、装置の稼働時間を選択的に制限するように動作パラメータを最適化することにより、装置の寿命を延ばすことができる。更に、本明細書に記載される装置は、1つ以上の統計的に有意な測定値を提供するのに十分な粒子の試料にとって必要な、流体組成センサに要求される動作実行時間の計算を更に単純化できる。
流体組成センサ
【0037】
装置10は、その中を通って流れる流体体積を受容するように構成された流体組成センサ100を備えてもよい。具体的には、装置10は、その中を通って流れる、空気などの気体の体積を受容するように構成されてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ100は、受容された流体体積内に存在する複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャするように更に構成されてもよい。図1に示すように、流体組成センサ100は、筐体101と、インパクタノズル104と、収集媒体106と、少なくとも部分的に透明な基板108と、撮像装置110と、を備えてもよい。いくつかの実施形態では、流体組成センサ100は、流体組成センサ100に電力を供給するように構成された電源114と、流体体積を流体組成センサ100内へと引き込み、それを通過させるように構成されたファン又はポンプ112と、を更に備えてもよい。様々な実施形態では、ファン又はポンプ112の動作特性(例えば、動作電力)に少なくとも部分的に基づいて、装置を通って移動する流体の流量が既知となる/決定されるように、ファン又はポンプ112は較正されている。様々な実施形態では、流体組成センサ100は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2018/165590号に記載されているものなどの、レンズフリー顕微鏡を含んでもよい。様々な実施形態では、レンズフリー顕微鏡は、例えば、レンズレスホログラフィなどの1つ以上の技術を利用して、本明細書に記載されるように、収集媒体106によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の粒子画像をキャプチャしてもよい。あるいは、流体組成センサ100は、収集媒体106によって捕捉された1つ以上の粒子の粒径又は他の粒子特性を決定するために、本明細書に記載される装置によって分析されてもよい画像をキャプチャするように構成されたレンズベースの撮像装置又は任意の他の装置を備えてもよい。様々な実施形態では、レンズベースの撮像装置は、例えば、光学顕微鏡法などの1つ以上の撮像技術を利用して、本明細書に記載されるように、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の粒子画像をキャプチャしてもよい。様々な実施形態では、光学顕微鏡法は、収集媒体106及び/又は収集媒体106中に配置された複数の粒子120を通って伝達されるか又はそれらから反射されて、1つ以上のレンズを通過して、収集媒体106中の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の画像を拡大かつキャプチャする光を含んでもよい。本明細書に記載されるように、流体組成センサ100は、コントローラ200に電子的かつ通信可能に接続されてもよい。
【0038】
様々な実施形態では、図1及び図2に示すように、インパクタノズル104は、流体組成センサ100によって受容された流体体積の流れを、収集媒体106の受容面に少なくとも実質的に垂直で、かつそれに向かう流れ方向130へと方向付けるように構成されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106は、収集媒体アセンブリの一部分として具現化されてもよい。例えば、収集媒体アセンブリは、(図5図8Bに示すように)交換可能なスライドとして具現化されてもよく、スライド内部に、交換可能な収集媒体106が配置されてもよい。他の実施形態では、交換可能なスライドの全体が使い捨てであってもよく、収集媒体106は、スライドの中に永続的に固定されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、収集媒体アセンブリは、収集媒体テープ106を備えてもよい(例えば、収集媒体テープの新しい(例えば、未使用の)部分が、インパクタノズル104を通って流れる流体に曝露され得るように、収集媒体テープは、流体組成センサ100を通って移動され得る細長い収集媒体106として具現化されてもよい)。更に別の例として、収集媒体106は、回転可能ディスクの上に、かつ/又は回転可能ディスクの一部分として配置されてもよく、その結果、収集媒体ディスクの新しい(例えば、未使用の)部分が、インパクタノズル104を通って流れる流体に曝露され得るように、収集媒体106は、流体組成センサ100に対して回転されてもよい。収集媒体106は、様々な形態のうちのいずれかで具現化されてもよいことを理解されたい。更に他の実施形態では、収集媒体106が組成センサ100を通って流れる流体からの粒子で十分に充填されると、組成センサ100全体を廃棄できるように、収集媒体106は、組成センサ100内に永続的に固着されてもよい。収集媒体106は、流体体積との相互作用を介して、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子を受容するように構成されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106は、受容面105と、背面107と、受容面105と背面107との間の距離によって画定される厚さと、を含んでもよい。様々な実施形態では、収集媒体106の厚さは、少なくとも実質的に約10~約1000マイクロメートル(例えば、100マイクロメートル)であってもよい。様々な実施形態では、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子が収集媒体106の厚さに沿ったある距離にて収集媒体内に配置されるように、収集媒体106は、ある速度で受容面105へと移動する複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子を、粒子が背面107に到達する前に停止させるのに好適な材料を含んでもよい。例えば、様々な実施形態では、収集媒体は、ゲルなどの接着性(すなわち、粘着性)材料を含んでもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ100は、収集媒体106の背面107に少なくとも実質的に隣接して(例えば、直接固定されて)位置付けられた透明基板108を備えてもよい。様々な実施形態では、収集媒体アセンブリは、透明基板108を更に備えてもよい。更に、収集媒体アセンブリがスライドとして具現化されるような様々な実施形態では、収集媒体アセンブリは、ハンドル109を画定してもよい収集媒体筐体113を備えてもよい。様々な実施形態では、収集媒体筐体113は、収集媒体106及び/又は基板108の少なくとも一部分を受容かつ固定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106が、流れ方向130に移動する流体体積の流体流路内に配置されるように、収集媒体筐体113は、流体組成センサ100内に少なくとも部分的に取り外し可能に位置付けられるように構成されてもよい。様々な実施形態では、流体体積内に存在する複数の粒子のうちの1つ以上の粒子が収集媒体106の受容面105に係着し得るように、収集媒体筐体113は、収集媒体106の少なくとも一部分に隣接して位置付けられた少なくとも1つの開口部を有するように構成されてもよい。
【0039】
様々な実施形態では、収集媒体筐体113は、ハンドル109を画定してもよい。様々な実施形態では、図5に示すように、ハンドル109は、収集媒体106及び/又は筐体113のアクセス可能性を容易にして、例えば、流体組成センサ100からの収集媒体106の除去及び/又は交換を可能にするように構成されてもよい。上述したように、収集媒体106は、例えば、スライド、テープ、ディスク、又は収集媒体106の輸送を容易にするように構成された任意の他の適切な機構と共に使用するように構成されてもよい(又は、それらとして具現化されていてもよい)。
【0040】
様々な実施形態では、例えば、収集媒体106中に収集された粒子の数が増加するにつれて、装置10は経時的な精度の低下を被る場合がある(また、結果として得られる、収集媒体106の物理的特性は、収集媒体106の中に配置された粒子の数の増加の結果、変化する)。したがって、本明細書に記載されるような、収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素は、交換可能であってもよい。様々な実施形態では、収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素を交換することは、流体組成センサ100から1つ以上の構成要素を除去することと、収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素を、1つ以上の少なくとも実質的に同様の構成要素で交換することと、を含んでもよい。あるいは、様々な実施形態では、収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素を交換することは、組成センサ100内の空気流に曝露される収集媒体106の一部分中に存在する粒子の数を減少させるように、収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素を洗浄すること、位置を移動させること、及び/又は修正することを含んでもよいことを理解されたい。非限定的な例として、収集媒体アセンブリが接着テープを含んでもよい様々な実施形態では、除去されたテープの少なくとも一部分の下に配置され、除去されたテープの少なくとも一部分に対応するテープの新しい部分を露出させるように、テープの少なくとも一部を除去してもよい。更なる非限定的な例として、収集媒体アセンブリがディスクを備えてもよい様々な実施形態では、ディスクは、そのディスクの特性が、新しいディスクの特性と少なくとも実質的に同様になり得るように、洗浄されるように構成されてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ100は、部分的に又は全体的に、交換可能かつ/又は使い捨てであるように構成されてもよい。
【0041】
様々な実施形態では、流体組成センサ100は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャするように構成された撮像装置110を備えてもよい。様々な実施形態では、撮像装置110は、撮像装置110が、収集媒体106中に捕捉された1つ又は粒子の1つ以上の画像を効果的にキャプチャし得るように、透明基板108の背面107と少なくとも実質的に隣接して(例えば、透明基板108の背面107と接触しているか、又は背面107からある距離だけ離して)位置付けられてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ100は、複数の粒子のうちの多数の粒子の画像を同時に、永続的にかつ/又は一時的にキャプチャするための指定された視野を有してもよい。収集媒体106は、収集媒体106によって捕捉された複数の粒子120が撮像装置110によって視認可能となるように、撮像装置110の視野内に少なくとも部分的に存在してもよい。図2に示すように、撮像装置110は、収集媒体106に対して透明基板108の下方に位置付けられてもよい。例えば、撮像装置110は、透明基板108から約100マイクロメートル~約5mm(例えば、1mm)離して配置されてもよい。あるいは、撮像装置110は、収集媒体106に対して透明基板108の上方に位置付けられてもよい。
【0042】
様々な実施形態では、撮像装置110は、例えば、レンズレスホログラフィなどの1つ以上の撮像技術を使用して、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャするように構成されてもよい。撮像装置がレンズレスホログラフィを利用するように構成されている様々な実施形態では、撮像装置は、レンズを使用せずに収集媒体106によって受容された1つ以上の粒子の1つ以上の顕微鏡画像をデジタル的に再構築することによって、収集媒体106によって受容された1つ以上の粒子の画像をコンピュータで生成してもよい。代替的に、かつ/又は追加的に、撮像装置110は、光学顕微鏡法を利用して、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャしてもよい。例えば、様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、例示的な撮像装置によってキャプチャされた画像は、2次元画像(例えば、収集媒体の少なくとも一部分の写真)、及び/又は3次元画像(例えば、収集媒体で捕捉された粒子の少なくとも一部分の3次元デジタル再構成)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、流体組成センサ100は、収集媒体106中の複数の粒子の1つ以上の画像を同時にキャプチャするように構成されてもよい。例えば、流体組成センサ100は、本明細書に記載されるように、複数の粒子のうちのいくつかの粒子の画像を同時に、永続的かつ/又は一時的にキャプチャするための指定された視野を有してもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ100によってキャプチャされた1つ以上の画像は、少なくともコントローラ200に送信されてもよい。様々な実施形態では、撮像装置110は、1つ以上の画像を第1の時間及び第2の時間でキャプチャするように構成されてもよく、第1の時間は、収集媒体106によって捕捉された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の、装置10による分析の開始を表し、第2の時間は、第1の時間の後である。そのような構成では、装置は、第1の時間及び第2の時間でキャプチャされたそれぞれの粒子画像を比較し、第2のキャプチャ粒子画像から、第1のキャプチャ粒子画像においてキャプチャされなかった任意の粒子を識別することにより、粒子分析の開始時に収集媒体106中に存在する粒子と、収集媒体106によって新たに受容された粒子とを区別することができてもよい。
【0043】
様々な実施形態では、流体組成センサ100は、電力を受け取り、流体組成センサ100に電力を供給するように構成された電源114に接続されてもよい。非限定的な例として、電源114は、1つ以上の電池、1つ以上のコンデンサ、1つ以上の定電力供給部(例えば、壁コンセント)などを備えてもよい。いくつかの実施形態では、電源114は、流体組成センサ100の外側に位置付けられ流体組成センサ100に交流電力又は直流電力を供給するように構成された、外部電源を備えてもよい。更に、いくつかの実施形態では、図1に示すように、電源114は、流体組成センサ100内に配置された、例えば1つ以上の電池などの、内部電源を備えてもよい。様々な実施形態では、電源114は、コントローラ200に接続されて、コントローラを通じた、流体組成センサ100への電力の分配を可能にしてもよい。
【0044】
図6図8Bは、本明細書に記載されるような、収集媒体アセンブリの様々な例示的な実施形態を示す。図6図8Bに示すように、収集媒体アセンブリは、交換可能なスライド上に配置された収集媒体106と、交換可能なスライド、したがってスライド中の収集媒体106、を固定するように構成された収集媒体筐体113と、ハンドル109と、を備えてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106は、透明基板108に取り付けられるように構成されてもよく、透明基板108は、更に収集媒体筐体113内に配置されてもよい。様々な実施形態では、交換可能なスライドは、透明基板108を画定してもよい。図6に示すように、収集媒体筐体113は、交換可能なスライドが所望の位置にスナップ嵌めされることを可能にするヒンジ連結を介して交換可能なスライドを受容するように構成された開口部の少なくとも一部分に近接するタブを備えてもよい。収集媒体106は交換可能であるように構成されてもよい。なぜなら、収集媒体筐体113内のその固定された位置から交換可能なスライドを引き離すことによって、収集媒体106が収集媒体筐体113から除去され、続いて異なる収集媒体106(例えば、新しい収集媒体106)と交換されてもよいからである。様々な実施形態では、収集媒体筐体113は、例えば、ハンドル109とのユーザインタラクションにより、流体組成センサ100から除去されてもよい。
【0045】
図7A及び図7Bに示すように、収集媒体筐体113は、交換可能なスライドの断面に対応する寸法を有するスロットを少なくとも1つの辺に沿って備えてもよいため、筐体113は、交換可能なスライドを、スライドの上に配置された収集媒体106と共に、そのスロットを介して受容するように構成され得る。収集媒体106は、交換可能であるように構成されてもよいのは、交換可能なスライドを、スロットを通して収集媒体筐体113内のその固定された位置から摺動させることにより、収集媒体106が収集媒体筐体113から除去され、続いて異なる収集媒体106と交換されてもよいからである。収集媒体筐体113は、例えば、ハンドル109とのユーザインタラクションにより、流体組成センサ100から除去されてもよい。
【0046】
図8A及び図8Bに示すように、収集媒体筐体113は、取り外し可能な面を備えてもよいため、筐体113は、取り外し可能な面が取り外された構成にあるときに交換可能なスライドを受容し、取り外し可能な面が組み立てられた構成にあるときに交換可能なスライドを所望の位置に固定するように構成され得る。収集媒体106は、交換可能であるように構成されてもよいのは、収集媒体筐体113の取り外し可能な面を分離し、交換可能なスライドを収集媒体筐体113内のその固定された位置から回収し、続いて、異なる収集媒体106に交換することにより、収集媒体106が収集媒体筐体113から除去されてもよいからである。収集媒体筐体113は、例えば、ハンドル109とのユーザインタラクションにより、流体組成センサ100から除去されてもよい。
【0047】
図9A図9Bは、本明細書に記載される様々な実施形態による収集媒体アセンブリの様々な図である。図9A及び図9Bに示すように、収集媒体アセンブリ150は、透明基板108上に配置された少なくとも1つの収集媒体106と、透明基板108を貫通して延在する少なくとも1つのオリフィス111と、収集媒体106、少なくとも1つのオリフィス111及び透明基板108を包囲するエアシール係合部分115Aと、を備えてもよい。様々な実施形態では、透明基板108は、本明細書に記載されるように、交換可能なスライドによって画定されてもよい。様々な実施形態では、少なくとも1つのオリフィス111は、少なくとも1つの収集媒体106に少なくとも概ね隣接して位置付けられてもよい。例えば、図9A図9Bに示されるように、少なくとも1つのオリフィス111は、透明基板108を通って流体体積が流れることを可能にするように透明基板108の周囲に配置された複数のオリフィス(例えば、収集中央106の両側に配置された2つのオリフィス)を備えてもよい。様々な実施形態では、エアシール係合部分115Aは、少なくとも1つの収集媒体106のうちの1つと、これに対応する少なくとも1つのオリフィス111とを包囲する、収集媒体アセンブリ150の一部分などの、収集媒体アセンブリ150の外周の少なくとも一部分を画定してもよい。様々な実施形態では、エアシール係合部分115Aを使用して、隣接する又は近傍にある収集媒体セクション106が、サンプリング中の流体に曝露されることを防止又は制限してもよい。特定の実施形態では、エアシール係合部分115Aは、本明細書で論じるような装置のエアシール構成要素のガスケット(又は他の可撓性の密封構成要素)と相互作用するように構成された、剛性の少なくとも実質的に滑らかな構成要素として具現化されてもよい。別の例として、エアシール係合部分115Aは、装置のエアシール構成要素の対応する構成要素と相互作用して、これらの間に少なくとも実質的に流体密なシールを形成するように構成された1つ以上の可撓性構成要素(例えば、弾性ガスケット)を備えてもよい。例えば、エアシール係合部分115Aは、流体組成センサを通って流れる流体体積の少なくとも実質的に全てが、少なくとも1つのシール係合部分115Aによって包囲された少なくとも1つのオリフィス111を通って流れるように、流体組成センサのエアシール構成要素を受容する、かつ/又は係合するように構成されていてもよい。図9Aに示すように、エアシール係合部分115Aは、透明基板108の表面の一部分を含んでもよい。様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、エアシール係合部分115Aは複数のエアシール係合部分を備えてもよく、エアシール係合部分の各々が、少なくとも1つの収集媒体のうちの対応する収集媒体106と、これに対応する少なくとも1つのオリフィス111とに対応してもよい。
【0048】
