(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072479
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】管理装置及び演算方法
(51)【国際特許分類】
B29C 33/70 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
B29C33/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181941
(22)【出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】000146054
【氏名又は名称】株式会社松井製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】川越 晃
【テーマコード(参考)】
4F202
【Fターム(参考)】
4F202AM19
4F202AM22
4F202CA11
4F202CA30
4F202CB01
4F202CS01
4F202CS10
(57)【要約】
【課題】煩雑な作業なく容易に、メンテナンスに適切なタイミングを判定可能になる管理装置を提供する。
【解決手段】管理装置8は、金型3の開閉の回数を計数する計数装置1と通信可能な管理装置であって、メモリと、プロセッサと、を備え、プロセッサは、計数装置から取得した計数値である第1の値と、メモリに記憶されている直前のメンテナンス時の計数値である1個以上の第2の値とを用いて、次回のメンテナンス時期の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型のショット数の計数値を求める計数装置と通信可能な管理装置であって、
メモリと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記計数装置から取得した前記計数値である第1の値と、前記メモリに記憶されている、次回のメンテナンス時を決定するために用いられる基準値である1個以上の第2の値と、を用いて、前記次回のメンテナンス時の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を算出する算出処理を実行するよう構成されている
管理装置。
【請求項2】
前記指標値は、前記次回のメンテナンス時までに可能なショット数を含む
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記指標値は、直前のメンテナンス時からのショット数を含む
請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
第1の期間及び第2の期間それぞれの、前記計数値から得られるパラメータを、前記第1の期間及び前記第2の期間の起点を一致させた時系列で出力する出力処理をさらに実行するよう構成されており、
前記第1の期間は、直前のメンテナンス時からの期間であり、
前記第2の期間は、前記直前のメンテナンスより前の第1のメンテナンス時から、前記第1のメンテナンスの次の第2のメンテナンス時までの第2の期間である
請求項1~3のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記第1の期間の前記計数値から得られるパラメータと前記第2の期間の前記計数値から得られるパラメータとに基づき、前記次回のメンテナンス時を判定する判定処理をさらに実行するよう構成されている
請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
金型のショット数の計数値を求める計数装置と通信可能な管理装置における演算方法であって、
前記計数装置から取得した前記計数値である第1の値と、メモリに記憶されている、次回のメンテナンス時を決定するために用いられる基準値である1個以上の第2の値と、を用いて、前記次回のメンテナンス時の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を算出することを含む
演算方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理装置及び演算方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金型を用いた成形において、金型のメンテナンスは、成形品の不良の発生を防止するために、不具合が生じる前に行うものである。そのため、適切なタイミングでメンテナンスを行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、従来、メンテナンスの時期は、金型ごとにショット数(使用回数)を手計算して判断することがなされていた。そのため、その管理は非常に煩雑なものであった。また、金型が成形装置から取り外されたり、成形品によって金型が付け替えられたりなどによって、管理がより煩雑になったり誤ったりするおそれもある。従って、煩雑な作業なく容易に、メンテナンスに適切なタイミングを判定可能になる管理装置が望まれる。
【0005】
ある実施の形態に従うと、管理装置は、金型のショット数の計数値を求める計数装置と通信可能な管理装置であって、メモリと、プロセッサと、を備え、プロセッサは、計数装置から取得した計数値である第1の値と、メモリに記憶されている、次回のメンテナンス時を決定するために用いられる基準値である1個以上の第2の値と、を用いて、次回のメンテナンス時の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を算出する算出処理を実行するよう構成されている。
【0006】
他の実施の形態に従うと、演算方法は、金型のショット数の計数値を求める計数装置と通信可能な管理装置における演算方法であって、計数装置から取得した計数値である第1の値と、メモリに記憶されている、次回のメンテナンス時を決定するために用いられる基準値である1個以上の第2の値と、を用いて、次回のメンテナンス時の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を算出することを含む。
【0007】
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、管理システムの構成、及び、管理システムにおける管理動作の流れを表した図である。
【
図2】
図2は、管理システムに含まれる計数装置の概略側面図である。
【
図3】
図3は、計数装置を金型に取り付けた状態の一例を表した概略図である。
【
図4】
図4は、計数装置の表示画面の一例を表した図である。
【
図5】
図5は、管理システムに含まれる管理装置の概略構成図である。
【
図6】
図6は、管理システムに含まれるユーザ端末における表示画面の遷移の一例を表した概略図である。
【
図7】
図7は、ユーザ端末を用いて計数装置の表示画面を撮像し、画像データを管理装置に送信する動作の流れを説明するための概略図である。
【
図8】
図8は、管理装置における処理の流れの一例を表したフローチャートである。
【
図9】
図9は、管理装置での、計数装置からのデータとユーザ端末からのデータとを対応付けて格納する動作を説明するための概略図である。
【
図10】
図10は、管理装置によってユーザ端末に表示される表示画面の一例を表す概略図である。
【
図11】
図11は、管理装置によってユーザ端末に表示される表示画面の一例を表す概略図である。
【
図12】
図12は、管理装置によってユーザ端末に表示される表示画面の一例を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<1.管理装置及び演算方法の概要>
【0010】
