(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022071808
(43)【公開日】2022-05-16
(54)【発明の名称】織物の特徴で製品の真偽を判断し認定品資料を作成する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220509BHJP
G01N 21/27 20060101ALI20220509BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20220509BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01N21/27 A
G06T7/00 300Z
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021080025
(22)【出願日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】109137426
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521196350
【氏名又は名称】ヘン シェン インベストメント リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HENG SHENG INVESTMENT LTD.
【住所又は居所原語表記】Sea Meadow House, Blackburne Highway, Road Town, Tortola, British Virgin Islands
(71)【出願人】
【識別番号】521200233
【氏名又は名称】臺灣金融科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】TAIWAN FINTECH CORPORATION
【住所又は居所原語表記】Rm. 1, 4F., No. 432, Sec. 1, Keelung Rd., Xinyi Dist., Taipei City 110, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】廖 志文
(72)【発明者】
【氏名】呉 曲
(72)【発明者】
【氏名】林 蔚君
(72)【発明者】
【氏名】蔡 其杭
(72)【発明者】
【氏名】李 漢超
(72)【発明者】
【氏名】王 可言
【テーマコード(参考)】
2G059
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059EE02
2G059EE13
2G059FF01
2G059MM01
2G059MM09
2G059MM10
5L049CC11
5L096AA02
5L096AA06
5L096CA02
5L096DA02
5L096FA66
5L096GA38
5L096HA07
5L096JA03
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】従来の偽造防止技術は再現しやすいものであるため、製品の真偽を正確に判断できず、メーカーから最大許容流通量を超える認定製品が流出すると、認定品と非認定織物製品を見分けにくいという問題を解決する。
【解決手段】織物の特徴で製品の真偽を判断し認定品資料を作成する方法であって、本発明では少なくとも1つの織物部分画像を受信し、少なくとも1つの織物部分画像に画像分析を行って、偽造防止特徴として画像光学特徴分布情報を特定し、次に、入力装置が操作に応じて生成した織物番号を受信し、織物番号又は画像光学特徴分布情報で織物が認定品であるかどうかを判断する。また、本発明では織物で偽造防止特徴が編まれた部分に対して撮影して少なくとも1つの被分析織物画像を生成し、次に、少なくとも1つの被分析織物画像に基づいて画像分析を行って画像光学分布特徴を生成し、画像光学分布特徴を認定品偽造防止特徴情報として記録し、認定品偽造防止特徴情報を認定品織物番号に関連付けて記憶して、認定品資料を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置によって実施され、織物の特徴で製品の真偽を判断する方法であって、
少なくとも1つの織物部分画像を受信し、前記少なくとも1つの織物部分画像に画像分析を行って、少なくとも1つの第1糸ループによって構成された織物本体及び複数の第2糸ループによって構成された偽造防止特徴を特定し、且つ前記偽造防止特徴が特定されると、前記偽造防止特徴の一部と見なされる画像光学特徴分布情報を解析するステップであって、前記画像光学特徴分布情報は前記第2糸ループを構成し互いに色が類似しない少なくとも2つの子糸によってランダムに生成されるステップと、
入力装置が操作に応じて生成した織物番号を受信するステップと、
前記織物番号又は前記画像光学特徴分布情報をインデックスとして、関連する認定品資料を読み取り、前記織物番号及び前記画像光学特徴分布情報が前記認定品資料に記載された認定品番号及び前記認定品番号に関連付けられた偽造防止特徴情報に合致するかどうか照合し、合致する場合は認定品指示情報を生成し、合致しない場合は偽物指示情報を生成するステップとを含むことを特徴とする前記方法。
【請求項2】
