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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072018
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】導通不良監視装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/00 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
H05K3/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181204
(22)【出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】久永 真之佑
(57)【要約】
【課題】半田クラックによる導通不良を予兆し得る導通不良監視装置を提供する。
【解決手段】導通不良監視装置10は、基板12と、複数のリードピンRP1、および、リードピンRP1とは異なる一対のピンとしてダミーピンDP1を有する電子部品14と、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を監視する監視回路16と、を備える。一対のダミーピンDP1の少なくとも一方は、複数のリードピンRP1の各々に比べて半田クラックが発生し易い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に実装される複数のリードピンおよび前記リードピンとは異なる一対のピンを有する電子部品と、
一対の前記ピンの間の導通不良を監視する監視回路と、
を備え、
一対の前記ピンの少なくとも一方は、複数の前記リードピンの各々に比べて半田クラックが発生し易い、導通不良監視装置。
【請求項2】
請求項1に記載の導通不良監視装置であって、
一対の前記ピンの少なくとも一方は、間隔をあけて一方向に沿って延びる複数の前記リードピンのうち、前記リードピンが延びる方向とは直交する方向の両端の前記リードピンより外側に配置され、前記基板に対する前記電子部品の固定を補強する補強ピンである、導通不良監視装置。
【請求項3】
請求項1に記載の導通不良監視装置であって、
一対の前記ピンの少なくとも一方は、前記リードピンとして未使用の前記ピン、または、前記リードピンのダミーピンである、導通不良監視装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記基板と一対の前記ピンの少なくとも一方とを接合する第1の半田は、前記基板と複数の前記リードピンの各々とを接合する第2の半田に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされている、導通不良監視装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
一対の前記ピンの少なくとも一方と接合する前記基板のパッドの面積は、複数の前記リードピンの各々と接合する前記基板のパッドの面積に比べ、形成されるフィレットが少なくなるように小さく設定されている、導通不良監視装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記基板と接合する一対の前記ピンの少なくとも一方の実装面積は、前記基板と接合する複数の前記リードピンの各々の実装面積に比べ、小さく設定されている、導通不良監視装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記基板と一対の前記ピンの少なくとも一方とを接合する第1の半田は、前記基板と複数の前記リードピンの各々とを接合する第2の半田に比べ、半田クラックに対する強度が弱い材料で形成されている、導通不良監視装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
前記監視回路は、一対の前記ピンの間の導通不良を検出した場合は、アラーム信号を出力する、導通不良監視装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の導通不良監視装置であって、
一対の前記ピンの間の導通不良が検出された場合に、その旨を報知する報知部を備える、導通不良監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導通不良を監視する導通不良監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタの導通不良を監視する技術として、コネクタの電力出力端の直流電圧を監視し、直流電圧の降下が所定の閾値以上であるときにコネクタの接続が不良であると判定するものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-26218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の技術を用いて、基板に実装されるコネクタ等の電子部品(表面実装部品)を接合する半田の半田クラックによる導通不良を検出する場合、電子部品のリードピンの直流電圧を監視することが考えられる。しかし、半田クラックは、徐々に発生するものではなく、急速に発生するものである。このため、上記の技術を用いて、半田クラックによる導通不良を検出する場合、電子部品のリードピンの直流電圧を監視しても、導通不良を予兆することは困難である。
