(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022071324
(43)【公開日】2022-05-16
(54)【発明の名称】電子部品
(51)【国際特許分類】
H03H 9/25 20060101AFI20220509BHJP
H03H 9/17 20060101ALI20220509BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20220509BHJP
H01L 41/09 20060101ALI20220509BHJP
H01L 41/053 20060101ALI20220509BHJP
H01L 41/22 20130101ALI20220509BHJP
【FI】
H03H9/25 Z
H03H9/17 F
H01L27/04 E
H01L41/09
H01L41/053
H01L41/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020180221
(22)【出願日】2020-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】518453730
【氏名又は名称】三安ジャパンテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100171077
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 健
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 康平
【テーマコード(参考)】
5F038
5J097
5J108
【Fターム(参考)】
5F038AZ10
5F038BE07
5F038BE09
5F038CA02
5F038CA10
5F038CD18
5F038EZ01
5F038EZ05
5F038EZ20
5J097AA29
5J097BB15
5J097EE04
5J097GG02
5J097GG03
5J097GG04
5J097KK09
5J097KK10
5J108BB08
5J108CC11
5J108EE03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】小型化、薄型化された電子部品及び弾性波デバイスを提供する。
【解決手段】電子部品1は、配線基板3と、機能素子基板5と、機能素子と、バンプパッド9と、バンプ15とを有する。機能素子は、配線基板3上に対向配置される。バンプパッド9は、機能素子と電気的に接続される。バンプ15は、バンプパッド9及び配線基板3と電気的に接続される。凹部7は、バンプパッド9が形成された領域において、機能素子基板5上に形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板と、
前記配線基板上に対向配置される機能素子基板と、
前記機能素子基板上に設けられた機能素子と、
前記機能素子基板上に設けられ前記機能素子と電気的に接続されたバンプパッドと、
前記バンプパッド及び前記配線基板と電気的に接続されたバンプと
を有する電子部品であって、
前記バンプパッドが形成された領域において、前記機能素子基板上に凹部が形成されている電子部品。
【請求項2】
配線基板と、
前記配線基板上に対向配置される弾性波素子基板と、
前記弾性波素子基板上に設けられた弾性波素子と、
前記弾性波素子基板上に設けられ前記弾性波素子と電気的に接続されたバンプパッドと、
前記バンプパッド及び前記配線基板と電気的に接続されたバンプと
を有する弾性波デバイスであって、
前記バンプパッドが形成された領域において、前記弾性波素子基板上に凹部が形成されている弾性波デバイス。
【請求項3】
前記バンプは、前記凹部が形成された領域にのみ形成されている請求項1または2に記載の電子部品または弾性波デバイス。
【請求項4】
前記バンプパッドは、前記凹部を覆うように形成されている請求項1または2に記載の電子部品または弾性波デバイス。
【請求項5】
前記バンプパッドは、前記凹部が形成された領域にのみ設けられている請求項1または2に記載の電子部品または弾性波デバイス。
【請求項6】
前記凹部は、略円形状又は略楕円形状である請求項1または2に記載の電子部品または弾性波デバイス。
【請求項7】
前記凹部は、前記機能素子基板の端部に形成されている請求項1に記載の電子部品。
【請求項8】
前記凹部は、前記弾性波素子基板の端部に形成されている請求項2に記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
前記弾性波素子基板は圧電基板と支持基板を含み、前記支持基板はサファイア、アルミナ、スピネルまたはシリコンからなる基板である請求項2に記載の弾性波デバイス。
【請求項10】
