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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022071811
(43)【公開日】2022-05-16
(54)【発明の名称】電子部品及びその実装基板
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20220509BHJP
   H01G 4/228 20060101ALI20220509BHJP
   H01G 2/06 20060101ALI20220509BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20220509BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
H01G4/30 201H
H01G4/30 513
H01G4/228 W
H01G4/228 A
H01G2/06 500
H01G2/06 C
H01G2/06 B
H05K3/34 501D
H05K1/18 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097418
(22)【出願日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0140954
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ギョン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ボム ジョーン
(72)【発明者】
【氏名】アン、スン ミン
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
5E319
5E336
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AF01
5E082AA02
5E082AB03
5E082BC31
5E082EE04
5E082EE23
5E082EE26
5E082EE35
5E082FF05
5E082FG04
5E082FG26
5E082GG08
5E082GG10
5E319AA03
5E319AA07
5E319AB01
5E319AC17
5E319BB02
5E319CC33
5E319GG03
5E336AA04
5E336AA09
5E336BB01
5E336CC08
5E336CC53
5E336EE01
5E336GG06
(57)【要約】
【課題】
振動及び変形に対する積層型キャパシタの耐久性の向上、電子部品のメタルフレーム及び基板の接合力を向上させるようにした電子部品、並びにその実装基板を提供する。
【解決手段】
本発明は、キャパシタ本体と、上記キャパシタ本体の両端部にそれぞれ配置される一対の外部電極と、上記一対の外部電極とそれぞれ接続される一対の接続部と、下側に突出部を有する一対の実装部をそれぞれ含む一対のメタルフレームと、を含み、上記実装部は底面が粗さを有する電子部品及びその実装基板を提供する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体の両端部にそれぞれ配置される外部電極と、
前記外部電極とそれぞれ接続される接続部と、下側に突出部を有する実装部をそれぞれ含むメタルフレームと、を備え、
前記実装部は底面が粗さを有する、電子部品。
【請求項2】
前記実装部の底面の粗さが5~75μmである、請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記実装部の底面が凹凸形状を有する、請求項1または2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記実装部の底面がメッシュパターンを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の電子部品。
【請求項5】
前記実装部の厚さが125μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の電子部品。
【請求項6】
前記キャパシタ本体は、誘電体層と、前記誘電体層を間に挟んで交互に配置される複数の内部電極と、を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の電子部品。
【請求項7】
前記外部電極は、
前記キャパシタ本体の一面に配置される頭部と、
前記頭部から前記キャパシタ本体の上下面及び両側面の一部まで延長されるバンド部と、を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の電子部品。
【請求項8】
前記メタルフレームは、
前記接続部が前記頭部と接続され、
前記実装部は、前記接続部の下段において折り曲げられて延長される、請求項7に記載の電子部品。
