(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007293
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】物品運搬用パレット
(51)【国際特許分類】
B65D 19/36 20060101AFI20220105BHJP
B65D 19/26 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B65D19/36
B65D19/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020110190
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】514174648
【氏名又は名称】平野 二十四
(74)【代理人】
【識別番号】100099047
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】平野 二十四
【テーマコード(参考)】
3E063
【Fターム(参考)】
3E063AA03
3E063BA01
3E063BA05
3E063BA10
3E063CA04
3E063CA08
3E063CA10
3E063CA13
3E063CA15
3E063CA24
3E063CA26
3E063CA30
3E063EE01
(57)【要約】
【課題】格納したり運搬したりする際に場所を取らず、使用の際には普通に物品を載せて運搬することのできる物品運搬用パレットを提供すること。
【解決手段】パレット1は帯状に構成された可撓性のある複数のシート体3を厚み方向に重複状に配置し連結部で連結されたパレット本体2を備えている。パレット本体2は一対の第1のフレーム5Aに連結され、第1のフレーム5Aを互いに離間させてパレット本体2を拡張することで板状の立体構造体とされ、第1のフレーム5Aを接近させて収納態様とする。第1のフレーム5Aは第2のフレーム5Bによって間隔が保持されパレット本体2が拡張状態で保持される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレット本体と、前記パレット本体を挟む位置に配置される一対の外枠とを備え、
前記パレット本体は、帯状に構成された可撓性のある複数のシート体を厚み方向に重複状に配置し、隣接する前記シート体同士を長手方向に間隔を開けながら連結した連結部を有する立体構造体とされ、前記複数のシート体のもっとも外方に配置される一対の前記シート体はそれぞれ前記外枠に連結されており、
一対の前記外枠を相対的に離間させた際に、前記パレット本体は拡張させられて前記複数のシート体が前記連結部で規制されることによって変形し、各々4箇所以上の連結部を周囲に有する多数の小部屋群が縦横に連続した板状外観の使用態様とされ、前記外枠を相対的に接近させた際に、前記パレット本体の前記複数のシート体同士が重ねられた収納態様とされ、
一対の前記外枠を相対的に離間させた際に、一対の前記外枠の間隔を保持する間隔保持部材によって前記パレット本体を拡張状態で保持するようにしたことを特徴とする物品運搬用パレット。
【請求項2】
前記パレット本体が拡張された際の前記シート体の変形した木口側の形状は連続した波状であることを特徴とする請求項1に記載の物品運搬用パレット。
【請求項3】
隣接する前記シート体同士の波の山の向きが向かい合うように変形し、前記連結部は隣接する前記シート体の前記波の山の頂点位置で連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の物品運搬用パレット。
【請求項4】
前記パレット本体が拡張された際の前記シート体の変形した前記小部屋の木口側の形状は菱形形状であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項5】
前記連結部と隣接する前記連結部との間隔が等距離となるように複数の前記連結部間の間隔を設定したことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項6】
前記パレット本体が拡張された際の前記シート体の変形した前記小部屋の木口側の形状は六角形形状であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項7】
前記パレット本体の前記複数のシート体のもっとも外方に配置された一対の前記シート体は前記外枠に対して散点的に連結されていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項8】
前記外枠は前記パレット本体の前記複数のシート体方向に張り出す張り出し部を備えていることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項9】
前記外枠の上下幅は前記シート体の上下幅と同じあるいはより幅広に構成されていることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項10】
複数の前記シート体にはフォークリフトのフォークを挿通させるための透孔又は切り欠きが同じ位置となるように形成されていることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項11】
前記外枠には前記透孔又は切り欠きに対応した透孔又は切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項10に記載の物品運搬用パレット。
【請求項12】
