(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007154
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】覆工板外枠体
(51)【国際特許分類】
E01C 9/10 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
E01C9/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020109913
(22)【出願日】2020-06-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-09-23
(71)【出願人】
【識別番号】593176634
【氏名又は名称】株式会社和建
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】寺西 孝弘
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AA07
2D051DA12
2D051DB15
(57)【要約】
【課題】受材の再利用が可能な覆工板外枠体を提供する。
【解決手段】覆工板外枠体100は、少なくとも1つの覆工板Bで構成された仮設地面Pの外周側面PSを包囲するように配置される枠部材1と、覆工板Bが載置される受材Rの表面に溶接されるとともに、枠部材1に対して着脱自在に取り付けられる固定部材40,50とを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの覆工板で構成された仮設地面の外周側面を包囲するように配置される枠部材と、
前記覆工板が載置される受材の表面に溶接されるとともに、前記枠部材に対して着脱自在に取り付けられる固定部材と、を備える、覆工板外枠体。
【請求項2】
前記枠部材は、直線部材と、長手方向が垂直になるように配置された2つの前記直線部材を連結する角部材と、を備え、
前記直線部材は、長手方向に垂直な断面として、一辺が開口した矩形状の断面を有する、請求項1に記載の覆工板外枠体。
【請求項3】
前記直線部材の前記開口が前記枠部材の内側に向いている、請求項2に記載の覆工板外枠体。
【請求項4】
前記直線部材の底面に第1貫通孔が設けられるとともに、前記角部材の底面に第2貫通孔が設けられており、
前記固定部材が、前記受材の表面に溶接される板部と、前記板部上に設けられる2つの突起部と、を備え、
前記突起部の一方が前記第1貫通孔に挿通され、他方が前記第2貫通孔に挿通される、請求項2または3に記載の覆工板外枠体。
【請求項5】
前記直線部材の前記開口が前記枠部材の内側に向いた場合と外側に向いた場合とで、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の相対的な位置関係が異なる、請求項4に記載の覆工板外枠体。
【請求項6】
前記第1貫通孔が、前記直線部材の前記底面における長手方向に垂直な方向に対して中心からずれた位置に形成されている、請求項5に記載の覆工板外枠体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、覆工板の周囲に設けられる覆工板外枠体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、工事現場の地面に形成された溝や立坑の上を車両や重機等が通過できるようにする場合、仮設の地面として覆工板が配置されることがある。通常、覆工板は、溝や立坑に設けられた梁や桁などの受材の上に載置される。
【0003】
覆工板は、その上を車両や重機等が通過することで、載置位置がずれることがある。そこで、覆工板の載置位置のずれを防止するために、覆工板によって構成される仮設地面の周囲に覆工板外枠体が設けられることがある。この覆工板外枠体は、受材に固定されることで、覆工板の載置位置のずれを防止する。例えば、特許文献1には、覆工板の大きさに合わせてパーツを組み替え可能とした覆工板外枠体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている覆工板外枠体は、覆工板外枠体と受材とをボルトで固定するために、受材に貫通孔を形成する必要がある。そして、このように貫通孔が形成された受材は、再利用が難しく、使用後はスクラップにせざるを得ないという問題がある。
【0006】
本発明は、受材の再利用が可能な覆工板外枠体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る覆工板外枠体は、少なくとも1つの覆工板で構成された仮設地面の外周側面を包囲するように配置される枠部材と、前記覆工板が載置される受材の表面に溶接されるとともに、前記枠部材に対して着脱自在に取り付けられる固定部材と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記構成の覆工板外枠体は、受材の表面に溶接される固定部材を介して、枠部材が受材に固定される。したがって、受材に貫通孔を形成することなく、受材に枠部材を固定することができるため、受材を再利用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、枠部材1の概略構成を示す上面図である。
【
図2】