撮影装置を利用して被検織物に対し撮影して前記少なくとも1つの織物部分画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項3】
同じ前記被検織物から得られた少なくとも1つの前記織物部分画像を受信し、画像類似度分析で少なくとも1つの前記織物部分画像から前記偽造防止特徴をまとめることを特徴とする請求項2に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項4】
前記認定品資料から少なくとも2つの部分特徴色分布情報を取得し、色に基づいて前記画像光学特徴分布情報を分析し少なくとも2つの特徴色分布情報を生成し、各前記特徴色分布情報のサンプル色と前記複数の部分特徴色分布情報のサンプル色は同じであり又は類似し、各前記特徴色分布情報と関連する1つの前記部分特徴色分布情報が同じであるかどうかを照合することを特徴とする請求項3に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項5】
前記認定品資料はクラウドサーバーに記録されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項6】
前記クラウドサーバーはブロックチェーンストレージ(Blockchain storage)として実施されることを特徴とする請求項5に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項7】
前記偽造防止特徴情報は平面画像光学特徴分布情報及び立体画像光学特徴分布情報を含み、同じ前記被検織物から取得された複数の前記織物部分画像を受信し、前記複数の織物部分画像で偽造防止特徴と見なされる前記画像光学特徴分布情報を抽出し、前記立体画像光学特徴分布情報と照合するために被検立体画像光学特徴分布情報をサンプリングすることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項8】
前記認定品指示情報は製品情報、ブランドメーカー、製造国、最初販売元、偽造防止特徴の位置、偽造防止特徴の織物画像及び前記認定品番号からなる群から選ばれた少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の織物の特徴で製品の真偽を判断する方法。
【請求項9】
織物で偽造防止特徴が編まれた部分に対して撮影して少なくとも1つの被分析織物画像を生成するステップであって、前記織物において少なくとも1つの第1糸ループによって織物本体が形成され、複数の第2糸ループによって前記偽造防止特徴が形成され、前記第1糸ループの画像光学特徴と前記複数の第2糸ループの画像光学特徴は類似しないステップと、
前記少なくとも1つの被分析織物画像における前記複数の第2糸ループに画像分析を行って、画像光学特徴分布特徴を生成するステップであって、前記画像光学特徴分布特徴は各前記第2糸ループを構成する少なくとも2つの子糸によってランダムに生成され、前記少なくとも2つの子糸の色は類似しないステップと、
前記画像光学特徴分布特徴を偽造防止特徴情報として記録し、前記偽造防止特徴情報を認定品番号に関連付けて記憶して、認定品資料を生成するステップとを含むことを特徴とする織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項10】
前記少なくとも2つの子糸はナチュラル・カラー・システム(Natural Color System)で同じ色相に属し、且つ少なくとも3つの階調が隔たることを特徴とする請求項9に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項11】
前記少なくとも2つの子糸は白色、黒色又は白色と黒色が一定の割合で混合して形成させた灰色ではないことを特徴とする請求項9に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項12】
前記少なくとも2つの子糸は反射性の糸ではないことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項13】
前記認定品番号はシリアルナンバーであり又はブランドメーカーによって定義されることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項14】
前記認定品資料は、前記織物が初めて販売元から販売された時に生成される初回販売元資料をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項15】
前記織物で前記偽造防止特徴が編まれた部分に対して撮影して複数の前記被分析織物画像を生成し、前記複数の被分析織物画像の角度は異なり、前記複数の被分析織物画像に対してサンプリングして平面画像光学特徴分布情報及び立体画像光学特徴分布情報を生成し、前記偽造防止特徴情報に記録することを特徴とする請求項14に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項16】
色に基づいて前記画像光学特徴分布特徴を分析し少なくとも2つの部分特徴色分布情報を生成し、前記少なくとも2つの部分特徴色分布情報を前記認定品資料に記録することを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項17】
