(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022071869
(43)【公開日】2022-05-16
(54)【発明の名称】物入れかご、及びこれを備えるベビーカー
(51)【国際特許分類】
B62B 9/00 20060101AFI20220509BHJP
A45C 15/00 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
B62B9/00
A45C15/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176301
(22)【出願日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】202022440002.6
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】スー、ユーヤ
(72)【発明者】
【氏名】イェー、イーティン
(72)【発明者】
【氏名】ロ、リンイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、リーチェン
(72)【発明者】
【氏名】リュ、ガンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ユ、シャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、キャン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ボ
(72)【発明者】
【氏名】リ、ネンジ
【テーマコード(参考)】
3B045
3D051
【Fターム(参考)】
3B045AA51
3B045CE07
3D051AA02
3D051AA23
3D051BA03
3D051CJ03
(57)【要約】
【課題】大きく開くことができる開口部がある物入れかご及び当該物入れかごを備えるベビーカーの提供。
【解決手段】本発明のベビーカーは、フレームとシートと物入れかごとを備え、シートはフレームに設けられ、物入れかごはフレームに連結されてシートの下に配置される。物入れかごは、底部と前部ストッパーと後部ストッパーと2つの側部ストッパーとを備える。前部ストッパー、後部ストッパー及び側部ストッパーは、底部の前後左右にそれぞれ接続され、後部ストッパーは底部に対して移動し、又は、後部ストッパーは変形し、又は、後部ストッパーは、底部に取り外し可能に接続されている。本発明の物入れかごは、後部ストッパーが底部に対して移動したり、後部ストッパー自体が変形したり、後部ストッパーを底部に着脱可能に接続されることで、物入れかごの後側にあけ口が現れる。このあけ口を利用して、物入れかごの裏から手前に向かって物を容易に入れる。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物入れかごであって、
底部と、前部ストッパーと、後部ストッパーと、2つの側部ストッパーとを備え、前記前部ストッパー、前記後部ストッパー及び前記側部ストッパーは、前記底部の前後左右にそれぞれ接続され、前記後部ストッパーは、前記物入れかごの後側に物体が後方から前方へと前記物入れかごに入るためのあけ口が現れるように、前記底部に対して移動するように構成され、又は、前記後部ストッパーは、前記物入れかごの後側に物体が後方から前方へと前記物入れかごに入るためのあけ口が現れるように、変形するように構成され、又は、前記後部ストッパーは、前記底部に取り外し可能に接続されている、
ことを特徴とする物入れかご。
【請求項2】
前記後部ストッパーの両側はそれぞれ前記側部ストッパーに枢着されており、前記後部ストッパーは、前記底部に対して回動することにより、前記底部と交差するブロック位置と、前記底部と平行するフラット位置とに切り替えられ、あるいは、前記後部ストッパーは、前記底部に対して回動することにより、前記底部と交差するブロック位置と、前記底部と交差する収納位置とに切り替えられ、前記後部ストッパーが前記フラット位置または前記収納位置にあるとき、前記物入れかごにあけ口が現れるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項3】
前記後部ストッパーは剛性構造であり、前記後部ストッパーが前記底部に対して下方に回動するより、前記ブロック位置と、前記底部と同じ平面に位置するフラット位置とに切り替えられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の物入れかご。
【請求項4】
前記底部がシールド部を含み、当該シールド部は、前記底部の端部から上方に曲がりながら伸びることで形成され、接続部によって前記後部ストッパーの下縁に接続される、