図2は、直線部材10の構成を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、直線部材20の構成を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、角部材30の構成を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、覆工板外枠体100の第1設置例を示す分解斜視図である。
【
図6】
図6は、第1固定部材40の構成を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、第2固定部材50の構成を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、覆工板外枠体100の第2設置例を示す分解斜視図である。
【
図9】
図9は、第3固定部材60の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0011】
本発明の実施形態に係る覆工板外枠体は、少なくとも1つの覆工板で構成された仮設地面の外周側面を包囲するように配置される枠部材と、この枠部材を受材に固定するための固定部材を備える。以下、最初に枠部材の構成について説明し、次いで固定部材の構成と覆工板外枠体の設置例について説明する。
【0012】
図1は、枠部材1の概略構成を示す上面図である。
図1に示すように、枠部材1は、上面視の概形が矩形状の枠体であり、直線部材10,20と角部材30とを備える。
【0013】
図1に例示する枠部材1は、直線部材10,20を2つずつ、合計で4つ備えており、角部材30も4つ備えている。角部材30のそれぞれは、上面視の概形が矩形状である枠部材1の四隅に位置しており、長手方向が垂直になるように配置された2つの直線部材10,20を連結する。なお、
図1では、直線部材10と直線部材20の長手方向の長さが異なる場合を例示しているが、これらの長さは同じであってもよい。また、
図1では、1つの直線部材10,20の両端に角部材30が連結されている場合について例示しているが、複数の直線部材が連結されてもよい。この場合、直線部材が連結されて成る部材の長手方向の両端のそれぞれに、角部材30が連結される。
【0014】
図2は、直線部材10の構成を示す斜視図である。
図2に示すように、直線部材10は、長手方向に垂直な断面として、一辺が開口した矩形状の断面を有する。直線部材10は、例えば板状の材料を溶接するなどして作製される。
【0015】
直線部材10は、1つの底面11、1つの側面12、1つの上面13、2つの端面14、複数の補強板15を備える。底面11は、枠部材1を設置した際に受材側となる面であり、後述する固定部材の一部を挿通させて連結するための第1貫通孔111が設けられている。側面12は、底面11に対して垂直な面である。上面13は、側面12に対して垂直であって、底面11に対向する面である。上面13には、覆工板が設置されていること等を表示するポール等を設置するための上面孔131が設けられている。端面14は、底面11、側面12及び上面13のそれぞれにおける長手方向の両端に設けられており、これらの面11~13のそれぞれに対して垂直な面である。端面14には、ボルト等を挿通して角部材30と連結するための連結孔141が設けられている。補強板15は、端面14と平行であり、底面11、側面12及び上面13のそれぞれに接合されている。なお、直線部材10が補強板15を備えなくてもよいが、直線部材10の強度を確保するために、
図1に例示するように補強板15を複数備えると好ましい。
【0016】
図3は、直線部材20の構成を示す斜視図である。直線部材20は、長手方向の長さが直線部材10よりも短いが、基本的な構造は直線部材10と同様である。直線部材20も、1つの底面21、1つの側面22、1つの上面23、2つの端面24、複数の補強板25を備える。また、底面21には第1貫通孔211、上面23には上面孔231、端面24には連結孔241がそれぞれ設けられている。
【0017】
図4は、角部材30の構成を示す斜視図である。角部材30も、直線部材10,20と同様に、例えば板状の材料を溶接するなどして作製される。
【0018】
角部材30は、1つの底面31、2つの側面32、1つの上面33を備える。底面31は、枠部材1を設置した際に受材側となる面であり、後述する固定部材の一部を挿通させて連結するための第2貫通孔311が設けられている。2つの側面32のそれぞれは、底面31に対して垂直であり、側面32同士も垂直である。側面32は、長手方向が垂直になるように配置された直線部材10,20の端面14,24と接する面である。また、側面32には、ボルト等を挿通して直線部材10,20のそれぞれの端面14,24と連結するための連結孔321が設けられている。
【0019】
次に、固定部材の構成と覆工板外枠体の設置例について説明する。
図5は、覆工板外枠体100の第1設置例を示す分解斜視図である。
図6及び
図7は、
図5の第1設置例で使用される固定部材を示す斜視図であり、
図6が第1固定部材40を示す斜視図、
図7が第2固定部材50を示す斜視図である。
【0020】
図5に示す覆工板外枠体100の第1設置例において、枠部材1は、2つの覆工板Bで構成された仮設地面Pの外周側面PSを包囲する。上述の通り、直線部材10,20のそれぞれは、長手方向に垂直な断面として、一辺が開口した矩形状の断面を有する。第1設置例は、この開口が枠部材1の外側に向けられている。なお、枠部材1から見て仮設地面Pが配置される領域を向く方向が内側、これとは反対方向が外側である。