前記認定品資料は、前記織物が初めて販売元から販売された時に生成される初回販売元資料をさらに含むことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【請求項18】
前記織物で前記偽造防止特徴が編まれた部分に対して撮影して複数の前記被分析織物画像を生成し、前記複数の被分析織物画像の角度は異なり、前記複数の被分析織物画像に対してサンプリングして平面画像光学特徴分布情報及び立体画像光学特徴分布情報を生成し、前記偽造防止特徴情報に記録することを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の織物の特徴で認定品資料を作成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の真偽を判断し認定品資料を作成する方法に関し、特に、織物の特徴で製品の真偽を判断し認定品資料を作成する方法である。
【背景技術】
【0002】
市場では現在、多くの偽造品と模倣品が横行し、消費者が購入する織物製品の真偽を判断できるように、織物メーカーは織物に偽造防止用タグを付けるという方法を開発している。
【0003】
従来の織物には偽造防止タグを付ける又は織物のタグに偽造防止ラベルを増設するなどの偽造防止手段を用いるものが多い。前記偽造防止手段は偽造防止タグ又は偽造防止ラベルに偽造防止バーコード又はレーザーマークを設けることで偽造防止の役割を果たす。しかし悪質の業者が当該偽造防止タグ又は偽造防止ラベルを偽造品又は模倣品に付ける場合、本物と偽物を見分けることができない。また、従来の偽造防止手段が後から付けたものであるため、悪質の業者は当該偽造防止タグ又は偽造防止ラベルを回収又は偽造し、織物模倣品を作ってこれを付ける場合、市場で多くの非認定織物が流通するため、ブランドメーカーの名誉が傷つく。
【0004】
また、織物の真偽判断は織物の縫糸と布面の模様に基づいて行われる場合もある。生産の段階で織物メーカーから最大許容流通量を超える織物製品が流出してしまうと、非認定の織物製品でも縫糸と布面の模様が認定品と同じであるため、業者が非認定の織物製品を判断する時、誤った結果が出る恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の第1の目的は、従来の偽造防止技術は再現しやすいものであるため、製品の真偽を正確に判断できないという問題を解決することである。
【0006】
本発明の第2の目的は、メーカーから最大許容流通量を超える認定製品が流出すると、認定品と非認定織物製品を見分けにくいという問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の目的を達成するためになされたものであって、
電子装置によって実施され、
少なくとも1つの織物部分画像を受信し、当該少なくとも1つの織物部分画像に画像分析を行って、少なくとも1つの第1糸ループによって構成された織物本体及び複数の第2糸ループによって構成された偽造防止特徴を特定し、且つ当該偽造防止特徴が特定されると、当該偽造防止特徴の一部と見なされる画像光学特徴分布情報を解析するステップであって、当該画像光学特徴分布情報は当該第2糸ループを構成し画像光学特徴が互いに類似しない少なくとも2つの子糸によってランダムに生成されるステップと、
入力装置が操作に応じて生成した織物番号を受信するステップと、
当該織物番号又は当該画像光学特徴分布情報をインデックスとして、関連する認定品資料を読み取り、当該織物番号及び当該画像光学特徴分布情報が当該認定品資料に記載された認定品番号及び当該認定品番号に関連付けられた偽造防止特徴情報に合致するかどうか照合し、合致する場合は認定品指示情報を生成し、合致しない場合は偽物指示情報を生成するステップとを含む、織物の特徴で製品の真偽を判断する方法を提供する。
【0008】
一実施例では、撮影装置を利用して被検織物に対し撮影して当該少なくとも1つの織物部分画像を生成する。
【0009】
一実施例では、同じ当該被検織物から得られた少なくとも1つの当該織物部分画像を受信し、画像類似度分析で少なくとも1つの当該織物部分画像から当該偽造防止特徴をまとめる。
【0010】
一実施例では、当該認定品資料から少なくとも2つの部分特徴色分布情報を取得し、色に基づいて当該画像光学特徴分布情報を分析し少なくとも2つの特徴色分布情報を生成し、各当該特徴色分布情報のサンプル色と当該複数の部分特徴色分布情報のサンプル色は同じであり又は類似し、各当該特徴色分布情報と関連する1つの当該部分特徴色分布情報が同じであるかどうかを照合する。
【0011】
一実施例では、当該認定品資料はクラウドサーバーに記録されている。
【0012】
一実施例では、当該クラウドサーバーはブロックチェーンストレージ(Blockchain storage)として実施される。
【0013】
一実施例では、当該偽造防止特徴情報は平面画像光学特徴分布情報及び立体画像光学特徴分布情報を含み、同じ当該被検織物から取得された複数の当該織物部分画像を受信し、当該複数の織物部分画像で偽造防止特徴と見なされる当該画像光学特徴分布情報を抽出し、当該立体画像光学特徴分布情報と照合するために被検立体画像光学特徴分布情報をサンプリングする。
【0014】
一実施例では、当該認定品指示情報は製品情報、ブランドメーカー、製造国、最初販売元、偽造防止特徴の位置、偽造防止特徴の織物画像及び当該認定品番号からなる群から選ばれた少なくとも1つを含む。
【0015】
さらに、本発明は、