(1)管理装置は、金型のショット数の計数値を求める計数装置と通信可能な管理装置であって、メモリと、プロセッサと、を備え、プロセッサは、計数装置から取得した計数値である第1の値と、メモリに記憶されている、次回のメンテナンス時を決定するために用いられる基準値である1個以上の第2の値と、を用いて、次回のメンテナンス時の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を算出する算出処理を実行するよう構成されている。
【0011】
金型は、成形機や加工機にセットされるものであって、射出成形金型、押出金型、ブロー成形金型、圧縮成形金型、プレス金型、鍛造金型、鋳造金型、及び、抜き打ち金型のうちの少なくとも1つである。射出成形機の場合、金型は、複数の型で構成されており、成形の度に、型同士が互いに接触した状態と非接触の状態とが繰り返される。すなわち、接触した状態から非接触の状態となり、その後、接触した状態となる一連の動作が1サイクルとして繰り返される。
【0012】
金型が射出成形金型である場合、金型は、相対的に移動されて開閉される第1金型と第2金型とを有する。第1金型と第2金型とが閉状態のときに第1金型と第2金型との間に構成される空間に樹脂などの成形材料が注入され、その後、第1金型と第2金型とが開状態となって取り出される。上記空間に成形材料を射出することをショットと言う。第1金型と第2金型とが開状態から閉状態となって成形材料が射出され、その後、開状態となって、製品が取り出される。従って、金型のショット数は、開状態から閉状態となり、その後、開状態となる動作サイクルの回数に相当する。
【0013】
ショット数の計数値を用いて指標値が算出され、出力されることによって、次回メンテナンスに適したタイミングを容易に判定することができる。
【0014】
(2)好ましくは、指標値は、次回のメンテナンス時までに可能なショット数を含む。この指標値が出力されることで、後何ショットで次回のメンテナンスに達するかがわかり、次回メンテナンスに適したタイミングを容易に判定することができる。
【0015】
(3)好ましくは、指標値は、直前のメンテナンス時からのショット数を含む。この指標値が出力されることで、直前のメンテナンス時から次回のメンテナンス時までに可能なショット数を知っている場合、後何ショットで次回のメンテナンスに達するかがわかり、次回メンテナンスに適したタイミングを容易に判定することができる。
【0016】
1個以上の第2の値は、例えば、直前のメンテナンス時における総ショット数、次回のメンテナンス時における総ショット数、及び直前のメンテナンスから次回のメンテナンスまでに可能なショット数のうちの少なくとも1つを含む。具体的には、指標値が次回のメンテナンス時までに可能なショット数を含む場合には、第2の値として次回のメンテナンス時における総ショット数を用いてもよいし、直前のメンテナンス時における総ショット数、及び、直前のメンテナンスから次回のメンテナンスまでに可能なショット数を用いてもよい。指標値が直前のメンテナンス時からのショット数を含む場合には、第2の値として、直前のメンテナンス時における総ショット数を用いる。なお、「総ショット数」は、その時点における計数装置での計数値を指し、計数開始からの計数されたショット数の累積値を表している。
【0017】
(4)好ましくは、プロセッサは、第1の期間及び第2の期間それぞれの、計数値から得られるパラメータを、第1の期間及び第2の期間の起点を一致させた時系列で出力する出力処理をさらに実行するよう構成されている。第1の期間は、直前のメンテナンス時からの期間である。第2の期間は、直前のメンテナンスより前の第1のメンテナンス時から、第1のメンテナンスの次の第2のメンテナンス時までの第2の期間である。計数値から得られるパラメータは、計数値とサイクルタイムとの少なくとも一方を含む。時系列で出力することは、時間経過に沿って出力することを指し、メンテナンス時からの計数値の順に並べることを含む。これにより、第1の期間と第2の期間との、計数値から得られるパラメータの時間変化の比較が可能になる。これにより、過去の指標値の時間変化との比較をさらに用いて次回メンテナンスに適したタイミングを容易に判定することができる。
【0018】
(5)好ましくは、プロセッサは、第1の期間の計数値から得られるパラメータと第2の期間の計数値から得られるパラメータとに基づき、次回のメンテナンス時を判定する判定処理をさらに実行するよう構成されている。次回のメンテナンス時の判定は、例えば、予定されているメンテナンスの時期を早めることと、遅くする方との少なくとも一方を含む。これにより、適切なタイミングで次回のメンテナンスを行うことができる。
【0019】
(6)本実施の形態に含まれる演算方法は、金型のショット数の計数値を求める計数装置と通信可能な管理装置における演算方法であって、計数装置から取得した計数値である第1の値と、メモリに記憶されている、次回のメンテナンス時を決定するために用いられる基準値である1個以上の第2の値と、を用いて、次回のメンテナンス時の判断に用いることが可能な1つ以上の指標値を算出することを含む。指標値が出力されることによって、次回メンテナンスに適したタイミングを容易に判定することができる。
【0020】
<2.管理装置及び演算方法の例>
【0021】
図1を参照して、本実施の形態に係る管理システム100は、計数装置1を含む。計数装置1は、金型3に取り付けられ、金型3を用いた成形における金型3の開閉回数を計数する。後述するように、計数装置1は、金型3の開閉回数の計数値を含む表示画面を表示するディスプレイ11を有する。
【0022】
また、管理システム100は、さらに、管理装置8を含む。計数装置1は、インターネットなどの通信網7を介して管理装置8と通信可能である。計数装置1は、金型3の開閉回数の計数値を含むデータD1を管理装置8に送信する。
【0023】
管理システム100は、さらにユーザ端末9を含む。ユーザ端末9は、撮像装置としてのカメラ92を有し、後述するようにカメラ92によって計数装置1のディスプレイ11に表示された表示画面を撮像する。ユーザ端末9は、通信網7を介して管理装置8と通信可能である。ユーザ端末9は、撮像によって得られた画像データを含むデータD2を管理装置8に送信する。
【0024】
なお、管理システム100は、図示しないさらに他の装置を含み、管理装置8はそれら装置と通信網7を介して通信可能であってもよい。他の装置は、例えばパーソナルコンピュータなどであって、成形を行う現場に設置されたり、成形を管理する部署に設置されたり、遠隔の他の箇所に設置されたりすることが想定される。これにより、金型3を用いた成形の現場のみならず遠隔においても管理が可能になる。
【0025】
好ましくは、金型3には識別情報の表示311が設けられており、ユーザ端末9のカメラ92によって表示311も撮像される。この場合、データD2には、表示311の画像データも含まれる。なお、画像データに替えて、金型3の識別情報そのものが含まれてもよい。また、計数装置1に対して金型3が予め対応付けられている場合、金型3の識別情報に替えて計数装置1の識別情報によって金型3が識別可能であってもよい。
【0026】
金型3は、成形機6や加工機にセットされるものであって、射出成形金型や、押出金型、ブロー成形金型、圧縮成形金型、プレス金型、鍛造金型、鋳造金型、及び、抜き打ち金型のうちの少なくとも1つである。金型は、例えば、対をなす型で構成されており、成形の度に、対をなす型同士が互いに接触した状態と非接触の状態とが繰り返される。すなわち、接触した状態から非接触の状態となり、その後、接触した状態となる一連の動作が1サイクルとして繰り返される。
【0027】
