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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072902
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】薬液注入システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/145 20060101AFI20220510BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
A61M5/145 500
A61M5/142 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020182594
(22)【出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】518234173
【氏名又は名称】株式会社サーキュラス
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】根本 茂
(72)【発明者】
【氏名】吹越 由美子
(72)【発明者】
【氏名】金高 利雄
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC03
4C066DD12
4C066EE15
4C066FF01
4C066FF04
4C066HH02
4C066HH12
4C066QQ82
4C066QQ84
(57)【要約】
【課題】薬液容器の表示コードの読取りデバイスを設ける場合であっても装置全体をコンパクトに構成でき、かつ、薬液容器の視認性も確保することができる薬液注入システムを提供する。
【解決手段】
この薬液注入システムは、装造影剤を収容する薬液容器890を保持する容器保持部801、および、上記薬液容器の表示コード895を読み取るデータ読取りデバイス500を有する容器ホルダ800と、上記薬液容器内の薬液を、薬液収容体200内に吸引するとともにその薬液を被検者に向けて送り出す注入ヘッド110とを備え、上記データ読取りデバイス500は、上記表示コードを光学的に読み取るセンサユニット501と、上記表示コードからの光路を上記センサユニット側に向けて屈曲させる反射部材517と、上記反射部材を支持する支持部材511を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
造影剤を収容する薬液容器を保持する容器保持部、および、前記薬液容器の表示コードを読み取るデータ読取りデバイスを有する容器ホルダと、
前記薬液容器内の薬液を、薬液収容体内に吸引するとともにその薬液を被検者に向けて送り出す注入ヘッドと、
を備え、
前記データ読取りデバイスは、
前記表示コードを光学的に読み取るセンサユニットと、
前記表示コードからの光路を前記センサユニット側に向けて屈曲させる反射部材と、
前記反射部材を支持する支持部材と、
を有する、
薬液注入システム。
【請求項2】
前記支持部材の少なくとも一部が透光性を有する材質で形成されている、
請求項1に記載の薬液注入システム。
【請求項3】
前記薬液容器が薬液ボトルであり、
前記容器保持部は、前記薬液ボトルの長さ方向の一部のみを、前記薬液ボトルを略鉛直方向となる向きで保持するように構成されている、
請求項1または2に記載の薬液注入システム。
【請求項4】
前記センサユニットは、その光軸が前記表示コードの法線方向と略直行する向きで配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の薬液注入システム。
【請求項5】
前記支持部材は、全体として細長板状の形状であり、
ストレートに延びる第1部分と、
前記第1部分の端部から屈曲して形成された第2部分と、
を含むものである、請求項1から4のいずれか一項に記載の薬液注入システム。
【請求項6】
前記薬液容器が薬液ボトルであり、
前記容器保持部は、前記薬液ボトルの長さ方向の一部のみを、前記薬液ボトルを略鉛直方向となる向きで保持し、
前記薬液ボトルを前記容器保持部に保持させた状態で、前記薬液ボトルの口栓部が前記容器保持部より下側に突出するように構成されている、
請求項1から5のいずれか一項に記載の薬液注入システム。
【請求項7】
前記薬液容器が前記薬液ホルダに装着されたことを検出するための容器センサをさらに備える、
請求項1から6のいずれか一項に記載の薬液注入システム。
【請求項8】
前記表示コードが、バーコードまたは二次元コードである、請求項1から7のいずれか一項に記載の薬液注入システム。
【請求項9】