織物で偽造防止特徴が編まれた部分に対して撮影して少なくとも1つの被分析織物画像を生成するステップであって、当該織物において少なくとも1つの第1糸ループによって織物本体が形成され、複数の第2糸ループによって当該偽造防止特徴が形成され、当該第1糸ループの画像光学特徴と当該複数の第2糸ループの画像光学特徴は類似しないステップと、
当該少なくとも1つの被分析織物画像における当該複数の第2糸ループに画像分析を行って、画像光学特徴分布特徴を生成するステップであって、当該画像光学特徴分布特徴は各当該第2糸ループを構成する少なくとも2つの子糸によってランダムに生成され、当該少なくとも2つの子糸の色は類似しないステップと、
当該画像光学特徴分布特徴を偽造防止特徴情報として記録し、当該偽造防止特徴情報を認定品番号に関連付けて記憶して、認定品資料を生成するステップとを含む、織物の特徴で認定品資料を作成する方法を提供する。
【0016】
一実施例では、当該少なくとも2つの子糸はナチュラル・カラー・システム(Natural Color System)で同じ色相に属し、且つ少なくとも3つの階調が隔たる。
【0017】
一実施例では、当該少なくとも2つの子糸は白色、黒色又は白色と黒色が一定の割合で混合して形成させた灰色ではない。
【0018】
一実施例では、当該少なくとも2つの子糸は反射性の糸ではない。
【0019】
一実施例では、当該認定品番号はシリアルナンバーであり又はブランドメーカーによって定義される。
【0020】
一実施例では、当該認定品資料は、当該織物が初めて販売元から販売された時に生成される初回販売元資料をさらに含む。
【0021】
一実施例では、当該織物で当該偽造防止特徴が編まれた部分に対して撮影して複数の当該被分析織物画像を生成し、当該複数の被分析織物画像の角度は異なり、当該複数の被分析織物画像に対してサンプリングして平面画像光学特徴分布情報及び立体画像光学特徴分布情報を生成し、当該偽造防止特徴情報に記録する。
【0022】
一実施例では、色に基づいて当該画像光学特徴分布特徴を分析し少なくとも2つの部分特徴色分布情報を生成し、当該少なくとも2つの部分特徴色分布情報を当該認定品資料に記録する。
【発明の効果】
【0023】
上記の実施形態から分かるように、本発明は従来技術と比べて次の特徴がある。本発明では直接的に織物に偽造防止特徴が形成されているため、製品の真偽を判断する時は少なくとも2つの子糸によってランダムに生成された画像光学特徴分布情報及び織物番号に基づいて、織物が認定品であるかどうかを判断する。また、認定品資料を作成する時は、織物は編成段階で織物本体に偽造防止特徴が生成されているため、最大許容流通量を超える非認定の織物製品が市場に流入してしまうと、ブランドメーカーが織物に織物番号を付与しなくても、使用者は織物がブランドメーカーの認定を得たかどうかを判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第1実施例のステップの概略図である。
【
図2】
図2は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第1実施例に係る織物の概略図である。
【
図3】
図3は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第1実施例に係る電子装置の概略図である。
【
図4】
図4は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第2実施例のステップの概略図である。
【
図5】
図5は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第3実施例のステップの概略図である。
【
図6】
図6は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第4実施例のステップの概略図である。
【
図7】
図7は本発明の一実施例に係る被分析織物画像の概略図である。
【
図8】
図8は本発明の一実施例に係る認定品の画像光学特徴分布情報の概略図である。
【
図9】
図9は本発明の一実施例に係る部分特徴色分布情報の概略図その1である。
【
図10】
図10は本発明の一実施例に係る部分特徴色分布情報の概略図その2である。
【
図11】
図11は本発明の一実施例に係る織物部分画像の概略図である。
【
図12】
図12は本発明の一実施例に係る画像光学特徴分布情報の概略図である。
【
図13】
図13は本発明の一実施例に係る特徴色分布情報の概略図その1である。
【
図14】
図14は本発明の一実施例に係る特徴色分布情報の概略図その2である。
【
図15】
図15は本発明の一実施例に係る分布差異情報の概略図その1である。
【
図16】
図16は本発明の一実施例に係る分布差異情報の概略図その2である。
【
図17】
図17は本発明の別の実施例に係る被分析織物画像の概略図である。
【
図18】
図18は本発明の別の実施例に係る認定品の画像光学特徴分布情報の概略図である。
【
図19】
図19は本発明の別の実施例に係る部分特徴色分布情報の概略図その1である。
【
図20】
図20は本発明の別の実施例に係る部分特徴色分布情報の概略図その2である。
【
図21】
図21は本発明の別の実施例に係る織物部分画像の概略図である。
【
図22】
図22は本発明の別の実施例に係る画像光学特徴分布情報の概略図である。
【
図23】
図23は本発明の別の実施例に係る特徴色分布情報の概略図その1である。