以降の説明では、金型3は射出成形金型とする。射出成形に用いられる金型3は、相対的に移動されて開閉される第1金型4と第2金型5とを有する。ここでの第1金型4及び第2金型5は、一方が相対的に移動されて開閉される金型を指し、他方が固定型を指す。固定型は必ずしも金型でなくてもよい。第1金型4及び第2金型5は、便宜的に固定型を金型とした呼び方である。
【0028】
射出成形のための成形機6は、一例として、金型3の固定型(例えば、第1金型4)と可動型(例えば、第2金型5)とによって形成されるキャビティ(空洞部分)に、シリンダ等で溶融させた成形材料としての合成樹脂をノズル等から射出して充填し、成形品を逐次、成形するよう構成されている。詳しくは、第1金型4と第2金型5とが閉状態のときに第1金型4と第2金型5との間に構成される空間に樹脂などの成形材料が注入され、その後、第1金型4と第2金型5とが開状態となって取り出される。上記空間に成形材料を射出することをショットと言う。
【0029】
金型3のショット数は上記空間に成形材料が射出された回数を指し、射出成形では、第1金型4と第2金型5との1回の開閉が1ショットに相当する。つまり、金型3は射出成形金型である場合、ショット数が金型3の開閉回数となる。
【0030】
図2を参照して、計数装置1は、金型3の開閉回数を計数する検出部14を有する。検出部14は、一例として、光学的に距離の変化を検出することで開閉回数を計数する。その場合、検出部14は、レーザ光を出射する出射部15と、レーザ光を受光する受光部16とを含む。
【0031】
図2及び
図3を参照して、計数装置1は、金型3のうちの一方の金型(例えば第1金型4)の側面4aに、検出部14の検出方向が他方の金型(第2金型5)を向くように取り付けられる。詳しくは、第2金型5又はその周辺には、対象面5aが設けられ、出射部15が対象面5aに向けてレーザ光B1を照射することで、照射光が対象面5aに照射される。照射されたレーザ光B1は対象面5aにて反射し、受光部16は、対象面5aからの反射光B2を受光する。
【0032】
対象面5aは、第1金型4と第2金型5とが相対的に移動して開閉される際に、第1金型4に対する距離が変化する面であって、一例として、
図3に示されたように、第2金型5の第1金型4に相対する面である。対象面5aは、第2金型5の第1金型4に相対する面に限定されず、検出部14が対向される金型3やその周辺部材の任意の検出部14の検出範囲内の面であってもよい。
【0033】
好ましくは、計数装置1は、さらに、センサ18を有している。センサ18は、金型3に関連して得られる計測値であって、一例として、金型3周囲の環境値を検出するものである。例えば、金型表面温度、周囲湿度を検出するセンサなどが該当する。
【0034】
計数装置1は、さらに、プロセッサ20及びメモリ21を含む。検出部14やセンサ18からの検出信号は、プロセッサ20に入力される。また、計数装置1はディスプレイ11を有し、プロセッサ20の制御に従って表示画面を表示する。
【0035】
メモリ21は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。メモリ21は、プロセッサ20によって実行されるプログラムを記憶している。
【0036】
プロセッサ20は、メモリ21に記憶されているプログラムを読み出して実行することによって、検出部14からの検出信号を用いて金型3の開閉回数を計数し、計数値をメモリ21に記憶する。
【0037】
プロセッサ20は、さらに、検出部14からの検出信号を用いて金型3のサイクルタイムを測定し、メモリ21に記憶する。サイクルタイムは、開閉動作の間隔であって、開閉動作の例えば開始を測定のタイミングとすると、第1の開閉動作の開始から、第1の開閉動作の次の第2の開閉動作の開始までの時間である。プロセッサ20は、開閉を検出するたびにサイクルタイムを測定する。
【0038】
プロセッサ20は、メモリ21に記憶されているプログラムを読み出して実行することによって、ディスプレイ11に計数情報を含む表示画面を表示させる。一例として、
図4に示される表示画面110をディスプレイ11に表示させる。計数情報は、表示画面110の表示111~表示115に示されるものを含む。
【0039】
詳しくは、表示画面110は、計数値、つまり、金型3の開閉回数の表示111と、サイクルタイムの表示112と、金型表面温度の表示113と、周囲湿度の表示114と、日時の表示115とを含む。
【0040】
表示111で表される計数値は、例えば、計数装置1が金型3を用いた成形における開閉の計数を開始してからの総ショット数である。総ショット数は、計数装置1の初期状態(例えば、計数装置1が金型に取り付けられたとき)からのショット数の累計値を指す。ここでは、金型3のメンテナンス毎にリセットされず、ショット数が累計され続けるものとする。この場合、表示111は、プロセッサ20が、メモリ21に記憶されている最新の計数値を表示させたものである。
【0041】
表示112は、メモリ21に記憶されている最新のサイクルタイムを表示させたものである。表示113,114は、センサ18から得られたセンサ信号から読み出した金型表面温度、周囲湿度を表示させたものである。表示115は、プロセッサ20の有するカレンダー機能に従って得られる現在の日時を表示させたものである。
【0042】
計数装置1は、さらに、通信装置17を有し、通信網7を介して管理装置8と通信可能である。通信装置17と管理装置8との通信は有線であっても無線であってもよい。
【0043】
プロセッサ20は、メモリ21に記憶されているプログラムを読み出して実行することによって、通信装置17に、計数値を含むデータD1を管理装置8に送信させる。データD1は、さらに、計数値に関連付けて、サイクルタイム、金型表面温度、周囲湿度、日時などを含む。好ましくは、データD1は、さらに、計数装置1の識別情報を含む。
【0044】
データD1は、所定のタイミングで送信される。所定のタイミングは、例えば、一定間隔、図示しない操作部で送信を指示するユーザ操作を受け付けたタイミング、及び、開閉が検出される都度、の少なくとも1つである。
【0045】
金型3の開閉が検出される都度、データD1が送信される場合、データD1は、検出された金型3の開閉の計数値やサイクルタイム、その検出されたタイミングでの金型表面温度などを含む。
【0046】
複数回、金型3の開閉が検出される所定期間ごとにデータD1が送信される場合、データD1は、検出された複数の開閉動作それぞれについての、計数値やサイクルタイム、検出されたタイミングでの金型表面温度などの組み合わせを含む。
【0047】
データD1の送信のタイミングはいずれであってもよいので、以降の説明では、1回の開閉動作についての計数値やサイクルタイム、及び、検出されたタイミングでの金型表面温度を含むデータ群を計数データとも称する。言い換えると、計数装置1から送信されるデータD1は、1又は複数の計数データを含んでいる。
【0048】
ユーザ端末9は、タブレット端末やスマートフォンやパーソナルコンピュータなどが想定されており、プロセッサ90とメモリ91とを有する。メモリ91は、プロセッサ90によって実行されるプログラムを記憶している。このプログラムは、金型3の管理を、ユーザ端末9を用いて行うためのアプリケーションである。ユーザ端末9は、さらに、通信装置93を有し、通信網7を介して管理装置8と通信可能である。
【0049】
ユーザ端末9は、カメラ92を有し、プロセッサ90がユーザ操作に従って制御を実行することにより撮像する。カメラ92は、プロセッサ90の制御に従って撮像を行ってもよい。すなわち、ユーザ操作が行われなくても、一定間隔などの予め規定されたタイミングに、自動的に撮像するものであってもよい。プロセッサ90は、上記アプリケーションの実行に従って、通信装置93に、カメラ92の撮像によって得られた画像データを含むデータD2を、通信網7を介して管理装置8に送信させる。
【0050】
