(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022071105
(43)【公開日】2022-05-13
(54)【発明の名称】放射線療法患者プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
A61N 5/10 20060101AFI20220506BHJP
【FI】
A61N5/10 T
A61N5/10 Q
A61N5/10 M
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022031692
(22)【出願日】2022-03-02
(62)【分割の表示】P 2019525858の分割
【原出願日】2017-11-15
(31)【優先権主張番号】62/422,494
(32)【優先日】2016-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】510246448
【氏名又は名称】リフレクション メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ピアース
(72)【発明者】
【氏名】ブレント ハーパー
(72)【発明者】
【氏名】ピーター オルコット
(72)【発明者】
【氏名】マナト マオリンベイ
(72)【発明者】
【氏名】ロステム バッサロー
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ ジーダシウク
(72)【発明者】
【氏名】トーマス レロイ ローレンス ジュニア
(57)【要約】
【課題】放射線療法患者プラットフォームの提供。
【解決手段】本明細書では、撮像および放射線療法手技のためのシステム、デバイス、および方法が説明される。概して、放射線療法システムは、放射線透過性患者プラットフォームと、マルチリーフコリメータに結合される放射線源と、コリメータに面する検出器とを含んでもよい。放射線源は、コリメータを通して第1のビームを放出し、治療を患者プラットフォーム上の患者に提供するように構成されてもよい。コントローラは、放射線療法システムを制御するように構成されてもよい。
【選択図】
図4C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載された発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2016年11月15日に出願され“RADIATION THERAPY PATIENT PLATFORM”と題された米国仮出願第62/422,494号に対する優先権を主張するものであり、該米国仮出願の内容は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本発明は、放射線療法の制御のためのシステム、デバイス、および方法に関する。本システム、デバイス、および方法は、放出誘導型高エネルギー光子送達に使用され得る。
【背景技術】
【0003】
放射線療法(radiation therapyまたはradiotherapy)は、高エネルギー光子を使用し、種々の疾患を治療する。例えば、放射線療法は、一般的に癌性腫瘍に適用される。いくつかの放射線療法システムは、放射線源または線形加速器(リニアック)システムを使用して、光子のビームを腫瘍に送達する。リニアックが、患者の周囲を回転するガントリ上に搭載されてもよい。ガントリは、Cアームガントリまたは円形ガントリであってもよい。リニアックは、腫瘍に光子の線量を集中させ、腫瘍を囲繞する健康な組織の放射線暴露を低減させるように、患者を中心として回転されてもよい。患者は、患者が治療を受容するために円形ガントリのボアの中および外へ移動する、患者用寝台上に設置されてもよい。
【0004】
回転放射線療法システムが効果的な治療を送達するために、本明細書では患者プラットフォームと称される患者用寝台は、治療ビーム平面内でほぼ放射線透過性であり、患者プラットフォームがガントリのボアの中および外へカンチレバー状に保持される際、剛性支持を患者に提供しなければならない。しかしながら、患者の体重およびプラットフォームの長さに起因して、プラットフォームは、典型的には、沈下し、ビーム治療計画の中に誤差を導入するであろう。また、典型的炭素繊維患者プラットフォームは、患者が横たわるためには、概して不快な平面またはわずかに曲面を提供する。これは、極めて迅速に(例えば、1時間未満で)完了され得る、撮像手技にとってさほど重要ではない。対照的に、いくつかの放射線療法処置は、はるかに長い時間周期(例えば、1時間超)にわたって静止したままであるように患者に要求し得る。したがって、患者プラットフォーム制御および放射線療法手技のための付加的システム、デバイス、および方法が、望ましくあり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、放射線療法システム内の患者の位置を制御するためのシステム、デバイス、および方法が説明される。また、本明細書では、放射線療法処置の送達を補助するために使用され得る、治療セッション中の患者プラットフォーム沈下を測定するためのシステム、デバイス、および方法も説明される。いくつかの変形例では、システムは、患者領域と、縦軸とを有する、患者プラットフォームと、患者プラットフォームに結合される放射線不透過性伸長要素とを備えてもよい。伸長要素は、プラットフォームの縦軸と平行な縦軸を備えてもよい。患者の体重に起因する放射線療法患者プラットフォームの場所の変化を定量化する方法は、放射線源からマルチリーフコリメータを通して第1のビームを放出し、放射線不透過性要素を照射するステップを含んでもよい。マルチリーフコリメータリーフパターンは、第1のビームが、患者プラットフォームの患者領域の(該当する場合)わずかな照射を用いて放射線不透過性伸長要素を照射するように、構成されてもよい。第1のビームは、放射線源に面する検出器によって受容されてもよい。(例えば、プラットフォームが患者の非存在下で加重されていないときに)伸長要素の第1の場所は、検出器を使用して決定されてもよい。患者が患者プラットフォーム上に横たわった後、第2のビームが、放射線源からマルチリーフコリメータを通して放出されてもよく、マルチリーフコリメータは、第1のビームが放出されたときと同一のリーフパターンを有する。(例えば、プラットフォームが患者の存在下で加重されるときに)伸長要素の第2の場所は、検出器を使用して決定されてもよい。伸長要素の場所の変化が、伸長要素の第1の場所と第2の場所との間で計算されてもよく、第2の場所は、加重プラットフォームに対応してもよい。プラットフォームの場所の変化は、伸長要素の場所の変化を使用して決定されてもよい。
【0006】
放射線透過性患者プラットフォームは、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含んでもよく、放射線不透過性要素は、高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含んでもよい。いくつかの変形例では、伸長要素の第1の場所は、放射線ビーム検出器を使用して、伸長要素の複数の画像から決定されてもよい。他の変形例では、第1のビームは、第1の正の回転角と第2の負の回転角との間で水平面に対して放射線源から放出されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、第1のビームは、水平面と平行な放射線源を用いて、放射線源から放出されてもよい。
【0007】
いくつかの変形例では、放射線透過性患者プラットフォームシステムは、プラットフォームの縦軸と平行な縦軸に沿って位置する放射線不透過性伸長要素を有する、放射線透過性患者プラットフォームを備えてもよい。放射線透過性患者プラットフォームは、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含んでもよく、放射線不透過性伸長要素は、高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含んでもよい。患者プラットフォームは、患者支持体を有する第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを備えてもよい。伸長要素は、患者プラットフォームの第2の側面に結合されてもよい。放射線透過性支持要素は、伸長要素を患者プラットフォームに結合してもよい。いくつかの変形例では、伸長要素は、金属ロッドを備えてもよい。放射線源が、マルチリーフコリメータに結合されてもよい。放射線源は、コリメータを通して第1のビームを放出し、伸長要素を照射するように構成されてもよい。検出器は、コリメータに面し、第1のビームを受容するように構成されてもよい。コントローラは、(例えば、プラットフォームが加重されていないときに)検出器を使用して、伸長要素の第1の場所を決定し、伸長要素の第1の場所と第2の場所との間の伸長要素の場所の変化を計算し、第2の場所は、加重プラットフォームに対応し、伸長要素の場所の変化を使用して、プラットフォームの場所の変化を決定するように構成されてもよい。
【0008】
また、本明細書では、患者に起因する放射線療法患者プラットフォームの場所の変化を定量化するための方法も説明される。患者プラットフォームは、随意に、1つ以上の光学マーカを備えてもよく、プラットフォームの場所の変化を定量化する方法は、光学センサを使用して、1つ以上の光学マーカを撮像するステップを含んでもよい。1つ以上の光学マーカは、プラットフォームの縦軸と平行な縦軸を備えてもよい。光学センサは、回転可能ガントリに結合されてもよい。光学マーカの第1の場所は、光学センサを使用して決定されてもよい。光学マーカの場所の変化が、光学マーカの第1の場所と第2の場所との間で計算されてもよい。第2の場所は、加重プラットフォームに対応してもよい。プラットフォームの場所の変化は、1つ以上の光学マーカの場所の変化を使用して決定されてもよい。一変形例では、光学マーカの第2の場所は、(例えば、ガントリが患者プラットフォームの周囲で回転すると、光学センサによって獲得される)1つ以上の光学マーカの複数の画像を使用して、決定されてもよい。コントローラは、(プラットフォームが加重されていないときに)1つ以上の光学センサを使用して、1つ以上の光学マーカの第1の場所を決定するように構成されてもよい。第2の場所は、加重プラットフォームに対応してもよい。
【0009】
いくつかの変形例では、光学センサは、赤外線センサおよび/または赤外線照明源を備えてもよい。別の変形例では、光学マーカは、再帰反射体または反射体を備えてもよい。さらに別の変形例では、光学センサは、レーザを備えてもよい。一変形例では、患者プラットフォームは、患者支持体を含む第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを備えてもよい。光学マーカは、患者プラットフォームの第2の側面に結合されてもよい。
【0010】
また、本明細書では、放射線療法システムの品質保証のためのシステム、デバイス、および方法も説明される。例えば、放射線の所望の線量が放射線療法システムによって送達されるかどうかを決定するために、放射線は、ファントム内の種々の場所に放射線センサ(例えば、線量計)を備える、ファントムに印加されてもよい。本明細書に説明されるファントムは、放射線システムの種々の構成要素(例えば、放射線源、放射線検出器等)の較正を補助してもよい。概して、システムは、患者支持表面と、患者支持表面の反対側の下面とを有する、患者プラットフォームを備えてもよい。ファントムが、下面に搭載されてもよい。ファントムは、対応する事前決定された深度を有する、複数の段と、複数の放射線検出器とを備えてもよい。放射線検出器はそれぞれ、その対応する段の事前決定された深度において配置されてもよい。代替として、または加えて、ファントムは、複数の放射線検出器と、第1の密度を有する、第1の領域と、第1の密度と異なる第2の密度を有する、第2の領域とを備えてもよい。放射線検出器および領域はそれぞれ、縦軸に沿って配列されてもよい。
【0011】
いくつかの変形例では、放射線検出器は、電離チャンバと、線量計スロットとを備えてもよい。電離チャンバは、ファントムの縦軸に沿って、かつ縦軸と垂直な垂直軸に沿って配列されてもよい。線量計スロットは、縦軸と平行であり、その対応する段の事前決定された深度において配置されてもよい。いくつかの変形例では、線量計スロットのうちの少なくとも1つは、ファントムの縦軸と垂直な垂直軸と略平行であり得る。いくつかの他の変形例では、ファントムは、内部流体密封容積を画定する筐体を備えてもよい。マウントが、ファントムを患者プラットフォームに結合してもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、マウントは、患者プラットフォームに対してファントムを摺動可能に位置付けるように構成されてもよい。
【0012】
いくつかの変形例では、放射線検出器は、電離チャンバと、線量計スロットとを備えてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、線量計スロットはそれぞれ、その対応する電離チャンバに交差してもよい。電離チャンバおよび線量計スロットは、縦軸に沿って相互から離間されてもよい。いくつかの変形例では、マウントは、ファントムを患者プラットフォームに結合してもよい。マウントは、患者プラットフォームに対してファントムを摺動可能に位置付けるように構成されてもよい。
【0013】
また、検出器のコントラスト分解能を決定するために有用であり得る、ファントムも説明される。いくつかの変形例では、システムは、患者支持表面と、患者支持表面の反対側の下面と、縦軸とを有する、患者プラットフォームとを備えてもよい。ファントムが、下面に搭載されてもよい。ファントムは、空間周波数範囲を有する第1の反復パターンと、コントラスト範囲を有する第2の反復パターンとを備えてもよい。第1のパターンは、縁またはストライプの間の空間が空間周波数範囲に従って変動する、一連の高コントラスト縁またはストライプを備えてもよい。第2のパターンは、背景強度に対して異なるレベルのコントラストを有する、一連の反復形状を備えてもよい。第1および第2の反復パターンは、ファントムの縦軸に沿って離間されてもよい。空間周波数範囲は、放射線検出器の空間周波数限界内であってもよく、コントラスト範囲は、放射線検出器のコントラスト限界内であってもよい。
【0014】
いくつかの変形例では、第1および第2の反復パターンは、異なる間隔で離間される対照的な形状のセットを備えてもよい。形状のセットは、第1の厚さを有する、第1の形状と、第1の厚さと異なる第2の厚さを有する、第2の形状とを備えてもよい。形状のセットは、第1の密度を有する、第1の形状と、第1の密度と異なる第2の密度を有する、第2の形状とを備えてもよい。いくつかの変形例では、ファントムの幅は、患者プラットフォームの長さと平行に整合されてもよい。いくつかの変形例では、ファントムは、患者プラットフォームの撮像領域内に配置されてもよい。マウントが、ファントムを患者プラットフォームに結合してもよい。
【0015】
また、本明細書では、患者快適性および放射線療法手技コンプライアンスを向上させ得る、放射線透過性患者プラットフォームを患者の身体輪郭に調節するための方法も説明される。放射線療法患者プラットフォームシステムの一変形例は、複数のエンクロージャを有する共形化可能基板と、共形化可能基板に結合される圧力センサとを有する、放射線透過性患者プラットフォームを備えてもよい。コントローラは、圧力センサを使用して、複数のエンクロージャのそれぞれの高さを独立して制御するように構成されてもよい。共形化可能基板の輪郭を調節するための方法は、圧力センサを使用して、患者プラットフォームの圧力を測定するステップを含んでもよい。圧力は、複数のエンクロージャ圧力を含んでもよい。複数のエンクロージャのそれぞれの高さは、共形化可能基板が患者の形状に輪郭形成するように、圧力を使用して独立して制御されてもよい。例えば、複数のエンクロージャは、圧力源に結合されてもよい。
【0016】
いくつかの変形例では、本方法はさらに、複数のエンクロージャのそれぞれの高さに対応する患者構成を決定するステップを含んでもよい。患者構成は、複数のエンクロージャのそれぞれの圧力および高さのうちの少なくとも1つを備えてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、本方法はさらに、メモリの中に患者構成を記憶するステップと、記憶された患者構成を使用して、複数のエンクロージャのそれぞれの高さを再調節するステップとを含んでもよい。さらに別の変形例では、患者プラットフォームの熱電層が、柔軟構成を形成するように加熱されてもよく、熱電層を冷却するステップは、剛性構成を形成してもよい。
【0017】
いくつかの変形例では、圧力チャネルが、圧力源を複数のエンクロージャのそれぞれに結合してもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、圧力チャネルは、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である放射線透過性材料を含んでもよい。他の変形例では、複数のエンクロージャは、流体を含んでもよい。これらの他の変形例のうちのいくつかでは、流体は、ガスを含んでもよい。一変形例では、熱電層および加熱要素がそれぞれ、患者プラットフォームに結合されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、熱電層は、温度に基づいて、柔軟構成と剛性構成との間で遷移してもよい。別の変形例では、断熱層が、熱電層に結合されてもよい。さらに別の変形例では、複数のエンクロージャは、可撓性膜を備えてもよい。その上さらなる変形例では、複数のエンクロージャはそれぞれ、ハニカム構成を備えてもよい。
【0018】
また、本明細書では、放射線透過性患者プラットフォームの沈下を計算するための方法も説明される。低減した量の沈下を有する、加重患者プラットフォームは、より正確な治療計画および放射線療法処置の改良された送達を可能にし得る。患者プラットフォームは、上側部分と、上側部分に結合される下側部分とを備えてもよい。上側部分および下側部分は、相互に対して移動してもよい、または基部に対して移動してもよい。方法の一変形例は、患者プラットフォームの縦軸と垂直な撮像平面内で撮像放射線源を使用して、撮像ビームを放出するステップを含んでもよい。下側部分は、撮像平面と交差していなくてもよく、上側部分は、撮像平面に交差してもよい。
【0019】
いくつかの変形例では、治療ビームが、患者プラットフォームの縦軸と垂直な治療平面内で、マルチリーフコリメータに結合される治療放射線源から放出されてもよい。上側部分および下側部分は、下側部分が治療平面と交差しておらず、上側部分が治療平面に交差するように、移動されてもよい。
【0020】
他の変形例では、撮像平面の中へ上側部分を移動させるステップは、下側部分の前縁が撮像平面から離れた第1の距離に位置するように、下側部分を位置付けるステップを含んでもよい。これらの他の変形例のうちのいくつかでは、治療平面の中へ上側部分を移動させるステップは、下側部分の前縁が治療平面から離れた第2の距離に位置するように、下側部分を位置付けるステップを含んでもよい。上側部分は、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含んでもよく、下側部分は、高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含んでもよい。
【0021】
患者プラットフォームシステムの一変形例は、患者プラットフォームの移動を撮像および/または治療ビーム放出のタイミングと協調させるように構成されてもよい。一般に、これらのシステムは、下側部分に結合される上側部分を有する、放射線透過性患者プラットフォームを備えてもよい。基部が、患者プラットフォームの下側部分に結合されてもよい。放射線源が、マルチリーフコリメータに結合されてもよい。コントローラは、上側部分が撮像および/または治療ビームのビーム平面内にある一方で、下側部分がビーム平面内にない(例えば、下側部分がビーム平面と交差していなくてもよく、上側部分がビーム平面に交差し得る)ように、下側部分に対して上側部分を移動させるように構成されてもよい。放射線源は、患者プラットフォームの縦軸と垂直なビーム平面内で第1のビームを放出するように構成されてもよい。
【0022】
また、本明細書では、放射線透過性患者プラットフォームを制御するための方法も説明される。患者プラットフォームは、上側部分と、上側部分に固定される下側部分とを備えてもよい。上側部分および下側部分は、異なる放射線透過性を備えてもよい。患者プラットフォームは、基部に対して移動してもよい。撮像ビームが、患者プラットフォームの縦軸と垂直な撮像平面内で撮像放射線源によって放出されてもよい。下側部分は、撮像平面と交差していなくてもよく、上側部分は、撮像平面に交差してもよい。
【0023】
いくつかの変形例では、本方法はさらに、患者プラットフォームの縦軸と垂直な治療平面内で、マルチリーフコリメータに結合される治療放射線源から治療ビームを放出するステップを含んでもよい。患者プラットフォームは、下側部分が治療平面と交差しておらず、上側部分が治療平面に交差するように移動してもよい。
【0024】
他の変形例では、撮像平面の中へ上側部分を移動させるステップは、下側部分の前縁が撮像平面から離れた第1の距離に位置するように、下側部分を位置付けるステップを含んでもよい。
【0025】
これらの変形例のうちのいくつかでは、上側部分は、治療平面の中へ移動してもよく、下側部分の前縁が治療平面から離れた第2の距離に位置するように、下側部分を位置付けるステップを含んでもよい。別の変形例では、上側部分は、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含んでもよく、下側部分は、高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含んでもよい。
【0026】
また、本明細書では、放射線療法患者プラットフォームシステムも説明される。一般に、本明細書に説明されるシステムは、下側部分に固定される上側部分を有する、放射線透過性患者プラットフォームを備えてもよい。基部が、患者プラットフォームの下側部分に結合されてもよい。放射線源が、マルチリーフコリメータに結合されてもよい。放射線源は、患者プラットフォームの縦軸と垂直なビーム平面内で第1のビームを放出するように構成されてもよい。コントローラは、基部に対して患者プラットフォームを移動させるように構成されてもよい。下側部分は、ビーム平面と交差していなくてもよく、上側部分は、ビーム平面に交差してもよい。
【0027】
また、本明細書では、患者の第1の着目領域を照射する方法も説明される。例えば、放射線療法患者プラットフォームが、放射線療法処置の送達を補助するように、1つ以上の着目領域に対して移動されてもよい。一般に、本方法は、ガントリの患者領域の中へ放射線療法患者プラットフォームを移動させるステップを含んでもよい。ガントリは、それを中心としてガントリが回転する、アイソセンタ点を画定してもよい。アイソセンタ軸は、アイソセンタ点に交差し、患者領域の第1の縦軸と平行である。患者プラットフォームは、移動して、アイソセンタ軸上に第1の着目領域を位置付けてもよい。放射線ビームが、放射線源からアイソセンタ軸上の第1の着目領域に放出されてもよい。
【0028】
いくつかの変形例では、患者プラットフォームを移動させ、アイソセンタ軸上に第1の着目領域を位置付けるステップは、横方向に患者プラットフォームを移動させるステップを含んでもよい。他の変形例では、患者プラットフォームのピッチおよびヨーのうちの少なくとも1つが、回転してもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、第1の着目領域の第2の縦軸は、アイソセンタ軸上で整合してもよい。別の変形例では、患者は、第2の着目領域を備えてもよい。患者プラットフォームは、移動して、アイソセンタ軸上に第1および第2の着目領域を交互に位置付けてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、第2の着目領域の第3の縦軸が、アイソセンタ軸上で整合されてもよい。
【0029】
また、本明細書では、放射線療法患者プラットフォームシステムも説明される。例えば、放射線療法患者プラットフォームは、複数の自由度でプラットフォーム位置または場所を調節するように構成され得る、1つ以上の駆動システムを備えてもよい。一般に、本システムは、基部に結合される放射線透過性患者プラットフォームを備えてもよい。患者プラットフォームは、下側部分に結合される上側部分を備えてもよい。軸方向駆動システムが、患者プラットフォームに結合されてもよい。軸方向駆動システムは、基部に対して軸方向に患者プラットフォームを移動させるように構成されてもよい。側方駆動システムが、患者プラットフォームに結合されてもよい。側方駆動システムは、基部に対して横方向に患者プラットフォームを移動させるように構成されてもよい。垂直駆動システムが、患者プラットフォームに結合されてもよい。垂直駆動システムは、基部に対して垂直方向に患者プラットフォームを移動させるように構成されてもよい。垂直駆動システムは、患者プラットフォームに結合される第1および第2の鋏要素を備えてもよい。ピッチ駆動システムが、プラットフォームに結合されてもよい。ピッチ駆動システムは、ピッチ枢動部を中心として下側部分に対して上側部分を傾斜させるように構成されてもよい。ヨー枢動部が、上側部分および下側部分の第1の個別の端部において上側部分を下側部分に結合してもよい。ヨー駆動部が、上側部分の第1の端部に結合されてもよい。ヨー駆動部は、ヨー枢動部を中心として下側部分に対して上側部分の向きを変えるように構成されてもよい。
【0030】
いくつかの変形例では、ピッチ駆動システムは、ヨー駆動システムに結合される第1のウェッジと、上側部分に結合される第2のウェッジとを備えてもよい。いくつかの変形例では、軸方向駆動システムは、下側部分と側方駆動システムとの間に結合されてもよい。側方駆動システムは、軸方向駆動システムとヨー駆動システムとの間に結合されてもよい。ヨー駆動システムは、側方駆動システムとピッチ駆動システムとの間に結合されてもよい。ピッチ駆動システムは、ヨー駆動システムと上側部分との間に結合されてもよい。
【0031】
いくつかの変形例では、軸方向駆動システムは、下側部分の第1の端部に結合される軸方向駆動要素と、軸方向駆動要素に結合される軸方向レールとを備えてもよい。他の変形例では、側方駆動システムは、患者プラットフォームに結合される側方駆動要素と、側方駆動要素に結合される側方レールとを備えてもよい。
【0032】
別の変形例では、第1の鋏要素は、下側部分の第1の端部に結合されてもよく、第2の鋏要素は、下側部分の第2の端部に結合されてもよい。いくつかの変形例では、垂直駆動システムは、第1の鋏要素に結合される第1の線形ねじを備える、垂直駆動要素を備えてもよい。ある事例では、垂直駆動要素は、第2の鋏要素に結合される第2の線形ねじを備えてもよい。
【0033】
いくつかの変形例では、本明細書に説明される放射線療法患者プラットフォームシステムはさらに、ハンドヘルドコントローラを備えてもよい。ハンドヘルドコントローラは、第1のスイッチと、ドッキングポートとを備えてもよい。第1のスイッチは、移動信号を生成するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、第1のスイッチは、ボタン、アナログスティック、トラックボール、タッチスクリーン、指向性パッド、ジョグダイヤル、運動検出器、画像センサ、およびマイクロホンのうちの少なくとも1つを備えてもよい。他の変形例では、本システムは、患者プラットフォームへのコントローラの近接性を検出するように構成される近接性センサを備えてもよい。患者プラットフォームは、移動信号および検出された近接性を使用して移動するように構成されてもよい。別の変形例では、コントローラは、移動信号を出力する無線伝送機を備えてもよい。さらに別の変形例では、テザーが、患者プラットフォームおよびコントローラに結合されてもよい。さらなる変形例では、移動信号は、少なくとも4自由度の運動を制御してもよい。