前記弾性波素子は、弾性表面波を励振するIDT電極からなる請求項2に記載の弾性波デバイス。
【請求項11】
前記弾性波素子は、音響薄膜共振器からなる請求項2に記載の弾性波デバイス。
【請求項12】
前記配線基板に凹部が形成されており、前記バンプは、前記配線基板上に凹部が形成された領域において、前記配線基板と電気的に接続されている請求項1または2に記載の電子部品または弾性波デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に関し、また、弾性波デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信端末に代表されるスマートフォンなどでは、年々、高機能化が進んでいる。そのため、使用される電子部品の数は増加する傾向にある。一方で、移動体通信端末であるため、小型化、薄型化が要請される。よって、移動体通信端末に使用される電子部品、またその一例である弾性波デバイスは、小型化、薄型化の要請が強い。
【0003】
特許文献1には、弾性波デバイスを小型化するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、さらなる電子部品、またその一例である弾性波デバイスの小型化、薄型化が望まれている。また、弾性波素子基板を構成する、圧電基板に貼り合わせられるサファイアなどの支持基板は、高価であり、弾性波素子基板自体が小型化されると、原価の低減につながる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、小型化、薄型化された電子部品および弾性波デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するために、本発明にあっては、
配線基板と、
前記配線基板上に対向配置される機能素子基板と、
前記機能素子基板上に設けられた機能素子と、
前記機能素子基板上に設けられ前記機能素子と電気的に接続されたバンプパッドと、
前記バンプパッド及び前記配線基板と電気的に接続されたバンプと
を有する電子部品であって、
前記バンプパッドが形成された領域において、前記機能素子基板上に凹部が形成されている電子部品とした。
【0008】
配線基板と、
前記配線基板上に対向配置される弾性波素子基板と、
前記弾性波素子基板上に設けられた弾性波素子と、
前記弾性波素子基板上に設けられ前記弾性波素子と電気的に接続されたバンプパッドと、
前記バンプパッド及び前記配線基板と電気的に接続されたバンプと
を有する弾性波デバイスであって、
前記バンプパッドが形成された領域において、前記弾性波素子基板上に凹部が形成されている弾性波デバイスであることが、本発明の一形態とされる。
【0009】
前記バンプは、前記凹部が形成された領域にのみ形成されていることが、本発明の一形態とされる。
【0010】
前記バンプパッドは、前記凹部を覆うように形成されていることが、本発明の一形態とされる。
【0011】
前記バンプパッドは、前記凹部が形成された領域にのみ設けられていることが、本発明の一形態とされる。
【0012】
前記凹部は、略円形状又は略楕円形状であることが、本発明の一形態とされる。
【0013】
前記凹部は、機能素子基板の端部に形成されていることが、本発明の一形態とされる。
【0014】
前記凹部は、弾性波素子基板の端部に形成されていることが、本発明の一形態とされる。
【0015】
前記弾性波素子基板は圧電基板と支持基板を含み、前記支持基板はサファイア、アルミナ、スピネルまたはシリコンからなる基板であることが、本発明の一形態とされる。
【0016】
前記弾性波素子は、弾性表面波を励振するIDT電極からなることが、本発明の一形態とされる。
【0017】
前記弾性波素子は、音響薄膜共振器からなることが、本発明の一形態とされる。
【0018】
前記配線基板に凹部が形成されており、前記バンプは、前記配線基板上に凹部が形成された領域において、前記配線基板と電気的に接続されていることが、本発明の一形態とされる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、小型化、薄型化された電子部品および弾性波デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、実施例1にかかる電子部品である弾性波デバイス1の断面図である。
【
図2】
図2は、弾性波素子基板5の構成を示す図である。
【
図3】
図3は、弾性波素子52が弾性表面波共振器である例を示す平面図である。
【
図4】
図4は、弾性波素子52が圧電薄膜共振器である例を示す断面図である。
【
図5】
