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特開2022-70835補強ブロック及び前記補強ブロックを有する整理ボックス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022070835
(43)【公開日】2022-05-13
(54)【発明の名称】補強ブロック及び前記補強ブロックを有する整理ボックス
(51)【国際特許分類】
   A47B 61/00 20060101AFI20220506BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20220506BHJP
   A47B 97/00 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
A47B61/00 502Z
B65D25/20 T
A47B97/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174463
(22)【出願日】2021-10-26
(31)【優先権主張番号】109137237
(32)【優先日】2020-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】514117715
【氏名又は名称】聯府塑膠股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】許木川
【テーマコード(参考)】
3E062
【Fターム(参考)】
3E062AA01
3E062AC02
3E062BB10
3E062CA07
(57)【要約】
【課題】補強ブロック及び前記補強ブロックを有する整理ボックスを提供する。
【解決手段】本発明の整理ボックスは、補強ブロックと、整理ボックス本体とを有し、補強ブロックは、全体が略枠体状を呈し、第1環状構造と、第2環状構造と、位置決め部とを含み、第2環状構造の厚さは、第1環状構造の厚さを超えず、かつ第2環状構造は、第1環状構造によって取り囲まれ、第1環状構造と第2環状構造との間に間隔を有し、間隔の距離が0.5センチメートルを超え、位置決め部は、間隔に設置され、整理ボックス本体は、底面を有し、底面の角隅箇所に位置決め構造を有し、位置決め構造は、補強ブロックの位置決め部と連接するために用いられ、補強ブロックは、位置決め構造と連接することを特徴とする。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
整理ボックスに適用される補強ブロックであって、
全体が略枠体状を呈示する前記補強ブロックは、第1環状構造と、第2環状構造と、位置決め部とを含み、前記第2環状構造の厚さは、前記第1環状構造の厚さを超えず、かつ、前記第2環状構造は、前記第1環状構造によって取り囲まれ、前記第2環状構造と前記第1環状構造との間に間隔を有し、前記間隔の距離が0.5センチメートルを超え、前記位置決め部は、前記間隔に設置され、
前記整理ボックスは、整理ボックス本体を含み、かつ前記整理ボックス本体の底面に位置決め構造を有し、前記補強ブロックの前記位置決め部は、前記位置決め構造と相互に連接可能であることを特徴とする、補強ブロック。
【請求項2】
前記第1環状構造の厚さは、1センチメートル~5センチメートルの範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の補強ブロック。
【請求項3】
前記第1環状構造は、類似菱形状であると共に、円弧角状境界と、非円弧角状境界とを有することを特徴とする、請求項1に記載の補強ブロック。
【請求項4】
前記第1環状構造は、少なくとも2つの前記円弧角状境界を有し、前記非円弧角状境界の仮想角二等分面の両側に設置されることを特徴とする、請求項3に記載の補強ブロック。
【請求項5】
前記角二等分面にて略左右対称となるように形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の補強ブロック。
【請求項6】
前記第2環状構造の少なくとも70%の表面は、前記第1環状構造と平行であることを特徴とする、請求項1に記載の補強ブロック。
【請求項7】