【0034】
いくつかの変形例では、本システムは、第2のスイッチを備えてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、第2のスイッチは、ステップスイッチであってもよい。コントローラは、第1および第2のスイッチのアクティブ化に応じて移動信号を出力するように構成されてもよい。コントローラは、第2のスイッチと、筐体とを備えてもよい。第1のスイッチは、筐体の第1の側面上に提供されてもよく、第2のスイッチは、第1の側面と反対側の筐体の第2の側面上に提供されてもよい。
【0035】
本明細書に説明される放射線療法患者プラットフォームシステムのうちのいくつかはさらに、患者プラットフォームに対して事前決定された位置で患者頭部を保持するように構成される、頭部固定デバイスを備えてもよい。概して、頭部固定デバイスは、基部に結合されるヒンジと、ヒンジに結合されるヘッドレストと、ヘッドレストに結合される駆動システムとを備えてもよい。駆動システムは、基部と略垂直に延在するように構成されてもよい。ヘッドレストおよび駆動システムはそれぞれ、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である放射線透過性材料を含んでもよい。
【0036】
いくつかの変形例では、駆動システムは、空気圧式要素を備えてもよい。他の変形例では、駆動システムは、電気機械要素を備えてもよい。別の変形例では、アクチュエータが、駆動システムに結合されてもよい。アクチュエータは、患者プラットフォームの第1の端部に結合されてもよい。さらなる変形例では、ヒンジは、複数の戻り止めと、ピンとを有する、ロックを備えてもよい。
【0037】
また、本明細書では、放射線療法患者プラットフォームに対して患者の頭部を位置付ける方法も説明される。例えば、頭部固定デバイスが、患者の頭部を患者プラットフォームに対して位置付け、放射線療法処置の送達を補助するために、使用されてもよい。一般に、本方法は、患者の頭部を、ヒンジによってヘッドレストに結合される基部と、ヘッドレストに結合されるヘッドレスト駆動システムとを備える、頭部固定デバイスに結合するステップを含む。駆動システムは、基部と略垂直に延在されてもよい。
【0038】
いくつかの変形例では、ヘッドレストは、基部に対して係止されてもよい。他の変形例では、患者胴体および患者肩のうちの少なくとも1つが、基部に結合されてもよい。いくつかの他の変形例では、ヘッドレストは、基部に対して傾斜され、向きを変えられてもよい。さらに他の変形例では、ヘッドレストは、頸部撓曲に応答して、ヒンジを中心として枢動されてもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
放射線療法患者プラットフォームシステムであって、
基部に結合される放射線透過性患者プラットフォームであって、前記患者プラットフォームは、下側部分に結合される上側部分を備える、患者プラットフォームと、
前記患者プラットフォームに結合される軸方向駆動システムであって、前記軸方向駆動システムは、前記基部に対して軸方向に前記患者プラットフォームを移動させるように構成される、軸方向駆動システムと、
前記患者プラットフォームに結合される側方駆動システムであって、前記側方駆動システムは、前記基部に対して横方向に前記患者プラットフォームを移動させるように構成される、側方駆動システムと、
前記患者プラットフォームに結合される垂直駆動システムであって、前記垂直駆動システムは、前記基部に対して垂直方向に前記患者プラットフォームを移動させるように構成され、前記垂直駆動システムは、前記患者プラットフォームに結合される第1および第2の鋏要素を備える、垂直駆動システムと、
前記上側部分および下側部分の第1の端部において前記上側部分を前記下側部分に結合するヨー枢動部と、
前記上側部分の第1の端部に結合されるヨー駆動システムであって、前記ヨー駆動システムは、前記ヨー枢動部を中心として前記下側部分に対して前記上側部分の向きを変えるように構成される、ヨー駆動システムと、
前記プラットフォームに結合されるピッチ駆動システムであって、前記ピッチ駆動システムは、ピッチ枢動部を中心として前記下側部分に対して前記上側部分を傾斜させるように構成される、ピッチ駆動システムと
を備える、システム。
(項目2)
前記ピッチ駆動システムは、前記ヨー駆動システムに結合される第1のウェッジと、前記上側部分に結合される第2のウェッジとを備える、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記軸方向駆動システムは、前記下側部分と前記側方駆動システムとの間に結合され、前記側方駆動システムは、前記軸方向駆動システムと前記ヨー駆動システムとの間に結合され、前記ヨー駆動システムは、前記側方駆動システムと前記ピッチ駆動システムとの間に結合され、前記ピッチ駆動システムは、前記ヨー駆動システムと前記上側部分との間に結合される、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記軸方向駆動システムは、前記下側部分の第1の端部に結合される軸方向駆動要素と、前記軸方向駆動要素に結合される軸方向レールとを備える、項目1に記載のシステム。(項目5)
前記側方駆動システムは、前記患者プラットフォームに結合される側方駆動要素と、前記側方駆動要素に結合される側方レールとを備える、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記垂直駆動システムは、前記第1の鋏要素に結合される第1の線形ねじを備える垂直駆動要素を備える、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記垂直駆動要素は、前記第2の鋏要素に結合される第2の線形ねじを備える、項目6に記載のシステム。
(項目8)
患者の第1の着目領域を照射する方法であって、
ガントリの患者領域の中へ放射線療法患者プラットフォームを移動させることであって、前記ガントリは、それを中心として前記ガントリが回転するアイソセンタ点と、前記患者領域の第1の縦軸と平行に延在する、前記アイソセンタ点を備えるアイソセンタ軸とを画定する、ことと、
前記患者プラットフォームを移動させ、前記アイソセンタ軸上に前記第1の着目領域を位置付けることと、
放射線源から前記アイソセンタ軸上の前記第1の着目領域に放射線ビームを放出することと
を含む、方法。
(項目9)
前記患者プラットフォームを移動させ、前記アイソセンタ軸上に前記第1の着目領域を位置付けることは、横方向に前記患者プラットフォームを移動させる、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記患者プラットフォームのピッチおよびヨーのうちの少なくとも1つを回転させることをさらに含む、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記アイソセンタ軸上で前記第1の着目領域の第2の縦軸を整合させることをさらに含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記患者は、第2の着目領域を備え、前記患者プラットフォームを移動させ、前記アイソセンタ軸上に前記第1および第2の着目領域を交互に位置付けることをさらに含む、項目8に記載の方法。
(項目13)
前記アイソセンタ軸上で前記第2の着目領域の第3の縦軸を整合させることをさらに含む、項目11に記載の方法。
(項目14)
放射線療法患者プラットフォームシステムであって、
プラットフォームの縦軸と平行な縦軸に沿って位置する放射線不透過性伸長要素を備える放射線透過性患者プラットフォームと、
マルチリーフコリメータに結合される放射線源であって、前記放射線源は、前記コリメータを通して第1のビームを放出し、前記伸長要素を照射するように構成される、放射線源と、
前記コリメータに面し、前記第1のビームを受容するように構成される検出器と、
コントローラであって、前記コントローラは、前記検出器を使用して、前記伸長要素の第1の場所を決定することと、前記伸長要素の第1の場所と第2の場所との間の前記伸長要素の場所の変化を計算することであって、前記第2の場所は、加重プラットフォームに対応する、ことと、前記伸長要素の場所の変化を使用して、前記プラットフォームの場所の変化を決定することとを行うように構成される、コントローラと
を備える、システム。
(項目15)
前記患者プラットフォームは、患者支持体を備える第1の側面と、前記第1の側面の反対側の第2の側面とを備え、前記伸長要素は、前記患者プラットフォームの第2の側面に結合される、項目14に記載のシステム。
(項目16)
前記伸長要素を前記患者プラットフォームに結合する放射線透過性支持要素をさらに備える、項目14に記載のシステム。
(項目17)
前記伸長要素は、金属ロッドを備える、項目14に記載のシステム。
(項目18)
前記放射線透過性患者プラットフォームは、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含み、前記放射線不透過性伸長要素は、前記高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含む、項目14に記載のシステム。
(項目19)
患者に起因する放射線療法患者プラットフォームの場所の変化を定量化する方法であって、
放射線源からマルチリーフコリメータを通して第1のビームを放出し、放射線不透過性伸長要素を照射することであって、前記伸長要素は、前記患者によって加重される患者プラットフォームに結合され、前記伸長要素は、前記プラットフォームの縦軸と平行な縦軸を備える、ことと、
前記コリメータに面する検出器によって前記第1のビームを受容することと、
前記検出器を使用して、前記伸長要素の第1の場所を決定することと、
前記伸長要素の第1の場所と第2の場所との間の前記伸長要素の場所の変化を計算することであって、前記第2の場所は、非加重プラットフォームに対応する、ことと、
前記伸長要素の場所の変化を使用して、前記プラットフォームの場所の変化を決定することと
を含む、方法。
(項目20)
前記伸長要素の第2の場所は、前記伸長要素の複数の画像を使用して決定される、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記第1のビームは、第1の正の回転角と第2の負の回転角との間で水平面に対して前記放射線源から放出される、項目19に記載の方法。
(項目22)
前記第1のビームは、前記水平面と平行な前記放射線源を用いて、前記放射線源から放出される、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記放射線透過性患者プラットフォームは、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含み、前記放射線不透過性要素は、前記高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含む、項目19に記載の方法。
(項目24)
放射線療法患者プラットフォームシステムであって、
放射線透過性患者プラットフォームと、
前記患者プラットフォームに結合される1つ以上の光学マーカと、
回転可能ガントリに結合される光学センサであって、前記光学センサは、前記回転可能ガントリが回転すると前記1つ以上の光学マーカを撮像するように構成される、光学センサと、
コントローラであって、前記コントローラは、前記光学センサを使用して、前記1つ以上の光学マーカの第1の場所を決定することと、前記1つ以上の光学マーカの第1の場所と第2の場所との間の前記1つ以上の光学マーカの場所の変化を計算することであって、前記第2の場所は、加重プラットフォームに対応する、ことと、前記1つ以上の光学マーカの場所の変化を使用して、前記プラットフォームの場所の変化を決定することとを行うように構成される、コントローラと
を備える、システム。
(項目25)
前記光学センサは、赤外線センサおよび/または赤外線照明源を備える、項目24に記載のシステム。
(項目26)
前記光学マーカは、再帰反射体または反射体を備える、項目24に記載のシステム。
(項目27)
前記光学センサは、レーザを備える、項目24に記載のシステム。
(項目28)
前記患者プラットフォームは、患者支持体を備える第1の側面と、前記第1の側面の反対側の第2の側面とを備え、前記光学マーカは、前記患者プラットフォームの第2の側面に結合される、項目24に記載のシステム。
(項目29)
患者に起因する放射線療法患者プラットフォームの場所の変化を定量化する方法であって、
光学センサを使用して、光学マーカを撮像することであって、前記光学マーカは、前記患者によって加重される前記患者プラットフォームに結合され、前記光学マーカは、前記プラットフォームの縦軸と平行な縦軸を備え、前記光学センサは、回転可能ガントリに結合される、ことと、
前記光学センサを使用して、前記光学マーカの第1の場所を決定することと、
前記光学マーカの第1の場所と第2の場所との間の前記光学マーカの場所の変化を計算することであって、前記第2の場所は、加重プラットフォームに対応する、ことと、
前記光学マーカの場所の変化を使用して、前記プラットフォームの場所の変化を決定することと
を含む、方法。
(項目30)
前記光学マーカの前記第2の場所は、前記光学マーカの複数の画像を使用して決定される、項目29に記載の方法。
(項目31)
システムであって、
患者支持表面と、前記患者支持表面の反対側の下面とを有する、患者プラットフォームと、
前記下面に搭載されるファントムであって、前記ファントムは、対応する事前決定された深度を有する複数の段と、複数の放射線検出器とを備え、前記放射線検出器はそれぞれ、その対応する段の事前決定された深度において配置される、ファントムと
を備える、システム。
(項目32)
前記放射線検出器は、電離チャンバと、線量計スロットとを備える、項目31に記載のシステム。
(項目33)
前記電離チャンバは、前記ファントムの縦軸に沿って、かつ前記縦軸と垂直な垂直軸に沿って配列される、項目31に記載のシステム。
(項目34)
前記線量計スロットは、前記縦軸と平行であり、その対応する段の事前決定された深度において配置される、項目32に記載のシステム。
(項目35)
前記線量計スロットのうちの少なくとも1つは、前記ファントムの縦軸と垂直な垂直軸と略平行である、項目31に記載のシステム。
(項目36)
前記ファントムは、内部流体密封容積を画定する筐体を備える、項目31に記載のシステム。
(項目37)
前記ファントムを前記患者プラットフォームに結合するマウントをさらに備える、項目31に記載のシステム。
(項目38)
前記マウントは、前記患者プラットフォームに対して前記ファントムを摺動可能に位置付けるように構成される、項目37に記載のシステム。
(項目39)
システムであって、
患者支持表面と、前記患者支持表面の反対側の下面と、縦軸とを有する、患者プラットフォームと、
前記下面に搭載されるファントムであって、前記ファントムは、複数の放射線検出器と、第1の密度を有する第1の領域と、前記第1の密度と異なる第2の密度を有する第2の領域とを備え、前記放射線検出器および領域はそれぞれ、前記縦軸に沿って配列される、ファントムと
を備える、システム。
(項目40)
前記放射線検出器は、電離チャンバと、線量計スロットとを備える、項目39に記載のシステム。
(項目41)
前記線量計スロットはそれぞれ、その対応する電離チャンバに交差する、項目40に記載のシステム。
(項目42)
前記電離チャンバおよび線量計スロットは、前記縦軸に沿って相互から離間される、項目40に記載のシステム。
(項目43)
前記ファントムを前記患者プラットフォームに結合するマウントをさらに備える、項目39に記載のシステム。
(項目44)
前記マウントは、前記患者プラットフォームに対して前記ファントムを摺動可能に位置付けるように構成される、項目43に記載のシステム。
(項目45)
システムであって、
患者支持表面と、前記患者支持表面の反対側の下面と、縦軸とを有する、患者プラットフォームと、
前記下面に搭載されるファントムであって、前記ファントムは、空間周波数範囲を有する第1の反復パターンと、コントラスト範囲を有する第2の反復パターンとを備える、ファントムと
を備え、
前記第1および第2の反復パターンは、前記ファントムの縦軸に沿って離間され、前記空間周波数範囲は、放射線検出器の空間周波数限界内であり、前記コントラスト範囲は、前記放射線検出器のコントラスト限界内である、システム。
(項目46)
前記第1および第2の反復パターンは、異なる間隔で離間される対照的な形状のセットを備える、項目45に記載のシステム。
(項目47)
前記形状のセットは、第1の厚さを有する第1の形状と、前記第1の厚さと異なる第2の厚さを有する第2の形状とを備える、項目46に記載のシステム。
(項目48)
前記形状のセットは、第1の密度を有する第1の形状と、前記第1の密度と異なる第2の密度を有する第2の形状とを備える、項目46に記載のシステム。
(項目49)
前記ファントムの幅は、前記患者プラットフォームの長さと平行に整合される、項目45に記載のシステム。
(項目50)
前記ファントムは、前記患者プラットフォームの撮像領域内に配置される、項目45に記載のシステム。
(項目51)
前記ファントムを前記患者プラットフォームに結合するマウントをさらに備える、項目45に記載のシステム。
(項目52)
放射線療法患者プラットフォームシステムであって、
複数のエンクロージャを有する共形化可能基板と、前記共形化可能基板に結合される圧力センサとを備える放射線透過性患者プラットフォームと、
前記圧力センサを使用して、前記複数のエンクロージャのそれぞれの高さを独立して制御するように構成されるコントローラと
を備える、システム。
(項目53)
圧力源を前記複数のエンクロージャのそれぞれに結合する圧力チャネルをさらに備える、項目52に記載のシステム。
(項目54)
前記圧力チャネルは、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である放射線透過性材料を含む、項目53に記載のシステム。
(項目55)
前記複数のエンクロージャは、流体を含む、項目52に記載のシステム。
(項目56)
前記流体は、ガスを含む、項目55に記載のシステム。
(項目57)
熱電層と、加熱要素とをさらに備え、前記熱電層および加熱要素のそれぞれは、前記患者プラットフォームに結合される、項目52に記載のシステム。
(項目58)
前記熱電層は、温度に基づいて、柔軟構成と剛性構成との間で遷移する、項目57に記載のシステム。
(項目59)
前記熱電層に結合される断熱層をさらに備える、項目52に記載のシステム。
(項目60)
前記複数のエンクロージャは、可撓性膜を備える、項目52に記載のシステム。
(項目61)
前記複数のエンクロージャは、ハニカム構成を備える、項目52に記載のシステム。
(項目62)
放射線透過性患者プラットフォームを調節するための方法であって、
患者プラットフォームの圧力を測定することであって、前記プラットフォームは、複数のエンクロージャを有する共形化可能基板と、前記共形化可能基板に結合される圧力センサとを備え、前記圧力は、複数のエンクロージャ圧力を含む、ことと、
前記共形化可能基板が患者の形状に輪郭形成するように、前記圧力を使用して、前記複数のエンクロージャのそれぞれの高さを独立して制御することと
を含む、方法。
(項目63)
前記複数のエンクロージャのそれぞれの高さに対応する患者構成を決定することをさらに含み、前記患者構成は、前記複数のエンクロージャのそれぞれの圧力および高さのうちの少なくとも1つを備える、項目62に記載の方法。
(項目64)
メモリの中に前記患者構成を記憶することと、前記記憶された患者構成を使用して、前記複数のエンクロージャのそれぞれの高さを再調節することとをさらに含む、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記患者プラットフォームの熱電層を加熱して柔軟構成を形成することと、前記熱電層を冷却して剛性構成を形成することとをさらに含む、項目62に記載の方法。
(項目66)
放射線透過性患者プラットフォームの沈下を低減させるための方法であって、
基部に結合される患者プラットフォームを提供することであって、前記患者プラットフォームは、上側部分と、前記上側部分に結合される下側部分とを備える、ことと、
前記上側部分および前記下側部分を移動させることと、
前記患者プラットフォームの縦軸と垂直な撮像平面内で撮像放射線源によって撮像ビームを放出することであって、前記下側部分は、前記撮像平面と交差しておらず、前記上側部分は、前記撮像平面に交差する、ことと
を含む、方法。
(項目67)
前記患者プラットフォームの縦軸と垂直な治療平面内で、マルチリーフコリメータに結合される治療放射線源から治療ビームを放出することと、前記下側部分が前記治療平面と交差しておらず、前記上側部分が前記治療平面に交差するように、前記上側部分および前記下側部分を移動させることとをさらに含む、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記撮像平面の中へ前記上側部分を移動させることは、前記下側部分の前縁が前記撮像平面から離れた第1の距離に位置するように、前記下側部分を位置付けることを含む、項目66に記載の方法。
(項目69)
前記治療平面の中へ前記上側部分を移動させることは、前記下側部分の前縁が前記治療平面から離れた第2の距離に位置するように、前記下側部分を位置付けることを含む、項目67に記載の方法。
(項目70)
前記上側部分は、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含み、前記下側部分は、前記高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含む、項目66に記載の方法。
(項目71)
放射線療法患者プラットフォームシステムであって、
下側部分に結合される上側部分を備える放射線透過性患者プラットフォームと、
前記患者プラットフォームの前記下側部分に結合される基部と、
マルチリーフコリメータに結合される放射線源であって、前記放射線源は、前記患者プラットフォームの縦軸と垂直なビーム平面内で第1のビームを放出するように構成される、放射線源と、
前記下側部分に対して前記上側部分を移動させるように構成されるコントローラであって、前記下側部分は、前記ビーム平面と交差しておらず、前記上側部分は、前記ビーム平面に交差する、コントローラと
を備える、システム。
(項目72)
放射線透過性患者プラットフォームを制御するための方法であって、
基部に結合される患者プラットフォームを提供することであって、前記患者プラットフォームは、上側部分と、前記上側部分に固定される下側部分とを備え、前記上側部分および前記下側部分は、異なる放射線透過性を備える、ことと、
前記基部に対して前記患者プラットフォームを移動させることと、
前記患者プラットフォームの縦軸と垂直な撮像平面内で撮像放射線源によって撮像ビームを放出することであって、前記下側部分は、前記撮像平面と交差しておらず、前記上側部分は、前記撮像平面に交差する、ことと
を含む、方法。
(項目73)
前記患者プラットフォームの縦軸と垂直な治療平面内で、マルチリーフコリメータに結合される治療放射線源から治療ビームを放出することと、前記下側部分が前記治療平面と交差しておらず、前記上側部分が前記治療平面に交差するように、前記患者プラットフォームを移動させることとをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記撮像平面の中へ前記上側部分を移動させることは、前記下側部分の前縁が前記撮像平面から離れた第1の距離に位置するように、前記下側部分を位置付けることを含む、項目72に記載の方法。
(項目75)
前記治療平面の中へ前記上側部分を移動させることは、前記下側部分の前縁が前記治療平面から離れた第2の距離に位置するように、前記下側部分を位置付けることを含む、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記上側部分は、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である第1の材料を含み、前記下側部分は、前記高エネルギー光子に対して実質的に不透過性である第2の材料を含む、項目72に記載の方法。
(項目77)
放射線療法患者プラットフォームシステムであって、
下側部分に固定される上側部分を備える放射線透過性患者プラットフォームと、
前記患者プラットフォームの前記下側部分に結合される基部と、
マルチリーフコリメータに結合される放射線源であって、前記放射線源は、前記患者プラットフォームの縦軸と垂直なビーム平面内で第1のビームを放出するように構成される、放射線源と、
前記基部に対して前記患者プラットフォームを移動させるように構成されるコントローラであって、前記下側部分は、前記ビーム平面と交差しておらず、前記上側部分は、前記ビーム平面に交差する、コントローラと
を備える、システム。
(項目78)
第1のスイッチと、ドッキングポートとを備えるハンドヘルドコントローラをさらに備え、前記第1のスイッチは、移動信号を生成するように構成される、項目1に記載の患者プラットフォーム。
(項目79)
前記第1のスイッチは、ボタン、アナログスティック、トラックボール、タッチスクリーン、指向性パッド、ジョグダイヤル、運動検出器、画像センサ、およびマイクロホンのうちの少なくとも1つを備える、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目80)
前記患者プラットフォームへの前記コントローラの近接性を検出するように構成される近接性センサをさらに備え、前記患者プラットフォームは、前記移動信号および前記検出された近接性を使用して移動するように構成される、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目81)
前記コントローラは、前記移動信号を出力する無線伝送機を備える、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目82)
前記患者プラットフォームおよび前記コントローラに結合されるテザーをさらに備える、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目83)
前記移動信号は、少なくとも4自由度の運動を制御する、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目84)
第2のスイッチをさらに備える、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目85)
前記第2のスイッチは、ステップスイッチである、項目84に記載の患者プラットフォーム。
(項目86)
前記コントローラは、前記第1および第2のスイッチのアクティブ化に応じて前記移動信号を出力するように構成される、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目87)
前記コントローラは、前記第2のスイッチと、筐体とを備え、前記第1のスイッチは、前記筐体の第1の側面上に提供され、前記第2のスイッチは、前記第1の側面と反対側の前記筐体の第2の側面上に提供される、項目78に記載の患者プラットフォーム。
(項目88)
基部に結合されるヒンジと、前記ヒンジに結合されるヘッドレストと、前記ヘッドレストに結合される駆動システムとを備える、頭部固定をさらに備え、前記駆動システムは、前記基部と略垂直に延在するように構成され、前記ヘッドレストおよび前記駆動システムはそれぞれ、高エネルギー光子に対して実質的に透過性である放射線透過性材料を含む、項目1に記載のシステム。
(項目89)
前記駆動システムは、空気圧式要素を備える、項目88に記載のシステム。
(項目90)
前記駆動システムは、電気機械要素を備える、項目88に記載のシステム。
(項目91)
前記駆動システムに結合されるアクチュエータをさらに備え、前記アクチュエータは、前記患者プラットフォームの第1の端部に結合される、項目88に記載のシステム。
