(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072017
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20220510BHJP
【FI】
G06T7/00 510D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181203
(22)【出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 輝樹
【テーマコード(参考)】
5B043
【Fターム(参考)】
5B043AA09
5B043BA04
5B043DA05
5B043EA02
5B043EA05
5B043FA07
5B043GA13
(57)【要約】
【課題】虹彩認証に要する認証時間の増大を抑止する。
【解決手段】制御部1aは、IR-LED1b1から出力された近赤外線の照明を用いてIRカメラ1b2で撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成する。制御部1aは、画像を複数のブロックに分割し、第1の虹彩認証用テンプレートが複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定する。そして、制御部1aは、複数のブロックのうちで第1の虹彩認証用テンプレートが第1のブロックに位置することを検出した場合、第1の虹彩認証用テンプレートに第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近赤外線を出力する近赤外線発光素子および赤外線カメラを含む撮影部と、
前記近赤外線の照明を用いて前記赤外線カメラで撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、前記画像を複数のブロックに分割し、前記第1の虹彩認証用テンプレートが前記複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、前記複数のブロックのうちの第1のブロックに前記第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第1の虹彩認証用テンプレートに前記第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、前記第2の虹彩認証用テンプレートを登録する制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2の虹彩認証用テンプレートの前記第1のブロックにおける登録数が閾値以上になった場合、前記第1のブロックを分割し、前記第2の虹彩認証用テンプレートが、分割されたブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、前記分割されたブロックのうちの第2のブロックに前記第2の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第2の虹彩認証用テンプレートに前記第2のブロックの識別子を付加した第3の虹彩認証用テンプレートを生成して、前記第3の虹彩認証用テンプレートを登録する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1の虹彩認証用テンプレートが分割ブロックの境界上に位置する場合は、境界を含むブロックすべての複数の識別子を前記第1の虹彩認証用テンプレートに付加して前記第2の虹彩認証用テンプレートを生成する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2の虹彩認証用テンプレートが分割ブロックの境界上に位置する場合は、境界を含むブロックすべての複数の識別子を前記第2の虹彩認証用テンプレートに付加して前記第3の虹彩認証用テンプレートを生成する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記赤外線カメラで撮影した前記画像を保存し、保存してある前記画像から顔認証用の顔認証用テンプレート群、および前記第2の虹彩認証用テンプレートまたは前記第3の虹彩認証用テンプレートを含む虹彩認証用テンプレート群を生成して登録する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、虹彩認証の照合として、
前記虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、前記虹彩認証対象テンプレートが前記第1のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第1のブロックの識別子が付加されている前記第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合し、
前記虹彩認証対象テンプレートが前記第2のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第2のブロックの識別子が付加されている前記第3の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する、
請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
顔認証を行う対象者の顔認証対象テンプレートを生成して前記顔認証対象テンプレートと前記顔認証用テンプレート群との顔認証の照合を行い、かつ前記虹彩認証対象テンプレートと前記虹彩認証用テンプレート群との前記虹彩認証の照合を行って、
前記顔認証の照合が失敗、かつ前記虹彩認証の照合が失敗した場合は、ユーザに認証の失敗を通知し、
前記顔認証の照合が成功、かつ前記虹彩認証の照合が成功した場合は、ユーザに認証の成功を通知し、
前記顔認証の照合が成功、かつ前記虹彩認証の照合が失敗した場合は、ユーザに認証の成功を通知し、
前記顔認証の照合が失敗、かつ前記虹彩認証の照合が成功した場合は、ユーザに認証の成功を通知する、
請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
近赤外線の照明を用いて赤外線カメラで撮影して取得された画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、
前記画像を複数のブロックに分割し、
前記第1の虹彩認証用テンプレートが前記複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、