図5は、従来の弾性波デバイスの弾性波素子基板のバンプパッドPADおよびバンプBUMPの例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明にかかる弾性波デバイス1の弾性波素子基板5のバンプパッド9およびバンプ15の例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の第二の実施形態である弾性波デバイス101の断面図を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の第三の実施形態である弾性波デバイス201の断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施の形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0022】
(実施例1)
図1は、実施例1にかかる電子部品である弾性波デバイス1の断面図である。
【0023】
図1に示すように、本実施例にかかる弾性波デバイス1は、配線基板3と、配線基板3上に実装された、機能素子基板である弾性波素子基板5を備える。
【0024】
配線基板3は、例えば、樹脂からなる多層基板、または、複数の誘電体層からなる低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co-fired Ceramics:LTCC)多層基板等が用いられる。また、配線基板3は、複数の外部接続端子31を備える。
【0025】
弾性波素子基板5は、例えば、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムまたは水晶などの圧電単結晶、あるいは圧電セラミックスからなる基板を用いることができる。
【0026】
また、弾性波素子基板5は、圧電基板と支持基板が接合された基板を用いてもよい。支持基板は、例えば、サファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板またはシリコン基板を用いることができる。
【0027】
弾性波素子基板5は、バンプ15を介して、配線基板3にフリップチップボンディングにより実装されている。
【0028】
バンプ15は、例えば、金バンプを用いることができる。バンプ15の高さは、例えば、20μmから50μmである。
【0029】
弾性波素子基板5のバンプ15が形成される領域に、凹部7およびバンプパッド9が形成されている。弾性波素子基板5上には、
図1では図示しないが、弾性波素子および弾性波素子とバンプパッド9を電気的に接続するための配線パターンが形成されている。バンプパッド9は、凹部7の領域内にのみ形成されてもよく、凹部7の領域外を含んで、凹部7を覆うように形成されてもよい。
【0030】
凹部7は、フォトリソグラフィー法を用いたドライエッチングまたはウエットエッチングにより形成することができる。また、レーザ加工などによって形成してもよい。凹部7は、バンプ15が配置される領域に予め形成される。凹部7は、例えば、略円形状でもよいし、略楕円形状でもよい。また、略四角形でもよい。
【0031】
凹部7の深さは、例えば、0.5μm~2μmとすることができる。凹部7が形成された領域の深さが均一である必要はなく、例えば、凹部7の中心部分ほど深く形成し、外延部分に向かうにしたがい漸次浅くなるように形成することができる。このようにすることにより、バンプパッド9と弾性波素子とを電気的に接続する配線パターンが断線することを抑制し得る。
【0032】
凹部7の深さは、弾性波素子基板5の厚みによって適宜調整することができる。また、凹部7は、弾性波素子基板5に圧電基板と支持基板が接合された基板を用いる場合は、圧電基板部分を全て除去し、支持基板が露出するように形成してもよい。
【0033】
弾性波素子基板5を覆うように、封止部17が形成されている。封止部17は、例えば、合成樹脂等の絶縁体により形成してもよく、金属を用いてもよい。合成樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミドなどを用いることができるが、これらに限るものではない。好ましくは、エポキシ樹脂を用い、低温硬化プロセスを用いて封止部17を形成する。
【0034】
図2は、弾性波素子基板5の構成を示す図である。
図2に示すように、弾性波素子基板5上に、バンプパッド9、機能素子である、弾性波素子52および配線パターン54が形成されている。バンプパッド9および一部の配線パターン54は、破線で示すように、凹部7の領域内に形成されている。
【0035】
配線パターン54上に、絶縁体56が形成されている。絶縁体56は、例えば、ポリイミドを用いることができる。絶縁体56は、例えば、1000nmの膜厚で形成する。
【0036】
絶縁体56上にも配線パターン54が形成されており、絶縁体56を介して立体的に交差するように配線が形成されている。
【0037】