図9Bは、本明細書に記載される一実施形態による、例示的な収集媒体アセンブリの断面図を示す。図示するように、収集媒体アセンブリ150は、収集媒体筐体113を備えてもよい。様々な実施形態では、収集媒体筐体113は、収集媒体アセンブリ106の外側フレームを具現化するように、透明基板108を少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよい。様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、収集媒体アセンブリ150の少なくとも1つのシール係合部分は、収集媒体筐体113の一部分を含んでもよい。様々な実施形態では、収集媒体筐体113は、複数の収集媒体アセンブリ150の各々の集合的な保管(例えば、積み重ねること)と、その後の流体組成センサの内部センサ部分への排出とを容易にするように構成されてもよい。例えば、本明細書に記載されるように、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれの収集媒体筐体113は、各収集媒体アセンブリ150が、保管位置から流体組成センサの内部センサ部分に順次連続的に送られ得るように、本明細書に記載される例示的な装置の1つ以上の構成要素(例えば、アクチュエータ要素)から力を受けるように構成されていてもよい。
【0049】
図10図12は、本明細書に記載される例示的な実施形態による様々な収集媒体アセンブリを示す。図10は、例示的な一実施形態による、回転可能ディスク上に配置された複数の収集媒体アセンブリの上面図を示す。様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150を、複数の収集媒体アセンブリ150(例えば、複数の収集媒体106を含む)が流体組成センサの筐体の内部センサ部分に対して移動できるように、軸を中心に回転可能であり得る回転可能ディスク上に配置してもよい。本明細書に記載されるように、回転可能ディスクは、複数の収集媒体アセンブリ150の新しい(例えば、未使用の)収集媒体106が、インパクタノズルを通って流れる流体体積に曝露され得るように、複数の収集媒体106が流体組成センサに対して移動(例えば、回転)可能な構成であってもよい。
【0050】
様々な実施形態では、回転可能ディスクは、同一平面上かつ同心の複数のディスク部分を備えてもよく、ディスク部分のそれぞれは、複数の収集媒体アセンブリ150のうちの1つ以上をその上に配置可能な、回転可能ディスクの一部分を含む。例えば、図10に示すように、回転可能ディスクは、第1のディスク部分108A及び第2のディスク部分108Bを備えてもよく、これらそれぞれの上に複数の収集媒体アセンブリ150が存在する。ディスク部分のそれぞれは、回転可能ディスクのディスク部分と中心軸との間の対応する半径方向距離によって少なくとも部分的に画定されてもよく、ディスク部分のそれぞれに対応する半径方向距離は、複数のディスク部分が、回転可能ディスクの中心軸から半径方向外向きに延在する複数の外周層を画定することができるように、別々の値を有する。複数のディスク部分は、回転可能ディスク上に配置される収集媒体106の数に関して、回転可能ディスクの容量を増加させるように構成されてもよい。様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、本明細書に記載される例示的な装置は、複数の収集媒体アセンブリ150の未使用の収集媒体106を、流体組成センサのインパクタノズルの出口に少なくとも実質的に隣接させて配置するように、回転可能ディスクが回転するように、かつ/又は流体組成センサに対して直線的に(例えば、ディスクに対して半径方向に)移動するように構成されてもよい。
【0051】
本明細書に記載されるように、複数の収集媒体アセンブリ150の複数の収集媒体106のそれぞれは、透明基板上に配置されてもよい。様々な実施形態では、複数の収集媒体106が配置される回転可能ディスクの少なくとも一部分が透明基板を含んでもよいが、含まれる収集媒体アセンブリ150間のディスクの部分を画定するために、不透明又は半透明の材料が利用されてもよい。例えば、様々な実施形態では、回転可能ディスク全体が透明基板を含んでもよい。更に、様々な実施形態では、流体組成センサを通って(例えば、インパクタノズルを通って)流れる流体体積が収集媒体106の表面を横切って通過することができるような位置に、回転可能ディスク上に配置される収集媒体106を手動で及び/又は機械で設置及び/又は位置合わせすることを支援するように構成された1つ以上のアライメントキー151を、回転可能ディスクが備えてもよい。回転可能ディスクは、流体体積がその中を通って流れることができるように構成された、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれの少なくとも1つのオリフィス111に対応する複数のオリフィスを備えてもよい。様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれは、複数の収集媒体106のうちの対応する1つと、これに隣接して位置付けられた少なくとも1つのオリフィス111とを包囲するエアシール係合部分115Aを備えてもよい。このような構成では、本明細書に記載されるように、センサを通って流れる流体体積は、流体組成センサのエアシール構成要素と係合するエアシール係合部分115Aによって包囲されている収集媒体106の表面を横切って通過することができる。例えば、流体組成センサのエアシール構成要素と係合するエアシール係合部分115Aによって包囲されている収集媒体106は、回転可能ディスク上に配置された複数の収集媒体のうちの他の収集媒体のそれぞれから流体的に隔離されてもよい。
【0052】
図11は、例示的な一実施形態による、アライメントプレート上に配置された複数の収集媒体アセンブリの上面図を示す。様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150を、複数の収集媒体アセンブリ150(例えば、複数の収集媒体106を含む)が流体組成センサの筐体の内部センサ部分に対して移動できるように、平面に沿って移動可能であり得るアライメントプレート上に配置してもよい。アライメントプレートは、本明細書に記載されるように、複数の収集媒体アセンブリ150の新しい(例えば、未使用の)収集媒体106が、インパクタノズルを通って流れる流体体積に曝露され得るように、複数の収集媒体106が流体組成センサに対して少なくとも2つの方向軸(例えば、同一平面内に存在するx軸及びy軸)に沿って移動(例えば、直線的にシフト)し得るように構成されていてもよい。図11に示すように、様々な実施形態では、アライメントプレート上に配置される複数の収集媒体アセンブリ150は、複数の行及び列を含むアレイを画定するように配設されていてもよい。
【0053】
本明細書に記載されるように、複数の収集媒体アセンブリ150の複数の収集媒体106はそれぞれ、透明基板上に配置されてもよい。様々な実施形態では、複数の収集媒体106が配置されるアライメントプレートの少なくとも一部分が、透明基板を備えてもよい。例えば、様々な実施形態では、アライメントプレート全体が透明基板を含んでもよい(しかしながら、特定の実施形態では、アライメントプレートの収集媒体アセンブリ間の部分は、不透明又は半透明の材料を含んでもよい)。更に、様々な実施形態では、流体組成センサを通って(例えば、インパクタノズルを通って)流れる流体体積が収集媒体106の表面を横切って通過することができるような位置に、アライメントプレート上に配置される収集媒体106を手動で及び/又は機械で設置及び/又は位置合わせすることを支援するように構成された1つ以上のアライメントキー151を、アライメントプレートが備えてもよい。様々な実施形態では、1つ以上のアライメントキー151は、複数の収集媒体アセンブリ150によって画定されるアレイの特定の行及び特定の列に対応するように、アライメントプレートに沿って配設されてもよい。
【0054】
アライメントプレートは、流体体積がその中を通って流れることができるように構成された、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれの少なくとも1つのオリフィスに対応する複数のオリフィスを更に備えてもよい。様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれは、複数の収集媒体106のうちの対応する1つと、これに隣接して位置付けられた少なくとも1つのオリフィス111とを包囲するエアシール係合部分を備えてもよい。このような構成では、本明細書に記載されるように、センサを通って流れる流体体積は、流体組成センサのエアシール構成要素と係合するエアシール係合部分115Aによって包囲されている収集媒体106の表面を横切って通過することができる。例えば、流体組成センサのエアシール構成要素と係合するエアシール係合部分によって包囲されている収集媒体106は、アライメントプレート上に配置された複数の収集媒体のうちの他の収集媒体のそれぞれから流体的に隔離されてもよい。
【0055】
図12は、例示的な一実施形態による、アライメントテープ上に配置された複数の収集媒体アセンブリの上面図を示す。様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150を、アライメントテープの長さに沿って延びる直線軸と少なくとも実質的に平行な方向に移動可能なアライメントプレート上に配置してもよいため、アライメントプレート上に配置された複数の収集媒体アセンブリ150(例えば、複数の収集媒体106を含む)が流体組成センサの筐体の内部センサ部分に対して移動することができる。アライメントテープは、本明細書に記載されるように、複数の収集媒体アセンブリ150の新しい(例えば、未使用の)収集媒体106が、インパクタノズルを通って流れる流体体積に曝露され得るように、複数の収集媒体106が流体組成センサに対して移動(例えば、直線的にシフト)し得るように構成されていてもよい。図12に示すように、様々な実施形態では、アライメントテープ上に配置される複数の収集媒体アセンブリ150は、アライメントテープの長さに沿って延在する収集媒体アセンブリ150の列を画定するように配設されていてもよい。
【0056】
様々な実施形態では、複数の収集媒体106が配置されるアライメントテープの少なくとも一部分は、透明基板108を備えてもよい。例えば、様々な実施形態では、アライメントテープ全体が透明基板108を含んでもよい(ただし、アライメントテープの収集媒体アセンブリ150間の部分は、不透明又は半透明の材料を含んでもよいことが理解されるべきである)。更に、様々な実施形態では、流体組成センサを通って(例えば、インパクタノズルを通って)流れる流体体積が収集媒体106の表面を横切って通過することができるような位置に、アライメントテープ上に配置される収集媒体106を手動で及び/又は機械で設置及び/又は位置合わせすることを支援するように構成された1つ以上のアライメントキー151を、アライメントテープが備えてもよい。様々な実施形態では、1つ以上のアライメントキー151は、複数の収集媒体アセンブリ150によって画定される列の特定の収集媒体アセンブリ150に対応するように、アライメントテープに沿って配設されてもよい。
【0057】
アライメントテープは、流体体積がその中を通って流れることができるように構成された、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれの少なくとも1つのオリフィスに対応する複数のオリフィスを更に備えてもよい。様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれは、複数の収集媒体106のうちの対応する1つと、これに隣接して位置付けられた少なくとも1つのオリフィスとを包囲するエアシール係合部分を備えてもよい。このような構成では、本明細書に記載されるように、センサを通って流れる流体体積は、流体組成センサのエアシール構成要素と係合するエアシール係合部分115Aによって包囲されている収集媒体106の表面を横切って通過することができる。例えば、流体組成センサのエアシール構成要素と係合するエアシール係合部分によって包囲されている収集媒体106は、アライメントテープ上に配置された複数の収集媒体のうちの他の収集媒体のそれぞれから流体的に隔離されてもよい。本明細書に記載されるように、様々な実施形態では、アライメントテープは、非剛性(例えば、可撓性、屈曲可能、折り畳み可能などの)材料を含んでもよい。例えば、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれは、折り線で隔てられてもよく、これに沿ってアライメントテープが折り畳まれてもよい。様々な実施形態では、アライメントテープの非剛性材料により、複数の収集媒体アセンブリ150のコンパクトな保管が容易になり得うるため、流体組成センサの容量が増加し得る。
【0058】
図13は、本明細書に記載される一実施形態による例示的な装置の断面図である。具体的には、図13は、複数の収集媒体の少なくとも一部分を収容するように構成された例示的な収集媒体アセンブリ保管チャンバ160を示す。本明細書に記載されるように、様々な実施形態では、例示的な収集媒体アセンブリ150が、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれの集合的な保管(例えば、積み重ねること)と、その後の流体組成センサの内部センサ部分への排出とを容易にするように構成されてもよい。図13に示すように、複数の例示的な収集媒体アセンブリ150が収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内に配置されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、複数の収集媒体アセンブリが流体組成センサ内での粒子収集にそれぞれ順次使用される前に、複数の未使用の収集媒体アセンブリを保管してもよい。収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、その中に保管されている収集媒体アセンブリ150の各々が周囲環境に曝露されることを少なくとも実質的に最小限に抑えて、対応する収集媒体106の汚染を回避するように構成されてもよい。
【0059】
本明細書に記載されるように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、その中に保管されている複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれを、流体組成センサの内部センサ部分に順次連続的に送るように更に構成されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、収集媒体アセンブリ150を収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から流体組成センサの内部センサ部分へと位置を移動させるように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ内に保管されている複数の収集媒体のうちの1つに力を選択的に加えるように構成されたアクチュエータ要素161を備えてもよい。例えば、アクチュエータ要素161は、図13に示す圧縮位置から伸展位置へと移動するように構成されてもよい。アクチュエータ要素161は、アクチュエータ要素161が圧縮位置から伸展位置へと移動するのに伴って、収集媒体アセンブリ150に力を加えるように構成されてもよい。様々な実施形態では、アクチュエータ要素161が圧縮位置から伸展位置へと移動するのに伴って収集媒体アセンブリ150に加えられる力は、アクチュエータ要素161が伸展位置にあるときに、収集媒体アセンブリ150が流体組成センサの内部センサ部分内の受容位置に存在し得るように、収集媒体アセンブリの位置を移動させてもよい。様々な実施形態では、受容位置は、流体組成センサの内部センサ部分内の収集媒体アセンブリ150の配置によって画定されてもよく、対応する収集媒体106は、流体組成センサを通って(例えば、インパクタノズルを通って)流れる流体体積が、収集媒体の表面を横切って通過し得るように位置付けられる。様々な実施形態では、アクチュエータ要素161は、(例えば、収集媒体アセンブリ150を受容位置に位置付けるように)圧縮位置から伸展位置まで伸展すると、伸展位置から圧縮位置に戻るように構成されてもよい。更に、様々な実施形態では、アクチュエータ要素161は、本明細書に記載される1つ以上の実施形態に従って動作するように構成され得るギア駆動機構及び/又はレバーアーム機構を備えてもよい。
【0060】
図示のように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、チャンバの1つ以上の壁内に排出開口部162を備えてもよく、排出開口部162は、収集媒体アセンブリ150のうちの1つ以上が流体組成センサの内部部分に給送される際に、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内に保管された1つ以上の収集媒体アセンブリ150が排出開口部162を通過することを可能にするように構成されている。様々な実施形態では、排出開口部162は、収集媒体アセンブリ150の選択的な排出を容易にするために選択的に開閉可能な排出扉を備えてもよい。例えば、図13に示す例示的な実施形態では、アクチュエータ要素161は、収集媒体アセンブリ150を収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から排出開口部162を通して排出するように、装填位置(例えば、積み重ねられた収集媒体アセンブリの一番上)に位置付けられた収集媒体アセンブリ150に横方向(例えば、水平方向)の力を加えるように構成されてもよい。本明細書に記載されるように、筐体が、排出開口部を通して収集媒体アセンブリ150の位置を移動させるアクチュエータ要素161の伸展によって収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から排出された収集媒体アセンブリ150の少なくとも一部分を受容する構成となるように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160が流体組成センサの筐体に近接して位置付けられてもよい。したがって、排出開口部162は、内部センサ部分(例えば、空気流の粒子を収集するために使用される場合の収集媒体アセンブリ150の位置)と少なくとも実質的に同一平面上にあってもよい。上述のように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、収集媒体アセンブリ150を流体組成センサの内部センサ部分内の受容位置に送達するように、収集媒体アセンブリ150を(例えば、アクチュエータ要素161を使用して)排出開口部162を通して排出するように構成されてもよい。
【0061】
本明細書に記載されるように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、複数の収集媒体アセンブリ150が保管位置から流体組成センサの内部センサ部分内の受容位置まで順次連続的に給送され得るように、複数の収集媒体アセンブリ150をチャンバ内に配設するように構成されてもよい。例えば、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、アクチュエータ要素161及び/若しくは排出開口部162に近接して、かつ/又は少なくとも実質的に同一平面上に配設された装填位置を画定してもよく、装填位置に位置付けられた収集媒体アセンブリ150は、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内に配置された複数の収集媒体アセンブリ150のうちで、(例えば、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内に保管された他の各収集媒体アセンブリよりも時系列的に前に)流体組成センサに給送される次の収集媒体アセンブリ150であってもよい。図13に示すように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内に保管された複数の収集媒体アセンブリ150は、積み重ねられて配設されてもよい。図示のように、装填位置は、アクチュエータ要素161及び/又は排出開口部162に近接する位置(例えば、積み重ねの一番上)を含んでもよい。様々な実施形態では、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、第1の収集媒体アセンブリの排出の際に、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内で第2の収集媒体が装填位置へと移動されるように、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内に配置された複数の収集媒体アセンブリ150を配設するように構成された装填要素163を備えてもよい。例えば、装填要素163は、対応する装填力を複数の収集媒体アセンブリ150のうちの1つ以上に伝達するように付勢力が印加され得るように構成されたプレートを備えてもよい。このような例示的な場合では、複数の収集媒体アセンブリ150のうちの次に積み重ねられている収集媒体アセンブリ150を装填位置へと押し出すように、付勢力が装填要素163の底面に(例えば、ばねによって)印加されてもよい。様々な実施形態では、装填要素163に印加される付勢力、及び/又は、装填要素163から複数の収集媒体アセンブリ150のうちの1つ以上に加えられる装填力は、少なくとも1つの収集媒体アセンブリ150が装填位置となるように複数の収集媒体アセンブリを配設するために、後続の収集媒体アセンブリ150の排出と排出との間に選択的に印加される一定の力又は断続的な力のいずれかであってもよい。