前記第薬液容器が、シリンダ部材およびそのシリンダ部材にスライド可能に挿入されたピストン部材を有する薬液シリンジである、請求項1から8のいずれか一項に記載の薬液注入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造影剤などの薬液を薬液容器から吸引して注入を行う薬液注入システムに関し、特に、薬液容器の表示コードの読取りデバイスを設ける場合であっても装置全体をコンパクトに構成でき、かつ、薬液容器の視認性も確保することができる薬液注入システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療用の画像診断装置として、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、血管造影(アンギオグラフィ)撮像装置等が知られている。このような撮像装置を使用する際、患者に造影剤や生理食塩水など(以下、これらを単に「薬液」とも言う)を注入することがある。
【0003】
薬液は、一般的には、シリンダおよびピストンを有するシリンジに充填されている。シリンジに充填されている薬液を注入するために、薬液注入装置が一般に用いられる。薬液注入装置は、シリンジ保持機構とピストン駆動機構とを有し、シリンジがシリンジ保持機構に保持された状態でピストン駆動機構によりピストンを前進させることによって、シリンジに充填された薬液を被検者に注入する。
【0004】
薬液注入システムとしては、予め薬液が充填されたいわゆるプレフィルドタイプのシリンジを使用するものと、薬液のボトルなどの薬液容器から空のシリンジ内に薬液を吸引して注入を行うものが挙げられる。例えば特許文献1には、薬液容器(リザーバ)のバーコードを読み取るバーコードリーダを有する注射器システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2003-528698号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
薬液を薬液容器から吸引して注入を行う薬液注入システムにおいては、適正な薬液容器がセットされているかを確認するため、あるいは、セットされた薬液に応じた所定の動作を行うために、薬液容器の表示コードを読取り可能な構成となっていることが有用である。
【0007】
一方で、このような機能を実現するため表示コードの読取りデバイスを設ける場合であっても装置全体をコンパクトに構成できることが望ましく、また、そのような読取りデバイスを設けたことにより薬液容器の視認性が損なわれないようにすることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明の目的は、薬液容器の表示コードの読取りデバイスを設ける場合であっても装置全体をコンパクトに構成でき、かつ、薬液容器の視認性も確保することができる薬液注入システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成するため本発明の一形態は以下のとおりである:
造影剤を収容する薬液容器を保持する容器保持部、および、前記薬液容器の表示コードを読み取るデータ読取りデバイスを有する容器ホルダと、
前記薬液容器内の薬液を、薬液収容体内に吸引するとともにその薬液を被検者に向けて送り出す注入ヘッドと、
を備え、
前記データ読取りデバイスは、
前記表示コードを光学的に読み取るセンサユニットと、
前記表示コードからの光路を前記センサユニット側に向けて屈曲させる反射部材と、
前記反射部材を支持する支持部材と、を有する、
薬液注入システム。
【0010】
(用語の説明)
「二次元コード」とは、第1の方向および第2の方向の二方向に情報を持つコードであり、QRコード(登録商標)などもこれに含まれる。
「薬液」とは、例えば、造影剤、生理食塩水、またはそれらを混合したものをいう。
「造影剤」の具体例としては、ヨード濃度240mgI/mLの造影剤(例えば、37℃において粘度3.3Pa・s、比重1.268~1.296)、ヨード濃度300mgI/mLの造影剤(例えば、37℃において粘度6.1mPa・s、比重1.335~1.371)、ヨード濃度350mgI/mLの造影剤(例えば、37℃において粘度10.6mPa・s、比重1.392~1.433)等がある。造影MRI検査用に、ガドリニウムを含む造影剤が用いられてもよい。
「生理食塩水」の具体例としては、生理食塩水20ml中に塩化ナトリウム180mgを含有した生理食塩水(例えば、20℃において粘度0.9595mPa・s、比重1.004~1.006)等がある。
「制御部」とは、CPUおよびメモリ等を有し演算処理を行う部分または電気回路により所定の制御を行う部分であり、「コントローラ」、「コントローラユニット」、「制御ユニット」、「コントローラ回路(制御回路)」、「コントローラモジュール(制御モジュール)」等と呼ぶこともできる。「制御部」は、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、プログラマブル論理コントローラ、特定応用向け集積回路、他のプログラム可能な回路などを有するものとして構成することができる。本明細書において、「制御部」は、物理的に1つの構成であってもよいが、2つまたは3以上の制御部が機能的に協働して1つの機能部を構成するものであってもよい。
【0011】