【0005】
そこで、本発明は、半田クラックによる導通不良を予兆し得る導通不良監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、導通不良監視装置であって、基板と、前記基板に実装される複数のリードピンおよび前記リードピンとは異なる一対のピンを有する電子部品と、一対の前記ピンの間の導通不良を監視する監視回路と、を備え、一対の前記ピンの少なくとも一方は、複数の前記リードピンの各々に比べて半田クラックが発生し易い。
【発明の効果】
【0007】
本発明の態様によれば、一対のダミーピンの間の導通不良が検出されると、基板とリードピンとを接合する半田の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態の導通不良監視装置を示す概略図である。
図2図2Aは、1つのダミーピンと、当該ダミーピンに対する基板のパッドとの接合の様子を示す図であり、図2Bは、1つのリードピンと、当該リードピンに対する基板のパッドとの接合の様子を示す図である。
図3図3Aは、変形例1のダミーピンとパッドと接合の様子を示す図であり、図3Bは、変形例1のリードピンとパッドとの接合の様子を示す図である。
図4図4Aは、変形例2のダミーピンとパッドと接合の様子を示す図であり、図4Bは、変形例2のリードピンとパッドとの接合の様子を示す図である。
図5図5は、監視回路の変形例を示す概略図である。
図6図6は、図1のコネクタを集積回路に代えた場合を示す概略図である。
図7図7は、実施形態、変形例3および変形例4を組み合わせた場合を示す概略図である。
図8図8は、配線の変形例を示す概略図である。
図9図9は、電子部品がリードピンとして未使用のピンを有している場合を示す図である。
図10図10は、電子部品が補強ピンを有している場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
【0010】
[実施形態]
図1は、実施形態の導通不良監視装置10を示す概略図である。導通不良監視装置10には、基板12と、電子部品14と、監視回路16と、報知部18とが備えられている。
【0011】
電子部品14は、基板12に実装される表面実装部品であり、本実施形態では、コネクタ14Xである。コネクタ14Xは、複数のリードピンRP1および一対のダミーピンDP1を有する。複数のリードピンRP1は、互いに略同一の形状および大きさに形成され、間隔をあけて一方向に沿って延びている。一対のダミーピンDP1の各々は、リードピンRP1のダミーとして設けられるものであり、互いに略同一の形状および大きさに形成される。一対のダミーピンDP1の各々の配置位置は特に限定されない。図1に示すように、一対のダミーピンDP1は、複数のリードピンRP1のうち、当該リードピンRP1が延びる方向とは直交する方向の両端のリードピンRP1より外側に配置されてもよい。
【0012】
複数のリードピンRP1および一対のダミーピンDP1の各々は、基板12のパッドと接合される。基板12では、一対のダミーピンDP1は、複数のリードピンRP1と電気的に非接続であり、複数のリードピンRP1に対して電気的に浮いた状態にある。一対のダミーピンDP1の一方は基板12のグランドGDと接続され、一対のダミーピンDP1の他方は監視回路16と接続される。なお、一対のダミーピンDP1とは別に、他の1つ以上のダミーピンDP1を、コネクタ14Xが有していてもよい。コネクタ14Xが他の1つ以上のダミーピンDP1を有する場合、グランドGDに接続される一対のダミーピンDP1の一方と、監視回路16に接続される一対のダミーピンDP1の他方との間に、他の1つ以上のダミーピンDP1が接続される。
【0013】
コネクタ14Xには、基板12とは物理的に分離する第2の基板20に実装された第2のコネクタ22が装着されている。第2のコネクタ22は、複数のリードピンRP2および一対のダミーピンDP2を有する。複数のリードピンRP2の各々は、リードピンRP1と略同一の形状および大きさに形成され、間隔をあけて一方向に沿って延びている。一対のダミーピンDP2の各々は、リードピンRP2のダミーとして設けられるものであり、ダミーピンDP1と略同一の形状および大きさに形成される。一対のダミーピンDP2の各々の配置位置は特に限定されない。図1に示すように、一対のダミーピンDP2は、複数のリードピンRP2のうち、当該リードピンRP2が延びる方向とは直交する方向の両端のリードピンRP2より外側に配置されてもよい。
【0014】