前記複数のブロックのうちの所定ブロックに前記第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第1の虹彩認証用テンプレートに前記所定ブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成し、
前記第2の虹彩認証用テンプレートを登録する、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
生体認証技術の1つに虹彩認証がある。虹彩とは、黒眼の内側にある瞳孔の周りの部分を指し、個人毎に固有のパターンを持つ。また、虹彩の模様は、生涯不変といわれ、角膜に覆われて損傷しにくい。
【0003】
このため、虹彩は生体認証に適した部位であり、虹彩認証は生体認証技術の中でも精度が高く様々な場面での活用が期待されている。虹彩認証では、一般的に近赤外線発光を使うことで虹彩模様を見えるようにし、赤外線カメラを用いて虹彩模様が撮影される。
【0004】
また、他の生体認証技術としては顔認証がある。顔認証は、OS(Operating System)で標準的に提供される最も一般的な認証機能であり、OSのサインインやWebの本人認証等で広く利用されている。
【0005】
関連技術として、例えば、虹彩認証時に表示装置に所定のデータを表示させ、表示装置の視野角を赤外線カメラの画角内で所定のデータが視認可能となるように設定する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
虹彩認証では、虹彩模様から虹彩特徴点を抽出してテンプレートを作成・登録しておき、認証対象の虹彩認証対象テンプレートと、登録済みの複数の虹彩認証用テンプレートそれぞれとを照合する認証が行われる。なお、テンプレートとは、撮影された顔や虹彩等の生体画像から抽出された特徴部分を数値化(デジタル化)した生体データである。
【0008】
また、顔認証も同様にして、顔全体の形状から顔特徴点を抽出してテンプレートを作成・登録しておき、認証対象の顔認証対象テンプレートと、登録済みの複数の顔認証用テンプレートそれぞれとを照合する認証が行われる。
【0009】
しかし、虹彩認証では、虹彩の複雑で細かな模様全体を読み取って数値化するため、虹彩認証用テンプレートのサイズ(情報量)は、顔認証用テンプレートのサイズと比較して大きい。
【0010】
例えば、顔認証用テンプレートサイズが3KB程度なのに対し、虹彩認証用テンプレートサイズは76KBとなり20倍強である。このため、例えば、虹彩認証を行う対象者を撮影した画像から生成された1枚の虹彩認証対象のテンプレートと、すでに登録済みのN枚の虹彩認証用テンプレートとを照合する場合、虹彩認証に要する認証時間が増大してしまうという問題がある。
1つの側面では、本発明は、虹彩認証に要する認証時間の増大の抑止を図った情報処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、情報処理装置が提供される。情報処理装置は、近赤外線を出力する近赤外線発光素子および赤外線カメラを含む撮影部と、近赤外線の照明を用いて赤外線カメラで撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、画像を複数のブロックに分割し、第1の虹彩認証用テンプレートが複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、複数のブロックのうちの第1のブロックに第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、第1の虹彩認証用テンプレートに第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する制御部と、を有する。
また、上記課題を解決するために、コンピュータに上記情報処理装置と同様の制御を実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
1側面によれば、虹彩認証に要する認証時間の増大を抑止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施の形態の情報処理装置の一例を説明するための図である。
【
図2】第2の実施の形態の情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図3】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】顔認証用テンプレートと虹彩認証用テンプレートの登録動作の一例を示す図である。
【
図6】識別子付き虹彩認証用テンプレートの生成動作の一例を示す図である。
【
図7】識別子付き虹彩認証用テンプレートの生成動作の一例を示す図である。
【
図8】顔認証用テンプレートおよび識別子付き虹彩認証用テンプレートの登録動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】顔認証および虹彩認証の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】生体認証の結果通知の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は第1の実施の形態の情報処理装置の一例を説明するための図である。情報処理装置1は、制御部1aおよび撮影部1bを備える。撮影部1bは、近赤外線発光素子1b1および赤外線カメラ1b2を含む。
なお、以降では、近赤外線発光素子をIR-LED(Infrared-Light Emitting Diode)および赤外線カメラをIRカメラと呼ぶ。
【0015】
制御部1aは、IR-LED1b1から出力された近赤外線の照明を用いてIRカメラ1b2で撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成する。なお、虹彩や静脈等の生体認証では、波長がおよそ0.7μm-2.5μmの近赤外線が主に使用される。
【0016】
制御部1aは、取得した画像を複数のブロックに分割し、第1の虹彩認証用テンプレートが複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定する。そして、制御部1aは、複数のブロックのうちの所定ブロック(第1のブロック)に第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、第1の虹彩認証用テンプレートに第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する。
なお、制御部1aの機能は、情報処理装置1が備える図示しないプロセッサが、所定のプログラムを実行することによって実現される。
【0017】
動作の流れについて説明する。