(項目92)
前記ヒンジは、ロックを備え、前記ロックは、複数の戻り止めと、ピンとを備える、項目88に記載のシステム。
(項目93)
放射線療法患者プラットフォームに対して患者の頭部を位置付ける方法であって、
患者の頭部を頭部固定デバイスに結合することであって、前記頭部固定デバイスは、ヒンジによってヘッドレストに結合される基部と、前記ヘッドレストに結合されるヘッドレスト駆動システムとを備える、ことと、
前記駆動システムを前記基部と略垂直に延在させることと、
を含む、方法。
(項目94)
前記基部に対して前記ヘッドレストを係止することをさらに含む、項目93に記載の方法。
(項目95)
患者胴体および患者肩のうちの少なくとも1つを前記基部に結合することをさらに含む、項目93に記載の方法。
(項目96)
前記基部に対して前記ヘッドレストを傾斜させ、向きを変えることをさらに含む、項目93に記載の方法。
(項目97)
頸部撓曲に応答して、前記ヒンジを中心として前記ヘッドレストを枢動させることをさらに含む、項目93に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1A】
図1A-1Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図1Aは、患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図1B-1Fは、
図1Aの患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面正面図である。
【
図1B】
図1A-1Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図1Aは、患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図1B-1Fは、
図1Aの患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面正面図である。
【
図1C】
図1A-1Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図1Aは、患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図1B-1Fは、
図1Aの患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面正面図である。
【
図1D】
図1A-1Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図1Aは、患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図1B-1Fは、
図1Aの患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面正面図である。
【
図1E】
図1A-1Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図1Aは、患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図1B-1Fは、
図1Aの患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面正面図である。
【
図1F】
図1A-1Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図1Aは、患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図1B-1Fは、
図1Aの患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面正面図である。
【
図2A】
図2A-2Cは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的描写である。
図2Aは、共形化可能患者プラットフォームによって支持される患者の変形例の斜視図である。
図2Bは、
図2Aの共形化可能患者プラットフォームの斜視図である。
図2Cは、共形化可能患者プラットフォームによって支持される患者の別の変形例の断面側面図である。
【
図2B】
図2A-2Cは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的描写である。
図2Aは、共形化可能患者プラットフォームによって支持される患者の変形例の斜視図である。
図2Bは、
図2Aの共形化可能患者プラットフォームの斜視図である。
図2Cは、共形化可能患者プラットフォームによって支持される患者の別の変形例の断面側面図である。
【
図2C】
図2A-2Cは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的描写である。
図2Aは、共形化可能患者プラットフォームによって支持される患者の変形例の斜視図である。
図2Bは、
図2Aの共形化可能患者プラットフォームの斜視図である。
図2Cは、共形化可能患者プラットフォームによって支持される患者の別の変形例の断面側面図である。
【
図3A】
図3A-3Dは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図3A-3Bは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図3C-3Dは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの別の変形例の断面側面図である。
【
図3B】
図3A-3Dは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図3A-3Bは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図3C-3Dは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの別の変形例の断面側面図である。
【
図3C】
図3A-3Dは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図3A-3Bは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図3C-3Dは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの別の変形例の断面側面図である。
【
図3D】
図3A-3Dは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図3A-3Bは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの変形例の断面側面図である。
図3C-3Dは、伸縮式患者プラットフォームおよびガントリの別の変形例の断面側面図である。
【
図4A】
図4A-4Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図4A-4Bは、患者プラットフォームシステムの変形例の側面図である。
図4Cは、
図4Bの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Dは、患者プラットフォームシステムの別の変形例の側面図である。
図4Eは、
図4Dの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Fは、
図4Cの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
【
図4B】
図4A-4Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図4A-4Bは、患者プラットフォームシステムの変形例の側面図である。
図4Cは、
図4Bの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Dは、患者プラットフォームシステムの別の変形例の側面図である。
図4Eは、
図4Dの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Fは、
図4Cの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
【
図4C】
図4A-4Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図4A-4Bは、患者プラットフォームシステムの変形例の側面図である。
図4Cは、
図4Bの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Dは、患者プラットフォームシステムの別の変形例の側面図である。
図4Eは、
図4Dの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Fは、
図4Cの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
【
図4D】
図4A-4Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図4A-4Bは、患者プラットフォームシステムの変形例の側面図である。
図4Cは、
図4Bの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Dは、患者プラットフォームシステムの別の変形例の側面図である。
図4Eは、
図4Dの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Fは、
図4Cの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
【
図4E】
図4A-4Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図4A-4Bは、患者プラットフォームシステムの変形例の側面図である。
図4Cは、
図4Bの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Dは、患者プラットフォームシステムの別の変形例の側面図である。
図4Eは、
図4Dの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Fは、
図4Cの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
【
図4F】
図4A-4Fは、放射線療法患者プラットフォームシステムの変形例の例証的描写である。
図4A-4Bは、患者プラットフォームシステムの変形例の側面図である。
図4Cは、
図4Bの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Dは、患者プラットフォームシステムの別の変形例の側面図である。
図4Eは、
図4Dの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
図4Fは、
図4Cの患者プラットフォームシステムの斜視図である。
【
図5】
図5は、放射線療法システムのためのハンドヘルドコントローラの変形例の例証的断面側面図である。
【
図6A】
図6A-6Bは、頭部固定デバイスの変形例の例証的側面図である。
【
図6B】
図6A-6Bは、頭部固定デバイスの変形例の例証的側面図である。
【
図7】
図7は、放射線療法プロセスの一変形例のフローチャート表現である。
【
図8】
図8は、患者プラットフォーム沈下決定プロセスの一変形例のフローチャート表現である。
【
図9】
図9は、伸長要素場所決定プロセスの一変形例のフローチャート表現である。
【
図10】
図10は、患者プラットフォーム装填プロセスの一変形例のフローチャート表現である。
【
図11A】
図11A-11Bは、患者プラットフォーム装填プロセスの変形例のフローチャート表現である。
【
図11B】
図11A-11Bは、患者プラットフォーム装填プロセスの変形例のフローチャート表現である。
【
図12】
図12は、患者プラットフォーム移動プロセスの別の変形例のフローチャート表現である。
【
図13A】
図13A-13Eは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的平面図である。
【
図13B】
図13A-13Eは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的平面図である。
【
図13C】
図13A-13Eは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的平面図である。
【
図13D】
図13A-13Eは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的平面図である。
【
図13E】
図13A-13Eは、放射線療法患者プラットフォームの変形例の例証的平面図である。
【
図14】
図14は、患者頭部固定プロセスの一変形例のフローチャート表現である。
【
図15】
図15は、患者プラットフォームの沈下の例証的描写である。
【
図16A】
図16Aおよび16Bは、放射線療法システムのためのファントムの変形例の例証的断面側面図である。
【
図16B】
図16Aおよび16Bは、放射線療法システムのためのファントムの変形例の例証的断面側面図である。
【
図17】
図17は、放射線療法システムのためのファントムの変形例の例証的断面側面図である。
【
図18】
図18は、放射線療法システムのためのファントムの変形例の例証的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本明細書では、放射線療法手技のために有用なシステム、デバイス、および方法が説明される。本明細書で使用されるように、放射線透過性は、高エネルギー光子の減衰が殆どまたは全くないという点で、高エネルギー光子に対して実質的に透過性であるという性質を指す。逆に、放射線不透過性は、高エネルギー光子に対して実質的に不透過性であるという性質を指す。例えば、放射線不透過性材料は、高エネルギー光子の伝送を減衰または遮断し得る。
【0041】
概して、撮像および/または放射線療法手技を実施するために、患者が、患者プラットフォーム上に装填される。患者プラットフォームは、その放射線透過性および剛性支持を患者に提供する能力に起因して、炭素繊維を含んでもよい。いったん装填されると、プラットフォームは、リングガントリの患者領域(例えば、ボア、中心開口部、空洞)の中へ移動される。典型的には、ガントリの大型サイズおよび幾何学形状は、患者プラットフォームおよび他のシステム構成要素の構成に物理的制約を設定する。いくつかの放射線療法システムでは、ガントリは、それを通して患者プラットフォームが中および外へ延在され得る、患者領域を画定する、C字形状を備えてもよい。ガントリは、患者プラットフォームを中心として回転し、複数の角度から1つ以上の撮像および/または治療ビームを提供し得る、1つ以上のビーム送達システムを備えてもよい。治療ビームを患者の着目領域(例えば、病変、腫瘍)に精密および/または正確に送達するために、ガントリに対する患者の場所は、正確に決定され、治療ビーム平面内の患者プラットフォームの任意の沈下、逸脱、または偏向を考慮しなければならない。効果的な放射線療法処置は、高エネルギー光子を着目領域に送達して疾患を治療するだけではなく、健康な組織への高エネルギー光子の送達を低減させながら、そうする能力であることを理解されたい。別様に、例えば、癌性腫瘍が、健康な器官および組織への損傷を犠牲にして治療されてもよい。
【0042】
本明細書ではさらに、患者プラットフォームの移動を制御するためのシステム、デバイス、および方法が説明される。解説を容易にするために、参照軸のセットが、患者プラットフォーム(1500)に対する平行移動および回転軸のセットを画定するように、
図15において画定され、全体を通して(例えば、
図1A-1F、3A-3D、4A-4F、6A-6B、13A-13E、16A-16B、17、18等)使用される。特に、
図15は、X-Y平面内の患者プラットフォーム(1500)の沈下(1520)の例証的描写である。患者プラットフォーム(1500)は、基部(1502)に結合され、そこから延在してもよい。患者プラットフォーム(1500)の沈下(1520)は、水平面(1510)(例えば、X-Y平面)と沈下する患者プラットフォーム(1500)との間の(Z軸に沿った)垂直距離に対応する。水平面(1510)は、いかなる偏向も伴わずに基部(1502)から延在する、基部(1502)上に搭載される理想的患者プラットフォームの平面に対応する。
図15に示されるように、患者プラットフォーム(1500)の沈下(1520)は、基部(1502)から延在する患者プラットフォーム(1500)の長さに沿って増加してもよい。本明細書で使用されるように、軸方向移動は、X軸に沿った移動に対応し、垂直移動は、Z軸に沿った移動に対応し、側方移動は、(X-Z平面の中および外へ延在する)Y軸に沿った移動に対応する。
図15に図示されるように、ヨー回転は、Z軸を中心とした回転に対応し、ピッチ回転は、Y軸を中心とした回転に対応する。
【0043】
本システムのいくつかの変形例では、理想患者プラットフォームの沈下が、測定され、放射線療法処置の送達を補助するために使用されてもよい。例えば、患者プラットフォームが沈下する程度を測定するステップは、正確に、および/またはより精密に、放射線を患者の着目領域に印加するために、治療計画を調節するように使用されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、患者プラットフォームは、放射線不透過性伸長要素を備えてもよい。ガントリのマルチリーフコリメータの1つ以上のリーフは、ガントリが患者プラットフォームを中心として回転すると、伸長要素および放射線源の向かい側に位置する検出器に交差するように撮像ビームを選択的に指向するように、開放されてもよい。種々の方法、例えば、Winston-Lutzベースの方法が、検出器データを使用して、伸長要素の沈下の量を決定するために使用されてもよい。本明細書のシステム、デバイス、および方法によると、患者プラットフォーム沈下および着目領域の場所が、決定されてもよい。さらに、放射線ビームが患者ではなく伸長要素に交差する、画像ビーム角度を選択することによって、着目領域の場所が、患者を付加的放射線に暴露することなく決定されてもよい。故に、治療線量が、より正確および/またはより精密に患者に送達され、したがって、健康な組織を温存し、占領送達を向上させ得る。
【0044】
本システムのいくつかの変形例では、共形化可能患者プラットフォームが、患者プラットフォーム人間工学を向上させ、患者位置合わせおよび設定時間を短縮し、患者コンプライアンスを増加させるように、提供されてもよい。ある場合には、患者は、患者プラットフォーム上のその移動を限定するように、鎮静状態であり得る。しかしながら、鎮静作用は、危険をもたらし、高齢者、進行疾患がある患者、および/または薬剤を服用している患者等の一部の患者群にとって望ましくない場合がある。共形化可能患者プラットフォームは、患者快適性を促進し、放射線療法処置を受容するためにより長い周期にわたって動かないままであるように患者を促し得、鎮静剤の使用を低減させることに役立ち得る。これらの変形例のうちのいくつかでは、一意である、または特定の患者のためにカスタマイズされ得る、患者プラットフォームの構成は、コントローラのメモリの中に保存されてもよく、将来の手技のために再適用されてもよい。下記でさらに詳細に説明される患者プラットフォームは、各患者に一様に共形化し、人間工学的拘束としての役割を果たして、患者プラットフォーム上の患者移動を限定してもよい。重要なこととして、共形化可能患者プラットフォームは、放射線透過性であり得、本明細書に説明される患者プラットフォームは、診断撮像および/または放射線療法手技に使用され得ることを理解されたい。いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、変形および剛性化し、患者の形状に輪郭形成し得る、複数の独立して高さ調節可能なエンクロージャを有する、共形化可能基板を備えてもよい。他の変形例では、患者プラットフォームは、加熱されたときに柔軟構成、冷却されたときに剛性構成を形成する、熱電層を備えてもよい。
【0045】
患者プラットフォームのいくつかの変形例は、下記でさらに詳細に説明されるように、伸縮し(例えば、プラットフォームの部分は、相互に対して移動してもよく、プラットフォームの一部分は、別の部分から延在し、プラットフォーム全体をより長くしてもよい)、患者プラットフォームの沈下を低減させ得る。例えば、いくつかの患者プラットフォームは、基部から延在するようにカンチレバー状に保持される一片の炭素繊維から形成されてもよい。これらのプラットフォームは、放射線透過性であるが、搭載基部から外へ、かつガントリの患者領域の中へ延在すると、次第に沈下し得る。例えば、
図1Aに示されるように、患者プラットフォーム(102)の第1の端部(105)は、第2の端部(107)よりも少ない沈下を呈するであろう。本発明のいくつかの変形例のうちのいくつかによると、患者プラットフォームは、相互および/または患者プラットフォームの基部に対して移動または伸縮し得る、複数の部分を備えてもよい。患者プラットフォームの第1の部分が、放射線透過性材料から形成されてもよい一方で、第2の部分は、第1の部分よりも少ない沈下を呈する(任意の放射線透過性の)より剛直性の材料から形成されてもよい。患者プラットフォームは、より剛直性の第2の部分が、基部からカンチレバー状に保持され、右上に移動するが、撮像および/または治療手技にそうでなければ干渉するであろう、撮像ビームおよび/または治療ビームの平面を横断しないように、制御されてもよい。故に、患者プラットフォームは、全体として、さらなる剛性を呈し、患者プラットフォームの沈下を低減させ得る。
【0046】
本システムのいくつかの変形例では、下記でさらに詳細に説明されるように、患者プラットフォームは、複数の自由度で移動し、患者を位置付けて、放射線療法処置の送達を補助してもよい。いくつかの従来の患者プラットフォームは、患者プラットフォームの各軸方向端においてモータを提供し、ヨー制御を提供する。これらの従来のモータは、治療ビーム平面を通して患者プラットフォームの長さに沿って延在し、不必要に撮像および/または治療に干渉する、放射線不透過性ワイヤを利用し得る。対照的に、本発明のいくつかの変形例では、患者プラットフォームは、患者プラットフォームの第1の端部に結合される、ヨー駆動および軸方向駆動システムを備え、患者プラットフォームの放射線透過性を減少させることなく、枢動点を中心として向きを変えるように構成されてもよい。他の変形例では、患者プラットフォームは、例えば、頭部病変の治療のために有用であり得る、患者プラットフォームの高さおよび/またはピッチを制御するように構成される垂直駆動システムを備えてもよい。放射線療法処置を送達するための方法のいくつかの変形例では、患者プラットフォームは、ビーム源のアイソセンタ等のガントリのアイソセンタ上に着目領域を位置付けて、放射線量を着目領域に集束し、健康な組織への放射線線量を低減させてもよい。
【0047】
本明細書ではさらに、放射線療法システムの特性評価、適格性、検証、および/または較正のためのシステム、デバイス、および方法が説明される。放射線療法システムの構成要素が、所望の放射線量を患者内の標的領域に精密かつ正確に送達するように構成されることを査定または確認するために、本システムは、治療セッションに先立って、および/または事前決定された間隔で(例えば、毎日、毎月、四半期等)、品質保証試験、位置合わせ、較正、および/または検証手技を受けてもよい。そのような手技は、事前決定された場所に位置付けられる1つ以上の放射線検出器を使用して、放出または放射線を測定するステップを含んでもよい。例えば、複数の放射線検出器を有するファントムが、患者プラットフォーム上に、またはその下方に配置されてもよい。ファントムは、放射線量データの線量を受容するように構成される、複数の線量測定センサおよびタイプを備えてもよい。ファントムから生成される線量データは、放射線療法システムの1つ以上の構成要素(例えば、検出器)の較正を決定するように、参照線量データのセットと比較されてもよい。
【0048】
患者プラットフォームシステムのいくつかの変形例は、患者プラットフォームを制御するためのハンドヘルドコントローラを備えてもよい。放射線療法システムオペレータは、ハンドヘルドコントローラを使用して、患者プラットフォームの移動を制御することによって、ガントリに対する患者の位置を調節してもよい。例えば、1つ以上のスイッチが、ユーザが動作させるためにコントローラの筐体に統合されてもよい。コントローラは、制御機能性の第1のセットを有効にするように、ガントリまたは患者プラットフォームにドッキングされ、制御機能性の第2のセットを有効にするように、システムからドッキング解除されてもよい。ハンドヘルドコントローラは、下記でさらに詳細に説明されるように、移動信号を生成してもよい。さらに、患者プラットフォームの制御は、システムの事前決定された近接性に限定されてもよい。したがって、オペレータは、患者安全性および規制のコンプライアンスを確実にしながら、移動度の増加を獲得し得る。
【0049】
概して、放射線療法手技が複数の角度から治療ビームを送達することが望ましく、これは、健康な組織への放射線量を低減させることに役立ち得る。これは、唾液腺、眼、耳、および神経細胞が、放射線量に特に敏感であり得るため、頭部および頸部のために特に望ましくあり得る。いくつかの変形例では、頭部固定デバイスは、患者プラットフォーム上に患者の頭部を精密に位置付けるために有用であり得る。しかしながら、一部の患者は、頭部に取り付けられる、および/または頭部移動を制御するデバイスを用いると、困難および/または不快感を体験する。頭部固定デバイスは、下記でさらに詳細に説明されるように、患者が、頸部撓曲を通して、その頭部を所望の位置まで手動で移動させ、治療のために定位置でその頭部を係止または固着することを可能にし得る。加えて、または代替として、患者および/またはオペレータは、空気圧式駆動システム等の駆動システムを制御し、所望の位置で頭部を係止または固着してもよい。下記に説明されるシステム、デバイス、および方法のうちのいずれかは、組み合わせて使用されてもよい。下記で本明細書に説明される変形例は、放射線療法手技と関連付けられる患者快適性を向上させ得る。
(I.システム)
(放射線療法患者プラットフォーム)
【0050】
概して、本明細書に説明されるシステムは、患者プラットフォームの沈下および患者プラットフォーム上の患者の着目領域の場所を決定する際に有用であり得る。
図1Aは、放射線療法患者プラットフォームシステム(100)の断面側面図である。システム(100)は、患者プラットフォーム(102)と、ガントリ(120)と、基部(112)とを備えてもよい。患者プラットフォーム(102)は、炭素繊維等の放射線透過性の第1の材料を含んでもよい。患者プラットフォーム(102)はさらに、患者(114)が横たわり得る、患者支持体を備える、第1の側面(104)(頂面)を備えてもよい。患者プラットフォーム(102)の第2の側面(106)(下側)は、第1の側面(104)の反対側に提供されてもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(102)は、約1.5~3.0メートルの長さと、約0.05~2.0メートルの幅と、約0.05~0.50メートルの厚さとを有してもよく、好ましくは、2メートルの長さと、0.50メートルの幅と、0.10メートルの厚さとを有してもよい。
