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特開2022-72091管理システム、管理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072091
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220510BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20220510BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20220510BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q10/02
G06Q10/08 330
G07G1/12 361C
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181334
(22)【出願日】2020-10-29
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 永一
(72)【発明者】
【氏名】井口 匠
(72)【発明者】
【氏名】丸山 幸伸
(72)【発明者】
【氏名】梅澤 功一
(72)【発明者】
【氏名】林 正二
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142EA04
3E142EA30
3E142FA50
3E142GA17
3E142HA04
5L049AA03
5L049BB22
5L049BB63
5L049BB64
(57)【要約】
【課題】購入予約に基づいて施錠制御して庫内の商品の取り出しを行う収納庫を用いて商品の販売を行うシステムにおいて、購入予約せずに来店した客にも、商品購入できるようにする。
【解決手段】管理装置1が、ユーザ端末2から購入予約され、購入予約された商品に関する少なくとも来店予定時刻を含む予約情報を管理する予約情報管理部13と、予約情報を記憶する予約情報記憶部15と、収納庫3から商品を取り出せるように収納庫の解錠制御を行う収納庫制御部16と、を備え、予約情報管理部は、購入予約された商品を他のユーザ端末から予約なしに購入要求された際に、予約情報の来店予定時刻に基づいて購入予約された商品を販売可能か否か判定し、収納庫制御部は、予約情報管理部の判定結果により、収納庫の解錠を制御するようにした。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠された収納庫の商品を販売する管理システムであって、
管理装置は、
ユーザ端末から購入予約され、前記購入予約された商品に関する少なくとも来店予定時刻を含む予約情報を管理する予約情報管理部と、
前記予約情報を記憶する予約情報記憶部と、
前記収納庫から商品を取り出せるように前記収納庫の解錠制御を行う収納庫制御部と、
を備え、
前記予約情報管理部は、購入予約された商品を他のユーザ端末から予約なしに購入要求された際に、前記予約情報の来店予定時刻に基づいて購入予約された商品を販売可能か否か判定し、
前記収納庫制御部は、前記予約情報管理部の判定結果により、前記収納庫の解錠を制御する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の管理システムにおいて、
前記管理装置は、さらに、
購入予約した商品の購入に関する問合せを行う予約者情報管理部を備え、
予約なしに購入要求された時刻が、前記来店予定時刻以後の際に、前記予約者情報管理部が、購入継続の意思を確認する問合せを行う
ことを特徴とする管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の管理システムにおいて、
前記予約情報管理部は、
前記予約者情報管理部の問合せの回答が購入キャンセルの場合に、予約なしの購入要求に対して、販売可能と判定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の管理システムにおいて、
前記予約情報管理部は、
前記予約者情報管理部の問合せの回答が購入継続かつ来店予定時刻の変更の場合に、予約情報の来店予定時刻を更新すると共に、前記来店予定時刻に基づいて予約された商品を販売可能か否か判定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の管理システムにおいて、
前記予約情報管理部は、
前記予約なしの購入要求が行われた時刻に前記購入予約された商品の商品補充時間を加算した時刻が、更新された前記来店予定時刻以前の場合に、予約なしの購入要求に対して、販売可能と判定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項6】
請求項4に記載の管理システムにおいて、
前記予約情報管理部は、
前記予約なしの購入要求が行われた時刻に前記購入予約された商品の商品補充時間を加算した時刻が、更新された前記来店予定時刻より後の場合に、予約なしの購入要求に対して、販売不可能と判定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の管理システムにおいて、
前記予約情報管理部は、
前記予約なしの購入要求が行われた時刻から前記来店予定時刻までの来店猶予時間を算出し、前記来店猶予時間が前記購入予約された商品の商品補充時間より大きい場合に、予約なしの購入要求に対して、販売可能と判定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の管理システムにおいて、