〔ステップS1〕IRカメラ1b2に対して、虹彩が含まれる眼周辺が撮影されるように、IRカメラ1b2に対向してユーザが位置する。
〔ステップS2〕制御部1aは、IRカメラ1b2で撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成する。
【0018】
〔ステップS3〕制御部1aは、取得した画像を複数のブロックに分割する。例えば、制御部1aは、画像を顔の中心を通る垂直線と水平線で4分割し、それぞれブロックB1、ブロックB2、ブロックB3、ブロックB4とする。
〔ステップS4〕制御部1aは、第1の虹彩認証用テンプレートがブロックB1、・・・、B4のうちのどのブロックに位置するかを判定する。
【0019】
〔ステップS5〕制御部1aは、ブロックB1、・・・、B4のうちで第1の虹彩認証用テンプレートが第1のブロック(ブロックB1とする)に位置することを検出した場合、第1の虹彩認証用テンプレートにブロックB1の識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成する。例えば、ブロックB1の識別子をb1とすると、第1の虹彩認証用テンプレート+識別子b1が、第2の虹彩認証用テンプレートとして生成される。
〔ステップS6〕制御部1aは、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する。
【0020】
このように、情報処理装置1では、画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成する。そして、画像を複数のブロックに分割して、複数のブロックのうちで第1の虹彩認証用テンプレートが位置するブロックを検出し、検出したブロックの識別子を第1の虹彩認証用テンプレートに付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する。
【0021】
これにより、虹彩認証を行うための1枚の虹彩認証対象テンプレートと、すでに登録済みのN枚の虹彩認証用テンプレートとを照合する場合、例えば、虹彩認証対象テンプレートが第1のブロックに位置しているならば、登録済みの虹彩認証用テンプレートから第1のブロックの識別子が付加されている虹彩認証用テンプレートを抽出して照合を行うことができる。
【0022】
このため、N枚すべての虹彩認証用テンプレートの検索が不要となり、第1のブロックの識別子が付加されている虹彩認証用テンプレートのみの照合で済むため、虹彩認証に要する認証時間の増大を抑止することが可能になる。
【0023】
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態の情報処理装置は、顔認証および虹彩認証の両方の認証機能を有するものである。
【0024】
<機能ブロック>
図2は第2の実施の形態の情報処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。情報処理装置10は、制御部11、記憶部12、無線部13、撮影部14、オーディオ処理部15、ユーザインタフェース部16、マイク15a、スピーカ15b、タッチセンサ(操作パネル)16aおよび表示部16bを備える。
【0025】
制御部11は、
図1の制御部1aの機能を実現する。また、制御部11は、虹彩認証および顔認証の生体認証を行う。さらに、制御部11は、各構成要素に接続して、装置全体の運用制御を行う。
【0026】
記憶部12は、複数の顔認証用テンプレート(顔認証用テンプレート群)および複数の虹彩認証用テンプレート(虹彩認証用テンプレート群)を保存し、また運用制御に関わる制御情報等を保存する。無線部13は、アンテナa0に接続して無線通信インタフェース制御を行う。
【0027】
撮影部14は、IR-LED14aとIRカメラ14bを含む。IR-LED14aは近赤外線を発光する。IRカメラ14bは、近赤外線で照明されるユーザの顔(虹彩を含む)を撮影する。
【0028】
オーディオ処理部15は、マイク15aおよびスピーカ15bに接続して、音声入力処理および音声出力処理を行う。ユーザインタフェース部16は、タッチセンサ16aおよび表示部16bに接続して、情報入力処理および情報表示出力処理を行う。
【0029】
<ハードウェア>
図3は情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、プロセッサ(コンピュータ)100によって全体制御されている。プロセッサ100は、制御部11の機能を実現する。
【0030】
プロセッサ100には、バス103を介して、メモリ101、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104が接続されている。
プロセッサ100は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、MPU(Micro Processing unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ100は、CPU、FPGA、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0031】
メモリ101は、記憶部12の機能を実現し、情報処理装置10の主記憶装置として使用される。メモリ101には、プロセッサ100に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ101には、プロセッサ100による処理に要する各種データが格納される。
【0032】
メモリ101は、情報処理装置10の補助記憶装置としても使用され、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。メモリ101は、補助記憶装置として、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置やHDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体を含んでもよい。
【0033】
バス103に接続されている周辺機器としては、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104がある。入出力インタフェース102には、撮影部14、マイク15a、スピーカ15b、タッチセンサ16aおよび表示部16bが接続される。また、入出力インタフェース102は、オーディオ処理部15およびユーザインタフェース部16の処理を行う。入出力インタフェース102は、キーボードやマウス等の情報入力装置を接続可能であって、情報入力装置から送られてくる信号をプロセッサ100に送信する。
【0034】