ことを特徴とする請求項1または3に記載の物入れかご。
【請求項5】
前記後部ストッパーは柔軟性構造であり、前記後部ストッパーは、前記底部に対して上方に回動することにより、前記ブロック位置と、前記ブロック位置に対向する収納位置とに切り替えられ、前記後部ストッパーが前記ブロック位置にある際に、前記後部ストッパーの下縁が前記底部の表面に当たり、前記後部ストッパーが前記収納位置にある際に、前記後部ストッパーの上縁が前記底部の表面に当たるように構成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の物入れかご。
【請求項6】
前記後部ストッパーは、両端にそれぞれ設置された2つの接続セグメントと、2つの前記接続セグメントの間に接続されたブロックセグメントとを含み、2つの前記接続セグメントはそれぞれ前記側部ストッパーに枢着されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の物入れかご。
【請求項7】
前記後部ストッパーは第1の磁気吸引構造を有し、前記底部は第2の磁気吸引構造を有し、前記後部ストッパーが前記ブロック位置にある際に、前記第1の磁気吸引構造と前記第2の磁気吸引構造とが互いに吸引されることにより、前記後部ストッパーと前記底部とは接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の物入れかご。
【請求項8】
前記後部ストッパーの下端に雄バックルが設けられ、前記底部に前記雄バックルとスナップされる雌バックルが設けられ、前記後部ストッパーが前記ブロック位置にある際に、前記雄バックルと前記雌バックルがスナップされることにより、前記後部ストッパーと前記底部とは接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の物入れかご。
【請求項9】
前記後部ストッパーに第1のジッパーがあり、前記底部に第2のジッパーがあり、前記第1のジッパーと前記第2のジッパーとはジッパーヘッドにより接続されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項10】
前記底部の表面に物入れポケットが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項11】
前記物入れかごはさらに、前記底部の左側または右側に接続された少なくとも1つの側部インサートを備え、前記後部ストッパーの少なくとも一方側に、下向きに開口されるインサートポケットが設置され、前記インサートポケットは下向きに前記側部インサートに対応して嵌めるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項12】
前記側部インサートの一端が前記底部に回転可能に接続され、前記側部インサートは前記側部ストッパーに貼着される位置まで前記底部に対して回転可能であり、前記側部インサート内に第3の磁気吸引構造が設けられ、前記側部ストッパーに第4の磁気吸引構造が設けられ、前記側部インサートは、前記第3の磁気吸引構造と前記第4の磁気吸引構造とが互いに吸引されることによって前記側部ストッパーに貼着される、
ことを特徴とする請求項11に記載の物入れかご。
【請求項13】
前記後部ストッパーは、両端にそれぞれ設置された2つの接続セグメントと、2つの前記接続セグメントの間に接続されたブロックセグメントとを含み、前記側部インサートに対応する一方の接続セグメントにインサートポケットが設置され、他方の前記接続セグメントは前記底部に回動可能に接続されており、或いは、2つの前記接続セグメントのいずれにも前記インサートポケットが設置されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の物入れかご。
【請求項14】
前記後部ストッパーは弾性構造である、ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項15】
前記後部ストッパーの両側は前記側部ストッパーに接続され、前記後部ストッパーの両側と側部ストッパーとの間は伸縮シートを介して接続され、前記伸縮シートが折り畳まれると、前記後部ストッパーは前記底部の後部をブロックし、前記伸縮シートがピボットラインを中心に回動して展開されると、前記後部ストッパーと前記底部とは同一平面上に位置するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項16】
前記後部ストッパーは分割式構造である、ことを特徴とする請求項1に記載の物入れかご。
【請求項17】