【0062】
図14A図14Bは、様々な実施形態による例示的な装置を示す。本明細書に記載されるように、流体組成センサは、筐体101と、照明源116と、インパクタノズル104と、透明基板108上に配置された少なくとも1つの収集媒体106と、撮像装置110と、を備えてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサは、筐体101の内部センサ部分内に流体体積を受容するように構成されてもよい。インパクタノズル104は、流体組成センサ100によって受容された流体体積の少なくとも一部分の流れを、収集媒体106の受容面に少なくとも実質的に垂直で、かつそれに向かう流れ方向130へと方向付けるように構成されてもよい。
【0063】
本明細書に記載されるように、インパクタノズル104は、筐体101の内部センサ部分内に配置されてもよく、流体組成センサによって受容される流体体積の少なくとも一部分を受容するように構成されたノズル入口と、ノズル出口と、ノズル入口とノズル出口との間に延在する複数の側壁と、を備えてもよい。インパクタノズルの複数の側壁のそれぞれは、内側側壁及び外側側壁を備えてもよい。様々な実施形態では、ノズル入口は、ノズル入口における複数の側壁の内側側壁のそれぞれによって形成される外周によって少なくとも部分的に画定されるノズル入口断面積を備えてもよい。同様に、ノズル出口は、ノズル出口における複数の側壁の内側側壁のそれぞれによって形成される外周によって少なくとも部分的に画定されるノズル出口断面積を備えてもよい。様々な実施形態では、インパクタノズル104は、ノズル入口とノズル出口との間に垂直に延びる中心ノズル軸を更に備えてもよい。
【0064】
様々な実施形態では、インパクタノズル104は、第1のノズル部分及び第2のノズル部分を備えてもよく、これらのノズル部分は両方とも、インパクタノズル104の複数の側壁の一部分によって少なくとも部分的に画定されてもよい。第1のノズル部分は、ノズル入口と中間ノズル位置との間に延在する少なくとも1つのテーパ状内側側壁によって少なくとも部分的に画定されるインパクタノズル104の一部分を備えてもよい。第2のノズル部分は、中間ノズル位置とノズル出口との間に延在する少なくとも1つの内側側壁によって少なくとも部分的に画定されるインパクタノズル104の一部分を備えてもよい。本明細書に記載されるように、中間ノズル位置は、中間ノズル断面積を含んでもよく、第1のノズル部分と第2のノズル部分との間のインパクタノズル104の中心軸に対して垂直に配設された平面によって画定されてもよい。様々な実施形態では、第1のノズル部分は、ノズル入口断面積が中間ノズル断面幅よりも大きくなるように構成されてもよい。更に、本明細書で更に詳細に説明するように、第2のノズル部分は、ノズル出口断面積が、中間ノズル断面積と比較してより大きいか、より小さいか、又は少なくとも実質的に同じのいずれかとなり得るように構成されてもよい。例えば、図14に示すように、インパクタノズル104は、ノズル出口断面積と中間ノズル断面積とが実質的に同じとなるように構成されている。
【0065】
記載されるように、インパクタノズル104は、流体組成センサ100によって受容された流体体積の少なくとも一部分を受容してもよく、流体体積を、収集媒体106の受容面に少なくとも実質的に垂直で、かつそれに向かう流れ方向130へと方向付けるように構成されてもよい。例えば、流れ方向130は、インパクタノズル104の中心ノズル軸に少なくとも実質的に位置合わせされ、かつ/又は平行であってもよい。収集媒体106は、インパクタノズル104から方向付けられた流体体積との相互作用を介して、流体体積内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子を受容するように構成されてもよい。本明細書に記載されるように、収集媒体106は、収集媒体アセンブリの構成要素であってもよく、収集媒体アセンブリは、透明基板108と、少なくとも1つのオリフィス111とを更に備えてもよい。本明細書に記載されるように、少なくとも1つのオリフィス111は、流体体積の少なくとも一部分が透明基板108を通過し、内部センサ部分を通って流れ方向130に進むことを可能にするように構成されてもよい。
【0066】
様々な実施形態では、流体組成センサは、筐体の内部センサ部分内に配置された収集媒体アセンブリの1つ以上の対応するエアシール係合部分115Aと係合するように構成された1つ以上のエアシール構成要素115Bを更に備えてもよい。本明細書に記載されるように、1つ以上のエアシール構成要素115Bは、収集アセンブリ106を周囲環境から流体的に隔離して、流体組成センサを通って流れる流体体積の少なくとも実質的に全てが少なくとも1つのオリフィス111を通って流れるようにするように、少なくとも収集媒体106と、対応する少なくとも1つのオリフィス111とを包囲するように構成されてもよい。
【0067】
記載されるように、流体組成センサは、1つ以上の光線を出射するように構成された照明源116を含んでもよい。様々な実施形態では、照明源116は、本明細書で更に詳細に説明するように、収集媒体106に向かって出射され得る光線(例えば、紫外線、可視光、赤外線、又は多色光)を生成するように集合的に構成された1つ以上のレンズと関連して動作可能なレーザ、ランプ、発光ダイオード(LED)などであってもよい。いくつかの実施形態では、照明源116は、例えば、本明細書に記載されるように、流体組成センサがレンズレスホログラフィを実行するように構成されている場合などに、レンズが不要な構成であってもよい。例えば、図14Bに示すように、照明源は、光線が収集媒体106と係合し、収集媒体106中に配置された1つ以上の粒子を照明し得るように、発光方向131に1つ以上の光線を出射する構成であってもよい。更に、本明細書に記載されるように、流体組成センサは、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャするように構成された撮像装置110を更に備えてもよい。様々な実施形態では、撮像装置110は、撮像装置110が、収集媒体106中に捕捉された1つ又は粒子の1つ以上の画像を効果的にキャプチャし得るように、透明基板108と少なくとも実質的に隣接して(例えば、透明基板108と接触しているか、又は透明基板108からある距離だけ離して)位置付けられてもよい。収集媒体106は、収集媒体106によって捕捉された複数の粒子120が撮像装置110によって視認可能となるように、撮像装置110の視野内に少なくとも部分的に存在してもよい。様々な実施形態では、撮像装置110は、例えば、レンズレスホログラフィ、光学顕微鏡法などの1つ以上の撮像技術を使用して、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャするように構成されてもよい。
【0068】
本明細書に記載されるように、様々な実施形態では、流体組成センサは、開いた筐体構成と閉じた構成との間で構成可能であってもよい。具体的には、図14Aは、閉じた構成の例示的な流体組成センサの断面図を示す。閉じた筐体構成の流体組成センサは、少なくとも1つのエアシール構成要素115Aと、収集媒体アセンブリのエアシール係合部分との係合によって、少なくとも部分的に画定されてもよい。本明細書に記載されるように、閉じた構成の流体組成センサによるこのような係合により、収集媒体106と1つ以上の対応するオリフィス111とを周囲流体体積から隔離するように、少なくとも収集媒体106及び1つ以上の対応するオリフィス111を包囲する固定されたシールが設けられてもよく、それにより、収集媒体106の隣接するセクションの不要な汚染が最小限に抑えられる。
【0069】
図14Bは、開いた構成の例示的な流体組成センサの断面図を示す。様々な実施形態では、開いた筐体構成の流体組成センサは、筐体101の内部センサ部分の少なくとも一部分に対して収集媒体アセンブリを再構成することを可能にするように構成されてもよい。流体組成センサが開いた構成にある様々な実施形態では、流体組成センサの内部センサ部分内に配置された収集媒体106を含む収集媒体アセンブリが、収集媒体106が内部センサ部分から取り出されるように再構成されてもよい。例えば、収集媒体アセンブリは、内部センサ部分から取り出され、例示的な二次位置に搬送されてもよい。加えて、流体組成センサが開いた構成にある場合、筐体101の外側に位置付けられた、収集媒体106を含む収集媒体アセンブリは、収集媒体106が筐体101の内部センサ部分内に受容されるように再構成されてもよい。例えば、収集媒体アセンブリは、収集媒体106がインパクタノズル104のノズル出口に少なくとも実質的に隣接して配設されるように、内部センサ部分に対して回転かつ/又はシフトされてもよい。本明細書に記載される様々な例示的な実施形態に関して、流体組成センサの内部センサ部分は、筐体の内部センサ部分内に配置された流体組成センサの1つ以上の構成要素が周囲流体体積に曝露され得るように物理的開口部を備えるものとして示されているが、様々な実施形態では、センサ汚染を回避するために、開いた構成で周囲環境から少なくとも実質的に隔離されたままであってもよいことが理解されるべきである。
【0070】
図15図17は、本明細書に記載される実施形態による例示的な装置の様々な断面図を示す。具体的には、図15は、開いた構成の例示的な流体組成センサの断面図を示し、例示的な流体組成センサは、アライメントプレート上に配置された複数の収集媒体アセンブリ150を備える。例えば、アライメントプレート上に配置される複数の収集媒体アセンブリ150は、複数の行及び/又は列を含むアレイを画定するように配設されてもよい。本明細書に記載されるように、流体組成センサは、流体組成センサが開いた構成にある場合に、アライメントプレート上に配置された複数の収集媒体アセンブリ150(例えば、複数の収集媒体106を含む)が筐体101の内部センサ部分に対して移動できるように、アライメントプレートが横断面に沿って複数の方向に移動可能である構成であってもよい。アライメントプレートは、複数の収集媒体アセンブリ150の新しい(例えば未使用の)収集媒体106が、インパクタノズル104を通って流れる流体体積に曝露され得るように、複数の収集媒体106が筐体101に対して移動(例えば、直線的にシフト及び/又は回転)可能な構成であってもよい。本明細書に記載されるように、未使用の収集媒体106が、インパクタノズル104のノズル出口に少なくとも実質的に隣接する所望の位置に配置されると、流体組成センサは閉じた構成に再構成され、それにより、収集媒体106の位置はノズル出口に対して固定され得る。
【0071】
図16は、開いた構成の例示的な流体組成センサの断面図を示し、例示的な流体組成センサは複数の独立した収集媒体アセンブリ150を備え、収集媒体アセンブリ150はそれぞれ、流体組成センサの内部センサ部分内に順次連続的に配置されるように構成されている。様々な実施形態では、流体組成センサは、複数の収集媒体アセンブリの少なくとも一部分を保管するように構成された1つ以上の収集媒体アセンブリ保管チャンバを備えてもよい。更に、様々な実施形態では、少なくとも1つの収集媒体アセンブリ保管チャンバのそれぞれは、複数の収集媒体アセンブリ150のうちの1つ以上を筐体101内へと排出し、かつ/又は筐体101から受容するように構成されてもよい。例えば、図示されるように、流体組成センサは、第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160及び第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ164を備えてもよい。
【0072】
図16に示すように、複数の収集媒体アセンブリ150はそれぞれ、透明基板上に配置された収集媒体と、対応する収集媒体に隣接して配設され、透明基板108を貫通して延在する複数のオリフィスと、エアシール係合部分と、収集媒体筐体(例えば、フレーム要素)と、を備える。本明細書に記載されるように、様々な実施形態では、複数の収集媒体アセンブリ150のそれぞれは、収集媒体アセンブリ保管チャンバ内での複数の収集媒体アセンブリ150の集合的な保管を容易にするように構成されてもよい。例えば、図示されるように、複数の収集媒体アセンブリ150の少なくとも一部分は、隣接する収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素(例えば、対応する収集媒体筐体)と収集媒体とが物理的に係合することによる収集媒体の不要な汚染を最小限に抑えるように、積み重ねられた構成に編成されてもよく、対応する収集媒体筐体内は相互に対して積み重ねられてもよい。
【0073】
様々な実施形態では、第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、複数の収集媒体アセンブリが流体組成センサ内での粒子収集にそれぞれ使用される前に、複数の未使用の収集媒体アセンブリを保管してもよい。例えば、第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、複数の収集媒体アセンブリ150が第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から流体組成センサの内部センサ部分まで順次連続的に給送されるように、複数の収集媒体アセンブリ150をチャンバ内に配設する構成であってもよい。様々な実施形態では、収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、収集媒体アセンブリ150を収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から流体組成センサの筐体101の内部センサ部分に向かって(例えば、インパクタノズル104と位置合わせされるように)位置を移動させるために、第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160内(例えば、装填位置)に保管されている複数の収集媒体のうちの1つに力を選択的に加えるように構成されたアクチュエータ要素161を備えてもよい。例えば、図16に示す例示的な実施形態では、第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160のアクチュエータ要素161は、収集媒体アセンブリ150を第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から流体組成センサの内部センサ部分へと排出するように、装填位置(例えば、積み重ねられた収集媒体アセンブリの一番上)に位置付けられた収集媒体アセンブリ150に横方向の力を加えるように構成されてもよい。本明細書に記載されるように、第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160は、筐体を収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から排出された収集媒体アセンブリ150を受容する構成とすることができるように、流体組成センサの筐体に近接して位置付けられてもよい。
【0074】
様々な実施形態では、流体組成センサは、流体組成センサ筐体から排出された複数の使用済み収集媒体アセンブリ150(例えば、内部センサ部分内に配置され、少なくとも1つの流体体積からの1つ以上の粒子がその中に含まれるように、流体体積が通過した表面を含む収集媒体106を備える収集媒体アセンブリ150)を保管するように構成された第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ164を備えてもよい。例えば、第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ164は、流体組成センサの内部センサ部分から第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ168に順次連続的に給送される複数の収集アセンブリ150を受容するように構成されてもよい。第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ164は、チャンバの1つ以上の壁内に受容開口部を備えてもよく、受容開口部は、1つ以上の収集媒体アセンブリ150が流体組成センサの内部部分から第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ164へと給送され得るように、筐体から排出された1つ以上の収集媒体アセンブリ150が受容開口部を通過することを可能にする構成となっている。様々な実施形態では、受容開口部は、選択的に開閉されて収集媒体アセンブリ150の選択的な受容を容易にし得る受容扉を備えてもよい。
【0075】
本明細書に記載されるように、流体組成センサは、サンプル流体体積の少なくとも実質的に全体が収集媒体106の表面を横切って通過したと判定すると、使用済みの収集媒体106を排出し、未使用の収集媒体106を内側センサ部分に再投入するように構成されてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサは、未使用の収集媒体アセンブリ150(例えば、未使用の収集媒体106)を第1の収集媒体アセンブリ保管チャンバ160から受容し、使用済みの収集媒体106を、実質的に同様の時点(例えば、同時に)又は異なる時点(例えば、順番に)のいずれかで第2の収集媒体アセンブリ保管チャンバ164に給送するように構成されてもよい。
【0076】
図17は、開いた構成の例示的な流体組成センサの断面図を示し、例示的な流体組成センサは、アライメントテープ上に配置された複数の収集媒体アセンブリ150を備える。図17に示すように、アライメントテープ上に配置される複数の収集媒体アセンブリ150は、アライメントテープの長さに沿って延在する収集媒体アセンブリ150の列を画定するように配設されていてもよい。様々な実施形態では、アライメントテープは、アライメントテープ上に配置された複数の収集媒体アセンブリ150(例えば、複数の収集媒体106を含む)が、流体組成センサの筐体の内部センサ部分に対して移動することができるように、アライメントテープの長さに沿って延びる直線軸に少なくとも実質的に平行な方向に移動可能であってもよい。様々な実施形態では、アライメントテープの少なくとも一部分が、第1のアライメントテープスプール165A及び第2のアライメントテープスプール165Bの両方の周りに巻き付けられてもよく、これらアライメントテープスプールは、これらの間にアライメントテープの少なくとも一部分が延在し得るように集合的に配設されてもよい。第1のアライメントテープスプール165A及び第2のアライメントテープスプール165Bは、これらの間に延在するアライメントテープの少なくとも一部分の上に少なくとも1つの収集媒体アセンブリ150が配置され得るように更に構成されてもよい。例えば、流体組成センサは、第1のアライメントテープスプール165Aと第2のアライメントテープスプール165Bとの間に延在するアライメントテープの少なくとも一部分の上に配置される収集媒体アセンブリ150が、インパクタノズル104のノズル出口に少なくとも実質的に隣接して内部センサ部分内に配置され得るように構成されてもよい。
【0077】
流体組成センサが開いた構成にある様々な実施形態では、図示するように、アライメントテープは、本明細書に記載されるように、複数の収集媒体アセンブリ150の新しい(例えば、未使用の)収集媒体106が、インパクタノズル104を通って流れる流体体積に曝露され得るように、複数の収集媒体106が流体組成センサ筐体に対して移動(例えば、直線的にシフト)し得るように構成されてもよい。例えば、アライメントテープは、第1のアライメントテープスプール165A及び第2のアライメントテープスプール165Bの回転に少なくとも部分的に基づいて、流体組成センサの筐体に対して移動するように構成されてもよい。第1のアライメントテープスプール165A及び第2のアライメントテープスプール165Bは、これらの間に延在するアライメントテープの部分が、その上に配置された1つ以上の収集媒体106がインパクタノズル104の中心軸に対して少なくとも実質的に垂直である構成を維持できるように、同調して(例えば、同じ速度で同じ回転方向に)回転する構成であってもよい。
【0078】
