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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070768
(43)【公開日】2022-05-13
(54)【発明の名称】モ-ルド変圧器
(51)【国際特許分類】
   H01F 30/10 20060101AFI20220506BHJP
   H01F 30/12 20060101ALI20220506BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20220506BHJP
   H01F 41/12 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
H01F30/10 C
H01F30/10 J
H01F30/12 C
H01F27/28 J
H01F27/28 K
H01F41/12 A
H01F41/12 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020180030
(22)【出願日】2020-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】三本 浩司
(72)【発明者】
【氏名】高橋 俊明
(72)【発明者】
【氏名】五百川 純一
(72)【発明者】
【氏名】関谷 大毅
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 孝平
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敦
【テーマコード(参考)】
5E043
5E044
【Fターム(参考)】
5E043AA02
5E043AA05
5E043BA01
5E043CA06
5E044CA04
(57)【要約】
【課題】
1次巻線の巻線構造を改良することにより、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上したモールド変圧器を提供する。
【解決手段】
鉄心と、前記鉄心の脚部に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた2次巻線と、前記2次巻線の外側に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた1次巻線を有するモ-ルド変圧器であって、前記1次巻線は、上下両端側の巻線の径方向の巻き回し数を、中央部の巻線の径方向の巻き回し数よりも少なく巻き回し、上下両端側の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さを、中央部の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さよりも厚くしたものである。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄心と、前記鉄心の脚部に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた2次巻線と、前記2次巻線の外側に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた1次巻線を有するモ-ルド変圧器であって、
前記1次巻線は、上下両端側の巻線の径方向の巻き回し数を、中央部の巻線の径方向の巻き回し数よりも少なく巻き回し、
上下両端側の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さを、中央部の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さよりも厚くした
ことを特徴とするモ-ルド変圧器。
【請求項2】
請求項1に記載のモールド変圧器において、
前記1次巻線の中央部の外側上下端の巻線と、モールド樹脂の上下端との距離L1は、内周側の上下端の巻線と、モールド樹脂の上下端との距離L0よりも長いことを特徴とするモールド変圧器。
【請求項3】
請求項1に記載のモールド変圧器において、
前記1次巻線の巻線方式が、巻線導体を1次巻線の軸方向に巻き回すシリンドリカル巻線方式であることを特徴とするモールド変圧器。
【請求項4】
請求項1に記載のモールド変圧器において、
前記1次巻線の巻線方式が、巻線導体を1次巻線の径方向に巻き回すディスク巻線方式であることを特徴とするモールド変圧器。
【請求項5】
請求項1に記載のモールド変圧器において、
前記鉄心が、2つの内側鉄心を並置し、その外側に外側鉄心を配置した三相三脚型であり、鉄心の3つの脚部に前記2次巻線と前記1次巻線を配置したことを特徴とする三相三脚型のモールド変圧器。
【請求項6】
請求項1に記載のモールド変圧器において、
矩形状の鉄心の2つの脚部に、前記2次巻線と前記1次巻線を配置したことを特徴とする単相型のモールド変圧器。
【請求項7】