複数のリードピンRP2および一対のダミーピンDP2の各々は、第2の基板20のパッドと接合される。第2の基板20では、一対のダミーピンDP2は、複数のリードピンRP2と電気的に非接続であり、複数のリードピンRP2に対して電気的に浮いた状態にある。一対のダミーピンDP2は、コネクタ14Xの一対のダミーピンDP1の間に接続され、当該ダミーピンDP1を通じてグランドGDと監視回路16に接続される。なお、一対のダミーピンDP2とは別に、他の1つ以上のダミーピンDP2を、第2のコネクタ22が有していてもよい。第2のコネクタ22が他の1つ以上のダミーピンDP2を有する場合、グランドGDに接続される一対のダミーピンDP1の一方と、監視回路16に接続される一対のダミーピンDP1の他方との間に、他の1つ以上のダミーピンDP2が接続される。
【0015】
監視回路16は、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を監視する回路である。監視回路16は、基板12に実装されていてもよく、第2の基板20に実装されていてもよく、基板12および第2の基板20以外の他の基板に実装されていてもよい。監視回路16は、グランドGDと電圧印加部24との間に一対のダミーピンDP1および一対のダミーピンDP2が直列に接続される回路において、一対のダミーピンDP1の間に印加される直流電圧を監視する。
【0016】
ここで、一対のダミーピンDP1の各々を基板12のパッドと接合する半田、および、一対のダミーピンDP2の各々を第2の基板20と接合する半田の少なくとも1つに半田クラックが生じた場合、電圧印加部24が印加する直流電圧は上昇する。監視回路16は、直流電圧が所定の電圧閾値を超えた場合、あるいは、電圧閾値を超える時間が所定の時間閾値を超えた場合に、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を検出する。この場合、監視回路16は、アラーム信号を生成し、生成したアラーム信号を報知部18に出力する。
【0017】
報知部18は、導通不良が検出された旨を報知するものである。報知部18は、基板12に実装されていてもよく、第2の基板20に実装されていてもよく、基板12および第2の基板20以外の他の基板に実装されていてもよい。報知部18は、アラーム信号を受けると、導通不良が検出された旨を報知する。
【0018】
報知部18は、表示部、スピーカおよび発光部の少なくとも1つを制御することで、導通不良が検出された旨を報知してもよい。なお、表示部、スピーカおよび発光部の少なくとも1つは、導通不良監視装置10に備えられてもよく、導通不良監視装置10の外部装置に備えられていてもよい。
【0019】
ところで、一対のダミーピンDP1の各々は、一対のダミーピンDP2の各々の形状と略同一であるが、複数のリードピンRP1および複数のリードピンRP2の各々の形状と相違する。以下は、1つのダミーピンDP1および1つのリードピンRP1に関して説明する。
【0020】
図2Aは、1つのダミーピンDP1と、当該ダミーピンDP1に対する基板12のパッド26との接合の様子を示す図であり、図2Bは、1つのリードピンRP1と、当該リードピンRP1に対する基板12のパッド28との接合の様子を示す図である。
【0021】
ダミーピンDP1とパッド26とを接合する第1の半田30は、リードピンRP1とパッド28とを接合する第2の半田32に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされている。本実施形態の場合、ダミーピンDP1と接合するパッド26の面積は、リードピンRP1と接合するパッド28の面積に比べ、形成されるフィレットが少なくなるように小さく設定されている。付言すると、パッド26の面積は、コネクタ14Xが有する複数のリードピンRP1および複数のリードピンRP2のすべてのパッド面積よりも小さい。
【0022】
このため、本実施形態では、第2の半田32に半田クラックが生じるよりも前に、第1の半田30に半田クラックが生じることになる。したがって、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を監視回路16が検出した場合には、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0023】
また本実施形態では、ダミーピンDP1と接合する基板12のパッド26の面積は、複数のリードピンRP1の各々と接合する基板12のパッド28の面積に比べ、形成されるフィレットが少なくなるように小さく設定されている。これにより、ダミーピンDP1の形状および大きさがリードピンRP1と同じ、かつ、第1の半田30の材質がリードピンRP1に用いられる半田と同じでも、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0024】