前記予約情報管理部は、
前記予約なしの購入要求が行われた時刻から前記来店予定時刻までの来店猶予時間を算出し、前記来店猶予時間が前記購入予約された商品の商品補充時間より小さい場合に、予約なしの購入要求に対して、販売不可能と判定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項9】
請求項5または請求項7に記載の管理システムにおいて、
前記管理装置は、さらに、
前記予約情報管理部が、販売可能と判定した場合に、前記購入予約された商品の補充を行う在庫情報管理部を備える
ことを特徴とする管理システム。
【請求項10】
ユーザ端末からの購入予約に基づいて収納庫の商品を販売する管理システムの管理方法であって、
前記購入予約された商品に関する少なくとも来店予定時刻を含む商品購入の予約情報を記録するステップと、
前記購入予約された商品を予約なしに購入要求された際に、前記来店予定時刻に基づいて購入予約された商品を販売可能かを判定するステップと、
販売可能と判定された際に、前記ユーザ端末と前記収納庫に購入予約された前記商品IDを通知するステップと、
前記ユーザ端末と前記収納庫に通知された商品IDに基づいて収納庫を解錠するステップと、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の管理方法において、
前記ユーザ端末がチェックインした際に、前記収納庫に購入予約された前記商品IDを通知する
ことを特徴とする管理方法。
【請求項12】
ユーザ端末の購入予約により施錠された収納庫の商品を販売する管理システムのコンピュータに、
前記購入予約された商品に関する少なくとも来店予定時刻を含む商品購入の予約情報を記録するステップと、
前記購入予約された商品を予約なしに購入要求された際に、前記来店予定時刻に基づいて購入予約された商品を販売可能か否かを判定するステップと、
販売可能と判定された際に、前記購入予約された商品の商品IDを通知するステップと、
前記ユーザ端末がチェックインした際に、前記収納庫に購入予約された前記商品IDを通知するステップと、
前記ユーザ端末と前記収納庫に通知された前記商品IDに基づいて収納庫を解錠するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末からの購入予約に基づいて収納庫の商品を販売する管理システム、管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店等の店舗では、接客時間短縮や客単価の増加を図るため、お客様のスマートホンからメニューや購入商品の注文を行うモバイルオーダーシステムを導入している店舗がある。このモバイルオーダーシステムでは、商品の注文だけでなく、決済を行えるものもある。
【0003】
他方、飲食店等の店舗では、人手不足への対策のため、商品を収納する収納庫を施錠制御して、収納庫内から商品を一つずつ取り出し可能な自動販売機タイプの収納庫や、収納庫内に格納されている商品から好きなものを選択して取り出すことができる冷蔵庫タイプの収納庫を設けて、店舗の省力化/無人化を試行する動きがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
特に、コロナ禍の影響で、飲食店では、ソーシャルディスタンシングの確保のため客数減少が見込まれ、収益の悪化が予想される。このため、客単価の増加が喫緊の課題であり、テイクアウトできる物販は客単価増加のための施策の一つとして有望である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2018/143126号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の先行技術では、開閉可能な筐体に物品を収納し、ID照合によりドアの開閉を制御すると共に、筐体から取り出された物品と取り出した人物を特定し対価を課金するようにしている。しかし、筐体内の商品を購入予約せずに来店して商品購入を希望する客への手当は考えられていない。このため、在庫以上のニーズがある場合に客の要望に応えることができない問題がある。
【0007】
本発明の目的は、購入予約に基づいて施錠制御して庫内の商品の取り出しを行う収納庫を用いて商品の販売を行うシステムにおいて、購入予約せずに来店した客にも、商品購入できるように収納庫の在庫管理を行う管理システム、管理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、施錠された収納庫の商品を販売する管理システムにおいて、管理装置が、ユーザ端末から購入予約され、前記購入予約された商品に関する少なくとも来店予定時刻を含む予約情報を管理する予約情報管理部と、前記予約情報を記憶する予約情報記憶部と、前記収納庫から商品を取り出せるように前記収納庫の解錠制御を行う収納庫制御部と、を備え、前記予約情報管理部は、購入予約された商品を他のユーザ端末から予約なしに購入要求された際に、前記予約情報の来店予定時刻に基づいて購入予約された商品を販売可能か否か判定し、前記収納庫制御部は、前記予約情報管理部の判定結果により、前記収納庫の解錠を制御するようにした。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、購入予約せずに来店した客にも、商品購入できるように収納庫の在庫管理を行うので、売り上げ増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の管理システムのシステム構成図である。
図2】管理装置の構成を示す図である。
図3】ひとりのユーザの商品購入の動作を示すシーケンス図である。