図18A図18Dは、本明細書に記載される様々な実施形態による例示的な装置の概略図である。具体的には、図18A図18Dは、本明細書に記載される様々な実施形態による様々なインパクタノズル構成を備える例示的な装置を概略的に示す。本明細書に記載されるように、流体組成センサは、照明源116と、インパクタノズル104と、透明基板108上に配置された収集媒体106と、撮像装置110と、を備えてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサは、複数の粒子を含む流体体積を受容するように構成されてもよい。流体組成センサは、インパクタノズル104を利用して、流体体積を、収集媒体106の受容面に向かって、収集媒体106に対して少なくとも実質的に垂直な流れ方向に方向付けることにより、流体体積中の複数の粒子の少なくとも一部分が収集媒体106中に配置され得るように、流体体積と収集媒体106との係合を容易にするように更に構成されてもよい。
【0079】
本明細書に記載されるように、インパクタノズル104は、流体組成センサによって受容された流体体積の少なくとも一部分を受容するように構成されたノズル入口と、ノズル出口と、ノズル入口とノズル出口との間に延在する複数の側壁と、を備えてもよい。インパクタノズルの複数の側壁のそれぞれは、内側側壁104A及び外側側壁104Bを備えてもよい。様々な実施形態では、ノズル入口は、ノズル入口における複数の側壁の内側側壁104Aのそれぞれによって形成される外周によって少なくとも部分的に画定されるノズル入口断面積を備えてもよい。同様に、ノズル出口は、ノズル出口における複数の側壁の内側側壁104Aのそれぞれによって形成される外周によって少なくとも部分的に画定されるノズル出口断面積を備えてもよい。様々な実施形態では、インパクタノズル104は、ノズル入口とノズル出口との間に垂直に延びる中心ノズル軸を更に画定してもよい。
【0080】
図18Aに示すように、インパクタノズル104は、第1のノズル部分104C及び第2のノズル部分104Dを備えてもよく、これらのノズル部分は両方とも、インパクタノズル104の複数の側壁の一部分によって少なくとも部分的に画定されてもよい。第1のノズル部分104Cは、ノズル入口と中間ノズル位置104Eとの間に延在する少なくとも1つのテーパ状内側側壁によって少なくとも部分的に画定される、インパクタノズル104の一部分を備えてもよい。第2のノズル104D部分は、中間ノズル位置104Eとノズル出口との間に延在する1つ以上の内側側壁104Aの少なくとも一部分によって少なくとも部分的に画定される、インパクタノズル104の一部分を備えてもよい。本明細書に記載されるように、中間ノズル位置104Eは、中間ノズル断面積を含んでもよく、インパクタノズル104の中心軸に少なくとも実質的に垂直に、第1のノズル部分104Cと第2のノズル部分104Dとの間に配設された平面によって画定されてもよい。様々な実施形態では、第1のノズル部分104Cは、ノズル入口断面積が中間ノズル断面積よりも大きいテーパ形状を備えてもよい。更に、様々な実施形態では、第2のノズル部分は、ノズル出口断面積が、中間ノズル断面積と比較してより大きいか、より小さいか、又は少なくとも実質的に同じのいずれかとなり得るように構成されてもよい。例えば、図18Aに示すように、インパクタノズル104は、ノズル出口断面積と中間ノズル断面積とが実質的に同じ大きさとなるように構成されている。説明されるように、インパクタノズル104の様々なセクションの可変断面積は、流体体積内の複数の粒子のうちの少なくとも一部分の粒子が、収集媒体106に衝突して収集媒体106中に配置されるのに十分な運動量を含むように、ノズルを通って流れる流体体積(例えば、ノズル内の複数の粒子)の速度を増加させ、層流を誘起する構成であってもよい。
【0081】
様々な実施形態では、照明源116は、収集媒体106に向かって出射され得る1つ以上の光線300(例えば、紫外光、可視光、赤外光、又は多色光)を生成し得るレーザ、ランプ、発光ダイオード(LED)などであってもよい。例えば、照明源116は、光線が収集媒体106と係合し、収集媒体106中に配置された1つ以上の粒子を照明し得るように、発光方向に1つ以上の光線300を出射する構成であってもよい。更に、本明細書に記載されるように、流体組成センサの撮像装置110は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の1つ以上の粒子の画像を、例えば、in situ撮像法(例えば、レンズレスホログラフィ)などの1つ以上の撮像技術を使用してキャプチャするために、1つ以上の光線300を利用するように構成されてもよい。
【0082】
様々な実施形態では、流体組成センサは、1つ以上の照明源116がインパクタノズル104の中心ノズル軸に対して配設され得るように構成されてもよい。例えば、図18A図18Dに示すように、流体組成センサは、照明源116がインパクタノズル104の中心ノズル軸と少なくとも実質的に位置合わせされるように構成されてもよい。このような構成では、照明源116は、中心ノズル軸の方向と少なくとも実質的に同様に延びる発光方向に1つ以上の光線300を出射するため、1つ以上の光線300の少なくとも一部分が、インパクタノズル104のノズル入口及びノズル出口の両方を通って延びて、収集媒体106中に配置された1つ以上の粒子を照明してもよい。様々な実施形態では、1つ以上の光線300が照明源116から離れて収集媒体106に向かって発光方向に延びるのに伴い、1つ以上の光線300が発光方向から自然に発散する場合があるため、1つ以上の光線300が光線出射角度を画定し得る。そのような場合、1つ以上の光線は、その外縁部によって少なくとも部分的に画定される円錐形状の光線を集合的に具現化してもよく、円錐形状の光線の断面積は、光線が収集媒体106に向かって(例えば、ノズル104の中心軸に沿って)延びるのに伴って増加する。様々な実施形態では、光線角度は、光線の元の発光方向(例えば、インパクタノズル104の中心軸)と1つ以上の光線(例えば、発散光線)の外縁部との間で測定される角度に対応してもよい。
【0083】
図18Aに示すように、発散光線300(1つ以上の光線を含む)は、外縁部と、外縁部より内側の発散光線の一部分によって画定される内部光線部分301とを備えてもよい。例えば、照明源116から出射される発散光線300は、外縁部310によって少なくとも部分的に画定されてもよい。更に、発散光線300は、外縁部310で測定された発散角(例えば、外縁部310とインパクタノズル104の中心軸との間で測定される角度)に対応する外側光線角度311によって少なくとも部分的に、更に画定されてもよい。例えば、様々な実施形態では、発散光線300の少なくとも一部分は、中間ノズル位置104Eによって拘束されてもよい。
【0084】
様々な実施形態では、発散光線300の内側部分301の少なくとも一部分は、照明源116から出射され、インパクタノズル104の側壁に実質的に係合することなく、発光経路に沿って収集媒体106へと進むことができる程度に十分に小さい光線角度を有してもよい。例えば、インパクタノズル104は、中間縁部320と中間光線角度321とによって画定される発散光線300の内側部分301の一部分が、インパクタノズル104の内部側壁104Aと実質的に係合することなく、ノズル入口とノズル出口との両方を通って照明源116と収集媒体106との間に延び得るように構成されてもよい。
【0085】
更に、様々な実施形態では、インパクタノズル104は、インパクタノズル104内部を通って進む発散光線300の少なくとも一部分が内部側壁104Aのうちの1つ以上に入射し得るように構成されてもよい。そのような場合、発散光線のうちの内部側壁104Aに入射する部分は、内部側壁104Aで反射かつ/又は散乱し得る。例えば、図示するように、中間光線角度321(例えば、外側光線角度321)よりも大きい光線角度によって画定され、中間縁部320と外縁部310との間で半径方向に延びる発散光線300の内側部分301の一部分が、インパクタノズル104の内側側壁104Aに入射し得る。したがって、発散光線300の反射部分322が生成され得る。図示するように、反射部分322は、発散光線300の内側部分301のうちの第2のノズル部分104Dの内側側壁に入射する部分に対応し得る。例えば、反射部分322は、内側側壁104Aと係合すると、反射部分322に対応する1つ以上の光線によって照明源116において画定される発光方向とは実質的に異なる反射方向に、ノズル出口を通って移動するように進路変更され得る。様々な実施形態では、発散光線300の反射部分322の少なくとも一部分は進んで、収集媒体106及び/又は撮像装置110を照明し得る。そのような場合、発散光線300の反射部分322は、撮像装置110の性能に影響を及ぼし、例えば、撮像装置110によってキャプチャされた見かけの照明強度の空間的変動によって顕在化され得る光学干渉を引き起こす可能性がある。様々な実施形態では、反射部分322は、本明細書に記載されるように、収集媒体106中に配置された1つ以上の粒子の1つ以上の特徴を少なくとも部分的に不明瞭にし得る画像ノイズを生成する場合がある。
【0086】
図18B図18Cは、本明細書に記載される様々な実施形態による様々なインパクタノズル構成を備える例示的な装置を概略的に示す。具体的には、図18B図18Cは、発散光線300の一部分がインパクタノズル104の側壁に入射することによって引き起こされる本明細書に記載されるような反射光線部分の生成を回避するように構成された、インパクタノズル104を備える例示的な装置を概略的に示す。図示されるように、中間ノズル位置104Eとノズル出口との間に延在する少なくとも1つのテーパ状内側側壁を第2のノズル部分104Dが備え得るように、インパクタノズル104が構成されてもよい。例えば、図18Bに示すように、インパクタノズル104の第2の部分における内側側壁104Aは、インパクタノズル104のノズル出口断面積が中間ノズル断面積よりも大きくなるように、テーパ角143Aによって少なくとも部分的に画定されたテーパ形状を備えてもよい。様々な実施形態では、第2のノズル部分のテーパ角143は、照明源116から出射される発散光線300の少なくとも1つの光線出射角度(例えば、外側光線出射角度311)に対応してもよい。例えば、第2のノズル部分のテーパ角143は、本明細書に記載されるような外側光線310に対応する外側光線出射角度311と少なくとも同じ大きさであってもよく、したがって、発散光線300によって画定される1つ以上の光線に対応する光線出射角度のそれぞれと少なくとも同じ大きさであってもよい。このような例示的なインパクタノズル104の構成では、インパクタノズル104の第2のノズル部分の内壁104Aは、発散光線300の外縁部310との干渉を回避することができ、それにより、本明細書に記載されるような反射光線部分の生成を回避することができる。
【0087】
図18Cに示すように、様々な実施形態では、テーパ角143Aは、図示される内部側壁104Aと、真っ直ぐな構成を備える例示的な内部側壁(例えば、図18Aに示すように、ノズル出口断面積と中間ノズル断面幅とが少なくとも実質的に同様である)との構成の違いを反映し得る。様々な実施形態では、テーパ角143Aは、本明細書に記載されるように、その中を流れる例示的な流体体積の速度及び/又は層流に与える影響が最小限となる程度に十分に小さくてもよい。例えば、テーパ角143Aは、照明源116の構成に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも実質的に1度~10度(例えば、2度~5度)であってもよい。様々な実施形態では、テーパ角143Aは、中間ノズル断面幅、及び照明源116と中間ノズル位置との間の距離によって少なくとも部分的に画定されてもよい。例えば、様々な実施形態では、テーパ角Q143Aは、以下の式によって定義され得る:
【数1】
【0088】
更に、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態に関して、直線状の(例えば、真っ直ぐの)側壁を備えるものとして示されているが、様々な実施形態では、インパクタノズル104の複数の側壁のうちの1つ以上が、少なくとも部分的に湾曲した構成を備えてもよいことが理解されるべきである。例えば、図18B図18Cに示すように、第1のノズル部分と第2のノズル部分との間の(例えば、中間ノズル位置を中心とした)移行部は、曲率半径を画定してもよい。別の例として、インパクタノズル104の内壁104Aは、発散光線200の一部が側壁104Aに入射しないように、少なくとも部分的に湾曲していてもよい。
【0089】
図18Dは、本明細書に記載される様々な実施形態によるインパクタノズル構成を備える例示的な装置を概略的に示す。具体的には、図18Dは、発散光線300の一部分がインパクタノズル104の側壁に入射することによって引き起こされる本明細書に記載されるような反射光線部分の生成を回避するように構成された、インパクタノズル104を備える例示的な装置を概略的に示す。図示されるように、中間ノズル位置とノズル出口との間に延在する第2のノズル部分が真っ直ぐな形状を備えて、ノズル出口断面積と中間ノズル断面幅とが少なくとも実質的に同様となるように、インパクタノズル104が構成されてもよい。例えば、インパクタノズルの中心ノズル軸の両側の内部側壁104Aのそれぞれは、第2のノズル部分のテーパ角143が少なくとも実質的にゼロとなり得るように、少なくとも実質的に平行な構成を画定し得る。
【0090】
様々な実施形態では、発散光線300との(例えば、外縁部310との)干渉を回避するために、インパクタノズルの複数の側壁のうちの1つ以上の少なくとも一部分が、(例えば、中心ノズル軸から離れる)外向き方向に側方移動して、ノズル出口断面積及び/又は中間断面積を増加させてもよい。複数の側壁のうちの1つ以上の少なくとも一部分を変位させることが、第2のノズル部分を効果的に広げ、それにより、発散光線300が内部側壁104Aのうちの1つ以上と干渉することなくインパクタノズル104を通過することが可能になってもよい。本明細書に記載されるように、このような実施形態では、ノズル側壁は、粒子分析(例えば、画像取得)の目的で外向き方向(例えば、中心ノズル軸から離れる方向)に移動されてもよく、また、粒子収集(例えば、収集媒体106に向かう流体の流れの制御)の目的で内向き方向(例えば、中心ノズル軸に向かう方向)に移動されてもよい。
【0091】
図18Dに示すように、複数の側壁のうちの1つ以上のノズル出口を画定する部分は、ノズルの中心軸から離れる方向に第1の側壁変位距離144Aだけ変位されてもよい。様々な実施形態では、複数の側壁のうちの1つ以上が、中心軸から離れる方向に、例えば、第2の側壁変位距離144Bなどの異なる距離だけ変位されてもよい。代替的に、又は追加的に、様々な実施形態では、複数の側壁のうちの1つ以上は、ノズルの中心軸から離れる方向に、例えば、第1の側壁変位距離144Aと第2の側壁変位距離144Bとが少なくとも実質的に同様となるように、実質的に同じ距離だけ変位されてもよい。様々な実施形態では、側壁変位距離144A、144Bのうちの1つ以上が、照明源116から出射される発散光線300の外側光線出射角度311に少なくとも部分的に対応してもよい。例えば、様々な実施形態では、側壁変位距離144A、144Bのうちの1つ以上が、少なくとも部分的に、出口ノズル寸法、照明源116とノズル出口との間の距離、及び照明ビーム(複数可)の発散角によって画定されてもよい。
【0092】
様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、流体組成センサは、第1のノズル構成と第2のノズル構成との間で選択的に構成可能であり得る例示的なインパクタノズル104を備えてもよい。例えば、様々な実施形態では、第1のノズル構成は、流体組成センサの粒子収集機能に対応してもよく、第2のノズル構成は、流体組成センサの粒子分析機能に対応してもよい。本明細書に記載されるように、流体組成センサの粒子収集機能は、流体組成センサが、複数の粒子を含む流体体積を受容し、インパクタノズル104を利用して、流体体積を、収集媒体106の受容面に向かって、収集媒体106に対して少なくとも実質的に垂直な流れ方向に方向付けて、流体体積内の複数の粒子の少なくとも一部分が収集媒体106中に配置され得るように、流体体積と収集媒体106との係合を容易にすることに対応し得る。例えば、粒子収集機能を実現するために、インパクタノズル104は、そのノズル出口が収集媒体106に少なくとも実質的に隣接して位置付けられた構成であってもよい。更に、本明細書に記載されるように、流体組成センサの粒子分析機能は、流体組成センサが、収集媒体106によって受容された1つ以上の粒子の画像をキャプチャし、その画像に少なくとも部分的に基づいて、流体組成センサによって受容された流体体積の少なくとも1つの粒子特性を決定することに対応してもよい。例えば、流体組成センサの粒子分析機能を実現するために、照明源116は、本明細書に記載されるように、1つ以上の光線を出射して、収集媒体106と係合させ、収集媒体106によって受容された1つ以上の粒子を照明するように構成されてもよい。本明細書に記載されるように、様々な実施形態では、流体組成センサは、例示的な照明源116から出射された1つ以上の出射された光線の1つ以上の検出された特性に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体106における1つ以上の粒子負荷条件を判定及び/又は特定するように構成されてもよい。非限定的な例として、流体組成センサ(例えば、コントローラ200)は、撮像装置の視野内における収集媒体106の少なくとも一部分の総光強度に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体106における1つ以上の粒子負荷条件を判定するように構成されてもよく、収集媒体106の少なくとも一部分は、照明源116から出射された1つ以上の光線によって照明される。
【0093】
本明細書に記載されるように、様々な実施形態では、流体組成センサが、サンプル流体体積全体が収集媒体106の表面を横切って通過し、したがって、流体組成センサの粒子収集機能の必要性が少なくとも一時的になくなったと判定すると、粒子分析機能を開始させる構成であり得るように、流体組成センサの粒子収集機能及び粒子分析機能が順次実行されてもよい。様々な実施形態では、装置10は、本明細書で更に詳細に説明されるコントローラ200を備えてもよく、コントローラは、収集媒体106における1つ以上の粒子負荷条件の、コントローラ200による検出に少なくとも部分的に基づいて、センサ110のポンプ112の動作を停止させることにより(例えば、ポンプ112を調整して「オン」動作構成から「オフ」構成にすることにより)、流体組成センサ110の粒子収集動作を終了させるように構成された1つ以上の信号を生成かつ/又は送信するように構成されている。例えば、コントローラ200は、例えば、収集媒体の検出された総光強度が所定の光強度閾値を下回っているという判定に基づいて、センサ110のポンプ112の動作を停止させることにより(例えば、ポンプ112を調整して、「オン」動作構成から「オフ」構成にすることにより)、流体組成センサ110の粒子収集動作を終了させるように構成された1つ以上の信号を生成かつ/又は送信するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子負荷条件は、収集媒体中に配置された複数の粒子の空間配置(例えば、粒子クラスタ化、スパイク、粒子接触、粒子相互の重なりなど)、粒子被覆率の割合、キャプチャ画像中の全ての画素の平均グレースケール、粒子状物質質量、総光強度、収集された粒子の量、計算された粒子密度など、により少なくとも部分的に規定されてもよい。
【0094】
したがって、様々な実施形態では、流体組成センサは、粒子収集機能に対応する第1のノズル構成と、粒子分析機能に対応する第2のノズル構成との間で選択的に切り替わるように構成されてもよい。例えば、例示的な一実施形態では、第1のノズル構成は、本明細書で更に詳細に説明される図18Aに示す例示的なノズル構成によって具現化されてもよい。インパクタノズル104の様々なセクションの可変断面積及び最小化されたノズル出口断面積は、流体体積内の複数の粒子の少なくとも一部分が、収集媒体106と衝突すると収集媒体106中に配置され得るように、ノズルを通って流れる流体体積の速度を増加させ、層流を誘導する構成であってもよい。更に、例示的な一実施形態では、第2のノズル構成は、本明細書で更に詳細に説明される図18Dに示す例示的なノズル構成によって具現化されてもよい。この場合、流体組成センサの粒子分析機能は、照明源116からの1つ以上の光線(例えば、発散光線300)の出射によって実現されてもよく、第2のノズル構成におけるインパクタノズル104は、本明細書に記載されるように、発散光線300の一部分がインパクタノズル104の側壁に入射することによって引き起こされる、反射/散乱光線部分の生成を回避することができる。発散光線300(例えば、外縁部310)との干渉を回避するために、インパクタノズル104の複数の側壁のうちの1つ以上の少なくとも一部分は、中心ノズル軸から離れる方向に側方移動して、ノズル出口断面積及び/又は中間断面積を増加させてもよい。複数の側壁のうちの1つ以上の少なくとも一部分を変位させることが、インパクタノズル104の少なくとも一部分を広げて、発散光線300が内部側壁104Aのうちの1つ以上と干渉することなくインパクタノズル104を通過することを可能にしてもよい。