さらに、入出力インタフェース102は、周辺機器を接続するための通信インタフェースとしても機能する。例えば、入出力インタフェース102は、レーザ光等を利用して、光ディスクに記録されたデータの読み取りを行う光学ドライブ装置を接続することができる。光ディスクには、Blu-rayDisc(登録商標)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(Rewritable)等がある。
【0035】
また、入出力インタフェース102は、メモリ装置やメモリリーダライタを接続することができる。メモリ装置は、入出力インタフェース102との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタは、メモリカードへのデータの書き込み、またはメモリカードからのデータの読み出しを行う装置である。メモリカードは、カード型の記録媒体である。
【0036】
ネットワークインタフェース104は、無線部13の機能を有し、ネットワークに接続してネットワークインタフェース制御を行う。ネットワークインタフェース104は、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線LAN(Local Area Network)カード等を使用することもできる。ネットワークインタフェース104で受信されたデータは、メモリ101やプロセッサ100に出力される。
【0037】
以上のようなハードウェア構成によって、情報処理装置10の処理機能を実現することができる。例えば、情報処理装置10は、プロセッサ100がそれぞれ所定のプログラムを実行することで本発明の処理を行うことができる。
【0038】
情報処理装置10は、例えば、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、本発明の処理機能を実現する。情報処理装置10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
【0039】
例えば、情報処理装置10に実行させるプログラムを補助記憶装置に格納しておくことができる。プロセッサ100は、補助記憶装置内のプログラムの少なくとも一部を主記憶装置にロードし、プログラムを実行する。
【0040】
また、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えば、プロセッサ100からの制御により、補助記憶装置にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ100が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0041】
<顔認証用テンプレートと虹彩認証用テンプレートの登録>
図4は顔認証用テンプレートと虹彩認証用テンプレートの登録動作の一例を示す図である。
〔ステップS11〕制御部11は、虹彩認証で要求される高解像度のIRカメラ14bでユーザの顔全体の画像Aを撮影する。
【0042】
〔ステップS12〕制御部11は、画像Aから顔認証に要する解像度まで落とした画像Bを生成する。
〔ステップS13〕制御部11は、画像Bから顔認証用テンプレートDを生成して登録する。
【0043】
〔ステップS14〕制御部11は、画像Bから両眼の位置を検出する。
〔ステップS15〕制御部11は、検出した両眼の位置にもとづいて、画像Aから両眼だけの画像Cを抽出する。
〔ステップS16〕制御部11は、画像Cから虹彩認証用テンプレートE(第1の虹彩認証用テンプレート)を生成する。虹彩認証用テンプレートEは例えば、片眼毎に生成される。
【0044】
〔ステップS17〕制御部11は、画像Bを複数のブロックに分割する。
〔ステップS18〕制御部11は、複数のブロックのうちで虹彩認証用テンプレートEが位置するブロックを検出し、検出したブロックの識別子を虹彩認証用テンプレートEに付加した識別子付きの虹彩認証用テンプレートである虹彩認証用テンプレートF(第2の虹彩認証用テンプレート)を生成する。
〔ステップS19〕制御部11は、虹彩認証用テンプレートFを登録する。
【0045】
<顔(画像A)の撮影>
図5は顔の撮影の一例を示す図である。IR-LED14aの近赤外線が所定の照射角でユーザの顔に照射される。ユーザはIRカメラ14bの画角内における認証空間の中で、顔が正面にくるように位置する。そして、制御部11は、IR-LED14aから発光されている近赤外線の照明を用いて、IRカメラ14bでユーザの顔を撮影して、画像Aを取得する。
【0046】
<識別子付き虹彩認証用テンプレート(虹彩認証用テンプレートF)の生成>
次に
図6、
図7を用いて識別子付き虹彩認証用テンプレートの生成動作について説明する。
図6は識別子付き虹彩認証用テンプレートの生成動作の一例を示す図である。
【0047】
〔ステップS21〕制御部11は、画像Bを複数のブロックに分割する。例えば、画像Bの領域を顔の中心を通る垂直線と水平線で4分割し、それぞれブロックB1、ブロックB2、ブロックB3、ブロックB4とする。
【0048】
〔ステップS22〕制御部11は、
図4のステップS16で生成した虹彩認証用テンプレートE(第1の虹彩認証用テンプレート)が、ブロックB1、・・・、B4のうちのどのブロックに位置するかを判定する。
【0049】
〔ステップS23〕制御部11は、判定結果にもとづいて、ブロックの識別子を付加し、虹彩認証用テンプレートF(第2の虹彩認証用テンプレート)を生成する。
例えば、ブロックB1、・・・、B4のそれぞれの識別子をb1、・・・、b4とする。虹彩認証用テンプレートEがブロックB1に位置する場合、虹彩認証用テンプレートEに識別子b1が付加された虹彩認証用テンプレートF1が生成される。また、虹彩認証用テンプレートEがブロックB2に位置する場合、虹彩認証用テンプレートEに識別子b2が付加された虹彩認証用テンプレートF2が生成される。
【0050】
さらに、虹彩認証用テンプレートEがブロックB3に位置する場合、虹彩認証用テンプレートEに識別子b3が付加された虹彩認証用テンプレートF3が生成される。さらにまた、虹彩認証用テンプレートEがブロックB4に位置する場合、虹彩認証用テンプレートEに識別子b4が付加された虹彩認証用テンプレートF4が生成される。
〔ステップS24〕制御部11は、生成した虹彩認証用テンプレートFを登録する。
【0051】
一方、虹彩認証用テンプレートEがブロックの境界上に位置する場合、制御部11は、虹彩認証用テンプレートEに対して、虹彩認証用テンプレートEが位置するすべてのブロックの識別子を付加して虹彩認証用テンプレートFを生成する。
【0052】