図4A】購入予約せずに来店した際の、客Bの購入時刻が、客Cの来店時刻から商品補充時間以前の時刻より前の場合について説明する図である。
図4B】購入予約せずに来店した際の、客Bの購入時刻が、客Cの来店時刻より前、かつ、客Cの来店時刻から商品補充時間以前の時刻より以後である場合について説明する図である。
図4C】購入予約せずに来店した際の、客Cが来店しておらず(未来店)で、かつ、客Bの購入時刻が、客Cの来店予定時刻以後である場合について説明する図である。
図5A】購入予約せずに来店した際の、客Cから購入予約のキャンセルの回答があった場合の管理システムの動作を説明する図である。
図5B】購入予約せずに来店した際の、客Cから購入予約を継続し、来店予定時刻を変更するものであり、かつ、客Cの変更した来店予定時刻が、客Bの購入時刻に商品の補充時間を加算した時刻以後の場合の実施形態の管理システムの動作を説明する図である。
図6A】管理システムの動作を制御する制御装置の処理フロー図である。
図6B】管理システムの動作を制御する制御装置の処理フロー図である。
図7】予約情報記憶部15に記憶される予約情報の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、実施形態の管理システムのシステム構成図である。
【0012】
実施形態の管理システムは、収納庫として弁当等の飲食に関する商品を収納する冷蔵庫3と、冷蔵庫3に収納された商品を購入する客のスマートホン等のユーザ端末2と、冷蔵庫3に商品を供給するフードサプライヤー4と、冷蔵庫3の解錠および冷蔵庫3の収納される商品の受注・在庫管理を行う管理装置1から構成される。
【0013】
図1に示すように実施形態の管理システムの管理装置1は、冷蔵庫3からの在庫情報に基づいて冷蔵庫3に収納する商品の在庫管理を行い、所定の在庫数量を維持するようにフードサプライヤー4に発注を行うと共に、ユーザ端末2に冷蔵庫3に収納する商品の一覧を通知し、商品の購入予約を受け付けて、受注商品の予約IDを通知する。
【0014】
冷蔵庫3は、複数の商品の収納棚を有し、収納棚の重量センサによって収納棚の商品の重量を検出し、商品の有無を判定する。冷蔵庫3は、収納棚毎の商品の有無と商品の重量から商品を特定し、対応する商品IDを在庫情報として管理装置1に通知する。
また、詳細は後述するが、冷蔵庫3はユーザ端末2が冷蔵庫3の周囲の所定領域(例えば、店舗内)に入ったこと(以後、明細書ではチェックインと記す)を検出する機能を有し、ユーザ端末2のチェックインを管理装置に通知する。
【0015】
客が購入予約した商品を受け取る際には、ユーザ端末2から購入予約した商品の予約IDが冷蔵庫3に通知される。
冷蔵庫3は、ユーザ端末2からの予約IDが、管理装置1から解錠情報として通知された商品の予約IDに一致する場合に、客が商品の取り出しが行えるように、扉を解錠する。
【0016】
冷蔵庫3は、商品取り出しを検出すると、在庫情報を管理装置1に通知し、管理装置1の発注に応じたフードサプライヤー4から商品が納品されて、客が取り出した商品の補充が行われる。
【0017】
上記の構成により、実施形態の管理システムは、モバイルオーダーシステムを利用して収納庫による無人販売を実現している。
以下、実施形態の管理システムの構成および動作を詳細に説明する。
【0018】
図2は、管理装置1の構成を示す図である。
管理装置1は、通信部11と、在庫情報管理部12と、予約情報管理部13と、予約者情報管理部14と、予約情報記憶部15と、収納庫制御部16と、から構成する。
【0019】
詳しくは、通信部11は、移動体通信、インターネット等に接続し、ユーザ端末2およびフードサプライヤー4との情報の送受信を行う。
【0020】
在庫情報管理部12は、冷蔵庫3に収納する商品の在庫情報を管理する処理部である。在庫情報管理部12は、所定の棚位置に所定商品が収納されるように、通信部11を介して冷蔵庫3から通知される在庫情報を取得し、この在庫情報と購入予約に関する予約情報に基づいて、フードサプライヤー4に商品補充の発注を行う。
また、在庫情報管理部12は、ユーザ端末2からの要求により、冷蔵庫3に収納して販売する商品の一覧情報を商品情報としてユーザ端末2に通知する。
【0021】
予約情報管理部13は、冷蔵庫3の在庫に関する予約情報を管理する処理部である。予約情報管理部13は、ユーザ端末2から通知される購入予約に基づいて予約IDを発行すると共に、予約ID毎に、少なくとも、購入予約された商品の商品IDと数量と商品の取り出しのために来店する客の来店予定時刻とを有する予約情報を管理する。
【0022】
予約者情報管理部14は、冷蔵庫3に収納する商品の購入予約を行う客の登録管理を行うと共に、予約情報の来店予定時刻に基づいて客に問合せを行う処理部である。
【0023】
予約情報記憶部15は、予約情報を記憶する記憶部である。
収納庫制御部16は、収納庫としての冷蔵庫3に関し、扉の解錠制御と、客が商品の取り出しのためにチェックインした際の制御を行う。
【0024】
管理装置1は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)、HDD(hard disk drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置、入出力I/F、通信I/F(interface)等から構成される情報処理装置(コンピュータ)であり、記憶装置またはROMに記録されるプログラムをCPUが実行処理することにより、上記の処理部の機能を実現する。
【0025】