【0095】
様々な実施形態では、インパクタノズル104は、力を加えること及び/又は加えられた力を取り除くことのいずれかに少なくとも部分的に基づいて、第1のノズル構成と第2のノズル構成との間で選択的に構成されてもよい。例えば、様々な実施形態では、流体組成センサは、インパクタノズル104の複数の側壁のうちの1つ以上に外向き方向(例えば、中心ノズル軸から離れる方向)に力を加えて、側壁の少なくとも一部分を対応する外向き方向に第1の側壁変位距離144Aだけ変位させることによって、インパクタノズル104を第1のノズル構成から第2のノズル構成に切り替えるように構成されてもよい。そのような場合、流体組成センサは、インパクタノズル104の複数の側壁のうちの1つ以上に外向き方向に加えられている力を取り除くか、又は内向き方向(例えば、外向き方向と反対の方向)に等しい力を加えることによって、インパクタノズル104を第2のノズル構成から第1のノズル構成に選択的に戻すように構成されてもよい。
【0096】
あるいは、様々な実施形態では、流体組成センサは、インパクタノズル104の複数の側壁のうちの1つ以上に内向き方向に(例えば、中心ノズル軸に向かって)加えられている力を取り除いて、側壁の少なくとも一部分を、少なくとも内向き方向とは実質的に反対の外向き方向に第1の側壁変位距離144Aだけ変位させることによって、インパクタノズル104を第1のノズル構成から第2のノズル構成に切り替えるように構成されてもよい。そのような場合、流体組成センサは、インパクタノズル104の複数の側壁のうちの1つ以上に内向きの力を再び加えて、側壁の少なくとも一部分を対応する内向き方向に第1の側壁変位距離144Aだけ後退させることによって、インパクタノズル104を第2のノズル構成から第1のノズル構成に選択的に戻すように構成されてもよい。
【0097】
更に、様々な実施形態では、第2のノズル内のインパクタノズル104は、第1のノズル構成の例示的なインパクタノズルによって画定される中心ノズル軸の位置に対して、流体組成センサ筐体を中心として再構成される中心ノズル軸によって少なくとも部分的に画定されてもよい。例えば、発散光線300の一部分がインパクタノズル104に入射することによって引き起こされる反射光線部分の生成を第2のノズル構成のインパクタノズル104が回避することができるように、インパクタノズル104全体が、流体組成センサの筐体中心として第2のノズル位置へと、例えば、回転、シフトなどをしてもよい。
【0098】
図19A図19Cは、様々な実施形態による例示的な装置の斜視図を示す。具体的には、図19A図19Cは、本明細書に記載される様々な実施形態による例示的なインパクタノズル構成を示す。様々な実施形態では、インパクタノズル104は、複数のノズル構成要素(例えば、2つの構成要素、3つの構成要素、5つの構成要素など)を備えてもよく、少なくとも部分的につなぎ合わせられてインパクタノズル104を集合的に画定し得る。図19Aに示すように、インパクタノズル104は、2つのノズル構成要素、すなわち第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142を備えてもよい。様々な実施形態では、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142は、インパクタノズル104の2つの別個の構成要素を具現化してもよく、これらの2つの別個の構成要素は、つなぎ合わせられて集合的にインパクタノズル104を画定するように、それぞれが対応する構成要素によって少なくとも部分的に画定されてもよい。図示され、本明細書に記載されるように、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142によって画定される例示的なインパクタノズル104は、ノズル入口と、ノズル出口と、ノズル入口とノズル出口との間に延在する複数の側壁と、を備えてもよい。インパクタノズルの複数の側壁のそれぞれは、内側側壁及び外側側壁を備えてもよい。様々な実施形態では、ノズル入口は、ノズル入口における複数の側壁の内側側壁のそれぞれによって形成される外周によって少なくとも部分的に画定されるノズル入口断面積を備えてもよい。同様に、ノズル出口は、ノズル出口における複数の側壁の内側側壁のそれぞれによって形成される外周によって少なくとも部分的に画定されるノズル出口断面積を備えてもよい。様々な実施形態では、インパクタノズル104は、ノズル入口とノズル出口との間に垂直に延びる中心ノズル軸を更に備えてもよい。更に、図19Aに示すように、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142は、インパクタノズル104が、第1のノズル部分と、第2のノズル部分と、それらの間に位置付けられた中間ノズル位置と、を備え得るように構成されてもよい。第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142は、インパクタノズル104の第1のノズル部分及び第2のノズル部分が、本明細書で更に詳細に説明される様々な例示的な実施形態に従って構成されるように構成されてもよい。様々な実施形態では、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142は、例えば、材料組成などの異なる特性を備えてもよい。
【0099】
図19Bは、様々な実施形態による例示的な第1のノズル部分141の斜視図を示す。様々な実施形態では、第1のノズル部分141は、第1のノズル部分入口及び1つ以上の第1のノズル部分側壁を画定する上部を備えてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の第1のノズル部分側壁が、インパクタノズル104の複数の側壁の少なくとも一部分を画定してもよい。図示されるように、第1のノズル部分141は、2つの第1のノズル部分側壁141A、141Bを備える。
【0100】
図19Cは、様々な実施形態による例示的な第2のノズル部分141の斜視図を示す。様々な実施形態では、第2のノズル部分142は、第2のノズル部分入口と1つ以上の第2のノズル部分側壁とを画定する上部を備えてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の第2のノズル部分側壁は、インパクタノズル104の複数の側壁の少なくとも一部分を画定してもよい。図示されるように、第2のノズル部分142は、2つの第2のノズル部分側壁142A、142Bを備える。
【0101】
様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142は、インパクタノズル104を集合的に画定するようにつなぎ合わされ得る対応する要素を備えてもよい。例えば、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142の上部は、積み重ねられた構成で互いに係合するように構成されてもよい。それぞれの上部は、インパクタノズル104のノズル入口を少なくとも部分的に集合的に画定するように、少なくとも実質的に位置合わせされてもよい。更に、様々な実施形態では、第1のノズル構成要素141及び第2のノズル構成要素142の双方の1つ以上の側壁は、互いに係合してインパクタノズル104の複数の側壁を画定するように構成されてもよい。例えば、図示のように、第1のノズル構成要素141は、2つの第1のノズル構成要素側壁141A、141B及び2つの第2のノズル構成要素側壁142A、142Bが、インパクタノズル104の複数の側壁を集合的に画定するように、第2のノズル構成要素142と係合される。2つの第1のノズル構成要素側壁141A、141B及び2つの第2のノズル構成要素側壁142A、142Bは、第1のノズル部分と、第2のノズル部分と、ノズル出口とを集合的に画定するように配設されてもよい。
【0102】
図20A図20Bは、本明細書に記載される様々な実施形態による例示的なインパクタノズル構成を示す。具体的には、図20A図20Bは、複数の側壁のうちの1つ以上を選択的に再構成することができる例示的なインパクタノズル構成を示す。様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、例示的なインパクタノズルは、1つ以上の環境条件に少なくとも部分的に基づいて(例えば、第1のノズル構成から第2のノズル構成に)選択的に再構成されてもよい。例えば、図18Dを参照して本明細書に記載される例示的な実施形態では、インパクタノズル104は、インパクタノズルの複数の側壁のうちの1つ以上の少なくとも一部分を外向き方向(例えば、中心ノズル軸から離れる方向)に側方移動させて、ノズル出口断面積及び/又は中間断面積を増加させ、インパクタノズル104の少なくとも一部分を効果的に広げることによって、第1のノズル構成から第2のノズル構成に選択的に再構成されてもよい。
【0103】
図20Aに示すように、インパクタノズル104は、インパクタノズル104の複数の側壁を集合的に画定する2つの第1のノズル構成要素側壁141A、141B及び2つの第2のノズル構成要素側壁142A、142Bのそれぞれの少なくとも一部が、インパクタノズル104の中心ノズル軸に対して独立して移動可能であり得るように構成されてもよい。図示のように、例示的なインパクタノズル104の複数の側壁(例えば、2つの第1のノズル構成要素側壁141A、141B及び2つの第2のノズル構成要素側壁142A、142B)のそれぞれは、外向き方向に側方変位されている。
【0104】
図20Bは、ノズル構成によって少なくとも部分的に画定された例示的なインパクタノズル104の上面断面図を示し、複数の側壁がそれぞれ中心ノズル軸104Fから離れる外向き方向に側方変位されている。インパクタノズル104の複数の側壁のそれぞれは、複数の側壁のうちの他の側壁のそれぞれから少なくとも実質的に独立して移動してもよい。例えば、図示のように、第1のノズル構成要素側壁141Aの構成は、第1の側壁変位距離144Aを画定してもよく、第1の側壁変位距離144Aは、中心ノズル軸104Fから外向きに延びる。更に、図示のように、第1のノズル構成要素側壁141Bの構成は、第2の側壁変位距離144Bを画定してもよく、第2の側壁変位距離144Bは、中心ノズル軸104Fから外向きに延びる。図示のように、第2のノズル構成要素側壁142Aの構成は、第3の側壁変位距離145Aを画定してもよく、第3の側壁変位距離145Aは、中心ノズル軸104Fから外向きに延びる。加えて、図示のように、第2のノズル構成要素側壁142Bの構成は、第4の側壁変位距離145Bを画定してもよく、第4の側壁変位距離145Bは、中心ノズル軸104Fから外向きに延びる。様々な実施形態では、側壁変位距離144A、144B、145A、145Bは、同じ距離又は異なる距離のいずれかを含んでもよい。
粒子嵌入深度
【0105】
本明細書で論じられるように、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれは、例えば、粒径、粒子質量、粒子密度、粒子速度(例えば、粒子直線速度)、粒子断面積、及び粒子形状などの1つ以上の粒子特性を有してもよい。様々な実施形態では、粒子の粒径は、粒子直径に基づいて近似されてもよい。様々な実施形態では、粒子の粒子速度は、装置10を通って移動する流体の既知の流量に少なくとも部分的に基づいて近似されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106に向かって空気流方向130に、ある粒子速度で移動する粒子は、少なくとも部分的に1つ以上の粒子特性によって影響される場合がある粒子運動量を更に有してもよい。粒子が収集媒体106の受容面105にあるとき、粒子は、初期運動量を規定してもよい。粒子がその後、収集媒体に埋め込まれている深度(すなわち、粒子嵌入深度121)は、粒子の初期運動量に少なくとも部分的に直接関連する。様々な実施形態では、粒子嵌入深度121は、粒径、粒子質量、及び粒子速度に関連してもよい。
【0106】
図2に示すように、収集媒体106内の複数の粒子120のそれぞれの粒子は、嵌入深度121及び焦点深度122の両方を更に規定してもよい。様々な実施形態では、粒子の嵌入深度121は、収集媒体106の受容面105と、収集媒体106内で粒子が停止されている位置との間の距離を含んでもよい。本明細書に記載されるように、粒子は、ある速度で受容面105を通って空気流方向130に移動し、背面107に到達する前に収集媒体106中に留まってもよい。粒子が収集媒体106に埋め込まれている深度は、粒子の嵌入深度121を規定してもよい。粒子の嵌入深度121は、収集媒体106によって消散されるはずである、収集媒体の受容面105における粒子の少なくとも初期運動量と相関し得る。様々な実施形態では、粒子の嵌入深度121は、収集媒体タイプ、粒子形状(例えば、粒子断面積、粒子配向)、周囲温度、及び/又は周囲湿度によって影響を受ける場合がある。様々な実施形態では、例えば、粒子断面積を考慮するために補償係数を粒子の推定質量に適用してもよく、これは、より大きな粒子断面積は、収集媒体内でより迅速に運動エネルギーを分散させることによって粒子嵌入深度を減少させることとなるためである。様々な実施形態では、周囲温度及び/又は周囲湿度を考慮するために、補償係数を粒子の推定質量に適用してもよいが、これは、周囲温度及び周囲湿度の両方が、収集媒体の粘度に影響を及ぼし、したがって、収集媒体から粒子が受ける抵抗力を増加させるか又は減少させるかのいずれかによって、粒子嵌入深度に影響を及ぼす場合があるからである。様々な実施形態では、周囲温度及び湿度は、装置又は装置に温度データ及び湿度データを送信するように構成された1つ以上のリモートセンサのいずれかによって測定されてもよい。
【0107】
様々な実施形態では、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の嵌入深度121は、焦点深度122に少なくとも部分的に基づいて、コントローラ200によって決定されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106内の粒子の嵌入深度121は、収集媒体厚さ、透明基板厚さ、及び透明基板108と撮像装置110との間の距離の合計から、粒子の測定焦点深度122を差し引くことによって計算されてもよい。様々な実施形態では、粒子の焦点深度122は、撮像装置110と、収集媒体106内で粒子が停止されている位置との間の距離を含んでもよい。様々な実施形態では、図2に示すように、収集媒体106内の粒子の焦点深度122は、収集媒体106内で粒子が停止されている位置と収集媒体106の背面107との間の距離、透明基板108の厚さ、及び透明基板108と撮像装置110との間の距離の合計を含んでもよい。様々な実施形態では、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の焦点深度122は、計算手法(computational technique)(例えば、角スペクトル伝搬(Angular Spectrum Propagation、ASP))又は機械的手法(例えば、オプトメカニカル調整)などの1つ以上の結像技術を使用して、コントローラ200により決定されてもよい。様々な実施形態では、オプトメカニカル調整は、粒子画像を最適化するようにレンズベースの撮像装置110の1つ以上の構成要素の機械的調整を含んでもよい。様々な実施形態では、焦点深度を決定するために、撮像装置の1つ以上の構成要素の調整に対応するデータを収集することを更に含んでもよい。
コントローラ
【0108】
図1図3に示すように、装置10は、収集媒体106内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度121を決定し、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度121に少なくとも部分的に基づいて、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量を決定するように構成されたコントローラ200を備えてもよい。図3に示すように、コントローラ200は、メモリ201と、プロセッサ202と、入力/出力回路203と、通信回路205と、撮像装置データリポジトリ107と、収集媒体特性データベース204と、粒子撮像回路206と、粒子タイプ識別回路207と、粒子質量濃度計算回路208と、流体組成センサ構成回路209と、を備えてもよい。コントローラ200は、本明細書に記載される動作を実行するように構成されてもよい。構成要素は、機能的制限に関して記載されているが、特定の実装は、特定のハードウェアの使用を必然的に含むことを理解されたい。本明細書に記載される構成要素の特定のものは、同様の又は共通のハードウェアを備えてよいこともまた理解されたい。例えば、回路の2つのセットは両方とも、同じプロセッサ、ネットワークインターフェース、記憶媒体などの使用を活用して、それらの関連する機能を実施するため、回路のそれぞれのセットに対して重複するハードウェアが不要である。したがって、用語「回路」の使用は、コントローラ200の構成要素に関して本明細書で使用するとき、本明細書に記載される特定の回路に関連付けられた機能を実施するように構成された特定のハードウェアを含むと理解されるべきである。
【0109】
用語「回路」は、ハードウェアを含み、いくつかの実施形態では、ハードウェアを構成するためのソフトウェアを含むことが広く理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、「回路」は、処理回路、記憶媒体、ネットワークインターフェース、入力/出力装置などを含んでもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ200の他の要素が、特定の回路の機能を提供するか、又は補完してもよい。例えば、プロセッサ202は、処理機能を提供することができ、メモリ201は、記憶機能を提供することができ、通信回路205は、ネットワークインターフェース機能を提供することができる、などである。
【0110】
いくつかの実施形態では、プロセッサ202(及び/又はプロセッサを補助するか若しくはプロセッサと他の方法で関連付けられたコプロセッサ若しくは任意の他の処理回路)は、装置の構成要素間で情報を渡すためのバスを介してメモリ201と通信してもよい。メモリ201は、非一時的であってもよく、例えば、1つ以上の揮発性及び/又は不揮発性メモリを含んでもよい。例えば、メモリ201は、電子記憶装置(例えば、コンピュータ可読記憶媒体)であってもよい。様々な実施形態では、メモリ201は、装置が、本開示の例示的実施形態に従う様々な機能を実行することを可能にするために、情報、データ、コンテンツ、アプリケーション、命令などを記憶するように構成されてもよい。メモリ201は、本明細書に記載される任意の電子情報、データ、データ構造、実施形態、実施例、図、プロセス、動作、技術、アルゴリズム、命令、システム、装置、方法、ルックアップテーブル、若しくはコンピュータプログラム製品、又はこれらの任意の組み合わせを、部分的又は全体的に記憶するように構成されてもよいことが理解されよう。非限定的な例として、メモリ201は、粒径データ、粒子タイプデータ、粒子嵌入深度データ、粒子画像データ、粒子形状データ、粒子断面積データ、粒子質量データ、粒子密度データ、及び流体体積に関連付けられた粒子状物質質量濃度データを記憶するように構成されてもよい。様々な実施形態では、メモリは、1つ以上の粒子嵌入深度-運動量ルックアップテーブルを記憶するように更に構成されてもよい。
【0111】
プロセッサ202は、複数の異なる方法で具現化されてもよく、例えば、独立して動作するように構成された1つ以上の処理装置を含んでもよい。追加的に又は代替的に、プロセッサは、命令、パイプライン、及び/又はマルチスレッドの独立した実行を可能にするためにバスを介してタンデム型に構成された1つ以上のプロセッサを含んでもよい。用語「処理回路」の使用は、シングルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、装置内部の複数のプロセッサ、及び/又はリモートプロセッサ若しくは「クラウド」プロセッサを含むと理解されてもよい。
【0112】
例示的な実施形態では、プロセッサ202は、メモリ201に記憶された命令を実行するか、又は他の方法でプロセッサにアクセス可能な命令を実行するように構成されてもよい。代替的に、又は追加的に、プロセッサは、ハードコードされた機能を実行するように構成されてもよい。したがって、ハードウェア方法又はソフトウェア方法によって構成されるか、又はそれらの組み合わせによって構成されるかにかかわらず、プロセッサは、それに応じて構成されている間、本開示の実施形態による動作を実施することができる(例えば、回路内で物理的に具現化された)エンティティを表してもよい。あるいは、別の例として、プロセッサがソフトウェア命令の実行体として具体化される場合、命令は、命令が実行されたときに本明細書に記載されるアルゴリズム及び/又は動作を実施するようにプロセッサを具体的に構成してもよい。
【0113】