例えば、虹彩認証用テンプレートEがブロックB1、B3の境界上に位置する場合は、虹彩認証用テンプレートEに識別子b1および識別子b3を付加して虹彩認証用テンプレートFを生成する。このような処理を行うことにより、虹彩認証用テンプレートEが分割ブロックの境界上にあっても、虹彩認証用テンプレートEの画像Bにおける位置を特定することができる。
【0053】
図7は識別子付き虹彩認証用テンプレートの生成動作の一例を示す図である。
〔ステップS31〕制御部11は、虹彩認証用テンプレートFの各ブロックにおける登録枚数がN枚未満か否かを判定する。すべてのブロックでN枚未満の場合は
図6に示したステップS23の生成処理を継続して行う。また、N枚以上のブロックがある場合はステップS32に処理が進む。
【0054】
例えば、ブロックB2、B3、B4の虹彩認証用テンプレートFの登録枚数はN枚未満であるが、ブロックB1の虹彩認証用テンプレートFの登録枚数がN枚以上であることを検出したとする。
【0055】
〔ステップS32〕制御部11は、虹彩認証用テンプレートFの登録枚数がN枚以上になっているブロックB1をさらに分割する。例えば、ブロックB1を垂直線と水平線で4分割し、それぞれブロックB1-1、ブロックB1-2、ブロックB1-3、ブロックB1-4とする。
【0056】
〔ステップS33〕制御部11は、
図6のステップS23で生成した虹彩認証用テンプレートF1が、ブロックB1-1、・・・、B1-4のうちのどのブロックに位置するか判定する。
〔ステップS34〕制御部11は、判定結果にもとづいて、再分割したブロックの識別子を付加し、虹彩認証用テンプレートFa(第3の虹彩認証用テンプレート)を生成する。
【0057】
例えば、ブロックB1-1、・・・、B1-4のそれぞれの識別子をb1-1、・・・、b1-4とする。このとき、虹彩認証用テンプレートF1がブロックB1-1に位置する場合、虹彩認証用テンプレートF1に識別子b1-1が付加された虹彩認証用テンプレートF1aが生成される。また、虹彩認証用テンプレートF1がブロックB1-2に位置する場合、虹彩認証用テンプレートF1に識別子b1-2が付加された虹彩認証用テンプレートF2aが生成される。
【0058】
さらに、虹彩認証用テンプレートF1がブロックB1-3に位置する場合、虹彩認証用テンプレートF1に識別子b1-3が付加された虹彩認証用テンプレートF3aが生成される。さらにまた、虹彩認証用テンプレートF1がブロックB1-4に位置する場合、虹彩認証用テンプレートF1に識別子b1-4が付加された虹彩認証用テンプレートF4aが生成される。
【0059】
なお、虹彩認証用テンプレートF1aは、虹彩認証用テンプレートEに対して、識別子b1と識別子b1-1が付加されたものになっている。同様に、虹彩認証用テンプレートF2aは、虹彩認証用テンプレートEに対して、識別子b2と識別子b1-2が付加されたものになっている。
【0060】
また、虹彩認証用テンプレートF3aは、虹彩認証用テンプレートEに対して、識別子b3と識別子b1-3が付加されたものになっている。さらに、虹彩認証用テンプレートF4aは、虹彩認証用テンプレートEに対して、識別子b4と識別子b1-4が付加されたものになっている。
〔ステップS35〕制御部11は、生成した虹彩認証用テンプレートFaを登録する。
【0061】
一方、虹彩認証用テンプレートF1がブロックの境界上に位置する場合、制御部11は、虹彩認証用テンプレートF1に対して、虹彩認証用テンプレートF1が位置するすべてのブロックの識別子を付加して虹彩認証用テンプレートFaを生成する。
【0062】
例えば、虹彩認証用テンプレートF1がブロックB1-1、B1-3の境界上に位置する場合は、虹彩認証用テンプレートF1に識別子b1-1および識別子b1-3を付加して虹彩認証用テンプレートFaを生成する。このような処理を行うことにより、虹彩認証用テンプレートF1が分割ブロックの境界上にあっても、虹彩認証用テンプレートF1の画像Bにおける位置(ブロックB1における位置)を特定することができる。
【0063】
このように、制御部11は、第2の虹彩認証用テンプレート(虹彩認証用テンプレートF1)の第1のブロック(ブロックB1)における登録数が閾値以上(N枚以上)になった場合、第1のブロックを分割し、第2の虹彩認証用テンプレートが、分割されたブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定する。
【0064】
そして、制御部11は、分割されたブロックのうちの第2のブロック(例えば、ブロックB1-1)に第2の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、第2の虹彩認証用テンプレートに第2のブロックの識別子(b1-1)を付加した第3の虹彩認証用テンプレート(虹彩認証用テンプレートF1a)を生成して登録する。
【0065】
これにより、分割されたブロックにおいて虹彩認証用テンプレートの登録枚数が大きくなった場合は、さらに当該ブロックを分割して、再分割したブロックに虹彩認証用テンプレートを紐づけることができるので、虹彩認証用テンプレートの位置をより細かく分類することが可能になる。
【0066】
また、制御部11は、ユーザの顔をIRカメラ14bで1度撮影した画像Aを保存しておき、保存してある画像Aから顔認証用テンプレート群(顔認証用テンプレートD)、および虹彩認証用テンプレート群(虹彩認証用テンプレートF、Fa)を生成して登録する。これにより、ユーザの1度の撮影作業だけで、認証用テンプレートの生成・登録が行われるため、ユーザの操作性の向上および簡便性を高めることができる。
【0067】
<テンプレート登録動作のフローチャート>
図8は顔認証用テンプレートおよび識別子付き虹彩認証用テンプレートの登録動作の一例を示すフローチャートである。
【0068】
〔ステップS40〕制御部11は、IRカメラ14bでユーザの顔の画像Aを撮影する。
〔ステップS41〕制御部11は、画像Aから顔認証に要する解像度まで落とした画像Bを生成する。
【0069】
〔ステップS42〕制御部11は、画像Bから顔認証用テンプレートDを生成する。
〔ステップS43〕制御部11は、顔認証用テンプレートDを登録する。
〔ステップS44〕制御部11は、画像Bから両眼の位置を検出(特定)する。
〔ステップS45〕制御部11は、画像Aから両眼の画像Cを抽出する。
【0070】
〔ステップS46〕制御部11は、画像Cから虹彩認証用テンプレートEを生成する。
〔ステップS47a〕制御部11は、画像Bを複数のブロックに分割する。例えば、顔の中心線を通る垂直線と水平線で4ブロックに分割する。
【0071】
〔ステップS47b〕制御部11は、分割した各ブロックに対応する虹彩認証用テンプレートEの登録枚数がN枚未満であるか否かを判定する。N枚未満である場合はステップS48に処理が進み、登録枚数がN枚以上のブロックがある場合はステップS47cに処理が進む。
