(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022071911
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】排水栓装置
(51)【国際特許分類】
E03C 1/22 20060101AFI20220510BHJP
E03C 1/23 20060101ALI20220510BHJP
A47K 1/14 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
E03C1/22 C
E03C1/23 Z
A47K1/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181037
(22)【出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】000157212
【氏名又は名称】丸一株式会社
(72)【発明者】
【氏名】櫻 健一
【テーマコード(参考)】
2D061
【Fターム(参考)】
2D061DA01
2D061DB03
2D061DE11
(57)【要約】
【課題】
伝達部材内への排水の流入を防止する排水栓装置の提供を提供する。
【解決手段】
排水栓装置は排水口15が形成された槽体1と、排水口15を開閉する栓蓋9と、栓蓋9の操作を行う操作部2と、操作部2の操作を栓蓋へと伝達する伝達部材4と、伝達部材4と栓蓋9を連結する機構部5を備えている。槽体1は底面に排水口15が形成された飛び出し部14の上面に枝管部16が形成されており、伝達部材4は当該枝管部16の外側において機構部5と接続されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水口が形成された槽体と、
排水口を閉塞する栓蓋と、
栓蓋の操作を行う操作部と、
操作部の操作を栓蓋側へと伝達する伝達部材と、
軸方向に進退することで栓蓋を開閉動作させる軸部と、
槽体又は排水口から連続する排水配管より分岐した枝管部を備え、
軸部は枝管部に対して挿通され、
伝達部材は、枝管部の外側において軸部と接続されることを特徴とする排水栓装置。
【請求項2】
前記伝達部材と軸部は、
連結部を介して間接的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の排水栓装置。
【請求項3】
伝達部材は端部が枝管部の外側に配置され、
枝管部の内側には位置しないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水栓装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、槽体の排水口を開閉する排水栓装置に関するものである。
【0002】
槽体の排水口を開閉する排水栓装置として、排水口の開閉を行う栓蓋と、槽体に取り付けられた操作部と、操作部の操作を栓蓋へと伝達する伝達部材を備えた構造が知られている。
特許文献1及び特許文献2に記載の排水栓装置において、伝達部材は樹脂製筒状のアウターチューブと、アウターチューブ内を進退する金属製のインナーワイヤから成るレリースワイヤである。又、インナーワイヤの端部には栓蓋を直接押し上げる昇降部が取り付けられており、操作部に加えられた押動操作によってインナーワイヤが変位し、栓蓋を押し上げることで排水口を開口させる構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-68073号公報
【特許文献2】特開2018-71130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記各特許文献において、排水口から連続する排水配管は、管路の途中で側方に分岐する枝管部を備えており、当該枝管部の開口端より伝達部材が挿通されている。ここで、昇降部の周囲や枝管部の端部はパッキンやOリング等の止水部材によって密閉されているが、施工不良や経年劣化に基づく止水不良が生じた際、アウターチューブ内に排水が流入する。この時、インナーワイヤが排水にされることによる部材の劣化や、排水がアウターチューブ内を通り操作部側から逆流する恐れがある。