なお、本明細書でいう各種の構成要素(デバイス、装置、部、モジュールなど)は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として構成されていること、一つの構成要素が複数の部材で構成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等であってもよい。各種構成要素は、その機能を実現するように構成されていればよく、ハードウェアにより実現するものでも、コンピュータプログラムにより実現されるものでも何れでも構わない。例えば、ある構成要素が、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより実現された設定装置、これらの組合せ、等として実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、薬液容器の表示コードの読取りデバイスを設ける場合であっても装置全体をコンパクトに構成でき、かつ、薬液容器の視認性も確保することができる薬液注入システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一形態に係る薬液注入システムおよび撮像システム等を示すブロック図である。
図2】薬液注入回路の模式図である。
図3】薬液ホルダおよびそれに保持される薬液容器を示す斜視図である。
図4】薬液ホルダおよびそれに保持される薬液容器を示す図である。
図5】薬液ホルダを上面側から見た平面図である。
図6】薬液ホルダを示す斜視図である。
図7】データ読取りデバイスを示す斜視図である。
図8】データ読取りデバイスと薬液容器との配置関係を示す図である。
図9】薬液容器を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態の薬液注入装置について図面を参照しながら説明する。なお、以下の例では、2本のシリンジが搭載される薬液注入装置について説明するが、本発明としては1本のみのシリンジを搭載するものまたは3本以上のシリンジを搭載するものであってもよい。また、シリンジに限らず、薬液バッグや薬液ボトルのような薬液収容体が搭載されるものであってもよい。
【0015】
本発明の一形態に係る薬液注入装置100は、図1に模式的に示すように、シリンジ200A、200Bを保持する注入ヘッド110と、その注入ヘッド110に接続されたコンソール150とを備えている。注入ヘッド110とコンソール150とは無線方式で接続されていてもよいし、ケーブル等による有線方式の接続であってもよい。以下の説明では、シリンジ200A、200Bを区別せずに単に「シリンジ200」ともいう。また、以下の説明では、図面に表された具体的な形態に基づいて説明を行うが、当然ながら各機器および各構造部については適宜変更可能である。
【0016】
〔シリンジおよび薬液回路〕
シリンジ200に充填される薬液としては、造影剤および生理食塩水等が挙げられる。例えば、一方のシリンジ200Aに造影剤が充填され、もう一方のシリンジ200Bに生理食塩水が充填されていてもよい。シリンジ200Bには、生理食塩水の代わりに、シリンジ200Aの造影剤とは異なる他の造影剤が充填されてもよい。シリンジ200は、図1に示すように、中空筒状のシリンダ部材221と、そのシリンダ部材221にスライド自在に挿入されたピストン部材222とを有している。シリンダ部材221は、その基端部にシリンダフランジ221aが形成されるとともに先端部に導管部221bが形成されたものであってもよい。ピストン部材222をシリンダ部材221内に押し込むことにより、シリンジ内の薬液が導管部221bを介して外部に押し出される。
【0017】
シリンジ200の具体的な構造については特に限定されるものではなく、様々なサイズおよび形状のものを利用することができる。シリンダ部材221に関し、その断面が略円形状または略楕円形状に形成され、それに対応してピストン部材222も略円形状または略楕円形状に形成されたシリンジを用いるようにしてもよい。ピストン部材222としては、長尺なロッド状の部材の他にも、いわゆるロッドレスタイプのものを用いてもよい。
【0018】
本実施形態では、薬液容器890A、890B(詳細下記。これらを区別せず「薬液容器890」ともいう)からシリンジ200A、200B内にそれぞれ薬液が吸引される。吸引式の場合、限定されるものではないが図2に示すような薬液回路880を用いるものであってもよい。
【0019】
薬液回路880は、一方のシリンジ200Aからの薬液が流れる第1の流路881aと、他方のシリンジ200Bからの薬液が流れる第2の流路881bとを有している。これらの流路はコネクタ883のところで合流するようになっている。コネクタ883としては、例えば、内部で旋回流を生じさせて2つの薬液を混合する機能を備えたミキシングデバイスまたはスタティックミキサであってもよい。コネクタ883からの薬液は、第3の流路881cを経由して送られ、その末端に接続された留置針885(もしくはカテーテル)を通じて被検者の血管内部へと送出される。なお、各流路881a~881cは可撓性のあるチューブにより形成されてもよいし、例えば樹脂成形品やマニフォルドに形成された通路として設けられてもよい。流路881cの途中に配置された開閉バルブ616については後述する。
【0020】
限定されるものではないが、この薬液回路880は、複数の被検者に対して共通に複数回使用されるマルチユース部分880Mと、それに対して取外し自在に接続されるシングルユース部分880Sとを含むものであってもよい。シングルユース部分880Sは、一人の被検者に対する使用が終わった後、取り外され廃棄される部分である。