【0072】
〔ステップS47c〕制御部11は、登録枚数がN枚以上のブロックをさらに複数のブロックに分割する。例えば、登録枚数がN枚以上のブロックをさらに4分割する。ステップS47bの処理に戻る。
【0073】
〔ステップS48〕制御部11は、分割されたブロックに位置する虹彩認証用テンプレートEに該ブロックの識別子を付加した識別子付き虹彩認証用テンプレート(虹彩認証用テンプレートFまたは虹彩認証用テンプレートFa)を生成する。
〔ステップS49〕制御部11は、虹彩認証用テンプレートF(または虹彩認証用テンプレートFa)を登録する。
【0074】
<生体認証(顔認証および虹彩認証)動作のフローチャート>
図9は顔認証および虹彩認証の動作の一例を示すフローチャートである。
〔ステップS60〕制御部11は、IRカメラ14bでユーザの顔の画像Aを撮影する。
〔ステップS61〕制御部11は、画像Aから顔認証に要する解像度まで落とした画像Bを生成する。
【0075】
〔ステップS62〕制御部11は、画像Bから顔認証のターゲットとする顔認証対象テンプレートDtgを生成する。
〔ステップS63〕制御部11は、画像Bから両眼の位置を検出する。
〔ステップS64〕制御部11は、画像Aから両眼の画像Cを抽出する。
【0076】
〔ステップS65〕制御部11は、画像Cから虹彩認証のターゲットとする虹彩認証対象テンプレートEtgを生成する。
〔ステップS66a〕制御部11は、画像Bを複数のブロックに分割する。例えば、顔の中心線を通る垂直線と水平線で4ブロックに分割する。
【0077】
〔ステップS66b〕制御部11は、分割した各ブロックに対応する虹彩認証用テンプレートFの登録枚数がN枚未満であるか否かを判定する。N枚未満である場合はステップS67に処理が進み、登録枚数がN枚以上のブロックがある場合はステップS66cに処理が進む。
【0078】
〔ステップS66c〕制御部11は、登録枚数がN枚以上のブロックをさらに複数のブロックに分割する。例えば、登録枚数がN枚以上のブロックをさらに4分割する。ステップS66bの処理に戻る。
【0079】
〔ステップS67〕制御部11は、分割されたブロックに位置する虹彩認証対象テンプレートEtgに該ブロックの識別子を付加した識別子付き虹彩認証対象テンプレート(虹彩認証対象テンプレートFtg)を生成する。
【0080】
〔ステップS68a〕制御部11は、顔認証対象テンプレートDtgと、登録済みの顔認証用テンプレートDとを照合する。
〔ステップS68b〕制御部11は、虹彩認証対象テンプレートFtgと、登録済みの虹彩認証用テンプレートF(または虹彩認証用テンプレートFa)とを照合する。
〔ステップS69〕制御部11は、照合判定結果にもとづく通知を行う(
図10で後述する)。
【0081】
ここで、制御部11は、虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、虹彩認証対象テンプレートが第1のブロック(例えば、ブロックB1)に位置することを検出した場合、虹彩認証用テンプレート群から第1のブロックの識別子(b1)が付加されている第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する。
【0082】
また、虹彩認証対象テンプレートが第2のブロック(例えば、ブロックB1-1)に位置することを検出した場合、虹彩認証用テンプレート群から第2のブロックの識別子(b1-1)が付加されている第3の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する。
【0083】
これにより、虹彩認証を行う対象者の1枚の虹彩認証対象テンプレートと、すでに登録済みのN枚の虹彩認証用テンプレートとを照合する場合、例えば、虹彩認証対象テンプレートが第1のブロックに位置しているならば、登録済みの虹彩認証用テンプレートから第1のブロックの識別子が付加されている虹彩認証用テンプレートを抽出して照合を行うことができる。
【0084】
また、例えば、虹彩認証対象テンプレートがさらに分割されている第2のブロックに位置しているならば、登録済みの虹彩認証用テンプレートから第2のブロックの識別子が付加されている虹彩認証用テンプレートを抽出して照合を行うことができる。
このような照合を行うことで、N枚すべての虹彩認証用テンプレートの検索が不要となるので、虹彩認証に要する認証時間の増大を抑止することが可能になる。
【0085】
図10は生体認証の結果通知の一例を示す図である。テーブルT1は、
図9のステップS69の内容(照合判定結果にもとづく通知内容)を示している。判定結果として顔認証の照合が失敗であり、かつ虹彩認証の照合が失敗の場合は、制御部11は、ユーザに認証が失敗した旨を通知する。
【0086】
また、判定結果として顔認証の照合が成功であり、かつ虹彩認証の照合が成功の場合は、制御部11は、ユーザに認証が成功した旨を通知する。さらに、判定結果として顔認証の照合が成功であり、かつ虹彩認証の照合が失敗の場合は、制御部11は、ユーザに認証が成功した旨を通知する。
【0087】
さらにまた、判定結果として顔認証の照合が失敗であり、かつ虹彩認証の照合が成功の場合は、制御部11は、ユーザに認証が成功した旨を通知する。このように、制御部11は、上記のような、顔認証と虹彩認証とを組み合わせた生体認証を行って、照合結果の組み合わせにもとづく認証結果をユーザに通知することにより、信頼性の高い生体認証を実現することができる。
【0088】
なお、本発明では、画像をブロック分割してブロックの識別子を用いて虹彩認証用テンプレートの分類を行うとしたが、さらに、両眼の間隔を検出し、両眼の間隔のパラメータとブロックの識別子との両方を用いて虹彩認証用テンプレートの位置をさらに細かく分類することも可能である。
【0089】
上記で説明した本発明の情報処理装置1、10の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。この場合、情報処理装置1、10が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0090】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶部、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶部には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、CD-ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto Optical disk)等がある。
【0091】