実施形態の管理システムでは、扉が解錠した際に、収納するいずれかの商品を取り出せる冷蔵庫3について説明するが、商品それぞれを個別収納して解錠するよう構成された冷蔵庫3においても実施することができる。また、冷蔵庫3に限定されず、温度管理を行わない収納庫にも適用できることは言うまでもない。また、商品を温蔵する温蔵庫等にも適用できる。
【0026】
また、実施形態の管理システムでは、一つの冷蔵庫3について説明するが、複数の冷蔵庫3のそれぞれの予約情報を設けるか、または、冷蔵庫識別情報を設けて予約情報を管理することで、複数の冷蔵庫3の解錠および在庫管理を行うことができる。
さらに、管理装置1を冷蔵庫3に内蔵するように構成してもよい。
【0027】
つぎに、実施形態の管理システムの動作を説明する。
図3は、ユーザ端末A(ユーザ端末2)と冷蔵庫3と管理装置1とフードサプライヤー4において、ひとりの客の商品購入時の動作を示すシーケンス図である。なお、図3では、客Aのユーザ端末2をユーザ端末Aと記す。
【0028】
図3の実施形態の管理システムの動作は、冷蔵庫3と管理装置1とフードサプライヤー4との間の商品納入(商品補充)の動作(S301~S304)と、ユーザ端末Aと管理装置1との間の(商品)オーダーの動作(S305~S310)と、ユーザ端末Aと冷蔵庫3と管理装置1との間の商品取得の動作(S311~S319)と、に大別される。
【0029】
まず、商品納入(商品補充)の動作について説明する。
ステップS301で、冷蔵庫3は、収納棚のそれぞれに設けられた重量センサによって収納棚に収納された商品の重量を測定して、予め登録された商品の重量から商品を特定する。商品の重量がゼロの場合には商品が収納されていないと判定する。
そして、冷蔵庫3は、収納棚毎に収納棚の位置情報と収納の有無と特定した商品の商品IDとを在庫情報として、管理装置1に送信する。
【0030】
ステップS302で、管理装置1(在庫情報管理部12)は、ステップS301で送信された在庫情報に基づいて、冷蔵庫3の商品の在庫が所定の商品・数量となるように商品ID毎に不足数を求め、フードサプライヤー4に不足分を商品発注する。
【0031】
ステップS303で、フードサプライヤー4は、管理装置1からの商品発注に応じて、冷蔵庫3の空いた収納棚に商品納入する。
【0032】
ステップS304で、冷蔵庫3は、ステップS301と同様にして、収納棚の商品の在庫状態を検出し、在庫情報を管理装置1に送信する。
冷蔵庫3と在庫情報管理部12は、定期的に収納棚の商品の在庫状態を検出し、常時、所定の商品が収納されているように在庫管理する。
【0033】
つぎに、客の(商品)オーダーの動作について説明する。
ステップS305で、ユーザ端末Aは、ユーザ操作に基づいて、管理装置1(在庫情報管理部12)から冷蔵庫3に収納されている商品の商品情報を取得し、画面表示する。
【0034】
ステップS306で、ユーザ端末Aは、管理装置1に所定事項を通知して冷蔵庫3に収納されている商品の購入のための会員登録を行う(客Aがユーザ端末Aにより会員登録を行う)。
ステップS307で、管理装置1(予約者情報管理部14)は、ユーザ端末Aの客のユーザIDを設定し、ユーザ端末Aに予約権限付与の通知を行う。
なお、上記の手続き(ステップS306とステップS307)は、既に登録済のユーザ端末Aに対しては不要であることは言うまでもない。
【0035】
ステップS308で、ユーザ端末Aから管理装置1(予約情報管理部13)に、客が購入予約する商品の商品IDと来店予定時刻を通知し、購入要求する。
管理装置1(予約情報管理部13)は、購入要求に対応する予約IDを設定し、予約ID毎の商品IDと来店予定時刻を予約情報として予約情報記憶部15に記憶する。
【0036】
ステップS309で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ユーザ端末Aに、予約IDを通知する。この際、管理装置1(予約者情報管理部14)は、後述するチェックインのための認証情報をユーザ端末Aに通知すると共に、冷蔵庫3にユーザ端末Aのチェックイン監視を指示する(S310)。
【0037】
以下、商品取得の動作について説明する。
ステップS311で、冷蔵庫3は、ユーザ端末Aが所定範囲に存在するか否かを判定するチェックイン監視を行う。具体的な検出方法は後述するが、例えば、ユーザ端末Aを所持した客Aが、冷蔵庫3が設置された店舗に入店したか否かを監視する。
【0038】
ステップS312で、ユーザ端末Aは、ユーザ操作によらずにユーザ端末Aの来店通知(チェックイン)を冷蔵庫3を介して管理装置1(収納庫制御部16)に通知する。詳細には、冷蔵庫3が、ユーザ端末Aのチェックイン監視の指示の際に管理装置1から通知されたユーザ端末Aのチェックイン認証情報とユーザ端末Aから通知される認証情報に基づいて、ユーザ端末Aを認証してチェックインを判定する。ユーザ端末Aのチェックインが認証されると、冷蔵庫3から管理装置1(収納庫制御部16)にユーザ端末Aの来店通知(チェックイン)が通知される。
【0039】
ステップS313で、管理装置1(予約者情報管理部14)は、ユーザ端末Aのチェックインにより、ユーザ端末Aによる購入予約に対応する予約IDを求め、収納庫制御部16により、冷蔵庫3に予約IDを送信し、解錠できるようにする。予約者情報管理部14が、ユーザ端末AのチェックインによりユーザIDを求め、ユーザIDに対応付けて記憶した予約IDを求めてもよい。
【0040】
ステップS314で、客Aが冷蔵庫3から購入予約した商品を取り出すためにユーザ端末Aを操作し、これに応じて、ユーザ端末Aは冷蔵庫3に予約IDを送信する。
【0041】
ステップS315で、冷蔵庫3は、ステップS314で通知された予約IDが、ステップS313で管理装置1から通知された予約IDに一致するか否かを判定し、一致した場合に、冷蔵庫の扉を解錠する。そして、冷蔵庫3は、ユーザ端末Aに解錠通知を送信する。
