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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070428
(43)【公開日】2022-05-13
(54)【発明の名称】ラベル貼付装置
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/26 20060101AFI20220506BHJP
   B65C 9/18 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
B65C9/26
B65C9/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020179490
(22)【出願日】2020-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000136387
【氏名又は名称】株式会社フジキカイ
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】竹下 健治
(72)【発明者】
【氏名】飯田 裕康
(72)【発明者】
【氏名】大山 健二
(72)【発明者】
【氏名】吉尾 和浩
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095AA03
3E095BA02
3E095BA03
3E095CA01
3E095DA03
3E095DA22
3E095DA42
3E095EA24
3E095FA02
(57)【要約】
【課題】ラベル貼付の処理能力を向上することができるラベル貼付装置を提供する。
【解決手段】剥離部11で台紙10から剥離されるラベル12を吸着する複数の吸着部材13を備える保持手段15は、複数の吸着部材13を、台紙10から順次剥離されるラベル12を吸着するラベル保持位置S1と、カートン14にラベル12を貼付するラベル貼付位置S2とに移動する。保持手段15は、複数の吸着部材13の間隔を、台紙10に貼着されているラベル12の間隔に対応する第1間隔と、ラベル12が貼付される複数のカートン14が並ぶ間隔に対応する第2間隔とに可変する間隔可変手段34を備える。複数の吸着部材13の並び方向に並ぶように物品移送装置16で保持した複数のカートン14を、ラベル貼付位置S2に位置付けた複数の吸着部材13の夫々に吸着しているラベル12に押し付けて貼付する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定間隔でラベルが貼着された台紙を搬送し、該台紙を剥離部で折り返すことで剥離した複数のラベルを複数の物品に貼付するラベル貼付装置であって、
前記台紙の搬送方向に並び、前記剥離部で剥離したラベルを夫々吸着する複数の吸着部材を備え、
該複数の吸着部材は、前記台紙に貼着したラベル間隔に対応する第1間隔と、ラベルを前記複数の物品に貼付する間隔に対応する第2間隔とに可変可能に構成され、
前記第1間隔とした前記複数の吸着部材を、前記台紙の搬送方向に向けて該台紙の搬送速度と同速で移動して、前記剥離部において台紙から剥離されるラベルを各吸着部材で順次吸着した後、前記複数の吸着部材を、前記物品にラベル貼付するためのラベル貼付位置まで移動すると共に前記第2間隔に可変するよう構成した
ことを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】
前記複数の吸着部材を、各吸着部材でラベルを吸着するラベル保持位置と前記ラベル貼付位置とに移動すると共に、前記ラベル保持位置では複数の吸着部材を前記台紙の搬送方向に向けて該台紙の搬送速度と同速で移動するリニアスライド機構と、
前記複数の吸着部材を水平移動可能な間隔可変手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載のラベル貼付装置。
【請求項3】
前記吸着部材の吸着面に直交する軸回りに該吸着部材を90度回転して、吸着部材で吸着したラベルの向きを90度変更可能な向き変更手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のラベル貼付装置。
【請求項4】
前記複数の物品を保持して前記ラベル貼付位置に移送する物品移送装置を備え、
該物品移送装置は、保持した複数の物品を、前記第2間隔で位置付けたラベルに押し付けて、ラベルを各物品に貼付するよう構成したことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のラベル貼付装置。
【請求項5】
前記物品移送装置は、ラベルを貼付した物品を、次工程まで移送するよう構成したことを特徴とする請求項4記載のラベル貼付装置。
【請求項6】
前記物品移送装置は、前記物品としてのカートンの箱本体から延出する蓋体を折り畳んで箱本体の開口を覆い、蓋体の延出端縁に設けたフラップを箱本体の外側面に挟持部材で折り重ねると共に、該挟持部材で前記フラップと箱本体とを挟持して、該フラップと箱本体に跨がる貼付箇所に前記ラベルを貼付するよう構成され、