前記後部ストッパーは、互いに着脱可能に接続される第1の後部ストッパーと第2の後部ストッパーとを含み、前記第1の後部ストッパーと前記第2の後部ストッパーは、左右方向に沿って隣接するように設けられ、前記第1の後部ストッパーの一方側は前記側部ストッパーに固定接続され、前記第2の後部ストッパーの一方は前記側部ストッパーに固定接続され、前記第1の後部ストッパーの他方側は前記第2の後部ストッパーの他方側と着脱可能に接続される、
ことを特徴とする請求項16に記載の物入れかご。
【請求項18】
前記第1の後部ストッパーと前記第2の後部ストッパーは、マジックテープまたはボタンで接続される、
ことを特徴とする請求項17に記載の物入れかご。
【請求項19】
ベビーカーであって、
フレームと、シートと、請求項1~18のいずれか1項に記載の物入れかごとを備え、
前記シートは前記フレームに設けられ、前記物入れかごは前記フレームに連結されて前記シートの下に配置されている、
ことを特徴とするベビーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベビー支持装置の分野に関するものであり、特に、物入れかご、及び、それを備えるベビーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展及び人文の進歩に伴い、人々の生活には豊かな物質が提供される。ベビー支持装置も数多くの物質消費品の一つである。ベビー支持装置は、親の両手を解放して負担を減らすとともに、乳幼児に楽な姿勢をとらせるから、親と乳幼児の外出時に重要な役割を果たすため、ますます消費者から愛用されている。ベビー支持装置の需要が高まることに伴い、人々の物質及び文化のニーズに応えるため、ベビー支持装置の構造も年々改良されている。
【0003】
ベビーカーは常用のベビー支持装置である。従来のベビーカーは、フレーム、シート、シートの下にある物入れかごを含む。物入れかごがあれば、ベビーカーのスペースを利用してより多くの物を搭載することができ、利用者の両手を解放する。従来の物入れかごは、その後部に後方囲いが設置されており、物入れかごからの物の落下を防ぐ。しかし、かさばる部品を物入れかごに入れる場合、後部に大きな開口部が必要となる。一方、従来のベビーカー用物入れかごは、硬い材料で作製される場合が多いので、変形できず、あるいは変形したら復元できないから、かさばる部品を入れることが無理である。
【0004】
そのため、上記欠点を克服するために、大きく開くことができる開口部がある物入れかご、及びその物入れかごを備えたベビーカーが切に望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、大きく開くことができる開口部がある物入れかごを提供することである。
【0006】
本発明のもう一つの目的は、大きく開くことができる開口部がある物入れかごを備えるベビーカーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の物入れかごは、底部と、前部ストッパーと、後部ストッパーと、2つの側部ストッパーとを備え、前部ストッパー、後部ストッパー及び側部ストッパーは、底部の前後左右にそれぞれ接続され、後部ストッパーは、物入れかごの後側に物体が後方から前方へと物入れかごに入るためのあけ口が現れるように、底部に対して移動し、又は、後部ストッパーは、物入れかごの後側に物体が後方から前方へと物入れかごに入るためのあけ口が現れるように変形し、又は、後部ストッパーは、底部に取り外し可能に接続されている。
【0008】
好ましくは、後部ストッパーの両側はそれぞれ側部ストッパーに枢着されており、後部ストッパーが底部に対して回動することにより、底部と交差するブロック位置と、底部と平行するフラット位置とに切り替えられ、あるいは、後部ストッパーが底部に対して回動することにより、底部と交差するブロック位置と、底部と交差する収納位置とに切り替えられ、後部ストッパーがフラット位置または収納位置にあるときに、物入れかごにあけ口が現れる。
【0009】
好ましくは、後部ストッパーは剛性構造であり、後部ストッパーは、底部に対して下方に回動することにより、ブロック位置と、底部と同じ平面に位置するフラット位置とに切り替えられる。
【0010】
好ましくは、底部はシールド部を含み、当該シールド部は底部の後端部から上方に曲がりながら伸びることで形成され、接続部によって後部ストッパーの下縁に接続される。
【0011】
好ましくは、後部ストッパーは柔軟性構造であり、後部ストッパーが底部に対して上方に回動することにより、ブロック位置と、ブロック位置に対向する収納位置とに切り替えられ、後部ストッパーがブロック位置にある際に、後部ストッパーの下縁が底部の表面に当たり、後部ストッパーが収納位置にある際に、後部ストッパーの上縁が底部の表面に当たる。
【0012】
好ましくは、後部ストッパーは、両端にそれぞれ設置された2つの接続セグメントと、当該2つの接続セグメントの間に接続されたブロックセグメントとを含み、2つの接続セグメントはそれぞれ側部ストッパーに枢着されている。