図5を参照して、管理装置8は、プロセッサ81とメモリ82とを有する1台のコンピュータで構成される。管理装置8は、複数台のコンピュータが協働して構成されてもよい。メモリ82は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。管理装置8は、さらに、通信装置83を有し、通信網7を介して計数装置1やユーザ端末9と通信可能である。
【0051】
メモリ82は、プロセッサ81によって実行されるプログラム821を記憶している。プロセッサ81は、プログラム821を実行することによって管理動作のための演算処理を実行する。
【0052】
メモリ82は、さらに、計数情報を記憶するための計数情報DB(データベース)822を含む。計数情報は、計数装置1での計数値を含む情報であって、後述するプロセッサ81による蓄積処理813の結果に従って他の情報を関連付けられた計数値を含む。
【0053】
メモリ82は、さらに、画面テンプレートを規定した画面テンプレートテーブル823を有する。画面テンプレートは、計数装置1や周辺機器などの成形に用いられる装置の、表示画面のレイアウトを示す情報である。具体的には、どの位置にどのような情報が表示されるか、を示した情報である。画面テンプレートテーブル823は、画面テンプレートを装置ごとに規定している。これにより、計数装置1や周辺機器などの表示画面から、プロセッサ81での処理に必要な情報を得ることができる。
【0054】
プロセッサ81が実行する演算処理は、読取処理811を含む。読取処理811は、通信装置83が受信したデータD2に含まれる画像データを文字認識し、文字情報を読み取る処理を含む。文字認識は、一例として、光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)である。
【0055】
プロセッサ81が実行する演算処理は、蓄積処理813を含む。蓄積処理813は、データD2から読取処理811によって得られた計数装置1での計数値を、計数装置1から送信されたデータD1を用いて計数情報DB822に蓄積するための処理である。
【0056】
プロセッサ81が実行する演算処理は、算出処理812を含む。算出処理812は、計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理の一例であって、指標値を算出する処理である。指標値は、次回メンテナンスの時期の判断に用いることが可能な値を指す。算出処理812を行うため、メモリ82には、1個又は複数の基準値が記憶されている。
【0057】
指標値は、一例として、次回のメンテナンス時までに可能な金型3を用いた成形の回数、つまり、金型3の開閉回数(以下、残開閉数)である。残開閉数は、残ショット数ともいう。この場合、基準値は、一例として、前回(直前)のメンテナンス時における金型3の開閉回数(総ショット数)、及び、直前のメンテナンスから次回のメンテナンスまでに可能な金型3の開閉回数(以下、第1の基準回数;第1の基準ショット数)である。第1の基準回数は、例えば、予め設定されていている。第1の基準回数は、ユーザによって設定変更可能である。第1の基準回数は、例えば、5000程度の値に設定される。金型3の前回のメンテナンス時の開閉回数(総ショット数)は、計数情報DB822に計数値として記憶されている。第1の基準回数は、基準値としてメモリ82に記憶されている。
【0058】
プロセッサ81は算出処理812で、計数情報DB822から、金型3の前回のメンテナンス時の計数値(前回のメンテナンス時の総ショット数)を読み出す。そして、データD1の計数データに含まれる計数値、つまり、最新の計数値(最新の総ショット数)から、読み出した計数値を減じる。得られた値は、前回のメンテナンス時からの金型3の開閉回数となる。
【0059】
さらにプロセッサ81は、メモリ82から第1の基準回数を読み出し、第1の基準回数から、前回のメンテナンス時からの開閉回数を減じることによって指標値としての残開閉数(残ショット数)を得る。この指標値が表示されることによって、ユーザは、次回メンテナンスまでに可能な金型3の残開閉数が分かる。
【0060】
残開閉数は、他の演算方法で算出されてもよい。例えば、基準値として、次回のメンテナンス時における金型3の開閉回数(以下、第2の基準回数;第2の基準ショット数)を用いて算出されてもよい。第2の基準回数は、基準値としてメモリ82に記憶されている。
【0061】
プロセッサ81は、メモリ82から第2の基準回数を読み出し、第2の基準回数から、データD1の計数データに含まれる計数値、つまり、最新の計数値(最新のショット数)を減じることによって指標値を得る。この指標値が得られることによって、次回メンテナンスまでの金型3の残開閉数が分かる。
【0062】
指標値は、他の例として、前回のメンテナンス時からの開閉回数であってもよい。この場合、基準値は、前回のメンテナンス時における金型3の開閉回数である。プロセッサ81は、計数情報DB822から、金型3の前回のメンテナンス時の計数値を読み出し、データD1の計数データに含まれる計数値、つまり、最新の計数値(総ショット数)から減じることで指標値を得る。この指標値が得られることによって、第1の基準回数を予め知っている場合には残開閉数が分かる。第1の基準回数は、画面に表示されてもよい。
【0063】
プロセッサ81が実行する演算処理は、出力処理814を含む。出力処理814は、計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理の一例であって、計数値に基づく表示画面をユーザ端末9などの他の装置に表示させるように出力する処理を含む。管理装置8がディスプレイを有する場合、出力処理814は自身のディスプレイに表示させることを含んでもよい。これにより、金型3を用いた成形の現場から遠隔であっても計数値に基づく表示画面を見ることができ、遠隔にて管理が可能になる。
【0064】
好ましくは、出力処理814は、サイクルタイム平均値を算出する処理を含む。サイクルタイム平均値は、金型3の複数回の開閉動作において測定された時間の合計を開閉回数で除して得られる。出力処理814においては、サイクルタイム平均値が出力されてもよい。
【0065】
好ましくは、プロセッサ81が実行する演算処理は、判定処理816を含む。判定処理816は、計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理の一例であって、メモリ82に記憶されている第1の基準回数又は第2の基準回数(これらを代表させて基準回数とのみ称する)の適否を判定する処理である。基準回数の適否は、基準回数が多すぎると判定することと、少なすぎると判定することのいずれであってもよい。すなわち、次回メンテナンスの予定が早すぎる、を判定することと、遅すぎる、を判定することとの少なくとも一方を含む。また、判定処理816は、基準回数が適切でないと判定された場合に、適切な基準回数、つまり、適切な次回メンテナンス時期を予測する予測処理817を含んでもよい。
【0066】
管理システム100における金型3の管理方法について説明する。
図1を参照して、成形機6にセットされた金型3に取り付けられた計数装置1は、金型3の開閉回数を計数する。好ましくは、計数装置1は、金型3の開閉を検出するごとに計数するとともに、金型表面温度などの計測値の検出も行う。そして、ディスプレイ11の表示画面を更新する。計数装置1のディスプレイ11の表示画面は、一例として
図4の表示画面110である。
【0067】
また、計数装置1は、1回の開閉を検出したタイミングで得られた計数データを1又は複数含むデータD1を、所定のタイミングで管理装置8に送信する(ステップS1)。
【0068】
ユーザ端末9は、一例として、成形機6のユーザが携帯している。ユーザがユーザ端末9を用いて金型3の管理を行う際、金型3の管理を行うためのアプリケーションを起動させる。