【0021】
第1の流路881aの途中には、第1の薬液容器890Aからの薬液の吸引時に第1の薬液容器890Aからの薬液が流れる流路882aが接続されている。同様に、第2の流路881bの途中には、第2の薬液容器890Bからの薬液の吸引時に第2の薬液容器890Bからの薬液が流れる流路882bが接続されている。これらの流路に加えて、幾つかの所定の一方弁(不図示)等が設けられていることで、各シリンジ200A、200Bのピストン部材222を引いたときにそれぞれの薬液容器890A、890Bから、必要に応じ、所定量の薬液がシリンジ内へと吸引されるようになっている。一方、それぞれのシリンジ200A、200Bから薬液を被検者側に押し出す際には、流路882a、882bへの逆流は防止されるようになっている。
【0022】
薬液回路880の具体的な構成は特に限定されるものではないが、例えば、薬液容器890A、890Bにつながる流路882a、882bの一方または双方に薬液センサやエアセンサ等の検出手段を設け、薬液容器890内の薬液が無くなった場合にはそれを検知できる構成とすることも好ましい。なお、薬液回路880の流路(流路882a、882bの一方または双方)を薬液容器890に接続する方式としては特に限定されるものではなく、種々の方式を採用することができる。例えば、流路を構成するチューブ(不図示)にスパイクピン(不図示)が取り付けられており、それを薬液容器890のキャップ部分に挿入することで接続が行われるものであってもよい。または、キャップの一部に接続用チューブが設けられたチューブ付きキャップ(不図示)を薬液容器890に取り付け、その接続用チューブと薬液回路880のチューブとを接続するものであってもよい。
【0023】
〔注入ヘッド〕
注入ヘッド110としては種々のタイプのものを利用可能である。注入ヘッド110は一例として前後方向に長く延びるような筐体を有しており、この筐体の前端側にはシリンジ200A、200Bを保持するシリンジホルダが設けられている。筐体の上面などには、注入ヘッド110に様々な動作をさせるための複数のボタンが配置されている。
【0024】
本実施形態では、注入ヘッド110に隣接して、サブディスプレイ160および容器ホルダ800が設けられている。一例として、これら注入ヘッド110、サブディスプレイ160および容器ホルダ800は、可動式の支持スタンド(不図示)によって支持されてもよいし、または、天井吊下げ式の支持アームによって支持されてもよい。なお、限定されるものではないが、サブディスプレイ160はタッチパネルを備え入力手段として機能するものであってもよい。サブディスプレイ160はまた次のように機能するものであってもよい。例えば、薬液容器890がセットされると、所定の情報(一例で、造影剤の情報、容量の情報、濃度の情報および残量の情報のうち1つまたは組合せ)が読み取られ、その情報がサブディスプレイ160に表示されてもよい。また、それらの情報を利用して薬液容器890の照合が行われてもよい。薬液の注入条件の適切な設定のために、被検査者の体重の情報が入力可能となっていることも好ましく、一例で、サブディスプレイ160を介して操作者により当該情報が入力されてもよい。追加のまたは他の態様としては、体重計測デバイス(不図示)によって被検者の体重が計測され、その情報が薬液注入装置によって参照されて体重情報が取得される構成としてもよい。上述のように体重情報を取得可能な構成によれば、被検者に対応してより適切に薬液量を設定することができ、薬液の無駄を低減し、被検者に対する負担軽減にも役立つ点で有利である。他にも、例えば病院システムのカルテ情報に登録される体重等から情報を読み込むものであってもよい。ただし、上記のように、体重計測デバイスによって検査時の被検者の体重を直接計測する方式によれば、事前に登録されたカルテ情報の体重の情報を用いる場合と比較して正確な体重の値となることが期待され、より適切な注入条件(例えば造影剤量、注入速度、造影剤濃度等)が設定され、その結果、好適な造影画像に基づいた画像診断が可能となる点で有利である。
【0025】
容器ホルダ800の詳細構造については他の図面も参照しながら後述するものとする。
【0026】
注入ヘッド110は、図1に示すように、シリンジ200のピストン部材222を進退移動させる機能を有するピストン駆動機構130を有している。ピストン駆動機構130は二系統設けられており、それぞれが独立して動作するようになっている。なお、注入ヘッド110がシリンジ200ではなく薬液バッグや薬液ボトルといった薬液収容体を保持するものである場合には、ピストン駆動機構ではなく、他の駆動機構が利用される。この駆動機構としては、一例で、例えばチューブを押しつぶして薬液を送るチューブポンプ等が利用されてもよい。
【0027】