前記外側面に折り重ねたフラップを挟持した挟持部材には、前記貼付箇所に対応する空所を設けたことを特徴とする請求項4または5記載のラベル貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台紙から剥離したラベルを吸着部材で吸着し、該ラベルを物品に貼付するラベル貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
製品や箱体などの物品に、各種情報が表示されたラベルを貼付するラベル貼付装置が、特許文献1として提案されている。特許文献1に開示のラベル貼付装置は、ラベルが剥離可能に貼着された帯状の台紙を搬送し、該台紙を剥離部材で折り返して剥離したラベルを吸着部材で吸着し、該吸着部材を貼付位置に移動してラベルを物品に貼付している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-5083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示のラベル貼付装置では、帯状の台紙から剥離したラベルを、1枚ずつ吸着部材で吸着搬送して物品に貼付しているため、処理能力の向上が望めない問題が指摘される。
【0005】
本発明は、ラベル貼付の処理能力を向上することができるラベル貼付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の請求項1に係る発明のラベル貼付装置は、
所定間隔でラベル(12)が貼着された台紙(10)を搬送し、該台紙(10)を剥離部(11)で折り返すことで剥離した複数のラベル(12)を複数の物品(14)に貼付するラベル貼付装置であって、
前記台紙(10)の搬送方向に並び、前記剥離部(11)で剥離したラベル(12)を夫々吸着する複数の吸着部材(13)を備え、
該複数の吸着部材(13)は、前記台紙(10)に貼着したラベル間隔に対応する第1間隔と、ラベル(12)を前記複数の物品(14)に貼付する間隔に対応する第2間隔とに可変可能に構成され、
前記第1間隔とした前記複数の吸着部材(13)を、前記台紙(10)の搬送方向に向けて該台紙(10)の搬送速度と同速で移動して、前記剥離部(11)において台紙(10)から剥離されるラベル(12)を各吸着部材(13)で順次吸着した後、前記複数の吸着部材(13)を、前記物品(14)にラベル貼付するためのラベル貼付位置(S2)まで移動すると共に前記第2間隔に可変するよう構成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、複数のラベルを吸着して一括でラベル貼付位置に移送できるので、ラベルを複数の物品に対して一度に貼付することができ、処理能力を向上することができる。
【0007】
請求項2に係る発明では、前記複数の吸着部材(13)を、各吸着部材(13)でラベル(12)を吸着するラベル保持位置(S1)と前記ラベル貼付位置(S2)とに移動すると共に、前記ラベル保持位置(S1)では複数の吸着部材(13)を前記台紙(10)の搬送方向に向けて該台紙(10)の搬送速度と同速で移動するリニアスライド機構(26)と、
前記複数の吸着部材(13)を水平移動可能な間隔可変手段(34)と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、複数の吸着部材をラベル貼付位置に向けて移動しつつ、該複数の吸着部材の間隔を可変することができ、処理能力をより向上することができる。
【0008】
請求項3に係る発明では、前記吸着部材(13)の吸着面に直交する軸回りに該吸着部材(13)を90度回転して、吸着部材(13)で吸着したラベル(12)の向きを90度変更可能な向き変更手段(47)を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明によれば、物品の大きさ、向きなどに合わせてラベルの向きを変更することができるので、多品種に対応することができる。
【0009】
請求項4に係る発明では、前記複数の物品(14)を保持して前記ラベル貼付位置(S2)に移送する物品移送装置(16)を備え、
該物品移送装置(16)は、保持した複数の物品(14)を、前記第2間隔で位置付けたラベル(12)に押し付けて、ラベル(12)を各物品(14)に貼付するよう構成したことを特徴とする。
請求項4の発明によれば、物品を保持した物品移送装置によって物品をラベルに押し付けて、該ラベルを物品に貼付するようにしたので、吸着部材を移動して物品にラベルを貼付するための手段を設ける必要はなく、装置構成を簡略化し得ると共に配設スペースを小さくすることができる。
【0010】
請求項5に係る発明では、前記物品移送装置(16)は、ラベル(12)を貼付した物品(14)を、次工程まで移送するよう構成したことを特徴とする。
請求項5の発明によれば、ラベルを貼付した物品を次工程に移送する専用の装置を設ける必要はなく、装置構成を簡略化することができる。
【0011】