図1Aに示されるように、患者プラットフォーム(102)の少なくとも一部は、患者プラットフォーム(102)の第2の端部(107)が、患者(114)の体重に起因して次第に沈下し得るように、基部(112)の縁から延在されてもよい(例えば、カンチレバー状に保持される)。いくつかの変形例では、放射線不透過性伸長要素(108)が、患者プラットフォーム(102)の第2の側面(106)に結合されてもよい。伸長要素(108)は、伸長要素(108)と患者プラットフォーム(102)との間の空間の量が一定または既知の数量である(例えば、患者プラットフォーム(102)および伸長要素(108)が支持要素(110)の厚さによって分離され得る)ように、患者プラットフォーム(102)に固定されてもよい。ある事例では、放射線透過性支持要素(110)が、放射線不透過性伸長要素(108)を患者プラットフォーム(102)に結合してもよい。いくつかの変形例では、伸長要素(108)は、約0.001~0.01メートルの厚さを有してもよく、支持要素(110)は、約0.001~0.50メートルの厚さを有してもよい。
【0051】
いくつかの変形例では、伸長要素(108)は、放射線不透過性の第2の材料から形成されてもよい。第1の放射線ビーム(126)を使用して、1つ以上のガントリ角度から伸長要素(108)を撮像することによって、伸長要素(108)の場所が、精密に決定され得る。ある事例では、伸長要素(108)は、アルミニウム等の金属を含んでもよいが、他の放射線不透過性材料および放射線不透過性材料の組み合わせも、使用されてもよい。
図1A-1Dおよび1Fに示されるように、伸長要素(108)は、ワイヤまたはロッド形状を備えてもよい。いくつかの変形例では、伸長要素(108)の長さは、患者(114)の着目領域(116)の長さに対応してもよい。他の変形例では、伸長要素(108)は、それを通して第1のビームレット(127a)が交差および通過し得る、患者プラットフォーム(102)の長さに対応してもよい。伸長要素(108)が、沈下決定が所望される位置に位置する限り、伸長要素(108)の任意の長さが選択され得ることに留意されたい。加えて、または代替として、放射線透過性支持要素(110)は、本明細書に説明される変形例のうちのいくつかでは、1つ以上の放射線不透過性球体(例えば、ビーズ、ボール、ペレット、オーブ等)に結合してもよい。
【0052】
患者プラットフォーム(102)の第1の端部(105)は、基部(112)に結合されてもよい。基部(112)は、ガントリ(120)の患者領域(140)の外部に提供されてもよく、放射線透過性ではなくてもよい。
図1B-1Eに描写される変形例では、ガントリ(120)は、マルチリーフコリメータ(124)に面する放射線不透過性伸長要素(108)および検出器(128)において第1のビーム(126)を生成および指向するための放射線源(122)と、マルチリーフコリメータ(124)とを備えてもよい。コントローラ(130)は、下記でさらに詳細に説明されるように、検出器データを使用して、患者プラットフォーム(102)の沈下を決定するためのプロセッサおよびメモリを備えてもよい。伸長要素(108)において指向される第1のビーム(126)は、マルチリーフコリメータ(124)を用いることなく放射線源(122)によって生成され得ることを理解されたい。
【0053】
図1Bは、放射線不透過性伸長要素(108)および検出器(128)との第1のビームレット(127a)の交差を図示する、患者プラットフォーム(102)およびガントリ(120)の断面正面図である。
図1Bに示されるように、伸長要素(108)が、患者プラットフォーム(102)の第2の側面(106)上に提供され、放射線透過性支持要素(110)によって患者プラットフォーム(102)に結合されてもよい。放射線源(122)は、第1のビームレット(127a)および第2のビームレット(127b)が、患者(114)の上方、下方、および側面から放出され得るように、ガントリ(120)によって患者領域の周囲で回転されてもよい。放射線源(122)は、患者ガントリ(120)の周囲で円形に回転してもよいが、
図1B-1Cおよび1Eは、水平面(118)(例えば、X-Y平面)に整合される際のガントリ(120)内の放射線源(122)を図示する。
【0054】
患者プラットフォーム沈下の事前決定された推定値が、開放し、第1のビームレット(127a)を放射線不透過性伸長要素(108)および検出器(128)に指向するマルチリーフコリメータ(124)のリーフを決定するために、使用されてもよい。例えば、所与の患者体重に関する患者プラットフォーム沈下の推定値は、メモリ内のデータベースの中に記憶され、所与のガントリ角度に関して開放するマルチリーフコリメータ(124)のリーフのセットを決定するために、使用されてもよい。放射線源(118)およびマルチリーフコリメータ(124)を制御するコントローラ(130)は、第1のビームレット(127a)が患者(114)に交差しないことを確実にしてもよい。随意に、マルチリーフコリメータ(124)は、第2のビームレット(127b)が着目領域(116)を照射するように、1つ以上のリーフを開放してもよい。
図1B-1Cおよび1Eに描写されるガントリ角度における放射線源(122)からの放射線ビーム(126)の放出は、放射線療法システムが、第1のビームレット(127a)を使用して、患者プラットフォーム(104)位置情報のための画像データ(例えば、沈下データ)を並行して(例えば、同時に、または連続的に)収集しながら、第2のビームレット(127b)を使用して、治療放射線を着目領域(116)に提供することを可能にし得る。
図1B-1Cでは、放射線源(122)からマルチリーフコリメータ(124)を通して放出されるビーム(126)は、患者(114)に交差することなく伸長要素(108)に交差する第1のビームレット(127a)を選択してもよい。より一般的には、第1のビームレット(127a)は、第1のビームレット(127a)が患者(114)に交差しない限り、任意のガントリ角度から伸長要素(108)において放出されてもよい。その結果として、患者プラットフォーム沈下の決定は、患者(114)への放射線量を増加させ得ない。いくつかの変形例では、第1のビームレット(127a)は、約±45°の第1の正の回転角(α
1)と第2の負の回転角(α
1)との間で水平面(118)に対して放射線源(122)に向かって放出されてもよい。第1のビームレット(127a)の持続時間および出力は、第1のビームレット(127a)が患者(114)に交差しないため、特に限定されない。ビームレット(127a)による伸長要素(108)の照射は、検出器(128)によって検出されてもよく、本検出器データは、非加重患者プラットフォーム(102)の伸長要素(108)の既知の場所に対して患者(114)によって加重される患者プラットフォーム(102)の伸長要素(108)を特定するために、使用されてもよい。これらの場所の差異は、患者プラットフォーム(102)の沈下の量に対応する。複数のガントリ角度から生成される検出器データは、したがって、リアルタイム沈下決定を向上させ得る。
【0055】
伸長要素(108)に交差する第1のビームレット(127a)が患者(114)に交差しない限り、1つ以上の放射線不透過性伸長要素(108)が患者プラットフォーム(102)に結合され得ることを理解されたい。いくつかの変形例では、2つ以上の伸長要素(108)が、相互からの事前決定された距離(D)において個別の放射線透過性支持要素(110)によって患者プラットフォーム(102)に結合されてもよい。いくつかの実施例では、伸長要素(108)は、患者プラットフォーム(102)の異なる部分に沿って提供される、同一または異なる寸法(例えば、長さ、直径)の一対の円筒形ロッドを備えてもよい。
図1Cでは、伸長要素(108)のうちの1つが、患者プラットフォーム(102)の第1の側面(例えば、左側)上に配置される一方で、別の伸長要素(108)は、患者プラットフォーム(102)の第2の側面(例えば、右側)上に配置される。伸長要素(108)は、患者プラットフォーム(102)の縦軸と平行に配置されてもよい。
図1C-1Dに描写される伸長要素(108)は、同一または異なる形状および/または寸法を有してもよい。他の変形例では、3つ以上の放射線不透過性要素(例えば、伸長要素(108)および/または放射線不透過性球体)が、患者プラットフォーム(102)に非同一線上で結合されてもよい。すなわち、放射線不透過性要素は、放射線不透過性要素のうちの少なくとも1つを除いて、同一の線に交差してもよい。例えば、第1および第2の放射線不透過性要素が、Y軸(例えば、患者プラットフォーム(102)の幅)と平行な線に沿って配置されてもよい一方で、第3の放射線不透過性要素は、Y軸に沿って第1の放射線不透過性要素と第2の放射線不透過性要素との間に配置され、第1および第2の放射線不透過性要素からX軸(例えば、患者プラットフォーム(102)の長さ)に沿って離間されてもよい。一変形例では、3つの放射線不透過性要素は、上記で議論されるような形状および寸法の任意の組み合わせを備えてもよい。例えば、放射線不透過性要素は、3つの球体(例えば、ビーズ)または3つの伸長要素(例えば、ロッド)、2つの球体および1つのロッド、および1つの球体を備えてもよい。1つ以上の放射線不透過性要素の形状、サイズ、寸法、および場所は、コントローラのメモリの中に記憶されてもよい。
【0056】
別の変形例では、
図1Dに図示されるように、各伸長要素(108)は、対応するビームレット(132、134)を使用して、撮像されてもよい。
図1Cと同様に、伸長要素(108)は、患者プラットフォーム(102)の反対側に配置されてもよい。ビームレット(132、134)は、マルチリーフコリメータと、放射線源とを含む、ビームアセンブリ(123)から放出されてもよい。異なるビームレット(132、134)を使用する、伸長要素(108)の撮像は、各ビームレットが両方の伸長要素(108)に交差する必要がないため、伸長要素(108)が撮像され得るガントリ角度の数を増加させ得る。
図1Dに描写される変形例では、患者プラットフォーム沈下測定が、患者を照射することなく獲得され得る。これは、患者の放射線暴露を低減させることに役立ち得る。
【0057】
伸長要素(108)の両方は、事前決定されたガントリ角度において1つ以上のビームレットを使用して、撮像されてもよい。1つ以上のビームレットによって生成される検出器データは、患者プラットフォーム(102)沈下の量を決定するために使用されてもよい。
図1Dに最も詳しく図示されるように、所与のガントリ角度において放出される1つ以上のビームレット(132、134)に関して、検出器(128)は、投影距離(D’)によって分離される伸長要素(108)の投影を有する、検出器データを生成するであろう。患者プラットフォーム(102)の沈下は、投影距離(D’)の変化が患者プラットフォーム(102)の沈下の変化を示すように、投影距離(D’)と対応する。例えば、距離(D’)の増加は、患者プラットフォーム(102)の沈下の増加に対応してもよい。したがって、患者沈下は、単一のガントリ角度から放出される1つ以上のビームレットを使用して、決定されてもよい。当然ながら、伸長要素(108)は、検出器データを生成するように、複数のガントリ角度から撮像されてもよい。
【0058】
加えて、または代替として、伸長要素(108)は、伸長要素(108)の絶対場所を決定するように、複数のガントリ角度からビームレットによって撮像されてもよい。例えば、患者プラットフォーム(102)の第1の側面(例えば、左側)上に配置される第1の伸長要素は、水平面(118)に対する角度のセットからガントリ(120)の第1の側面(例えば、
図1Cの左側)から放出される第1のビームレットに交差してもよい。同様に、患者プラットフォーム(102)の第2の側面(例えば、右側)上に配置される第2の伸長要素は、水平面(118)に対する角度のセットからガントリ(120)の第2の側面(例えば、
図1Cの右側)から放出される第2のビームレットに交差してもよい。したがって、一対の伸長要素は、伸長要素が撮像され得る角度の数を増加させ、それによって、患者プラットフォーム沈下決定を向上させるように、患者プラットフォーム(102)の左および右側から撮像されてもよい。
【0059】
沈下の決定に加えて、相互に対する伸長要素(108)の絶対場所の差異が、患者プラットフォーム(102)のロール、すなわち、患者プラットフォーム(102)の縦軸(例えば、
図1CのX軸)を中心とした患者プラットフォーム(102)の回転を計算するために、使用されてもよい。例えば、
図1Cの伸長要素(108)のそれぞれは、患者プラットフォーム(102)の第2の側面(106)から等しい高さにおいて患者プラットフォーム(102)に結合されてもよい。伸長要素(108)のうちの一方の高さが他方の伸長要素(108)に対して変化する場合には、患者プラットフォーム(102)は、対応する量でロール(例えば、捻転)している。したがって、患者プラットフォーム(102)上に配置される患者(114)に起因する患者プラットフォーム(102)の場所の変化が、複数の軸に沿って決定されてもよい。
【0060】
別の変形例では、患者プラットフォーム(102)は、相互に対する3つの伸長要素(108)の絶対場所を使用して、ロールおよびヨーを計算するために使用される、3つの非同一線上の伸長要素(108)を備えてもよい。例えば、3つの伸長要素(108)は、患者プラットフォーム(102)のX軸およびY軸に沿って離間されて、患者プラットフォーム(102)に結合されてもよい。X軸に沿った伸長要素(108)の検出器データ投影が距離を変化させる場合には、患者プラットフォーム(102)は、対応する量で向きを変えている(例えば、旋回している)。したがって、患者(114)に起因する患者プラットフォーム(102)の沈下、ロール、およびヨーが、伸長要素(108)のセットおよび少なくとも2つのビームレットを使用して、決定されてもよい。
【0061】
図1Eは、横方向に延在する放射線不透過性伸長要素(109)との第1のビームレット(127a)の交差を図示する、患者プラットフォーム(102)およびガントリ(120)の別の断面正面図である。本構成は、ガントリ(120)の反対側(例えば、患者(114)の左および右側)からの撮像を可能にし得る。
図1Eに示されるように、放射線不透過性伸長要素(109)は、薄い金属箔(例えば、金属板)を含んでもよい。厚さを上回る幅を有する、薄くて幅が広い箔は、箔が他の角度における撮像ビームを有意に減衰させないように、箔の幅に沿った(例えば、金属板の平面に沿った)方向のみに有意な減衰を提供してもよい。ある事例では、伸長要素(109)は、アルミニウムを含み、約0.0001~0.001メートルの厚さと、約0.10~0.5メートルの幅とを有してもよい。
【0062】
いくつかの変形例では、伸長要素(108、109)は、複数の材料および構成を含んでもよい。例えば、伸長要素(108、109)は、放射線透過性部分および1つ以上の放射線不透過性部分を形成してもよく、放射線不透過性部分は、画像処理後に識別可能な形状を形成してもよい。ある事例では、撮像された放射線不透過性伸長要素(108、109)は、患者プラットフォーム沈下決定を補助し得る、患者プラットフォーム(102)の長さに沿った事前決定された場所に対応する、1つ以上の記号(例えば、数字、文字)、幾何学形状、および他の基準を表示してもよい。
【0063】
いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(102)は、伸長要素(108、109)および/または放射線透過性支持要素(110)に結合することなく、1つ以上の放射線不透過性部分を備えてもよい。例えば、放射線不透過性部分が、締結具、接着剤、および同等物によって、患者プラットフォーム(102)の縁に結合されてもよい。
【0064】
加えて、または代替として、伸長要素は、画像コントラストが患者プラットフォームと形成され得る限り、放射線不透過性ではなくてもよい。放射線透過性患者プラットフォーム(102)に対する画像コントラストを生成することが可能な任意の材料が使用され得ることを理解されたい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(102)は、患者プラットフォーム(102)の沈下を検出するための複数のボア(例えば、伸長孔)を備えてもよい。例えば、放射線透過性支持要素(110)は、患者プラットフォーム(102)の第2の側面(106)に結合し、放射線ビーム(126)の部分が妨害されずに通過し、検出器(128)によって受容されることを可能にする、1つ以上のボアを備えてもよい。ボアは、例えば、伸長ボアとして縦方向に(例えば、X軸に沿って)延在する、または球形を有してもよい。別の実施例では、支持要素(110)は、ボア内の空虚な空間と支持要素(110)との間の画像コントラストを増進させるためのアルミニウムを含んでもよい。ボアの検出器データが、患者プラットフォーム(102)の場所を決定するために使用され得る限り、ボアの形状が限定されないことを理解されたい。例えば、ボアは、上記で議論されるようなロッド形状または球形を備えてもよい。いくつかの変形例では、ボアの長さは、患者(114)の着目領域(116)の長さに対応してもよい。他の変形例では、ボアは、それを通して第1のビームレット(127a)が交差および通過し得る、患者プラットフォーム(102)の長さに対応してもよい。
【0065】
ボアは、上記で議論されるような複数の形状およびサイズを備えてもよい。ある事例では、ボアは、約0.001~0.01メートルの直径を有してもよい。支持要素(110)および患者プラットフォーム(102)は、放射線透過性であり得るが、支持要素(110)および患者プラットフォーム(102)のかすかな輪郭線は、患者プラットフォーム(102)の中実部分と支持要素(110)および/または患者プラットフォーム(102)内の1つ以上のボアとの間の画像コントラストが、場所追跡のための基準としての役割を果たし得るように、プラットフォーム(102)を撮像するときに、依然として可視であり得る。検出器データは、既知の場所に対して支持要素(110)および/または患者プラットフォーム(102)の1つ以上のボアを特定するために使用されてもよい。これらの場所の差異は、患者プラットフォーム(102)の沈下の量に対応する。このようにして、患者プラットフォーム(102)の沈下は、高密度の放射線不透過性材料と関連付けられるアーチファクトを伴わずに決定され得る。
【0066】
図1Fは、患者プラットフォーム(102)に結合される1つ以上の光学マーカ(160)を撮像するように構成される光学センサ(150)を備える、患者プラットフォーム(102)およびガントリ(120)の断面正面図である。光学センサ(150)は、光学センサ(150)が患者領域(140)中の患者(114)を中心としてガントリ(120)とともに回転するように、ガントリ(120)に結合されてもよい。ガントリ(120)が回転すると、光学センサ(150)は、1つ以上のガントリ角度から(例えば、側面から、およびは患者(114)の下方から)1つ以上の光学マーカ(160)を撮像してもよい。光学センサ(150)によって生成される撮像データは、非加重患者プラットフォーム(102)の光学マーカ(160)の参照場所に対して患者(114)によって加重される患者プラットフォーム(102)の光学マーカ(160)を特定するために、使用されてもよい。これらの場所の差異は、患者プラットフォーム(102)の沈下の量に対応する。2つ以上の光学マーカ(160)の撮像は、コントローラが、伸長要素(108)に関して上記で議論されるように同様の様式で、患者プラットフォーム(102)の沈下、ロール、およびヨーのうちの1つ以上のものを決定することを可能にし得る。
【0067】
光学マーカ(160)は、患者プラットフォーム(102)と、患者(114)と、患者支持要素(110)と、ガントリ筐体とを含む、ガントリ(120)のボア(140)内の他の撮像された要素に対して高コントラストを有する、光学マーカ(160)データを生成するように、光学センサ(150)によって撮像されてもよい。画像コントラストは、光学マーカ(160)が、患者プラットフォーム(102)および患者(114)等の他の撮像された要素から空間的に分離されることを可能にする。光学マーカ(160)は、光スペクトルの1つ以上の波長範囲(例えば、可視波長、赤外線波長、紫外線波長)内で高コントラストセンサデータを提供してもよい。いくつかの変形例では、光学マーカ(160)は、光学センサ(150)を使用して高コントラスト画像を生成するように構成される、反射体を備えてもよい。例えば、1つ以上の光学マーカ(160)は、最低限の散乱を伴って光学センサ(160)に戻るように光を反射するための材料および/または構造(例えば、再帰反射体)を備えてもよい光学マーカ(160)は、例えば、(例えば、レーザ等の照明源からの光を反射するための)鏡または高コントラスト色表面を備えてもよい。光学マーカ(160)は、上記で議論される放射線不透過性要素(例えば、伸長要素、球体)の同一のサイズ、形状、数、および場所を有してもよい。例えば、1つ以上の光学マーカ(160)は、患者プラットフォーム(102)に結合されてもよく、各光学マーカ(160)は、ロッドまたは球形を備えてもよい。光学マーカ(160)は、患者プラットフォーム(160)の縦軸と平行な縦軸に沿って位置してもよい。
【0068】
光学センサ(150)を使用する光学マーカ(160)の撮像は、
図1B-1Eに図示されるような放射線源(122)からの付加的ビームレット(127a)の放出を伴わずに、沈下決定を提供してもよい。光学センサ(150)および光学マーカ(160)を使用する沈下決定は、放射線源(122)およびマルチリーフコリメータ(124)を使用して、放射線療法処置と並行して実施されてもよい。いくつかの変形例では、光学センサ(150)は、赤外線センサを備えてもよく、さらに、光学マーカ(160)から受容される反射光の量を増進させるための照明源を備えてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、光学センサ(150)は、患者(114)および/または他の非再帰反射源(160)からの赤外線データを低減させるためのフィルタを備えてもよい。他の変形例では、光学センサ(150)は、可視光センサ(例えば、電荷結合素子(CCD)、アクティブピクセルセンサ(APS))を備えてもよく、さらに、可視光照明源を備えてもよい。さらに他の変形例では、光学センサ(150)は、紫外線センサを備えてもよく、さらに、紫外線照明源を備えてもよい。いくつかの他の変形例では、光学センサ(150)は、1つ以上の光学マーカ(160)を特定するためのレーザを含む、飛行時間距離計を備えてもよい。他の変形例では、光学センサ(150)は、ガントリ(120)が回転して患者(114)の症状を監視するにつれて患者(114)を撮像してもよい。
【0069】
いくつかの非限定的な例示的変形例では、患者プラットフォーム(102)は、約210キログラムの可搬重量を有し、約2メートルの基部(112)の端部からの延在長を有してもよい。患者プラットフォーム(102)の沈下は、ある事例では、数センチメートルであってもよく、患者体重および位置付け等の患者特性、および患者プラットフォーム材料および設計に基づいて、変動するであろう。
(共形化可能患者プラットフォーム)
【0070】
概して、本明細書に説明される患者プラットフォームデバイスは、撮像および/または放射線療法手技において患者のための共形化可能支持体を提供してもよい。特に、患者プラットフォームの形状は、治療中の患者移動および運動アーチファクトを低減させるように、かつ患者快適性を向上させるように、患者毎に個人化されてもよい。例えば、患者は、患者位置合わせプロセスにおいて装填され、患者プラットフォーム上のガントリの外側に位置してもよく、それによって、ガントリ内の患者プラットフォームの設定時間を短縮する。これは、放射線療法システムのより効率的なスケジューリングを可能にし、より多くの患者が放射線療法システムから治療を受容することを可能にし得る。
【0071】
図2Aは、複数のエンクロージャ(204)に結合される剛性基部(216)を有する、共形化可能基板(202)を備える、共形化可能放射線透過性患者プラットフォーム(200)の変形例の斜視図である。患者(220)が、患者プラットフォーム(200)上に描写される。患者(220)は、典型的には、撮像および/または治療手技中にその脇にその腕を有し得ることを理解されたい。複数のエンクロージャ(204)のそれぞれの高さは、圧力源(例えば、ガス、液体)(
図2A-2Bに示されていない)に結合されるコントローラによって、独立して圧力制御されてもよい。基部(216)およびエンクロージャ(204)は、撮像および/または放射線療法手技に干渉しないように、放射線透過性であり得る。
図2Aに示されるように、エンクロージャ(204)は、エンクロージャ(204)の圧力および剛性が、患者(220)を快適にしっかりと拘束するように調節可能であり得るように、気密性かつ拡張可能であり得る。
図2Bは、患者輪郭(222)を図示するように患者が除去されている、共形化可能患者プラットフォーム(200)の斜視図である。
【0072】
いくつかの変形例では、エンクロージャ(204)は、ガスおよび/または液体を含む流体で充填され得る、ポリウレタンおよび/または他の低Z材料バッグまたはバルーンを備えてもよい。他の変形例では、エンクロージャ(204)は、可撓性膜を備えてもよい。いくつかの変形例では、エンクロージャ(204)は、約0.001~0.050メートルの直径と、約0.01~0.30メートルの完全加圧高さとを有してもよい。例えば、エンクロージャ(204)は、約0.05メートルの直径と、約0.15メートルの完全加圧高さとを有してもよい。
図2A-2Bに示されるように、複数のエンクロージャ(204)は、円筒形であり、交互アレイ構成で提供されてもよい。いくつかの変形例では、複数のエンクロージャ(204)は、ハニカム構成を備えてもよい。
【0073】
非加重共形化可能基板(202)(例えば、患者(220)またはエンクロージャ(204)に印加される負荷を伴わない共形化可能基板(202))に関して、エンクロージャ(204)は、エンクロージャ(204)が同一または異なる高さを備え得るように、事前決定された圧力に設定されてもよい。例えば、プラットフォーム(200)の縁に沿ったエンクロージャ(204)の高さは、患者プラットフォーム(200)の表面上に湾曲を形成するように、他の部分よりも高くあり得る。これは、患者プラットフォーム(200)の中心に自分自身を位置付ける、または事前決定された領域にその頭部を設置するように、患者(220)を促し得る。他の変形例では、患者プラットフォーム(200)のエンクロージャ(204)の高さは、加重患者プラットフォーム(200)の予想される沈下を補償するために、次第に変化してもよい。例えば、プラットフォームの基部から延在するエンクロージャの平均高さは、患者プラットフォームの縦軸に沿って増加してもよい。
【0074】
エンクロージャ(204)の数は、プラットフォーム(200)上に装填される患者(220)が安定し、拘束位置を維持することができる限り、特に限定されない。いくつかの変形例では、エンクロージャ(204)のサイズおよび密度は、共形化可能基板(202)の異なる部分にわたって変動してもよい。例えば、より大きい直径のエンクロージャ(204)のより低い密度が、基板(202)の外縁に沿って提供されてもよい一方で、より小さい直径のエンクロージャ(204)より高い密度が、患者頭部および胴体面積のために提供されてもよい。これらの事例のうちのいくつかでは、エンクロージャ(204)の第3のサイズが、患者四肢面積のために提供されてもよい。このようにして、エンクロージャの数は、患者人間工学を最適化するように選択されてもよい。いくつかの変形例では、他の放射線透過性支持要素(例えば、クッション、パッド、枕)が、患者快適性を補助するように、かつ患者プラットフォーム(200)上の定位置で患者(220)をさらに固着するように、基板(202)に結合されてもよい。
【0075】
加えて、または代替として、