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたCD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶部に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0092】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶部に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶部からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0093】
また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
【0094】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0095】
1 情報処理装置
1a 制御部
1b 撮影部
1b1 近赤外線発光素子(IR-LED)
1b2 赤外線カメラ(IRカメラ)
B1、B2、B3、B4 ブロック
b1 ブロックB1の識別子
【手続補正書】
【提出日】2022-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記課題を解決するために、情報処理装置が提供される。情報処理装置は、近赤外線を出力する近赤外線発光素子および赤外線カメラを含む撮影部と、近赤外線の照明を用いて赤外線カメラで撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、画像を複数のブロックに分割し、第1の虹彩認証用テンプレートが複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、複数のブロックのうちの第1のブロックに第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、第1の虹彩認証用テンプレートに第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する制御部と、を有する。また、制御部は、第2の虹彩認証用テンプレートの第1のブロックにおける登録数が閾値以上になった場合、第1のブロックを分割し、第2の虹彩認証用テンプレートが、分割されたブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、分割されたブロックのうちの第2のブロックに第2の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、第2の虹彩認証用テンプレートに第2のブロックの識別子を付加した第3の虹彩認証用テンプレートを生成して、第3の虹彩認証用テンプレートを登録し、赤外線カメラで撮影した画像を保存し、保存してある画像から顔認証用の顔認証用テンプレート群、および第2の虹彩認証用テンプレートまたは第3の虹彩認証用テンプレートを含む虹彩認証用テンプレート群を生成して登録し、虹彩認証の照合として、虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、虹彩認証対象テンプレートが第1のブロックに位置することを検出した場合、虹彩認証用テンプレート群から第1のブロックの識別子が付加されている第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合し、虹彩認証対象テンプレートが第2のブロックに位置することを検出した場合、虹彩認証用テンプレート群から第2のブロックの識別子が付加されている第3の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する。
また、上記課題を解決するために、コンピュータに上記情報処理装置と同様の制御を実行させるプログラムが提供される。
さらに、上記課題を解決するために、情報処理装置が提供される。情報処理装置は、近赤外線を出力する近赤外線発光素子および赤外線カメラを含む撮影部と、近赤外線の照明を用いて赤外線カメラで撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、画像を複数のブロックに分割し、第1の虹彩認証用テンプレートが複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、複数のブロックのうちの第1のブロックに第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、第1の虹彩認証用テンプレートに第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、第2の虹彩認証用テンプレートを登録する制御部と、を有する。また、制御部は、赤外線カメラで撮影した画像を保存し、保存してある画像から第2の虹彩認証用テンプレートを含む虹彩認証用テンプレート群を生成して登録し、虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、虹彩認証対象テンプレートが第1のブロックに位置することを検出した場合、虹彩認証用テンプレート群から第1のブロックの識別子が付加されている第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近赤外線を出力する近赤外線発光素子および赤外線カメラを含む撮影部と、
前記近赤外線の照明を用いて前記赤外線カメラで撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、前記画像を複数のブロックに分割し、前記第1の虹彩認証用テンプレートが前記複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、前記複数のブロックのうちの第1のブロックに前記第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第1の虹彩認証用テンプレートに前記第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、前記第2の虹彩認証用テンプレートを登録する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記第2の虹彩認証用テンプレートの前記第1のブロックにおける登録数が閾値以上になった場合、前記第1のブロックを分割し、前記第2の虹彩認証用テンプレートが、分割されたブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、前記分割されたブロックのうちの第2のブロックに前記第2の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第2の虹彩認証用テンプレートに前記第2のブロックの識別子を付加した第3の虹彩認証用テンプレートを生成して、前記第3の虹彩認証用テンプレートを登録し、
