(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072761
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220510BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020182389
(22)【出願日】2020-10-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り [ウェブサイトの掲載日] 令和2年3月19日 [ウェブサイトのアドレス] https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000054862.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り [ウェブサイトの掲載日] 令和2年8月3日 [ウェブサイトのアドレス] https://peraichi.com/landing_pages/view/u94gc
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】520216622
【氏名又は名称】有限会社秀徳
(74)【代理人】
【識別番号】100218970
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 肇
(72)【発明者】
【氏名】中西 佑介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】店員が顧客とコミュニケーションを取りながら、効率的に接客をすることを可能する技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、店舗における情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、通知ステップと、接続ステップとを実行するように構成される。通知ステップでは、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知する。ここで呼出情報は、第1の顧客端末の識別子を含む情報で、第1の顧客端末に対する入力によって生成される。接続ステップでは、店員端末での呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と店員端末とのテレビ会議を接続する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における情報処理システムであって、
通知ステップと、接続ステップとを実行するように構成され、
前記通知ステップでは、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知し、
ここで前記呼出情報は、第1の顧客端末の識別子を含む情報で、前記第1の顧客端末に対する入力によって生成され、
前記接続ステップでは、店員端末での前記呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と前記店員端末とのテレビ会議を接続する、
もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記応答入力は、ワンクリック操作である、
もの。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記通知ステップでは、前記店員端末が、前記呼出情報を通知する、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記通知ステップでは、店舗端末が、前記呼出情報を通知し、
前記店舗端末は、前記店舗に常設された端末である、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記第2の顧客端末は、前記顧客が受諾を示す入力操作ができない、
もの。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記飲食店は複数であり、
前記呼出情報は、複数店舗にわたって前記店員が把握可能な態様で通知される、
もの。
【請求項7】
請求項1~請求項6の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
表示制御ステップをさらに実行するように構成され、
前記表示制御ステップでは及び前記テレビ会議に含まれる音声の翻訳結果を表示するように制御する及び
もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
店員が顧客に接客する場合、店員が顧客のところに出向くか、顧客が店員を呼び、店員と顧客が直接対面して接客を行うのが一般的である。例えば、飲食店で店員が顧客から注文を取る場合、店員が顧客の位置する客席に出向いて、直接顧客から注文内容を聞くことが行われている。また、量販店などの大型店では、商品の陳列棚が広範囲で顧客が欲しい商品の陳列場所が分からない場合に、店員に商品の陳列場所を聞く場合もある。
【0003】
一方、近年は、顧客がタブレット端末等により、店員とのコミュニケーションを介さず注文したい料理を選択して注文を行うという方法が用いられることがある。特許文献1には、顧客が端末を操作することにより料理を注文する飲食店向けオーダシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、顧客が端末を操作して注文を行う方法では、直接店員が商品の魅力を説明したり、おすすめの商品を提案することで顧客に注文を促すことができない。そのため、店員が直接注文を取る場合より、客単価が減少してしまうという問題がある。一方、従来の接客方法では、店員が一旦自身の作業を止めて顧客に接客することで時間のロスが生じ、生産性の低下を招くという問題が生じる。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、店員が顧客とコミュニケーションを取りながら、効率的に接客をすることを可能する技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、店舗における情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、通知ステップと、接続ステップとを実行するように構成される。通知ステップでは、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知する。ここで呼出情報は、第1の顧客端末の識別子を含む情報で、第1の顧客端末に対する入力によって生成される。接続ステップでは、店員端末での呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と店員端末とのテレビ会議を接続する。
【0008】