ピストン駆動機構130は、詳細な図示は省略するが、駆動モータ(不図示)と、その駆動モータの回転出力を直線運動に変換する運動変換機構(不図示)と、その運動変換機構に連結され、ピストン部材222を前進および/または後退させるシリンジプレッサー(ラム部材)とを有するものであってもよい。このようなピストン駆動機構としては、薬液注入装置で一般に用いられる公知の機構を用いることができる。なお、モータ以外の他のアクチュエータを駆動源としてもよい。典型的なピストン駆動機構の動作としては、薬液注入(ラム部材の前進)のための動作と、薬液吸引(ラム部材の後退)のための動作とが挙げられる。「薬液注入」では、所定の制御信号にしたがってモータ(一例)を動作させラム部材を前進させることにより、設定された注入プロトコル(注入条件)に従った薬液注入を行う。「薬液吸引」では、所定の制御信号にしたがってモータ(一例)を動作させピストン部材を後退させることにより、シリンジ内に薬液を吸引する。
【0028】
なお、ピストン駆動機構130にまたはその周辺部に、ラム部材がピストン部材220を押圧する力を検出するためのロードセル(不図示)が設けられていてもよい。ロードセルの検出結果を利用して、例えば、薬液を注入しているときの薬液の圧力の推定値を求めることができる。この推定値の算出は、針のサイズ、薬液の濃度、注入条件なども考慮して行われる。他にも、ロードセル(不図示)を用いるのではなく、モータ電流に基づいて圧力の算出を行うものであってもよい。
【0029】
シリンジホルダは、シリンジ200を保持する構造部であり、例えば、それぞれのシリンジ200のシリンダ部材221のシリンダフランジ221a周辺を保持する構造とすることができる。シリンジ200は、シリンジホルダに対して直接装着されてもよいし、または、不図示のアダプタを介して装着されてもよい。
【0030】
注入ヘッド110のその他の構造部としては、図1に示すように、ピストン駆動機構130等の動作を制御するための制御部144や、種々の情報を記憶する記憶部146が設けられている。
【0031】
(薬液容器のデータ読取り手段)
続いて、容器ホルダ800およびデータ読取りデバイス500の詳細について、図3図9も参照しながら説明する。
【0032】
本実施形態では、2本の薬液容器890を保持する容器ホルダ800が設けられている。容器ホルダ800は、造影剤の入った第1の薬液容器890Aを保持する第1の容器保持部801と、生理食塩水の入った薬液容器890Bを保持する第2の容器保持部801を有している。2つの容器保持部801は一例として横方向に隣り合うように配置されている。それぞれの容器保持部801およびその周辺構造は、後述するデータ読取りデバイス500の部分を除き、基本的に両容器で共通の構造となっているので、以下、造影剤の薬液容器890A側を例として説明する。
【0033】
薬液容器890自体はどのような形状であっても構わないが、一例として、図9に示すように、有底円筒状の本体部891とその上部に設けられた口栓部893とを有するボトル型であってもよい。本体部891の周壁上部側はテーパ状に形成された肩部891aとなっており、また、限定されるものではないが、本体部891の周壁の一部には表示コード895が設けられている。
【0034】
表示コード895は、例えば、バーコードや二次元コードのような情報保持媒体であり、具体的には、QR(Quick Response)コード(登録商標)を始めとするマトリクス型の二次元コードなどを使用するものであってもよい。表示コード895によって保持される情報としては、薬液の種類、製品名、製造会社名、使用期限、容量、濃度、薬液容器のサイズ、材質、製造番号、製造年月日等のうち1つまたは複数の組合せであってもよい。表示コード895は具体的には、GS1規格のコードであってもよく、対象物の製造年月日、梱包番号、品質保証日、発注番号、数量などのうち1つまたは複数の情報を有するものであってもよい。本発明の一形態において、表示コード895には、薬価基準収載医薬品コード、個別医薬品コード、レセプト電算処理システム用コード、JANコード、基準番号(HOTコード)、ATCコード等のうち1つまたは複数の組合せが含まれてもよい。
【0035】
再び図3図4等を参照し、容器ホルダ800に対しては、薬液容器890はその口栓部893が下向きとなるような向きで装着される。
【0036】
容器ホルダ800の容器保持部801は、薬液容器890を全体的に保持するのではなく、薬液容器890の長さ方向(図4の上下方向)の一部分のみ(符号S1参照)を保持する構造となっている。これにより、容器の装着時には、薬液容器891はある程度の範囲(符号S2参照)にわたって容器保持部801に包囲されることなく露出するようになっている。このような構成によれば、容器保持部801自体を小型に設けることができ、しかも、装着後においても薬液容器890を良好に視認できるという利点がある。また、容器保持部801によって保持されていない容器部分を手で掴んで、容器の取外しまたは取付けを行うことができるので、作業が行い易いという利点もある。
【0037】
一実施形態において、薬液容器890の保持されない範囲(符号S2)は、薬液容器890の口栓部893を除く容器部分の全長の1/3以上、または、1/2以上としてもよい。
【0038】