【0021】
図5及び
図6に示すように、第1固定部材40は、受材Rに溶接される平面部41と、当該平面部41上に設けられた2つの突起部42とを備える。第1固定部材40は、例えば板状の材料に棒状の材料を溶接するなどして作製される。
【0022】
突起部42は、一方は直線部材20の第1貫通孔211に挿通され、他方は角部材30の第2貫通孔311に挿通される。例えば、突起部42の表面にはボルトを締結するためのねじ山が形成されており、当該ボルトの締結によって、第1固定部材40が直線部材20及び角部材30の両方に取り付けられる。またこれにより、直線部材20及び角部材30が、第1固定部材40を介して受材Rに固定される。
【0023】
図5及び
図7に示すように、第2固定部材50も、第1固定部材40と同様の平面部51と突起部52とを備える。ただし、第2固定部材50が備える突起部52は1つであり、当該突起部52は直線部材10の第1貫通孔111に挿通される。例えば、突起部52の表面にはボルトを締結するためのねじ山が形成されており、当該ボルトの締結によって、第2固定部材50が直線部材10に取り付けられる。またこれにより、直線部材10が、第2固定部材50を介して受材Rに固定される。
【0024】
以上のように、第1固定部材40及び第2固定部材50を用いて枠部材1を受材Rに固定すると、受材Rに貫通孔を形成することなく、受材Rに枠部材1を固定することができる。そのため、受材Rを再利用することが可能になる。
【0025】
また、直線部材10,20は、長手方向に垂直な断面として、一辺が開口した矩形状の断面を有している。そのため、直線部材10,20の開口している空間内に、直線部材10,20と角部材30を連結するボルト及びナット等の器具や、直線部材と固定部材を連結するボルト及びナット等の器具を突出させて、枠部材1の外側にこれらの器具が突出しないようにすることが可能になる。また、一辺を開口させることで直線部材10,20に使用する材料が少なくなるため、直線部材を軽量化することが可能になる。
【0026】
なお、受材Rに溶接された第1固定部材40及び第2固定部材50については、受材Rから取り外す際に破壊せざるを得ない場合がある。しかし、
図5に示すように、犠牲となる第1固定部材40及び第2固定部材50は比較的小型の部品で構成可能であり、枠部材1及び受材Rといった大型の構造材については再利用が可能である。したがって、犠牲となる部品及び材料を最小限にすることができる。
【0027】
次に、
図5に示した第1設置例とは異なる覆工板外枠体100の設置例について説明する。
図8は、覆工板外枠体100の第2設置例を示す分解斜視図である。
図9は、
図8の第2設置例で使用される第3固定部材60を示す斜視図である。なお、第2設置例では、第3固定部材60のほかに、第1設置例において説明した第2固定部材50も使用される。
【0028】
図8に示す第2設置例では、直線部材10,20の長手方向に対して垂直な断面における開口が、枠部材1の内側に向けられている。
【0029】
図8及び
図9に示すように、第3固定部材60も、第1固定部材40と同様に、平面部61と、2つの突起部62を備える。さらに、突起部62は、一方は直線部材20の第1貫通孔211に挿通され、他方は角部材30の第2貫通孔311に挿通される。そして、第3固定部材60も、第1固定部材40と同様に、直線部材20及び角部材30の両方に取り付けられる。また、第2固定部材50は、第1設置例と同様に、直線部材10に取り付けられる。
【0030】
ところで、覆工板外枠体100が配置される場所は工事現場が多く、枠部材1の外側が地面であったり、枠部材1の外側に大量の土砂が盛られたりしている場合がある。この場合、
図5に示した第1設置例のように、直線部材10,20の開口が枠部材1の外側を向いていると、この開口した部分に土砂が入り込み易い。そうすると、直線部材10,20と角部材30を連結するボルトやナットなどの器具や、直線部材10,20と固定部材40,50を連結するボルトやナットなどの器具が、土砂に埋没し易くなる。
【0031】
一方、
図8に示す第2設置例のように、直線部材10,20の開口を内側に向けると、直線部材10,20の開口した部分に土砂が入り込み難くなる。そして、例えば枠部材1を撤去したりメンテナンスしたりする場合において、直線部材10,20と角部材30を連結する器具や、直線部材10,20と固定部材50,60とを連結する器具が、土砂に埋没することを防止することができる。したがって、枠部材1の撤去やメンテナンスを容易にすることが可能になる。
【0032】
また、
図2及び
図3に示したように、直線部材20の第1貫通孔211は、底面における長手方向に垂直な方向に対して中心からずれた位置に形成されている。そのため、直線部材10,20の開口が枠部材1の内側に向いた場合と外側に向いた場合とで、第1貫通孔211と第2貫通孔311の相対的な位置関係が異なる。そして、
図5及び
図6に示す第1固定部材40における2つの突起部42の位置関係は、直線部材10,20の開口が枠部材1の外側に向けられた場合における第1貫通孔211と第2貫通孔311の相対的な位置関係と合致している。一方、
図8及び