【0069】
図6の入力画面900は、アプリケーションが起動するとディスプレイ94に表示される、情報を入力するための画面の一例である。入力画面900は、ユーザ情報として、成形機6のオペレータの識別情報の入力欄901、管理対象とする金型3の識別情報の入力欄902、及び、カメラ92での撮像を指示するボタン903とを含む。また、入力画面900は、後述する計数結果を含む画面の表示を指示するボタン904を含んでもよい。
【0070】
なお、アプリケーションが起動すると、図示しないログイン画面がディスプレイ94に表示されてもよい。その場合、ログイン画面においてユーザ情報の入力を受け付けることができる。
【0071】
また、金型3の識別情報は、入力欄902への入力に替えて、後述の撮像時に金型3に設けられた表示311を撮像することによって得られるものでもよい。
【0072】
ユーザ情報は、ユーザの種類を特定する情報を含んでもよい。金型3を用いた成形におけるユーザの種類として、オペレータ、管理者、管理責任者などの複数の種類が考えられる。入力画面900では、ユーザの識別情報と、ユーザの種類の識別情報との、少なくとも1つの入力を受け付ける。
【0073】
アプリケーションは、ユーザの種類に応じて操作権限を異ならせてもよい。例えば、入力されたユーザの種類がオペレータである場合、アプリケーションはボタン904を非表示又は反転表示するなどして、計数結果を含む画面の表示の指示を行えないようにしてもよい。これにより、ユーザの種類に応じて管理の権限を設定することができ、柔軟な管理が実現される。
【0074】
金型3を用いた成形が行われているとき、ユーザは、計数装置1のディスプレイ11をカメラ92の撮像範囲として、ユーザ端末9の入力画面900でボタン903を操作する。これにより、カメラ92は、計数装置1のディスプレイ11の表示画面を撮像する(ステップS2)。
【0075】
カメラ92の撮像による画像データが得られることによって、アプリケーションの実行に従って、ディスプレイ94に表示された入力画面900は表示画面910に切り替わる。表示画面910は、画像データに含まれる表示画面に表示された金型3の開閉時のイベントを入力するための入力画面の一例である。
【0076】
イベントは、金型を用いた作業工程において生じるイベントである。金型を用いた作業工程は、金型を用いた成形、加工、及び、その他の金型を用いたあらゆる作業を含む。金型を用いた成形において生じるイベントは、例えば、金型3を用いて通常の工程で製品を成形(以下、通常量産)する際に生じるイベント、メンテナンス時に生じるイベント、トラブル対応時に生じるイベント、などを含む。
【0077】
通常量産する際に順に生じるイベントの一例として、通常量産の開始に先立つ捨て打ちや試し打ちなどの準備工程(以下、捨て打ち)の開始(
図6では「1」)、通常量産の開始(
図6では「2」)、及び、通常量産の終了(
図6では「3」)が挙げられる。表示画面910はそれぞれを表すボタン911A,911B,911Cを含む。
【0078】
メンテナンス時やトラブル対応時のイベントは、開始と終了とがこの順に生じる。表示画面910は、トラブル対応の開始及び終了をそれぞれ表すボタン912A,912B、並びに、メンテナンスの開始及び終了それぞれ表すボタン913A,913Bを含む。表示画面910は、その他のイベントを表すボタンを含んでもよい。なお、表示画面910も、入力画面900と同様に、後述する計数結果を含む画面の表示を指示するボタン914を含んでもよい。
【0079】
表示画面910は、これらボタン911A~913Bに対するユーザ操作を受け付ける。このユーザ操作によって、カメラ92の撮像で得られた画像データに含まれる表示画面に表示された、金型3の開閉時のイベントが指定される。
【0080】
イベントを指定するユーザ操作を受けると、ユーザ端末9は、アプリケーションの実行に従って、ステップS2で得られた画像データと表示画面910でのユーザ操作を示す信号とを含むデータD2を管理装置8に送信する(ステップS3)。
【0081】
詳しくは、
図7を参照して、成形機6で金型3を用いた成形の通常量産を行う場合、成形機6の電源投入後、時刻t1から時刻t2までの期間A1で捨て打ちを行い、時刻t2から時刻t3までの期間A2で通常量産を行っていたとする。
【0082】
このとき、ユーザは、成形機6の電源投入後、ユーザ端末9を用いて時刻t1において計数装置1に表示される画面121を撮像した後、画面910にてボタン911Aを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0083】
次に、ユーザは、通常量産の開始時である時刻t2において、ユーザ端末9を用いて計数装置1に表示される画面122を撮像した後、画面910にてボタン911Bを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0084】
次に、ユーザは、通常量産の終了時である時刻t3において、ユーザ端末9を用いて計数装置1に表示される画面123を撮像した後、画面910にてボタン911Cを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0085】
データD2は、
図7に表されたように、ユーザ端末9の識別情報を示すデータ201、金型3の識別情報を示すデータ202、イベントを示すデータ203、及び、画像データ204を含む。また、データD2は、入力画面900で入力されたユーザの識別情報を示すデータ205をさらに含む。
【0086】
ボタン911Aで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、時刻t1の画面121の画像データ204から計数値C1(2040)を取得する。また、時刻T1(8:15)を取得する。
【0087】
ボタン911Bで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、時刻t2の画面122の画像データ204から計数値C2(2045)を取得する。また、時刻T2(8:20)を取得する。
【0088】
ボタン911Cで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、時刻t3の画面123の画像データ204から計数値C3(3094)を取得する。また、時刻T3(16:10)を取得する。
【0089】
データD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、画面121の画像データから計数値C1及び時刻T1を、画面122の画像データから計数値C2及び時刻T2を得、画面123の画像データから計数値C3及び時刻T3を得る。プロセッサ81は、下の式(1)~式(3)によって、それぞれ、正味生産数PN、正味生産時間PT、及び、平均サイクルタイムATを算出する。正味生産数は、通常量産の開始から終了までの期間のショット数、正味生産時間は通常量産の開始から終了までの期間の長さを指す。
PN1=C3-C2=3094-2045=1049 …式(1)
PT1=T3-T2=(16:10)-(8:20)=7h50m …式(2)
AT=(T3-T2)/(C3-C2)
=7h50m/1049=26.88s …式(3)
【0090】
イベントがトラブル対応でも同様である。すなわち、ユーザは、トラブル対応の開始時において計数装置1に表示される画面を撮像した後、画面910にてボタン912Aを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0091】
次に、ユーザは、トラブル対応の終了時において計数装置1に表示される画面を撮像した後、画面910にてボタン912Bを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0092】