いくつかの実施形態では、コントローラ200は、入力-出力回路203を含んでもよく、当該入力-出力回路203は、次に、プロセッサ202と通信して、ユーザに出力を提供してもよく、いくつかの実施形態では、ユーザによって提供されるコマンドなどの入力を受信してもよい。入力-出力回路203は、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)などのユーザインターフェースを備えてもよく、ウェブユーザインターフェース、GUIアプリケーション、モバイルアプリケーション、クライアント装置、又は任意の他の好適なハードウェア若しくはソフトウェアを含んでもよいディスプレイを含んでもよい。いくつかの実施形態では、入力-出力回路203はまた、ディスプレイ装置、ディスプレイスクリーン、タッチスクリーン、タッチエリア、ソフトキー、キーボード、マウス、マイクロフォンなどのユーザ入力要素、スピーカ(例えば、ブザー)、発光装置(例えば、赤色発光ダイオード(light emitting diode、LED)、緑色LED、青色LED、白色LED、赤外線(infrared、IR)LED、紫外線(ultraviolet、UV)LED、又はこれらの組み合わせ)、又は他の入力-出力機構、を含んでもよい。プロセッサ202、(処理回路を利用し得る)入力-出力回路203、又はその両方は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ201)に記憶されたコンピュータ実行可能プログラムコード命令(例えば、ソフトウェア、ファームウェア)を介して、1つ以上のユーザインターフェース要素の1つ以上の機能を制御するように構成されてもよい。入力-出力回路203は、任意選択であり、いくつかの実施形態では、コントローラ200は、入力-出力回路を含まなくてもよい。例えば、コントローラ200がユーザと直接対話しない場合、コントローラ200は、1つ以上の他の装置によって表示するためのユーザインターフェースデータを生成し、1人以上のユーザがそれらの装置を用いて直接対話して、生成されたユーザインターフェースデータをそれらの装置のうちの1つ以上に送信してもよい。例えば、コントローラ200は、ユーザインターフェース回路を使用して、1つ以上の表示装置によって表示するためのユーザインターフェースデータを生成し、生成されたユーザインターフェースデータをそれらの表示装置に送信してもよい。
【0114】
通信回路205は、データを装置200と通信するネットワーク及び/又は任意の他の装置、回路、若しくはモジュールから受信する、かつ/又はそれらに送信するように構成されたハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかで具現化された装置又は回路であってもよい。例えば、通信回路205は、有線(例えば、USB)又は無線(例えば、Bluetooth、Wi-Fi、セル方式など)の通信プロトコルを介して、1つ以上のコンピューティング装置と通信するように構成されてもよい。
【0115】
様々な実施形態では、プロセッサ202は、粒子撮像回路206と通信するように構成されてもよい。粒子撮像回路206は、撮像装置110によってキャプチャされた画像などのデータを受信、処理、生成、かつ/又は送信するように構成されたハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかで具現化された装置又は回路であってもよい。様々な実施形態では、粒子撮像回路206は、流体組成センサ100の撮像装置110によってキャプチャされた1つ以上の画像を分析して、収集媒体106内に存在する複数の粒子120のうちのどの粒子が、新しい粒子分析中に収集媒体106によって新たに受容されたかを判定するように構成されてもよい。粒子撮像回路206は、それぞれ第1の時間及び第2の時間でキャプチャされた第1のキャプチャ粒子画像及び第2のキャプチャ粒子画像を撮像装置から受信してもよく、第1の時間は、収集媒体106によって捕捉された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の装置10による分析の開始を表し、第2の時間は、第1の時間の後である(第1の時間の後に生じる)。そのような構成では、装置は、第1の時間及び第2の時間でキャプチャされたそれぞれの粒子画像を比較し、第2のキャプチャ粒子画像から、第1のキャプチャ粒子画像においてキャプチャされなかった任意の粒子を識別することにより、粒子分析の開始時に収集媒体106中に存在する粒子と、収集媒体106によって新たに受容された粒子とを区別するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子撮像回路206は、流体組成センサ100の撮像装置110によってキャプチャされた1つ以上の画像を分析して、収集媒体106内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれのサイズを決定するように更に構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子のサイズは、粒子の断面積によって規定されてもよい。様々な実施形態では、粒子撮像回路206は、様々な粒径のいずれかを有する粒子の粒径を決定するように構成されてもよい。一例として、粒子撮像回路206は、約0.3~約100マイクロメートル(例えば、2.5マイクロメートル)の直径を有する粒子の粒径、したがって、例えば、PM10、PM4、PM2.5、又はPM1などの、粒子が関連付けられ得るサイズカテゴリを決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、コントローラ及び/又は粒子撮像回路206は、流体組成センサ100の撮像装置110によってキャプチャされた1つ以上の画像を分析して、収集媒体106内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの形状を決定するように更に構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子形状は、少なくとも部分的に粒子断面積によって画定されてもよい。粒子撮像回路206は、1つ以上の結像技術を使用して、収集媒体106内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度121を決定するように更に構成されてもよい。粒子撮像回路206は、例えば、1つ以上の結像技術を実行するためのメモリ201内に記憶された命令を実行するように構成されてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の結像技術は、例えば、角スペクトル伝搬(ASP)などの1つ以上の計算手法を含んでもよい。他の実施形態では、オプトメカニカル調整を結像技術として使用してもよい。様々な実施形態では、粒子撮像回路206は、1つ以上の結像技術を使用して、収集媒体内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれに対する焦点深度122を決定してもよい。1つ以上の粒子のそれぞれに対する焦点深度を決定すると、粒子撮像回路206は、例えば、収集媒体厚さ及び透明基板108と撮像装置110との間の距離などの、流体組成センサ100の既知の寸法を使用して、収集媒体106内の複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの嵌入深度121を計算するように構成されてもよい。様々な実施形態では、例えば、収集媒体106内の粒子の嵌入深度121は、収集媒体厚さ、透明基板厚さ、及び透明基板108と撮像装置110との間の距離の合計から、粒子の測定焦点深度122を差し引くことによって計算されてもよい。粒子撮像回路206は、データを撮像装置データリポジトリ107に送信する、かつ/又は撮像装置データリポジトリ107から受信してもよい。様々な実施形態では、粒子撮像回路206は、1つ以上の機械学習技術を使用して粒子の嵌入深度を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子の嵌入深度を決定するために粒子撮像回路206によって使用される1つ以上の機械学習技術は、粒子の嵌入深度を推定するために、例えば、粒子タイプ、粒子速度、粒径、粒子形状、及び/又はコントローラ200によって生成、送信、かつ/又は受信された任意の他のデータなどの、1つ以上の既知の粒子特性の1つ以上のラベル付きデータセットと共に教師あり深層学習(deep supervised learning)を使用することを含んでもよい。
【0116】
様々な実施形態では、プロセッサ202は、粒子タイプ識別回路207と通信するように構成されてもよい。粒子タイプ識別回路207は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の粒子タイプ及び/又は粒子種を識別するように構成されたハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかで具現化された装置又は回路であってもよい。様々な実施形態では、流体体積内の複数の粒子120は、例えば、細菌、花粉、芽胞、カビ、生物学的粒子、煤、無機粒子、及び有機粒子のうちの1つ以上などの、様々な粒子タイプのうちの1つ以上の粒子を含んでもよい。様々な実施形態では、粒子タイプ識別回路207は、1つ以上の機械学習技術を使用して、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子タイプ及び/又は粒子種を決定してもよい。様々な実施形態では、複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子タイプ及び/又は粒子種を決定するために、粒子タイプ識別回路207によって使用される1つ以上の機械学習技術は、撮像装置110によってキャプチャされた画像、粒径データ、粒子形状データ、及び/又はコントローラ200によって生成、送信、かつ/又は受信された任意の他のデータを解析することを含んでもよい。様々な実施形態では、粒子タイプ識別回路207は、データを撮像装置データリポジトリ107に送信する、かつ/又は撮像装置データリポジトリ107から受信してもよい。更に、様々な実施形態では、粒子タイプ識別回路207は、粒子状物質質量濃度計算回路208から、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の粒子のうちの1つ以上に対応する決定された粒子初期速度データを受信するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子タイプ識別回路207は、粒子について決定された粒子初期速度を、流体組成センサ100を通って移動する流体の既知の流量に少なくとも部分的に基づいて近似された粒子の粒子速度と比較し、粒子に関連付けられた速度比較データを生成するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子タイプ識別回路207は、フィードバックループを実行するように構成されてもよく、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子に関連付けられた1つ以上の速度比較データは、本明細書に記載されるように、1つ以上の機械学習技術に関連付けられた機械学習速度を増加させるために、機械学習モデルへの1つ以上の入力を定義してもよい。
【0117】
様々な実施形態では、装置10は、収集媒体特性データベース204と共に構成されてもよいか、又は収集媒体特性データベース204と通信してもよい。収集媒体特性データベース204は、少なくとも部分的にシステムのメモリ201に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、収集媒体特性データベース204は、装置10から遠く離れていてもよいが、装置10と接続されている。収集媒体特性データベース204は、1つ以上の粒子嵌入深度-運動量関係ルックアップテーブルなどの情報を含んでもよい。様々な実施形態では、粒子嵌入深度-運動量関係ルックアップテーブルは、特定の収集媒体タイプに対する粒子嵌入深度と粒子初期運動量(すなわち、収集媒体106の受容面105における粒子の運動量であって、粒子は、本明細書に記載されているように、収集媒体106によって受容面105で受容される)との間の関係を定義するために使用されるデータマトリックスを含んでもよい。様々な粒子嵌入深度-運動量関係ルックアップテーブルは、様々な収集媒体タイプに対する粒子嵌入深度と粒子初期運動量との間の関係を定義するために使用されるデータ行列を含んでもよい。
【0118】
粒子状物質質量濃度計算回路208は、流体体積内の粒子状物質質量濃度を決定するように構成されたハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかで具現化された装置又は回路であってもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量に基づいて、流体体積内の粒子状物質質量濃度を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の集団質量に基づいて、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、複数の粒子120のそれぞれの粒子のそれぞれ対応する推定質量に基づいて、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の集団質量を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、それぞれの粒子のそれぞれ対応して決定された嵌入深度に少なくとも部分的に基づいて、複数の粒子120のそれぞれの粒子のそれぞれ対応する質量を推定するように構成されてもよい。
【0119】
様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、例えば、粒径データ、粒子形状データ(例えば、粒子断面積データ、粒子配向データ)、及び粒子嵌入深度などの粒子に対応するデータを検索することによって複数の粒子120のうちのある粒子の質量を推定し、所与の収集媒体106のタイプに対して粒子嵌入深度を粒子初期運動量に相関させる粒子嵌入深度-運動量ルックアップテーブル内のデータに基づいて、粒子が収集媒体106によって受容される前の粒子の初期運動量を決定するように構成されてもよい。粒子の運動量は、粒子の質量に粒子の速度を掛けたものに等しいという、運動量、速度、及び質量の間の既知の関係と、粒子の既知の速度、すなわち、装置10内の空気流速度に基づく制御された値と、を用いて、粒子状物質質量濃度計算回路208は、粒子の推定質量を決定するように構成されてもよい。
【0120】
様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、1つ以上の機械学習技術を使用して粒子の推定質量を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子の粒子質量を決定するために粒子状物質質量濃度計算回路208によって使用される1つ以上の機械学習技術は、粒子の質量を推定するために、例えば、粒子タイプ、粒子速度、粒子嵌入深度、様々な粒子重量測定値、及び/又はコントローラ200によって生成、送信、かつ/又は受信された任意の他のデータなどの1つ以上の既知の粒子特性の1つ以上のラベル付きデータセットと共に教師あり深層学習を使用することを含んでもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、1つ以上の機械学習技術を使用して、1つ以上の補償係数を決定された粒子質量に適用するように構成されてもよい。
【0121】
更に、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、粒子嵌入深度、推定粒子質量、粒子形状、粒子タイプ、及び粒径データのうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて、粒子の推定密度を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の粒子のそれぞれの推定質量及び/又は推定密度を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、粒子に関連する粒子条件及び周囲環境に関連する周囲条件のうちの1つ又は両方を考慮するために、粒子の推定質量に1つ以上の補償係数を適用するように構成されてもよい。様々な実施形態では、例えば、粒子状物質質量濃度計算回路208は、粒子断面積、周囲温度、及び/又は周囲湿度に少なくとも部分的に基づいて適切な補償係数を適用するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の粒子のそれぞれの推定質量に基づいて、収集媒体によって受容された複数の粒子120の推定集団質量を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の決定された集団質量に基づいて、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量に基づいて、流体体積内の粒子状物質質量濃度を決定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、例えば、粒子収集効率及び検出確率因子などの実験的非効率性を考慮するために、流体体積内の決定された粒子状物質質量濃度に1つ以上のスケール係数を適用するように構成されてもよい。様々な実施形態では、適切なスケール係数は、経験的データに基づいて決定されてもよい。
【0122】
また、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106を交換する必要があると判定するように構成されてもよい。例えば、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106が最後に交換されて以降、閾値時間量が経過したこと、収集媒体106内に存在する粒子の数が、所定の閾値数の粒子を上回ること、及び/又は視野内の粒子被覆率の割合が、閾値粒子被覆率の割合を上回ること、を判定するように構成されてもよい。
【0123】
様々な実施形態では、装置10は、装置10(例えば、ポンプ112)が、少なくとも所定の流体体積が収集媒体106に向かって方向付けられる(例えば、表面を横切って通過する)ように、装置10を通して流体を引き込むことにより動作状態が維持されるべき時間量を決定するように構成されてもよい。所定の流体体積は、閾値流体体積(例えば、最小流体体積、最大流体積体)、又は(例えば、最小流体体積と最大流体体積との間の)流体体積の許容可能な範囲によって規定されてもよい。特定の実施形態では、装置10を通過する流体体積が(例えば、流体流センサによって)測定されてもよいが、他の実施形態では、装置10を通過する流体体積は、ポンプが動作構成にある間及びポンプが動作構成にある時間に(例えば、既知の流体流量に基づいて)推定されてもよい。例えば、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、本明細書に記載されるように、流体組成センサ110に粒子収集動作を開始させるように、1つ以上の信号を生成かつ/又は送信するように構成されてもよく、センサ110は、流体体積中の複数の粒子の少なくとも一部分が、収集媒体106に、かつ/又はその中に配置され得るように、複数の粒子を含む流体体積を受容し、受容された流体体積による収集媒体106の係合を促進してもよい。例えば、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、ポンプ112を「オフ」構成から「オン」動作構成に移行させるように、1つ以上の信号を送信するように構成されてもよい。逆に、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、ポンプ112を「オン」動作構成から「オフ」構成に移行させるように、1つ以上の信号を送信するように構成されてもよい。非限定的な例として、粒子状物質質量濃度計算回路208は、閾値時間量が経過したという判定、及び/又は動作状態中に閾値流体体積が流体組成センサ110によって受容されたという判定に少なくとも部分的に基づいて、ポンプ112を「オン」動作構成から「オフ」構成に移行させるように、1つ以上の信号を送信するように構成されてもよい。様々な実施形態では、そのような判定は、センサ110の少なくとも一部分を通過する流体体積の流量を検出するように構成された、流体組成センサ110の流体流量センサによって収集されたデータに少なくとも部分的に基づいて、粒子状物質質量濃度計算回路208によって行われてもよい。様々な実施形態では、ファン又はポンプ112の動作特性(例えば、動作電力)に少なくとも部分的に基づいて、装置を通って移動する流体の流量が既知となる/決定されるように、ファン又はポンプ112は較正されている。
【0124】