【
図24】
図24は本発明の別の実施例に係る特徴色分布情報の概略図その2である。
【
図25】
図25は本発明の別の実施例に係る分布差異情報の概略図その1である。
【
図26】
図26は本発明の別の実施例に係る分布差異情報の概略図その2である。
【
図27】
図27は本発明に係る織物の特徴で製品の真偽を判断する方法の第5実施例のステップの概略図である。
【
図28】
図28は本発明に係る織物の特徴で認定品資料を作成する方法の第1実施例のステップの概略図である。
【
図29】
図29は本発明に係る織物の特徴で認定品資料を作成する方法の第2実施例のステップの概略図である。
【
図30】
図30は本発明に係る織物の特徴で認定品資料を作成する方法の第3実施例のステップの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、図面を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
図1から
図6が参照されるとおり、本発明は織物の特徴で製品の真偽を判断する方法10を提供する。方法10は電子装置20によって織物30の真偽判断が実施されるものである。本発明の方法10を説明する前に、まず本発明に係る織物30について説明する。織物30は少なくとも1つの第1糸ループ311によって構成された織物本体31と、複数の第2糸ループ321によって構成された偽造防止特徴32とを有し、織物本体31と偽造防止特徴32は接続される。つまり、本発明で偽造防止特徴32は従来のようにタグなどの構造を織物30に接続させたものではなく、直接的に織物30に形成される。また、本発明で織物本体31と偽造防止特徴32とで画像光学特徴が類似せず、つまり第1糸ループ311の画像光学特徴は複数の第2糸ループ321の色と類似しない。例えば、第1糸ループ311と複数の第2糸ループ321がそれぞれナチュラル・カラー・システム(Natural Color System)の異なる色相に属する場合に、2つの当該色相間に30度以上の角度が形成される。例えば、第1糸ループ311に色相Y10Rが選ばれた場合に、複数の第2糸ループ321にはY10RとY50R間の角度に位置する色相及びY10RとG70Y間の角度に位置する色相を選択から排除すべきである。また、第1糸ループ311の色と複数の第2糸ループ321の色が同じ色相に属する場合に、少なくとも3つの階調が隔たる。例えば、第1糸ループ311と複数の第2糸ループ321がともに色相Y90Rに属し、第1糸ループ311の階調がNCSカラーサークルによって形成されたNCSカラートライアングル(NCS Color Triangle)の階調S1050に位置する場合に、複数の第2糸ループ321には階調S1020又は階調S6030が選ばれてもよい。つまり、第1糸ループ311の色彩表示はS1050-Y90Rで、複数の第2糸ループ321の色彩表示にS1020-Y90R又はS6030-Y90Rが選ばれる。
【0026】
さらに、織物の特徴で製品の真偽を判断する方法10は、
少なくとも1つの織物部分画像201を受信し、少なくとも1つの織物部分画像201に画像分析を行って、第1糸ループ311によって構成された織物本体31及び複数の第2糸ループ321によって構成された偽造防止特徴32を特定し、偽造防止特徴32が特定されると、偽造防止特徴32の一部と見なされる画像光学特徴分布情報211を解析するステップであって、画像光学特徴分布情報211は複数の第2糸ループ321を構成し画像光学特徴が互いに類似しない少なくとも2つの子糸322、323によってランダムに生成されるステップ11と、
入力装置22が操作に応じて生成した織物番号221を受信するステップ12と、
織物番号221又は画像光学特徴分布情報211をインデックスとして、関連する認定品資料212を読み取り、織物番号221及び画像光学特徴分布情報211が認定品資料212に記載された認定品番号213及び認定品番号213に関連付けられた偽造防止特徴情報214に合致するかどうか照合し、合致する場合は認定品指示情報215を生成し、合致しない場合は偽物指示情報216を生成するステップ13とを含む。
【0027】
次に方法10を具体的に説明する。ステップ11を行い、電子装置20の演算モジュール21は織物30に基づいて生成された少なくとも1つの織物部分画像201を受信し、少なくとも1つの織物部分画像201に画像分析を行う。例えば、演算モジュール21は少なくとも1つの織物部分画像201の色の分布状態、偽造防止特徴32の形態を分析することにより、又は特定の波長に対する織物本体31と偽造防止特徴32の吸光性の差異などを利用して織物本体31及び偽造防止特徴32を特定すると同時に、演算モジュール21は偽造防止特徴32を特定する時に偽造防止特徴32の一部と見なされる画像光学特徴分布情報211を解析する。また、画像光学特徴分布情報211は第2糸ループ321を構成する2つの子糸322、323によってランダムに生成され、画像光学特徴分布情報211は2つの子糸322、323の第2糸ループ321の側面に見られる色の分布を記述する。
図2の例で、図中では点模様で2つの子糸322、323の一方の色を表し、空白で2つの子糸322、323の他方の色を表し、2つの子糸322、323の一方は主に第2糸ループ321の外縁に分布し、2つの子糸322、323の他方は主に第2糸ループ321の内縁に分布し、且つ2つの子糸322、323がそれぞれ第2糸ループ321の表面の50%を占め、画像光学特徴分布情報211は2つの子糸322、323の分布位置及び分布面積の大きさを記述する。