ボタン912Aで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、画像データ204から計数値C4(例えば4045)を取得する。また、時刻T4(例えば14:35)を取得する。
【0093】
ボタン912Bで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、画像データ204から計数値C5(例えば4064)を取得する。また、時刻T5(例えば14:52)を取得する。
【0094】
プロセッサ81は、下の式(4)及び式(5)によって、それぞれ、正味停止時間PN2、及び、トラブル対応時間PT2を算出する。正味停止時間は、トラブル対応の開始から終了までの期間のショット数を指す。
PN2=C5-C4=4064-4045=19 …式(4)
PT2=T5-T4=(14:52)-(14:35)=17m …式(5)
【0095】
イベントがメンテナンスでも同様である。すなわち、ユーザは、メンテナンスの開始時において計数装置1に表示される画面を撮像した後、画面910にてボタン913Aを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0096】
次に、ユーザは、メンテナンスの終了時において計数装置1に表示される画面を撮像した後、画面910にてボタン913Bを操作してイベントを指定する。これにより、ステップS3で管理装置8にデータD2が送信される。
【0097】
ボタン913Aで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、画像データ204から計数値C6(例えば5090)を取得する。また、時刻T6(例えば09/02 09:30)を取得する。
【0098】
ボタン913Bで表されたイベントを示すデータ203を含むデータD2を取得した管理装置8のプロセッサ81は、データD2に含まれる、画像データ204から計数値C7(例えば5090)を取得する。また、時刻T7(例えば09/05 11:45)を取得する。
【0099】
なお、メンテナンス時には計数装置1での計数は行われていないため、表示画面に計数値の表示が含まれていなくてもよい。又は、データ203がボタン913A又ボタン913Bで表されたイベントを示すデータである場合には、プロセッサ81は計数値を読み取らなくてもよい。
【0100】
プロセッサ81は、下の式(6)によって、メンテナンス時間PT3を算出する。
PT3=T7-T6=(09/05 11:45)-(09/02 09:30)
=3d2h15m …式(6)
【0101】
データD1とデータD2とを取得した管理装置8は、それぞれのデータをメモリ82にいったん格納する。また、データD1から上記の式(1)~(6)それぞれによって得られた値も、表示用の値としてメモリ82に格納する。そして、管理装置8はこれらデータを用いて管理動作を行う(ステップS4)。ステップS4の管理動作は、データD2に含まれる画像データ204に対する読取処理811を含む。
【0102】
画像データ204に示される表示画面が
図4の表示画面110である場合、プロセッサ81は読取処理811において、表示111の部分から計数値、表示112の位置からサイクルタイム、表示113の位置から金型表面温度、表示114の位置から周囲湿度、及び、表示115の位置から日時を示すテキストを取得する。取得されたテキストは読取データとしてメモリ82にいったん格納される。
【0103】
好ましくは、データD2が計数装置1の識別情報を含む場合、プロセッサ81は読取処理811において、画面テンプレートテーブル823から計数装置1に応じた画面テンプレートを選択し、画面テンプレートに指定された位置から取得されたテキストを、画面テンプレートにおいてその位置と対応付けられている情報として取得する。これにより、計数装置の種類が複数ある場合であっても、管理装置8はデータD2から必要な情報をテキストデータとして得ることができる。
【0104】
ステップS4において、管理装置8のプロセッサ81は、
図8のフローチャートに表された処理を実行する。
図8を参照して、処理の開始にあたって、プロセッサ81は、メモリ82から計数データ及び読取データを読み出す(ステップS101)。
【0105】
プロセッサ81は、読み出した計数データと読取データとを対応付け、対応付けたデータを計数情報DB822に蓄積する(ステップS103,S105)。対応付けることは、対応する計数データに対して、データD2で指定されたイベントを示すデータを関連付けることを含む。関連付けることは、一例として付加することである。
【0106】
詳しくは、プロセッサ81は、読み出した計数データのうち、データD2に含まれる計数値が一致する計数データを抽出する(ステップS103でYES)。計数値は、データの同期を担保する情報の一例であって、他の例として時刻情報を用いてもよい。計数値を用いる方が計数装置1とユーザ端末9との同期が不要となる分、処理が容易になる。
【0107】
図9を参照して、計数データD11~D18がメモリ82から読み出されたものとする。これら計数データD11~D18に、
図7の時刻t1、t2、t3のそれぞれで得られたデータD2の読出しデータを対応付けて計数情報DB822に蓄積する例について説明する。
【0108】
この場合、各読出しデータの計数値C1,C2,C3を用い、計数データD11~D18のうち、それぞれ計数値C1,C2,C3と一致する計数データD11,D14,D18を抽出する。そして、計数データD11,D14,D18に、各読出しデータに含まれるイベントを表すデータが付加される(
図9)。
【0109】
このように、計数データとイベントとが関連付けられることによって、計数データが得られた際の金型を用いた作業工程時に生じたイベントを判別可能になる。
【0110】
対応付けることは、計数データにイベントを関連付けることと、金型3の識別情報を関連付けることとの少なくとも一方である。金型3の識別情報が関連付けられることにより、複数の金型3のそれぞれの管理が容易になる。
【0111】
また、対応付けることは、さらに、ユーザの識別情報を関連付けることであってもよい。これにより、ユーザごとの管理も容易になる。ユーザごとの管理は、例えば、オペレータごとの作業開始や終了を把握すること、作業時間を把握すること、の少なくとも1つを含む。また、金型3を用いた成形とオペレータとの組み合せごとの生産性を算出することを含んでもよい。これにより、データを生産計画や要員配置計画や評価などに利用が可能になる。
【0112】
プロセッサ81は、計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理の一例として、指標値を算出する算出処理を実行する(ステップS106)。ステップS106では、例えば、計数情報DB822に記憶されている前回のメンテナンス時の計数値と最新の計数値と基準回数とを用いて残開閉数を算出する。
【0113】
プロセッサ81は、計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理の一例として、計数結果を含む画面の表示を行わせる表示処理を実行する(ステップS107)。ステップS107は、一例として、ユーザ端末9の入力画面900や、イベントを指定する表示画面910において、ボタン904、914が操作されることで行われてもよい。
【0114】
ステップS107での表示は、ユーザ端末9のディスプレイ94や、図示しない他の表示装置などである。これにより、金型3を用いた成形の現場から遠隔でも成形の状況を確認することができる。また、ステップS107でリアルタイムの表示を行う場合、遠隔でリアルタイムに確認することができる。さらに、遠隔で表示させることで、複数個所における成形を集中的に管理することもできる。