また本実施形態では、監視回路16は、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を検出した場合は、アラーム信号を出力する。これにより、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆があるときの処理を実行させることができる。さらに、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆があるときの処理の1つとして、本実施形態では、一対のダミーピンDP1の間の導通不良が検出された旨を報知部18が報知する。これにより、コネクタ14Xを点検または交換する等の機会をオペレータに付与することができる。
【0025】
なお、本実施形態の場合、コネクタ14Xの一対のダミーピンDP1の間には、コネクタ14Xと装着する第2のコネクタ22が有する他の1つ以上のダミーピンDP2が接続されている。これにより、コネクタ14XのリードピンRP1に加えて、第2のコネクタ22のリードピンRP2に対する半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0026】
[変形例]
上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
【0027】
(変形例1)
図3Aは、変形例1のダミーピンDP1とパッド26と接合の様子を示す図であり、図3Bは、変形例1のリードピンRP1とパッド28との接合の様子を示す図である。図3Aおよび図3Bでは、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0028】
本変形例では、実施形態と同様に、ダミーピンDP1とパッド26とを接合する第1の半田30は、リードピンRP1とパッド28とを接合する第2の半田32に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされている。本変形例の場合、基板12と接合するダミーピンDP1の実装面積は、基板12と接合するリードピンRP1の各々の実装面積に比べ、小さく設定されている。付言すると、ダミーピンDP1の実装面積は、コネクタ14Xが有する複数のリードピンRP1および複数のリードピンRP2の各々の実装面積よりも小さい。なお、図3Aおよび図3Bに示すように、ダミーピンDP1の幅は、リードピンRP1の幅と略同一であり、パッド26に実装する部分のダミーピンDP1の長さが、パッド28に実装する部分のリードピンRP1の長さよりも短くてもよい。
【0029】
本変形例であっても、実施形態と同様に、第2の半田32に半田クラックが生じるよりも前に、第1の半田30に半田クラックが生じることになる。したがって、本変形例は、実施形態と同様に、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を監視回路16が検出した場合には、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。また、ダミーピンDP1と接合するパッド26の形状および大きさがリードピンRP1と接合するパッド28と同じ、かつ、第1の半田30の材質がリードピンRP1に用いられる半田と同じでも、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0030】
(変形例2)
図4Aは、変形例2のダミーピンDP1とパッド26と接合の様子を示す図であり、図4Bは、変形例2のリードピンRP1とパッド28との接合の様子を示す図である。図4Aおよび図4Bでは、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0031】
本変形例では、実施形態と同様に、ダミーピンDP1とパッド26とを接合する第1の半田30は、リードピンRP1とパッド28とを接合する第2の半田32に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされている。本変形例の場合、第1の半田30は、第2の半田32に比べ、半田クラックに対する強度が弱い材料で形成されている。例えば、第2の半田32として鉛フリー半田(無鉛または準無鉛の半田)が挙げられ、第1の半田30として第2の半田32よりも低融点の鉛フリー半田が挙げられる。
【0032】
本変形例であっても、実施形態と同様に、第2の半田32に半田クラックが生じるよりも前に、第1の半田30に半田クラックが生じることになる。したがって、本変形例は、実施形態と同様に、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を監視回路16が検出した場合には、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。また、ダミーピンDP1の形状および大きさがリードピンRP1と同じ、かつ、ダミーピンDP1と接合するパッド26の形状および大きさがリードピンRP1と接合するパッド28と同じでも、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0033】
(変形例3)
図5は、監視回路16の変形例を示す概略図である。図5では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0034】