【0028】
次にステップ12を行い、入力装置22が操作に応じて生成した織物番号221を受信する。本明細書にいう入力装置22は、電子装置20のタイプによって決定されてもよい。例えば、電子装置20がノートパソコンである場合に、入力装置22は当該ノートパソコンのキーボードであってもよく、電子装置20がスマートフォンである場合に、入力装置22は当該スマートフォンのタッチスクリーンであってもよい。続いてステップ13を行い、演算モジュール21は織物番号221又は画像光学特徴分布情報211をインデックスとして、関連する認定品資料212を読み取り、織物番号221と認定品資料212に記載された認定品番号213を照合すると同時に、画像光学特徴分布情報211と認定品番号213に関連付けられた偽造防止特徴情報214を照合し、照合結果が合致である場合に演算モジュール21は認定品指示情報215を生成し、これを表示モジュール24に伝送し、照合結果が不合致である場合に表示モジュール24に偽物指示情報216を生成する。本明細書の図面に示す表示モジュール24とは電子装置20のディスプレイスクリーンであってもよいし、電子装置20に接続されたディスプレイデバイスであってもよい。また、本明細書にいう認定品指示情報215及び偽物指示情報216はそれぞれ指示音、指示模様であってもよいし、又は文字情報であってもよい。一実施例では、認定品指示情報215は、製品情報、ブランドメーカー、製造国、最初販売元、偽造防止特徴32の位置、偽造防止特徴32の織物画像及び認定品番号213からなる群から選ばれた少なくとも1つを含む。このうち、当該製品情報とは製造又は販売許可を得た織物30(認定品)の関連情報であってもよく、例えば、当該製品情報は織物30の商品番号又はロット番号などである。
【0029】
以上から分かるように、本発明は従来のように後から偽造防止タグを付ける又は偽造防止ラベルを付与するなどで偽造防止手段を導入したものではなく、直接的に織物30に偽造防止特徴32を形成させたものであり、また第2糸ループ321の側面の色のランダムな変化で織物30の真偽を判断する。本発明の技術的解決手段で悪質の業者による織物30の偽造又は模倣を絶やすことができ、生産段階でメーカーから最大許容数量を超える非認定の織物30が流出し市場に入ることも避けられる。
【0030】
一実施例では、
図1から
図4が参照されるとおり、電子装置20は演算モジュール21と通信可能に接続された撮影装置23をさらに含み、方法10は、撮影装置23を利用して被検織物に対して撮影して少なくとも1つの織物部分画像201を生成するステップ14を含む。別の実施例では、
図5が参照されるとおり、方法10のステップ11は、同じ当該被検織物から取得された少なくとも1つの織物部分画像201を受信し、画像類似度分析で少なくとも1つの織物部分画像201から偽造防止特徴32をまとめるサブステップ111をさらに含む。例えば、演算モジュール21は当該被検織物に類似度の統計を行うことができ、当該被検織物から生成された複数のサンプル間に差異が小さい場合に、当該複数のサンプルが類似するものと判定し、逆に、当該複数のサンプルが織物本体31で、当該複数のサンプル間の類似度(距離)が大きい場合に、当該複数のサンプルが類似しないものと判定し、つまり、当該複数のサンプルに織物本体31及び偽造防止特徴32が含まれる。
【0031】
さらに、一実施例では、
図3、
図6から
図26が参照されるとおり、方法10のステップ13は、認定品資料212から少なくとも2つの部分特徴色分布情報217、218を取得し、色に基づいて画像光学特徴分布情報211を分析し少なくとも2つの特徴色分布情報219、250を生成し、各特徴色分布情報219(250)のサンプル色と複数の部分特徴色分布情報217、218のサンプル色は同じであり又は類似し、各特徴色分布情報219(250)と関連する1つの部分特徴色分布情報217(218)が同じであるかどうかを照合するサブステップ131をさらに含む。次に、一例として本明細書の
図7から
図26に示すもので説明し、偽造防止特徴32のそれぞれは赤色の子糸322と緑色の子糸323によって構成されると仮定する。演算モジュール21は認定品資料212から複数の部分特徴色分布情報217、218を取得し、複数の部分特徴色分布情報217、218は事前にクラウドサーバー40に記憶されており、演算モジュール21によって抽出されてもよい。また、部分特徴色分布情報217は認定品における偽造防止特徴の赤色の子糸の分布状態を記述し、部分特徴色分布情報218は当該認定品における当該偽造防止特徴の緑色の子糸の分布状態を記述し、複数の部分特徴色分布情報217、218を組み合わせると当該認定品の当該偽造防止特徴を示す画像光学特徴分布特徴251になる。続いて、演算モジュール21は色に基づいて画像光学特徴分布情報211を分析し少なくとも2つの特徴色分布情報219、250を生成し、特徴色分布情報219は偽造防止特徴32における赤色の子糸322の分布状態を記述し、特徴色分布情報250は緑色の子糸323の分布状態を記述する。また、各特徴色分布情報219(250)のサンプル色と複数の部分特徴色分布情報217、218のサンプル色は同じであり又は類似する。次に演算モジュール21は、特徴色分布情報219と関連する部分特徴色分布情報217を照合して赤色に基づいて分布差異情報252を生成すると同時に、特徴色分布情報250と関連する部分特徴色分布情報218を照合して緑色に基づいて分布差異情報253を生成する。