いくつかの実施形態では、装置10は、流体体積を受容するように構成された流体組成センサ110であって、流体体積内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子を受容するための収集媒体106の少なくとも一部分を受容し、かつ固定するように構成された収集媒体106の筐体を有する、流体組成センサ110と、収集媒体106の筐体の上に流体体積を移動させるポンプ112と、少なくとも1つの収集媒体106によって受容された、複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の、少なくとも一部分の画像をキャプチャするように構成された撮像装置110と、撮像装置110及びポンプ112に接続された粒子状物質質量濃度計算回路208と、を含む。粒子状物質質量濃度計算回路208は、少なくとも1つの収集媒体106によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の総粒子状物質質量を、その画像に基づいて計算するように構成される。粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106の筐体の上を移動する流体体積を調整するように構成されている。
【0125】
様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、粒子質量濃度計算回路208は、例えば、流体組成センサ110の1つ以上の動作特性(例えば、ポンプオン/オフ構成、ポンプ体積流量など)を調整することにより、流体組成センサ110の動作を調整するように構成されてもよい。例えば、粒子質量濃度計算回路208は、例えば、収集媒体106が、その後に捕捉される粒子の測定精度を低下させる量の粒子を捕捉する前に、ポンプ112の1つ以上の動作特性を調整する(例えば、停止させる)ことにより、流体組成センサ110のポンプ112の動作を調整するように構成されてもよい(例えば、収集媒体は粒子で十分に充填されているので、新たに捕捉された粒子を識別することができない、かつ/又はそれら粒子の縁部を正確に位置決めすることができない)。例えば、本明細書に記載されるように、複数の粒子を含む流体体積を受容して、粒子の少なくとも一部分が収集媒体106上に及び/又は収集媒体106中に配置され、更に、粒子状物質質量、粒子被覆率の割合、及び/又は収集媒体106に配置された複数の粒子によって規定される任意の他の粒子負荷条件、のうちの少なくとも1つを判定するように構成された流体組成センサ110は、複数の粒子の長期間にわたる収集に起因する収集媒体の経時的な物理的飽和及び/又は劣化から生じる測定誤差により、不正確性の増加を被り得る。様々な実施形態では、本明細書に記載されるような粒子負荷条件は、収集媒体中に配置された複数の粒子の空間配置(例えば、粒子クラスタ化、スパイク、粒子接触、粒子相互の重なりなど)、粒子被覆率の割合、キャプチャ画像中の全ての画素の平均グレースケール、粒子状物質質量、総光強度、収集された粒子の量、計算された粒子密度など、により少なくとも部分的に規定されてもよい。
【0126】
例えば、上述したセンサの不正確さの頻度及び/又は程度の増加は、収集媒体106において収集された粒子量の増加に対応し得る(また、結果として得られる、収集媒体106の物理的特性は、収集媒体中に配置された粒子の数の増加の結果として変化する)。したがって、様々な実施形態では、本明細書に記載されるような収集媒体アセンブリの1つ以上の構成要素(例えば、収集媒体106)は、交換可能であってもよいため、第1の収集媒体が、第1の複数の粒子を第1の流体体積から受容する際に利用されてもよく、センサ110から除去されて、第2の収集媒体に交換されてもよく、第2の収集媒体は引き続き、第1の収集媒体がセンサから除去された後にセンサ110によって受容される第2の流体体積から第2の複数の粒子を受容する際に利用されてもよい。そのような例示的な場合では、収集媒体の経時的な物理的飽和及び/又は劣化から生じる測定誤差によって引き起こされるセンサ精度の低下は、少なくとも部分的に消耗した収集媒体を、流体体積と係合するセンサ110によって受容された流体体積由来の粒子がより少ない(例えば、ゼロである)、少なくとも実質的に新しい媒体で交換することにより防止され得る。
【0127】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、粒子質量濃度計算回路208は、粒子のうちの少なくとも2つが、不均一に離間配置されている、接触している、クラスタ化されている、かつ/又は相互に重なるように、収集媒体106によって受容された複数の粒子が配置された時点を判定するように構成されてもよい。例えば、複数の粒子うちの2つ又は粒子は、例示的な場合では、撮像装置に対して互いに一直線に並ぶ場合があり、そのとき、第1の粒子は、第1の時間にて、かつ受容面周囲の第1の位置で収集媒体に係合し、第2の粒子はその後、時系列的には第1の時間の後である第2の時間にて、かつ受容面周囲の第1の位置で収集媒体に係合するため、撮像装置の視点から見て、第2の粒子の少なくとも一部分が第1の粒子の少なくとも一部分と重なり合う場合がある。そのような例示的な場合では、記載されるように、第1の粒子の上に第2の粒子を位置付けることは、例示的な撮像装置によって撮影される画像に第1の粒子の全体がキャプチャされることを妨げる場合があり、したがって、コントローラ200が、本明細書に記載される1つ以上の動作に従って第1の粒子を正確に分析することが妨げられる場合がある。そのような例示的な場合では、コントローラは、収集媒体の第1の部分における複数の粒子の第1の部分が、収集媒体の第2の部分における複数の粒子の第2の部分の第2の集合的粒子密度とは少なくとも実質的に異なる、第1の集合的粒子密度を呈すると判定するように構成されてもよく、ここで、集合的粒子密度は、収集媒体の一部分を画定する所与の表面積内にある複数の粒子の粒子数によって定義され得る。いくつかの実施形態では、装置10(例えば、撮像装置に関連するコントローラ200)は、装置10の動作効率を最大化し、かつ/又は収集媒体106上における粒子の位置を特定するように、粒子の間隔を能動的に監視するように構成されてもよい。
【0128】
様々な実施形態では、コントローラ200(例えば、粒子状物質質量濃度計算回路208)は、少なくとも画像を使用して、総粒子状物質質量を計算することにより、又は収集媒体106を通って延在する光の量を決定することにより、粒子状物質質量を計算するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、粒子撮像回路206と協働して、例えば、粒子間の間隔など、撮像装置などの視野内における1つ以上の粒子の空間配置を決定かつ/又は特徴付ける。例えば、様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、例示的な撮像装置によってキャプチャされた画像は、2次元画像(例えば、収集媒体の少なくとも一部分の写真)、及び/又は3次元画像(例えば、検出された粒子の2次元位置と、撮像装置からの距離を示すことができ、したがって複数の粒子のそれぞれの3次元位置を示すことができる、複数の粒子のそれぞれに関連付けられた焦点深度と、に少なくとも部分的に基づく、収集媒体で捕捉された粒子の少なくとも一部分の3次元デジタル再構成)を含んでもよい。したがって、様々な実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、画像によって、複数のキャプチャされた粒子のうちの2つの粒子間の間隔を、2つの粒子間の距離として特徴付けるように構成されてもよく、2つの粒子間の距離は、x成分(例えば、それぞれ対応するx座標における差)、y成分(例えば、それぞれ対応するy座標における差)、及びz成分(例えば、撮像装置に対する焦点深度によって決定され得るそれぞれ対応するz座標における差)のうちの1つ以上によって規定される。
【0129】
本明細書に記載されるように、粒子質量濃度計算回路208は、視野内の収集媒体の粒子被覆率の割合を計算するように構成されてもよく、更に、粒子被覆率の計算された割合が閾値粒子被覆率の割合よりも大きいことを判定してもよい。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、粒子で被覆されている画像の判定された割合(例えば、撮像装置の視野の割合)に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体106の粒子被覆率の割合を計算するように構成されてもよい。例えば、様々な実施形態では、収集媒体の一部分は、粒子が収集媒体に配置されており、粒子の断面積が、撮像装置と収集媒体の厚さの少なくとも一部分との間に位置付けられているため、粒子が、撮像装置と収集媒体の厚さの少なくとも一部分との間の視線を少なくとも部分的に分断するような例示的な場合は、粒子によって被覆されていてもよい。非限定的な例として、収集媒体によって受容された複数の粒子は、収集媒体の少なくとも一部分を集合的に被覆し得る。本明細書に記載されるように、粒子質量濃度計算回路208は、収集媒体の総表面積(例えば、受容面)と、複数の粒子によって被覆されている収集媒体の表面積との比較に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体の粒子被覆率の割合を計算するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、収集媒体の粒子被覆率の割合が所定の閾値よりも大きいことを判定するように構成されてもよい。非限定的な例として、様々な実施形態では、粒子被覆率の割合の所定の閾値は、少なくとも約0.01%~99.9%であり得る。そのような例示的な場合では、粒子質量濃度計算回路208は、収集媒体を「被覆された」と識別するように構成されてもよく、それに応じて、被覆された収集媒体の交換を促進するように、流体組成センサの動作を調整するように構成された1つ以上の信号を生成してもよい。非限定的な例示的実施例として、粒子被覆率の割合の所定の閾値は、検出において、コントローラ200が、例えば、「クリーンルーム」用途に関する状況など、単一の粒子の存在を検出するように構成されている例示的な場合では1%未満であってもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、流体組成センサ110によって受信された複数の粒子の少なくとも一部分が収集媒体106でクラスタ化しているかどうかを、収集媒体106の1つ以上の画像に少なくとも部分的に基づいて判定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、流体組成センサ110によって受容された複数の粒子がクラスタ化されていると判定するように構成されてもよく、そのクラスタ化では、複数の粒子の境界が少なくとも実質的に重なり合うか、又は個々のクラスタを画定するクラスタリング閾値距離未満の距離だけ離間され、複数のクラスタ(それぞれが、重なり合う境界を有する複数の粒子を含む)が、(個々のクラスタが互いに分離されて別個となるように)ある距離だけ離間しており、収集媒体の第1の部分が上述したように第1の粒子被覆率の割合を示し、これが、収集媒体の第2の部分で検出された第2の粒子被覆率の割合に対して不均衡である。例えば、いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、粒子の少なくとも一部分における粒子間の平均距離を計算することにより、粒子がクラスタ化しているかどうかを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、画像で示される収集媒体106における粒子間の計算された平均距離が所定の距離を下回るという判定に少なくとも部分的に基づいて、流体組成センサ110によって受容された複数の粒子の少なくとも一部分がクラスタ化していることを判定するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、粒子間距離のある割合が所定距離を下回った時点を判定するように構成されている。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、例えば、ポンプ112を停止させることなどにより、流体組成センサ110が、収集媒体106の上を流れる流体体積を(例えば、1つ以上の信号を送信することにより)調整するように構成されている。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、粒子がクラスタ化していると判定された時に信号を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、信号は、表示装置に接続される。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208によって提供される信号は、装置10内に不均一な気流が存在することを診断し得る警告を提供してもよい。
【0131】
様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、総粒子状物質質量の所定の閾値に達したとの判定に少なくとも部分的に基づいて、流体組成センサ110のポンプ112の動作(例えば、オン/オフ構成、体積流量などを調整するように構成されてもよい。例えば、粒子状物質質量濃度計算回路208は、総粒子状物質質量の所定の閾値に達したと判定した時点で、ポンプ112の動作を直接的又は間接的のいずれかで停止させる1つ以上の信号を送信するように構成されてもよい。
【0132】
非限定的な例として、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、それぞれ第1の時間及び第2の時間でキャプチャされた第1のキャプチャ粒子画像及び第2のキャプチャ粒子画像を装置10の撮像装置から受信してもよく、第1の時間は、収集媒体106によって捕捉された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の装置10による分析の開始を表し、第2の時間は、第1の時間に引き続く(第1の時間の後に生じる)時間である。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第1の画像に対応する第1の粒子負荷条件を判定し、第2の画像に対応する第2の粒子負荷条件を判定するように構成される。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第1の総粒子状物質質量を第2の総粒子状物質質量と比較するように構成される。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第1の総粒子状物質質量と第2の総粒子状物質質量との差を計算するように構成される。例えば、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第2のキャプチャ粒子画像から、第1のキャプチャ粒子画像においてキャプチャされなかった任意の粒子を識別することにより、第1の総粒子状物質質量と第2の総粒子状物質質量との差を計算するように構成されてもよい。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第1の総粒子状物質質量と第2の総粒子状物質質量との計算された差が所定の差よりも大きいという判定に少なくとも部分的に基づいて、流体組成センサ110のポンプ112の1つ以上の動作特性(例えば、オン/オフ構成、体積流量など)を調整するように構成されてもよい。例えば、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第1の総粒子状物質質量と第2の総粒子状物質質量との所定の差が計算された場合にポンプ112を停止するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、粒子質量濃度計算回路208は、キャプチャされた粒子画像に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体106における粒子濃度の密度を判定するように構成される。例えば、粒子質量濃度計算回路208は、計算された粒子密度を1つ以上の記憶された粒子密度閾値と比較し、それに応じて、計算された粒子密度が粒子密度閾値よりも大きいという判定に基づいて、ポンプ112の1つ以上の動作特性を調整するように構成されてもよい。追加的に、又は代替的に、粒子質量濃度計算回路208は、計算された粒子密度が粒子密度閾値未満であるという判定に基づいて、ポンプ112の1つ以上の動作特性を調整するように構成されてもよい。
【0133】
様々な実施形態では、本明細書に記載されるように、粒子状物質質量濃度計算回路208は、総粒子状物質質量がクラスタ化しているかどうかを判定するように構成される。様々な実施形態では、撮像装置110は、設定された間隔で画像をキャプチャするように構成される。様々な実施形態では、撮像装置110は、収集媒体106の筐体上を流体体積が流れる始める時に画像をキャプチャするように構成される。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、流体体積の流れの開始が、例えば、粒子状物質質量などの、1つ以上の粒子負荷条件において、スパイクを引き起こすかどうかを判定するように構成される。様々な実施形態では、粒子負荷条件におけるスパイクは、例えば、粒子状物質質量の急速な増加などの、粒子負荷条件の経時的な急速な増加として定義され得る。非限定的な例示的な例として、スパイクは、例えば、粒子状物質質量の増加閾値の所定の率を超えると判定される粒子状物質質量の増加率などの、規定の閾値を超える、1つ以上の粒子負荷条件における増加率として定義され得る。いくつかの実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、例えば、連続測定において計算された粒子状物質質量の増加率などの、粒子状物質質量における経時的な増加割合を計算するように構成される。いくつかの実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、1つ以上の粒子負荷条件における経時的な増加割合が所定の閾値を上回るか又は下回ることを示す信号を提供するように構成される。非限定的な例示的実施例として、コントローラによる、本明細書で定義されるようなスパイクの検出は、例えば、撮像装置、収集媒体、照明源、及び/又は流体組成センサ110の任意の他の構成要素が粒子収集動作の開始時に汚れている可能性があるとの判定、及び/又は装置10を再較正する必要があるとの判定に対応し得る。
【0134】
様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、本明細書に記載されるように、撮像装置によってキャプチャされた画像にわたって総光強度を決定することに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの収集媒体106によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の総粒子状物質質量を計算するように構成されてもよい。様々な実施形態では、総光強度は、例えば、電荷結合素子(CCD)画像センサなどの撮像装置に少なくとも部分的に基づく測定に対応し得る。非限定的な例示的な場合として、総光強度は、撮像装置に関連付けられたそれぞれの画素の平均ビットカウント、及び/又は撮像装置によって生成された画像に少なくとも部分的に基づいて測定されてもよい。例えば、総光強度の例示的な計算は、装置10(例えば、コントローラ200)が、撮像装置に対応するCCDアレイ内のそれぞれの画素からの1つ以上の生信号を測定する動作中に、時間の関数として実行されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体106と、その中に受容された複数の粒子との画像において描写される総光強度は、収集媒体において捕捉された複数の粒子の少なくとも一部分に関連付けられた粒子のタイプ、平均屈折率、最適な供給源波長(例えば、850nm)における粒子の不透明度などに少なくとも部分的に基づいてもよい。非限定的な例示的な例として、総光強度は、(例えば、収集媒体106及び撮像装置の視野内において)画像中にキャプチャされた複数の粒子の粒子濃度及び/又は粒子質量物質に少なくとも実質的に反比例し得る。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、計算された総光強度が所定の閾値未満であるとの判定に少なくとも部分的に基づいて、流体組成センサ110のポンプ112の動作(例えば、オン/オフ構成、体積流量など)を調整するように構成されてもよい。例えば、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、画像にわたる総光強度が所定の強度閾値未満であると判定した時点で、ポンプ112に動作を停止させる(例えば、「オン」動作構成から「オフ」構成へと移行させる)ように構成された1つ以上の信号を生成するように構成されてもよい。
【0135】