【0013】
好ましくは、後部ストッパーは第1の磁気吸引構造を有し、底部は第2の磁気吸引構造を有し、後部ストッパーがブロック位置にある際に、第1の磁気吸引構造と第2の磁気吸引構造とが互いに吸引されることにより、後部ストッパーと底部とは接続される。
【0014】
好ましくは、後部ストッパーの下端に雄バックルがあり、底部に雄バックルとスナップされる雌バックルがあり、後部ストッパーがブロック位置にある際に、雄バックルと雌バックルがスナップされることにより、後部ストッパーと底部とは接続される。
【0015】
好ましくは、後部ストッパーに第1のジッパーがあり、底部に第2のジッパーがあり、第1のジッパーと第2のジッパーとはジッパーヘッドにより接続される。
【0016】
好ましくは、底部の表面に物入れポケットが設けられている。
【0017】
好ましくは、物入れかごはさらに、底部の左側または右側に接続された少なくとも1つの側部インサートを備え、後部ストッパーの少なくとも一方側に、下向きに開口されるインサートポケットが設置され、当該インサートポケットは下向きに側部インサートに対応して嵌める。
【0018】
好ましくは、側部インサートの一端は底部に回転可能に接続され、側部インサートは側部ストッパーに貼着される位置まで底部に対して回転可能であり、側部インサート内に第3の磁気吸引構造が設けられ、側部ストッパーに第4の磁気吸引構造が設けられ、側部インサートは、第3の磁気吸引構造と第4の磁気吸引構造とが互いに吸引されることによって側部ストッパーに貼着される。
【0019】
好ましくは、後部ストッパーは、両端にそれぞれ設置された2つの接続セグメントと、当該2つの接続セグメントの間に接続されたブロックセグメントとを含み、側部インサートに対応する一方の接続セグメントにインサートポケットが設置され、他方の接続セグメントは底部に回動可能に接続されており、或いは、2つの接続セグメントのいずれにもインサートポケットが設置されている。
【0020】
好ましくは、後部ストッパーは弾性構造である。
【0021】
好ましくは、後部ストッパーの両側は側部ストッパーに接続され、後部ストッパーの両側と側部ストッパーとの間は伸縮シートを介して接続され、伸縮シートが折り畳まれると、後部ストッパーは底部の後部をブロックし、伸縮シートがピボットラインを中心に回動して展開されると、後部ストッパーと底部とは同一平面上に位置する。
【0022】
好ましくは、後部ストッパーは分割式構造である。
【0023】
好ましくは、後部ストッパーは、互いに着脱可能に接続される第1の後部ストッパーと第2の後部ストッパーとを含み、第1の後部ストッパーと第2の後部ストッパーは、左右方向に沿って隣接するように設けられ、第1の後部ストッパーの一方側は側部ストッパーに固定接続され、第2の後部ストッパーの一方側は側部ストッパーに固定接続され、第1の後部ストッパーの他方側は第2の後部ストッパーの他方側に着脱可能に接続される。
【0024】
好ましくは、第1の後部ストッパーと第2の後部ストッパーは、マジックテープまたはボタンで接続される。
【0025】
上記目的を実現するために、本発明のベビーカーは、フレームと、シートと、前述の物入れかごとを備え、シートはフレームに設けられ、物入れかごはフレームに連結されてシートの下に配置されている。
【発明の効果】
【0026】
従来技術と比べれば、本発明の物入れかごは、前部ストッパー、後部ストッパー、側部ストッパーがそれぞれ底部の前後左右に接続されたので、物入れかご内の物は簡単に失われない。後部ストッパーが底部に対して移動したり、後部ストッパー自体が変形したりすることで、物入れかごの後側にあけ口が現れる。或いは、後部ストッパーが底部に取り外し可能に接続され、後部ストッパーを取り外すと、物入れかごの後側にあけ口が現れる。このあけ口を利用して、物入れかごの後方から前方へと物体を容易に入れることができる。特に、かさばる部品の場合、後方から物入れかごに入れたほうがより便利であり、従来技術の物入れかごにあった、後部構造が物入りを妨げるという不備を解消できる。特に、利用者はベビーカーとベビークーハンの両方を持って出かける場合に、ベビークーハンが必要でないとき、上記の3つの構造の物入れかごを利用してベビークーハンを置くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1の実施形態の物入れかごの立体構造を示す模式図である。
【
図2】本発明の第2の実施形態の物入れかごが第1の状態にあるときの立体構造を示す模式図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態の物入れかごが第2の状態にあるときの立体構造を示す模式図である。
【
