(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070825
(43)【公開日】2022-05-13
(54)【発明の名称】ゆらぎ型おりん
(51)【国際特許分類】
A47G 33/00 20060101AFI20220506BHJP
G10K 1/072 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
A47G33/00 L
G10K1/072 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172138
(22)【出願日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】P 2020179923
(32)【優先日】2020-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(74)【代理人】
【識別番号】100222324
【弁理士】
【氏名又は名称】西野 千明
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
(57)【要約】
【課題】おりん本体にゆらぎが生じ、打りんによる音の発生に優れるゆらぎ型おりんの提供を目的とする。
【解決手段】台座と、当該台座から立設した支持部とを備え、前記支持部にゆらぎ可能に支持されたおりん本体を有し、前記おりん本体の上部におりん凹部を有していることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座と、当該台座から立設した支持部とを備え、
前記支持部にゆらぎ可能に支持されたおりん本体を有し、
前記おりん本体の上部におりん凹部を有していることを特徴とするゆらぎ型おりん。
【請求項2】
前記おりん本体は逆さお椀形状であり、
前記おりん本体の内側中央部と、前記支持部とのうち、一方に凸部を有し、他方に凹部を有することで前記おりん本体が、ゆらぎ可能になっていることを特徴とする請求項1記載のゆらぎ型おりん。
【請求項3】
前記おりん本体は、逆さお椀形状であり、
前記おりん本体の内側中央部と、前記支持部とが弾性材で連結されていることで、前記おりん本体がゆらぎ可能になっていることを特徴とする請求項1記載のゆらぎ型おりん。
【請求項4】
前記おりん凹部は、りん棒が収容可能になっていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のゆらぎ型おりん。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おりん本体をりん棒で打りんすると、ゆらぐように振動するおりんに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、おりん本体の上部に凹部に形成したりんとして、台座から立設した支持部に逆さ略椀状のりん本体を連結し、このりん本体の頂部に平坦部又は凹部を形成した台座付りんを提案している(特許文献1)。
本発明は、打りんした音が大きく、余韻が長くなるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、おりん本体にゆらぎが生じ、打りんによる音の発生に優れるゆらぎ型おりんの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るゆらぎ型おりんは、台座と、当該台座から立設した支持部とを備え、前記支持部にゆらぎ可能に支持されたおりん本体を有し、前記おりん本体の上部におりん凹部を有していることを特徴とする。
【0006】
ここで、おりん本体がゆらぎ可能に支持されている態様としては、例えば前記おりん本体は逆さお椀形状であり、前記おりん本体の内側中央部と、前記支持部とのうち、一方に凸部を有し、他方に凹部を有することで前記おりん本体が、ゆらぎ可能になっている例や、前記おりん本体は、逆さお椀形状であり、前記おりん本体の内側中央部と、前記支持部とが弾性材で連結されていることで、前記おりん本体がゆらぎ可能になっている例が挙げられる。
【0007】
本発明において、ゆらぎ可能になっているとは、おりん本体をりん棒等にて打りんすると、このおりん本体が左右、前後に揺動することをいう。
なお、おりん本体の内部中央部を支持部に載置支持させる形態では、おりん本体を回転させることもできる。
おりん本体にこのゆらぎが生じることで、音が鳴りやすく余韻が長くなる。
本発明においては、おりん本体の上部にくぼみ状のおりん凹部を形成したことにより、このおりん凹部に物を収容でき収容した物の重さにより、おりん本体のゆらぎ方や大きさが変化し、打りんによる音も変化する。
例えば、打りんに用いるりん棒を収容できるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るゆらぎ型おりんは、おりん本体を揺動可能に支持するとともに、おりん本体の上部にくぼみのあるおりん凹部を有することで、このおりん凹部にりん棒等を収容できる。
このおりん凹部にはりん棒に限らず、いろいろな物を収容でき、その重さによりおりん本体の揺れや振動周波数が変化するので、打りん音の変化を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係るゆらぎ型おりんの例を示し、(a)は外観、(b),(c)は断面図を示す。
【
図2】おりん本体のおりん凹部に、りん棒を収容した例を示す。(a)は外観、(b),(c)は断面図を示す。
【
図3】おりん本体のおりん凹部にりん棒を自立載置した例を示す。(a)は外観、(b),(c)は断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るゆらぎ型おりんの構造例を以下、図に基づいて説明する。
図1に示すように台座11の上面部から柱状の支持部13を立設し、支持部13の上端部13aにおりん本体12を支持させている。
本実施例は、おりん本体12の外形が球面形状になっていて、台座11の外形も部分球面形状になっていることで
図1(a)に示すように全体として、球形状のデザインになっている。
【0011】
本発明に係るおりん本体12は、支持部13の上端にて、左右,前後に揺動可能に支持されている。
図1(b)は、支持部13の上端部に凸部13aを形成し、逆さお椀形状のおりん本体12の内側中央部に凹部12bを形成した例になっている。
このようにすると、おりん本体12の凹部12bを支持部13の上端部の凸部13aに載置するようにして、このおりん本体12を支持することになり、おりん本体12を打りんすると、ゆらぎ可能になる。
なお、このやじろべいのような支持構造は、おりん本体12の内側中央部に凸部を形成し、支持部13の上端部に凹部を形成しても同様の作用、効果が生じる。
また、やじろべいのように支持されているので、おりん本体を揺らぎながら回転することもできる。
【0012】
図1(c)は、おりん本体12の内側中央部12dと、支持部13の上端部13aとを、例えば、バネ材やゴム等の弾性材14にて連結した例である。
【0013】
台座11の周縁端部11cとおりん本体12の下側の開口端部12cとの間には、おりん本体12が揺動するのを許容できる隙間dを有している。
図1に示した例では台座11の上面中央部11bに、この台座11と一体的に形成した支柱状の支持部13となっているが、別体としてねじ部や溶接等にて連結してもよい。
【0014】
おりん本体12の上部側の中央部には、くぼみ状のおりん凹部12aを形成してある。
このおりん凹部12aは、凹部中心が支持部13の中心軸線上に位置している。
このようにすると
図2に示すように、りん棒20を収容することもできる。
りん棒20は指で摘むための把持部22の先に、この把持部22の外径よりも大きい略球状の打撃部21を有している。
本実施例は、把持部22の
図1では上側に位置する把持部22の先端が少し外径の大きい摘み部23になっている例である。
この摘み部23を指で揉って振り子のようにして打りんすることもできる。
このようにりん棒20をおりん本体12の上部に収容できると、ゆらぎ型おりんと一体化し、取り扱いが容易になる。
また、打りん後にりん棒を、このおりん凹部に収容してもおりん本体はゆらぎ可能である。
図2に示したおりん凹部12aは、りん棒20の打撃部21が納まるように略球面形状の底部に形成した例を示す。
これに対して
図3に示した第2の実施例は、おりん凹部12aの底面112aが平坦な収容部に形成した例になっている。
また、第2の実施例は台座11が円盤プレート状に形成した例になっているが、台座11の形状には制限がない。
おりん本体12や台座11の材質に制限はないが、おりん本体は音が鳴りやすいように金属製が好ましい。
【符号の説明】
【0015】
11 台座
12 おりん本体
12a おりん凹部
13 支持部