【0042】
ステップS316で、冷蔵庫3は、商品の取り出しを監視する。具体的には、収納棚のそれぞれに設けられた重量センサによって、収納棚に収納された商品の重量を測定して、重量変化のあった収納棚において、商品が取り出されたと判定する。そして、重量変化を取り出された商品の重量として、商品を特定する。
【0043】
ステップS317で、冷蔵庫3は、収納棚から取り出された商品の商品IDを管理装置1に通知し、商品照合を行う。
【0044】
ステップS318で、管理装置1(予約情報管理部13)は、予約情報を参照して、ステップS317で冷蔵庫3から通知された商品IDが、予約IDに対応する商品IDであるか否かを判定する。判定結果が一致の場合は、客が冷蔵庫3から取り出した商品が購入予約した商品であり、判定結果が不一致の場合は、客が取り出しを間違えた場合となる。そして、管理装置1(予約情報管理部13)は、この判定結果を商品取り出しの正否表示の情報として、ユーザ端末Aに通知する。
【0045】
ステップS319で、ユーザ端末Aは、ステップS318で正しく商品を取り出したことを通知された場合に、管理装置1との間で商品の支払いの処理(決済処理)を行う。
ユーザ端末Aは、ステップS318で誤った商品の取り出していることを通知された場合には、客に取り出し誤りを通知し、是正処置を促す表示を行う(不図示)。
【0046】
上記のように管理装置1は、ユーザ端末Aのチェックインに応じて(S312)、解錠の認証を行う冷蔵庫3に認証に用いる予約IDを送信する(S313)ので、冷蔵庫3の扉の解錠をより安全に行うことができる。
【0047】
ところで、図3では、冷蔵庫3が解錠のための認証を行うことを説明したが、管理装置1が解錠のための認証を行うようにしてもよい。
【0048】
この場合には、ステップS312で、ユーザ端末Aは、認証情報を冷蔵庫3に通知し、冷蔵庫3がユーザ端末Aのチェックイン認証を行う。そして、冷蔵庫3は、認証成功した際に、管理装置1にユーザ端末Aの来店通知(チェックイン)を通知すると共に、ユーザ端末Aから通知された予約IDを通知する。管理装置1は、冷蔵庫3から通知されたユーザ端末Aの予約IDが、商品オーダーの際に設定した予約IDに一致するか否かを判定する。管理装置1は、予約IDが一致した際には、冷蔵庫3に扉の解錠を指示する。冷蔵庫3は、扉を解錠すると共に、ユーザ端末Aに、解錠通知を送信する(S315)。
【0049】
ユーザは、上記のようにして、商品のモバイルオーダーを行うので、所在位置に関わらず遠隔地からでも必要な商品をオーダーし、店舗に出向いて冷蔵庫3からオーダーした商品を取り出せるので、店員との接触を避けて商品を入手することができる。
【0050】
つぎに、実施形態の管理システムにおいて、ユーザが事前にモバイルオーダーにより商品の購入予約せずに店舗に来店し、冷蔵庫3の商品を購入する場合について説明する。
店舗に来店した客は、ユーザ端末2の操作により、図3で説明した動作に従って、商品を購入することができる。しかし、来店した客が購入しようとしている冷蔵庫3の商品を、他の客が遠隔地からモバイルオーダーにより購入予約している場合がある。つまり、来店した客が自身では購入予約しておらず、店舗の遠方に居住する他の客がモバイルオーダーにより購入予約している商品を購入しようとする場合について詳細に説明する。
【0051】
以下の説明では、来店した客を客B、遠隔地からモバイルオーダーした客を客C、客Bのユーザ端末2をユーザ端末B、客Cのユーザ端末2をユーザ端末Cとし、客Cが購入予約した商品を、客Bが来店購入しようとしているものとする。
【0052】
実施形態の管理システムでは、管理装置1が、客Cの来店予定時刻、商品の補充時間、客Bの購入時刻(来店時刻)の関係に基づいて、客Bへの販売可否判定を行い、冷蔵庫3を解錠する。
【0053】
まず、図4Aに示す、客Bの購入時刻が、客Cの来店時刻から商品補充時間以前の時刻より前の場合について説明する。
この場合には、販売した商品を補充できるので、冷蔵庫3の商品を客Bにそのまま販売することができる。したがって、販売機会を逸することなく客Bに販売することできる。
【0054】
つぎに、図4Bに示す、客Bの購入時刻が、客Cの来店時刻より前、かつ、客Cの来店時刻から商品補充時間以前の時刻より以後である場合について説明する。
この場合には、商品補充が間に合わないため客Bに商品を販売すると客Cが来店した際に商品がない状態となる。このため、客Bには、現品は予約済のため販売できないことを知らせると共に、客Bの購入時刻に商品補充時間を加算して商品の再入荷時刻を求め、再入荷時刻を示して再来店を促す。これにより、客Bへの販売機会の逸失を低減する。
【0055】
さらに、図4Cに示す、客Cが来店予定時刻に来店しておらず(未来店)、かつ、客Bの購入時刻が、客Cの来店予定時刻以後である場合について説明する。
この場合には、客Cとのトラブルを避けるため、客Cに問合せを行い、その回答に基づいて客Bへの販売を行う。
【0056】
詳しくは、客Cに、来店予定時刻を超過した旨を通知し、商品購入の意志確認と、商品購入する場合の来店予定時刻を問い合わせる。
問合せの回答が、購入予約のキャンセルの場合には、客Bに冷蔵庫3の商品を販売する。
問合せの回答が、購入予約を継続し、来店予定時刻を変更するものであった場合には、変更した来店予定時刻に応じて、つぎのように対応する。
【0057】
図4Cに示すように、客Cの変更した来店予定時刻が、客Bの購入時刻に商品の補充時間を加算した時刻以後の場合には、販売した商品を補充できるので、冷蔵庫3の商品を客Bに販売することができる。したがって、販売機会を逸することなく客Bに販売することできる。
【0058】