【請求項9】
基板と、
キャパシタ本体の両端部にそれぞれ配置される外部電極と、
前記外部電極とそれぞれ接続される接続部と、下側に突出部を有する実装部をそれぞれ含むメタルフレームと、
前記基板の上面にメタルフレームがそれぞれ接続されるように配置される電極パッドと、を備え、
前記実装部は底面が粗さを有し、前記電極パッドの上面が粗さを有する、電子部品の実装基板。
【請求項10】
前記実装部の底面の粗さ及び前記電極パッドの粗さが5~75μmである、請求項9に記載の電子部品の実装基板。
【請求項11】
前記実装部の底面及び前記電極パッドの上面が凹凸形状を有する、請求項9または10に記載の電子部品の実装基板。
【請求項12】
前記実装部の底面及び前記電極パッドの上面がメッシュパターンを有する、請求項9から11のいずれか一項に記載の電子部品の実装基板。
【請求項13】
前記キャパシタ本体は、誘電体層と、前記誘電体層を間に挟んで交互に配置される複数の内部電極と、を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の電子部品の実装基板。
【請求項14】
前記外部電極は、
前記キャパシタ本体の一面に配置される頭部と、
前記頭部から前記キャパシタ本体の上下面及び両側面の一部まで延長されるバンド部と、を含む、請求項9から13のいずれか一項に記載の電子部品の実装基板。
【請求項15】
前記メタルフレームは、
前記接続部が前記頭部と接続され、
前記実装部は、前記接続部の下段において折り曲げられて延長される、請求項14に記載の電子部品の実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品及びその実装基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層型キャパシタは、小型でありながら高容量の実現が可能であり、様々な電子機器に使用されている。
【0003】
最近では、環境にやさしい自動車及び電気自動車が注目を浴びており、自動車内部の電力駆動システムに対する重要度が増加しつつある。これに伴い、電力駆動システムに必要な積層型キャパシタの需要も増加している。
【0004】
積層型キャパシタが自動車用の部品として使用されるためには、高いレベルの熱信頼性、電気的信頼性、及び機械的信頼性が要求される。
【0005】
特に、自動車内部の部品の実装密度が増加するに伴い、限られたスペースへの設置が容易でありながら、高容量の実現が可能であり、振動及び変形に対する耐久性に優れる積層型キャパシタが要求されている。
【0006】
そして、積層型キャパシタの振動及び変形に対する耐久性を向上させるための方案として、メタルフレームを利用して、積層型キャパシタを基板から離隔して実装する方法がある。
【0007】
しかし、このようなメタルフレームを利用する電子部品の場合、基板実装の際にメタルフレームの表面がなめらかであるため、メタルフレームが基板の電極パッドと接触する部分が劣化しやすいという問題が発生することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第2015-062215号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1548804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、振動及び変形に対する積層型キャパシタの耐久性が向上されるようにし、電子部品のメタルフレーム及び基板の接合力を向上させるようにした電子部品、並びにその実装基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面は、キャパシタ本体と、上記キャパシタ本体の両端部にそれぞれ配置される一対の外部電極と、上記一対の外部電極とそれぞれ接続される一対の接続部と、下側に突出部を有する一対の実装部をそれぞれ含む一対のメタルフレームと、を含み、上記実装部は、底面が粗さを有する電子部品を提供する。
【0011】
本発明の一実施形態において、上記実装部の底面の粗さは、5~75μmであることができる。
【0012】
本発明の一実施形態において、上記実装部の底面が凹凸形状を有することができる。
【0013】
本発明の一実施形態において、上記実装部の底面がメッシュパターン(mesh pattern)を有することができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、上記実装部の厚さは、125μmであることができる。
【0015】
本発明の一実施形態において、上記キャパシタ本体は、誘電体層と、上記誘電体層を間に挟んで交互に配置される複数の内部電極と、を含むことができる。
【0016】
本発明の一実施形態において、上記外部電極は、上記キャパシタ本体の一面に配置される頭部と、上記頭部から上記キャパシタ本体の上下面及び両側面の一部まで延長されるバンド部と、を含むことができる。