鉄心と、前記鉄心の脚部に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた2次巻線と、前記2次巻線の外側に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた1次巻線を有するモ-ルド変圧器であって、
前記1次巻線は、軸方向に順次位置をずらして巻線を巻き回して円筒状の巻線の1層を構成し、複数層を径方向に積み重ねて巻線を構成し、外側の1層または複数層は、上下両端側に巻線を巻き回すこと無く、中央部にのみ巻線を巻き回し、
上下両端側の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さを、中央部の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さよりも厚くした
ことを特徴とするモ-ルド変圧器。
【請求項8】
鉄心と、前記鉄心の脚部に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた2次巻線と、前記2次巻線の外側に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた1次巻線を有するモ-ルド変圧器であって、
前記1次巻線は、径方向に順次位置をずらして巻線を巻き回してディスク状の巻線の1層を構成し、複数層を軸方向に積み重ねて巻線を構成し、中央部の層は、上下両端側の層に比べてより多くの巻線を巻き回し、
上下両端側の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さを、中央部の外側を覆ったモールド樹脂の厚さよりも厚くした
ことを特徴とするモ-ルド変圧器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐インパルス特性を向上させたモ-ルド変圧器に関する。
【背景技術】
【0002】
変圧器の1種として、変圧器内部の巻線に樹脂を含浸モールドし、巻線の外側を樹脂で覆ったモールド変圧器がある。モールド変圧器は、冷却に絶縁油を使用せずに、難燃性の樹脂で覆っているため、火災の危険性が少なく、また、絶縁油を入れるタンクが不要のため、小型で軽量な変圧器とすることができる。
【0003】
変圧器においては、電力系統からの雷サージへの対策が必要であり、耐インパルス特性を向上させる必要がある。
【0004】
変圧器の高圧巻線の耐インパルス特性を向上させる技術として、特許文献1には、「侵入雷サージに対する巻線内電位分布を向上させ、線路端近傍セクションの分担電圧を低減させ、局部的な電界強度を下げて絶縁特性に優れ、巻線の高占積率を達成し、しかも使用材料も高価とならず、作業性に優れた静止誘導電器の巻線を得る。最も電界強度が集中し、巻線の弱点部分となる線路端近傍の巻線内周側の電界緩和の目的を達成するため、セクション間の最大電位差を生じる素線を内側から2番目に配置したハイセルキャップ巻線において、最内側素線と内側から2番目の素線間にほぼ素線形状に当たった形に形成された高弾性プラスチック間隔片を挿入する。」(要約参照)と、記載されている。
【0005】
なお、変圧器の雷インパルス耐電圧試験の方法は、JEC-0301(静止誘導機器インパルス耐電圧試験)に定められており、例えば6万Vの雷インパルス電圧に似た波形の電圧を高圧巻線に加えて、絶縁破壊しないかを観測する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5-159943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば三相三脚型のモールド変圧器においては、2つの内側鉄心を並置し、2つの内側鉄心を囲むように外側鉄心を配置して三脚の鉄心を構成し、3つの鉄心脚部それぞれに、モールド樹脂で覆われた2次巻線(低圧巻線)を配置し、その外側にモールド樹脂で覆われた1次巻線(高圧巻線)を配置して変圧器を構成している。このようなモールド変圧器においては、1次巻線の外側端部と鉄心のヨーク部或いは鉄心に設けた金属製の締金具との距離が近いため、この部分で絶縁破壊を生じる恐れがある。
【0008】
特許文献1記載の発明は、線路端近傍の巻線内周側の電界緩和を達成するため、ハイセルキャップ巻線において、最内側素線と内側から2番目の素線間にほぼ素線形状に当たった形に形成された高弾性プラスチック間隔片を挿入するもので、1次巻線の外側端部における絶縁破壊を防止することは考慮されておらず、また、巻線方式が複雑であり作業性について考慮されていない。
【0009】
本発明は、1次巻線の巻線構造を改良することにより、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上したモールド変圧器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための、本願発明の「モールド変圧器」の一例を挙げるならば、