補強ブロックと、整理ボックス本体とを有する整理ボックスであって、
全体が略枠体状を呈示する前記補強ブロックは、第1環状構造と、第2環状構造と、位置決め部とを含み、前記第2環状構造の厚さは、前記第1環状構造の厚さを超えず、かつ前記第2環状構造は、前記第1環状構造によって取り囲まれ、前記第1環状構造と前記第2環状構造との間に間隔を有し、前記間隔の距離が0.5センチメートルを超え、前記位置決め部は、前記間隔に設置され、
前記整理ボックス本体は、底面を有し、前記底面の角隅箇所に、前記補強ブロックの前記位置決め部と連接するための位置決め構造を有し、前記補強ブロックは、前記位置決め構造と連接することを特徴とする、整理ボックス。
【請求項8】
前記補強ブロックを前記底面に固定させるために、前記底面に取り外し可能に連接される固定部材をさらに有することを特徴とする、請求項7に記載の整理ボックス。
【請求項9】
前記補強ブロックの中空部にキャスタ車輪組付体がさらに収容されることを特徴とする、請求項7に記載の整理ボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補強ブロック及び前記補強ブロックを有する整理ボックスに係り、特別には、補強、衝撃防止または緩衝効果を提供する補強ブロック及び前記補強ブロックを有する整理ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の容器(例えば、整理ボックス、収納箱、包装箱や洗濯かごなど)の辺角部位には、容易に運搬の過程においてぶつかって衝撃、押圧などを受けるので、毀損されてしまう。このほか、運搬の過程において、床、壁やその他の家具なども、前記辺角部位がぶつかって衝撃を受けるので、擦傷や毀損されてしまう可能性がある。
【0003】
このほか、従来の整理ボックスは、通常、一体成形の製造方式を採用して製作される。製造メーカーにとって、この種の製造方式は、比較的好ましい生産効率及び比較的低い製造コストなどの利点を有する。しかしながら、このように一体成形の製造方式によって製作される整理ボックスは、その辺角部位が毀損を受けた後、使用者は、往々にして整理ボックス全体を廃棄する選択をすることができ、この種の整理ボックスは、昨今の環境保護意識を満足させることができないことが明らかとなった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、如何にして物品の辺角部位を強化し、なおかつ物品間にぶつかる衝撃により生じる損害を緩和し、物品、床、壁やその他の家具の寿命を延長するか、及び如何にして辺角部位がぶつかって衝撃を受けた後、整理ボックス全体を廃棄する必要がなく、キットのみの交換だけが必要な整理ボックスを提案するかが、重要な課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題に鑑み、本発明は、補強ブロックを提供し、それは整理ボックスに適用され、補強ブロックは、全体が略枠体状を呈する。補強ブロックは、第1環状構造と、第2環状構造と、位置決め部とを含む。第2環状構造の厚さは、第1環状構造の厚さを超えず、かつ第2環状構造は、第1環状構造によって取り囲まれる。第2環状構造と第1環状構造との間に、間隔距離が0.5センチメートルを超える間隔を有する。位置決め部は、間隔に設置される。その内、整理ボックスは、整理ボックス本体を含み、かつ整理ボックス本体の底面に位置決め構造を有し、補強ブロックの位置決め部は、位置決め構造と相互に連接可能である。
【0006】
いくつかの実施例において、第1環状構造の厚さは、1センチメートル~5センチメートルの範囲にある。
【0007】
いくつかの実施例において、第1環状構造は、類似菱形状であると共に、円弧角状境界と、非円弧角状境界とを有する。
【0008】
いくつかの実施例において、第1環状構造は、少なくとも2つの円弧角状境界を有し、非円弧角状境界の仮想角二等分面の両側に設置される。
【0009】
いくつかの実施例において、補強ブロックは、角二等分面にて略左右対称となるように形成されている。
【0010】
いくつかの実施例において、補強ブロックは、位置決め部をさらに含み、それは間隔に設置される。
【0011】
いくつかの実施例において、第2環状構造の少なくとも70%の表面は、第1環状構造と平行である。