客Cの変更した来店予定時刻が、客Bの購入時刻に商品の補充時間を加算した時刻より前の場合には、販売した商品を補充できないので、冷蔵庫3の商品を客Bに販売することができない。このため、客Bには、現品は予約済のため販売できないことを知らせると共に、客Bの購入時刻に商品補充時間を加算して商品の再入荷時刻を求め、再入荷時刻を示して再来店を促す。これにより、客Bへの販売機会の逸失を低減する。
【0059】
つぎに、図4Cで説明した来店予定時刻を超過した客Cに問合せをして、客Cが購入予約した商品を購入予約せずに直接来店した客Bに販売する際の、実施形態の管理システムの動作を、図5A図5Bにより説明する。
【0060】
図5Aは、客Cから購入予約のキャンセルの回答があった場合の実施形態の管理システムの動作を説明する図である。
動作は、ユーザ端末B、ユーザ端末Cと管理装置1との間の(商品)オーダーの動作(S401~S408)と、ユーザ端末Bと冷蔵庫3と管理装置1との間の商品取得の動作(S311~S319)と、に大別される。なお、ユーザ端末B、ユーザ端末Cは、それぞれ、客B、客Cのユーザ端末2を意味する。
【0061】
まず、(商品)オーダーの動作を説明する。
ステップS401で、ユーザ端末Bは、ユーザ操作に基づいて、管理装置1(在庫情報管理部12)から冷蔵庫3に収納されている商品の商品情報を取得し、画面表示する。
【0062】
ステップS402で、ユーザ端末Bから管理装置1(予約情報管理部13)に、冷蔵庫3の所望の商品の購入可否を確認するため、購入する商品の商品IDを含む購入可否確認の情報を通知する。
【0063】
ステップS403で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ステップS402で通知された商品IDの商品が、購入予約されている商品であるか否かを判定し、購入予約されている場合には、来店予定時刻を超過しているか否かを判定し、来店予定時間を超過している場合に、購入予約した客Cのユーザ端末Cに、来店予定時刻を過ぎた旨を通知し、商品購入の意志確認と、商品購入する場合の来店予定時刻を問合せする来店可否確認を通知する。
【0064】
ステップS404で、客Cが購入予約をキャンセルするため、ユーザ端末Cから管理装置1(予約情報管理部13)に、予約キャンセルが通知される。
【0065】
ステップS405で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ステップS402の応答としてユーザ端末Bに購入可回答を通知する。
【0066】
ステップS406で、ユーザ端末Bから管理装置1(予約情報管理部13)に、商品IDの商品の購入要求を通知する。
【0067】
ステップS407で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ユーザ端末Bに、予約IDを通知する。この際、管理装置1(予約者情報管理部14)は、チェックインのための認証情報をユーザ端末Bに通知すると共に、冷蔵庫3にユーザ端末Bのチェックイン監視を指示する(S408)。
【0068】
ステップ311からステップS319の商品取得の動作は、図3で説明した商品取得の動作(S311からS319)と同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0069】
図5Bは、客Cから購入予約を継続し、来店予定時刻を変更するものであり、かつ、客Cの変更した来店予定時刻が、客Bの購入時刻(来店時刻)に商品の補充時間を加算した時刻以後の場合の実施形態の管理システムの動作を説明する図である。
動作は、ユーザ端末B、ユーザ端末Cと管理装置1との間の(商品)オーダーの動作(S501~S504、S506~S509)と、ユーザ端末Bと冷蔵庫3と管理装置1との間の商品取得の動作(S311~S319)と、管理装置1とフードサプライヤー4の間の商品補充の動作(S505、S510)に大別される。なお、ユーザ端末B、ユーザ端末Cは、それぞれ、客B、客Cのユーザ端末2を意味する。
【0070】
ステップS501で、ユーザ端末Bは、ユーザ操作に基づいて、管理装置1(在庫情報管理部12)から冷蔵庫3に収納されている商品の商品情報を取得し、画面表示する。
【0071】
ステップS502で、ユーザ端末Bから管理装置1(予約情報管理部13)に、冷蔵庫3の所望の商品の購入可否を確認するため、購入する商品の商品IDを含む購入可否確認の情報を通知する。
【0072】
ステップS503で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ステップS502で通知された商品IDの商品が、購入予約されている商品であるか否かを判定し、購入予約されている場合に、来店予定時刻を超過しているか否かを判定し、来店予定時間を超過している場合に、購入予約した客Cのユーザ端末Cに、来店予定時刻を過ぎた旨を通知し、商品購入の意志確認と、商品購入する場合の来店予定時刻を問合せする来店可否確認を通知する。
【0073】
ステップS504で、ユーザ端末Cから管理装置1(予約情報管理部13)に、変更する来店予定時刻を含む商品購入を継続する回答が通知される。
【0074】
ステップS505で、管理装置1(在庫情報管理部12)は、客Cの変更した来店予定時刻が、客Bの購入時刻に商品の補充時間を加算した時刻以後であるので、客Bに販売した商品の補充のために、商品発注する。
【0075】
ステップS506で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ステップS502の応答としてユーザ端末Bに購入可回答を通知する。
【0076】