これにより、店員が顧客とコミュニケーションを取りながら、効率的に接客をすることを可能する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の構成概要を示す図である。
【
図2】店員端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】店員端末3の機能を示す機能ブロック図である。
【
図4】情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図6】店員端末3の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。
【
図7】店員端末3の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。
【
図8】店員端末3の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成概要を示す図である。
【0015】
1.1 情報処理システム1
情報処理システム1は、店舗における情報処理システム1である。情報処理システム1は、第1の顧客端末2と、店員端末3と、第2の顧客端末4と、店舗端末5とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成される。店舗が、飲食店である場合を例に説明する。
【0016】
1.2 第1の顧客端末2
第1の顧客端末2は、飲食店に来店した顧客が操作するものであり、飲食店の各テーブルに設置される。また、第1の顧客端末2は、呼び出しベル、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて顧客が店員を呼び出し可能なものであれば、その形態は問わない。
【0017】
第1の顧客端末2は、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素が第1の顧客端末2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。なお、表示部を有してもよい。
【0018】
表示部及び入力部は、例えば、第1の顧客端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。入力部は、表示部と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。
【0019】
通信部、記憶部及び制御部の具体的な説明については、次に説明する店員端末3における通信部31、記憶部32及び制御部33の記載を参照されたい。
【0020】
1.3 店員端末3
店員端末3は、飲食店の店員が操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて店員端末3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。店員は、飲食店に来店した顧客に対して接客を行う店員である。
【0021】
図2は、店員端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。店員端末3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35とを有し、これらの構成要素が店員端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0022】
(通信部31)
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0023】
(記憶部32)
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部33によって実行される店員端末3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0024】
特に、記憶部32は、呼出情報6、翻訳結果7等を記憶する。
【0025】
(制御部33)
制御部33は、店員端末3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、店員端末3に係る種々の機能を実現する。すなわち、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部(
図3参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0026】
表示部34と、入力部35との具体的な説明については、第1の顧客端末2における表示部と、入力部との記載を参照されたい。
【0027】
1.4 第2の顧客端末4
第2の顧客端末4は、顧客が操作するものであり、飲食店の各テーブルに設置される。第2の顧客端末4は、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて店員端末3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0028】
第2の顧客端末4は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素が外部の第2の顧客端末4の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。各構成要素の説明は第1の顧客端末2及び店員端末3の記載を参照されたい。
【0029】
1.5 店舗端末5
店舗端末5は、店舗に常設された端末であり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて呼出情報6を店員に通知可能なものであれば、その形態は問わない。
【0030】
店舗端末5は、表示部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素が外部の店舗端末5の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。各構成要素の説明は第1の顧客端末2及び店員端末3の記載を参照されたい。
【0031】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。
図3は、店員端末3の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0032】
具体的には、店員端末3(制御部33)は、各機能部として受付部331と、通知部332と、接続部333と、表示制御部334とを備える。
【0033】
(受付部331)
受付部331は、受付ステップを実行する。受付部331は、通信部31又は記憶部32を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、受付部331は、第1の顧客端末2及び/又は第2の顧客端末4からネットワーク及び通信部31を介して種々の情報を受け付けるように構成される。具体的には、受付部331は、第1の顧客端末2からの呼出情報6を受け付ける。本実施形態では、受付部331が受け付けた種々の情報は、記憶部32に記憶されるものとして説明する。