前記間隔保持部材は前記パレット本体の前記シート体の木口側に隣接する位置で、かつ前記外枠と直交して配置される一対の第2の外枠であることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項13】
前記第2の外枠と前記外枠とは端部位置で連結されていることを特徴とする請求項12に記載の物品運搬用パレット。
【請求項14】
前記第2の外枠と前記外枠とは端部位置を基部として回動可能に連結されていることを特徴とする請求項13に記載の物品運搬用パレット。
【請求項15】
前記第2の外枠の先端は当該前記第2の外枠が連結されていない側の前記外枠の先端に固定されることで前記外枠と前記第2の外枠によって前記パレット本体を包囲する方形のフレーム構造体が構成されることを特徴とする請求項12~14のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項16】
前記第2の外枠は前記パレット本体の前記複数のシート体方向に張り出す張り出し部を備えていることを特徴とする請求項12~15のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項17】
前記第2の外枠の上下幅は前記外枠の上下幅と同じに構成されていることを特徴とする請求項12~16のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項18】
前記間隔保持部材は前記パレット本体の上部に配置される方形の天板であって、前記天板が一対の前記外枠と係合関係になることで前記外枠が離間状態で保持されるようにしたことを特徴とする請求項1~17のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項19】
前記天板は前記外枠の内側位置に配置されることを特徴とする請求項18に記載の物品運搬用パレット。
【請求項20】
前記パレット本体を構成する前記シート体は紙製又はプラスチック製であることを特徴とする請求項1~19のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項21】
前記外枠は紙製又はプラスチック製であることを特徴とする請求項1~20のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は荷物等、様々な物品を載せて運搬するために使用する物品運搬用パレット等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より物品運搬用パレットが特に流通業界で日常的に大きな荷物を運搬する際に使用されている。そのような物品運搬用パレットの一例を示す。特許文献1は金属製のパレットであり、特許文献2は合成樹脂製製のパレットであり、特許文献3は段ボール製のパレットである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-96804号公報
【特許文献2】特開平11-124138号公報
【特許文献3】特開2010-62068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらのような従来の物品運搬用パレットはいずれも定形を保っており、運搬する物品が大きければそれに応じて大型化してしまい、使用していない時の置き場で非常にスペースを取ってしまっていた。また、運搬先で物品を荷下ろしした後でパレットだけを回収してトラックの荷台やコンテナに積んで戻るような場合では、積み込む際に大きなパレットであると荷台やコンテナにそれほど積み込むことができず、パレットのために何台もトラックを用意しなければならず、パレットの運搬の費用も嵩むこととなっていた。
本発明は、これらのような問題点に鑑み、格納したり運搬したりする際に場所を取らず、使用の際には普通に物品を載せて運搬することのできる物品運搬用パレットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために第1の手段では、パレット本体と、前記パレット本体を挟む位置に配置される一対の外枠とを備え、前記パレット本体は、帯状に構成された可撓性のある複数のシート体を厚み方向に重複状に配置し、隣接する前記シート体同士を長手方向に間隔を開けながら連結した連結部を有する立体構造体とされ、前記複数のシート体のもっとも外方に配置される一対の前記シート体はそれぞれ前記外枠に連結されており、一対の前記外枠を相対的に離間させた際に、前記パレット本体は拡張させられて前記複数のシート体が前記連結部で規制されることによって変形し、各々4箇所以上の連結部を周囲に有する多数の小部屋が縦横に連続した板状外観の使用態様とされ、前記外枠を相対的に接近させた際に、前記パレット本体の前記複数のシート体同士が重ねられた収納態様とされ、一対の前記外枠を相対的に離間させた際に、一対の前記外枠の間隔を保持する間隔保持部材によって前記パレット本体を拡張状態で保持するようにした。
これによって、物品運搬用パレットとして使用する際には、パレット本体を拡張させ、使用しない場合、例えば格納したり、物品運搬用パレット自体を運搬する場合には複数のシート体同士を重ね併せて嵩張らないようにすることでコンパクト化ができ、格納するスペースを取らず、運搬の際に多くの物品運搬用パレットを一度に運搬できるため費用も軽減できる。このように畳むことができる複数のシート体の集合体が上面に載せた物品を支えることができるのは、パレット本体を拡張させることで多数の小部屋が縦横に連続するようになり全体で木口側からの荷重を支えることができるような立体構造体となるからである。
【0006】