【0012】
本発明は、整理ボックスをも提供し、整理ボックスは、補強ブロックと、整理ボックス本体とを有する。補強ブロックは、全体が略枠体状を呈示し、それは第1環状構造と、第2環状構造と、位置決め部とを含む。第2環状構造の厚さは、第1環状構造の厚さを超えず、かつ第2環状構造は、第1環状構造によって取り囲まれる。第1環状構造と第2環状構造との間に間隔を有し、間隔の距離が0.5センチメートルを超える。位置決め部は、間隔に設置される。整理ボックス本体は、底面を有し、底面の角隅箇所に位置決め構造を有し、位置決め構造は、補強ブロックの位置決め部と連接するために用いられる。その内、補強ブロックは、位置決め構造と連接する。
【0013】
いくつかの実施例において、整理ボックスは、固定部材をさらに有し、固定部材は、底面に取り外し可能に連接され、補強ブロックを底面に固定させるために用いられる。
【0014】
いくつかの実施例において、補強ブロックの中空部にキャスタ車輪組付体がさらに収容される。
【発明の効果】
【0015】
以上をまとめると、本発明は、補強ブロックを提供し、その全体が略枠体状を呈し、第1環状構造と、第2環状構造とを含み、第1環状構造と第2環状構造との間に位置決め部を有し、それは補強ブロックがその他の物品の特定部位に連接または固定させられるために用いられ、これにより補強、衝撃防止または緩衝の効果を提供する。
【0016】
このほか、補強ブロックは、対称を呈する類似菱形状であるので、金型の複雑程度を簡素化し、及び製造工程と組立ての効率を増大させることができる。
【0017】
最後に、整理ボックスの底角は、円弧の円弧角状境界になっているため、鋭さを減少させ、またこれにより使用者の接触時の手触り触感を改善し、及び外力による衝突衝撃を受ける時に感受する圧力を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】本発明の一実施例の整理ボックスの斜視概略図である。
図1B図1Aの爆発概略図である。
図2A】本発明の一実施例の補強ブロックの斜視概略図である。
図2B】本発明の一実施例の補強ブロックの別の角度からの斜視概略図である。
図2C】本発明の一実施例の補強ブロックの上面概略図である。
図3A】本発明の一実施例の整理ボックスの天地逆さまの斜視概略図である。
図3B図3Aの一部分解概略図である。
図3C図3Aにおけるa部分の拡大断面概略図である。
図4A】本発明の一実施例の整理ボックスの底面概略図である。
図4B図4Aの一部拡大概略図である。
図5】本発明の一実施例の補強ブロックの組立て概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施例の補強ブロック及び前記補強ブロックを有する整理ボックスについて、関連する添付図面を参照しながら説明し、その内、同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明する。
【0020】
説明すべきことは、本発明の各実施例における全ての方向的用語(例えば、上、下、左、右、前、後など)は、ある特定状態(例えば、添付される各添付図面に示す)での各部材の間の相対的な位置関係、運動状況などを解釈することのみに用いられ、もし特定状態に変化が発生すると、方向的用語もそれにつれて変化することである。
【0021】
図1A及び図1Bに示すように、いくつかの実施例において、補強ブロック9は、例えば、収納箱、スーツケース、物入れかごや包装箱などの物品の特定部位に連接してもよく、それは補強、衝撃防止または緩衝の効果を提供するために用いられる。本実施例において、補強ブロック9は、整理ボックス8に適用され、なおかつ辺角部位に連接される。
【0022】
図2A図2Cに示すように、いくつかの実施例において、補強ブロック9は、全体が略枠体状を呈し、補強ブロック9は、第1環状構造1と、第2環状構造2とを含む。本実施例において、第1環状構造1は、略枠体状を呈し、同様に、第2環状構造2も、略枠体状を呈し、このほか、第2環状構造2は、第1環状構造1によって取り囲まれ、第2環状構造2は、第1環状構造1の内部に位置する。
【0023】