【0034】
(通知部332)
通知部332は、通知ステップを実行する。通知部332は、店員端末3又は店舗端末5に種々の情報を表示させることで、店員に呼出情報6を通知する。
【0035】
通知部332は、記憶部32に記憶された種々の情報又はこれらを含む画面、画像、等の視覚情報を生成し、店員端末3又は店舗端末5の表示部に視覚情報を表示させるように制御する。あるいは、通知部332は、前記視覚情報を店員端末3又は店舗端末5の表示部に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。通知部332によって生成された視覚情報は、記憶部32に記憶され、作業メモリに読出可能に構成される。
特に、通知部332は、第1の顧客端末2から送信された呼出情報6を、店員が把握可能な態様で通知する。
【0036】
(接続部333)
接続部333は、接続ステップを実行する。接続部333は、店員端末3での呼出情報6に対応する応答入力に応じて、呼出を行った顧客が位置する席に設置された第2の顧客端末4と店員端末3とのテレビ会議を接続する。
【0037】
(表示制御部334)
表示制御部334は、表示制御ステップを実行する。表示制御部334は、記憶部32に記憶された種々の情報又はこれらを含む画面、画像、等の視覚情報を生成し、店員端末3の表示部に視覚情報を表示させるように制御する。あるいは、表示制御部334は、前記視覚情報を店員端末3の表示部に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。表示制御部334によって生成された視覚情報は、記憶部32に記憶され、作業メモリに読出可能に構成される。特に、表示制御部334は、テレビ会議に含まれる音声の翻訳結果7を表示するように制御する。
【0038】
3.情報処理の詳細
本節では、アクティビティ図を参照しながら、前述した情報処理システム1の情報処理について説明する。
図4は、情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5は、呼出情報6の一例を示す図である。
図6及び
図7は、店員端末3の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。
【0039】
まず、料理等を注文したい顧客は、第1の顧客端末2を操作して飲食店の店員である店員を呼び出す(A101)。この際、第1の顧客端末2は、店員端末3及び/又は店舗端末5に呼出情報6を送信する。ここで呼出情報6は、第1の顧客端末2の識別子を含む情報で、第1の顧客端末に対する顧客による入力によって生成され、第1の顧客端末2への操作は、ワンクリック操作である。本実施形態において、第1の顧客端末2の識別子とは、第1の顧客端末2を操作する顧客が位置する席番号(座席の識別子)を示すものである。
【0040】
次に、通知部332は、第1の顧客端末2から送信された呼出情報6を、店員が把握可能な態様で通知する(A102)。この場合、店員端末3が、呼出情報6を通知することとなるが、店舗端末5が、呼出情報6を通知してもよい。呼出情報6の例は、
図5に示される。
図5に示されるように、第1の顧客端末2及び/又は店舗端末5の表示部に、呼出を行った顧客の席番号60が表示される。これにより、店員を呼んだ顧客が位置する席番号60が店員に通知される。なお、飲食店は複数である場合、呼出情報6は、複数店舗にわたって前記店員が把握可能な態様で通知される。この場合、店員端末3には、店員端末3を操作する店員が属する飲食店の席番号60だけでなく、他の店舗における席番号60が通知される。
【0041】
注文を取る準備ができたら、店員は、店員端末3を操作して顧客からの呼出に応答する。具体的には、店員は、店員端末3に表示された席番号60を選択し、応答入力を行う(A103)。ここで、応答入力は、ワンクリック操作である。
図6に示されるように、店員端末3には、席番号60の一覧が表示されるので、店員は、この中から呼出のあった席番号60を選択することにより、応答入力を行う。
【0042】
その後、接続部333は、店員端末3での呼出情報6に対応する応答入力に応じて、呼出を行った顧客が位置する席に設置された第2の顧客端末4と店員端末3とのテレビ会議を接続する(A104)。このとき、第2の顧客端末4は、顧客が受諾を示す入力操作ができない。このような構成により、店員によって応答入力が行われると、店員を呼んだ顧客とのテレビ会議が強制的に開始される。また、店員が任意のタイミングで、顧客からの承認等なくテレビ会議を開始させることができるので、店員はオペレーションを乱すことなく、顧客から注文を取ることができる。
【0043】
テレビ会議が開始されると、顧客は店員に注文したい料理等を伝える(A105)。これにより、顧客が客席で第1の顧客端末2から呼出を行うだけで、店員が顧客のいる席に出向くことなく、ネットワークを介して注文をしたい顧客と対面して注文を取ることができる。また、このとき、顧客が一方的に注文を伝えるだけでなく、店員から品切れ中の商品やおすすめの料理を顧客に伝えることができる。
【0044】
さらに、このとき、表示制御部334は、テレビ会議に含まれる音声の翻訳結果7を表示するように制御してもよい。翻訳結果7の例は、
図7に示される。
図7の例によれば、顧客とのテレビ会議の際、顧客の音声に係る文字情報が店員端末3の表示部34に表示される。かかる構成により、外国語(例えば、英語、中国語、フランス語)である場合、日本語に翻訳された翻訳結果7が表示される。また、ここで、かかる音声が店員の母国語である場合、そのまま音声の字幕が表示されてもよい。このような構成により、店員が顧客の音声を聞き取れない場合でも、円滑に注文を取ることが可能となる。
【0045】
そして、注文された商品の準備ができたら、店員が顧客に料理を提供する(A106)。
【0046】
本実施形態によれば、顧客が店員の呼出を行うだけで、店員が自身の位置する客席に来るのを待つことなく、また、呼出以外の操作を何ら伴わずに、店員とのテレビ会議が開始され、店員に料理等を注文することが可能となる。また、店員にとっては、客先まで出向くことなく注文を取ることが可能となるだけでなく、顧客の反応を見ながら、円滑にコミュニケーションを取りながら効率手的に接客することが可能となる。さらに、飲食店が複数店舗ある場合には、注文を取る店員が、顧客が来店した店舗にいない場合であっても、顧客に接客することが可能となる。
4.その他
本実施形態に係るシステム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
(1)情報処理システム1は、ホームセンターや、家電量販店における情報処理システム1であってもよい。この場合、第1の顧客端末2及び第2の顧客端末4は、店舗における商品コーナーごとに設置される。また、第1の顧客端末2の識別子とは、前記各商品コーナーを示す識別子である。つまり、顧客が特定の商品コーナーで呼出を行った場合、第1の顧客端末2及び/又は店舗端末5の表示部に、呼出を行った商品コーナー番号61が表示される。