「シート体」は帯状、つまり等幅の長く薄い形状である。可撓性があれば耐久性のある素材であれば材質は問わない、例えば紙、プラスチックがよく、金属製箔でもよい。また、可撓性があればセラミック素材でもよい。
「外枠」はパレット本体の厚み方向においてパレット本体を挟むように配置され、帯状のシート体を長手方向において保持する。シート体と同幅あるいはシート体よりも細い幅であるとパレット本体からはみ出る物品が干渉することがないため、汎用性が向上するがシート体よりも幅広であっても構わない。シート体の長さと同長、あるいはシート体の長さ以上であるともっとも外方に配置される一対のシート体をしっかりと取り付けることができるためよい。外枠の材質は問わない。軽量化のためには紙、プラスチックがよいが、金属製でもよい。また、可撓性があればセラミック素材でもよい。
【0007】
「連結部」は整然と一定の間隔で並ぶことがよいが、整然としていなくとも拡張させた際にパレット本体が板状外観を呈するように連結できればよい。つまり、パレット本体を拡張させた際に形成される小部屋の形状が完全に同形状でなければいけないというものではない。むしろ外枠寄りと外枠から離れた中央付近では小部屋の形状は異なる可能性が多く、中央付近の小部屋の容積が大きく、外枠寄りの小部屋の容積は相対的に小さくなる傾向となる。隣接するシート体同士を連結する連結部は、平面視において(木口側からの目視)一点で固定されるように見える場合もあるが、固定力を上げるため一定の幅をもって固定される場合もある。そのため1つの小部屋は4箇所以上の連結部を周囲に有するのであるが、1箇所の連結部が一定の幅を持つ場合には小部屋の平面視における形状は様々な形状があり、例えば正規分布曲線のようなサインカーブ状の波が向かい合った形状となったり、菱形が(つまり三角波が)繰り返す形状になったり、あるいは菱形が四角形になったり、六角形になったりする場合等がある。そして、それらの形状が縦横に繰り返し模様として表れることとなる。
「間隔保持部材」は外枠の間隔を保持させるための手段であり、後述する第2の外枠のように一対の外枠の間に固定してあたかもつっかい棒のように配置される場合でもよく、後述する天板のように外枠間に配置されて外枠の間隔を保持させながら物品を載置させる機能を有するものでもよい。
【0008】
また、第2の手段として、前記パレット本体が拡張された際の前記シート体の変形した木口側の形状は連続した波状であるようにした。
シート体同士を一点で固定するだけでパレット本体が拡張されると基本的にこのように波状の形状となるため、シート体に特殊な折り目等の加工が不要であり、シート体の加工に伴うコストが削減される。
また、第3の手段として、隣接する前記シート体同士の波の山の向きが向かい合うように変形し、前記連結部は隣接する前記シート体の前記波の山の頂点位置で連結されているようにした。
波の山の向きが向かい合うように変形することで小部屋が形成されることとなり、小部屋が縦横に連続することで木口側からの荷重を支えることができるようになるからである。
また、第4の手段として、前記パレット本体が拡張された際の前記シート体の変形した前記小部屋の木口側の形状は菱形形状であるようにした。
小部屋の木口側の形状が菱形になるような折り目を設けることでシート体の木口側からの圧縮強度が向上することとなる。
また、第5の手段として、前記連結部と隣接する前記連結部との間隔が等距離となるように複数の前記連結部間の間隔を設定した。
複数の連結部間の間隔が等距離となると、小部屋の形状が揃うこととなり、小部屋を構成する壁が緩みにくくなり、パレット本体全体としての木口側からの圧縮強度が向上することとなる。また、小部屋の形状が揃うためパレット本体の見た目もよくなる。
また、第6の手段として、前記パレット本体が拡張された際の前記シート体の変形した前記小部屋の木口側の形状は六角形形状であるようにした。
小部屋の木口側の形状が六角形形状であると、特に圧縮強度に優れるからである。4箇所の連結部を有する小部屋の壁面が六角形形状となるには対向する一対の連結部がシート体の長手方向に沿って幅をもって連結させることでパレット本体を拡張させると六角形形状となる。このような小部屋が縦横に連続することでいわゆるハニカム構造が構成されることとなる。
【0009】
また、第7の手段として、前記パレット本体の前記複数のシート体のもっとも外方に配置された一対の前記シート体は前記外枠に対して散点的に連結されているようにした。
複数のシート体のもっとも外方に配置された一対のシート体は、パレット本体を拡張した際に他のシート体と一緒に変形しようとするため、全面を外枠に固定することはパレット本体のきれいな拡張を求める場合においてはよくない。そのため、もっとも外方に配置されたシート体をこのように外枠に対して散点的に連結することでパレット本体を拡張した際に他のシート体と協働して変形するようにしている。
また、第8の手段として、前記外枠は前記パレット本体の前記複数のシート体方向に張り出す張り出し部を備えているようにした。
外枠は板体であることが多いため、張り出し部を備えるようにしてL状あるいはコ状(チャンネル状)の形状とすることで、単に平板の場合に比べて外枠の曲げ強度を増すことができる。また、パレット本体の上や下に張り出し部を配置することでシート体の縁を保護することにもなる。
【0010】
また、第9の手段として、前記外枠の上下幅は前記シート体の上下幅と同じあるいはより幅広に構成されているようにした。
外枠の上下幅がシート体の上下幅と同じあるいは上下幅より幅広に構成されていると、使用態様のパレット本体に荷物等を載せる際に斜めから荷物等がパレット本体に接近しても外枠がガードしてシート体の角に荷物等が当接するのが防止できることとなる。