図2A図2Cに示すように、いくつかの実施例において、第1環状構造1は、類似菱形状であると共に、円弧角状境界11と、非円弧角状境界12とを有する。円弧角とは、平面座標系上に置かれている時に、円弧角の関数が連続性を有する(Continuous function)ものを指し、相対的に非円弧角とは、平面座標系上に置かれている時に、非円弧角の関数が連続性を有さない(Discontinuous function)ものを指す。いくつかの実施例において、円弧角状境界11の曲率半径は、0.5、1、5、10または30センチメートルであり、あるいは円弧角状境界11の曲率半径は、いずれか2つの前述の数値の間に定義される任意の範囲にある。いくつかの実施例において、非円弧角状境界12の角度は、15、45、60、90、120または135度であり、あるいは非円弧角状境界12の角度は、いずれか2つの前述の数値の間に定義される任意の範囲にあり、本実施例において、非円弧角状境界12の角度は、略90度を呈する。
【0024】
図2A図2Cに示すように、いくつかの実施例において、第1環状構造1は、少なくとも2つの円弧角状境界11を有し、前記複数の円弧角状境界11は、非円弧角状境界12の仮想角二等分面P(図2Cを参照)の両側に設置され、角二等分面Pとは、図2A及び図2B図2C中の一点鎖線に沿って、添付図面において上方から下方に向かって切断される仮想平面を指す。図2Cに示すように、本実施例において、第1環状構造1は、類似菱形状であり、それは2個の円弧角状境界11と、2個の非円弧角状境界12とを有する。その内、2個の円弧角状境界11は、それぞれ任意の1個の非円弧角状境界12の角二等分面Pの両側に位置し、すなわち、前記複数の円弧角状境界11は、互いに相隣ならない角に位置する。
【0025】
図2A図2Cに示すように、いくつかの実施例において、補強ブロック9は、角二等分面P(図2Cを参照)にて略左右対称となるように形成されている。本実施例において、補強ブロック9は、角二等分面Pにて左右対称に構成されると同時に、垂直な角二等分面Pの別の仮想面(未図示)にて上下対称に構成される。このような対称構造は、例えば、金型の複雑程度を簡素化し、製造工程の効率を増大させることができ、及び使用者に対して、補強ブロック9をその他の物品(例えば、整理ボックス、収納箱、工具箱やスーツケースなど)上に組立てる利便性を改善し、組立て過程において、USBプラグのようなものを一回で正確にUSBジャックなどのようなものに挿入することができないことがよくあるため、容易に組立て方向の間違いが生じることによる使用者の困惑を回避できるものである。
【0026】
図2Bに示すように、いくつかの実施例において、第1環状構造1の厚さT1は、約1、2、3、4または5センチメートルであり、いずれか1つの前述の数値の上に定義されるいずれかの範囲の厚さ、及びいずれか2つの前述の数値の間に定義される任意の範囲の厚さを含む。いくつかの実施例において、第2環状構造2の厚さT2は、第1環状構造1の厚さT1を超えない。本実施例において、第1環状構造1の厚さT1は、1センチメートル~5センチメートルの間の範囲にあり、かつ第2環状構造2の厚さT2は、第1環状構造1の厚さT1よりも小さい。
【0027】
図2A図2Cに示すように、いくつかの実施例において、第1環状構造1と第2環状構造2との間に間隔31を有し、間隔31の間隔距離W(図2Cを参照)は、例えば、約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5または5センチメートルであり、いずれか1つの前述の数値の上に定義されるいずれかの範囲の間隔距離、及びいずれか2つの前述の数値の間に定義される任意の範囲の間隔距離を含む。前述のように、補強ブロック9は、全体が略枠体状を呈し、そして間隔距離Wは枠体の肉厚寸法に相当する。本実施例において、間隔31の間隔距離Wが0.5センチメートルを超える。
【0028】
図2A及び図2Bに示すように、いくつかの実施例において、第2環状構造2の少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%または99%の表面は、第1環状構造1と平行である。本実施例において、第2環状構造2の少なくとも70%の表面は、第1環状構造1と平行であり、かつ第2環状構造2は、4個の内縮み面と、2個の円弧角曲面と、2個の非円弧角状面とを有する。本実施例において、第2環状構造2の4個の内縮み面は、第1環状構造1の4辺と平行であり、第2環状構造2の2個の円弧角曲面は、第1環状構造1の2個の円弧角状境界11と平行であり、第2環状構造2の2個の非円弧角状面は、第1環状構造1の2個の非円弧角状境界12と平行である。