図4】本発明の第3の実施形態の物入れかごが第1の状態にあるときの立体構造を示す模式図である。
【
図5】本発明の第3の実施形態の物入れかごが第2の状態にあるときの立体構造を示す模式図である。
【
図6】本発明の第4の実施形態の物入れかごの立体構造を示す模式図である。
【
図7】本発明の第5の実施形態の物入れかごの立体構造を示す模式図である。
【
図8】本発明の第5の実施形態の物入れかごの後部ストッパーが物入れかごから外された状態の立体構造を示す模式図である。
【
図9】本発明の第5の実施形態の物入れかごの後部ストッパーが物入れかごに装着された状態の立体構造を示す模式図である。
【
図10】本発明の第6の実施形態の物入れかごの立体構造を示す模式図である。
【
図11】本発明の第6の実施形態の物入れかごの後部ストッパーが側部インサートから分離された状態の立体構造を示す模式図である。
【
図12】本発明の第6の実施形態の物入れかごの側部インサートが側部ストッパーと接続された状態の立体構造を示す模式図である。
【
図13】本発明の第6の実施形態の物入れかごの後部ストッパーの、物入れかごから外された状態の立体構造を示す模式図である。
【
図14】本発明の第7の実施形態の物入れかごがブロック位置にある状態の立体構造を示す模式図である。
【
図15】本発明の第7の実施形態の物入れかごがフラット位置にある状態の立体構造を示す模式図である。
【
図16】本発明の第8の実施形態の物入れかごの立体構造を示す模式図である。
【
図17】本発明の第8の実施形態の物入れかごの後部ストッパーがフラット位置までに上方に回動させられた状態の立体構造を示す模式図である。
【
図18】本発明の第8の実施形態の物入れかごの後部ストッパーが底部に凭れている状態の立体構造を示す模式図である。
【
図19】本発明の第8の実施形態の物入れかごの後部ストッパーが側部インサートと分離された状態の立体構造を示す模式図である。
【
図20】本発明の第9の実施形態の物入れかごの立体構造を示す模式図である。
【
図21】本発明の第9の実施形態の物入れかごの後部ストッパーが底部に凭れている状態の立体構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の技術的内容、構成特徴を詳細に説明するために、次に、実施形態と添付図面を参照しながら説明する。
【0029】
本発明のベビーカー100は、フレーム10と、シート20と、物入れかご30a~30iのうちいずれかの物入れかごとを含む。シート20はフレーム10に設けられており、物入れかご30a~30iはフレーム10に連結されてシート20の下に配置される。物入れかご30a~30iによって、利用者の両手を解放でき、ベビーカー100のシート20の下のスペースを利用してベビーカー100のスペース利用率を大幅に向上させることができる。
【0030】
図1に、本発明の第1の実施形態の物入れかご30aをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30aは、底部1と、前部ストッパー(図示せず)と、後部ストッパー3と、2つの側部ストッパー4とを含み、前部ストッパー2、後部ストッパー3、側部ストッパー4は、それぞれ底部1の前後左右に接続されている。後部ストッパー3は変形することで、物入れかご30aの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30aに入るためのあけ口5が現れる。具体的に、本実施形態において、後部ストッパー3は弾性構造であり、当該弾性構造の後部ストッパー3によれば、かさばる物体が物入れかご30aの後方から物入れかご30aに入る際に、後部ストッパー3は圧力で変形し、物体が物入れかご30aに完全に入ると、後部ストッパー3は弾性的に元のブロック状態に戻り、物体が後方から失われることを防止する。
【0031】
図2および
図3に、本発明の第2の実施形態の物入れかご30bをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30bの構造は、基本的には第1の実施形態の物入れかご30aと同じであり、これも、後部ストッパー3は変形することで、物入れかご30bの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30bに入るためのあけ口5が現れる。区別点は、
図2に示すように、本実施形態において、後部ストッパー3の両側が側部ストッパー4に接続されるが、後部ストッパー3の両側と側部ストッパー4との間は伸縮シート6に介して接続され、伸縮シート6が折り畳まれると後部ストッパー3が底部1の後部をブロックし、伸縮シート6はピボットラインを中心に回動して展開されると、後部ストッパー3と底部1とは同一平面上に位置し、物入れかご30bの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30bに入るためのあけ口5が現れることにある。具体的には、伸縮シート6は展開されると扇形になるが、これに限定されるものではない。