【0017】
本発明の一実施形態において、上記メタルフレームは、上記接続部が上記頭部と接続され、上記実装部は、上記接続部の下段において折り曲げられて延長されることができる。
【0018】
本発明の他の側面は、基板と、キャパシタ本体の両端部にそれぞれ配置される一対の外部電極と、上記一対の外部電極とそれぞれ接続される一対の接続部と、下側に突出部を有する一対の実装部をそれぞれ含む一対のメタルフレームと、上記基板の上面に一対のメタルフレームがそれぞれ接続されるように配置される一対の電極パッドと、を含み、上記実装部は底面が粗さを有し、上記電極パッドの上面が粗さを有する電子部品の実装基板を提供する。
【0019】
本発明の一実施形態において、上記実装部の底面の粗さ及び上記電極パッドの粗さは、5~75μmであることができる。
【0020】
本発明の一実施形態において、上記実装部の底面及び上記電極パッドの上面が凹凸形状を有することができる。
【0021】
本発明の一実施形態において、上記実装部の底面及び上記電極パッドの上面は、メッシュパターン(mesh pattern)を有することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態によると、振動及び変形に対する積層型キャパシタの耐久性を高めることができ、メタルフレームと基板の接合力を向上させ、基板に実装される電子部品の信頼性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に適用される積層型キャパシタを概略的に示す斜視図である。
図2a図1の第1内部電極を示す分離斜視図である。
図2b図1の第2内部電極を示す分離斜視図である。
図3図1のI-I'線に沿った断面図である。
図4】本発明の一実施形態による電子部品を概略的に示す斜視図である。
図5図4の電子部品及び基板の結合構造を示すための分離斜視図である。
図6】本発明の一実施形態による電子部品が基板に実装された状態を概略的に示す断面図である。
図7】本発明の他の実施形態による電子部品を概略的に示す斜視図である。
図8図7の電子部品及び基板の結合構造を示すための分離斜視図である。
図9】本発明の他の実施形態による電子部品が基板に実装された状態を概略的に示す断面図である。
図10】実装部の底面の粗さの変化に伴う電子部品の固着力を比較して示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。また、類似した機能及び作用をする部分に対しては、図面全体にわたって同一の符号を用いる。
【0025】
さらに、明細書全体において、ある構成要素を「含む」というのは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0026】
本発明の実施形態を明確に説明するために、方向を定義すると、図面に示されるX、Y、及びZはそれぞれ、積層型キャパシタと電子部品の長さ方向、幅方向、及び厚さ方向を示す。
【0027】
また、ここで、Z方向は、本実施形態において、誘電体層が積層される積層方向と同一の概念として用いられる。
【0028】
図1は本発明の実施形態に適用される積層型キャパシタを概略的に示す斜視図であり、図2a及び図2bは図1の第1及び第2内部電極をそれぞれ示す分離斜視図であり、図3図1のI-I'線に沿った断面図である。
【0029】
図1図3を参照して、本実施形態の電子部品に適用される積層型キャパシタ100の構造について説明する。
【0030】
本実施形態の積層型キャパシタ100は、キャパシタ本体110及びキャパシタ本体110のX方向の両端部にそれぞれ配置される第1及び第2外部電極131、132を含む。
【0031】
キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111をZ方向に積層して焼成したものである。キャパシタ本体110の互いに隣接する誘電体層111間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認しにくいほど一体化することができる。
【0032】
また、キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111と、誘電体層111を間に挟んでZ方向に交互に配置される第1及び第2内部電極121、122を含む。このとき、第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する。
【0033】
また、キャパシタ本体110は、活性領域及びカバー領域112、113を含むことができる。
【0034】
上記活性領域は、積層型キャパシタの容量形成に寄与する部分である。
【0035】
そして、カバー領域112、113は、マージン部としてZ方向に上記活性領域の上下部にそれぞれ設けられることができる。
【0036】
このようなカバー領域112、113は、単一の誘電体層または2つ以上の誘電体層を活性領域の上面及び下面にそれぞれ積層して設けられることができる。