図2Cは、共形化可能基板(202)と、加熱要素を有する熱電層(210)とを備える、共形化可能患者プラットフォーム(200)の断面側面図を図示する。いくつかの変形例では、加熱要素は、人毛の厚さ等の非常に細いワイヤのセットを備えてもよい。共形化可能基板(202)はさらに、共形化可能基板(202)に結合され、共形化可能基板(202)の圧力を測定するように構成される、圧力センサ(206)を備えてもよい。例えば、圧力センサ(206)は、複数のエンクロージャ(204)圧力を測定するように構成されてもよい。圧力源(208)が、圧力チャネル(214)を介して、共形化可能基板(202)の複数のエンクロージャ(204)のそれぞれに結合されてもよい。圧力チャネル(214)は、放射線透過性材料を含んでもよく、例えば、基部(216)を通して対応するエンクロージャ(204)に結合される、複数の管を備えてもよい。いくつかの変形例では、圧力源(208)は、空気圧源(例えば、圧縮ガス)のうちの1つ以上のものを備えてもよい。下記でさらに詳細に議論されるように、コントローラ(218)は、圧力センサ(206)および圧力源(208)を使用して、複数のエンクロージャ(204)のそれぞれの高さを独立して制御してもよい。
【0076】
熱電層(210)は、患者(220)と複数のエンクロージャ(204)との間に提供されてもよい。いくつかの変形例では、熱電層(210)は、厚さ約1.0~5.0mm、例えば、厚さ約2.0~3.0mmであってもよい。1つ以上の断熱層(212)が、熱電層(210)によって生成される熱から患者(220)および/または共形化可能基板(202)のいずれかを断熱するように、熱電層(210)の上方および/または下方に提供されてもよい。いくつかの変形例では、断熱層(212)は、厚さ約1.0~15.0mmであってもよい。ある事例では、断熱層(212)は、厚さ約5.0~10.0mmであってもよい。熱電層(210)の加熱は、温度に基づいて、熱電層(210)を柔軟構成に遷移させてもよい。いくつかの変形例では、熱電層(210)は、約80℃において柔軟構成に遷移してもよい。いくつかの変形例では、熱電層(210)は、熱電層(210)に結合される電気導体(例えば、金属ワイヤ)によって提供される電流を通して加熱されてもよい。ある事例では、熱電層(210)は、約1分で柔軟構成に到達してもよい。柔軟構成は、患者の身体形状に適合するように柔軟であり得、剛性構成は、熱電層(210)の形状および輪郭を固定してもよい。いくつかの変形例では、熱電層(210)および断熱層(212)のうちの1つ以上のものは、患者(220)が患者プラットフォーム(200)を所望のレベルの快適性に調節した後に、熱電層(210)を冷却および剛性化するための冷却要素を備えてもよい。例えば、冷却要素は、それを通して流体(例えば、空気、水)が進行し、熱電層(210)を冷却し得る、管腔(例えば、チャネル)を備えてもよい。いくつかの変形例では、熱電層(210)は、患者プラットフォーム(202)の表面積全体を横断して跨架しなくてもよく、患者身体輪郭を備えてもよい。
【0077】
図2Cの患者プラットフォーム(200)を使用する患者プラットフォーム調節プロセスの一変形例は、前もって決定された患者構成に基づいて、事前決定された圧力のセットまで複数のエンクロージャ(204)を充填するステップを含んでもよい。いくつかの変形例では、圧力のセットは、約1~2atmであってもよい。熱電層(210)は、患者の身体(例えば、エンクロージャに印加される負荷)に共形化し得る、柔軟構成を形成するように加熱されてもよい。患者(220)は、次いで、エンクロージャ(204)の高さが均等化し得、共形化可能基板(202)が患者(220)に共形化し得る、患者プラットフォーム(200)上に横たわってもよい。
【0078】
その後、複数のエンクロージャ(204)のそれぞれの高さは、コントローラ(218)を使用して、圧力源(208)からの圧力を増加または減少させることによって、患者快適性のために調節されてもよい。加熱要素は、熱電層(210)が、概して、60秒未満で、患者(220)を快適にしっかりと拘束し得る剛性構成まで冷却するように、非アクティブ化されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、熱電層(210)および断熱層(212)のうちの1つ以上のものの冷却要素は、柔軟構成から剛性構成に熱電層をより迅速に遷移させるようにアクティブ化されてもよい。
【0079】
いったん患者プラットフォーム(200)の所望の形状が達成されると、コントローラ(218)は、患者構成が複数のエンクロージャ(204)のそれぞれの圧力および/または高さのうちの少なくとも1つを備えるときに、メモリの中に患者構成を記憶してもよい。故に、個人化された患者構成が、患者位置合わせの設定時間を短縮し、撮像および/または治療一貫性を増加させるように、患者(220)毎に提供されてもよい。さらに、患者構成は、種々のシステムを横断して撮像および/または治療手技における患者位置付けの一貫性を増加させるように、異なる放射線療法システムの患者プラットフォーム間で移送可能であり得る。本明細書で議論される患者プラットフォーム(200)は、より多くの時間および/またはより高い線量正確度を要求する放射線療法手技のための人間工学およびコンプライアンスを向上させるために、特に有用であり得る。
【0080】
いくつかの非限定的な例示的変形例では、エンクロージャ(204)は、円柱、立方体、三角柱、六角柱、多角柱、および同等物を含む、1つ以上の形状を備えてもよい。いくつかの変形例では、異なる流体(例えば、ガス、液体)および流体の組み合わせが、エンクロージャ(204)の異なるセットを充填するために使用されてもよい。
【0081】
図2Cは、熱電層(210)およびエンクロージャ(204)を図示するが、共形化可能基板(202)は、エンクロージャ(204)を伴わない熱電層(210)、または熱電層(210)を伴わないエンクロージャ(204)を備えてもよい。
(伸縮式患者プラットフォーム)
【0082】
概して、本明細書に説明される患者プラットフォームデバイスは、患者プラットフォームの移動を撮像および/または治療ビーム放出と協調させるように構成されてもよい。例えば、患者プラットフォームの剛性下側部分の移動および位置付けは、撮像および/または治療ビームとの交差を回避するように制御されてもよい。その一方で、患者プラットフォームの放射線透過性上側部分は、撮像および/または治療ビームに交差するように制御されてもよい。患者プラットフォームおよびビームの本空間ならび時間的制御は、撮像および/または治療ビームに悪影響を及ぼす、または別様に干渉することなく、ガントリの患者領域の中への剛性部分の移動を可能にし得る。故に、放射線透過性部分の長さは、患者プラットフォーム沈下が低減され得るように、短縮されてもよい。下記でさらに詳細に議論されるように、患者プラットフォームの剛性下側部分および放射線透過性上側部分は、相互に対して移動する(
図3A-3B)、または相互に対してそれらの位置を維持してもよい(
図3C-3D)。
【0083】
一変形例では、
図3A-3Bは、相互に対して移動し得る、剛性部分と、放射線透過性部分とを有する、患者プラットフォーム(301)を図示する。
図3A-3Bは、伸縮式患者プラットフォームシステム(300)の断面側面図である。システム(300)は、下側部分(304)に結合される上側部分(302)を有する、患者プラットフォーム(301)を備えてもよい。上側部分(302)は、下側部分(304)に対してX軸に沿って軸方向に移動するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、上側部分(302)は、放射線透過性であり得、下側部分(304)は、放射線不透過性であり得る。基部(306)が、患者プラットフォーム(301)の下側部分(304)に結合されてもよい。下側部分(304)は、基部(306)に対して移動するように構成されてもよい。故に、患者プラットフォーム(301)は、ガントリ(310)の患者領域の中および外に延在されると、軸方向に伸縮してもよい。いくつかの変形例では、上側部分(302)は、下側部分(304)に対して上側部分(302)を移動させるように構成される駆動機構(例えば、単一のモータ)に結合される、レールのセットを備えてもよい。同様に、下側部分(304)は、基部(306)に対して下側部分(304)を移動させるように構成される駆動機構に結合される、レールのセットを備えてもよい。
【0084】
いくつかの変形例では、上側部分(302)および下側部分(304)は、異なる放射線透過性を有してもよい。例えば、上側部分(302)は、放射線不透過性であり、さらなる剛性を有し得る、下側部分(304)に対して、放射線透過性であり、あまり剛性ではなくてもよい。
【0085】
システム(300)はさらに、撮像放射線源(320)と、治療放射線源(330)とを有する、ガントリ(310)を備えてもよい。例えば、撮像放射線源(320)は、kV放射線源であってもよく、治療放射線源(330)は、MV放射線源であってもよい。治療放射線源(330)は、マルチリーフコリメータ(332)に結合されてもよく、検出器(336)の反対側に位置してもよい。治療放射線源(330)は、患者プラットフォーム(301)の縦軸と垂直な治療ビーム平面内で治療ビーム(334)を放出するように構成されてもよい。撮像放射線源(320)は、患者プラットフォーム(301)の縦軸と垂直な治療ビーム平面内で撮像ビーム(322)を放出するように構成されてもよく、患者を通した撮像ビーム(322)の伝送は、撮像検出器(337)によって検出されてもよい。
図3Aは、同時に放出され、それによって、患者の別の領域を撮像しながら、患者の1つの領域を治療している際の撮像ビーム(322)および治療ビーム(334)の両方を描写するが、これらのビームはそれぞれ、連続的に、または別個にアクティブ化され得ることを理解されたい。すなわち、撮像ビーム(322)を使用する患者の撮像は、患者が治療ビーム(334)を用いて治療されている間に行われる必要がない(例えば、撮像ビーム(332)および治療ビーム(334)は、同時にアクティブ化されない)。
【0086】
撮像手技に関して、システム(300)は、その実施例が
図3Aに描写される、撮像構成であってもよい。そこで示されるように、コントローラ(340)は、撮像ビーム(322)に交差することなく、可能な限り撮像ビーム(322)の近くに(放射線不透過性であり得る)剛性下側部分(304)を移動させるように構成されてもよい。下側部分(304)の前縁は、撮像ビーム(322)の平面から第1の距離によって分離されてもよい。いくつかの変形例では、第1の距離は、約2センチメートルであってもよい。このようにして、患者プラットフォーム(301)のより剛直性の部分は、撮像ビーム(322)に干渉することなく、可能な限り撮像ビーム(322)の近くに移動されてもよい。上側部分(302)は、撮像ビーム(322)に交差し、患者(図示せず)の所望の領域を撮像するように、下側部分(304)に対して軸方向に自由に移動(伸縮)されてもよい。
【0087】
図3Aに示されるように、システム(300)のコントローラ(340)は、下側部分(304)が撮像ビーム(322)の撮像平面と交差しておらず、上側部分(302)が撮像ビーム(322)の撮像平面に交差するように、上側部分(302)および下側部分(304)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、放射線透過性上側部分(302)のみが、撮像ビーム(322)に交差する。
【0088】
放射線療法手技に関して、システム(300)は、その実施例が
図3Bに描写される、治療構成で配置されてもよい。そこで示されるように、コントローラ(340)は、治療ビーム(334)に交差することなく、可能な限り治療ビーム(334)の近くに(放射線不透過性であり得る)剛性下側部分(304)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、患者プラットフォーム(301)のより剛直性の部分は、治療ビーム(334)に干渉することなく、可能な限り治療ビーム(334)の近くに移動されてもよい。いくつかの変形例では、下側部分(304)は、下側部分(304)の前縁が治療平面から離れた事前決定された第2の距離に位置し得るように(
図3B)、(例えば、駆動機構によって)位置付けられてもよい。例えば、第2の距離は、約2センチメートルであってもよい。上側部分(302)は、治療ビーム(334)に交差し、患者(図示せず)を治療するように、下側部分(304)に対して軸方向に自由に移動(伸縮)されてもよい。
図3Bに描写される治療構成では、撮像放射線源(320)は、(放射線不透過性であり得る)剛性下側部分(304)が撮像放射線源(320)のビーム経路内に位置するため、アクティブ化されなくてもよい。
【0089】
図3Bに示されるように、システム(300)のコントローラ(340)は、下側部分(304)が治療ビーム(334)の治療平面と交差しておらず、上側部分(302)が治療ビーム(334)の治療平面に交差するように、(例えば、駆動機構によって)上側部分(302)および下側部分(304)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、放射線透過性上側部分(302)のみが、治療ビーム(334)に交差する。
【0090】
図3C-3Dは、相互に対してそれらの位置を維持する、剛性部分と、放射線透過性部分とを有する、患者プラットフォーム(351)を備える、患者プラットフォームシステム(350)の別の変形例の断面側面図を図示する。システム(350)は、下側部分(354)に対して固定される上側部分(352)を有する、患者プラットフォーム(351)を備えてもよい。例えば、上側部分(352)のカンチレバー状部分の長さは、
図3C-3Dでは一定である。いくつかの変形例では、上側部分(352)は、放射線透過性であり得、下側部分(354)は、放射線不透過性であり得る。患者プラットフォーム(351)の基部(356)は、下側部分(354)に結合され、患者プラットフォーム(351)の高さおよび/またはピッチを制御するように構成されてもよい。下側部分(354)は、患者プラットフォーム(351)が基部(356)に対して移動し得るように、基部(356)に対して移動可能であり得る。故に、患者プラットフォーム(351)は、ガントリ(310)の中および外へ延在されると、基部(356)に対して軸方向に伸縮してもよい。下側部分(354)は、基部(356)からカンチレバー状であり得る(例えば、
図3D)下側部分(354)の長さにかかわらず、下側部分(354)が基部(356)に対して沈下しないように、十分に剛性である任意の材料から作製されてもよい。加えて、または代替として、下側部分(354)は、上側部分(352)の材料よりも剛性である任意の材料から作製されてもよい。
【0091】
上側部分(352)が下側部分(354)に対して固定され得るため、患者プラットフォーム(351)に横たわる患者(図示せず)は、(患者が移動しないと仮定して)患者プラットフォーム(351)に一定の沈下を引き起こし得ることを理解されたい。その結果として、患者プラットフォーム(351)の沈下は、患者プラットフォーム(351)の長さを横断する既知の値のセットを備え得る。患者の特定の着目領域における患者プラットフォームの沈下は、治療セッションに先立って、および/またはその開始時に決定され、プラットフォーム(352)が基部(356)に対して移動する方法にかかわらず、セッションの全体を通して同一のままであってもよい。さらに、上側部分(352)を下側部分(354)に固定することによって、
図3C-3Dに図示される患者プラットフォーム(351)は、
図3A-3Bに図示される患者プラットフォーム(301)よりも製造することが単純であり得る。
【0092】
撮像手技に関して、システム(350)は、その実施例が
図3Cに描写される、撮像構成であってもよい。そこで示されるように、コントローラ(340)は、撮像ビーム(322)に交差することなく、可能な限り撮像ビーム(322)の近くに(放射線不透過性であり得る)下側部分(354)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、患者プラットフォーム(351)の放射線不透過性部分は、撮像ビーム(322)に干渉することなく、可能な限り撮像ビーム(322)の経路の近くに移動されてもよい。いくつかの変形例では、下側部分(354)は、下側部分(354)の前縁が撮像平面から離れた事前決定された第1の距離に位置し得るように(
図3C)、位置付けられてもよい。例えば、第1の距離は、約2センチメートルであってもよい。上側部分(352)は、画像ビーム(322)に交差し、患者(図示せず)の所望の領域を撮像してもよい。
【0093】
図3Cに示されるように、システム(350)のコントローラ(340)は、下側部分(354)が撮像ビーム(322)の撮像平面と交差しておらず、上側部分(352)が撮像ビーム(322)の撮像平面に交差するように、上側部分(352)および下側部分(354)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、放射線透過性上側部分(352)のみが、撮像ビーム(322)に交差する。
【0094】
放射線療法手技に関して、システム(350)は、その実施例が
図3Dに描写される、治療構成で配置されてもよい。そこで示されるように、コントローラ(340)は、治療ビーム(334)に干渉することなく、可能な限り治療ビーム(334)の近くに(放射線不透過性であり得る)剛性下側部分(304)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、患者プラットフォーム(351)の下側部分(354)は、放射線量を受容することなく、可能な限り治療ビーム(334)の近くに移動されてもよい。いくつかの変形例では、下側部分(354)は、下側部分(354)の前縁が治療平面から離れた事前決定された第2の距離に位置し得るように(
図3D)、位置付けられてもよい。例えば、第2の距離は、約2センチメートルであってもよい。上側部分(352)は、治療ビーム(334)に交差し、患者(図示せず)を治療してもよい。
図3Dに描写される治療構成では、撮像放射線源(320)は、(放射線不透過性であり得る)剛性下側部分(354)が撮像放射線源(320)のビーム経路内に位置するため、アクティブ化されなくてもよい。
【0095】
図3Dに示されるように、システム(350)のコントローラ(340)は、下側部分(354)が治療ビーム(334)の治療平面と交差しておらず、上側部分(352)が治療ビーム(334)の治療平面に交差するように、患者プラットフォーム(351)を移動させるように構成されてもよい。このようにして、放射線透過性上側部分(352)のみが、治療ビーム(334)に交差する。
【0096】
いくつかの非限定的な例示的変形例では、上側部分(302、352)は、放射線透過性炭素繊維を含んでもよく、下側部分(304、354)は、放射線不透過性アルミニウムまたは他の剛直性の低Z材料を含んでもよい。これらの変形例では、患者プラットフォーム(301、351)のアルミニウム部分は、炭素繊維部分(302、352)よりも少なく沈下するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、下側部分(304、354)は、上側部分(302、352)よりも厚くあり得る。いくつかの変形例では、下側部分(304、354)は、約0.02~0.50メートルの高さを有してもよく、上側部分(302、352)は、下側部分(302、354)よりも小さい高さを有してもよい。いくつかの変形例では、説明される患者プラットフォーム(300、350)は、
図4A-4Eに関して詳細に説明されるように、垂直駆動システム(例えば、鋏要素)を備えてもよい。
(調節可能患者プラットフォーム)
【0097】
概して、本明細書に説明される患者プラットフォームデバイスは、複数の自由度を提供して、患者プラットフォーム上の患者を放射線療法処置ビームに対して所望の位置および配向に移動させてもよい。
図4A-4Cおよび4Fに示されるように、患者プラットフォーム(401)は、軸方向、側方、および垂直平行移動、およびピッチおよび/またはヨー回転のうちの少なくとも1つを提供してもよい。
【0098】
図4A-4Bおよび4Dは、基部(420)に結合される放射線透過性患者プラットフォーム(401)を備える、システム(400)の側面図であり、
図4C、4E、および4Fは、斜視図である。基部(420)は、ガントリ(明確にするために示されていない)の患者領域の外部に提供されてもよく、放射線透過性ではなくてもよい。患者プラットフォーム(401)は、上側部分(402)と、下側部分(404)とを備えてもよい。上側部分(402)は、例証のために一定の縮尺で描かれていない(例えば、上側部分(402)は、
図4Aでは比較的短い)。枢動部(412)が、患者プラットフォーム(401)の上側部分(402)を患者プラットフォーム(401)の下側部分(404)に結合してもよい。いくつかの変形例では、枢動部(412)は、曲線レールのセット(例えば、2つ)を備えてもよい。枢動部(412)は、患者プラットフォーム(401)の上側部分(402)が、撮像または治療ビームのいずれかに干渉することなく、Z軸(414)を中心として回転することを可能にし得ることを理解されたい。
【0099】
いくつかの変形例では、軸方向駆動システム(440)、側方駆動システム(450)、垂直駆動システム(460)、ピッチ駆動システム(470)、およびヨー駆動システム(410)のうちの1つ以上のものが、患者プラットフォーム(401)に結合されてもよい。例えば、軸方向駆動システム(440)は、下側部分(404)と側方駆動システム(450)との間に結合されてもよく、側方駆動システム(450)は、軸方向駆動システム(440)とヨー駆動システム(410)との間に結合されてもよく、ヨー駆動システム(410)は、側方駆動システム(450)とピッチ駆動システム(470)との間に結合されてもよく、ピッチ駆動システム(470)は、ヨー駆動システム(410)と上側部分(402)との間に結合されてもよい。本構成は、垂直駆動システム(460)の移動が他の駆動システムから独立し得るように、軸方向駆動システム(440)、側方駆動システム(450)、ピッチ駆動システム(470)、およびヨー駆動システム(410)が、垂直駆動システム(460)に対して軸方向に移動することを可能にする。
【0100】
いくつかの変形例では、システム(400)は、側方駆動システム(450)、垂直駆動システム(460)、ピッチ駆動システム(470)、およびヨー駆動(410)のうちの1つ以上のものを制御するように構成される、プロセッサと、メモリとを備える、コントローラ(図示せず)を備えてもよい。いくつかの変形例では、軸方向駆動システム(440)、側方駆動システム(450)、およびピッチ駆動システム(470)はそれぞれ、単一のモータ(例えば、送りねじ駆動部、リニアモータ)によって駆動される、一対の線形レールを備えてもよい。軸方向駆動システム(440)は、患者プラットフォーム(401)の下部分(404)に結合される軸方向駆動要素(442)を備えてもよい。一対の軸方向レール(444)が、軸方向駆動要素(442)に結合されてもよい。軸方向駆動システム(440)は、軸方向レール(444)に沿って上側部分(402)を移動させることによって、下側部分(404)に対して軸方向に(X軸に沿って)上側部分(402)を移動させるように構成されてもよい。いくつかの変形例では、軸方向駆動要素(442)は、ひいては、軸方向レール(444)に結合される、送りねじおよび/または駆動ベルトに結合される、回転モータを備えてもよい。例えば、軸方向駆動要素(442)は、最大約0.5Nmのモータ連続ピークトルクを生成してもよい。他の変形例では、軸方向駆動要素(442)は、軸方向レール(444)に結合されるリニアモータを備えてもよい。いくつかの変形例では、軸方向レール(444)は、約35cm~55cmの間で相互から離間されてもよい。各レール(444)の断面幅は、約15mm~約30mmであってもよい。いくつかの変形例では、軸方向駆動システム(440)は、最大約200cmの範囲内で下側部分(404)に対して上側部分(402)を軸方向に平行移動させるように構成されてもよい。
【0101】
側方駆動システム(450)は、患者プラットフォーム(401)に結合される側方駆動要素(452)を備えてもよい。一対の側方レール(454)が、側方駆動要素(452)に結合されてもよい。側方駆動システム(450)は、側方レール(454)に沿って患者プラットフォーム(401)を移動させることによって、下側部分(404)に対して横方向に(Y軸に沿って)上側部分(402)を移動させるように構成されてもよい。例えば、
図13A-13Cは、ガントリ(1330)内で横方向に(Y軸に沿って)移動する患者プラットフォーム(1310)を図示する。側方レール(454)は、軸方向レール(444)と垂直に配置されてもよい。側方駆動要素(452)は、最大約0.5Nmのモータ連続ピークトルクを生成してもよい。いくつかの変形例では、側方レール(454)は、約45cm~約75cmの間で相互から離間されてもよい。各レール(454)の断面幅は、約15mm~約30mmであってもよい。いくつかの変形例では、側方駆動システム(450)は、最大約200cmの側方可動域を有してもよい。
【0102】
患者プラットフォーム(401)に結合されるピッチ駆動システム(470)は、ピッチ枢動部(478)を中心として上側部分(402)を傾斜させるように、上側部分(402)の端部を上昇および/または下降させるように構成されてもよい。ピッチ駆動要素(472)は、上側部分(402)の端部を垂直に平行移動させるように、1つ以上のウェッジ(474)に結合されてもよい。いくつかの変形例では、ピッチ駆動システム(470)は、患者プラットフォーム(401)に結合されるピッチ駆動要素(472)を備えてもよい。いくつかの変形例では、ピッチ駆動システム(470)は、ピッチ線形ねじ(476)を介してピッチ駆動要素(472)に結合される、一対のウェッジ(474)を備えてもよい。ピッチ駆動システム(470)は、ピッチ枢動部(478)を中心として(Y軸を中心として)患者プラットフォーム(401)を傾斜させるように構成されてもよい。例えば、ピッチ駆動要素(472)およびねじ(476)は、2つのウェッジ(474)のうちの第2のものが上向きに(Z軸に沿って)押動されるように、2つのウェッジ(474)のうちの1つを側方に(Y軸に沿って)駆動してもよい。第2のウェッジを上向きに押動することは、(ウェッジ(474)が結合される)患者プラットフォーム(401)の上側部分(402)の第1の端部が、患者プラットフォーム(474)の上側部分(402)の第2の端部よりも高いように、患者プラットフォーム(401)の上側部分(402)を傾転させてもよい。ピッチ枢動部(478)を中心とした回転は、水平面(例えば、X-Y平面および下側部分(404)平面)に対する患者プラットフォーム(474)の上側部分(402)の傾斜または傾転を可能にする。
【0103】
図4Fは、
図4Cに描写されるようなピッチ駆動システム(470)の変形例の斜視図である。特に、ピッチ駆動要素(472)は、ピッチ線形ねじ(476)に結合される歯付きベルトを備える、モータ(471)を備えてもよい。例えば、モータ(472)は、第1の線形ねじ(476a)および第2の線形ねじ(476b)に結合されてもよい。第1および第2の線形ねじ(476a、476b)は、第1のウェッジ(474a)(例えば、下側ウェッジ)の個別の部分に結合されてもよい。第1のウェッジ(474a)の各部分は、一対の側方に配向された線形レールに結合されてもよい。第1のウェッジ(474a)は、第1のウェッジ(474a)の2つの部分が同時に相互に向かって移動する、または相互から離れるように、ねじ(476)を介して対称的に側方に移動してもよい。
【0104】
ウェッジ(474)はさらに、線形レールのセットを介して第1のウェッジ(474a)に摺動可能に結合される、第2のウェッジ(474b)(例えば、上側ウェッジ)を備えてもよい。例えば、第1のウェッジ(474a)は、対応する第2のウェッジ(474b)の第2の角度付き表面(479)に面して配置される、第1の角度付き表面(477)を備えてもよい。第2の角度付き表面(479)は、その上で第1のウェッジ(474a)が摺動する、線形レールのセットを備えてもよい。第1のウェッジ(474a)の側方運動は、したがって、上側部分(402)が傾斜し得るように、第2のウェッジ(474b)および上側部分(402)の垂直運動に変換されてもよい。いくつかの変形例では、ピッチ駆動システム(470)は、最大約5度だけ上側部分(402)の近位端を上に傾斜させ、最大約3度だけ上側部分(402)を下に傾斜させてもよい。いくつかの変形例では、上側部分(402)のピッチの変化が、上側部分(402)のカンチレバー状端の沈下に対抗するために使用されてもよい。