【0115】
ステップS107でプロセッサ81は、計数情報DB822から最新の計数データを読み出し、その計数データを用いて
図10の表示画面920をユーザ端末9のディスプレイ94に表示させる。詳しくは、
図10を参照して、表示画面920は、計数データから得られる情報の表示として、サイクルタイムの表示923と、金型表面温度の表示924と、周囲湿度の表示925と、計数装置1で計数された金型3の開閉回数の累計の表示926と、を含む。
【0116】
また、表示画面920は、計数データにデータD2を対応付けて用いた表示として、管理対象の金型の識別情報の表示921と、ユーザの識別情報の表示922と、を含む。これらが計数値とともに表示されることによって、管理対象としている金型3を容易に把握することができる。また、成形を行っているオペレータを容易に把握することができる。
【0117】
また、表示画面920は、計数データにデータD2を対応付けて用いた表示として、前回のメンテナンスからの開閉回数の表示927と、残開閉数の表示928と、前回メンテナンス実行時の表示929と、前回メンテナンス時の開閉回数の表示931と、を含む。なお、
図10の例において、表示927に含まれる「4200」は前回のメンテナンスからの開閉回数の表示であり、「5000」は第1の基準回数の表示である。これらが表示されることによって、次回メンテナンスに適したタイミングを容易に判定することができる。
【0118】
なお、
図10の例において、表示927に含まれる「4200」、及び、表示928に含まれる「800」は、いずれも、プロセッサ81が算出処理812を実行することで算出される指標値X1,X2である。
【0119】
指標値X1の具体的な算出方法は以下のようになる。すなわち、計数情報DB822より、以下の値V1を読み出す。また、メモリ82に記憶されている、下の基準値V2Aを読み出す。
現在の総ショット数V1=34800
前回のメンテナンス時における総ショット数V2A=30600
【0120】
指標値X1はこれら値V1,V2Aを用いて、下の式で得られる。
指標値X1=V1-V2A=34800-30600=4200
【0121】
指標値X2の具体的な算出方法は以下のようになる。すなわち、プロセッサ81は、指標値X1を算出した上で、さらに、メモリ82に記憶されている、以下の基準値V2Cを読み出す。
直前のメンテナンスから次回のメンテナンスまでに可能なショット数(第1の基準ショット数)V2C=5000
【0122】
指標値X2はこれら基準値V2C及び指標値X1を用いて、下の式で得られる。
指標値X2=V2C-(V1-V2A)
=V2C-X1=5000-4200=800
【0123】
なお、指標値X2の算出方法の他の具体例は以下のようになる。すなわち、プロセッサ81は、計数情報DB822より、以下の値V1を読み出す。また、メモリ82に記憶されている、下の基準値V2Bを読み出す。
現在の総ショット数V1=34800
次回のメンテナンス時における総ショット数(第2の基準ショット数)V2B=35600
【0124】
指標値X2はこれら値V1,V2Bを用いて、下の式で得られる。
指標値X2=V2B-V1=35600-34800=800
【0125】
表示923のためのサイクルタイムの値は、計数データに含まれる金型3の開閉ごとに測定された値と、管理装置8で算出される平均サイクルタイムの値と、の少なくとも一方である。
【0126】
表示923は、平均値サイクルタイムの値と金型3の開閉ごとに測定された値との乖離が閾値以上の場合、及び、閾値以上のデータが所定数連続する場合の少なくとも一方において、異常報知用の表示とされてもよい。なお、異常報知用の表示に替えて、又は加えて、特定のユーザ端末へメッセージが送信されてもよい。これにより、サイクルタイムの異常やばらつきが報知されるようになる。
【0127】
表示画面920は、さらに、グラフ表示を指示するボタン932を含む。ステップS107において、プロセッサ81は、ボタン932を操作されると、
図11の表示画面940のようなグラフ表示を行ってもよい。表示画面940は、計数情報DB822に蓄積された計数値から得られるパラメータを時系列に従って表示する表示941を含む。計数値から得られるパラメータは、計数値とサイクルタイムとの少なくとも一方を含む。
【0128】
具体的には、プロセッサ81は、前回のメンテナンス時の計数データから最新の計数データまでを計数情報DB822から読み出して、サイクルタイムを時系列に表示させる。サイクルタイムは、計数値から得られるパラメータの一例である。サイクルタイムに替えて計数値であってもよい。
図11の表示941は、前回のメンテナンス時からの、サイクルタイムと金型表面温度とそれぞれを時系列に表示したものである。なお、ここでの時系列は、時間経過に沿って表示することを指し、
図11に示されたように、メンテナンス時からの計数値の順に並べることを含む。これにより、計数装置1からのサイクルタイムの時間変化が一目でわかる。また、サイクルタイムの時間変化とともに金型表面温度の時間変化も一目でわかる。
【0129】
好ましくは、表示941は、少なくともサイクルタイムの異常と正常との境界値の表示944を含む。境界値は、一例として、管理基準値や規則によって定められた値などである。境界値は、
図11の例のように一定の値(例えば20s)でもよいし、前回メンテナンスからの時間経過に従って変化するものであってもよい。これにより、サイクルタイムの境界値との比較を一目で把握できる。このため、成形における設備の異常や、成形品の品質異常の前兆を遠隔でも把握することができる。
【0130】
より好ましくは、プロセッサ81は、サイクルタイムの境界値からの乖離が閾値以上である場合に、その旨を示す表示943を行う。なお、表示943に替えて、又は加えて、特定のユーザ端末へのメッセージの送信であってもよい。これにより、異常の発生が容易に把握され、迅速な対処が可能になる。また、次回メンテナンスのタイミングの判断に有用となる。
【0131】
好ましくは、プロセッサ81は、イベントの内容を用いて表示943の要否を判定する。一例として、メンテナンスの直後や捨て打ちの期間などの予め設定された期間においては、計数データに含まれる値の境界値からの乖離が閾値以上であっても、表示943を行わないと判定する。これにより、実際に使用に即して柔軟に表示943を行うことができる。
【0132】
好ましくは、表示941は、計数データに対応付けられたイベントを表す表示942を含む。表示画面940ではトラブルの開始と終了との間のトラブル期間を示す表示942が含まれる。その他、通常量産の期間を示す表示が含まれてもよい。これにより、計数データに含まれるデータとともにイベントを一目で把握することができる。
【0133】
表示画面920は、さらに、比較表示を指示するボタン933を含む。ステップS107において、プロセッサ81は、ボタン933を操作されると、
図12の表示画面950のようなグラフ表示を行ってもよい。表示画面950は、計数情報DB822に蓄積されている複数の計数データを、特定のイベントを基準時期として所定期間ごとに比較可能に表示する画面である。
【0134】
詳しくは、表示画面950は、基準時期を直前のメンテナンス時とし、直前のメンテナンス時からのデータの変化の表示を含む。すなわち、メンテナンス間隔で区分した、直前のメンテナンス時からのサイクルタイムの時間変化の表示951と金型表面温度の時間変化の表示952とを含む。表示951,952において、「現在」は前回のメンテナンス時から最新の計数データまでの値の変化を指し、「前期」は前回メンテナンスより前の計数データについて、その直前のメンテナンス時からその次のメンテナンス時までの計数データの値の変化を指している。前回メンテナンスより前は、前回メンテナンスの直前に限定されず、それより前であってもよい。