容器保持部801の構造についてより詳しく説明すると、容器保持部801は図3図4図5に示すように、全体としては、円筒体の周壁の一部を切り取ったような形状の略C字状をしており、周壁の一部に空き部801aが形成されている。また、容器保持部801の内側は、薬液容器890の本体部891をとり囲むようなストレート面802aと、薬液容器890の肩部891aに対応するようにテーパ状に形成されたテーパ面802bとを有する構造となっている(図3では生理食塩水側の構造に符号を付して示している)。
【0039】
薬液容器890の装着は、ボトル保持部801に対して薬液容器890を上方から下方に向けて差し込むようにセットするだけで簡単に行うことができる。薬液容器890に対する薬液回路の接続および/または取外しは、薬液容器890を装着した後に行ってもよい。本実施形態のようにボトル保持部801が略C字状に形成されている場合、薬液容器890に薬液チューブ882a′(図6参照)が接続された状態のままでも、薬液容器890の着脱を行うことができる点で有利である。
【0040】
なお、限定されるものではないが、図6に示すように、容器ホルダ800は支持バー822を有し、この支持バー822を固定部材823に保持させる構成とすることで、容器ホルダ800の高さ位置を調整できるようにしてもよい。また、容器ホルダ800は、薬液容器890が容器ホルダ800に装着されたことを検出する容器センサを備えてもよい。
【0041】
(データ読取りデバイス)
データ読取りデバイス500は、図7図8に示すように、センサユニット501と、そのセンサユニット501付近に設けられた支持部材511とを有している。
【0042】
センサユニット501は、表示コード895の情報を光学的に読み取るためのユニットであり、ケーシング503と、その内部に設けられた受光素子(不図示)を有している。受光素子としては、限定されるものではないが、CMOSイメージセンサ等であってもよい。センサユニット501は、さらに、検出対象を照らすための発光素子(不図示)を有していてもよい。発光素子としては、照明用として第1の種類の発光素子と、検出位置を示すための第2の種類の発光素子との一方または両方を有するものであってもよい。限定されるものではないが、第1の種類の発光素子としては白色LEDであってもよく、第2の種類の発光素子としてはそれとは異なる色のLEDであってもよい。
【0043】
本実施形態では、センサユニット501は、発光素子(不図示)からの光が鉛直上方に出射されるような向きで配置されている。別の言い方をすれば、図8に示すように、センサユニット501の発光素子(または受光素子)の光軸が表示コード895の法線方向と略直行する向きで、センサユニット501が配置されている。
【0044】
支持部材511は、センサユニット501からの光を薬液容器890に向けて反射させる反射部材517を保持するための部材である。反射部材517としてはミラーであってもよい。反射部材517は、表示コード895からの光路をセンサユニット501側に向けて屈曲させる部材ということもでき、これにより、表示コード895の像がセンサユニット501によって受光可能となっている。支持部材511としては、基本的にはどのような形状および材質であっても構わないが、本実施形態では一例として、図7の上下方向に長く延びる全体として略細長板状の部材として設けられている。具体的には、支持部材511は、薬液容器890の周壁と略平行にストレートに上方に向かって延びる第1部分511aと、そこから斜めに折れ曲がって形成された第2部分511bとを有している。
【0045】
図8に示すように、センサユニット501の発光素子の光はセンサユニット501から出射された後、反射部材517によって反射され、薬液容器890の表示コード895に向けて照射される。また、表示コード895の像は反射部材517を経由してセンサユニット501よって受光される。センサユニット501はこれにより表示コード895の情報を所定の電気的信号に変換して検出することができるようになっている。
【0046】
センサユニット501は所定の制御回路に接続され、この制御回路ではセンサユニット501の検出結果に応じて所定の処理を行う。制御回路としては、注入ヘッド110の制御部144であってもよいし、コンソール150の制御部155(詳細下記)であってもよいし、その他の制御部であってもよい。
【0047】
上述したような本実施形態の構成によれば、次のような利点が奏され得る:
すなわち、本実施形態のようなセンサユニット501を用いる場合、一つの態様としては、発光素子からの光が表示コード895に垂直に照射されるような向きでセンサユニット501を配置することが考えられる(図7図8の例で言えば、センサユニット501を縦向きではなく横向きに配置する)。この場合、光学的な検出の都合上、薬液容器890からセンサユニット501を一定距離だけ水平方向に離す必要があり、データ読取りデバイス500の小型化に不利となり得る。これに対して、本実施形態のように、反射部材517を利用する構成によれば、センサの読取り性能は損なうことなく、コンパクトにデータ読取りデバイス500(ひいては装置全体)を構成することができる。装置全体の小型化により、一例として、薬液注入装置の使用中に医師または医療従事者が装置に接触する可能性が低減され、より安全な薬液注入が実現可能となる点で好ましい。また、センサユニット501は、支持部材511に支持された反射部材517を介して表示コード895の情報を検出するように構成されるので、センサユニット501を、薬液容器890の視認の妨げにならない位置に配置でき、結果的に、薬液容器89の視認性を良好に確保できる。