本変形例の監視回路16Xは、一対のダミーピンDP1および一対のダミーピンDP2が直列に接続される回路において、一対のダミーピンDP1の間に流れる直流電流を監視する。ここで、一対のダミーピンDP1の各々を基板12のパッドと接合する半田および一対のダミーピンDP2の各々を第2の基板20と接合する半田の少なくとも1つに半田クラックが生じた場合、一対のダミーピンDP1の間に流れる直流電流は下降する。監視回路16Xは、直流電流が所定の電流閾値を下回った場合、あるいは、電流閾値を下回る時間が所定の時間閾値を超えた場合に、一対のダミーピンDP1の間の導通不良を検出する。この場合、監視回路16Xは、アラーム信号を生成し、生成したアラーム信号を報知部18に出力する。
【0035】
このような監視回路16Xであっても、実施形態と同様に、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0036】
(変形例4)
図6は、図1のコネクタ14Xを集積回路14Yに代えた場合を示す概略図である。図6では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0037】
本変形例では、電子部品14がコネクタ14Xから集積回路14Yに変更されている。集積回路14Yは、互いに略同一の形状および大きさに形成される複数のリードピンRP1を有する。複数のリードピンRP1は、直方体状のパッケージ本体の4つの側面の各々から延び、当該リードピンRP1が延びる方向に対して略直交する方向に間隔をあけて配列される。
【0038】
また、集積回路14Yは、互いに略同一の形状および大きさに形成される一対のダミーピンDP1および他の一対のダミーピンDP1を有する。他の一対のダミーピンDP1は、一対のダミーピンDP1の間に直列に接続されるものである。一対のダミーピンDP1および他の一対のダミーピンDP1の各々の配置位置は特に限定されない。図6に示すように、直方体状のパッケージ本体(封止樹脂部位)において対向する2面の一方から延びる複数のリードピンRP1のうち、当該リードピンRP1が延びる方向とは直交する方向の両端より外側に一対のダミーピンDP1が配置されてもよい。また、直方体状のパッケージ本体(封止樹脂部位)において対向する2面の他方から延びる複数のリードピンRP1のうち、当該リードピンRP1が延びる方向とは直交する方向の両端より外側に他の一対のダミーピンDP1が配置されてもよい。あるいは、直方体状のパッケージ本体の4つの角に一対のダミーピンDP1および他の一対のダミーピンDP1が配置されてもよい。
【0039】
監視回路16は、グランドGDと電圧印加部24との間に一対のダミーピンDP1および他の一対のダミーピンDP1が直列に接続される回路において、一対のダミーピンDP1の間に印加される直流電圧を監視する。
【0040】
本変形例のように電子部品14が集積回路14Yであっても、実施形態と同様に、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0041】
(変形例5)
図7は、実施形態、変形例3および変形例4を組み合わせた場合を示す概略図である。図7では、実施形態、変形例3および変形例4において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態、変形例3および変形例4と重複する説明は割愛する。
【0042】
本変形例では、実施形態の監視回路16が変形例3の監視回路16Xに変更され、電子部品14が実施形態のコネクタ14Xから変形例4の集積回路14Yに変更されている。
【0043】
監視回路16Xは、4つのダミーピンDP1が直列に接続される回路において、監視回路16Xと接続される一対のダミーピンDP1の間に流れる直流電流を監視する。
【0044】
本変形例のように、実施形態、変形例3および変形例4が組み合わされた場合であっても、実施形態と同様に、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0045】
(変形例6)
図8は、配線の変形例を示す概略図である。図8では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0046】
本変形例のコネクタ14Xには、一対のダミーピンDP1を接続する配線L1が設けられる。監視回路16は、コネクタ14Xに対して第2のコネクタ22が未装着である場合、グランドGDと電圧印加部24との間に配線L1を介して一対のダミーピンDP1が直列に接続される回路において、当該ダミーピンDP1の間に印加される直流電圧を監視する。一方、監視回路16は、コネクタ14Xに対して第2のコネクタ22が装着された場合、グランドGDと電圧印加部24との間に配線L2~L6を介して一対のダミーピンDP1および一対のダミーピンDP2が直列に接続される回路において、一対のダミーピンDP1の間に印加される直流電圧を監視する。
【0047】
