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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072009
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】電子機器用充電器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220510BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 23/373 20060101ALI20220510BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20220510BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H01L23/36 Z
H01L23/36 M
H05K7/20 B
H05K7/20 A
H05K7/14 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181190
(22)【出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】横堀 修也
(72)【発明者】
【氏名】三田 豊
(72)【発明者】
【氏名】南 宏治
(72)【発明者】
【氏名】森下 達也
【テーマコード(参考)】
5E322
5E348
5F136
5G503
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA03
5E322AA11
5E322AB11
5E322FA05
5E348AA04
5E348AA08
5E348AA13
5E348AA31
5F136BA04
5F136DA26
5F136EA66
5G503FA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】小型かつ放熱効率に優れる電子機器用充電器を提供する。
【解決手段】電子機器用充電器は、上面が開口された筐体であって、その内側面の互いに向き合う位置に設けられた突出部111のペアと、突出部の位置における内側面の一部が上方向に延伸されて形成された隆起部115を含む下ケース11と、下ケースに収容され突出部のペアに挟持される基板12と、基板を覆う上ケースとして機能し、その上面に配置される放熱フィンの配列ピッチが予め定めた発熱部品のフィン配列方向の幅の整数分の1とされているヒートシンク13と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開口された筐体であって、その内側面の互いに向き合う位置に設けられた突出部のペアと、前記突出部の位置における内側面の一部が上方向に延伸されて形成された隆起部を含む下ケースと、
前記下ケースに収容され前記突出部のペアに挟持される基板と、
前記基板を覆う上ケースとして機能し、その上面に配置される放熱フィンの配列ピッチが予め定めた発熱部品のフィン配列方向の幅の整数分の1とされているヒートシンクを含む
電子機器用充電器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器用充電器であって、
前記ヒートシンクの下面に、前記発熱部品の上部および側部を囲う窪みを含む
電子機器用充電器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器用充電器であって、
前記窪みと前記発熱部品の間に生じる空隙に放熱ジェルが充填された
電子機器用充電器。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の電子機器用充電器であって、
前記突出部と前記基板が半田付けされている
電子機器用充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートシンク構造を備える電子機器用充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シガーライターソケット又はUSBレセプタクルから電力の供給を受けて、電子機器に電力を供給する電子機器用充電器の従来例が開示されている。
【0003】
特許文献1の電子機器用充電器は、先端に配置されるUSB・Aプラグと、側壁に配置される側部出入端子と、電子機器に電力を供給する電子機器用端子とを備える。パソコンのUSB・AレセプタクルにUSB・Aプラグに直接装着して電力の供給を受けて、電子機器用端子を介して電子機器に電力を供給する機能を有する。更に、電子機器用充電器をシガーライターソケットに挿入して、USB・Aプラグのシールド及び側部出入端子を介して電力の供給を受ける機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3189642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の電子機器用充電器は、発熱が課題であり、放熱構造として熱伝導シート、ヒートシンク、金属筐体など多くの部品が必要であった。部品点数が多くなることにより、部品間の熱伝達効率が悪化し放熱効率が悪くなる場合があった。また部品が多くなることにより小型化が困難であった。放熱に冷却ファンを用いると製品が大きくなってしまい、製品価格も上昇してしまうというデメリットがあった。
【0006】
そこで本発明では、小型かつ放熱効率に優れる電子機器用充電器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子機器用充電器は、下ケースと、基板と、ヒートシンクを含む。下ケースは、上面が開口された筐体であって、その内側面の互いに向き合う位置に設けられた突出部のペアと、突出部の位置における内側面の一部が上方向に延伸されて形成された隆起部を含む。基板は、下ケースに収容され突出部のペアに挟持される。ヒートシンクは、基板を覆う上ケースとして機能し、その上面に配置される放熱フィンの配列ピッチが予め定めた発熱部品のフィン配列方向の幅の整数分の1とされている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電子機器用充電器は、小型かつ放熱効率に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の電子機器用充電器の斜視図。
図2】実施例1の電子機器用充電器の分解斜視図。
図3】実施例1の電子機器用充電器の平面図。
図4】実施例1の電子機器用充電器の図3の切断線における断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例0011】
以下、図1図4を参照して実施例1の電子機器用充電器の構造を説明する。図1に示すように本実施例の電子機器用充電器1は、その前面にソケットを二口、その背面にプラグを備える略直方体形状であって、図2に示すように、下ケース11、基板12、ヒートシンク13、前面カバー14を含んで構成される。以下、同図を参照して各構成要件の構造の詳細を説明する。
【0012】
<下ケース11>
下ケース11は、上面が開口された金属製の筐体であって、左右の内側面の互いに向き合う位置に、内側に向かって隆起する突出部111のペア(対)が、2組配置されている。また、前方の内側面に内側に向かって隆起する張出部112が2つ、左右の内側面に内側に向かって隆起する突起113が合計4つ設けられている。後述する基板12は、張出部112および突起113上に載置される。また左右の内側面に内側に隆起する位置決め爪114が合計2つ対角位置に設けられている。また、突出部111の位置における内側面の一部が上方向に延伸され、隆起部115が形成されている。
【0013】
<基板12>
基板12は、下ケース11に収容される。基板12には、同図に示す位置に発熱部品121が実装されている。基板12の左右の側面の位置決め爪114と嵌合する位置に溝122が設けられ、位置決め爪114と溝122が嵌合することにより、基板12は、下ケース11に対して位置決めされる。基板12の左右の側面には溝123が設けられ、溝123が突出部111と接触することにより、基板12が挟持される。突出部111と溝123は半田付けされている。これにより、基板12から下ケース11に熱が伝わるため、放熱効率が向上する。また、下ケース11の突出部111の位置における内側面の一部を上方向に延伸した隆起部115により、さらに効率的に放熱することができる。基板12を銅インレイのような放熱基板とすればさらなる放熱効果が得られる。
【0014】
<ヒートシンク13>
ヒートシンク13の上面には放熱フィン131が所定間隔毎に設けられている。ヒートシンク13は基板12を覆う上ケースとして機能する。ヒートシンク13の材質は、例えば金属でよい。あるいはヒートシンク13の材質を熱伝導型樹脂としてもよい。ヒートシンク13の材質を熱伝導型樹脂とした場合、金属とした場合と比較して軽量化することができる。
【0015】
図4に示すように、放熱フィン131の配列ピッチLは発熱部品121のフィン配列方向の幅dの整数分の1とされている。放熱フィン131の配列ピッチを上記のように規定し、発熱部品121の両端の真上に放熱フィンが配置されれば好適となる。ヒートシンク13の下面に、発熱部品の上部および側部を囲う窪み133を含む。窪み133は、脚部132を備え、脚部132が基板12と接触する。窪み133と発熱部品121の間に生じる空隙に放熱ジェル15が充填される。脚部132、窪み133を設けたことにより、放熱ジェル15を良好に保持することができ、流出を抑えることができる。放熱ジェル15を充填することにより、発熱部品121から発せられた熱が放熱ジェル15を介してヒートシンク13に伝わりやすくなり、放熱効果が高くなる。
【0016】
<前面カバー14>
図2に示すように、前面カバー14は、下ケース11と基板12とヒートシンク13を組み立ててなる組立体の前面を覆うように嵌め込まれ、各部品が固定される。
図1
図2
図3
図4