鉄心と、前記鉄心の脚部に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた2次巻線と、前記2次巻線の外側に配置されたモ-ルド樹脂に覆われた1次巻線を有するモ-ルド変圧器であって、前記1次巻線は、上下両端側の巻線の径方向の巻き回し数を、中央部の巻線の径方向の巻き回し数よりも少なく巻き回し、上下両端側の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さを、中央部の巻線の外側を覆ったモールド樹脂の厚さよりも厚くしたものである。
【発明の効果】
【0011】
本願発明によれば、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上したモールド変圧器を提供することができる。
【0012】
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一般的な三相三脚型モ-ルド変圧器の外観を示す斜視図である。
図2図1の三相三脚型モ-ルド変圧器の、鉄心および巻線部分の正面から見た断面図である。
図3】一般的なモ-ルド変圧器の、シリンドリカル巻線方式の1次巻線を示す図である。
図4】実施例1のモ-ルド変圧器の、シリンドリカル巻線方式の1次巻線を示す図である。
図5】実施例2のモ-ルド変圧器の、ディスク巻線方式の1次巻線を示す図である。
図6】一般的な単相型モ-ルド変圧器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0015】
さらに以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細補足説明などの関係にある。
【0016】
本発明の実施例の説明に先立って、一般的なモールド変圧器を説明する。
【0017】
図1に、一般的な三相三脚型のモ-ルド変圧器100の斜視図を示す。また、図2に、三相三脚型のモ-ルド変圧器の、鉄心および巻線部分の正面から見た断面図を示す。
【0018】
三相三脚型のモールド変圧器100は、2つの内側鉄心30bを並置し、2つの内側鉄心30bを囲むように外側鉄心30aを配置して三脚の鉄心を構成する。そして、3つの鉄心脚部のそれぞれに、絶縁性のモールド樹脂で覆われた2次巻線(低圧巻線)20u,20v,20wを配置し、その外側に絶縁性のモールド樹脂で覆われた1次巻線(高圧巻線)10u,10v,10wを配置して変圧器を構成している。図1において、40a,40bは金属製の上部締金具および下部締金具であり、50は2次側端子板である。なお、1次巻線の端子は、図示されていないが、1次巻線の正面側から引き出されている。
【0019】
図2に示すように、1次巻線10u,10v,10wと鉄心(内側鉄心30b)のヨーク部とは、2つの1次巻線が隣り合う部分で距離d1が短くなり、雷サージが侵入した場合には、絶縁破壊を生じやすくなる。
【0020】
図3に、一般的なモ-ルド変圧器の、シリンドリカル巻線方式の1次巻線を示す。図3(a)は、モールド樹脂で覆った1次巻線組立体の斜視図を、図3(b)は、図3(a)のA-B部分の断面図を示す。シリンドリカル巻線方式では、第1層目の巻線導体13を、1次巻線10の軸方向に上から下へ順次ずらして巻き回し、次に第1層の外側に第2層目の巻線導体13を下から上へ順次ずらして巻き回し、これを繰り返して巻線11を形成する。なお、巻線導体13には、素線絶縁14を施している。そして、この巻線11を絶縁性のモールド樹脂16で覆って、1次巻線10を構成する。図において、11Sは巻線の巻き始め端を、11Eは巻線の巻き終わり端を示す。
【0021】
図3(b)に示すように、巻線11の巻き終わり端11Eに対応する400番目の導体と、モールド樹脂16の上端部との距離はL0となり、また、400番目の導体と、モールド樹脂で覆った1次巻線の外側表面との距離、すなわち、1次巻線の外側のモールド樹脂の厚さはT0と薄くなっている。巻線11の上方および下方には内側鉄心30bが配置されている。そして、空気の絶縁耐力はモールド樹脂の絶縁耐力よりも低いため、1次巻線(高圧巻線)10に雷サージが侵入した場合には、1次巻線の外側端部の巻線導体と鉄心との間で、空気層を介して放電が発生する恐れがある(気体放電)。また、モールド樹脂16の沿面に沿って放電が発生する恐れもある(沿面放電)。そして、これらの放電により、絶縁破壊を生じる。
【0022】
本発明は、1次巻線の巻線構造を改良することにより、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上するものである
【実施例0023】
本発明の実施例1のモールド変圧器を、図4を用いて説明する。図4(a)には、図1に示されるモ-ルド変圧器100が有する1次巻線10だけを取り出した斜視図を示す。また、図4(b)は、図4(a)の線A-Bの断面図を示し、シリンドリカル巻線方式の巻線の構成を示す。
【0024】
シリンドリカル巻線方式は、巻線を巻線の軸方向(図の高さ方向)に巻き進めていく方式である。図に示すように、第1層目の巻線導体13を巻き始め端11Sから巻き回し始め、巻線の軸方向に上から下へ順次ずらして巻き回し、次に第1層の外側に第2層目の巻線導体13を下から上へ順次ずらして巻き回す。そして、これを繰り返して巻線11を形成する。本実施例では、巻線11の巻き終わり端11Eに近い外側の1つまたは複数層の巻線を、上下の両端側には巻き回すこと無く、1次巻線10の中央部に巻き回すことを特徴としている。図の例では、1次巻線の外側の2つの層の巻線を、中央部にのみ巻き回している。そして、巻線11の上下両端側および内外側を覆うようにモールド樹脂16を形成する。