このように本変形例では、コネクタ14Xに対して第2のコネクタ22が装着されているか否かにかかわらず、実施形態と同様に、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0048】
(変化例7)
基板12に対する一対のダミーピンDP1の一方の接合構造は、基板12に対する複数のリードピンRP1の接合構造と略同一であってもよい。基板12に対する一対のダミーピンDP1の他方の接合構造では、ダミーピンDP1とパッド26とを接合する第1の半田30がリードピンRP1とパッド28とを接合する第2の半田32に比べ半田クラックが発生し易いように半田付けされている。このため、基板12に対する一対のダミーピンDP1の一方の接合構造が基板12に対する複数のリードピンRP1の接合構造と略同一であっても、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。なお、一対のダミーピンDP1の間に、1つ以上の他のダミーピンDP1、DP2が接続される場合、当該他のダミーピンDP1、DP2の少なくとも1つが複数のリードピンRP1と略同一であってもよい。
【0049】
(変形例8)
図9は、電子部品14がリードピンRP1として未使用のピンUDPを有している場合を示す図である。図9では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0050】
リードピンRP1として未使用のピンUDPが電子部品14に存在する場合がある。なお、図9は、電子部品14がコネクタ14Xである場合を例示しているが、集積回路14Y等の電子部品14も同様である。この場合、未使用のピンUDPとパッド26(図2A)とを接合する第1の半田30(図2A)が、複数のリードピンRP1の各々とパッド28(図2B)とを接合する第2の半田32(図2B)に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされてもよい。
【0051】
本変形例では、監視回路16または監視回路16Xが、一対の未使用のピンUDPの間の導通不良を監視すれば、電子部品14にダミーピンDP1を設けなくても、実施形態と同様に、第2の半田32の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。なお、監視回路16または監視回路16Xが、未使用のピンUDPとダミーピンDP1との間の導通不良を監視してもよい。このようにすれば、電子部品14に設けるダミーピンDP1の数を低減することができる。
【0052】
(変形例9)
図10は、電子部品14が補強ピンRFPを有している場合を示す図である。図10では、実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、実施形態と重複する説明は割愛する。
【0053】
複数のリードピンRP1のうち、リードピンRP1が延びる方向に対して直交する方向の両端のリードピンRP1は、当該両端のリードピンRP1に挟まれるリードピンRP1に比べて半田クラックが発生し易い。このため、コネクタ14Xまたは集積回路14Y等の電子部品14は、両端のリードピンRP1より外側に、基板12に対する電子部品14の固定を補強する一対の補強ピンRFPを有する場合がある。
【0054】
一対の補強ピンRFPは、両端のリードピンRP1より外側に配置されているので、基板12に対する、リードピンRP1の接合構造と補強ピンRFPの接合構造とが同じでも、複数のリードピンRP1の各々より前に補強ピンRFPの半田クラックが生じる。したがって、監視回路16または監視回路16Xが、一対の補強ピンRFPの間の導通不良を監視すれば、電子部品14にダミーピンDP1を設けなくても、リードピンRP1の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。また、補強ピンRFPとパッド26(図2A)とを接合する第1の半田30(図2A)が、リードピンRP1とパッド28(図2B)とを接合する第2の半田32(図2B)に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされなくても、リードピンRP1の半田クラックによる導通不良の予兆を捉え得る。
【0055】
(変形例10)
上記の実施形態および変形例は、矛盾の生じない範囲で任意に組み合わされてもよい。
【0056】
[実施形態および変形例から得られる発明]
上記の実施形態および変形例から把握しうる発明について、以下に記載する。
【0057】
本発明は、導通不良監視装置(10)である。導通不良監視装置(10)は、基板(12)と、基板(12)に実装される複数のリードピン(RP1)およびリードピン(RP1)とは異なる一対のピンを有する電子部品(14)と、一対のピンの間の導通不良を監視する監視回路(16、16X)と、を備える。一対のピンの少なくとも一方は、複数のリードピン(RP1)の各々に比べて半田クラックが発生し易い。これにより一対のピンの間の導通不良が検出されると、基板(12)とリードピン(RP1)とを接合する半田の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0058】