【0005】
本発明は上記問題に鑑み、伝達部材内への排水の流入を防止する排水栓装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための請求項1に記載の本発明は、排水口が形成された槽体と、
排水口を閉塞する栓蓋と、
栓蓋の操作を行う操作部と、
操作部の操作を栓蓋側へと伝達する伝達部材と、
軸方向に進退することで栓蓋を開閉動作させる軸部と、
槽体又は排水口から連続する排水配管より分岐した枝管部を備え、
軸部は枝管部に対して挿通され、
伝達部材は、枝管部の外側において軸部と接続されることを特徴とする排水栓装置である。
【0007】
請求項2に記載の本発明は、前記伝達部材と軸部は、
連結部を介して間接的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の排水栓装置である。
【0008】
請求項3に記載の本発明は、伝達部材は端部が枝管部の外側に配置され、
枝管部の内側には位置しないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水栓装置である。
【発明の効果】
【0009】
上記本発明によれば、伝達部材が枝管部の外側において機構部と接続されていることによって、枝管部内に湯水が流入したとしても、伝達部材内に排水が流入することはない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図6】第二実施形態に係る排水栓装置における栓蓋の下降状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の排水栓装置を説明する。尚、以下に記載する説明は実施形態の理解を容易にするためのものであり、これによって発明が制限して理解されるものではない。
【0012】
図1乃至
図5に示すように、本発明の排水栓装置は、槽体1、操作部2、ロック機構3、伝達部材4、機構部5、栓蓋9から構成される。
【0013】
槽体1は浴室に配置される浴槽であり、洗い場に隣接して設置されている。又、槽体1の底壁部11に形成された排水口15は縁部に取り付けられた操作部2によって遠隔的に開閉可能となっている。槽体1は平面視矩形を成す底壁部11と、当該底壁部11の四隅から上方へ向けて立設された側壁部12から成り、当該側壁部12の内、洗い場と隣接する側壁部12の下端であって、底壁部11と交差する角部13において、飛び出し部14を有している。
飛び出し部14は、平面視側壁部12の中央であって、平面視において側壁部12の外側、即ち洗い場側に向けて凸となるように突出する様に形成されている。
又、飛び出し部14の底面には排水口15が形成されているとともに、上面には排水の排出方向とは異なる方向に分岐する枝管部16が形成されている。
図1及び
図2に示すように、排水口15は飛び出し部14の底面を上下方向に貫通する円形の開口であり、槽体1の底壁部11と飛び出し部14の底面の内、最も低い位置に形成されている。当該排水口15は側壁部12の内側面よりも外側に配置されており、平面視において使用者からは目視不可能となっている。
枝管部16は排水口15の直上であって、飛び出し部14の上面より上方に向けて延設された円筒状であり、内部には機構部5が挿通されているとともに、軸部8が進退可能に配置されている。
【0014】
操作部2は槽体1の縁部より浴室内に露出するスイッチ部21を有し、当該スイッチ部21に対して押動操作が加えられることによって排水栓装置を作動させ、栓蓋9を昇降させることで排水口15を開閉する。
【0015】
ロック機構3は上端より延設された軸がスイッチ部21裏面に嵌合されており、スイッチ部21に対する押動操作に伴い内部のギアの噛合及び当該噛合の解除が繰り返されることによって、操作の都度排水口15の開口状態の保持と、保持の解除を切り替えることが可能となる。又、ロック機構3は内部にリターンスプリングが配置されており、後述するインナーワイヤをスイッチ部21へと付勢している。
【0016】