【0037】
また、カバー領域112、113は、物理的または化学的ストレスによる第1及び第2内部電極121、122の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0038】
そして、キャパシタ本体110は、その形状に特に制限はないが、おおよそ六面体形状であることができる。
【0039】
本実施形態では、キャパシタ本体110は、Z方向に互いに対向する第1及び第2面1、2と、第1及び第2面1、2と互いに連結され、X方向に互いに対向する第3及び第4面3、4と、第1及び第2面1、2と連結され、第3及び第4面3、4と連結され、且つ互いに対向する第5及び第6面5、6と、を含むことができる。ここで、第1面1は、実装面となることができる。
【0040】
また、キャパシタ本体110の形状、寸法、及び誘電体層111の積層数が、本実施形態の図面に示されたものに限定されるものではない。
【0041】
誘電体層111は、セラミック粉末、例えば、BaTiO系セラミック粉末などを含むことができる。
【0042】
上記BaTiO系セラミック粉末としては、BaTiOにCaまたはZrなどが一部固溶された(Ba1-xCa)TiO、Ba(Ti1-yCa)O、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)O、またはBa(Ti1-yZr)Oなどがあるが、本発明のセラミック粉末がこれに限定されるものではない。
【0043】
また、誘電体層111には、セラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、及び分散剤などがさらに添加されることができる。
【0044】
上記セラミック添加剤には、遷移金属酸化物又は遷移金属炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)又はアルミニウム(Al)などが含まれることができる。
【0045】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を印加する電極である。
【0046】
第1及び第2内部電極121、122は、それぞれの誘電体層111上に形成されてZ方向に積層されることができる。
【0047】
また、第1及び第2内部電極121、122は、一つの誘電体層111を間に挟んでキャパシタ本体110の内部にZ方向に沿って互いに対向するように交互に配置することができる。
【0048】
このとき、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111により互いに電気的に絶縁されることができる
【0049】
一方、本実施形態においては、複数の内部電極がZ方向に積層されたものであると図示且つ説明されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、必要に応じて、本発明は、内部電極がY方向に積層される構造にも適用することができる。
【0050】
第1内部電極121は、一端がキャパシタ本体110の第3面3を介して露出することができる。
【0051】
このようにキャパシタ本体110の第3面3を介して露出する第1内部電極121の端部は、キャパシタ本体110のX方向の一端部に配置される第1外部電極131と接続されて電気的に連結されることができる。
【0052】
第2内部電極121は、一端がキャパシタ本体110の第4面4を介して露出することができる。
【0053】
このようにキャパシタ本体110の第4面4を介して露出する第2内部電極122の端部は、キャパシタ本体110のX方向の一端部に配置される第2外部電極132と接続されて電気的に連結されることができる。
【0054】
上記のような構成により、第1及び第2外部電極131、132に所定の電圧を印加すると、第1及び第2内部電極121、122の間に電荷が蓄積されるようになる。
【0055】
このとき、積層型キャパシタ100の静電容量は、上記活性領域においてZ方向に沿って互いに重なる第1及び第2内部電極121、122の重なり面積と比例するようになる。
【0056】
また、第1及び第2内部電極121、122を形成する材料は、特に制限されない。
【0057】
例えば、第1及び第2内部電極121、122は、貴金属材料、ニッケル(Ni)、銅(Cu)のうち1つ以上の物質からなる導電性ペーストを用いて形成することができる。
【0058】
上記貴金属材料は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、及びパラジウム-銀(Pd-Ag)合金などであることができる。
【0059】
また、上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0060】
第1及び第2外部電極131、132は、互いに異なる極性の電圧が供給され、本体110のX方向の両端部にそれぞれ配置され、第1及び第2内部電極121、122の露出端部とそれぞれ接続されて電気的に連結されることができる。