請求項6に係る発明では、前記物品移送装置(16)は、前記物品(14)としてのカートン(14)の箱本体(56)から延出する蓋体(57)を折り畳んで箱本体(56)の開口(56a)を覆い、蓋体(57)の延出端縁に設けたフラップ(57a)を箱本体(56)の外側面に挟持部材(65,66)で折り重ねると共に、該挟持部材(65,66)で前記フラップ(57a)と箱本体(56)とを挟持して、該フラップ(57a)と箱本体(56)に跨がる貼付箇所に前記ラベル(12)を貼付するよう構成され、
前記外側面に折り重ねたフラップ(57a)を挟持した挟持部材(66)には、前記貼付箇所に対応する空所(66a)を設けたことを特徴とする。
請求項6の発明によれば、挟持部材でフラップと箱本体とを重ねて挟持したもとで、カートンにおけるラベルの貼付箇所をラベルに押し付けることができるので、該貼付箇所に位置ずれなくラベルを貼付することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ラベルを複数の物品に対して一度に貼付することができ、ラベル貼付の処理能力を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ラベル貼付装置を示す概略平面図である。
図2】ラベル貼付装置を示す概略側面図である。
図3】ラベル貼付装置を示す概略背面図であって、吸着部材をラベル保持位置に位置付けた状態を示している。
図4】吸着部材をラベル貼付位置に位置付けた保持手段を示す概略正面図である。
図5】物品移送装置を示す概略正面図である。
図6】物品移送装置を示す要部概略側面図である。
図7】物品移送装置と保持手段を示す要部概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係るラベル貼付装置の好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【実施例0015】
図1図3は、実施例に係るラベル貼付装置を示す概略図であって、該ラベル貼付装置は、搬送される帯状の台紙10を剥離部11で折り返すことで台紙10から剥離したラベル12を夫々吸着する複数の吸着部材13を備え、該複数の吸着部材13を、台紙10から剥離されるラベル12を各吸着部材13で順次吸着するラベル保持位置S1と、物品14にラベル12を貼付するためのラベル貼付位置S2とに移動するよう構成される。また、複数の吸着部材13は、該吸着部材13の並び方向の間隔を、台紙10に貼着されているラベル12の間隔(ラベル間隔)に対応する第1間隔と、ラベル12を複数の物品14に貼付する間隔(ラベル12が貼付される複数の物品14が並ぶ間隔)に対応する第2間隔とに可変するよう構成される。また、ラベル貼付装置は、複数の吸着部材13の並び方向に並ぶように保持した複数の物品14を、ラベル貼付位置S2に位置付けられた複数の吸着部材13の夫々に吸着しているラベル12に押し付けて、各ラベル12を対応する物品14に貼付する物品移送装置16を備える。実施例では、剥離部11において剥離される4枚のラベル12を吸着部材13で夫々吸着し、該4枚のラベル12を一体的にラベル貼付位置S2まで移送して、4つの物品であるカートン14に一度にラベル12を貼付する場合を例示して説明する。
【0016】
前記ラベル貼付装置は、ラベル12が貼着された前記台紙10を搬送しつつ、該台紙10からラベル12を剥離するラベル供給装置17を備える。ラベル供給装置17は、図1図3に示す如く、複数のラベル12が搬送方向に所定間隔で剥離可能に貼着された台紙10が巻装される供給ロール18と、台紙10からラベル12を剥離する前記剥離部11と、ラベル12が剥離された台紙10を巻き取り回収する巻取りロール19と、を備え、巻取りロール19を供給用モータ20により回転駆動することで、供給ロール18から引き出された台紙10が剥離部11を経て巻取りロール19に巻き取られる。供給ロール18および巻取りロール19は、回転軸を上下方向にした姿勢で配置されて、供給ロール18から引き出される台紙10は、ラベル12が貼着されている表面が上下方向に延在する起立姿勢で剥離部11に向けて搬送される。実施例では、台紙10に対して長方形状のラベル12が、その長手が搬送方向と直交する上下方向に延在する縦向きで、搬送方向に略隙間なく並んで貼着されている。前記剥離部11は、供給ロール18から引き出される台紙10の搬送方向に沿って延在する金属製の板状部材からなり、剥離部11における供給ロール18から離間する端部において、剥離部11の表面に沿って搬送されている台紙10が裏面側に折り返される際に、該台紙10に貼着されているラベル12が剥離するよう構成される。実施例では、前記供給用モータ20を、剥離部11において4枚のラベル12を連続して剥離する毎に停止する間欠駆動するよう構成される。また、剥離部11において台紙10から剥離されたラベル12の裏面(貼着面)に向けてエアを吹き付ける流体噴射部21が設けられ、該流体噴射部21によるエア吹き付けによって、ラベル12を吸着部材13に押し付けるよう構成される。
【0017】