【0135】
このようにメンテナンス間隔で計数データを区分することで、メンテナンス間の成形における様々な状態を一目で把握することができる。
【0136】
所定期間ごとに比較可能に表示することは、一例として、
図12に表されたようにメンテナンス時などの基準時を一致させて複数の期間のデータを重ねて表示することである。
図12の例では、前回のメンテナンス時から最新の計数データまでのサイクルタイムの時間変化及び金型表面温度の時間変化が、それぞれ、前回メンテナンスより前の計数データについて、その直前のメンテナンス時からその次のメンテナンス時までのサイクルタイムの時間変化及び金型表面温度の時間変化と重ねて表示されている。
【0137】
これにより、データの挙動の変化を一目で把握することができる。
図12の例の場合、直前のメンテナンス時からの時間経過Tまでは挙動が概ね一致しているものの、時間経過T以降は、データの乖離が大きくなっていることが把握される。これより、金型3の劣化が推定される場合もある。また、次回メンテナンス時期の検討に用いることもできる。
【0138】
なお、基準時期はメンテナンス時に限定されない。他の例として、特定の日や、直前のメンテナンスからの累積計数の特定の値を基準時期としてもよい。また比較可能に表示することは重ねて表示することに限定されない。他の例として、基準時期ことに共通する特定のマークを付して表示するものであってもよい。
【0139】
なお、表示は、
図11,12の例に限定されない。他の例として、プロセッサ81は、指定された複数のユーザ情報にそれぞれ関連付けられた計数データから得られる値を比較可能に表示してもよい。また、異なる種類の金型について計数データから得られる値を比較可能に表示してもよい。また、ユーザ情報や金型などの組み合わせで選んだ計数データを比較可能に表示してもよい。計数データにユーザ端末9から得られた様々な情報が関連付けられていることによって、このように、これら情報をパラメータとして表示をさせることができる。それにより、生産管理や保守計画や要員配置などの様々な検討に有用なデータが出力されるようになる。
【0140】
表示画面920は、さらに、次回メンテナンス時期の判定を指示するボタン934を含んでいてもよい。すなわち、計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理の、計数結果を含む画面の表示の他の例として、プロセッサ81は次回メンテナンスの時期の判定を行ってもよい。
【0141】
管理装置8のメモリ82には、次回メンテナンスの時期に対応させた基準回数が記憶されている。基準回数が大きいほど次回メンテナンスまでの期間が長くなり、基準回数が小さいほど次回メンテナンスまでの期間が短くなる。つまり、次回メンテナンスの時期を判定することは、メモリ82に記憶されている基準回数の適否を判定することである。
【0142】
一例として、プロセッサ81は、
図11の表示943を行う頻度が閾値以上になった場合に、記憶されている基準回数が大きい、つまり、メンテナンス時期を早めた方がよいと判定する。これにより、金型3の不具合を未然に防ぐことができる。
【0143】
逆に、過去の計数データでは得られる値の境界値からの乖離が大きかった期間が閾値以下である場合など、プロセッサ81は、記憶されている基準回数が小さい、つまり、メンテナンス時期を遅らせた方がよいと判定してもよい。これにより、過剰なメンテナンスを抑制し、生産性の低下を抑えることができる。
【0144】
計数情報DB822に蓄積されたデータを用いた処理は、さらに他の例として、表示画面920,940,950に表示されたデータを他の装置に送信する処理であってもよい。他の装置は、例えば、成形の保守管理を行う装置、生産管理を行う装置、オペレータの評価を行う装置、などであってもよい。また、計数データを入力値とし、適切なメンテナンス時期の予測値や適切な設定値などを出力値とするよう機械学習されたサーバなどに入力値として渡し、得られた出力値を送信する処理であってもよい。このような処理が行われることで、管理システム100において蓄積されたデータを様々な局面において有用に活用させることができる。
【0145】
以上の例では、ユーザ端末9で表示画面を撮像することで管理装置8において金型3の管理に用いられる装置は計数装置1のみに限定されず、計数装置1に加えて成形に用いられる周辺機器であってもよい。周辺機器は、金型3が取り付けられた成形機6以外の成形のための装置であって、材料乾燥装置、材料輸送機、金型温度調節機、媒体温度調節機、金型冷温調機、金型冷却機、配合装置、及び、粉砕機の少なくとも1つを含む。
【0146】
この場合、プロセッサ81は、表示画面が撮像された周辺機器に対応した画面テンプレートを、画面テンプレートテーブル823から読み出す。そして、プロセッサ81は読み出した画面テンプレートを用いて、規定された位置から規定された情報を読み出すことによって読出データを得る。読出データは、計数データに関連付けられて、計数情報DB822に蓄積される。これにより、計数データに様々なデータを対応付けることが可能になり、多面的な金型3の管理が可能になる。
【0147】
なお、画像データを文字認識する読取処理は、ユーザ端末9側で行われてもよい。この場合、データD2は、画像データに替えて読取データを含む。これにより、データD2のサイズが抑えられ、通信の負荷を低減される。
【0148】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 :計数装置
3 :金型
4 :第1金型
4a :側面
5 :第2金型
5a :対象面
6 :成形機
7 :通信網
8 :管理装置
9 :ユーザ端末
11 :ディスプレイ
14 :検出部
15 :出射部
16 :受光部
17 :通信装置
18 :センサ
20 :プロセッサ
21 :メモリ
42 :メモリ
81 :プロセッサ
82 :メモリ
83 :通信装置
90 :プロセッサ
91 :メモリ
92 :カメラ
93 :通信装置
94 :ディスプレイ
100 :管理システム
110 :表示画面
111 :表示
112 :表示
113 :表示
114 :表示
115 :表示
121 :画面
122 :画面
123 :画面
201 :データ
202 :データ
203 :データ
204 :画像データ
205 :データ
311 :表示
811 :読取処理
812 :算出処理
813 :蓄積処理
814 :出力処理
816 :判定処理
817 :予測処理
821 :プログラム
822 :計数情報DB
823 :画面テンプレートテーブル
900 :入力画面
901 :入力欄
902 :入力欄
903 :ボタン
904 :ボタン
910 :表示画面
911A :ボタン
911B :ボタン
911C :ボタン
912A :ボタン
912B :ボタン
913A :ボタン
913B :ボタン
914 :ボタン
920 :表示画面
921 :表示
922 :表示
923 :表示
924 :表示
925 :表示
926 :表示
927 :表示
928 :表示
929 :表示
931 :表示
932 :ボタン
933 :ボタン
934 :ボタン
940 :表示画面
941 :表示
942 :表示
943 :表示
944 :表示
950 :表示画面
951 :表示
952 :表示
A :矢印
A1 :期間
A2 :期間
B1 :レーザ光
B2 :反射光
C1 :計数値
C2 :計数値
C3 :計数値
D1 :データ
D11 :計数データ
D12 :計数データ
D13 :計数データ
D14 :計数データ
D15 :計数データ
D16 :計数データ
D17 :計数データ
D18 :計数データ
D2 :データ
T :時間経過
T1 :時刻
T2 :時刻
T3 :時刻