【0061】
第1外部電極131は、第1頭部131a及び第1バンド部131bを含むことができる。
【0062】
第1頭部131aは、キャパシタ本体110の第3面3に配置される。
【0063】
第1頭部131aは、キャパシタ本体110の第3面3を介して外部に露出する第1内部電極121の端部と接触して、第1内部電極121と第1外部電極131を電気的に連結する役割を果たす。
【0064】
第1バンド部131bは、第1頭部131aからキャパシタ本体110の第1、第2、第5、及び第6面1、2、5、6の一部まで延長される部分である。
【0065】
第1バンド部131bは、第1外部電極131の固着強度を向上させるなどの役割を果たすことができる。
【0066】
第2外部電極132は、第2頭部132a及び第2バンド部132bを含むことができる。
【0067】
第2頭部132aは、キャパシタ本体110の第4面4に配置される。
【0068】
第2頭部132aは、キャパシタ本体110の第4面4を介して外部に露出する第2内部電極122の端部と接触して、第2内部電極122と第2外部電極132を電気的に連結する役割を果たす。
【0069】
第2バンド部132bは、第2頭部132aからキャパシタ本体110の第1、第2、第5、及び第6面1、2、5、6の一部まで延長される部分である。
【0070】
第2バンド部132bは、第2外部電極132の固着強度を向上させるなどの役割を果たすことができる。
【0071】
一方、第1及び第2外部電極131、132は、めっき層をさらに含むことができる。
【0072】
上記めっき層は、キャパシタ本体110に配置される第1及び第2ニッケル(Ni)めっき層と、上記第1及び第2ニッケルめっき層をそれぞれカバーする第1及び第2スズ(Sn)めっき層と、を含むことができる。
【0073】
図4は本発明の一実施形態による電子部品を概略的に示す斜視図である。
【0074】
図4を参照すると、本実施形態の電子部品101は、キャパシタ本体110と第1及び第2外部電極131、132を含む積層型キャパシタ100、第1及び第2外部電極131、132とそれぞれ接続される第1及び第2メタルフレーム140、150を含む。
【0075】
第1メタルフレーム140は、第1接続部141及び第1実装部142を含むことができる。
【0076】
第1接続部141は、第1外部電極131の第1頭部131aと接合されて物理的に接続される部分であり、第1外部電極131の第1頭部131aに電気的に接続される。
【0077】
このとき、第1外部電極131の第1頭部131aと第1接続部141の間に第1導電性接合層160が配置されることができる。
【0078】
第1導電性接合層160は、高温はんだまたは導電性接合材などからなることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0079】
第1実装部142は、第1接続部141の下段においてX方向に内側に向かって折り曲げられて延長され、実装面に対して水平に形成される部分である。
【0080】
第1実装部142は、電子部品101を基板210に実装する際、接続端子としての役割を果たす。
【0081】
このとき、第1実装部142は、積層型キャパシタ100の下端から離隔されるように配置されることができる。
【0082】
また、第1実装部142は、底面が粗さを有する粗面142aに形成される。これにより、第1実装部142の底面が平らな場合に比べて相対的により広い表面積を有することができる。
【0083】
そして、第1実装部142の底面におけるこの粗面142aは、パターニング(patterning)などの加工方法により、メッシュパターンを有するように形成することができる。
【0084】
このとき、第1実装部142の粗面142aは、図4に示すように、第1実装部142の底面のうち中央部分のみに形成され、第1実装部142の端部分は、粗さを有さない平らな形で形成されることができる。
【0085】
しかし、本発明は、必ずしもこれに限定されるものではなく、必要に応じて、加工工程上の難易度や製造コストなどを考慮して、第1実装部142の底面全体が粗さを有する粗面に形成されることもできる。
【0086】
また、第1実装部142の底面の粗面は、様々な形態を有することができる。
【0087】
例えば、図7に示すように、第1実装部142'の底面に粗さを有する粗面142a'は、エッチング(etching)またはスパッタリング(sputtering)などの加工方法によりでこぼこした凹凸形状を有するように形成することができる。
【0088】
このとき、凹凸形状は規則的なパターンを有することもでき、または不規則的なパターンからなることもできる。
【0089】
第2メタルフレーム150は、第2接続部151及び第2実装部152を含むことができる。
【0090】
第2接続部151は、第2外部電極132の第2頭部132aと接合されて物理的に連結される部分であり、第2外部電極132の第2頭部132aに電気的に接続される。