図1図3図4に示す如く、前記複数の吸着部材13を有する保持手段15は、前記剥離部11で剥離されるラベル12の表面(非貼着面)を吸着する4つの吸着部材13を、剥離部11の表面に沿って搬送される台紙10の搬送方向に並んで備える。吸着部材13は、吸引源に接続する吸着部22と、該吸着部22で吸着するラベル12を支える支え部23と、を備え、該支え部23におけるラベル12を支える支え面(吸着面)は、ラベル12の外形形状より大きな相似形に形成される。また、吸着部材13は、前記剥離部11より前記搬送方向と交差する前後方向における後方(図1において剥離部11の表面が向く側)に配設された支持機体24に支持した支持部材25A,25Bに、支え部23の支え面を前方に向けた状態で前後方向の軸回り(吸着面に直交する軸回り)に回転可能に支持される。
【0018】
図3図4に示す如く、前記保持手段15は、前記支持機体24を、台紙10の前記搬送方向に沿う方向に移動する第1リニアスライド機構(リニアスライド機構)26および前記前後方向に移動する第2リニアスライド機構27を備える。第1リニアスライド機構26は、前記搬送方向に沿う方向に延在する第1レール28と、該第1レール28に移動自在に支持された第1スライダ29と、該第1スライダ29に螺挿されるねじ軸(図示せず)を回転駆動するサーボモータなどの駆動モータ30と、を備え、該駆動モータ30によってねじ軸を正転および逆転することで、第1スライダ29を前記搬送方向に沿う方向に横移動するよう構成される。また、第2リニアスライド機構27は、前記第1スライダ29に配設されて前後方向に延在する第2レール31と、該第2レール31に移動自在に支持された第2スライダ32と、該第2スライダ32に連結するエアシリンダなどの進退用シリンダ33と、を備え、該進退用シリンダ33によって第2スライダ32を前後移動するよう構成される。そして、第2スライダ32に支持機体24が配設されており、第1リニアスライド機構26および第2リニアスライド機構27を作動することで、支持機体24に支持部材25A,25Bを介して支持した4つの吸着部材13は、搬送方向および前後方向に一体的に移動する。
【0019】
前記第1リニアスライド機構26は、前記支持機体24を前記搬送方向に沿う方向に横移動することで、該支持機体24に支持した4つの吸着部材13を、前記剥離部11の表面側に臨んで該剥離部11において剥離されるラベル12を各吸着部材13で順次吸着する前記ラベル保持位置S1(図3参照)と、剥離部11より搬送方向の下流側に離間して設けた前記ラベル貼付位置S2(図4参照)とに位置付け得るよう構成される。また、第1リニアスライド機構26は、ラベル保持位置S1において支持機体24を、台紙10から剥離される4枚のラベル12が各吸着部材13で吸着されるまでは、台紙10の剥離部11に向けた搬送方向に、該台紙10の搬送速度と同速で移動し、4つの吸着部材13の夫々にラベル12を吸着した後に支持機体24をラベル貼付位置S2に向けて一気に移動するよう構成される。なお、4枚のラベル12を吸着部材13で吸着した支持機体24をラベル貼付位置S2に移動する際の速度およびラベル貼付位置S2からラベル保持位置S1に向けて支持機体24を移動する際の速度は、台紙10の搬送速度より高速に設定される。また、前記第2リニアスライド機構27は、前記支持機体24を前後動することで、該支持機体24に支持した吸着部材13を、前記支え部23が、剥離部11の表面に位置する台紙10に貼着されているラベル12から離間する後退位置と、支え部23がラベル12の表面に当接する前進位置とに位置付け得るよう構成される。
【0020】
前記ラベル貼付装置は、前記保持手段15における4つの吸着部材13を水平移動して、該4つの吸着部材13の間隔を可変する間隔可変手段34を備える。図1図3図4に示す如く、間隔可変手段34は、矩形枠状に形成された前記支持機体24に配設された作動機構35と、該作動機構35を作動するサーボモータなどの可変用モータ36と、を備える。可変用モータ36が、支持機体24における横移動方向の一端側に配設され、該可変用モータ36の前後方向に延在する出力軸に、第1駆動回転体37と、該第1駆動回転体37より小径の第2駆動回転体38とが、軸方向に離間して一体で回転するように配設される。また、支持機体24における横移動方向の他端側に回転自在に支持された前後方向に延在する従動軸39に、第1駆動回転体37と同径の第1従動回転体40と、第2駆動回転体38と同径の第2従動回転体41とが、軸方向に離間して自由回転可能に支持される。そして、第1駆動回転体37と第1従動回転体40とに無端状の第1索状体42が巻き掛けられると共に、第2駆動回転体38と第2従動回転体41とに無端状の第2索状体43が巻き掛けられて、可変用モータ36を駆動することで、第1索状体42および第2索状体43は同一方向に走行するよう構成される。実施例では、回転体37,38,40,41として歯付きプーリが用いられると共に、索状体42,43として歯付きベルトが用いられるが、スプロケットと無端チェンとの組み合わせを採用することができる。
【0021】