伝達部材4は樹脂製且つ筒状のアウターチューブ及びアウターチューブ内に配置された金属製のインナーワイヤから成るレリースワイヤ41と、レリースワイヤ41端部に形成された内筒43及び外筒44から成る筒部42を有している。当該伝達部材4はレリースワイヤ41側の端部がロック機構3に接続されているとともに、筒部42側の端部は上方を向くように約180度屈曲し、枝管部16の外側、即ち流路の外側において、レリースワイヤ41を構成するインナーワイヤ、アウターチューブ、筒部42の全てが、機構部5と接続されている。上記伝達部材4は、操作部2に加えられた押動に連動してインナーワイヤがアウターチューブ内を進退するとともに、当該進退に応じて内筒43が外筒44から突出することで操作を伝達する。
【0017】
図3及び
図4に示すように、機構部5は伝達部材4と栓蓋9を連結させる部材であって、伝達部材4が接続される接続部51を有し、機構部本体7、軸部8から構成されている。又、機構部本体7は機構部上部52、機構部中部54、機構部下部59から成る。
機構部上部52は円筒状の部材であって、機構部中部54を覆う様に取り付けられ、その下端には軸部8を支承するコ字状の保持部53が形成されているとともに、上端裏面には伝達部材4が接続される接続部51が形成されている。
接続部51は枝管部16の外側に位置しており、操作部2に対する操作に連動して内筒43が突出した際に当接し、機構部上部52を上下方向に変位させる。
機構部中部54は上端に筒部42が配置される収納部55が形成されているとともに、下端には機構部下部59と係合する爪部56が形成されている。収納部55は側面が開放された半円状であり、筒状のカバー57が取り付けられることで当該開放された側面が覆われる。尚、筒部42は収納部55に収納された状態において、筒部42は自身の軸を中心として回転可能となっている。尚、機構部中部54は下端内部にスプリング58が配置されている。
機構部下部59は上方にC字リング10と係合する外鍔部60を有する筒状であって、下端の外径は枝管部16の内径と略同径を成し、飛び出し部14の枝管部16内周と当接するOリングが嵌着されている。又、機構部下部59の外周には機構部中部54の爪部56と係合する切り欠き61が形成されている。
軸部8は枝管部16の端部より挿通され、飛び出し部14内に突出するとともに、下端に形成された溝部81において栓蓋9と係合する棒状であり、上端が保持部53によって機構部上部52に支承されている。尚、軸部8は機構部中部54内に配置されたスプリング58によって栓蓋9側に向けて栓蓋9側に向けて常に付勢されている。
【0018】
栓蓋9は排水口15を開閉するパッキンが嵌着された板状の蓋体であって、操作部2からの操作を受けて上下方向に変位する。又、栓蓋9は上面に係合部91、ガイド部92、取手93が形成されている。
係合部91は切り欠きを有する平面視略C字状であって、施工完了後には軸部8が係合されている。尚、係合部91の内径は軸部8の外径よりも小径且つ軸部8下端に形成された溝部81の外径よりも大径である。
ガイド部92は係合部91の両端部から栓蓋9の一端側に向けて平面視扇状に延設されたリブであり、軸部8を係合部91へ誘導するように形成されている。
取手93は栓蓋9の他端側へと延設され、栓蓋9と軸部8を着脱させる際に把持することが可能となっている。
【0019】
上記栓蓋9は係合部91が軸部8の溝部81に係合されることによって連結されており、排水栓装置の作動時において、軸部8によって上方より引き上げられることで排水口15を開口するとともに、軸部8によって上方より押し下げられることによって排水口15を閉塞する。
【0020】
以下に、排水栓装置の組み立てについて説明する。
【0021】
まず、槽体1の縁部に操作部2を取り付ける。この時、操作部2から連続する伝達部材4は下方へ向けて延びている。
次に、上記伝達部材4の筒部42側端部を約180度屈曲させ、上方に向けた状態で機構部中部54の収納部55に筒部42を配置し、カバー57を上方から機構部中部54に覆い被せることで伝達部材4を機構部5に取り付ける。この時、伝達部材4は排水口15や栓蓋9より上方で屈曲することから、槽体1の外側等の広い空間で伝達部材4を屈曲させることができる。尚、機構部5に取り付けられた状態において、筒部42は回動可能となっている。
次に、機構部上部52を上方より機構部中部54に覆い被せ、機構部中部54下端にスプリング58を配置した後、保持部53に軸部8を取り付ける。この時、軸部8はスプリング58によって下方へ向けて付勢される。