【0032】
図4および
図5に、本発明の第3の実施形態の物入れかご30cをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30cの構造は、基本的には第1の実施形態の物入れかご30と同じであり、これも、後部ストッパー3が変形することで、30cの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30cに入るためのあけ口5が現れる。区別点は、本実施形態において、後部ストッパー3は分割式構造であることにある。後部ストッパー3は、互いに着脱可能に接続される第1の後部ストッパー3と第2の後部ストッパー3を含み、第1の後部ストッパー3と第2の後部ストッパー3は、左右方向に沿って隣接するように設けられ、第1の後部ストッパー3の一方側が側部ストッパー4に固定接続され、第2の後部ストッパー3の一方側が側部ストッパー4に固定接続され、第1の後部ストッパー3の他方側が第2の後部ストッパー3の他方側に着脱可能に接続される。具体的には、第1の後部ストッパー3は、ボタン7によって第2の後部ストッパー3に接続される。他の実施形態では、第1の後部ストッパー3は、マジックテープで第2の後部ストッパー3に接続される。よって、接続方式は限定されるものではない。
【0033】
図6に、本発明の第4の実施形態の物入れかご30dをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30dは、底部1と、前部ストッパー2と、後部ストッパー3と、2つの側部ストッパー4とを含み、前部ストッパー2、後部ストッパー3、側部ストッパー4は、それぞれ底部1の前後左右に接続される。後部ストッパー3は、底部1に取り外し可能に接続される。後部ストッパー3は取り外されると、物入れかご30dの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30dに入るためのあけ口5が現れる。好ましくは、本実施形態において、底部1は、底部1の後端部から上方に曲がりながら伸びることで形成されるシールド部16をさらに備える。シールド部16によれば、後部ストッパー3が底部1の後端に接続された際に後部ストッパー3と底部1との間の隙間をシールドすることができ、物体が当該隙間から滑り出ることを防止できる。具体的には、シールド部16は、第1の接続部17を介して後部ストッパー3の下縁に接続され、当該第1の接続部17は、例えば、バックルやマジックテープであってもよいが、これらに限定されるものではない。好ましくは、本実施形態では、後部ストッパー3の両側はさらに側部ストッパー4に取り外し可能に接続される。具体的には、後部ストッパー3の両側は、それぞれ第2の接続部18を介して側部ストッパー4に着脱可能に接続される。第2の接続部18は、例えば磁石やバックルであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0034】
図7~
図9に、本発明の第5の実施形態の物入れかご30eをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30eの構造は、第4実施形態の物入れかご30dと基本的に同じであり、これも、後部ストッパー3は底部1に取り外し可能に接続され、後部ストッパー3は取り外されると、物入れかご30eの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30eに入るためのあけ口5が現れる。区別点は、本実施形態において、後部ストッパー3の下端に第1のジッパー8があり、底部1の表面に第2のジッパー9があり、第1のジッパー8と第2のジッパー9とがジッパーヘッド(図示せず)により接続されることにある。底部1の表面に物入れポケット11が設けられている。本実施形態において、後部ストッパー3は柔軟性構造であり、後部ストッパー3を取り外すと、当該後部ストッパー3を折り畳んで物入れポケット11に入れることができる。好ましくは、本実施形態において、物入れかご30eは収納袋12をさらに備えており、(
図9に示すように)まず当該後部ストッパー3は折り畳まれて収納袋12に入れられ、そして収納袋12は物入れポケット11に入れられるように構成される。これで収納がより便利になる。
【0035】
図10~