図1図3図4に示す如く、前記支持機体24の内部に、横移動方向に沿って延在するガイドレール44,44が配設され、該ガイドレール44,44に、4つの前記支持部材25A,25A,25B,25Bの夫々がスライダ45を介して移動自在に支持されている。支持部材25A,25Bは、上下方向に延在するバー状部材であって、支持機体24から上方に延出する上端部に、吸着部材13が回転自在に支持されている。4つの支持部材25A,25A,25B,25Bは、横移動方向に並んで配置されており、横移動方向の外側に位置する2つの第1の支持部材25A,25Aが、前記第1索状体42にブラケット46を介して連結されると共に、内側に位置する2つの第2の支持部材25B,25Bが、前記第2索状体43にブラケット46を介して連結されている。
【0022】
図3図4に示す如く、一方の前記第1の支持部材25Aは、前記第1索状体42が走行する長円形の周回軌跡の内で、第1索状体42における上側直線軌跡で走行する上側直線走行部42aに連結されると共に、他方の前記第1の支持部材25Aは、第1索状体42における下側直線軌跡で走行する下側直線走行部42bに連結されており、第1索状体42の上下の直線走行部42a,42bが直線軌跡で正方向および逆方向に走行することで、2つの第1の支持部材25A,25Aは相互に近接離間移動する。また、一方の前記第2の支持部材25Bは、前記第2索状体43が走行する長円形の周回軌跡の内で、第2索状体43における上側直線軌跡で走行する上側直線走行部43aに連結されると共に、他方の前記第2の支持部材25Bは、第2索状体43における下側直線軌跡で走行する下側直線走行部43bに連結されており、第2索状体43の上下の直線走行部43a,43bが直線軌跡で正方向および逆方向に走行することで、2つの第2の支持部材25B,25Bは相互に近接離間移動する。実施例では、第1索状体42が巻き掛けられる回転体37,40と、第2索状体43が巻き掛けられる回転体38,41との径寸法を変えることで、第1の支持部材25A,25Aが近接離間移動する距離と、第2の支持部材25B,25Bが近接離間移動する距離とを異ならせている。これにより、前記第1駆動回転体37および第2駆動回転体38を正方向(図3の反時計回り)に回転して4つの支持部材25A,25A,25B,25Bを相互に近接して略密集させた際に、4つの吸着部材13の間隔が、台紙10でのラベル間隔に対応する第1間隔(図3の実線参照)となり、第1駆動回転体37および第2駆動回転体38を逆方向(図4の時計回り)に回転して4つの支持部材25A,25A,25B,25Bを相互に離間することで、4つの吸着部材13の間隔が、ラベル12を貼付するために並べられる4つのカートン14の間隔に対応する第2間隔(図4の実線参照)になるよう構成される。
【0023】
前記保持手段15は、前記吸着部材13で吸着したラベル12の向きを変更可能な向き変更手段47を備える。実施例では、各吸着部材13に対応して向き変更手段47が夫々設けられる。図1図4図7に示す如く、向き変更手段47は、各吸着部材13と一体で前後方向の軸回りに回転可能なレバー48と、該レバー48に自由回転可能に支持したカムローラ49と、前記支持機体24に配設されて作動部材50を上下動するエアシリンダなどの変更用シリンダ51と、を備え、作動部材50は、各吸着部材13がラベル貼付位置S2おいて前記第2間隔となった状態で、対応するカムローラ49に下方から当接可能な位置に配置される。変更用シリンダ51は、作動部材50を、吸着部材13がラベル貼付位置S2に移動する際にカムローラ49と干渉しない下方の待機位置(図7の二点鎖線位置)と、カムローラ49を押し上げた上方の作動位置(図7の実線位置)との間を上下動する。実施例では、カムローラ49を押し上げる作動部材50を作動位置まで上昇することで、レバー48と一体で回転する吸着部材13を90度回転して、該吸着部材13に吸着されているラベル12の向きを90度変更するよう構成される。
【0024】
ここで、図4に示す如く、前記支持部材25A,25Bにストッパ52が設けられ、前記レバー48は、弾性部材としての引張りバネ53によってストッパ52に当接する位置に向けて付勢されている。前記吸着部材13は、レバー48がストッパ52に当接して位置規制された状態で、前記支え部23が、その長手が上下方向に延在する縦向きに維持され、前記作動部材50でカムローラ49を押し上げてレバー48をストッパ52から離間する方向に90度回転することで、吸着部材13は、支え部23の長手が横移動方向に延在する横向きに変更されるよう構成される。
【0025】
図1図2に示す如く、前記ラベル貼付位置S2に対し、前後方向におけるラベル貼付位置S2に位置付けられた吸着部材13の支え部23が向く前方(図2の紙面左側)に離間して、前記支持機体24の横移動方向と平行にカートン14を所定間隔毎に搬送する物品供給コンベヤ54が設けられる。物品供給コンベヤ54では、前記第2間隔と対応する間隔で物品搬送方向に並んだ4つのカートン14を、ラベル貼付位置S2に対して前後方向に整列する物品供給位置S3に搬送して位置付けるよう構成される。実施例では、物品供給コンベヤ54として、図5に示す如く、4つのカートン14を第2間隔と対応する間隔で保持するキャリア54aを、リニアスライド機構54bにより直線的に往復移動するコンベヤを採用しているが、その他各種型式のコンベヤを用いることができる。また、ラベル貼付位置S2と物品供給コンベヤ54との間に、ラベル12が貼付されたカートン14を次工程に向けて搬出する物品搬出コンベヤ55が、物品供給コンベヤ54と並列に配置される。ここで、カートン14は、図1図5に示す如く、箱本体56と蓋体57を備え、物品供給コンベヤ54では、箱本体56の開口56aが上向きで、箱本体56におけるラベル貼付位置S2から離間する側の端縁から蓋体57が上方に延出する状態でカートン14が搬送される。また、蓋体57の延出端縁には、開口56aを覆うように蓋体57を折り畳んだ状態で、箱本体56におけるラベル貼付位置側を向く外側面に折り重ねられるフラップ57aが設けられている。