バンプパッド9、弾性波素子52および配線パターン54は、銀、アルミニウム、銅、チタン、パラジウムなどの適宜の金属もしくは合金からなる。また、これらの金属パターンは、複数の金属層を積層してなる積層金属膜により形成されてもよい。バンプパッド9、弾性波素子52および配線パターン54は、その厚みが、例えば、150nmから400nmとすることができる。
【0038】
バンプパッド9は、入力パッドIn、出力パッドOutおよびグランドパッドGNDを含んでいる。また、バンプパッド9および配線パターン54は、弾性波素子52と電気的に接続されている。
【0039】
図2に示すように、弾性波素子52を複数形成することで、例えば、バンドパスフィルタを構成することができる。バンドパスフィルタは、入力パッドInから入力された電気信号のうち、所望の周波数帯域のみの電気信号を通過させるように設計されている。
【0040】
入力パッドInから入力された電気信号は、バンドパスフィルタを通過し、所望の周波数帯域の電気信号が、出力パッドOutに出力される。
【0041】
出力パッドOutに出力された電気信号は、バンプ15を介して、配線基板3の外部接続端子31から出力される。
【0042】
図3は、弾性波素子52が弾性表面波共振器である例を示す平面図である。
【0043】
図3に示すように、弾性波素子基板5上に、弾性表面波を励振するIDT(Interdigital Transducer)52aと反射器52bが形成されている。IDT52aは、互いに対向する一対の櫛形電極52cを有する。櫛形電極52cは、複数の電極指52dと複数の電極指52dを接続するバスバー52eを有する。反射器52bは、IDT52aの両側に設けられている。
【0044】
IDT52aおよび反射器52bは、例えば、アルミニウムと銅の合金からなる。IDT52aおよび反射器52bは、その厚みが、例えば、150nmから400nmの薄膜である。IDT52aおよび反射器52bは、他の金属、例えば、チタン、パラジウム、銀などの適宜の金属もしくはこれらの合金を含んでもよく、これらの合金により形成されてもよい。また、IDT52aおよび反射器52bは、複数の金属層を積層してなる積層金属膜により形成されてもよい。
【0045】
図4は、弾性波素子52が圧電薄膜共振器である例を示す断面図である。
【0046】
図4に示すように、チップ基板60上に圧電膜62が設けられている。圧電膜62を挟むように下部電極64および上部電極66が設けられている。下部電極64とチップ基板60との間に空隙68が形成されている。下部電極64および上部電極66は、圧電膜62内に、厚み縦振動モードの弾性波を励振する。
【0047】
チップ基板60は、例えば、シリコン等の半導体基板、または、サファイア、アルミナ、スピネルもしくはガラス等の絶縁基板を用いることができる。圧電膜62は、例えば、窒化アルミニウムを用いることができる。下部電極64および上部電極66は、例えば、ルテニウム等の金属を用いることができる。
【0048】
弾性波素子52は、所望のバンドパスフィルタとしての特性が得られるよう、適宜、多重モード型フィルタやラダー型フィルタに採用されることができる。
【0049】
ここで、本発明の効果を説明する。本発明の効果を説明するための前提として、まず、従来の弾性波デバイスを説明する。
図5は、従来の弾性波デバイスの弾性波素子基板のバンプパッドPADおよびバンプBUMPの例を示す図である。
【0050】
図5(a)は、従来の弾性波デバイスのバンプパッドPAD上にバンプBUMPが形成されていることを示す図である。
【0051】
図5(a)に示すように、従来の弾性波デバイスのバンプパッドPADは、例えば、長辺が130μmであり、短辺が110μmである略四角形状である。また、バンプBUMPの直径は、例えば、60μmである。バンプBUMPの直径にくらべてバンプパッドPADを大きくするのは、フリップチップボンディング時に、バンプBUMPが広がるからである。
【0052】
バンプBUMPと配線基板の接合を確保するため、長辺方向に振動させることでウルトラソニックを発生させ、かつ、圧力をかけるからである。
【0053】
図5(b)は、フリップチップボンディング後のバンプBUMPの広がりを示す図である。
【0054】
図5(b)に示すように、フリップチップボンディング後のバンプBUMPは、バンプパッドPADの長辺方向に100μmに、バンプパッドの短辺方向に80μmに、広がっている。
【0055】
このように、従来の弾性波デバイスのバンプパッドPADは、バンプBUMPの直径がフリップチップボンディングにより広がること、および、製造誤差を考慮して設計する必要があった。
【0056】
図6は、本発明にかかる弾性波デバイス1の弾性波素子基板5のバンプパッド9およびバンプ15の例を示す図である。
【0057】
図6(a)は、本発明の弾性波デバイス1のバンプパッド9上にバンプ15が形成されていることを示す図である。
【0058】