【0029】
図2A及び図2Bに示すように、いくつかの実施例において、補強ブロック9は、位置決め部32をさらに含み、位置決め部32は、間隔31に設置され、補強ブロック9がその他の物品の部材に連接または固定させられるために用いられる。本実施例において、位置決め部32は、略中空を呈する円筒形構造であり、後続の段落においてより具体的な実施形態を紹介する。
【0030】
前述の補強ブロック9の具体的な実施形態を除いて、以下、前述の補強ブロック9を有する整理ボックス8の具体的な実施形態をさらに提供する。図3A図4Bに示すように、本発明は、補強ブロック9を整理ボックス8に適用する具体的な実施形態を提供する。
【0031】
図4Aに示すように、本実施例において、整理ボックス8は、整理ボックス本体83と、補強ブロック9とを有する。図3A図3Cに示すように、いくつかの実施例において、整理ボックス本体83は、底面81を有し、底面81に、補強ブロック9の位置決め部32と相互に連接するための位置決め構造82を有し、本実施例において、位置決め構造82は、ほぞ接ぎ構造であり、その他の実施例において、補強ブロック9と位置決め構造82との連接方式は、例えば、螺合ロック、粘着、継ぎ接ぎ、嵌合などの連接方式を採用してもよく、これらに限定されるものではない。
【0032】
図3Cに示すように、本実施例において、位置決め構造82は、略キノコ状を呈し、そのキノコ状端部821の中間に間隙822を予め設けておき、キノコ状端部821が外力を受けて内側向きに押圧される時に、キノコ状端部821の最大外径が縮減され、これに伴ってそれが位置決め部32の底面81に接近する一端を通り抜けると共に、外力の除去に伴い、外力を受ける前の外径に復元させ、そして位置決め部32の内壁の逆フック部321に突き当て位置制限される。
【0033】
図5に示すように、いくつかの実施例において、整理ボックス8aは、整理ボックス本体83aと、補強ブロック9aと、固定部材4aとを有する。本実施例において、整理ボックス8aは、螺合ロックの方式を利用して整理ボックス本体83aと補強ブロック9aとを結合する。固定部材4aは、整理ボックス本体83aの底面81aに取り外し可能に連接され、補強ブロック9aを底面81aに固定させるために用いられる。図5に示すように、前段の具体的な実施例(図3A図4B)に比べて、本実施例において、位置決め構造82aは、ねじ山を有する孔部であり、及び固定部材4aは、ねじ山に相対応する起伏を有するねじボルトであり、補強ブロック9aは、固定部材4aによって外側から位置決め部32aを通り抜けてから、再び位置決め構造82aに固定される。
【0034】
図3A図4Bに示すように、いくつかの実施例において、補強ブロック9は、底面81の角隅に連接される。図3A及び図4Aに示すように、本実施例において、整理ボックス8の底面81の4個の角隅にいずれも補強ブロック9が組立てられる。
【0035】
前述のように、本実施例において、補強ブロック9は、類似菱形状を呈する対称な造形であり、かつ2個の円弧角状境界11と、2個の非円弧角状境界12とを有する。言及に値するのは、補強ブロック9が底面81の角隅に連接される時に、そのうちの1個の円弧角状境界11は、底面81に相隣なる2個の境界の交点に対応して配置され、すなわち、底角箇所は、円弧角状境界11に起因して明らかに丸みを帯びており、底角のシャープさが減少する状況において、使用者の接触時の手触り触感を改善できるだけでなく、外力による衝突衝撃を受ける時に感受する圧力を分散させることもできることである。
【0036】