【0026】
図2に示す如く、前記物品供給コンベヤ54および物品搬出コンベヤ55の上方に、前記物品移送装置16が設けられる。物品移送装置16は、物品供給コンベヤ54の物品搬送方向に延在する移動部材58を、前後方向に進退移動する進退動機構59および上下方向に昇降移動する昇降動機構60が設けられる。また、移動部材58には、図5に示す如く、前記物品供給コンベヤ54の物品供給位置S3に位置付けられたカートン14における蓋体57を折り畳む折畳み手段61が設けられる。折畳み手段61は、物品搬送方向に所定長さで延在する折り部材62と、該折り部材62を、下方の折畳み位置と上方の退避位置との間で上下動するエアシリンダなどの折畳み用シリンダ63と、を備える。物品移送装置16は、物品供給位置S3を挟んでラベル貼付位置S2から離間する側から、折畳み位置に折り部材62を移動した移動部材58を物品供給位置S3に位置付けたカートン14に向けて前進することで、箱本体56から上方に延出する蓋体57に折り部材62を当接して、該蓋体57を箱本体56の開口56aを覆うように折り畳むよう構成される。実施例では、物品搬送方向に離間して2つの折畳み手段61が設けられ、1つの折畳み手段61の折り部材62によって、物品搬送方向に並ぶ2つのカートン14の蓋体57を折り畳むよう構成されている。
【0027】
図5に示す如く、前記移動部材58に、前記保持手段15における吸着部材13と同数の挟持装置64が、物品搬送方向(吸着部材13の並び方向)に離間して設けられる。挟持装置64は、図6に示す如く、移動部材58に配設固定された固定挟持部材(挟持部材)65と、該固定挟持部材65からラベル貼付位置側に離間する可動挟持部材(挟持部材)66と、該可動挟持部材66を挟持位置と解放位置とに移動するエアシリンダなどの作動用シリンダ67と、を備え、前記折畳み手段61によって蓋体57が折り畳まれたカートン14を、一対の挟持部材65,66によって前後から挟持するよう構成される。挟持装置64は、折畳み手段61で蓋体57が折り畳まれた後に、作動用シリンダ67によって可動挟持部材66を挟持位置に移動することで、該可動挟持部材66によって蓋体57に設けた前記フラップ57aを箱本体56の外側面に重ねるように折り畳むと共に、該フラップ57aと箱本体56とを固定挟持部材65とで挟持する。また、箱本体56の外側面に折り重ねたフラップ57aを挟持する一対の挟持部材65,66において、該フラップ57aに当接する可動挟持部材66には、図5の左右方向(物品搬送方向)の中央に、カートン14におけるラベル12が貼付される、フラップ57aと箱本体56とに跨がる貼付箇所に対応して、該貼付箇所を露出する空所66aが設けられている。物品移送装置16は、挟持装置64でカートン14を挟持して保持した状態で、進退動機構59によって移動部材58をラベル貼付位置S2に向けて移動し、空所66aで露出するカートン14の貼付箇所を、各吸着部材13で吸着されているラベル12に押し付けて、該ラベル12をカートン14に貼付するよう構成される(図7参照)。また、物品移送装置16は、ラベル12に押し付けて該ラベル12が貼付されたカートン14を保持したまま、該カートン14を、次工程の前記物品搬出コンベヤ55に移送するよう構成される。
【0028】
次に、実施例に係るラベル貼付装置の作用について説明する。
【0029】
ラベル貼付装置では、図3に示す如く、前記ラベル供給装置17の剥離部11における端部の直前まで、前記台紙10に貼着されているラベル12が位置した搬送停止状態で、前進位置で前記ラベル保持位置S1に位置する前記支持機体24において、前記4つの吸着部材13の夫々は、第1間隔で台紙10に貼着されている4つのラベル12の表面に夫々当接している。この状態で、ラベル供給装置17による台紙10の搬送を開始すると共に、支持機体24を、前記第1リニアスライド機構26によって台紙10の搬送方向に向けて該台紙10の搬送速度と同速で移動する。これにより、前記剥離部11の端部を表面から裏面側に折り返される台紙10からラベル12が剥離され、該ラベル12は吸着部材13によって1枚ずつ順次吸着される。剥離部11において剥離されたラベル12の裏面に、前記流体噴射部21からエアが吹き付けられて該ラベル12は吸着部材13に押し付けられるので、ラベル12は吸着部材13に位置ずれなく吸着される。
【0030】