【0025】
巻線11の最外層で上端部に対応する351番目の導体と、モールド樹脂16の上端部との距離はL1となり、巻線11の内周側の層の上端の導体(1番目、200番目、201番目の導体)と、モールド樹脂の上下端との距離L0に比べて、距離が大きくなる。同様に、下端部に対応する400番目の導体とモールド樹脂16の下端部との距離L1も、大きくなる。また、巻線11を上端部まで設けた最外層に対応する201番目の導体(外側から第3層の上端の導体)と、モールド樹脂16の外側表面までの距離、すなわち1次巻線の外側上端部のモールド樹脂の厚さはT1と、厚くなる。
結果的に、巻線11の外側の上下端部の巻線導体と内側鉄心との距離が遠くなり、1次巻線10の外側の上下端側のモ-ルド樹脂16が厚くなるため、1次巻線10の外側の絶縁性能が向上する。
【0026】
本実施例によれば、シリンドリカル巻線方式のモールド変圧器において、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上することができる。
【実施例0027】
本発明の実施例2のモールド変圧器を、図5を用いて説明する。実施例1と異なる点は、1次巻線の巻線方式がディスク巻線方式になっていることである。
【0028】
ディスク巻線方式は、巻線導体13を1次巻線の径方向に巻き進めていく方式である。図5(b)に示すように、上端側の第1層を巻線11の巻き始め端11Sから径方向に内側に向かって巻き回し、次に第1層の下側において第2層を径方向に外側に向かって巻き回す。そして、これを繰り返して巻線11を形成する。本実施例では、巻線11の巻き始め端11Sおよび巻き終わり端11Eに近い上下の数層の巻線の巻き回し数を、1次巻線10の中央部の巻き回し数よりも少なくすることを特徴としている。図の例では、1次巻線の上下両端側の3つの層の巻線を、中央部の層の巻線よりも2つ減らしている。そして、巻線11の上下両端側および内外側を覆うようにモールド樹脂16を形成する。
【0029】
実施例1と同様に、巻線11の中央部の最外層で上端部に対応する14番目の導体と、モールド樹脂16の上端部との距離はL1となり、巻線11の内周側の上端の導体(1番目、2番目、3番目の導体)と、モールド樹脂の上端との距離L0に比べて、距離が大きくなる。同様に、下端部に対応する387番目の導体とモールド樹脂16の下端部との距離L1も、大きくなる。また、巻線11を上端部まで設けた最外層に対応する1番目の導体(巻き始め端11Sの導体)と、モールド樹脂16の外側表面までの距離、すなわち1次巻線の外側上端部のモールド樹脂の厚さは、T1と厚くなる。
結果的に、巻線11の外側の上下端部の巻線導体と内側鉄心との距離が遠くなり、1次巻線10の外側の上下端側のモ-ルド樹脂16が厚くなるため、1次巻線10の外側の絶縁性能が向上する。
【0030】
本実施例によれば、ディスク巻線方式のモールド変圧器において、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上することができる。
【実施例0031】
本発明の実施例3のモールド変圧器を、図6を用いて説明する。実施例1と異なる点は、単相型のモールド変圧器であることである。
【0032】
単相型モールド変圧器200は、矩形状鉄心の2つの鉄心脚部それぞれに、絶縁性のモールド樹脂で覆われた2次巻線(低圧巻線)20a,20bを配置し、その外側に絶縁性のモールド樹脂で覆われた1次巻線(高圧巻線)10a,10bを配置して変圧器を構成している。
【0033】
実施例1或いは実施例2と同様に、1次巻線10a,10bを図4或いは図5のように構成することにより、簡易な巻線方式で耐インパルス特性を向上することができる。
【0034】
なお、実施例としては記載していないが、本発明は、三相五脚型のモールド変圧器など、その他のモールド変圧器にも適用することができる。
【0035】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、巻線11は400回巻き回すことを想定して巻き回す回数を記載しているが、400回に限定されるものではない。また、実施例1のシリンドリカル巻線方式の上下端側の巻き回し層数は3層、中央部は5層巻き回すことを想定して記載しているがこの限りではない。また、実施例2のディスク巻線方式の巻き初め端側および巻き終わり端側の巻き回す回数は径方向に3回、中央部は径方向に5回巻き回すことを想定して記載しているが、この限りではない。
【符号の説明】
【0036】
10…1次巻線(高圧巻線)
11…巻線
11S…巻き始め端
11E…巻き終わり端
13…巻線導体
14…素線絶縁
16…モールド樹脂
20…2次巻線(低圧巻線)
30a…外側鉄心
30b…内側鉄心
40a…上部締金具
40b…下部締金具
50…2次側端子板
100…三相三脚型モールド変圧器
200…単相型モールド変圧器
図1
図2
図3
図4
図5
図6