ステップS507で、ユーザ端末Bから管理装置1(予約情報管理部13)に、商品IDの商品の購入要求を通知する。
【0077】
ステップS508で、管理装置1(予約情報管理部13)は、ユーザ端末Bに、予約IDを通知する。この際、管理装置1(予約者情報管理部14)は、チェックインのための認証情報をユーザ端末Bに通知すると共に、冷蔵庫3にユーザ端末Bのチェックイン監視を指示する(S509)。
【0078】
ステップS311からステップS319の商品取得の動作は、図3で説明した商品取得の動作(S311からS319)と同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0079】
その後、ステップS510で、フードサプライヤー4から冷蔵庫3に、客Cに販売する商品が納入される。
以上により、客Bと客Cの両者に商品を販売することができる。
【0080】
つぎに、実施形態の管理システムの動作を制御する管理装置1の制御フローを図6A図6Bにより説明する。
図6Aは、図3図4A図4Bで説明した管理装置1の(商品)オーダーを処理するフロー図である。
【0081】
図6Aの管理装置1の処理は、ユーザ端末2からの冷蔵庫3に収納されている商品の商品情報の取得要求により起動する。
ステップS601で、管理装置1の在庫情報管理部12(図2参照)は、冷蔵庫3に在庫する商品情報をユーザ端末2に通知する。
【0082】
ステップS602で、管理装置1の予約情報管理部13(図2参照)は、ユーザ端末2から、商品IDと、来店購入か購入予約のいずれかの情報を含む購入可否問合せの受信を待機し、購入可否問合せを受信するとステップS603に進む(S602のYes)。
【0083】
ステップS603で、予約情報管理部13は、購入可否問合せが来店購入を含むか否かを判定し、来店購入でない場合(購入予約の場合)にはステップS609に進む(S603のNo)。来店購入の場合には、ステップS604に進む(S603のYes)。
【0084】
ここで、来店購入でない場合(購入予約の場合)に、購入可否問合せの商品IDの商品が購入予約済の場合がある。この場合には、在庫情報管理部12によりフードサプライヤー4に購入可否問合せの商品IDの商品を発注して、商品補充することが望ましい。
また、購入予約した客の来店予定時刻に応じて、商品補充のタイミングを変えるようにしてもよい。
【0085】
ステップS604で、予約情報管理部13は、予約情報を参照して購入可否問合せの商品IDの商品が予約済であるか否かを判定し、予約済でなければステップS609に進む(S604のNo)。予約済であれば、ステップS605に進む(S604のYes)。
【0086】
ステップS605で、予約情報管理部13は、ユーザ端末2から購入可否問合せされた現在時刻(来店時刻)は、予約情報を参照して予約済の商品の来店予定時刻以前であるか否かを判定し、以前でなければ、後述する図6Bの処理に進む(S605のNo)。来店予定時刻以前であれば、ステップS606に進む(S605のYes)。
【0087】
ステップS606で、予約情報管理部13は、予約済の商品の来店予定時刻から現在時刻(来店時刻)を減じて、来店猶予時間を算出する。
【0088】
ステップS607で、予約情報管理部13は、来店猶予時間は、予約済の商品の商品補充時間より大であるか否かを判定する。つまり、来店予定時間までに商品補充できるか否かを判定する。来店猶予時間が大であれば、ステップS608に進み(S607のYes)、来店猶予時間が大でなければ、ステップS613に進む(S607のNo)。
【0089】
ステップS608で、在庫情報管理部12は、フードサプライヤー4に補充商品(購入可否問合せの商品IDの商品)を発注する。
【0090】
ステップS609で、予約情報管理部13は、ユーザ端末2に、ステップS602の問合せの回答として、購入可を回答する。
【0091】
ステップS610で、予約情報管理部13は、客のユーザ端末2から、ステップS602で購入可否問合せされた商品IDの商品の購入要求の受信を待機し、購入要求を受信するとステップS611に進む(S610のYes)。購入要求には、来店済か否か、来店していない場合には来店予定時刻の情報が含まれている。なお、購入要求に、商品IDが含まれていてもよい。
【0092】
ステップS611で、予約情報管理部13は、ユーザ端末2に予約IDを通知する。
【0093】
ステップS612で、予約情報管理部13は、冷蔵庫3に、客(ユーザ端末2)のチェックイン監視を開始するよう指示し、処理を終了する。
【0094】
ここで、来店した客が当初所望の商品を購入できない場合(S607のNo)に行う、ユーザに購入意思の確認し、再来店して商品購入するように促す処理を説明する。
ステップS613で、予約情報管理部13は、ステップS602の購入可否問合せに対する回答として、購入可否問合せされた商品が購入不可であるとことをユーザ端末2に通知する。
【0095】
ステップS614で、予約情報管理部13は、購入可否問合せの商品を追加発注して取得可能な来店予定時刻(追加納品時刻)を算出する。詳しくは、現在時刻に、商品ID毎に記憶されている商品補充時間(例えば、調理時間と配送時間の和)を加算して追加可能時刻を算出し、来店予定時刻とする。
【0096】
ステップS615で、予約情報管理部13は、ユーザ端末2に来店予定時刻を通知し、客が再来店して商品を購入する否かの購入意思の確認を行う。購入しない場合には、処理を終了し(S615のNG)、購入する場合には、ステップS616に進む。
【0097】
ステップS616で、在庫情報管理部12は、フードサプライヤー4に補充商品(購入可否問合せの商品IDの商品)を発注する。
そして、ステップS611に進み、再来店して商品購入できるように処理を進める。