【0105】
いくつかの変形例では、第1のウェッジ(474a)の各部分は、約200mm~約250mmの幅と、約60mm~約120mmの長さと、約25mm~約75mmの高さとを備えてもよい。例えば、第1のウェッジ(474a)の各部分は、約220mmの幅と、約90mmの長さと、約50mmの高さとを備えてもよい。いくつかの変形例では、第1の角度付き表面(477)は、水平面(すなわち、X-Y平面)に対して約30度~約50度の角度を備えてもよい。例えば、第1の角度付き表面(477)は、約38度の角度を備えてもよい。
【0106】
いくつかの変形例では、第2のウェッジ(474b)の各部分は、約40cm~約60cmの幅と、約50mm~約150mmの長さと、約10cm~約30cmの高さとを備えてもよい。例えば、第2のウェッジ(474b)の各部分は、約50cmの幅と、約10cmの長さと、約20cmの高さとを備えてもよい。いくつかの変形例では、第2の角度付き表面(479)は、水平面(すなわち、X-Y平面)に対して約130度~約150度の角度を備えてもよい。例えば、第2の角度付き表面(479)は、約142度の角度を備えてもよい。
【0107】
図4A-4Cに示されるように、垂直駆動システム(460)は、いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)に結合される、一対の鋏要素(462)と、対応するシリンダ(468)(例えば、油圧式、空気圧式)とを備えてもよい。垂直駆動システム(460)は、基部(420)に対して垂直方向に(Z軸に沿って)患者プラットフォーム(401)を移動させるように構成されてもよい。患者プラットフォーム(401)の垂直移動は、軸方向駆動システム(440)、側方駆動システム(450)、ピッチ駆動システム(470)、およびヨー駆動システム(410)によって提供される、他の平行移動および/または回転移動から独立し得る。垂直駆動要素(464)は、1つ以上の線形ねじ(466)を通して鋏要素(462)に結合され、患者プラットフォーム(401)を上昇および/または下降させるように構成されてもよい。1つ以上のシリンダ(468)は、上向きの力を生成して、垂直駆動要素(464)を支援し、患者プラットフォーム(401)を移動させるように構成されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、シリンダ(468)のうちの1つ以上のものは、患者プラットフォーム(401)の基部(420)および下側部分(404)に枢動可能に結合されてもよい。鋏要素(462)は、枢動点(467)を中心として相互に結合される、第1のアーム(463)と、第2のアーム(465)とを備えてもよい。枢動点(467)は、第1のアーム(463)の中間部分を第2のアーム(465)の端部分に結合してもよい。第2のアーム(465)の他方の端部は、基部(420)に枢動可能に結合してもよい。第1のアーム(463)の端部は、下側部分(404)に枢動可能に結合してもよい。第1のアーム(463)の他方の端部は、第1のアーム(463)が軌道に沿って(X軸に沿って)軸方向に摺動し得るように、基部(420)の軌道に枢動可能に結合してもよい。軌道(469)が、第1のアーム(463)毎に提供されてもよい。
図4Cおよび4Eに示されるように、垂直駆動システム(460)のいくつかの変形例は、2対が基部(420)および下側部分(404)の端部のそれぞれに配置される、4対の第1および第2のアーム(463、465)を備えてもよい。
図4A-4Cに示される鋏要素(462)は、ミラー構成を備えてもよい。いくつかの変形例では、垂直駆動システム(460)が、ガントリの外側の固定位置に位置してもよい一方で、他の駆動システムは、ガントリに対して軸方向に平行移動してもよい。
【0108】
図4Aおよび4Cは、患者プラットフォーム(400)の各端部に配置される一対の鋏要素(462)を駆動するように構成される、2つの線形ねじ(466)を備える垂直駆動要素(464)を図示する。垂直駆動要素(464)が、線形ねじ(466)のうちの1つ以上のものを垂直駆動要素(464)から離れるように軸方向に(X軸に沿って)駆動すると、第1のアーム(463)の下側部分は、鋏要素(462)および下側部分(404)の高さが増加されるように、それらの個別の第2のアーム(465)に近づけられてもよい。逆に、垂直駆動要素(464)は、下側部分(404)の高さを減少させてもよい。患者プラットフォーム(400)は、線形ねじ(466)が不均等に駆動されるときに傾斜(例えば、傾転)されてもよい。いくつかの変形例では、第1のアーム(463)は、約60cm~約100cmの長さを備えてもよく、第2のアーム(465)は、約30cm~約60cmの長さを備えてもよい。いくつかの変形例では、軌道(469)は、約50cm~約90cmの長さを備えてもよい。いくつかの変形例では、垂直駆動システム(460)は、最大約60cmの垂直可動域を備えてもよい。
【0109】
いくつかの変形例では、
図4Dおよび4Eに示されるように、垂直駆動システム(460)は、平行構成で一対の鋏要素(462)を備えてもよい。すなわち、平行構成時の第1のアーム(463)はそれぞれ、同一方向に面し、相互と平行である。同様に、第2のアーム(465)はそれぞれ、同一方向に面し、相互と平行である。鋏要素の本構成は、サイズを縮小し、および/または垂直駆動要素(464)を単純化してもよい。垂直駆動要素(464)は、患者プラットフォームの一方の端部において線形ねじ(466)を介して一対の鋏要素(460)に直接結合されてもよい。患者プラットフォーム(400)の各端部における複数対の鋏要素(462)は、リンケージ(461)を介して結合されてもよい。例えば、リンケージ(461)は、患者プラットフォーム(400)の各端部における第1のアーム(463)を相互に結合してもよい。これは、患者プラットフォーム(400)の各端部における鋏要素のための線形ねじを提供するのではなく、1つの線形ねじ(466)を使用して、垂直駆動要素(464)が鋏要素(462)のそれぞれを同時に(例えば、ともに)駆動することを可能にする。垂直駆動要素(464)が垂直駆動要素(464)から離れるように軸方向に(X軸に沿って)線形ねじ(466)を駆動する(例えば、回転させる)と、第1のアーム(463)の下側部分は、鋏要素(462)および下側部分(404)の高さが減少されるように、それらの個別の第2のアーム(465)からより遠く離されてもよい。いくつかの変形例では、垂直駆動要素(464)は、空気圧式要素、電気機械要素、または油圧式要素を備えてもよい。いくつかの変形例では、シリンダ(468)はさらに、
図4A-4Cに関して説明されるような1つ以上のシリンダを備えてもよい。
【0110】
ヨー駆動システム(410)は、患者プラットフォーム(401)の上側部分(402)に結合されてもよい。ヨー駆動システム(410)は、ヨー駆動要素を備え、曲線レール(412)に沿って患者プラットフォーム(401)を移動させることによって、枢動部(412)の枢動軸(414)を中心として患者プラットフォーム(401)の下側部分(404)に対して患者プラットフォーム(401)の上側部分(402)の向きを変える(回転させる)ように構成されてもよい。いくつかの変形例では、曲線レールは、剛直性基部を提供し、約1.0cm~約10.0cmの長さを備えてもよい。いくつかの変形例では、曲線レール(412)は、約25cm~約35cmの半径を備え、約50cm~約70cmの間で離間されてもよい。いくつかの変形例では、ヨー駆動システム(410)は、最大約25度の可動域を提供してもよい。
【0111】
図4Aに描写される患者プラットフォーム(401)の下側部分(404)は、向きを変えない。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)は、オペレータが患者プラットフォームの位置を手動で調節する(例えば、軸方向位置および/または側方位置を調節する)ためのハンドル(480)を備えてもよい。上記に説明されるシステム(400)が、下記に説明および図示される
図12および13A-13Eに対応する方法のうちのいずれかと併せて使用され得ることに留意されたい。いくつかの変形例では、本明細書に説明されるようなシステム(400)は、
図13A-13Eに説明される方法に関して等、本明細書で詳細に説明されるように患者プラットフォームを移動させるために使用されてもよい。
【0112】
いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)の1つ以上の部分は、その放射線透過性および剛性支持を患者に提供する能力に起因して、炭素繊維を含んでもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)は、約1.5m~約3.0mの長さと、約0.50m~約2.0mの幅と、約0.05m~約0.50mの厚さとを有してもよく、好ましくは、約2mの長さと、約0.50mの幅と、約0.10mの厚さとを有してもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)は、約210キログラムの可搬重量を有し、約2メートルの基部(112)の端部からの延在長を有してもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)は、
図1A-1Fに関して本明細書で詳細に説明されるような伸長要素および/またはボアのうちの1つ以上のものを備えてもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム(401)は、
図2A-2Cに関して本明細書で詳細に説明されるような共形化可能基板を備えてもよい。
(ファントム)
【0113】
概して、本明細書では、放射線療法システムの1つ以上の構成要素を較正する際に使用するためのファントムを備える、患者プラットフォームが開示される。例えば、放射線療法システムは、回転可能ガントリと、ガントリ上に搭載される1つ以上の放射線検出器と、ガントリ上に搭載される放射線源(例えば、リニアック)と、放射線源の放射線ビーム経路内に配置されるビーム成形アセンブリとを備えてもよい。ビーム成形アセンブリは、ジョーおよび/またはコリメータの1つ以上のセットを備えてもよい。加えて、または代替として、いくつかの放射線療法システムは、CT画像を獲得するために使用され得る、CTシステム等の撮像システムを備えてもよい。放射線検出器は、放射線源からファントムを通して放出されるビームを受容してもよい。ファントムは、複数のタイプの放射線検出器を備えてもよく、放射線源、マルチリーフコリメータ、放射線検出器の予期されるまたは所望の機能を特性評価、検証、および/または較正するため、および線量送達および線量計算アルゴリズムの性能を検証するために使用されてもよい。これらの線量計のうちの1つ以上のものによって生成されるデータは、品質保証手技に使用されてもよい。例えば、毎日の品質保証手技は、放射線検出器の較正のための異なる深度の2つの水充填段を通して放出される2つのビームを使用して、線量データを迅速に生成してもよい。別の品質保証手技(例えば、毎週、毎月、四半期)は、複数の放射線検出器(例えば、水充填段、電離チャンバ、X線撮影用フィルム)を通して放出される複数のビームを使用してもよい。複数の放射線検出器タイプから線量データのより大きいセットを生成することは、異なるタイプの放射線検出器(例えば、電離チャンバ、X線撮影用シート等)によって生成される線量データの相互較正を可能にすることによって、線量データおよび後続の検証および/または較正の正確度を増加させ得る。いくつかの変形例では、ファントムは、患者プラットフォームの患者治療領域の外側の便宜的な格納を可能にする、事前決定された場所において患者プラットフォームの下面に搭載されてもよい。特に、患者治療領域の下およびそこから離れたファントムの場所は、患者が患者プラットフォームの患者支持表面上に配置され、ファントムからの干渉を伴わずに放射線療法処置を受容することを可能にする。換言すると、患者プラットフォームの下の空間の一部は、患者プラットフォームを使用する放射線療法手技を改変することなく、ファントムを搭載するために効率的に使用され得る。
【0114】
図16A-16Bは、ファントム(1602)のいくつかの変形例の断面側面図を描写する。例えば、
図16Aは、患者プラットフォーム(1620)と、患者プラットフォームの下面に結合される(例えば、搭載される)ファントム(1602)とを備える、放射線療法システム(1600)を描写する。患者プラットフォーム(1620)は、患者支持表面の反対側に配置される下面(例えば、
図16Aの放射線検出器(1640)に面する側面)を伴って、その上で患者を保持するように構成される患者支持表面(例えば、
図16Aの放射線源(1630)に面する側面)を有してもよい。患者プラットフォーム(1620)は、例証のために一定の縮尺で描かれていない(例えば、患者領域(1650)は、
図16Aでは比較的短い)。放射線源(1630)および放射線検出器(1640)が、ガントリ(明確にするために示されていない)上に配置され、患者プラットフォーム(1620)およびファントム(1602)に交差するビーム経路を生成するように、患者プラットフォーム(1620)に対して位置付けられてもよい。ファントム(1602)は、患者領域(1650)の外側にある患者プラットフォーム(1620)のファントム領域(1660)内に配置されてもよい。すなわち、ファントム領域(1660)ではなく患者領域(1650)が、治療セッション中に放射線源(1630)のビーム平面に交差するように位置付けられてもよい。患者プラットフォーム(1620)は、ビーム平面が品質保証手技中のみにファントム領域(1660)に交差するように前進されてもよい。ファントム(1602)は、水等の液体のために構成される内部容積を有する、筐体を備えてもよい。例えば、筐体は、内部流体密封容積を画定してもよい。筐体は、処方学的に水に類似し得る、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))等の材料を含んでもよい。
【0115】
図16Aに示されるように、ファントム(1602)の筐体は、ファントム(1602)の縦軸(例えば、X軸)に沿って配列される複数の段(1604)を備えてもよい。各段は、対応する事前決定された深度を有してもよい。システム(1600)は、送達される線量測定が段毎に参照線量データ(例えば、期待される線量測定)と比較され得るように、事前決定された放射線量を段のうちの1つ以上のものに送達するように構成されてもよい。測定される線量と予期される線量との間の差異は、システム(1600)の1つ以上の構成要素の較正に使用されてもよい。ファントム(1602)は、個別のビーム(1632)が各段を通過するときに、検出器(1630)がファントムの少なくとも2つの段深度に対応する線量データを生成し得るように、2つ以上の段を備えてもよい。異なる段深度における線量データは、絶対および/または相対線量測定計算に使用されてもよい。いくつかの変形例では、段(1604)を使用して検出器(1640)によって生成される線量データは、電離チャンバ(1606)を使用して生成される線量データ、X線撮影用フィルムを使用して生成される線量データ、および/または他の線量計によって生成される線量データのうちの1つ以上のものに対して、較正されてもよい。
【0116】
いくつかの変形例では、線量データは、放射線の第1の点線量が第1の深度(例えば、約5cmの参照深度)において測定され、少なくとも第2の点線量が第2の深度(例えば、約10cm)において測定される、組織ファントム比(TPR)を計算するために使用されてもよい。TPRは、放射線源のビーム品質を特性評価するために使用されてもよく、複数の深度における点線量測定は、TPR値の正確度を向上させるために使用されてもよい。
【0117】
いくつかの変形例では、ファントム(1602)は、2、3、4、5、6、7つ以上の段を備えてもよい。例えば、ファントム(1602)は、同一の材料(例えば、水)の5つまたは6つの段を備えてもよい。いくつかの変形例では、段は、異なる材料を有してもよい。例えば、各段は、異なる密度および/または減衰特性を備えてもよい。各段は、水で充填されたときに約1cm~約4cm以上の深度(すなわち、Z軸に沿った)を備えてもよい。ファントム(1602)は、少なくとも約2cmの幅(すなわち、Y軸に沿った)を備えてもよい。各段(1604)は、約2cm~約5cmの長さを有してもよい。例えば、6つの段を備えるファントム(1602)は、約25cm~約40cmの深度を有してもよい。ファントム(1602)の各段(1604)は、ファントム(1602)の縦軸(すなわち、X軸)と平行な平坦域を備えてもよい。他の変形例では、ファントム(1602)の段(1604)は、患者プラットフォーム(1620)の横軸(すなわち、Y軸)に沿って離間されてもよい。
図16Aに描写される段(1604)は、単調関数に対応し、階段のセットに類似するが、段(およびそれらの対応する深度)は、任意の所望の構成でファントムの縦軸に沿って順序付けられ、離間されてもよい。
【0118】
ファントム(1602)はさらに、複数の放射線検出器(例えば、電離チャンバおよび線量計スロット)を備えてもよい。いくつかの変形例では、放射線検出器(1606、1608)はそれぞれ、その対応する段(1604)の事前決定された深度において配置されてもよい。いくつかの変形例では、ファントム(1602)は、電離チャンバ(1606)等のガス充填放射線検出器を含む、1つ以上の放射線検出器を備えてもよい。電離チャンバ(1606)は、アノード・カソード電極対を有する、空気チャンバを備えてもよい。電極対は、電位計および電力供給源(
図16Aに示されていない)に結合されてもよい。電極対の間に印加される電圧電位は、チャンバ(1606)内で電場を生成してもよい。チャンバ内のガスが、放射線源(1630)によって放出される放射線ビーム(1632)によって電離されるとき、電離チャンバ(1606)内で生成される結果として生じた電離電流は、電位計によって測定されてもよい。電離電流は、電離チャンバによって受容される放射線量に比例し、絶対および/または相対線量測定に使用されてもよい。故に、ビーム(1632)の絶対線量が、計算され、システム(1600)(例えば、放射線源(1630))を較正するために使用されてもよい。
【0119】
図16Aに示されるように、電離チャンバ(1606)および線量計スロット(1608)はそれぞれ、実質的に、その対応する段(1604)の平面内にあってもよい。すなわち、電離チャンバ(1606)はそれぞれ、ファントム(1602)の縦軸に沿って、その対応する段(1604)の事前決定された深度において配置されてもよい。これは、電離チャンバ(1606)を使用して生成される線量データが、段および放射線検出器(1640)を使用して生成される線量データ、X線撮影用フィルムを使用して生成される線量データ、および/または他の線量計を使用して生成される線量データのうちの1つ以上のものに対して、較正されることを可能にする。例えば、電離チャンバ(1606)に結合される電位計から生成される線量データは、ファントム(1602)の事前決定された深度における絶対線量を計算するために使用されてもよい。いくつかの変形例では、電離チャンバ(1606)は、平行プレートチャンバ、円筒形チャンバ、ウェルタイプチャンバ、自由空気チャンバ、通気式チャンバ、密閉チャンバ、それらの組み合わせ、および/または同等物を備えてもよい。
【0120】
図16Bに示されるように、電離チャンバ(1606)は、いくつかの変形例では、ファントム(1602)の縦軸(すなわち、X軸)に沿って、かつ垂直軸(すなわち、Z軸)に沿って配列されてもよい。このようにして、Z軸と平行に放出されるビーム(1632)は、別の電離チャンバからの干渉を伴わずに単一の電離チャンバに交差してもよく、したがって、別の電離チャンバ内のガスからの減衰変化に起因するクロストークおよび/またはくぼみ効果を低減させる。いくつかの変形例では、複数の電離チャンバ(1606)は、縦軸(すなわち、X軸)に沿って相互の5mm以内にあってもよい。
【0121】
図16Aに示されるように、線量計スロット(1608)はそれぞれ、その対応する段の事前決定された深度において(例えば、実質的にその対応する段(1604)の平面内に)配置されてもよい。線量計スロット(1608)は、縦軸(すなわち、X軸)と略平行であり、垂直軸(すなわち、Z軸)に沿って配列されてもよい。いくつかの変形例では、1つ以上の線量計スロットが、放射線源(1630)のビーム散乱を測定するために使用されてもよい。例えば、垂直線量計スロット(1609)が、垂直軸と平行または略平行に配置されてもよい。例えば、垂直線量計スロット(1609)は、垂直軸(すなわち、Z軸)に対して約2度~約10度で角度を付けられてもよい。スロット(1608、1609)は、長方形、正方形、台形、卵形または楕円形、円弧形(例えば、半円弧、半球形、半円筒形)、それらの組み合わせ、および同等物を含む、1つ以上の形状を備えてもよい。スロット(1608、1609)は、ファントム(1602)の事前決定された深度においてX線撮影用シートを保持するために十分な高さを有する、開口部を画定してもよい。いくつかの変形例では、1つ以上のX線撮影用シート(例えば、X線撮影用フィルム)が、線量計スロット(1608、1609)のうちの1つ以上のものの間に配置されてもよい。X線撮影用シートは、放射線量測定を獲得するために使用されてもよい。X線撮影用シートからのデータは、高い空間分解能を有してもよく、分析のためにデジタル化されてもよい。例えば、X線撮影用シートは、ファントム(1602)に印加される線量を計算するために使用され、および/または線量マップを生成するために使用されてもよい。線量マップは、任意の線量逸脱を識別するように、予測される線量と比較されてもよい。いくつかの変形例では、較正曲線が、X線撮影用シートからの線量データを使用して生成されてもよい故に、リニアック、ガントリ、およびマルチリーフコリメータのうちの1つ以上のものの動作は、X線撮影用シートおよび/または放射線検出器を使用して獲得される放射線量データおよび/または線量マップに基づいて、正当性を立証され、および/または特性評価されてもよい。
【0122】
図17は、放射線療法システム(1700)のためのファントム(1702)を備える、患者プラットフォーム(1720)の別の変形例の断面側面図を描写する。例えば、
図17は、患者プラットフォーム(1720)の下面に結合(例えば、搭載)されるファントム(1702)を備える、放射線療法システム(1700)を描写する。患者プラットフォーム(1720)は、患者支持表面の反対側に配置される下面(例えば、
図17の放射線源(1730)に面するプラットフォームの表面)を伴って、その上で患者を保持するように構成される患者支持表面(例えば、
図17の放射線検出器(1740)に面するプラットフォームの表面)を有してもよい。患者プラットフォーム(1720)は、X軸と平行な縦軸を画定してもよい。患者プラットフォーム(1720)は、例証のために一定の縮尺で描かれていない(例えば、患者領域(1750)は、
図17では比較的短い)。放射線源(1730)および放射線検出器(1740)が、患者プラットフォーム(1720)およびファントム(1702)に交差するビームを生成するように、患者プラットフォーム(1720)に対してガントリ(明確にするために示されていない)上に配置されてもよい。ファントム(1702)は、患者領域(1750)の外側にある患者プラットフォーム(1720)のファントム領域(1760)内に配置されてもよい。すなわち、ファントム領域(1760)ではなく患者領域(1750)が、治療セッション中に放射線源(1730)のビーム平面に交差するように位置付けられてもよい。患者領域は、ファントム領域の縦方向長を上回る縦方向長を有する(
図17は、一定の縮尺で描かれておらず、ファントム領域は、拡大されている)。患者プラットフォーム(1720)は、ビーム平面が品質保証手技中のみにファントム領域(1760)に交差するように前進されてもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、ファントム領域の遠位にある患者領域を有してもよく、患者領域およびファントム領域は、重複していない。
【0123】
ファントム(1702)は、縦軸に沿って配列される複数の領域を有する、筐体を備えてもよい。例えば、ファントム(1702)は、個別のビーム(1732)が各領域を通過するときに、水充填ファントムの少なくとも2つ以上の事前決定された深度に対応する線量データを生成するために使用される、異なる減衰特性を有する、2つ以上の領域を有する筐体を備えてもよい。領域の線量データは、絶対および/または相対線量測定計算に使用されてもよい。いくつかの変形例では、検出器(1740)によって生成される線量データは、電離チャンバ(1712)を使用して生成される線量データ、X線撮影用フィルムを使用して生成される線量データ、および/または他の線量計を使用して生成される線量データのうちの1つ以上のものに対して、較正されてもよい。いくつかの変形例では、密度領域(1704、1706、1708、1710)は、患者プラットフォーム(1720)の縦軸(すなわち、X軸に沿った)または横軸(すなわち、Y軸に沿った)のいずれかに沿って離間されてもよい。
【0124】
図17に示されるように、ファントム(1702)は、個別の密度(A、B、C、D)を有する、第1の領域(1704)と、第2の領域(1706)と、第3の領域(1708)と、第4の領域(1710)とを備えてもよい。いくつかの変形例では、ファントム(1702)は、2、3、4、5、6、7つ、以上の密度領域を備えてもよい。例えば、ファントム(1702)は、それぞれ同一の厚さを有するが、異なる密度材料を含む、4つまたは5つの領域を備えてもよい。同一の厚さの4つの領域を備える、ファントムの一変形例では、第1の領域(1704)は、約1.5g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよく、第2の領域(1706)は、約5g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよく、第3の領域(1708)は、約10g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよく、第4の領域(1710)約20g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよい。同一の厚さの3つの領域を備える、ファントムの別の変形例では、第1の領域(1704)は、約1.5g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよく、第2の領域(1706)は、約10g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよく、第3の領域(1708)は、約20g/cm
2の面積あたりの質量を備えてもよい。代替として、各領域は、ファントム(1702)の他の領域と異なる密度および厚さを有してもよい。
【0125】
各密度領域は、少なくとも約5mm以上の厚さ(すなわち、Z軸に沿った)を備えてもよい。ファントム(1702)は、少なくとも約2cmの幅(すなわち、Y軸に沿った)を備えてもよい。ファントム(1702)の各領域は、約2cm~約5cmの長さを有してもよい。ファントム(1702)の可変密度領域は、鉛、銅、鋼鉄、アクリル、タングステン、ウラン、それらの組み合わせ、および同等物等の材料を含んでもよい。一変形例では、第1の領域(1704)は、アクリルを含んでもよく、第2の領域(1706)は、アルミニウムを含んでもよく、第3の領域(1708)は、銅または鋼鉄を含んでもよく、第4の領域(1710)は、鉛を含んでもよい。いくつかの変形例では、最高密度材料を伴う領域は、最高密度領域からの散乱放射線が他の領域の線量データに干渉しないように、他の領域から離れたより大きい距離に位置してもよい。