前記保持手段15は、4つの吸着部材13の夫々にラベル12が吸着された後、図4に示す如く、前記第1リニアスライド機構26によって前記支持機体24をラベル貼付位置S2に向けて移動すると共に、前記間隔可変手段34の可変用モータ36により第1駆動回転体37および第2駆動回転体38を回転し、前記4つの支持部材25A,25A,25B,25Bを相互に離間して4つの吸着部材13の間隔を第2間隔に変更する。そして、4つの吸着部材13が第2間隔でラベル貼付位置S2に位置付けられると、前記各向き変更手段47の変更用シリンダ51により待機位置の作動部材50が作動位置に上昇され、該作動部材50に当接する前記カムローラ49を介して前記レバー48と共に吸着部材13が回転して、該吸着部材13に吸着されているラベル12は、向きが90度変更されて横向きとなる。
【0031】
前記物品移送装置16は、前記折畳み用シリンダ63によって折畳み位置に下降した折り部材62が、カートン14における箱本体56から上方に延在する蓋体57に、ラベル貼付位置S2から離間する側から当接可能な位置で待機している(図2参照)。前記物品供給コンベヤ54によって搬送される4つのカートン14が物品供給位置S3に位置付けられると、物品移送装置16は、前記進退動機構59によって前記移動部材58をカートン14に向けて前進し、前記折り部材62によって蓋体57を前側に折り畳んで開口56aを覆う。また、図6に示す如く、前記折畳み用シリンダ63によって折り部材62を退避位置まで上昇すると共に、前記作動用シリンダ67によって可動挟持部材66を挟持位置に移動することで、蓋体57のフラップ57aを箱本体56の外側面に折り重ねると共に、該フラップ57aと箱本体56とを固定挟持部材65とで前後から挟持する。
【0032】
前記物品移送装置16は、4つのカートン14を夫々挟持装置64で挟持すると、前記昇降動機構60および進退動機構59を作動し、前記移動部材58を上昇して4つのカートン14を物品供給コンベヤ54から取り上げると共に、該カートン14を前記ラベル貼付位置S2に向けて移送する。図7に示す如く、ラベル貼付位置S2において第2間隔で位置付けられている4つの吸着部材13の前方に、4つのカートン14を夫々対向した物品移送装置16は、該カートン14における前記可動挟持部材66の空所66aから露出する貼付箇所を、吸着部材13に吸着されているラベル12の貼着面に押し付け、該貼付箇所にラベル12を貼付する。また、物品移送装置16は、ラベル12が貼付されたカートン14を、前記昇降動機構60および進退動機構59を作動して、前記物品搬出コンベヤ55の上方に移送し、前記挟持装置64の作動用シリンダ67によって可動挟持部材66を解放位置に移動してカートン14の保持を解放することで、ラベル12が貼付されたカートン14は物品搬出コンベヤ55に受け渡され、該物品搬出コンベヤ55によって次工程に搬出される。
【0033】
前記ラベル貼付位置S2において、カートン14にラベル12が貼付されると、前記保持手段15は、前記第2リニアスライド機機27によって前記支持機体24を前進位置から後退位置に後退させると共に、各向き変更手段47の変更用シリンダ51によって作動部材50を作動位置から待機位置に下降する。前記吸着部材13は、作動部材50の下降に伴って前記引張りバネ53によってレバー48がストッパ52に当接する位置まで回転することで、該吸着部材13は縦向きに戻る。また、前記第1リニアスライド機構26によって前記支持機体24をラベル保持位置S1に向けて移動すると共に、前記間隔可変手段34の可変用モータ36により第1駆動回転体37および第2駆動回転体38を回転し、前記4つの支持部材25A,25A,25B,25Bを相互に近接して4つの吸着部材13の間隔を第1間隔に変更する。また、4つの吸着部材13が剥離部11の後方に到来すると、第2リニアスライド機機27によって支持機体24を後退位置から前進位置に前進することで、4つの吸着部材13はラベル保持位置S1に位置付けられて、前記台紙10に貼着されている4つのラベル12の表面に夫々当接される。そして、ラベル供給装置17による台紙10の搬送を開始すると共に、支持機体24を、前記第1リニアスライド機構26によって台紙10の搬送方向に向けて該台紙10の搬送速度と同速で移動することで、ラベル12の吸着処理が行われる。
【0034】
実施例のラベル貼付装置では、前記剥離部11において剥離される4枚のラベル12を、各吸着部材13で吸着してラベル貼付位置S2に一括で移送し、ラベル12を4つのカートン14に一度に貼付するようにしたので、処理能力を向上することができる。4つの吸着部材13の夫々にラベル12を吸着する際には、前記台紙10の搬送方向に向けて該台紙10の搬送速度と同速で吸着部材13を移動するので、ラベル12が台紙10からずれたり剥がれてしまって吸着部材13に不適正な状態で吸着されてしまうのを防ぐことができる。また、4つの吸着部材13の間隔を、台紙10でのラベル間隔に対応する第1間隔と、ラベル12を貼付するように並ぶ4つのカートン14の間隔に対応する第2間隔とに可変するよう構成したので、台紙10でのラベル間隔を、ラベル12が貼付されるカートン14の間隔に合わせる必要はなく、ラベル12を略隙間なく貼着した台紙10を用いることができる。すなわち、台紙10から4枚のラベル12を剥離するのに要する時間を短縮することができ、処理能力をより向上できる。また、ラベル貼付位置S2に4つの吸着部材13を位置付けた際の間隔は、前記間隔可変手段34(可変用モータ36の回転量)によって変更可能であるので、カートン14の大きさなどに合わせて第2間隔を変更することで、多品種に対応できる。