図6(a)に示すように、バンプパッド9は、例えば、90μmの略正方形状である。また、凹部7は、バンプパッド9が形成された領域内に略円形状に形成され、その直径は、例えば、80μmである。バンプ15の直径は、例えば、60μmである。
【0059】
図6(b)は、フリップチップボンディング後のバンプ15の広がりを示す図である。
【0060】
図6(b)に示すように、フリップチップボンディング後のバンプ15は、直径略80μmの略円形状に広がっている。換言すると、バンプ15は、フリップチップボンディング後であっても、凹部7の領域内に収まって形成されている。
【0061】
以上は、電子部品の一例として、弾性波デバイスの例を用いて、本発明について説明した。本発明は、当然のことながら、弾性波デバイスに限られるものではなく、例えば、IPD(Integrated Passive Device)など、基板上に機能素子を有し、フリップチップボンディングにより配線基板に実装される電子部品に適用できるものである。
【0062】
本発明にかかる弾性波デバイスによれば、フリップチップボンディングによるバンプの広がりを抑制することができ、弾性波素子基板を小型化することができる。ひいては、電子部品、弾性波デバイスの小型化、薄型化を実現することができる。
【0063】
(実施例2)
図7は、本発明の第二の実施形態である弾性波デバイス101の断面図を示す図である。
【0064】
図7に示すように、本実施例にかかる弾性波デバイス101は、配線基板103と、配線基板103上に実装された、弾性波素子基板105を備える。
【0065】
弾性波素子基板105には、端部に、凹部107が形成されている。バンプ115は、フリップチップボンディング時の圧力および振動により、弾性波素子基板105の外延部分からはみ出すように形成されている。
【0066】
本実施例においては、バンプ115が弾性波素子基板105の外延部分からはみ出した例を示しているが、バンプ115の量および高さ、フリップチップボンディング時の振動幅を調整することで、はみ出さないように形成することもできる。
【0067】
その他の構成は、実施例1で説明した内容と重複するため、省略する。
【0068】
(実施例3)
図8は、本発明の第三の実施形態である弾性波デバイス201の断面図を示す図である。
【0069】
図8に示すように、本実施例にかかる弾性波デバイス201は、配線基板203と、配線基板203上に実装された、弾性波素子基板205を備える。
【0070】
弾性波素子基板205には、凹部207が形成されている。
【0071】
配線基板203には、凹部207と対応する位置に、凹部2037が形成されている。配線基板203にも凹部2037を設けることで、配線基板203側のバンプ215の広がりも抑制することができる。また、弾性波デバイス201は、より薄型化される。
【0072】
その他の構成は、実施例1又は実施例2で説明した内容と重複するため、省略する。
【0073】
以上説明した本発明の構成によれば、より小型化、薄型化された電子部品、弾性波デバイスを提供することができる。
【0074】
なお、当然のことながら、本発明は以上に説明した実施態様に限定されるものではなく、本発明の目的を達成し得るすべての実施態様を含むものである。
【0075】
また、少なくとも一つの実施形態のいくつかの側面を上述したが、様々な改変、修正および改善が当業者にとって容易に想起されることを理解されたい。かかる改変、修正および改善は、本開示の一部となることが意図され、かつ、本発明の範囲内にあることが意図される。理解するべきことだが、ここで述べられた方法および装置の実施形態は、上記説明に記載され又は添付図面に例示された構成要素の構造および配列の詳細への適用に限られない。方法および装置は、他の実施形態で実装し、様々な態様で実施又は実行することができる。特定の実装例は、例示のみを目的としてここに与えられ、限定されることを意図しない。また、ここで使用される表現および用語は、説明目的であって、限定としてみなすべきではない。ここでの「含む」、「備える」、「有する」、「包含する」およびこれらの変形の使用は、以降に列挙される項目およびその均等物並びに付加項目の包括を意味する。「又は(若しくは)」の言及は、「又は(若しくは)」を使用して記載される任意の用語が、当該記載の用語の一つの、一つを超える、およびすべてのものを示すように解釈され得る。前後左右、頂底上下、および横縦への言及はいずれも、記載の便宜を意図しており、本発明の構成要素がいずれか一つの位置的又は空間的配向に限られるものではない。したがって、上記説明および図面は例示にすぎない。
【符号の説明】
【0076】
1 101 201 弾性波デバイス
3 103 203 配線基板
5 105 205 弾性波素子基板
7 107 207 凹部
9 バンプパッド
15 115 215 バンプ
17 封止部
31 外部接続端子
52 弾性波素子
54 配線パターン
56 絶縁体
60 チップ基板
62 圧電膜
64 下部電極
66 上部電極
68 空隙