【0091】
このとき、第2外部電極132の第2頭部132aと第2接続部151の間に第2導電性接合層170が配置されることができる。
【0092】
第2導電性接合層170は、高温はんだまたは導電性接合材などからなることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0093】
第2実装部152は、第2接続部151の下段においてX方向に内側に向かって折り曲げられて延長され、実装面に対して水平に形成される部分である。
【0094】
第2実装部152は、電子部品101を基板210に実装する際、接続端子としての役割を果たす。
【0095】
このとき、第2実装部152は、積層型キャパシタ100の下端から離隔されるように配置されることができる。
【0096】
また、第2実装部152は、底面が粗さを有する粗面152aに形成される。これにより、第2実装部152の底面が平らな場合に比べて相対的により広い表面積を有することができる。
【0097】
そして、第2実装部152の底面におけるこの粗面152aは、メッシュパターンを有するように形成することができる。
【0098】
このとき、第2実装部152の粗面152aは、図4に示すように、第2実装部152の底面のうち中央部分のみに形成され、第2実装部152の端部分は、粗さを有さない平らな形で形成されることができる。
【0099】
しかし、本発明は、必ずしもこれに限定されるものではなく、必要に応じて、第2実装部152の底面全体が粗さを有する粗面に形成されることもできる。
【0100】
また、第2実装部152の底面の粗面は、様々な形態を有することができる。
【0101】
例えば、図7に示すように、第2実装部152'の底面に粗さを有する粗面152a'は、でこぼこした凹凸形状を有するように形成することができる。
【0102】
図5図4の電子部品及び基板の結合構造を示すための分離斜視図であり、図6は本発明の一実施形態による電子部品が基板に実装された状態を概略的に示す断面図である。
【0103】
図5及び図6を参照すると、本発明の電子部品の実装基板は、基板210と、基板210の上面に互いに離隔されるように配置される第1及び第2電極パッド221、222を含む。
【0104】
第1及び第2電極パッド221、222は、基板210の上面にX方向に互いに離隔されるように配置されることができ、第1及び第2メタルフレーム140、150の第1及び第2実装部142、152の底面がそれぞれ接触され、電気的に接続されることができる。
【0105】
このとき、第1実装部142は、はんだ231によって第1電極パッド221と接合されて物理的に連結されることができ、第2実装部152は、はんだ232によって第2電極パッド222と接合されて物理的に連結されることができる。
【0106】
第1電極パッド221は、粗さを有する第1実装部142の底面の粗面142aと対応するように、上面が粗さを有する粗面221aに形成される。
【0107】
そして、第1電極パッド221の上面の粗面221aは、第1実装部142の底面の粗面142aとほぼ類似した形態で形成され、本実施形態では、メッシュパターンを有するように形成することができる。
【0108】
このとき、第1電極パッド221の上面の粗面221aは、図5及び図6に示すように、第1電極パッド221の上面のうち中央部分のみに形成され、第1電極パッド221の上面のうち端部分は、粗さを有さない平らな形で形成されることができる。
【0109】
他の例として、第1電極パッド221'の上面の粗面221a'は、図8及び図9に示すように、でこぼこした凹凸形状を有するなど、必要に応じて多様に変更されることができる。
【0110】
また、第2電極パッド222は、粗さを有する第2実装部152の底面の粗面152aと対応するように、上面が粗さを有する粗面222aに形成される。
【0111】
そして、第2電極パッド222の上面の粗面222aは、第2実装部152の底面の粗面152aとほぼ類似した形態で形成され、本実施形態では、メッシュパターンを有するように形成することができる。
【0112】
このとき、第2電極パッド222の上面の粗面222aは、図5及び図6に示すように、第2電極パッド222の上面のうち中央部分のみに形成され、第2電極パッド222の上面のうち端部分は、粗さを有さない平らな形で形成されることができる。
【0113】
他の例として、第2電極パッド222'の上面の粗面222a'は、図8及び図9に示すように、でこぼこした凹凸形状を有するなど、必要に応じて多様に変更されることができる。
【0114】
従来の積層型キャパシタは、基板実装する際、はんだによって積層型キャパシタの外部電極と基板が直接接触する構造である。
【0115】
これにより、基板から発生する熱や機械的変形が積層型キャパシタに直接伝わるため、積層型キャパシタは、高いレベルの信頼性を確保し難い。
【0116】