次に、機構部下部59内に機構部中部54を挿入し、爪部56を切り欠き61に係合させることで機構部5の組み立てが完了する。
次に、機構部下部59とともに軸部8を枝管部16に挿通し、軸部8を飛び出し部14内に突出させた状態で、C字リング10によって枝管部16に機構部5を取り付ける。この時、操作部2が取り付けられた方向に筒部42や機構部5を回動させることによって、伝達部材4を無理なく屈曲させることができる。
最後に、栓蓋9を側方から軸部8の溝部81に押し付け、栓蓋9の係合部91を係合させることで施工が完了する。この時、接続部51は栓蓋9の上方に設けられており、伝達部材4の端部である筒部42は栓蓋9と接続部51の間に配置されている。
【0022】
上記排水栓装置は、以下のように作動する。
【0023】
図4に示すように、栓蓋9が下降状態にある時において、栓蓋9はパッキンが排水口15周縁に当接することによって排水口15を閉塞している。ここで、スイッチ部21に対して押動操作が加えられると、インナーワイヤがアウターチューブ内を栓蓋9側へと摺動するとともに、筒部42の内筒43が外筒44より上方へ向けて突出し、機構部上部52の接続部51を上方に向けて押圧する。押圧された機構部上部52及び軸部8が上昇すると、軸部8と係合された栓蓋9が上方より引き上げられることによって上昇し、排水口15が開口される。この時ロック機構3は内部のギアが噛合し、栓蓋9は上昇状態が保持される。
次に、
図5に示すように、上記栓蓋9が上昇した状態より再度スイッチ部21に押動操作が加えられると、ロック機構3内のギアの噛合が解除され、ロック機構3内のリターンスプリングの作用によってインナーワイヤが後退するとともに、内筒43が下降する。この時、機構部下部59内のスプリング58によって軸部8が下方へ向けて付勢され、栓蓋9が下方へ向けて変位するとともに、嵌着されたパッキンが排水口15の周縁に当接することにより、排水口15が閉塞される。
【0024】
次に、第二実施形態について以下に説明する。
【0025】
図1及び
図2に示すように、本発明の排水栓装置は、槽体1、操作部2、ロック機構3、伝達部材4、機構部5、栓蓋9から構成される。
【0026】
槽体1は脱衣所等に配置される洗面ボウルであり、内部に収納空間を有するキャビネット上に載置されている。又、槽体1の底壁部11に形成された開口には排水栓100が取り付けられている。
排水栓100は内部に排水流路を形成する中空の円筒部材であって、槽体1に取り付けられた状態において、槽体1内の湯水を排出する排水口15を形成している。又、排水栓100は下端に下水へと連続する排水流路を形成する配管200が取り付けられている。
配管200は上下方向に排水を流下させる排水流路を形成する本管部201と、本管部201の側方から略水平方向に向け、本管部201を流れる排水の流路方向とは異なる方向に分岐する枝管部202を有している。枝管部202は円筒状であって、内部に排水栓装置の機構部5が挿通されているとともに、軸部8が進退可能に配置されている。
【0027】
操作部2は槽体1の縁部より上方に向けて突出するスイッチ部21を有し、当該スイッチ部21に押し引き操作が加えられることによって排水栓装置を作動させ、栓蓋9を昇降させることで排水口15を開閉する。
【0028】
伝達部材4は樹脂製且つ筒状のアウターチューブ及びアウターチューブ内に配置された金属製のインナーワイヤから成るレリースワイヤ41である。当該伝達部材4は一端がスイッチ部21に接続されているとともに、枝管部202に近い側に取り付けられる他端は、レリースワイヤ41を構成するアウターチューブ及びアウターチューブの両方が、枝管部202の外側、即ち流路の外側において機構部5と接続されている。上記伝達部材4は、操作部2に加えられた押動に連動してインナーワイヤがアウターチューブ内を進退することで操作を伝達する。
【0029】
機構部5は伝達部材4と栓蓋9を連結させる部材であって、機構部本体7と軸部8から構成されている。