さらに言及に値するのは、従来よく見られる整理ボックスは、プラスチック射出成形方式、一体成形方式を採用して製作されるので、材料単一の特性及び金型の形状に制限されるため、箱体の特定部位に対して強化を施すことが比較的に難しい。それと異なり、補強ブロック9と整理ボックス8とは、それぞれ設置され、及び相互に連接する独立部材を選択的に用いることができるから、製造メーカーは、異なる材料を選択使用して両者の異なる要請を兼ね備えることができ、例えば、箱体については、コストが比較的低く、及び重量が軽いプラスチック材料を維持して選択することができ、比較的好ましい生産効率及び比較的低い製造コストなどの利点を保ち、そして補強ブロック9については、強度が比較的好ましい材料(例えば、金属、合金やガラス繊維強化プラスチックなど)を選択することができ、整理ボックス8の底角は、その他の部位に相対して比較的強い構造強度を持ち、従来の整理ボックス8の底角には、比較的容易にぶつかって衝撃、押圧などを受ける如何なる外力要因により生じる毀損の問題を改善することができる。
【0037】
図1B図3A図3B及び図4A図4Bに示すように、いくつかの実施例において、補強ブロック9の中空部33(図3Bを参照)にキャスタ車輪組付体5がさらに収容され、キャスタ車輪組付体5は、整理ボックス8の底面81に連接される車輪ベース51と、キャスタ車輪52とを含み、キャスタ車輪52は、使用者が整理ボックス8を運搬や移動する必要がある時の便利性を増大させるために用いられる。図3Bに示すように、本実施例において、車輪ベース51は、第1切欠口群511と、第2切欠口群512とを有し、使用者は、第1切欠口群511によってキャスタ車輪52を第1方向L1に沿って組立てると同時に、第2切欠口群512によってキャスタ車輪52を第2方向L2に沿って組立てることができる。本実施例において、第1方向L1と第2方向L2とは、相互に垂直である。キャスタ車輪52を第1方向L1に沿って車輪ベース51に組立てるか、それともキャスタ車輪52を第2方向L2に沿って車輪ベース51に組立てるかを、使用者のニーズに応じて選択可能にすることができる。
【0038】
前述のように、補強ブロック9の全体が略枠体状を呈し、そして中空部33とは、つまり枠体の中間に包囲される空洞領域を指す。本実施例において、底面81の4個の角隅におけるキャスタ車輪組付体5は、中空部33に対応して設置され、補強ブロック9は、箱体に衝撃防止または緩衝の効果を提供するほか、キャスタ車輪組付体5を防護する効果を備えることも可能であり、キャスタ車輪52及び車輪ベース51の使用下の摩損率を減少させることができる。
【0039】
再び明記すべきことは、本発明の補強ブロック9は、整理ボックス8への適用のみに限られず、そして使用者のニーズ及び変化に応じてその他の物品に適用されてもよく、例えば、収納箱、工具箱、包装箱やスーツケースなどに適用されてもよく、これらに限定されるものではないことである。
【0040】
以上をまとめると、本発明は、補強ブロックを提供し、その全体が略枠体状を呈し、第1環状構造と、第2環状構造とを含み、第1環状構造と第2環状構造との間に位置決め部を有し、それは補強ブロックがその他の物品の特定部位に連接または固定させられるために用いられ、これにより補強、衝撃防止または緩衝の効果を提供する。
【0041】
このほか、補強ブロックは、対称を呈する類似菱形状であるので、金型の複雑程度を簡素化し、及び製造工程と組立ての効率を増大させることができる。
【0042】
最後に、整理ボックスの底角は、円弧の円弧角状境界になっているため、鋭さを減少させ、またこれにより使用者の接触時の手触り触感を改善し、及び外力衝撃を受ける時に感受する圧力を減少させる。
【0043】
以上の説明は、あくまでも例示的なものであって、制限的なものではない。本発明の精神と範疇を逸脱しない限り、それに対して行われる様々ななど効果修正または変更は、後に添付する特許請求の範囲内に包含されるべきものである。
【符号の説明】
【0044】
1,1a:第1環状構造
11:円弧角状境界
12:非円弧角状境界
2,2a:第2環状構造
31:間隔
32,32a:位置決め部
321:逆フック部
33,33a:中空部
4a:固定部材
5,5a:キャスタ車輪組付体
51,51a:車輪ベース
511:第1切欠口群
512:第2切欠口群
52,52a:キャスタ車輪
8,8a:整理ボックス
81,81a:底面
82,82a:位置決め構造
821:キノコ状端部
822:間隙
83,83a:整理ボックス本体
9,9a:補強ブロック
W:間隔距離
P:角二等分面
T1,T2:厚さ
L1:第1方向
L2:第2方向
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5