前記赤外線カメラで撮影した前記画像を保存し、保存してある前記画像から顔認証用の顔認証用テンプレート群、および前記第2の虹彩認証用テンプレートまたは前記第3の虹彩認証用テンプレートを含む虹彩認証用テンプレート群を生成して登録し、
虹彩認証の照合として、
前記虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、前記虹彩認証対象テンプレートが前記第1のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第1のブロックの識別子が付加されている前記第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合し、
前記虹彩認証対象テンプレートが前記第2のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第2のブロックの識別子が付加されている前記第3の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の虹彩認証用テンプレートが分割ブロックの境界上に位置する場合は、境界を含むブロックすべての複数の識別子を前記第1の虹彩認証用テンプレートに付加して前記第2の虹彩認証用テンプレートを生成する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2の虹彩認証用テンプレートが分割ブロックの境界上に位置する場合は、境界を含むブロックすべての複数の識別子を前記第2の虹彩認証用テンプレートに付加して前記第3の虹彩認証用テンプレートを生成する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
顔認証を行う対象者の顔認証対象テンプレートを生成して前記顔認証対象テンプレートと前記顔認証用テンプレート群との顔認証の照合を行い、かつ前記虹彩認証対象テンプレートと前記虹彩認証用テンプレート群との前記虹彩認証の照合を行って、
前記顔認証の照合が失敗、かつ前記虹彩認証の照合が失敗した場合は、ユーザに認証の失敗を通知し、
前記顔認証の照合が成功、かつ前記虹彩認証の照合が成功した場合は、ユーザに認証の成功を通知し、
前記顔認証の照合が成功、かつ前記虹彩認証の照合が失敗した場合は、ユーザに認証の成功を通知し、
前記顔認証の照合が失敗、かつ前記虹彩認証の照合が成功した場合は、ユーザに認証の成功を通知する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータに、
近赤外線の照明を用いて赤外線カメラで撮影して取得された画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、
前記画像を複数のブロックに分割し、
前記第1の虹彩認証用テンプレートが前記複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、
前記複数のブロックのうちの第1のブロックに前記第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第1の虹彩認証用テンプレートに前記第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成し、
前記第2の虹彩認証用テンプレートを登録し、
前記第2の虹彩認証用テンプレートの前記第1のブロックにおける登録数が閾値以上になった場合、前記第1のブロックを分割し、前記第2の虹彩認証用テンプレートが、分割されたブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、前記分割されたブロックのうちの第2のブロックに前記第2の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第2の虹彩認証用テンプレートに前記第2のブロックの識別子を付加した第3の虹彩認証用テンプレートを生成して、前記第3の虹彩認証用テンプレートを登録し、
前記赤外線カメラで撮影した前記画像を保存し、保存してある前記画像から顔認証用の顔認証用テンプレート群、および前記第2の虹彩認証用テンプレートまたは前記第3の虹彩認証用テンプレートを含む虹彩認証用テンプレート群を生成して登録し、
虹彩認証の照合として、
前記虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、前記虹彩認証対象テンプレートが前記第1のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第1のブロックの識別子が付加されている前記第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合し、
前記虹彩認証対象テンプレートが前記第2のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第2のブロックの識別子が付加されている前記第3の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する、
処理を実行させるプログラム。
【請求項6】
近赤外線を出力する近赤外線発光素子および赤外線カメラを含む撮影部と、
前記近赤外線の照明を用いて前記赤外線カメラで撮影して取得した画像から虹彩を検知して第1の虹彩認証用テンプレートを生成し、前記画像を複数のブロックに分割し、前記第1の虹彩認証用テンプレートが前記複数のブロックのうちのどのブロックに位置するかを判定し、前記複数のブロックのうちの第1のブロックに前記第1の虹彩認証用テンプレートが位置することを検出した場合、前記第1の虹彩認証用テンプレートに前記第1のブロックの識別子を付加した第2の虹彩認証用テンプレートを生成して、前記第2の虹彩認証用テンプレートを登録する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記赤外線カメラで撮影した前記画像を保存し、保存してある前記画像から前記第2の虹彩認証用テンプレートを含む虹彩認証用テンプレート群を生成して登録し、
虹彩認証を行う対象者の虹彩認証対象テンプレートを生成し、前記虹彩認証対象テンプレートが前記第1のブロックに位置することを検出した場合、前記虹彩認証用テンプレート群から前記第1のブロックの識別子が付加されている前記第2の虹彩認証用テンプレートを抽出して照合する、
情報処理装置。