【0035】
前記支持機体24を、ラベル保持位置S1とラベル貼付位置S2との間で移動する第1リニアスライド機構26とは別に、4つの吸着部材13の間隔を可変する間隔可変手段34を設けたので、4つの吸着部材13を、ラベル保持位置S1とラベル貼付位置S2との間で移動しつつ、該4つの吸着部材13の間隔を可変することができ、処理能力をより向上することができる。また、吸着部材13で吸着したラベル12の向きを変更する向き変更手段47を設けたので、カートン14の大きさ、向きなどに合わせてラベル12の向きを変更することができ、多品種に対応することができる。また、実施例のように、長方形状のラベル12をカートン14に対して長手が横移動方向に延在する横向きで貼付する場合において、ラベル12を縦向きで貼着した台紙10を用いることができ、台紙10の単位長さ当りのラベル貼着数を増やして、1つの供給ロール18で貼付処理できるカートン数を増加することができる。すなわち、供給ロール18の交換頻度を少なくして、交換に係るロスタイムを短かくして処理能力を向上することができる。
【0036】
実施例のラベル貼付装置は、物品供給位置S3まで搬送されたカートン14を保持してラベル貼付位置S2に向けて移送する物品移送装置16によって、ラベル貼付位置S2に位置付けた吸着部材13に吸着されているラベル12にカートン14を押し付けて、該ラベル12をカートン14に貼付するようにしたので、保持手段15に、吸着部材13を移動してカートン14にラベル12を貼付するための手段を設ける必要はなく、保持手段15の構成を簡略化し得ると共に、保持手段15の配設スペースを小さくすることができる。また、物品移送装置16の挟持装置64における可動挟持部材66に、カートン14におけるラベル12を貼付する貼付箇所を露出する空所66aを設けているので、該可動挟持部材66と固定挟持部材65とでフラップ57aと箱本体56とを重ねて挟持したもとで、カートン14の貼付箇所をラベル12に押し付けて、該貼付箇所に位置ずれなくラベル12を貼付することができる。更に、物品移送装置16は、ラベル12が貼付されたカートン14を、そのまま物品搬出コンベヤ55に移載するので、次工程にカートン14を移送する処理を行う専用の装置を設ける必要はなく、装置構成を簡略化することができる。
【0037】
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1) 保持手段15に配設される吸着部材13の数は、2つ、3つ、あるいは5つ以上であってもよく、その配設数に応じてラベル供給装置17における供給用モータ20の間欠駆動間隔など、その他の各種手段の配設数を対応して変更すればよい。
(2) 間隔可変手段34は、吸着部材13を配設した支持部材25A,25Bの夫々を、リニアスライド機構等の独立した手段によって移動して間隔を変更する構成を採用することができる。そして、複数の吸着部材13の夫々を独立して移動して間隔を変更する構成においても、カートン14の大きさなどに合わせて第2間隔を任意に変更することができる。
(3) 向き変更手段47は、変更用シリンダ51によって吸着部材13を回転してラベル12の向きを変更する構成に代えて、モータなどのロータリーアクチュエータにより吸着部材13を回転してラベル12の向きを変更する構成を採用することができる。
(4) 実施例では、向き変更手段47の作動部材50および変更用シリンダ51を、各吸着部材13に対応して個別に設けたが、全ての吸着部材13に対応するカムローラ49に当接可能な長さの作動部材を、1基の変更用シリンダによって作動させる構成を採用することができる。
(5) 実施例では、全ての吸着部材13に吸着したラベル12の向きを同じ角度(90度)で変更するよう構成したが、例えば三角形状のラベルを、底辺が上向きとなるものと下向きとなるものとを搬送方向に交互に台紙10に貼着した場合では、向きの変更が必要なラベルを吸着する吸着部材13のみを向き変更手段47によって回転させて向きを変更する構成を採用することができる。また、台紙10に貼着されている向きのままでラベル12をカートン14に貼付する構成であれば、向き変更手段47を省略することができる。
【符号の説明】
【0038】
10 台紙,11 剥離部,12 ラベル,13 吸着部材,14 カートン(物品)
15 保持手段,16 物品移送装置
26 第1リニアスライド機構(リニアスライド機構),34 間隔可変手段
47 向き変更手段,56 箱本体,56a 開口,57 蓋体,57a フラップ
65 固定挟持部材(挟持部材),66 可動挟持部材(挟持部材),66a 空所
S1 ラベル保持位置,S2 ラベル貼付位置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7