【0048】
反射部材517を支持する支持部材511は、少なくとも一部が透光性を有する部材で形成されることが好ましい。こうすることにより、例えば、支持部材511の反対側(図3の矢印A参照)から視認する場合であっても、支持部材511越しに薬液容器890をより良好に視認することが可能であり、したがって、医師および医療従事者による目視の妨げにもなりにくいという利点がある。このような作用効果に鑑みれば、支持部材511が全体的に透明材で設けられていることが好ましいが、必ずしもこれに限らず、例えば、3/4以下、1/2以下、または1/3以下の部分のみが透明材で設けられていてもよい。ここで、「透光性を有する部材」の「透光性」とは、その部材を通して薬液容器890を視認できる程度の透光性を意味する。「透明材料」も同様、その材料で形成された部材を通して薬液容器890を視認できる程度に透明な材料を意味する。
【0049】
再び図1を参照し、本発明の一形態においては、コンソール150および撮像装置300としては、種々のものを利用可能である。一例として次のようなものであってもよい。
〔コンソール〕
コンソール150は、検査室に隣接した操作室内に置かれて使用されるものであってもよい。コンソール150は、所定の画像を表示するディスプレイ151と、その筐体前面に設けられた操作パネル159と、筐体内に配置された制御回路などを有している。操作パネル159は、1つまたは複数の物理ボタンが配置された部分であり、操作者によって操作される。ディスプレイ151は、タッチパネル式表示デバイスであってもよいし、表示機能のみのディスプレイであってもよい。ディスプレイ151は、サブディスプレイ160と同様に機能するものであってもよい。例えば、薬液容器890がセットされると、所定の情報(一例で、造影剤の情報、容量の情報、濃度の情報および残量の情報のうち1つまたは組合せ)が読み取られ、その情報がディスプレイ151に表示されてもよい。また、それらの情報を利用して薬液容器890の照合が行われてもよい。薬液の注入条件の適切な設定のために、被検査者の体重の情報が入力可能となっていることも好ましく、一例で、ディスプレイ151を介して操作者により当該情報が入力されてもよい。
【0050】
コンソール150は、図1では、接続されている各部の動作を制御する制御部155と、種々のデータが記憶される記憶部154と、所定の外部機器と接続するためのインターフェース等を有している。コンソール150は、操作者によって操作される入力装置157を有していてもよい。
【0051】
制御部155は注入処理部(不図示)を有していてもよく、この処理部は、注入プロトコルの作成や注入の実行などを制御する部分である。一例として、注入処理部は、設定画面表示機能、注入プロトコル作成機能、注入制御機能、履歴生成機能、および、履歴出力機能を含むものであってもよい。
【0052】
設定画面表示機能は、注入プロトコルを設定するための情報、具体的には、注入プロトコル設定用のGUIをディスプレイ151に表示させる機能に相当するものであってもよい。注入プロトコル設定用のGUIは、薬液注入装置、撮像装置、またはその他のコンピュータの任意の記憶装置内に格納されていてもよい。プロトコル作成機能は、例えば、操作者によるディスプレイ151のタッチパネル等への入力操作を受け付け、その内容が反映された注入プロトコルを作成する機能に相当するものであってもよい。このように操作者によって入力される条件としては、例えば、薬液の種類、薬液の注入速度、薬液の注入量、患者の身体情報、撮像を行う患者の身体区分、および撮像部位などから選ばれる少なくとも1つであってもよい。注入制御機能は、作成された注入プロトコルにしたがってピストン駆動機構130の動作を制御する機能に相当するものであってもよい。注入制御機能は、ピストン駆動機構130の一方のみを動作させること、および、両方を同時に動作させることを行うものであってもよい。履歴生成機能は、注入履歴データや吸引履歴データを生成する機能に相当するものであってもよい。履歴出力機能は、注入履歴データ等を外部に送信する機能に相当するものであってもよい。
【0053】
記憶部154には、例えば、ディスプレイ151に表示される画像やGUIのデータなどが記憶されていてもよい。また、注入条件および/または吸引条件を設定するための計算式などを含むアルゴリズムや、注入プロトコルのデータが記憶されていてもよい。注入速度は、一定であってもよいし、時間とともに変化するものであってもよい。
【0054】
〔撮像装置〕
撮像装置300は、例えばX線CTスキャナ、MRI装置、またはアンギオグラフィ装置、PET装置、超音波診断装置などであり、患者の透視画像を撮像する撮像部303bと、患者を載せるベッド304と、それらの動作を制御する制御部303aとを有するものであってもよい。なお、図1図2に示している薬液注入装置はこの例では、CT検査用のものであるが、薬液注入装置としては撮像装置の種別に応じて適宜それに対応したものが使用される。
【0055】