【0126】
いくつかの変形例では、ファントム(1702)はさらに、縦軸に沿って配列される複数の放射線検出器(1712、1714)を備えてもよい。例えば、
図17に描写されるように、各密度領域(1704、1706、1708、1710)は、個別の電離チャンバ(1712)と、線量計スロット(1714)とを有する。電離チャンバ(1712)および線量計スロット(1714)は、
図16A-16Bに関して本明細書に説明されるものに類似し得る。これらの変形例のうちのいくつかでは、線量計スロット(1714)は、その対応する電離チャンバ(1712)に交差するように配列されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、X線撮影用シートが線量計スロット(1714)およびイオンチャンバ(1710)の中に装填されるときに、電離チャンバプラグが、電離チャンバ(1712)の中に挿入されてもよい。他の変形例では、密度領域(1704、1706、1708、1710)の線量計スロット(1714)および電離チャンバ(1712)は、縦および/または横軸に沿って離間されてもよい。いくつかの変形例では、放射線検出器(1712、1714)は、処方学的に水に類似し得る、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))等の材料を含む、ファントム(1702)の領域中に配置されてもよい。放射線検出器(1712、1714)は、密度領域(1704、1706、1708、1710)の上方、下方、および/または間に配置されてもよい。いくつかの変形例では、各密度領域(1704、1706、1708、1710)は、事前決定された深度(例えば、約5cm)を備え、放射線源(1730)から放出されるビーム(1732)のための異なる減衰を提供し、それによって、異なる深度に対応する線量データを生成してもよい。
【0127】
本明細書に説明されるファントムは、所望され得るように、種々の形状を有してもよく、円柱形、円盤形、縦長形等であり得る。いくつかの変形例では、ファントムは、患者プラットフォームの患者支持表面上に配置されてもよい。いくつかの変形例では、電離チャンバ(1712)は、平行プレートチャンバ、円筒形チャンバ、ウェルタイプチャンバ、自由空気チャンバ、通気式チャンバ、密閉チャンバ、それらの組み合わせ、および/または同等物を備えてもよい。スロット(1714)は、長方形、正方形、台形、卵形または楕円形、円弧形(例えば、半円弧、半球形、半円筒形)、それらの組み合わせ、および同等物を含む、1つ以上の形状を備えてもよい。スロット(1714)は、ファントム(1702)の事前決定された深度においてX線撮影用シートを保持するために十分な高さを有する、開口部を画定してもよい。いくつかの変形例では、1つ以上のX線撮影用シート(例えば、X線撮影用フィルム)が、線量計スロット(1714)のうちの1つ以上のものの間に配置されてもよい。
【0128】
いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、高コントラスト縁を分解する放射線療法システムの放射線検出器(例えば、MV検出器)の能力およびコントラスト分解能を測定するために使用され得る、ファントムを備えてもよい。例えば、ファントムは、オペレータおよび/または放射線療法システムが、検出器の空間周波数およびコントラスト分解能の上限を決定することを可能にし得る、可変分離および/またはコントラスト勾配を有するパターンのセットを備えてもよい。一変形例では、ファントムは、多様な空間周波数を伴う高コントラストストライプを有する第1の領域と、背景強度に対する多様な強度またはコントラストを有する形状を伴う第2の領域とを備えてもよい。すなわち、第1の領域は、一定の強度またはコントラストレベルを伴うが、縁を分解する検出器の能力を測定するための可変空間周波数を伴うパターン(例えば、それらの間の距離が変動する、および/またはストライプ厚さが変動する、一連のストライプ)を備えてもよい。第2の領域は、一定の空間周波数を伴うが、強度またはコントラストの差異を分解する検出器の能力を測定するための背景強度に対する可変強度またはコントラストレベルを伴うパターン(例えば、同一サイズの卵形)を備えてもよい。このようにして、1つ以上の検出器(例えば、MVおよび/またはkV)の空間周波数およびコントラスト分解能が、決定されてもよい。測定される分解能は、予期される(例えば、較正される)検出器分解能と比較されてもよい。本明細書でより詳細に議論されるように、測定される分解能が事前決定された基準によって参照分解能と異なるときに、故障信号が生成されてもよい。いくつかの変形例では、ファントムは、
図16A-16Bおよび17に関して本明細書に説明されるような類似様式で、患者プラットフォームの下面に搭載されてもよい。
【0129】
ファントム(1800)は、検証および/または較正される放射線検出器の上限分解能内であり、かつそれを超える(例えば、上回るおよび下回る)パターンを含んでもよい。
図18は、空間周波数範囲を有する第1の反復パターン(1810)と、コントラスト範囲を有する第2の反復パターン(1820)とを備える、筐体(1802)を有する、ファントム(1800)の変形例の平面図を描写する。特に、空間周波数範囲は、放射線検出器の空間周波数上限内であり、かつそれを上回るように構成されてもよく、コントラスト範囲は、放射線検出器のコントラスト上限内であり、かつそれを上回るように構成されてもよい。第1の反復パターン(1810)および第2の反復パターン(1820)は、ファントム(1800)の縦軸(すなわち、X軸)に沿って離間されてもよい。筐体(1802)は、処方学的に水に類似し得る、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))等の材料を含んでもよい。
【0130】
第1の反復パターン(1810)および第2の反復パターン(1820)はそれぞれ、異なる間隔で離間される対照的な形状のセットを備えてもよい。放射線検出器によって撮像されるときに、バーおよび楕円体のセットは、検出器データ(例えば、画像データ)を生成してもよい。いくつかの変形例では、第1の反復パターン(1810)は、ファントム(1800)の縦軸に沿った可変分離を有する、長方形のバーのセットを備えてもよい。いくつかの変形例では、第2の反復パターン(1820)は、第1の厚さを有する、第1の形状(例えば、暗い楕円体)と、第1の厚さと異なる第2の厚さを有する、第2の形状(例えば、より明るい楕円体)とを備えてもよい。加えて、または代替として、第1の形状(例えば、暗い楕円体)は、第1の密度を有してもよく、第2の形状(例えば、明るい楕円体)は、第1の密度と異なる第2の密度を有してもよい。第1および第2の形状は、鉛、銅、鋼鉄、アクリル、タングステン、ウラン、それらの組み合わせ、および同等物等の材料を含んでもよい。
【0131】
いくつかの変形例では、反復パターンは、長方形、正方形、台形、卵形または楕円形、円弧形(例えば、半円弧、半球形、半円筒形)、それらの組み合わせ、および同等物を含む、1つ以上の形状を備えてもよい。筐体(1802)は、所望され得るように、種々の形状を有してもよく、円柱形、円盤形、縦長形等であり得る。いくつかの変形例では、ファントム(1800)は、患者プラットフォームの患者支持表面上に配置されてもよい。
【0132】
いくつかの変形例では、ファントム(1800)は、1、2、3、4、5つ、以上の反復パターンを備えてもよい。例えば、ファントム(1800)は、空間周波数分解能およびコントラスト分解能が、MV CTおよびkVCT検出器に関して決定されることを可能にするための4つの反復パターンを備えてもよい。いくつかの変形例では、ファントム(1800)は、約2cm~約5cmの幅(すなわち、Y軸に沿った)を備えてもよい。例えば、ファントム(1800)は、約3cm~約4cmの幅を備えてもよい。いくつかの変形例では、ファントム(1800)は、約10cm~約25cmの長さ(すなわち、X軸に沿った)を備えてもよい。例えば、ファントム(1800)は、約15cm~約20cmの長さを備えてもよい。いくつかの変形例では、ファントム(1800)は、少なくとも約0.2cmの高さ(すなわち、Z軸に沿った)を備えてもよい。例えば、ファントム(1800)の筐体(1802)は、約0.5cm~約2cmの高さを備えてもよい。
【0133】
いくつかの変形例では、ファントムの幅(すなわち、Y軸に沿った)は、患者プラットフォームの長さと平行に整合されてもよい。このようにして、放射線源(図示せず)から放出される単一のビームが、ファントム(1800)の第1および第2の反復パターン(1810、1820)の両方を撮像するために使用されてもよい。
【0134】
いくつかの変形例では、本明細書に説明されるようなファントム(例えば、ファントム(1602、1702、1800))は、1つ以上の放射線検出器およびタイプを使用する、エネルギー測定、較正、および/または検証手技に使用されてもよい。本明細書に説明されるファントムおよび関連付けられるシステムのうちのいずれかが、本明細書に説明される方法で使用されてもよい。本明細書に説明されるようなファントムは、患者プラットフォームの上または下方に配置されてもよい。いくつかの変形例では、ファントムは、患者プラットフォームの下に配置されるマウントを使用して、側方に外へ摺動してもよい。マウントは、オペレータが較正手技のためにファントムを準備することを可能にしてもよく、患者プラットフォームに対してファントムを摺動可能に位置付けるように構成されてもよい。例えば、マウントは、手動格納式および/またはモータ駆動型レールのセットを備えてもよい。いくつかの変形例では、マウントは、ファントムがファントムに対して後退されるときに患者プラットフォームおよび/または放射線源の動作を防止するように構成される、電気および/または機械的インターロックを備えてもよい。例えば、電離チャンバのセットは、電位計に接続されてもよく、X線撮影用シートのセットは、対応する線量計スロットの中に挿入されてもよく、ファントムは、水で充填されてもよい。いくつかの変形例では、1つ以上の電離チャンバは、ファントムの側面から装填されてもよい。個別のスロットの中に配置されるX線撮影用シートは、深度線量測定が獲得されることを可能にするスタックを形成してもよい。他の変形例では、ファントムは、患者プラットフォームに対して固定されてもよい。
【0135】
ファントムを構成(例えば、装填)した後、患者プラットフォームは、放射線源および検出器に対して事前決定された位置まで移動されてもよい。放射線源および検出器は、患者プラットフォームおよびファントムに対して事前決定されたガントリ角度において位置付けられてもよい。例えば、
図16Aは、放射線源(1630)および放射線検出器(1640)、および放射線源(1630)によって放出されるビーム(1632)がファントム(1602)の第1の段(1604)を照射するような位置に位置する患者プラットフォームを図示する。ビーム(1632)に基づいて検出器(1640)によって獲得される線量データは、患者プラットフォーム位置、ガントリ位置、段深度、および対応する参照データを含む、データとともに、コントローラのメモリの中に記憶されてもよい。1つ以上の放射線検出器を使用して、第1のファントムにおいて線量データを獲得した後、患者プラットフォーム(1620)は、他のファントム深度において、および/または他の放射線検出器を使用して、線量データを生成するように縦方向に移動されてもよい。
【0136】
いくつかの変形例では、線量データ(例えば、線量対水値)は、ファントムのスロットの中に配置されるX線撮影用シートによって獲得され、較正のために参照線量データのセットと比較されてもよい。例えば、較正された線量強度値は、患者によって受容され、オフラインまたはオンライン線量再構築で使用される線量に対応してもよい。可変密度領域のセットを備える、ファントムの変形例では、検出器データが、ビーム幅強度プロファイルを生成するために使用されてもよい。強度プロファイルのピーク値が、対応するイオンチャンバの線量値として設定されてもよい。TPR値が、計算され、参照TPR値と比較されてもよい。参照TPR値は、機械容認試験および/またはビーム試運転中に決定されてもよい。組織ファントム比は、較正係数および/または放射線検出器利得の変動が相殺し得るため、放射線検出器の絶対較正に依存しない。加えて、または代替として、線量データは、放射線療法ビームの安定性を特性評価するために使用されてもよい。例えば、ビーム安定性は、毎日の品質保証手技中に決定されてもよい。
【0137】
故障信号は、測定される線量データが、事前決定された基準に基づいて、参照線量データから逸脱するときに、生成されてもよい。例えば、故障信号は、検出器、電離チャンバ、および/またはX線撮影用シートによって測定される線量データが閾値パラメータを超えるときに、プロセッサによって生成されてもよい。放射線療法システムは、故障信号の生成に応答して、1つ以上の方法で応答してもよい。例えば、本システムは、放射線源および放射線検出器のうちの1つ以上のものを非アクティブ化し、故障信号をオペレータに出力し、放射線療法処置手技を阻止し、較正データを使用してシステムを較正してもよい。いくつかの変形例では、本システムは、故障信号を検証し、次いで、必要に応じて本システムを再較正してもよい。1つ以上の放射線検出器は、線量データを使用して、プロセッサによって較正されてもよい。
【0138】
1つ以上の反復パターンを備える、ファントムの変形例では、放射線検出器によって生成される線量データは、単一のビームを使用して各反復パターンの画像を生成するために、使用されてもよい。オペレータおよび/またはプロセッサは、第1の反復パターン(1810)および第2の反復パターン(1820)内で、形状の間の最小の識別可能な差異を識別し、それによって、放射線検出器の高および低コントラスト分解能を決定してもよい。
【0139】
いくつかの変形例では、システムに結合される1つ以上の視覚、オーディオ、および触知感覚出力システムが、故障信号および/または検出器分解能をオペレータ等のユーザに出力するために使用されてもよい。例えば、システムに結合されるディスプレイが、故障信号、線量データ計算、および分解能をオペレータに表示してもよい一方で、オーディオデバイスは、故障ビープ音の可聴セットおよび/または言葉によるメッセージを出力してもよい。加えて、または代替として、故障信号および/または検出器分解能は、メモリの中に記憶され、および/またはネットワークを経由して伝送されて、遠隔オペレータ、システムベンダ、規制機関のうちの1つ以上のものに出力および/または表示され、および/またはデータベースの中に記憶されてもよい。
(ハンドヘルドコントローラ)
【0140】
概して、本明細書に説明される患者プラットフォームシステムは、患者プラットフォームの移動を制御するためのハンドヘルド携帯用コントローラを備えてもよい。
図5は、患者プラットフォームシステム(500)の断面側面図である。システム(500)は、基部(510)に結合される患者プラットフォーム(502)を備えてもよい。患者(504)が、患者プラットフォーム(502)上に提供されてもよい。システム(500)は、第1の放射線源(522)と、第2の放射線源(530)とを有する、ガントリ(520)を備えてもよい。第1の放射線源(522)は、マルチリーフコリメータ(524)に結合されてもよく、第1の検出器(528)の反対側に提供されてもよい。第1の放射線源(522)は、第1のビーム(526)を放出するように構成されてもよい。第2の放射線源(530)は、第2の検出器(534)の反対側に提供されてもよく、第2のビーム(532)を放出するように構成されてもよい。例えば、第1の放射線源(522)は、放射線療法源であってもよく、第2の放射線源(530)は、撮像源であってもよい。
【0141】
ハンドヘルドコントローラ(540)は、システム(500)に結合され、第1のスイッチ(542)と、ドッキングポート(544)とを備えてもよい。第1のスイッチ(542)は、患者プラットフォーム(502)の移動信号を生成するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、第1のスイッチ(542)は、ボタン、アナログスティック、トラックボール、タッチスクリーン、指向性パッド、ジョグダイヤル、運動検出器、画像センサ、およびマイクロホンのうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0142】
他の変形例では、コントローラ(540)はさらに、患者プラットフォーム(502)または事前決定された場所へのコントローラ(540)の近接性を検出するように構成される、近接性センサ(548)を備えてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、患者プラットフォーム(502)は、移動信号および検出された近接性を使用して移動するように構成されてもよい。例えば、コントローラ(540)による患者プラットフォームシステム(500)の制御は、システム(500)が位置する部屋および/または部屋内の具体的面積に限定されてもよい。
【0143】
ドッキングポート(544)は、ガントリ(520)、患者プラットフォーム(502)、およびユーザコンソールのうちの1つ以上のものとドッキング可能であり得る。コントローラ(540)は、コントローラ(540)のドッキング状態を使用して、出力信号の異なるセットを生成するように構成されてもよい。例えば、コントローラ(540)は、システム(500)からドッキング解除されたときのみガントリ移動信号を出力してもよく、放射線療法処置は、コントローラ(540)のドッキングポート(544)がシステム(500)にドッキングされるときのみ実行されてもよい。
【0144】
いくつかの他の変形例では、コントローラ(540)は、移動信号(550)を出力する無線伝送機を備えてもよい。他の変形例では、コントローラ(540)は、移動信号(550)を伝送するようにシステム(500)に配線されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、移動信号(550)は、少なくとも4自由度の運動を制御してもよく、ヨーおよび/またはピッチ回転を含んでもよい。
【0145】
加えて、または代替として、コントローラ(540)は、コントローラ(540)をシステム(500)に物理的に結合するためのテザー(552)を備えてもよい。コントローラ(540)は、複数のスイッチを備え得ることを理解されたい。さらに、コントローラ(540)のいくつかの部分が、ハンドヘルドおよび/または携帯用であり得る一方で、他の部分は、固定され得る。例えば、コントローラ(540)は、第1のスイッチ(542)から分離している、筐体内のステップスイッチまたはフットペダル等の第2のスイッチ(546)を備えてもよい。第2のスイッチ(546)は、いくつかの変形例では、第1のスイッチ(542)の移動信号がコントローラ(540)によって出力され得る前に入れられなければならない、安全性スイッチであってもよい。他の変形例では、コントローラ(540)は、筐体の第1の側面上の第1のスイッチ(542)と、第1の側面の反対側の筐体の第2の側面上の第2のスイッチ(546)とを有する、筐体を備えてもよい。例えば、コントローラ(540)は、第1のスイッチ(542)上の親指および第2のスイッチ(546)上の指によって、片手でアクティブ化するために構成されてもよい。コントローラ(540)の形状は、特に限定されないことを理解されたい。例えば、コントローラ(540)は、ペンダント形であり得る。
(頭部固定デバイス)
【0146】
概して、本明細書に説明される頭部固定デバイスは、放射線療法処置中に所望の位置で患者の頭部を固定する、または一時的に保持してもよい。
図6A-6Bは、頭部固定デバイス(610)と、患者プラットフォーム(602)とを備える、患者プラットフォームシステム(600)の側面図である。頭部固定デバイス(610)は、基部(612)に結合されるヒンジ(614)と、ヒンジ(614)に結合されるヘッドレスト(616)と、ヘッドレスト(616)に結合される駆動システム(618)とを備えてもよい。ヘッドレスト(616)は、複数の角度付き位置で患者の頭部を保持するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、ヘッドレスト(616)は、ヘッドレスト(616)が基部(612)に対して傾斜し、向きを変え得るように、ヒンジ(614)を中心として回転してもよい。
【0147】
いくつかの変形例では、ヒンジ(614)は、複数の係止可能位置を形成する、複数の戻り止めおよびピンを有する、ロックを備えてもよい。故に、ヘッドレスト(616)は、基部(612)に対して係止されてもよい。いくつかの変形例では、患者は、頸部撓曲によってその頭部の位置を手動で調節してもよい。
【0148】
他の変形例では、患者および/またはオペレータは、駆動システムを制御し、所望の位置でヘッドレスト(616)を再配置および係止してもよい。ヘッドレスト(616)および駆動システム(618)はそれぞれ、放射線透過性材料を含んでもよい。いくつかの変形例では、駆動システム(618)は、空気圧式要素を備えてもよい。他の変形例では、駆動システム(618)は、電気機械または油圧式要素を備えてもよい。なおも他の変形例では、駆動システム(618)は、アクチュエータ(620)およびコントローラ(図示せず)に結合されてもよい。例えば、アクチュエータ(620)は、患者プラットフォーム(602)の第1の端部(603)に結合されてもよい。
図6A-6Bに示されるように、基部(612)と略垂直な方向への駆動システム(618)の延在は、頭部を所望の位置まで角度を付けてもよい。患者および/またはオペレータは、ハンドヘルドコントローラを使用して駆動システム(618)を制御し、所望の位置に到達するまで、ヘッドレスト(616)の移動速度および位置を制御してもよい。加えて、または代替として、患者胴体および/または患者肩が、基部(612)に結合されてもよい。基部(612)は、患者プラットフォーム(602)に除去可能に取り付けられる、または固定されてもよい。
(コントローラ)
【0149】
いくつかの変形例では、本明細書に説明されるシステムは、放射線療法手技の1つ以上のステップを実施するように構成されるコントローラを備えてもよい。コントローラは、患者プラットフォームおよびガントリのうちの1つ以上のものに結合されてもよい。いくつかの変形例では、コントローラは、患者プラットフォーム、ユーザコンソール、および同等物のうちの1つ以上のものの中に配置されてもよい。例えば、コントローラは、患者プラットフォームの沈下を決定し、患者プラットフォームの移動および位置付けを制御し、放射線療法手技の1つ以上のステップを実施するように構成されてもよい。コントローラは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサと通信する1つ以上の機械可読メモリとを備えてもよい。プロセッサは、メモリおよび患者入力から受信されるデータを組み込み、システムを制御してもよい。メモリはさらに、プロセッサに、システムと関連付けられるモジュール、プロセス、および/または機能を実行させるための命令を記憶してもよい。コントローラは、駆動システム、共形化可能基板、撮像システム、治療システム、および同等物等のシステムの1つ以上の構成要素を制御するように構成されてもよい。
【0150】
コントローラは、多数の汎用または専用コンピューティングシステムまたは構成と一致して実装されてもよい。本明細書に開示されるシステムおよびデバイスと併用するために好適であり得る、種々の例示的コンピューティングシステム、環境、および/または構成は、限定されないが、ユーザコンソール内にある、またはその上に具現化されるソフトウェアまたは他の構成要素、ルーティング/コネクティビティ構成要素等のサーバまたはサーバコンピューティングデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、分散コンピューティングネットワーク、パーソナルコンピューティングデバイス、ネットワークアプライアンス、携帯用(例えば、ハンドヘルド)、および同等物を含んでもよい。
【0151】
プロセッサは、命令またはコードのセットを起動および/または実行するように構成される、任意の好適な処理デバイスであってもよく、1つ以上のデータプロセッサ、画像プロセッサ、グラフィック処理ユニット、物理処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、および/または中央処理ユニットを含んでもよい。プロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、または同等物であってもよい。プロセッサは、システムおよび/またはそれと関連付けられるネットワークと関連付けられる、アプリケーションプロセスおよび/または他のモジュール、プロセス、および/または機能を起動および/または実行するように構成されてもよい。基礎的デバイス技術が、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)のような金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)技術、エミッタ結合論理(ECL)のような双極技術、ポリマー技術(例えば、シリコン共役ポリマーおよび金属共役ポリマー・金属構造)、混合アナログおよびデジタル、それらの組み合わせ、または同等物を含む、種々の構成要素タイプにおいて、提供されてもよい。
【0152】
いくつかの変形例では、メモリは、データベース(図示せず)を含んでもよく、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、消去可能プルグラマブル読取専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能読取専用メモリ(EEPROM)、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、それらの組み合わせ、または同等物であってもよい。本明細書で使用されるように、データベースは、データ記憶リソースを指す。メモリは、プロセッサに、沈下決定および/または補償、患者プラットフォーム移動、および同等物等のシステムと関連付けられるモジュール、プロセス、および/または機能を実行させるための命令を記憶してもよい。いくつかの変形例では、記憶装置は、ネットワークベースであり、1つ以上の認定ユーザのためにアクセス可能であり得る。ネットワークベースの記憶装置は、遠隔データ記憶装置またはクラウドデータ記憶装置と称され得る。クラウドデータ記憶装置(例えば、データベース)の中に記憶されたセンサ信号およびアタッチメントデータは、インターネット等のネットワークを介して個別のユーザにアクセス可能であり得る。いくつかの変形例では、データベースは、クラウドベースのFPGAであってもよい。
【0153】
本明細書に説明されるいくつかの変形例は、種々のコンピュータ実装動作を実施するための命令またはコンピュータコードをその上に有する、非一過性のコンピュータ可読媒体(非一過性のプロセッサ可読媒体とも称され得る)を伴うコンピュータ記憶製品に関する。コンピュータ可読媒体(またはプロセッサ可読媒体)は、それ自体が一過性の伝搬信号(例えば、空間またはケーブル等の伝送媒体上で情報を搬送する伝搬電磁波)を含まないという意味で、非一過性である。媒体およびコンピュータコード(コードまたはアルゴリズムとも称され得る)は、1つまたは複数の具体的目的のために設計および構築されるものであってもよい。
【0154】