【0098】
つぎに、ステップS603で、予約情報管理部13が、ユーザ端末2から購入可否問合せされた現在時刻(来店時刻)が、予約済の商品の来店予定時刻以後であった場合の処理を図6Bにより説明する。これは、図4C図5A図5Bで説明した動作に対応する。
【0099】
ステップS617で、予約情報管理部13は、購入予約した客のユーザ端末2に、来店予定時刻を超過したことを通知する。通知は、通信部11によるメール、SMS、SNS等のいずれであってもよく、通知手段に限定はない。
【0100】
ステップS618で、購入予約した客のユーザ端末2に、購入意思、および、購入意思がある場合の来店予定時刻を問い合わせるメッセージを通知する。
【0101】
ステップS619で、予約情報管理部13は、購入予約した客のユーザ端末2からの回答を待機し、ユーザ端末2からの回答が、購入意思がない、つまり、キャンセル回答であった場合に、図6AのステップS609に進み、来店した客への商品販売を進める。購入予約した客の予約情報を削除する。
ユーザ端末2からの回答が、キャンセル回答でない、つまり、購入意思があり購入継続する場合には、ステップS620に進む(S619のNo(購入継続))。
【0102】
ステップS620で、予約情報管理部13は、更新された来店予定時刻から現在時刻(来店時刻)を減じて、来店猶予時間を算出する。
【0103】
ステップS621で、予約情報管理部13は、来店猶予時間は、予約済の商品の商品補充時間より大であるか否かを判定する。つまり、更新された来店予定時間までに商品補充できるか否かを判定する。来店猶予時間が大であれば、ステップS622に進み(S621のYes)、店猶予時間が大でなければ、図6AのステップS613に進む(S621のNo)。
【0104】
ステップS622で、在庫情報管理部12は、フードサプライヤー4に補充商品(購入可否問合せの商品IDの商品)を発注し、図6AのステップS609に進む。
以上により、管理装置1は、図3図4A図4Bで説明した(商品)オーダーを処理する。
【0105】
図7は、予約情報記憶部15に記憶される予約情報の構成の一例を示す図である。
予約情報は、予約ID毎に、来店予定時刻と、商品IDと、数量と、客が来店したことを示す情報であるチェックインと、商品IDの商品の調理時間と、商品IDの商品の配送時間と、冷蔵庫3から取り出されたか否かを示す情報である取り出し、商品IDの商品の決済を行った否かを示す情報である支払いから構成される。
【0106】
つぎに、図3図5A図5BにおけるステップS311等の客のチェックインを検出する機能をより具体的に説明する。
第1に、冷蔵庫3にBluetoothビーコンを設け、ユーザ端末2と冷蔵庫3の間で、チェックイン認証を行って、客のチェックイン(来店)を検出する。
【0107】
詳しくは、冷蔵庫3に設けたBluetoothビーコンを検出したユーザ端末2は、所定のプログラムにより冷蔵庫3とBluetooth通信して、予約IDと共に通知された認証情報により、冷蔵庫3により端末認証される。冷蔵庫3には、チェックイン監視の指示の際に、ユーザ端末2の認証情報を通知しておく。ユーザ端末2を認証した冷蔵庫3は、管理装置1に来店通知(チェックイン)を通知する。
【0108】
また、Bluetoothビーコンを検出したユーザ端末2が、所定のプログラムにより、管理装置1と移動体通信等により通信して端末認証を行って、認証成功により来店通知(チェックイン)としてもよい。
【0109】
第2に、冷蔵庫3にユーザ端末2の端末認証を行う接続先を示すQRコード(登録商標)を設けて、来店した客が、所定のプログラムによりQRコード(登録商標)を読み取って、移動体通信等により接続先に通信接続してチェックイン認証を行って、客のチェックイン(来店)を検出する。
【0110】
詳しくは、冷蔵庫3を接続先としてQRコード(登録商標)を設け、ユーザ端末2は、所定のプログラムにより冷蔵庫3と移動体通信して、予約IDと共に通知された認証情報により、冷蔵庫3により端末認証される。冷蔵庫3には、チェックイン監視の指示の際に、ユーザ端末2の認証情報を通知しておく。ユーザ端末2を認証した冷蔵庫3は、管理装置1に来店通知(チェックイン)を通知する。
【0111】
また、QRコード(登録商標)の接続先を管理装置1とし、ユーザ端末2が管理装置1と通信して端末認証を行って、認証成功により来店通知(チェックイン)としてもよい。
【0112】
第3に、ユーザ端末2のGPSによりユーザ端末2の位置情報を求め、ユーザ端末2と冷蔵庫3の位置情報により、ユーザ端末2と冷蔵庫3とが一定の距離以内になると、チェックイン認証を行って、客のチェックイン(来店)を検出する。
【0113】
詳しくは、ユーザ端末2の所定のプログラムが、ユーザ端末2のGPSの位置情報に基づいて、冷蔵庫3との距離を求め、ユーザ端末2と冷蔵庫3とが一定の距離以内になると、ユーザ端末2が冷蔵庫3または管理装置1に接続して、ユーザ端末2の端末認証を行って、認証成功により来店通知(チェックイン)とする。
実施形態の管理システムは、第1、第2、第3のいずれかの方法により、客のチェックインを検出する
【0114】
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明で分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 管理装置
2 ユーザ端末
3 冷蔵庫(収納庫)
4 フードサプライヤー
11 通信部
12 在庫情報管理部
13 予約情報管理部
14 予約者情報管理部
15 予約情報記憶部
16 収納庫制御部
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図7