図13に、本発明の第6の実施形態の物入れかご30fをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30fの構造は、第4実施形態の物入れかご30dと基本的に同じであり、これも、後部ストッパー3は底部1に取り外し可能に接続され、後部ストッパー3は取り外されると、物入れかご30fの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30fに入るためのあけ口5が現れる。区別点は、本実施形態において、物入れかご30fは、さらに底部1の右側に設置された側部インサート13を備えることにある。他の実施形態では、側部インサート13を底部1の左側に設けてもよいので、これに限定されるものではない。後部ストッパー3は、両端にそれぞれ設置された2つの接続セグメント31と、当該2つの接続セグメント31の間に接続されたブロックセグメント32を含み、後部ストッパー3の側部インサート13に対応する側の接続セグメント31に、下向きに開口されるインサートポケット311が設置され、当該インサートポケット311は下向きに側部インサート13に嵌めるように構成される。後部ストッパー3の他方側の接続セグメント31は底部1に回動可能に接続される。例えば、接続セグメント31の一つの側部が縫い付けられるによって、当該接続セグメント31は底部1に対して回転できるように底部1に固定されるが、これに限定されるものではない。側部インサート13の一端は底部1に回転可能に接続され、側部インサート13は側部ストッパー4に貼着される位置まで底部1に対し回転可能である。側部インサート13内に第3の磁気吸引構造(図示せず)が設けられ、側部ストッパー13は、第3の磁気吸引構造とフレーム10とが互いに吸引されることによってフレーム10に貼着される。後部ストッパー3の、側部インサート13に嵌めない側の接続セグメント31に、第4の磁気吸引構造(図示せず)が設けられ、後部ストッパー3は第4の磁気吸引構造とフレーム10とが互いに吸引されることによってフレーム10に貼着される。この時、(
図10に示すように)後部ストッパー3は底部1から直立しており、ブロックセグメント32は物入れかご30fのあけ口5をブロックする。使用者は、あけ口5から物入れかご30fに物品を入れたいとき、インサートポケット311が設置された接続セグメント31を上方へ持ち上げて接続セグメント31を側部インサート13から離脱させ、後部ストッパー3を折り畳んで、他方側の接続セグメント31と底部1との接続箇所に沿って下へ折って後部ストッパー3を底部1に重ねさせれば、物品を入れるためのあけ口5を露出させることができる。さらに、他の実施形態において、物入れかご30fは、底部1の左側及び右側にそれぞれ接続された2つの側部インサート13を含んでもよく、後部ストッパー3の左右両側の接続セグメント31それぞれに、下向きに開口されるインサートポケット311が設置され、当該インサートポケット311は、下向きに側部インサート13に対応して嵌めるように構成される。側部インサート13の一端は底部1に回転可能に接続され、側部インサート13は側部ストッパー4に貼着される位置まで底部1に対し回転可能である。側部インサート13内に第3の磁気吸引構造(図示せず)が設けられ、側部ストッパー4或いはフレーム10には第4の磁気吸引構造(図示せず)が設けられている。側部インサート13は、第3の磁気吸引構造と第4の磁気吸引構造とが互いに吸引されることによって側部ストッパー4或いはフレーム10に貼着される。あけ口を露出させたいとき、2つの接続セグメント31を上方へ持ち上げることにより、接続セグメント31を側部インサート13から離脱させた後、後部ストッパー33を折り畳む。好ましくは、底部1に、折り畳まれた後部ストッパー3を入れるための物入れポケットが設けられてもよい。
【0036】
図14~
図15に、本発明の第7の実施形態の物入れかご30gをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30gは、底部1と、前部ストッパー2と、後部ストッパー3と、2つの側部ストッパー4とを含み、前部ストッパー2、後部ストッパー3、側部ストッパー4は、底部1の前後左右にそれぞれ接続される。後部ストッパー3は、物入れかご30gの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30gに入るためのあけ口5が現れるように、底部1に対して移動する。具体的には、本実施形態において、後部ストッパー3の両側はそれぞれ側部ストッパー4に枢着されており、後部ストッパー3は、底部1に対して枢着点Kを中心に回動することにより、底部1と交差するブロック位置と、底部1と平行するフラット位置とに切り替えられ、後部ストッパー3がフラット位置にあるときに、物入れかごにあけ口5が現れる。具体的に、後部ストッパー3は剛性構造であり、後部ストッパー3は底部1に対して下方に回動することにより、ブロック位置と、底部1と同じ平面に位置するフラット位置とに切り替えられる。さらに、底部1はシールド部16を含み、当該シールド部16は底部1の後端部から上方に曲がりながら伸びることで形成される。シールド部16によれば、後部ストッパー3がブロック位置にあるときに後部ストッパー3と底部1との間の隙間をシールドすることができ、物品が当該隙間から滑り出ることを防止できる。後部ストッパー3がブロック位置にあるときに、シールド部16は、第3の接続部19を介して後部ストッパー3の下縁に接続されており、当該第3の接続部19は、例えば、バックルやマジックテープであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0037】