非一過性のコンピュータ可読媒体の実施例は、限定されないが、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープ等の磁気記憶媒体、コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(CD/DVD)等の光学記憶媒体、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、ホログラフィックデバイス、光ディスク等の光磁気記憶媒体、ソリッドステートドライブ(SSD)およびソリッドステートハイブリッドドライブ(SSHD)等のソリッドステート記憶デバイス、搬送波信号処理モジュール、および特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、読取専用メモリ(ROM)、およびランダムアクセスメモリ(RAM)デバイス等のプログラムコードを記憶および実行するように特別に構成されるハードウェアデバイスを含む。本明細書に説明される他の変形例は、例えば、本明細書に開示される命令および/またはコンピュータコードを含み得る、コンピュータプログラム製品に関する。
【0155】
本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法は、(ハードウェア上で実行される)ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実施されてもよい。ハードウェアモジュールは、例えば、汎用プロセッサ(またはマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、または同等物を含んでもよい。(ハードウェア上で実行される)ソフトウェアモジュールは、C、C++、Java(登録商標)、Python、Ruby、Visual Basic、および/または他のオブジェクト指向、プロシージャ、または他のプログラミング言語および開発ツールを含む、種々のソフトウェア言語(例えば、コンピュータコード)で表されてもよい。コンピュータコードの実施例は、限定されないが、マイクロコードまたはマイクロ命令、コンパイラによって生成されるような機械命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード、およびインタープリタを使用してコンピュータによって実行される高位レベル命令を含有するファイルを含む。コンピュータコードの付加的実施例は、限定されないが、制御信号、暗号化コード、および圧縮コードを含む。
【0156】
無線ネットワーク内の無線通信の実施例は、限定されないが、セルラー、無線、衛星、およびマイクロ波通信を含む。無線通信は、限定されないが、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))、拡張データGSM(登録商標)環境(EDGE)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、広帯域符号分割多重アクセス(W-CDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、Bluetooth(登録商標)、近距離通信(NFC)、高周波識別(RFID)、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)(例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11n)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、Wi-MAX、Eメール用のプロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(IMAP)、ポストオフィスプロトコル(POP))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能メッセージングおよびプレゼンスプロトコル(XMPP)、インスタントメッセージング、プレゼンス活用拡張用のセッション開始プロトコル(SIMPLE)、インスタントメッセージングおよびプレゼンスサービス(IMPS))、ショートメッセージサービス(SMS)、または任意の他の好適な通信プロトコルを含む、複数の通信規格、プロトコル、および技術のうちのいずれかを使用してもよい。いくつかの無線ネットワーク展開は、複数のセルラーネットワークからネットワークを組み合わせる、またはセルラー、Wi-Fi、および衛星通信の混合を使用する。
【0157】
いくつかの変形例では、無線ネットワークは、インターネット、他のキャリア音声およびデータネットワーク、ビジネスネットワーク、およびパーソナルネットワークとインターフェースをとるために、有線ネットワークに接続してもよい。有線ネットワークは、典型的には、銅ツイストペア、同軸ケーブル、および/または光ファイバケーブルを経由して搬送される。広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットエリアネットワーク(IAN)、キャンパスエリアネットワーク(CAN)、インターネットのようなグローバルエリアネットワーク(GAN)、および仮想プライベートネットワーク(VPN)を含む、多くの異なるタイプの有線ネットワークが存在する。本明細書で使用されるように、ネットワークは、典型的には、統一ネットワーキングおよび情報アクセスシステムを提供するようにインターネットを通して相互接続される、無線、有線、公衆、およびプライベートデータネットワークの任意の組み合わせを指す。
II.方法
(放射線療法を実施する方法)
【0158】
概して、本明細書では、放射線療法を実施するための方法が説明される。本明細書に説明されるシステムおよびデバイスのうちのいずれかが、下記に説明される放射線療法手技で使用されてもよい。
図7は、概して、沈下決定および補償を含む、放射線療法プロセス(700)を説明するフローチャートである。プロセス(700)は、患者プラットフォーム上に患者を装填するステップ(702)を含んでもよい。いくつかの変形例では、患者装填は、患者が患者プラットフォームに対して略定位置に留まるように、比較的快適に患者の1つ以上の部分を固着するステップを含んでもよい。
図10でさらに議論されるように、患者プラットフォームの共形化可能基板は、患者を患者プラットフォームに結合し、放射線療法処置の患者コンプライアンスを増加させるように制御されてもよい。いくつかの変形例では、共形化可能基板の高さは、患者プラットフォームを患者の形状に輪郭形成するように独立して制御されてもよい(例えば、
図2A-2C)。患者毎の患者プラットフォーム設定は、メモリの中に記憶され、1つ以上の患者プラットフォームおよび/または放射線療法システムを横断して、および治療セッションを横断して、効率および再現性のために再適用されてもよい。
【0159】
加えて、または代替として、患者プラットフォームは、熱電層の加熱および冷却を通して患者の身体形状に輪郭形成されてもよい。さらに他の変形例では、
図6A-6Bに関して、さらに
図14で議論されるように、患者頭部は、頭部固定デバイスによって固定位置で患者プラットフォームに結合されてもよい。頭部固定デバイスの調節中に、患者は、頸部撓曲を通して頭部の枢動を制御し、患者快適性およびコンプライアンスを向上させてもよい。
【0160】
いったん患者が患者プラットフォーム上に装填されると、患者プラットフォームは、ガントリ(704)の患者領域の中へ移動されてもよい。いくつかの変形例では、
図3A-3Dに関して、さらに
図11A-11Bで議論されるように、患者プラットフォームは、相互に対して軸方向に移動または伸縮し得る、複数の部分を備えてもよい。患者プラットフォームの上側部分が、放射線透過性材料から形成されてもよい一方で、下側部分は、放射線不透過性であり、放射線透過性材料よりも少ない沈下を呈する、より剛直性の材料から形成されてもよい。患者プラットフォームは、撮像ビームおよび/または治療ビームのいずれか一方または両方がアクティブ化されるときに、放射線不透過性部分がこれらのビームの平面を横断しないように、患者領域の中へ移動されてもよい。故に、基部からカンチレバー状に保持される放射線透過性上側部分の長さは、患者プラットフォームの沈下の量を低減させるように、短縮されてもよい。いくつかの変形例では、上側部分は、0.25~2.0メートルの長さを有してもよい。
【0161】
他の変形例では、
図12および13A-13Eでさらに議論されるように、患者プラットフォームは、患者の1つ以上の着目領域(例えば、病変、腫瘍)をガントリのアイソセンタに整合させ、放射線量が着目領域に送達されることを確実にするように移動されてもよい。特に、撮像および放射線腫瘍学を参照して本明細書で使用されるように、アイソセンタは、それを通して複数のビームレットが交差する空間内の点であり、複数のビームレットは、回転放射線源によって複数のガントリ場所から放出される。患者プラットフォームは、(軸方向および/または側方に)平行移動および回転し(傾斜するおよび/または向きを変える)、アイソセンタ上に着目領域を位置付けて、所望の放射線量を提供してもよい。
【0162】
さらに他の変形例では、下記でさらに詳細に議論されるように、患者プラットフォーム沈下が、決定され(706)、補償され(708)、電力、持続時間、場所等(例えば、治療計画)等の治療ビームパラメータを決定および訂正するために使用されてもよい(710)。いくつかの変形例では、
図1A-1Fに関して議論されるように、撮像ビームが、沈下する患者プラットフォームに向かって放出され、患者プラットフォームの非加重位置と加重位置との間の差異を決定するために使用されてもよい。例えば、患者プラットフォームは、非加重患者プラットフォームの位置を決定するように、患者を装填することに先立って撮像されてもよい。患者プラットフォームの場所の変化が、決定され、次いで、患者および1つ以上の着目領域の場所の変化を決定するために使用されてもよい。ある事例では、患者プラットフォームの場所の変化は、患者プラットフォーム沈下を補償する(708)ために使用されてもよい。例えば、治療計画は、決定された沈下を補償するように、修正、調節、および/または更新されてもよい。代替として、または加えて、患者プラットフォームの高さおよび/または位置が、治療ビーム平面内の患者プラットフォームの沈下を補償するように調節(例えば、上昇または下降)されてもよい。
【0163】
いったん患者プラットフォームが所望の位置に来て、治療計画パラメータが(必要とされる場合)沈下を補償するように更新または調節されると、治療ビームが、治療計画に従って放出されてもよい(712)。治療計画の実行後、患者プラットフォームは、ガントリの患者領域から除去されてもよい(714)。
(患者プラットフォームの沈下を決定する)
【0164】
図8は、患者プラットフォーム沈下決定プロセス(800)の一変形例のフローチャートである。本方法は、例えば、患者プラットフォームが伸長要素および/または光学マーカに結合される、
図1A-1Fに描写されるシステムと併用されてもよい。本プロセスは、コリメータを通して放射線源によって第1のビームを放出し、患者プラットフォームに結合される伸長要素を照射するステップ(802)を含んでもよい。第1のビームは、患者への暴露を限定するために、患者に交差することなく、伸長要素に向かって指向されてもよい。第1のビームは、放射線源およびコリメータの反対側に位置する検出器によって受容されてもよい(804)。代替として、光学センサが、光学マーカから反射される光を受容してもよい。受信された検出器データを使用するコントローラは、次いで、非加重患者プラットフォームに対応する、撮像ビーム平面内の伸長要素の第1の場所を決定してもよい。いくつかの変形例では、患者プラットフォーム沈下決定は、患者が放射線療法処置を受容することに先立って実施されてもよい。しかしながら、患者プラットフォーム沈下決定は、再較正のために必要に応じて放射線療法処置中に決定されてもよい。
【0165】
図9は、Winston-Lutzベースの方法を使用して、伸長要素および/または光学マーカの場所を決定するステップ(806)をより詳細に説明する、プロセス(900)の一変形例のフローチャートである。伸長要素および/または光学マーカは、伸長要素および/または光学マーカの場所を示す検出器データを生成するように、複数の角度において検出されてもよい(902)。例えば、伸長要素は、主要角度(例えば、0°、180°、270°)および/または他の角度のセットにおいて撮像されてもよい。画像データは、伸長要素および/または光学マーカを特定するようにプロセッサによって分析されてもよい(904)。画像データは、次いで、非加重プラットフォームの伸長要素および/または光学マーカに対応する参照データと比較されてもよい(906)。
【0166】
そのような参照データは、例えば、患者がプラットフォーム上に搭載される前に、獲得されてもよく、および/または較正および/または設定手技中に獲得および記憶される参照データであってもよい。データの間の差異は、伸長要素および/または光学マーカの場所(908)および伸長要素および/または光学マーカの参照場所から変化した程度(すなわち、沈下)を決定するために使用されてもよい。
図8に戻って参照すると、伸長要素および/または光学マーカの場所と患者プラットフォームとの間の関係は、既知である、または前もって決定されてもよい。故に、非加重状態と加重状態との間の患者プラットフォーム場所の変化(808)が、決定されてもよい。故に、患者の1つ以上の着目領域の場所の変化が、患者プラットフォームの沈下に基づいて決定されてもよい。加えて、または代替として、患者プラットフォームの位置および/または治療計画は、患者プラットフォームの沈下を補償する(810)ように修正されてもよい。
(患者プラットフォーム上に患者を装填する)
【0167】
図10は、患者プラットフォーム装填プロセス(1000)の一変形例のフローチャートである。本方法は、
図2Cに描写されるシステムと併用されてもよい。方法(1000)は、患者プラットフォームの熱電層を加熱するステップ(1002)を含んでもよい。熱電層は、患者が横たわるための柔軟構成を形成するように加熱されてもよい。患者プラットフォームの熱電層は、次いで、人間工学的表面を形成するように患者体重を通して修正されてもよい。他の変形例では、患者プラットフォームは、複数のエンクロージャを有する、共形化可能基板を備えてもよい。いくつかの変形例では、装填プロセス(1000)は、患者のための前の適合に基づいて、または患者の身長および体重のための事前決定されたデータに基づいて、複数のエンクロージャの高さが事前決定された高さに設定されること(1004)から始まってもよい。患者が、次いで、患者プラットフォーム上に装填されてもよい(1006)。ある事例では、患者は、ガントリの患者領域の外側で事前決定された方向へ患者プラットフォーム上に横たわる。患者プラットフォームの患者構成の決定および設定は、ガントリの外側で(例えば、患者設定または待機エリア内で)起こり、患者がガントリ内で費やす時間を短縮し、それによって、放射線療法システムのより効率的な使用を可能にし得ることを理解されたい。
【0168】
いったん患者が患者プラットフォーム上に装填されると、複数のエンクロージャの圧力が、患者プラットフォームに結合される圧力センサを使用して、測定されてもよい(1008)。圧力は、複数のエンクロージャ圧力を含んでもよい。複数のエンクロージャのそれぞれの高さは、患者プラットフォームが患者の形状に輪郭形成するように、複数のエンクロージャ圧力を使用して、独立して制御されてもよい(1010)。加えて、または代替として、熱電層は、柔軟構成から剛性構成に遷移するように冷却されてもよい(1012)。ある事例では、熱電層の加熱は、停止されてもよい。他の事例では、熱電層は、剛性構成を形成するように能動的に冷却されてもよい。加熱および冷却するステップ(1002、1012)は、患者プラットフォームが熱電層を有していない場合に実施されなくてもよいことを理解されたい。
【0169】
いくつかの変形例では、患者構成が、複数のエンクロージャのそれぞれの高さに対応して、決定されてもよい(1014)。患者構成は、複数のエンクロージャの圧力および/または高さのうちの少なくとも1つを備えてもよい。患者構成は、メモリに記憶され(1016)、および/または1つ以上の他の患者プラットフォームおよび/または放射線療法システムに転送されてもよい。続いて、複数のエンクロージャの高さは、記憶された患者構成を使用して、再調節されてもよい(1018)。したがって、患者位置合わせ時間が、効率を増加させ、撮像および/または治療一貫性を向上させるように短縮され得る。(患者プラットフォームを移動させる)
【0170】
図11A-11Bは、ガントリの中へ患者プラットフォームを移動させ、沈下を低減および/または決定するためのプロセス(1100、1150)の変形例のフローチャートである。いくつかの変形例では、本方法は、基部に結合される患者プラットフォームによって実施されてもよい。
図11Aでは、患者プラットフォームは、上側部分と、上側部分に結合される下側部分とを備えてもよく、上側部分および下側部分は、相互に対して移動してもよい。下側部分は、上側部分よりも高い剛性を有してもよい。いくつかの変形例では、上側部分は、放射線透過性の第1の材料を含んでもよく、下側部分は、放射線不透過性の第2の材料を含んでもよい。下側部分は、その放射線不透過性および/または放射線透過性にかかわらず、上側部分を支持するために十分に剛性である任意の材料を含んでもよい。
【0171】
図11Aのプロセス(1100)は、ガントリの患者領域に対して患者プラットフォームの下側部分を移動させるステップを含んでもよい(1102)。上側部分は、下側部分に対して移動してもよい(1104)。撮像ビームが、放出されてもよい(1106)。いくつかの変形例では、撮像ビームは、患者プラットフォームの縦軸と垂直な撮像平面内で撮像放射線源によって放出されてもよい。下側部分および上側部分の移動は、下側部分が撮像平面と交差しておらず、上側部分が撮像平面に交差するようなものであってもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、撮像平面の中へ上側部分を移動させるステップは、下側部分の前縁が撮像平面から離れた事前決定された第1の距離に位置するように、下側部分を位置付けるステップを含む。プラットフォームは、下側部分からカンチレバー状に保持される放射線透過性上側部分の長さに対応する距離を横断して、撮像ビームを通して縦方向に移動してもよい(例えば、それを通して段階的である)。撮像ビームは、下側部分からカンチレバー状に保持される上側部分の長さに沿って位置する、患者の一部の画像を捕捉してもよい。
【0172】
他の変形例では、プロセス(1100)は、基部に対して下側部分を移動させるステップ(1108)と、下側部分に対して上側部分を移動させるステップ(1110)とを含んでもよい。治療ビームが、患者プラットフォームの縦軸と垂直な治療平面内でマルチリーフコリメータに結合される治療放射線源から、放出されてもよい(1112)。下側部分および上側部分は、下側部分が治療平面と交差しておらず、上側部分が治療平面に交差するように、移動されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、治療平面の中へ上側部分を移動させるステップは、下側部分の前縁が治療平面から離れた事前決定された第2の距離に位置するように、下側部分を位置付けるステップを含む。
【0173】
図11Bは、基部に結合される患者プラットフォームによって実施され得る、プロセス(1150)の別の変形例を図示する。患者プラットフォームは、上側部分と、上側部分に固定される下側部分とを備えてもよい。患者プラットフォームの下側部分は、下側部分が基部に対して移動し得るように、基部に結合されてもよい。いくつかの変形例では、下側部分は、上側部分よりも高い剛性を有してもよい。上側部分および下側部分は、異なる程度の放射線透過性を有する材料を含んでもよい。例えば、上側部分は、放射線透過性の第1の材料を含んでもよく、下側部分は、放射線不透過性の第2の材料を含んでもよい。
【0174】
図11Bのプロセス(1150)は、基部に対して患者プラットフォームを移動させるステップ(1152)を含んでもよい。撮像ビームが、患者プラットフォームの縦軸と垂直な撮像平面内で治療放射線源によって放出されてもよい(1154)。いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、患者プラットフォームの上側部分のみが撮像ビームと交差するように移動される(1156)。例えば、下側部分および上側部分の移動は、下側部分が撮像平面と交差しておらず、上側部分が撮像平面に交差するようなものであってもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、下側部分は、下側部分の前縁が撮像平面から離れた事前決定された第1の距離に位置するように、移動されてもよい。上側部分は、下側部分に対して移動し、撮像平面に交差してもよい。
【0175】
一変形例では、プロセス(1150)は、基部に対して患者プラットフォームを移動させるステップ(1158)を含んでもよい。治療ビームが、患者プラットフォームの縦軸と垂直な治療平面内でマルチリーフコリメータに結合される治療放射線源によって放出されてもよい(1160)。いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、患者プラットフォームの上側部分のみが治療ビームと交差するように移動されてもよい(1162)。例えば、患者プラットフォームは、下側部分が治療平面と交差しておらず、上側部分が治療平面に交差するように、移動されてもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、下側部分は、下側部分の前縁が治療平面から離れた事前決定された第2の距離に位置するように移動されてもよい。上側部分は、下側部分に対して移動し、治療平面に交差してもよい。
(着目領域をアイソセンタまで移動させる)
【0176】
放射線療法手技に関して、着目領域の中心をガントリのアイソセンタに位置付けることが望ましくあり得る。下記に説明されるプロセスでは、1つ以上の着目領域が、患者プラットフォームの移動を通して等、アイソセンタに整合するように移動されてもよい。
図12は、患者プラットフォーム移動プロセス(1200)の一変形例のフローチャートである。いくつかの変形例では、プロセス(1200)は、患者プラットフォーム上の患者の第1の着目領域の場所を決定するステップ(1202)を含んでもよい。これらの変形例のうちのいくつかでは、第2の着目領域の場所が、決定されてもよい(1204)。患者プラットフォームは、次いで、例示的な
図13Aに図示されるように、ガントリの患者領域の中へ移動されてもよい(1206)。ガントリは、それを中心としてガントリが回転するアイソセンタ点と、アイソセンタ点を備え、患者領域の縦軸と平行に延在する、アイソセンタ軸とを画定してもよい。
図13Aは、ガントリ(1330)の患者領域の中へ移動された患者プラットフォーム(1310)を備える、患者プラットフォームシステム(1300)を図示する。ガントリ(1330)は、マルチリーフコリメータ(1334)に結合される放射線源(1332)を備えてもよい。治療ビーム(1336)が、放射線源(1332)によって放出されてもよい。患者(1320)は、患者プラットフォーム(1310)上に装填されてもよく、第1の縦軸(1323)を有する第1の着目領域(1322)と、第2の縦軸(1325)を有する第2の着目領域(1324)とを備えてもよい。
図13Aに示されるように、アイソセンタ軸(1338)は、第1および第2の着目領域(1322、1324)の両方と略平行である。
【0177】
図12に戻って参照すると、患者プラットフォームは、Y軸に沿って側方に移動し、アイソセンタ軸上に第1の着目領域を位置付けてもよい(1208)。いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、ピッチおよびヨー回転および横方向のうちの1つ以上のものにおいて移動されてもよい。放射線療法処置をさらに改良するために、患者プラットフォームは、アイソセンタ軸上で第1の着目領域の縦軸を整合させるように移動されてもよい(1210)。
図13Bに示されるように、患者プラットフォーム(1310)は、アイソセンタ軸(1338)上に第1の縦軸(1323)を整合させるように、Y軸に沿って側方に移動されてもよい。放射線ビームが、放射線源からアイソセンタ軸上の第1の着目領域に放出されてもよい(1212)。
【0178】
第1の着目領域の治療後、患者プラットフォームは、アイソセンタ軸上に第2の着目領域を位置付けるように移動されてもよい(1214)。いくつかの変形例では、患者プラットフォームは、アイソセンタ軸上で第2の着目領域の縦軸を整合させるように移動されてもよい(1216)。
図13Cに示されるように、患者プラットフォーム(1310)は、アイソセンタ軸(1338)上に第2の縦軸(1325)を整合させるように、Y軸に沿って側方に移動されてもよい。放射線ビームが、放射線源からアイソセンタ軸上の第2の着目領域に放出されてもよい(1218)。当然ながら、患者プラットフォーム(1310)は、患者(1320)の任意の数の着目領域を治療するように移動されてもよい。
【0179】
着目領域が、患者プラットフォーム上の患者移動に起因して(呼吸、患者不快感、および同等物に起因して)、放射線療法処置の前、間、または後の任意の時点で位置を変化させる場合、患者プラットフォームは、患者プラットフォームコントローラを使用して、患者の位置の変化を補償するように移動されてもよい。例えば、患者が患者プラットフォーム上で一方向に転がる場合、患者プラットフォームの位置は、患者の移動を補償するように反対方向に調節される、または転がされてもよい。いくつかの変形例では、
図12および13A-13Dに関して説明される方法は、
図4A-4Eに関して説明されるシステムを使用して実施されてもよい。
【0180】
図13Dは、患者(1320)の着目領域(1322)の縦軸(1323)がアイソセンタ軸(1338)と非平行である、別の変形例を図示する。患者プラットフォーム(1310)は、
図13Eに示されるように、縦軸(1323)をアイソセンタ軸(1338)に整合させるようにZ軸を中心として向きを変えられてもよい。いくつかの非限定的な例示的変形例では、患者プラットフォーム(1310)は、最大約15°だけZ軸を中心として向きを変えてもよい。図示されていないが、患者プラットフォームのピッチは、着目領域の縦軸をアイソセンタ軸に整合させるように変化され得ることを理解されたい。
(患者頭部を位置付ける)
【0181】
図14は、患者頭部位置付けプロセス(1400)の一変形例のフローチャートである。いくつかの変形例では、プロセス(1400)は、患者プラットフォーム上に患者を装填するステップ(1402)を含んでもよい。頭部固定デバイスは、患者頭部が頭部固定デバイスのヘッドレストに結合され得る(1404)ように、患者プラットフォーム上に提供されてもよい。いくつかの変形例では、患者頭部は、ヘッドレストに保持または固定されてもよい。頭部は、次いで、頭部固定デバイスのヒンジを中心として枢動されてもよい(1406)。ヘッドレストは、患者プラットフォームに対して傾斜し、向きを変えてもよい。枢動は、ヘッドレストに結合されるヘッドレスト駆動システムによって、および/または患者頸部撓曲によって提供されてもよい。例えば、放射線透過性空気圧式要素が、ヘッドレストを略垂直に傾転させるように、かつ所望の角度において患者頭部を位置付けるように、延在されてもよい。いったん頭部が所望の位置に来ると、ヘッドレストは、係止されてもよい(1408)。患者身体の1つ以上の部分が、随意に、プラットフォームに結合されてもよい(1410)。例えば、患者胴体および/または肩が、頭部固定デバイスおよび/または患者プラットフォームに結合されてもよい。
【0182】
前述の変形例は、明確性および理解の目的のために、例証および一例としてある程度詳細に説明されているが、ある変更および修正が実践され得、添付の請求項の範囲内に入ることを意図していることが明白であろう。加えて、本明細書に説明されるシステムおよびデバイスの構成要素および特性は、任意の組み合わせで使用され得ることを理解されたい。具体的な図に関するある要素または特製の説明は、限定的であることを意図しておらず、要素が他の説明される要素のうちのいずれかと組み合わせて使用されることができないことを示唆すると解釈されるべきでもない。上記に説明される変形例の全てに関して、方法のステップは、連続的に実施されない場合がある。いくつかのステップは、方法の全ステップが実施され得ないように、随意である。
【外国語明細書】