図8は、店員端末3の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。
図8に示されるように、店員は、顧客からの呼出に応じて、店員端末3に表示された商品コーナー番号61を選択し、応答入力を行う。これにより、顧客が来店した店舗において、特定の商品について質問したい場合に、商品説明に適切な店員とテレビ会議を行うことが可能となる。その結果、顧客が来店した店舗にいない場合でも、店舗が販売する商品について十分な知識を持つ店員が、顧客の相談に乗りながら、効率的に接客を行うことが可能となる。
【0047】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理システムにおいて、前記応答入力は、ワンクリック操作である、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記通知ステップでは、前記店員端末が、前記呼出情報を通知する、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記通知ステップでは、店舗端末が、前記呼出情報を通知し、前記店舗端末は、前記店舗に常設された端末である、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記第2の顧客端末は、前記顧客が受諾を示す入力操作ができない、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記飲食店は複数であり、前記呼出情報は、複数店舗にわたって前記店員が把握可能な態様で通知される、もの。
前記情報処理システムにおいて、表示制御ステップをさらに実行するように構成され、前記表示制御ステップでは及び前記テレビ会議に含まれる音声の翻訳結果を表示するように制御する及びもの。
もちろん、この限りではない。
【0048】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0049】
1 :情報処理システム
2 :第1の顧客端末
3 :店員端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
331 :受付部
332 :通知部
333 :接続部
334 :表示制御部
34 :表示部
35 :入力部
4 :第2の顧客端末
5 :店舗端末
6 :呼出情報
60 :席番号
61 :商品コーナー番号
7 :翻訳結果
【手続補正書】
【提出日】2021-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における情報処理システムであって、
店員端末を備え、
前記店員端末は、制御部を有し、
前記制御部は、通知部と、接続部とを備え、
前記通知部は、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知し、
ここで前記呼出情報は、第1の顧客端末の識別子を含む情報で、前記第1の顧客端末に対する入力によって生成され、
前記接続部は、店員端末での前記呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と前記店員端末とのテレビ会議を接続し、
前記第2の顧客端末は、前記顧客が受諾を示す入力操作ができない、
もの。
【請求項2】
店舗における情報処理システムであって、
店舗端末と、店員端末とを備え、
前記店舗端末は、制御部を有し、
前記制御部は、通知部を備え、
前記通知部は、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知し、
ここで前記呼出情報は、前記第1の顧客端末の識別子を含む情報で、前記第1の顧客端末に対する入力によって生成され、
前記店員端末は、制御部を有し、
前記制御部は、接続部を備え、
前記接続部は、店員端末での前記呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と前記店員端末とのテレビ会議を接続し、
前記第2の顧客端末は、顧客が受諾を示す入力操作ができない、
もの。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記応答入力は、ワンクリック操作である、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記店舗は複数であり、
前記呼出情報は、複数店舗にわたって前記店員が把握可能な態様で通知される、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
表示制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、及び前記テレビ会議に含まれる音声の翻訳結果を表示するように制御する、
もの。
【手続補正書】
【提出日】2021-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における情報処理システムであって、
店員端末を備え、
前記店員端末は、制御部を有し、
前記制御部は、通知部と、接続部とを備え、
前記通知部は、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知し、
ここで前記呼出情報は、第1の顧客端末の識別子を含む情報で、前記第1の顧客端末に対する入力によって生成され、
前記接続部は、店員端末での前記呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と前記店員端末とのテレビ会議を接続し、
前記第2の顧客端末は、顧客が受諾を示す入力操作ができない、
もの。
【請求項2】
店舗における情報処理システムであって、
店舗端末と、店員端末とを備え、
前記店舗端末は、制御部を有し、
前記制御部は、通知部を備え、
前記通知部は、第1の顧客端末から送信された呼出情報を、店員が把握可能な態様で通知し、
ここで前記呼出情報は、前記第1の顧客端末の識別子を含む情報で、前記第1の顧客端末に対する入力によって生成され、
前記店員端末は、制御部を有し、
前記制御部は、接続部を備え、
前記接続部は、店員端末での前記呼出情報に対応する応答入力に応じて、第2の顧客端末と前記店員端末とのテレビ会議を接続し、
前記第2の顧客端末は、顧客が受諾を示す入力操作ができない、
もの。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記応答入力は、ワンクリック操作である、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記店舗は複数であり、
前記呼出情報は、複数店舗にわたって前記店員が把握可能な態様で通知される、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
表示制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、及び前記テレビ会議に含まれる音声の翻訳結果を表示するように制御する、
もの。