図16~
図19に、本発明の第8の実施形態の物入れかご30hをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30hの構造は、第7実施形態の物入れかご30gと基本的に同じであり、これも、後部ストッパー3が底部1に対して枢着点Kを中心に回動することにより、物入れかご3030hの後側に、物体が後方から前方へと物入れかご30hに入るためのあけ口5が現れる。区別点は、本実施形態において、後部ストッパー3は柔軟性構造であり、後部ストッパー3が底部1に対して上方に回動することにより、ブロック位置と、ブロック位置に対向する収納位置とに切り替えられることにある。具体的に、後部ストッパー3は、その両端に設置され枢着点Kに枢着される接続セグメント31と、当該2つの接続セグメント31の間に接続されたブロックセグメント32を含み、枢着点Kは側部ストッパー4に設置されている。他の実施形態において、枢着点Kはフレーム10に設置されてもよいから、これに限定されるものではない。後部ストッパー3がブロック位置にある際に、後部ストッパー3の下縁は底部1の表面に当たり、ブロックセグメント32はあけ口5をブロックする。後部ストッパー3が収納位置にある際に、後部ストッパー3の上縁は底部1に当たり、接続セグメント31とブロックセグメント32との間の境界において折り畳まれると、ブロックセグメント32は降ろされて底部1に対して平らになりあけ口5を露出させることが可能である。後部ストッパー3は第1の磁気吸引構造(図示せず)を有し、底部1は第2の磁気吸引構造(図示せず)を有し、後部ストッパー3がブロック位置にある際に、第1の磁気吸引構造と第2の磁気吸引構造とが互いに吸引されることにより、後部ストッパー3と底部1とは接続される。
【0038】
図20~
図21に、本発明の第9の実施形態の物入れかご30iをベビーカー100に適用した様態が示されている。物入れかご30iの構造は、基本的には第7実施形態の物入れかご30gと同じであるが、その区別点は、本実施形態において、後部ストッパー3の下端に雄バックル14が設けられており、底部1に雄バックル14と配合する雌バックル15が設けられ、後部ストッパー3がブロック位置にある際に、雄バックル14と雌バックル15とがスナップされることにより、後部ストッパー3と底部1とは接続される。もちろん、他の実施形態において、後部ストッパー3の下端に第1の磁気吸引構造と雄バックル14の両方が設置され、底部1に第2の磁気吸引構造と雌バックル15の両方が設置されてもよく、第1の磁気吸引構造と第2の磁気吸引構造とが互いに吸引されるとともに雄バックル14と雌バックル15がスナップされることによって、後部ストッパー3と底部1とは接続されるような構成であってもよい。これで、後部ストッパー3と底部1との接続がより強固になる。したがって、接続方式は上記の方式に限定されるものではない。
【0039】
先行技術と比べれば、本発明の物入れかご30a~30iは、前部ストッパー2、後部ストッパー3、側部ストッパー4が、それぞれ底部1の前後左右に接続されたので、物入れかご30a~30i内の物が簡単に失われない。後部ストッパー3が底部1に対して移動したり、後部ストッパー3自体が変形したりすることで、物入れかご30a~30iの後側にあけ口5が現れる。或いは、後部ストッパー3が底部1に取り外し可能に接続され、後部ストッパー3を取り外すと、物入れかご30a~30iの後側にあけ口5が現れる。このあけ口5を利用して、物入れかご30a~30iの後方から前方へ物体を容易に入れることができる。特に、かさばる部品の場合、後方から物入れかごに入れたほうがより便利であり、従来技術の物入れかごにあった、後部構造が物入りを妨げるという不備を解消できる。特に、利用者はベビーカー100とベビークーハンの両方を持って出かける場合に、ベビークーハンが必要でないとき、上記の3つの構造の物入れかごを利用してベビークーハンを置くことができる。
【0040】
上記に開示されたのは本発明の好ましい実施例のみであって、これによって本発明の技術的範囲を制限するものではないと考えられるべきである。よって、本発明の範囲内でのすべての均等な変形も、本発明の技術的範囲に属す。