本実施形態の電子部品は、積層型キャパシタ100の両端部に第1及び第2メタルフレーム140、150をそれぞれ接合して積層型キャパシタ100と基板210との間の間隙を確保することができる。
【0117】
これにより、電子部品101を基板210に実装する際に、基板210からのストレスが積層型キャパシタ100に直接伝わらないようにして、電子部品101の熱信頼性、電気的信頼性、及び機械的信頼性などを向上させることができる。
【0118】
しかし、このようなメタルフレームを利用する電子部品の場合、基板実装の際、メタルフレームの表面がなめらかであるため、メタルフレームが基板の電極パッドと接触する部分が劣化しやすいという問題が発生することができる。
【0119】
本実施形態では、メタルフレームの実装部の底面が粗さを有する粗面に形成される。
【0120】
これにより、メタルフレームの実装部が電極パッドに接触され、はんだによって実装される際に、はんだと接触する面積を実装部の底面が平らな場合に比べて相対的にさらに増加させ、結果的に実装部の電極パッドへの固着力を向上させることができる。
【0121】
これにより、電子部品が基板の水平方向の変形に対して堅牢な耐久性を有することができ、基板に実装した後の機械的な衝撃、移動中の振動などの環境変化によって電子部品が基板から分離される問題を減少させることができる。
【0122】
このとき、基板の電極パッドの上面も粗さを有するように形成することができる。
【0123】
これにより、メタルフレームの実装部の底面の粗さを有する粗面が電極パッドの上面の粗さを有する粗面と噛み合ってメタルフレームが基板に実装されるため、基板の水平方向であるX方向またはY方向に電子部品が揺れないように支える構造となることができる。
【0124】
これにより、基板に実装した後の機械的な衝撃、移動中の振動などの環境変化によって電子部品が基板から分離される問題をさらに減少させることができる。
【0125】
電子部品の基板への固着力は、基板上に電子部品を条件別に40個ずつ実装した後、固着力測定器で電子部品の一側面においてZ方向の中間部分に機械的な力を加えて、電子部品のメタルフレームが基板の電極パッドから分離される時点の力(N)をそれぞれ測定し、平均値を出して計算する。
【0126】
図10はこれらの実装部の底面の粗さの変化に伴う電子部品の固着力を比較して示すグラフである。ここで、メタルフレームの実装部の厚さは、125μmとした。
【0127】
一般的に要求される電子部品の基板への固着力は、20N以上である。そして、ここでの表面粗さ(Rmax)は、粗面の断面の最低点と最高点との間の距離、すなわち、最大高さを基準とした値である。
【0128】
図10を参照すると、実装部の底面の表面粗さ(Rmax)を0~90μmに変更しながら固着力を評価した結果、実装部の底面の表面粗さが5μm以上のとき、電子部品の固着力が20Nよりも高く示され、実装部の底面の表面粗さが60μmのとき、電子部品の固着力が最高値である50Nを示した。
【0129】
また、実装部の底面の表面粗さが60μmを超えると、メタルフレームの実装部の厚さがあまりにも薄く破れが発生し、電子部品の固着力が却って低下することが確認できる。
【0130】
特に、メタルフレーム及び基板の固着力は20N以上であることが好ましいが、実装部の底面の表面粗さが80μmである場合、固着力が20N未満であった。
【0131】
従って、電子部品の基板への固着力を最適化することができる実装部の底面の表面粗さ(Rmax)の好ましい数値範囲は、5≦Rmax≦75であることができる。
【0132】
このとき、より高い固着力が要求される場合、基板の電極パッドの上面の表面粗さ(Rmax)の好ましい数値範囲は、メタルフレームの実装部の底面の表面粗さの数値範囲と同様に、5≦Rmax≦75とすることができる。
【0133】
本発明は、上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではなく、添付された特許請求の範囲によって限定される。
【0134】
したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これもまた本発明の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0135】
100 積層型キャパシタ
101 電子部品
110 キャパシタ本体
111 誘電体層
121、122 第1及び第2内部電極
131、132 第1及び第2外部電極
131a、132a 第1及び第2頭部
131b、132b 第1及び第2バンド部
140、140' 第1メタルフレーム
150、150' 第2メタルフレーム
141 第1接続部
142 第1実装部
151 第2接続部
152 第2実装部
160 第1導電性接合層
170 第2導電性接合層
210 基板
221、221' 第1電極パッド
222、222' 第2電極パッド
231、232 はんだ
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10