一対のピンの少なくとも一方は、間隔をあけて一方向に沿って延びる複数のリードピン(RP1)のうち、リードピン(RP1)が延びる方向とは直交する方向の両端のリードピン(RP1)より外側に配置され、基板(12)に対する電子部品(14)の固定を補強する補強ピン(RFP)であってもよい。これにより、リードピン(RP1)のダミーピン(DP1)を電子部品(14)に設けなくても、基板(12)とリードピン(RP1)とを接合する半田の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。また、補強ピン(RFP)とパッド(26)とを接合する第1の半田(30)が、リードピン(RP1)とパッド(28)とを接合する第2の半田(32)に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされなくても、リードピン(RP1)の半田クラックによる導通不良の予兆を捉え得る。
【0059】
一対のピンの少なくとも一方は、リードピン(RP1)として未使用のピン(UDP)、または、リードピン(RP1)のダミーピン(DP1)であってもよい。一対のピンの少なくとも一方が未使用のピン(UDP)である場合、ダミーピン(DP1)または補強ピン(RFP)が電子部品(14)になくても、基板(12)とリードピン(RP1)とを接合する半田の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。一対のピンの少なくとも一方がダミーピン(DP1)である場合、未使用のピン(UDP)または補強ピン(RFP)が電子部品(14)になくても、基板(12)とリードピン(RP1)とを接合する半田の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0060】
基板(12)と一対のピンの少なくとも一方とを接合する第1の半田(30)は、基板(12)と複数のリードピン(RP1)の各々とを接合する第2の半田(32)に比べ、半田クラックが発生し易いように半田付けされていてもよい。これにより、半田クラックによる導通不良の予兆を捉える確実性を向上することができる。
【0061】
一対のピンの少なくとも一方と接合する基板(12)のパッド(26)の面積は、複数のリードピン(RP1)の各々と接合する基板(12)のパッド(28)の面積に比べ、形成されるフィレットが少なくなるように小さく設定されていてもよい。これにより、ダミーピン(DP1)の形状および大きさがリードピン(RP1)と同じ、かつ、第1の半田(30)の材質がリードピン(RP1)に用いられる半田と同じでも、リードピン(RP1)の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0062】
基板(12)と接合する一対のピンの少なくとも一方の実装面積は、基板(12)と接合する複数のリードピン(RP1)の各々の実装面積に比べ、小さく設定されていてもよい。これにより、ダミーピン(DP1)と接合する基板(12)のパッド(26)の形状および大きさがリードピン(RP1)と接合する基板(12)のパッド(28)と同じ、かつ、第1の半田(30)の材質がリードピン(RP1)に用いられる半田と同じでも、リードピン(RP1)の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0063】
第1の半田(30)は、第2の半田(32)に比べ、半田クラックに対する強度が弱い材料で形成されていてもよい。これにより、ダミーピン(DP1)の形状および大きさがリードピン(RP1)と同じ、かつ、ダミーピン(DP1)と接合する基板(12)のパッド(26)の形状および大きさがリードピン(RP1)と接合する基板(12)のパッド(28)と同じでも、リードピン(RP1)の半田クラックによる導通不良の予兆を捉えることができる。
【0064】
監視回路(16、16X)は、一対のピンの間の導通不良を検出した場合は、アラーム信号を出力してもよい。これにより、リードピン(RP1)の半田クラックによる導通不良の予兆があるときの処理を実行させることができる。
【0065】
導通不良監視装置(10)は、一対のピンの間の導通不良が検出された場合に、その旨を報知する報知部(18)を備えていてもよい。これにより、電子部品(14)を点検または交換する等の機会をオペレータに付与することができる。
【符号の説明】
【0066】
10…導通不良監視装置 12…基板
14…電子部品 14X…コネクタ
14Y…集積回路 16、16X…監視回路
18…報知部 20…第2の基板
22…第2のコネクタ 24…電圧印加部
26、28…パッド 30…第1の半田
32…第2の半田 DP1、DP2…ダミーピン
RP1、RP2…リードピン RFP…補強ピン
UDP…未使用のピン
図1
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