図9に示す第3固定部材60における2つの突起部62の位置関係は、直線部材10,20の開口が枠部材1の内側に向けられた場合における第1貫通孔211と第2貫通孔311の相対的な位置関係と合致している。したがって、第1固定部材40における2つの突起部42の位置関係と、第3固定部材60における2つの突起部62の位置関係とは、異なっている。
【0033】
このように構成すると、第1固定部材40と第3固定部材60のいずれを用いるのかによって、直線部材10,20の開口を枠部材1の内側に向けるべきか外側に向けるべきかを特定することができる。したがって、枠部材1の設置ミスを抑制することができる。
【0034】
[変形等]
以上、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0035】
例えば、
図5及び
図8に例示した第1設置例及び第2設置例では、第1固定部材40及び第3固定部材60が備える突起部42,62の一方が、直線部材20の第1貫通孔211に挿通されると説明した。しかし、これらの突起部42,62が、直線部材10の第1貫通孔111に挿入されるようにしてもよい。この場合、第2固定部材50が備える突起部52が、直線部材20の第1貫通孔211に挿通される。また、固定部材により枠部材1を固定する構成については、これらの設置例に限られるものではない。例えば、第1固定部材40または第3固定部材60のみを用いて枠部材1を固定してもよいし、第2固定部材50のみを用いて枠部材1を固定してもよい。また、第1貫通孔111,211及び第2貫通孔311に挿通される3つの突起部を備えた固定部材を用いてもよい。
【0036】
また、例えば、直線部材10,20の開口が枠部材1の内側に向いた場合と外側に向いた場合とで、第1貫通孔211と第2貫通孔311の相対的な位置関係が同じになるようにしてもよい。この場合、第1固定部材40と第3固定部材60を別々に製造する必要がなくなるため、固定部材の製造を簡易にすることが可能になる。
【0037】
また、上述の覆工板外枠体は、以下のように説明することができる。
【0038】
覆工板外枠体は、少なくとも1つの覆工板で構成された仮設地面の外周側面を包囲するように配置される枠部材と、前記覆工板が載置される受材の表面に溶接されるとともに、前記枠部材に対して着脱自在に取り付けられる固定部材と、を備える(第1の構成)。この構成によれば、受材に貫通孔を形成することなく、受材に枠部材を固定することができる。したがって、受材を再利用することが可能になる。
【0039】
第1の構成において、前記枠部材は、直線部材と、長手方向が垂直になるように配置された2つの前記直線部材を連結する角部材と、を備え、前記直線部材は、長手方向に垂直な断面として、一辺が開口した矩形状の断面を有してもよい(第2の構成)。この構成によれば、直線部材の開口している空間内に、直線部材と角部材を連結する器具や、直線部材と固定部材を連結する器具を突出させて、枠部材の外側にこれらの器具が突出しないようにすることが可能になる。また、一辺が開口することで直線部材に使用する材料が少なくなるため、直線部材を軽量化することが可能になる。
【0040】
第2の構成において、前記直線部材の前記開口が前記枠部材の内側に向いていてもよい。この構成によれば、直線部材の開口した部分に土砂が入り込むことを抑制することができる。これにより、例えば枠部材を撤去したりメンテナンスしたりする場合において、直線部材と角部材を連結する器具や、直線部材と固定部材とを連結する器具が、土砂に埋没することを防止することができる。したがって、枠部材の撤去やメンテナンスなどを容易にすることが可能になる。
【0041】
第2または第3の構成において、前記直線部材の底面に第1貫通孔が設けられるとともに、前記角部材の底面に第2貫通孔が設けられており、前記固定部材が、前記受材の表面に溶接される板部と、前記板部上に設けられる2つの突起部と、を備え、前記突起部の一方が前記第1貫通孔に挿通され、他方が前記第2貫通孔に挿通されるようにしてもよい(第4の構成)。この構成によれば、直線部材と角部材が固定部材でも連結されるため、枠部材をより強固に連結することが可能になる。
【0042】
第4の構成において、前記直線部材の前記開口が前記枠部材の内側に向いた場合と外側に向いた場合とで、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の相対的な位置関係が異なるようにしてもよい(第5の構成)。例えば、第5の構成において、前記第1貫通孔が、前記直線部材の前記底面における長手方向に垂直な方向に対して中心からずれた位置に形成されていてもよい(第6の構成)。これらの構成によれば、固定部材が備える突起の配置によって、直線部材の開口を枠部材の内側に向けるべきか外側に向けるべきかを特定することができる。したがって、枠部材の設置ミスを抑制することができる。
【符号の説明】
【0043】
1…枠部材、10…直線部材、11…底面、111…第1貫通孔、12…側面、13…上面、131…上面孔、14…端面、141…連結孔、15…補強板、20…直線部材、21…底面、211…第1貫通孔、22…側面、23…上面、231…上面孔、24…端面、241…連結孔、25…補強板、30…角部材、31…底面、311…第2貫通孔、32…側面、321…連結孔、33…上面、40…第1固定部材、41…板部、42…突起部、50…第2固定部材、51…板部、52…突起部、60…第3固定部材、61…板部、62…突起部、100…覆工板外枠体、B…覆工板、P…仮設地面、PS…外周側面、R…受材