本発明は以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、下記のようなものであってもよい:
〔薬液回路の保持機構〕
薬液回路880を保持する機構としては任意のものを用いることができるが、例えば、アームによって支持された保持機構によって薬液回路の一部を保持する構成としてもよい。
【0056】
アームは、注入ヘッド110から前方に向かって延出した構造を有することができる。
【0057】
保持機構には、薬液回路の開閉を切り替える開閉バルブ616が設けられていてもよい。開閉バルブ616は、不図示の制御回路によってその開閉が制御される。開閉バルブ616は、図2に模式的に示すように薬液回路880の流路881cを開閉するものであってもよい。なお、開閉バルブ616に代えて、回路の開閉を切り替える他の機構(例えばクランプ機構など)を利用することも可能である。
【0058】
(付記)
本出願は、以下の発明を開示する。なお、括弧内の符号は本発明を限定することを意図するものではない。
1. 造影剤を収容する薬液容器(890)を保持する容器保持部(801)、および、上記薬液容器の表示コード(895)を読み取るデータ読取りデバイス(500)を有する容器ホルダ(800)と、
上記薬液容器内の薬液を、薬液収容体(200)内に吸引するとともにその薬液を被検者に向けて送り出す注入ヘッド(110)と、
を備え、
上記データ読取りデバイス(500)は、
上記表示コードを光学的に読み取るセンサユニット(501)と、
上記表示コードからの光路を上記センサユニット側に向けて屈曲させる反射部材(517)と、
上記反射部材を支持する支持部材(511)と、を有する、
薬液注入システム。
【0059】
このような構成によれば、薬液容器の表示コードの読取りデバイスを設ける場合であっても装置全体をコンパクトに構成でき、かつ、薬液容器の視認性も確保することができる。
【0060】
2. 上記支持部材(511)は、少なくとも一部が透光性を有する材質で形成されている、上記記載の薬液注入システム。このような構成によれば、薬液容器の視認性をより良好に確保することができる。
【0061】
3. 上記薬液容器(890)が薬液ボトルであり、上記容器保持部(801)は、上記薬液ボトルの長さ方向の一部のみを、上記薬液ボトルを略鉛直方向となる向きで保持するように構成されている、上記記載の薬液注入システム。このような構成によれば、薬液ボトルを全体的に保持する構成に比べて、容器ホルダをコンパクトに設けることができる。
【0062】
4. 上記センサユニット(501)は、その光軸が上記表示コードの法線方向と略直行する向きで配置されている、上記記載の薬液注入システム。このような構成によれば、ボトルに対して直接検出光を照射する配置と比較して容器ホルダをコンパクトに設けることができ、好ましい。
【0063】
5. 上記支持部材は、全体として細長板状の形状であり、ストレートに延びる第1部分(511a)と、上記第1部分の端部から屈曲して形成された第2部分(511b)と、を含むものである、上記記載の薬液注入システム。このような構成によれば、支持部材の形状が比較的シンプルであり、支持部材を形成しやすいという利点がある。例えば、支持部材は1つの板状部材(一例で厚みが一定)を屈曲させて形成したものであってもよい。
【0064】
6. 上記薬液容器(890)が薬液ボトルであり、上記容器保持部(801)は、上記薬液ボトルの長さ方向の一部のみを、上記薬液ボトルを略鉛直方向となる向きで保持し、上記薬液ボトルを上記容器保持部(801)に保持させた状態で、上記薬液ボトルの口栓部が上記容器保持部(801)より下側に突出するように構成されている、上記記載の薬液注入システム。
【0065】
7. 上記薬液容器が上記薬液ホルダに装着されたことを検出するための容器センサをさらに備える、上記記載の薬液注入システム。
【0066】
8. 上記表示コードが、バーコードまたは二次元コードである、上記薬液注入システム。
【0067】
9. 上記第薬液容器が、シリンダ部材およびそのシリンダ部材にスライド可能に挿入されたピストン部材を有する薬液シリンジである、上記記載の薬液注入システム。
【符号の説明】
【0068】
100 薬液注入装置
110 注入ヘッド
144 制御部
150 コンソール
155 制御部
151 ディスプレイ
200A、200B(200) シリンジ
221 シリンダ部材
221a シリンダフランジ
221b 導管部
222 ピストン部材
500 データ読取りデバイス
501 センサユニット
503 ケーシング
511 支持部材
511a 第1部分
511b 第2部分
517 反射部材
616 開閉バルブ
800 容器ホルダ
801 容器保持部
801a 空き部
802a ストレート面
802b テーパ面
822 支持バー
823 固定部材
880 薬液回路
880M マルチユース部
880S シングルユース部
881a、881b、881c、882a、882b 流路
882a′ チューブ
883 コネクタ
885 留置針
890A、890B(890) 薬液容器
891 本体部
891a 肩部
893 口栓部
895 表示コード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9