様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、撮像装置によってキャプチャされた画像全体にわたって総光強度を判定するように構成され、画像は、グレースケールを使用して収集媒体の少なくとも一部分を描写する。そのような例示的な場合では、グレースケールを使用して収集媒体を描写する画像は、収集媒体を、その上に配置された1つ以上の粒子から区別するように、例えば、(例えば、収集媒体に対して)比較的暗い色の1つ以上の領域などのインジケータによって表される、収集媒体に配置された複数の粒子のうちの1つ以上を含んでもよい。様々な実施形態では、収集媒体に配置された複数の粒子に対応する1つ以上のインジケータのサイズ、形状、色などは、それに対応する1つ以上の粒子の集団質量、密度、サイズなどに少なくとも部分的に基づいて、比例して変化し得る。非限定的な例として、いくつかの実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体の例示的なグレースケール画像に存在する1つ以上の暗いスポットの数及び/又は(例えば、グレースケール画像で描写される、収集媒体の一部分に対する)被覆率の割合に少なくとも部分的に基づき、粒子被覆率の割合を判定するように構成されてもよい。計算された総光強度は、所定の閾値未満である。いくつかの実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体の例示的なグレースケール画像に存在する1つ以上の暗いスポットの数及び/又は(例えば、グレースケール画像で描写された収集媒体の部分に対する)被覆率の割合、計算された総光強度が所定の閾値未満であるとの判定に少なくとも部分的に基づき、流体組成センサ110のポンプ112の1つ以上の動作特性(例えば、オン/オフ構成、体積流量など)を調整するように構成されてもよい。
【0136】
様々な実施形態は、流体粒子特性を検出する方法に関し、その方法は、流体体積を収集媒体106に向けて方向付け、流体体積内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子を収集媒体106上で受容することと、収集媒体106によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像をキャプチャすることと、少なくとも1つの収集媒体106によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の総粒子状物質質量を、その粒子の画像に基づき判定することと、流体体積を調整することと、を含む。
【0137】
様々な実施形態では、総粒子状物質質量は、コントローラと共に動作して、収集媒体106の上を通過し、かつ/又は装置10の筐体を貫通する流体体積を調整するように構成された粒子状物質質量濃度計算回路208によって決定される。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、第1の総粒子状物質質量と第2の総粒子状物質質量との所定の差が計算された場合に、収集媒体106の筐体の上を通過する流体体積を調整するように構成される。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、画像にわたる総光強度が所定の閾値まで低下した場合に、収集媒体106の筐体の上を通過する流体体積を調整するように構成される。様々な実施形態では、ポンプ112は、強度ピクチャ又は光スケールが所定の閾値を上回る限り、装置10を通して空気を引き込む動作を続ける。
【0138】
様々な実施形態では、例えば、粒子被覆率閾値、粒子分離閾値、光強度閾値などの1つ以上の所定の閾値が、ユーザインターフェースを介して提供されるユーザ入力として、流体組成センサ110(例えば、コントローラ200)によって受信されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、コントローラ200によって受信されたユーザ入力は、粒子状物質質量濃度計算回路208に送信されてもよく、サンプリングされている流体及び/又は材料を含んでもよい。そのような例示的な場合では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、メモリ202に記憶され、かつユーザが選択した流体及び/又は材料に関連付けられた1つ以上のルックアップテーブルに少なくとも部分的に基づいて、対応する所定の閾値を特定するように構成されてもよい。例示として提供される非限定的な例として、粒子状物質質量濃度計算回路208は、シリカダストなどの材料のユーザ選択に対応する信号を受信するように構成されてもよく、シリカダストは、本明細書に記載されるように、例示的な流体組成センサ内の照明源から出射される例示的な光線の波長に対して少なくとも部分的に透過性であり得る。そのような例示的な場合では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、メモリ(例えば、ルックアップテーブル)に記憶されたデータを使用して、対応する光強度閾値を特定してもよい。様々な実施形態では、少なくとも部分的に透明なシリカダスト材料に対応して特定された光強度閾値は、本明細書に記載されるように、収集媒体の被覆部分と非被覆部分との間のコントラストに少なくとも部分的に基づいて、非透明材料に対応する光強度閾値から変化してもよい(例えば、それ未満であってもよい)。更なる非限定的な例として、例えば、火山灰又は火災煤などの非透明材料に対応するものとして特定された光強度閾値は、収集媒体の被覆部分と非被覆部分との間のコントラストに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも部分的に透明な材料に対応する光強度閾値から変化してもよい(例えば、それよりも大きくてもよい)。
【0139】
様々な実施形態では、収集媒体により流体体積内から受容された複数の粒子の総粒子状物質質量を計算し、複数の粒子の空間配置を特性化して、例えば、粒子クラスタ化、スパイク、粒子接触、粒子相互の重なり、及び/又は粒子によって「被覆された」収集媒体など、経時的なセンサ精度及び/又はセンサ有効性(例えば、寿命)に悪影響を及ぼすことが知られている1つ以上の粒子構成を特定するように構成されたコントローラ(例えば、粒子状物質質量濃度計算回路208)を備える流体組成センサは、センサによって正確には判定かつ/又は識別できない粒子負荷条件により、消耗した収集媒体及び/又は損なわれた収集媒体を過剰負荷することにより引き起こされるセンサの不正確さの防止を促進し得る。このような例示的な構成は、前述の誤差を誘発する粒子負荷条件のうちの1つ以上の存在を識別した時点で、センサの動作を実質的に自律的に制限するように構成された動作パラメータを定義することにより、正確なデータを取得するために必要な再試験の数を実質的に最小限に抑え、流体組成センサの過剰使用を防止する。収集媒体によって受容された複数の粒子の負荷条件を動的に監視し、装置の稼働時間を選択的に制限するように動作パラメータを最適化することにより、装置の寿命を延ばすことができる。更に、本明細書に記載される装置は、1つ以上の統計的に有意な測定値を提供するのに十分な、粒子の試料にとって必要とされる流体組成センサに要求される動作実行時間の計算を更に単純化できる。
【0140】
更に、様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、粒子の決定された粒子質量に少なくとも部分的に基づいて、収集媒体106によって受容された複数の粒子120のうちの1つ以上の粒子の粒子初期速度を決定するように構成されてもよく、ここで、粒子初期速度は、収集媒体106の受容面105における粒子の速度である。様々な実施形態では、粒子状物質質量濃度計算回路208は、収集媒体106によって受容された複数の粒子120の粒子のうちの1つ以上に対応する決定された粒子初期速度データを、粒子タイプ識別回路207に送信するように構成されてもよい。
【0141】
流体組成センサ構成回路209は、流体組成センサの1つ以上の選択的に構成可能な構成要素の選択的な構成を制御するように構成されたハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかとして具現化された装置又は回路であってもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ構成回路209は、本明細書に記載されるように、流体組成センサを開いた構成と閉じた構成との間で構成してもよい。更に、様々な実施形態では、流体組成センサ構成回路209は、本明細書に記載されるように、1つ以上の収集媒体アセンブリの自動的な再構成を容易にしてもよい。様々な実施形態では、流体組成センサ構成回路209は、開いた構成と閉じた構成との間で、流体組成センサの1つ以上の収集媒体アセンブリ保管チャンバの排出扉及び/又は受容扉を選択的に構成してもよい。更に、様々な実施形態では、流体組成センサ構成回路209は、流体組成センサのインパクタノズルを第1のノズル構成と第2のノズル構成との間で選択的に構成するように構成されてもよい。例えば、流体組成センサ構成回路209は、本明細書に記載されるように、インパクタノズルを、流体組成センサの粒子収集機能に対応する第1のノズル構成と、流体組成センサの粒子分析機能に対応する第2のノズル構成との間で切り替えてもよい。
【0142】
様々な実施形態では、装置10は、撮像装置データリポジトリ107と共に構成されてもよいか、又は撮像装置データリポジトリ107と通信してもよい。撮像装置データリポジトリ107は、少なくとも部分的にシステムのメモリ201に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、撮像装置データリポジトリ107は、装置10から遠く離れていてもよいが、装置10と接続されている。撮像装置データリポジトリ107は、流体の1つ以上の潜在的構成要素に関連する画像などの情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、撮像装置データリポジトリ107及び/又は装置10と通信する他の類似の参照データベースは、粒子を識別するために使用される非画像情報を含んでもよい(例えば、蛍光粒子の場合、分光計が、本明細書で論じられるように流体組成センサ100によって使用されてもよく、装置10は、粒子を識別かつ/又は分類するためにスペクトル情報を受信してもよい)。また、いくつかの実施形態では、装置10が最初に装置10を訓練するために撮像装置データリポジトリ107などの参照データベースを使用することができ、その後は撮像装置データリポジトリ107又は他の参照データベースを参照することなく粒子を識別かつ/又は分類する(例えば、システムは、通常の動作中に撮像装置データリポジトリ107とアクティブに通信しなくてもよい)ように構成され得るように、装置10は、機械学習を使用して粒子を識別かつ/又は分類してもよい。
方法
【0143】
図4は、本明細書で論じるいくつかの実施形態による、流体粒子特性を検出するための例示的な方法400のブロック図を示す。
【0144】
ブロック402において、複数の粒子のうちの1つ以上の粒子は、流体体積を介して収集媒体によって受容されてもよい。複数の粒子は、複数の粒子を含む流体体積から収集媒体によって受容されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体によって受容される複数の粒子は、流体体積内に存在する複数の粒子を表してもよい。様々な実施形態では、流体組成センサは、収集媒体を含んでもよく、流体体積が収集媒体と相互作用し得るように、収集媒体の受容面に垂直な方向に、流体体積の少なくとも一部分を方向付けるように構成されてもよい。
【0145】
更に、ブロック404において、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像がキャプチャされる。様々な実施形態では、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像は、撮像装置によってキャプチャされてもよい。様々な実施形態では、撮像装置は、粒子分析の開始時に収集媒体内に存在する複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像及び粒子分析の終了時に収集媒体内に存在する複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像の両方をキャプチャするように構成されてもよい。画像を比較して、収集媒体内に存在する複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のうちのどれの粒子が、粒子分析中に収集媒体によって受容されたかを判定してもよい。様々な実施形態では、撮像装置は、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子が、撮像装置の指定された視野内にあるように、収集媒体に近接して流体組成センサ内に配置されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子の画像は、例えば、レンズレスホログラフィ又は光学顕微鏡法などの1つ以上の撮像技術を使用してキャプチャされてもよい。様々な実施形態では、粒子画像は、ホログラフィ画像再構成を含んでもよい。
【0146】
ブロック406において、収集媒体内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度が決定される。収集媒体によって受容された粒子の粒子嵌入深度は、粒子が収集媒体内に埋め込まれている深度によって定義されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度は、撮像装置によってキャプチャされた画像を使用して決定されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度は、測定焦点深度、撮像装置と透明基板との間の距離、透明基板の厚さ、及び収集媒体厚さに基づいて決定されてもよく、ここで、焦点深度は、撮像装置と粒子との間の距離である。粒子の焦点深度は、撮像装置と粒子との間の距離として定義されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの焦点深度は、計算手法(例えば、角スペクトル伝搬)及び/又は機械的手法(例えば、オプトメカニカル調整)などの1つ以上の結像技術を使用して決定されてもよい。様々な実施形態では、収集媒体内の複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの嵌入深度は、収集媒体厚さ、透明基板厚さ、及び透明基板と撮像装置との間の距離の合計から、それぞれの粒子の測定焦点深度を差し引くことによって計算されてもよい。
【0147】
ブロック408において、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量は、複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度に少なくとも部分的に基づいて決定される。様々な実施形態では、それぞれの粒子のそれぞれ対応して決定された粒子嵌入深度は、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれ対応する質量を推定するために使用されてもよい。様々な実施形態では、所与の収集媒体タイプの粒子の初期運動量に粒子嵌入深度を相関させる、粒子嵌入深度-運動量ルックアップテーブル内のデータに基づいて、粒子嵌入深度データ及び測定された粒径データを使用して、粒子が収集媒体によって受容される前のそれぞれの粒子の初期運動量を決定してもよい。粒子の運動量は、粒子の質量に粒子の速度を掛けたものに等しいという、運動量、速度、及び質量の間の既知の関係と、それぞれの粒子の既知の速度、すなわち、流体体積の空気流速度に基づく制御された値と、を用いて、粒子のそれぞれの推定質量を決定してもよい。様々な実施形態では、粒子に関連する粒子条件及び周囲環境に関連する周囲条件のうちの1つ又は両方を考慮するために、1つ以上の補償係数は、粒子のそれぞれの推定質量に適用されてもよい。様々な実施形態では、例えば、適切な補償係数は、粒子断面積、周囲温度、及び/又は周囲湿度に少なくとも部分的に基づいて適用されてもよい。様々な実施形態では、複数の粒子のそれぞれの粒子のそれぞれ対応する推定質量を使用して、収集媒体によって受容された複数の粒子の集団質量を決定してもよい。様々な実施形態では、収集媒体によって受容された複数の粒子の決定された集団質量を使用して、流体体積内に存在する複数の粒子の集団質量を近似してもよい。様々な実施形態では、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量を使用して、流体体積内の粒子状物質質量濃度を推定してもよい。様々な実施形態では、1つ以上のスケール係数は、例えば、粒子収集効率及び検出確率因子などの実験的非効率性を考慮するために、流体体積内の決定された粒子状物質質量濃度に適用されてもよい。様々な実施形態では、適切なスケール係数は、経験的データに基づいて決定されてもよい。
【0148】
ブロック410において、補償係数は、粒子断面積、周囲温度、及び周囲湿度のうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて、流体体積内に存在する複数の粒子の近似集団質量に適用されてもよい。様々な実施形態では、粒子に関連する粒子条件及び周囲環境に関連する周囲条件のうちの1つ又は両方を考慮するために、補償係数は、粒子のそれぞれの推定質量に適用されてもよい。様々な実施形態では、例えば、粒子断面積を考慮するために補償係数を粒子の推定質量に適用してもよく、これは、より大きな粒子断面積は、収集媒体内でより迅速に運動エネルギーを分散させることによって粒子嵌入深度を減少させることとなるためである。様々な実施形態では、周囲温度及び/又は周囲湿度を考慮するために、補償係数を粒子の推定質量に適用してもよく、これは、周囲温度及び周囲湿度の両方は、収集媒体の粘度に影響を及ぼし、したがって、粒子嵌入深度に影響を及ぼすからである。様々な実施形態では、周囲温度及び湿度は、装置又は装置に温度データ及び湿度データを送信するように構成された1つ以上のリモートセンサのいずれかによって測定されてもよい。
【0149】
ブロック412において、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒径が決定されてもよい。様々な実施形態では、1つ以上の粒子のそれぞれの粒径は、キャプチャ粒子画像に基づいて決定されてもよい。様々な実施形態では、約0.3~約100マイクロメートル(例えば、2.5マイクロメートル)の直径を有する粒子の粒径、及び例えば、PM10、PM4、PM2.5、又はPM1などのサイズカテゴリが決定されてもよい。様々な実施形態では、粒径データは、粒子断面積データを含んでもよい。
【0150】
ブロック414において、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子タイプは、1つ以上の機械学習技術を使用して決定されてもよい。様々な実施形態では、複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子タイプを決定するために使用される1つ以上の機械学習技術は、1つ以上の粒子のキャプチャ粒子画像、粒径データ、及び/又は1つ以上の粒子に関連する任意の他のデータを分析することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、機械学習技術は、粒子を識別かつ/又は分類するために使用されてもよい。様々な実施形態では、様々な粒子データを含む参照画像データベースを使用して、最初に機械学習装置を訓練してもよく、次いで、機械学習装置を利用して、画像データベース又は他の参照データベースを参照することなく粒子を識別かつ/又は分類してもよい。
【0151】
ブロック416において、収集媒体によって受容された複数の粒子のうちの1つ以上の粒子のそれぞれの粒子密度は、1つ以上の粒子のそれぞれの粒子嵌入深度に少なくとも部分的に基づいて決定されてもよい。様々な実施形態では、粒子の粒子密度は、粒子嵌入深度、推定粒子質量、粒子タイプ、及び粒径データのうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて決定されてもよい。
【0152】
様々な実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載されるように、収集媒体を交換することを更に含んでもよい。様々な実施形態では、収集媒体は、例えば、経過した時間、受容した粒子の数、及び/又は視野内の粒子被覆率の割合などの1つ以上のパラメータに基づいて交換されてもよい。
結論
【0153】
上述の説明及び関連する図面に示される教示の利益を有する多くの修正及び他の実施形態が、本開示の属する分野における当業者に想到されるであろう。したがって、本開示は、開示される特定の実施形態に限定されるものではないこと、並びに修正及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。特定の用語が本明細書で用いられているが、これらは一般的かつ記述的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B
【外国語明細書】