機構部本体7はC字リング10と係合する外鍔部60を有する筒状であって、一端の外径は枝管部202の内径と略同径を成し、内側に軸部8が進退可能に配置された状態で枝管部202に挿通されているとともに、外周には枝管部202内周と当接するOリングが嵌着されている。又、機構部本体7の他端には伝達部材4が接続される接続部51が形成されている。接続部51は伝達部材4の端部が配置されるとともに、外周に形成された溝部にC字リング等のストッパが嵌着されることで伝達部材4を固定している。
上記機構部本体7は、枝管部202に挿通されている部分と接続部51との間が開放されており、接続部51は枝管部202の外側に位置している。
軸部8は機構部本体7内を進退可能に配置された状態で枝管部202の端部より挿通され、一端が本管部201に突出するとともに、他端が伝達部材4に連結された棒状である。又、軸部8は本管部201端部において、軸部8の進退に応じて回動し、栓蓋9を押し上げる昇降部82を有している。
【0030】
栓蓋9は排水口15を開閉するパッキンが嵌着された板状の蓋体と、蓋体裏側に取り付けられた金属製の栓軸、排水中の毛髪等を捕捉するヘアキャッチャーから構成されている。
【0031】
以下に、排水栓装置の組み立てについて説明する。
【0032】
まず、槽体1の縁部に操作部2を取り付ける。この時、操作部2から連続する伝達部材4は下方へ向けて延びている。
次に、伝達部材4の端部を機構部本体7の接続部51に取り付け、C字リング等のストッパによって機構部5と接続する。又、軸部8を機構部本体7の一端側から挿通し、伝達部材4と連結させる。
次に、機構部本体7及び軸部8を枝管部202へと挿通し、昇降部82を本管部201内に突出させた状態で、C字リング10によって枝管部202に機構部5を取り付ける。
最後に、栓蓋9を排水口15に配置することで施工が完了する。この時、栓蓋9の下端は昇降部82の直上に位置する。
【0033】
上記排水栓装置は、以下のように作動する。
【0034】
図1に示すように、栓蓋9が下降状態にある時において、栓蓋9はパッキンが排水口15周縁に当接することによって排水口15を閉塞している。ここで、スイッチ部21を把持して引き上げるように操作が加えられると、インナーワイヤがアウターチューブ内を操作部2側へと摺動するとともに、軸部8が操作部2側に後退する。この時、昇降部82の端部が上方へ移動するように回動し、栓蓋9を上昇させることで排水口15が開口される。
次に、
図2に示すように、上記栓蓋9が上昇した状態よりスイッチ部21を把持し、押し込むように操作が加えられると、インナーワイヤがアウターチューブ内を配管200側へと摺動するとともに、軸部8が配管200側に前進する。この時、昇降部82の端部が下方へ移動するように回動し、栓蓋9が自重によって下降するとともに、嵌着されたパッキンが排水口15の周縁に当接することにより、排水口15が閉塞される。
【0035】
上記本発明の排水栓装置は、機構部に接続された伝達部材の端部が固定されることにより、インナーワイヤの進退に基づいて軸部を変位させることが可能となる。
又、伝達部材は枝管部の外側において機構部と接続されており、伝達部材の端部は枝管部の外側に配置されている。即ち、伝達部材は排水流路の外側において機構部と接続されており、当該伝達部材の端部は枝管部の内側には配置されていない。これにより、枝管部内に湯水が流入したとしても、伝達部材内に排水が流入することはない。
【0036】
本発明の実施形態は以上であるが、本発明は上記各実施形態の形状に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の設計変更を加えても良い。例えば、本発明の槽体は浴槽や洗面ボウルに限られるものではなく、流し台その他の槽体であっても良い。
【符号の説明】
【0037】
1 槽体
11 底壁部
12 側壁部
13 角部
14 飛び出し部
15 排水口
16 枝管部
2 操作部
21 スイッチ部
3 ロック機構
4 伝達部材
41 レリースワイヤ
42 筒部
43 内筒
44 外筒
5 機構部
51 接続部
52 機構部上部
53 保持部
54 機構部中部
55 収納部
56 爪部
57 カバー
58 スプリング
59 機構部下部
60 外鍔部
61 切り欠き
7 機構部本体
8 軸部
81 溝部
82 昇降部
9 栓蓋
91 係合部
92 ガイド部
93 取手
10 C字リング
100 排水栓
200 配管
201 本管部
202 枝管部