図15及び
図16に示すように、2つの部分特徴色分布情報218、253には差異表示画像が示されないため、特徴色分布情報219と関連する部分特徴色分布情報217及び特徴色分布情報250と関連する部分特徴色分布情報218に差異がないこと、即ち織物30が認定品と同じであることを示す。2つの部分特徴色分布情報218、253に差異表示画像が示される場合に(
図25及び
図26)、織物30が当該認定品と異なることを示す。一実施例では、演算モジュール21は分布差異情報252と分布差異情報253に基づいて統計学的分析を行うことができ、画像光学特徴分布特徴251と画像光学特徴分布情報211の差異値が限界値以上となる場合に、織物30は当該認定品と異なると判定し、偽物指示情報216を生成し、差異値が限界値未満である場合に、当該織物30は認定品と同じであると判定し、認定品指示情報215を生成する。次に示すのが、前記差異値の計算式及び判定式の一例である。
【0032】
式中、Tは1つの部分特徴色分布情報217(218)を示し、Qは1つの特徴色分布情報219(250)を示し、Cは織物30の色の組み合わせを示し(本実施例ではC={red,green})、Npixelは2つの部分特徴色分布情報217、218と2つの特徴色分布情報219、250の総画素数を示し、Dthresholdは当該限界値を示す。
【0033】
また一実施例では、本発明の電子装置20はクラウドサーバー40と通信可能に接続され、且つ認定品資料212はクラウドサーバー40に記録されている。つまり、演算モジュール21は織物番号221又は画像光学特徴分布情報211をインデックスとして、クラウドサーバー40から織物番号221又は画像光学特徴分布情報211に関連する認定品資料212を抽出する。また、クラウドサーバー40はブロックチェーンストレージ(Blockchain storage)として実施され、クラウドサーバー40は認定品資料212を受信して記憶した後、認定品資料212に暗号化を行ってもよい。例えば、クラウドサーバー40は認定品資料212にタイムスタンプ(timestamp)を加え又は暗号化の上に記憶してもよく、前記暗号化とは認定品資料212にハッシュ値(hash value)を加えるなどで行われてもよい。また、本発明では分散コンピューティングアーキテクチャ(例えば、ブロックチェーン)によりクラウドサーバー40に書き込まれた認定品資料212が改ざんできないことを保証し、秘匿性と改ざん防止機能が得られる。
【0034】
また一実施例では、
図27が参照されるとおり、本発明に係る織物30の真偽判断の確実性が一層高まるように、偽造防止特徴情報214は平面画像光学特徴分布情報及び立体画像光学特徴分布情報を含み、方法10のステップ11は、同じ当該被検織物から取得された複数の織物部分画像201を受信し、複数の織物部分画像201で偽造防止特徴32と見なされる画像光学特徴分布情報211を抽出し、当該立体画像光学特徴分布情報と照合するために被検立体画像光学特徴分布情報をサンプリングするサブステップ112をさらに含む。具体的には、当該平面画像光学特徴分布情報とは織物30に基づいて生成された平面図像であってもよく、当該平面図像は二次元的に織物30の画像光学特徴分布情報211を示し、当該立体画像光学特徴分布情報は織物30に基づいて三次元的に織物30の画像光学特徴分布情報211を示す。また、当該立体画像光学特徴分布情報は演算モジュール21が異なる三次元的角度下で織物30における少なくとも2つの子糸322、323の色の分布状態を認識するためのもので、且つ演算モジュール21が当該被検立体画像光学特徴分布情報をサンプリングするためのものであってもよい。このようして、演算モジュール21による織物30の真偽判断は一層確実になる。
【0035】
図2、
図28から
図30が参照されるとおり、さらに本発明は、織物の特徴で認定品資料を作成する方法50を提供する。
方法50は、織物30で偽造防止特徴32が編まれた部分に対して撮影して少なくとも1つの被分析織物画像202を生成するステップであって、織物30において第1糸ループ311によって織物本体31が形成され、複数の第2糸ループ321によって偽造防止特徴32が形成され、各第1糸ループ311の画像光学特徴と各第2糸ループ321の画像光学特徴は類似しないステップ51と、
被分析織物画像202における第2糸ループ321に画像分析を行って、画像光学特徴分布特徴251を生成するステップであって、画像光学特徴分布特徴251は第2糸ループ321を構成する少なくとも2つの子糸322、323によってランダムに生成され、少なくとも2つの子糸322、323の画像光学特徴は類似しないステップ52と、
画像光学特徴分布特徴251を偽造防止特徴情報214として記録し、偽造防止特徴情報214を認定品番号213に関連付けて記憶して、認定品資料212を生成するステップ53とを含む。
【0036】
次に方法50を具体的に説明する。ステップ51を行い、織物30で偽造防止特徴32のある部分に対して撮影して少なくとも被分析織物画像202を生成し、次にステップ52を行い、被分析織物画像202における複数の第2糸ループ321に画像分析を行って、画像光学特徴分布特徴251を生成する。具体的には、画像光学特徴分布特徴251は各第2糸ループ321を構成する少なくとも2つの子糸322、323によって生成され、少なくとも2つの子糸322、323をランダムに撚り合わせて各第2糸ループ321を得たため、第2糸ループ321の表面に少なくとも2つの子糸322、323がランダムに出現する。また、少なくとも2つの子糸322、323の画像光学特徴が類似しないことで、各第2糸ループ321から少なくとも2つの子糸322、323が明瞭に見分けられる。なお、本明細書で少なくとも2つの子糸322、323の画像光学特徴が類似しないというのは、例えば、少なくとも2つの子糸322、323がナチュラル・カラー・システムで異なる色相に属し、且つ2つの色相間に30度以上の色相角が形成されることであってもよい。また、少なくとも2つの子糸322、323が同じ色相に属する場合に、少なくとも2つの子糸322、323には少なくとも3つの階調が隔たる。続いて、色のサンプリングが完了した後、ステップ53に移行し、画像光学特徴分布特徴251を偽造防止特徴情報214として記録し、偽造防止特徴情報214を認定品番号213に関連付けて記憶して、認定品資料212を完成させる。偽造防止特徴情報214又は認定品番号213が抽出される時に、認定品資料212で偽造防止特徴情報214に対応する認定品番号213、又は認定品資料212で認定品番号213に対応する偽造防止特徴情報214が一緒に抽出されると仮定する。
【0037】
一実施例では、少なくとも2つの子糸322、323の色は黒色ではなく、これによって偽造防止特徴32に対して撮影する時に、少なくとも2つの子糸322、323が光線を吸収して被分析織物画像202を生成できないことが避けられる。また、撮影中に少なくとも2つの子糸322、323に多くの反射が起きると演算モジュール21が認識できないため、少なくとも2つの子糸322、323は反射性の糸又は多くの反射が伴う金属糸ではない。同様に、白いものに光が当たると殆どが反射されるため、少なくとも2つの子糸322、323は白色又は白色と黒色が一定の割合で混合して形成させた灰色ではない。
【0038】
また一実施例では、認定品番号213はシリアルナンバーであってもよいしブランドメーカーによって定義されてもよく、任意の2つの当該シリアルナンバーは互いに異なる。例えば、ブランドメーカーは織物30の生産情報に基づいて認定品番号213を定義してもよいし、又は織物30の商品番号又はロット番号に基づいて認定品番号213を定義してもよい。また一実施例では、認定品資料212は、織物30が初めて販売元から販売された時に生成される初回販売元資料をさらに含んでもよく、当該初回販売元資料は織物30を初めて販売した販売元の店舗情報を記述するものであってもよく、例えば、当該初回販売元資料は織物30の販売元の名称及び住所などを記述する。
【0039】
一実施例では、方法50のステップ53は、色に基づいて画像光学特徴分布特徴251を分析し少なくとも2つの部分特徴色分布情報217、218を生成し、少なくとも2つの部分特徴色分布情報217、218を認定品資料212に記録するサブステップ531をさらに含む。
図7から
図26の例で、織物30の偽造防止特徴32に赤色の子糸322及び緑色の子糸323が含まれると仮定する。サブステップ531に移行し、画像光学特徴分布特徴251の色の差異に基づいて分析し、それぞれ赤色の子糸322の分布状態及び緑色の子糸323の分布状態を記述する少なくとも2つの部分特徴色分布情報217、218を生成する。続いて、少なくとも2つの部分特徴色分布情報217、218を認定品資料212に記録する。
【0040】
さらに、本発明の一実施例では、織物30の偽造特徴が認識しやすいように、方法50のステップ51は、織物30で偽造防止特徴32が編まれた部分に対して撮影して複数の被分析織物画像202を生成し、複数の被分析織物画像202の角度が異なり、複数の被分析織物画像202にサンプリングを行って、当該平面画像光学特徴分布情報及び当該立体画像光学特徴分布情報を生成し、偽造防止特徴32に記録するサブステップ511をさらに含む。当該平面画像光学特徴分布情報とは複数の被分析織物画像202のそれぞれに画像処理を行って織物30の色の分布状態を二次元的に表示するもので、当該立体画像光学特徴分布情報とは複数の被分析織物画像202によって織物30の色の分布状態を三次元的に表示するものであり、このようにして、使用者は織物30について判断する時に撮影の角度を限定する必要がなく、判断しやすい。
【符号の説明】
【0041】
10 方法
11 テップ
111 サブステップ
112 サブステップ
12 テップ
13 テップ
131 サブステップ
14 テップ
20 電子装置
201 織物部分画像
202 被分析織物画像
21 演算モジュール
211 画像光学特徴分布情報
212 認定品資料
213 認定品番号
214 偽造防止特徴情報
215 認定品指示情報
216 偽物指示情報
217 部分特徴色分布情報
218 部分特徴色分布情報
219 特徴色分布情報
22 入力装置
221 織物番号
23 撮影装置
24 表示モジュール
250 特徴色分布情報
251 画像光学特徴分布特徴
252 分布差異情報
253 分布差異情報
30 織物
31 織物本体
311 第1糸ループ
32 偽造防止特徴
321 第2糸ループ
322 子糸
323 子糸
40 クラウドサーバー
50 方法
51 ステップ
511 サブステップ
52 ステップ
53 ステップ
531 サブステップ