また、第10の手段として、複数の前記シート体にはフォークリフトのフォークを挿通させるための透孔又は切り欠きが同じ位置となるように形成されているようにした。
これによってパレット本体を拡張させた際に、シート体と交差する方向に透孔又は切り欠きの列ができることとなるため、フォークリフトのフォークを透孔又は切り欠きの列に疎通させてパレット本体を持ち上げることが可能となる。
また、第11の手段として、前記外枠には前記透孔又は切り欠きに対応した透孔又は切り欠きが形成されているようにした。
外枠がシート体の透孔又は切り欠きと干渉しない形状であれば、外枠には透孔又は切り欠きに対応した透孔又は切り欠きを形成する必要はないが、それであると外枠の形状が限定されたり、複雑化したりして強度の低下の可能性もあるため、このように外枠にも透孔又は切り欠きに対応した透孔又は切り欠きを形成することがよい。
【0011】
また、第12の手段として、前記間隔保持部材は前記パレット本体の前記シート体の木口側に隣接する位置で、かつ前記外枠と直交して配置される一対の第2の外枠であるようにした。
第2の外枠はパレット本体の厚みと直交する方向においてパレット本体を挟むように配置される。このように外枠と直交して配置される一対の第2の外枠であれば外枠と外枠の間に配置して固定することで、パレット本体が畳まれる方向に変形することを防止することができる。また、第2の外枠は一対であるためバランス良く外枠を拡張した状態で保持できる。
また、第13の手段として、前記第2の外枠と前記外枠とは端部位置で連結されているようにした。
これによって第2の外枠はもう一方の端部を連結されていない側の外枠の端部に固定することで、方形の剛構造を形成することが可能となり、外枠と第2の外枠からなるしっかりとした二次元的な枠体が構成できる。
また、第14の手段として、前記第2の外枠と前記外枠とは端部位置を基部として回動可能に連結されているようにした。
第2の外枠を外枠に対して端部位置を基部として回動できるようにすることで、第2の外枠と前記外枠を畳むことが可能となる。つまり、格納や運搬において嵩張らず有利である。
また、第15の手段として、前記第2の外枠の先端は当該前記第2の外枠が連結されていない側の前記外枠の先端に固定されることで前記外枠と前記第2の外枠によって前記パレット本体を包囲する方形のフレーム構造体が構成されるようにした。
方形のパレット本体を隙間なくきれいに包囲する方形のフレーム構造体が外枠と第2の外枠から構成されることとなり、パレットとして使用しやすい形態となる。
また、第16の手段として、前記第2の外枠は前記パレット本体の前記複数のシート体を上下方向から挟む張り出し部を備えているようにした。
上記第8の手段と同様に、第2の外枠は板体であることが多いため、張り出し部を備えるようにしてL状あるいはコ状(チャンネル状)の形状とすることで、単に平板の場合に比べて外枠の曲げ強度を増すことができる。また、パレット本体の上や下に張り出し部を配置することでシート体の縁を保護することにもなる。
また、第17の手段として、前記第2の外枠の上下幅は前記外枠の上下幅と同じに構成されているようにした。
これによって方形に組まれた外枠と第2の外枠からなる二次元的な枠体の上面や下面が面一となり、例えば荷物等を載置した際に外枠と第2の外枠の高さがちがうことによるがたつきが生じることがない。
【0012】
また、第18の手段として、前記間隔保持部材は前記パレット本体の上部に配置される方形の天板であって、前記天板が一対の前記外枠と係合関係になることで前記外枠が離間状態で保持されるようにした。
天板をパレット本体の上に載せることで荷物等を載置した際の荷重の分散を図ることができ、併せてパレット本体が畳まれる方向に変形することを防止することができる。
また、第19の手段として前記天板は前記外枠の内側位置に配置されるようにした。
天板を外枠の内側位置に配置することで天板を外枠の内側に配置することができ、特に天板と外枠の間にそれらを連結する手段が必要とならない。
また、第20の手段として、前記パレット本体を構成する前記シート体は紙製又はプラスチック製であるようにした。
紙製又はプラスチック製は軽量にできるため、パレット本体の素材としてよい。
また、第21の手段として、前記外枠は紙製又はプラスチック製であるようにした。
紙製又はプラスチック製は軽量にできるため、外枠の素材としてよい。第2の外枠を紙製又はプラスチック製としてもよい。
上述した第1~第21の手段の各発明は、任意に組み合わせることができる。特に、第1の手段の構成を備えて、第2~第21の手段の各発明の少なくともいずれか1つの構成と組み合わせを備えるとよい。第1~第21の手段の各発明の任意の構成要素を抽出し、他の構成要素と組み合わせてもよい。
【発明の効果】
【0013】
上記発明では、物品運搬用パレットとして使用する際には、パレット本体を拡張させ、使用しない場合、例えば格納したり、物品運搬用パレット自体を運搬する場合には複数のシート体同士を重ね併せて嵩張らないようにすることでコンパクト化ができ、格納するスペースを取らず、運搬の際に多くの物品運搬用パレットを一度に運搬できるため費用も軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1の実施の形態のパレットに使用されるシート体の(a)は正面図、(b)は斜視図。
【
図2】第1の実施の形態のパレットに使用されるフレームの(a)は正面図、(b)は平面図。
【
図3】第1の実施の形態のパレットを畳んだ状態の平面図。
【
図4】第1の実施の形態のパレットのパレット本体を拡張させた状態の平面図。
【
図5】第1の実施の形態のパレットの使用態様の平面図。
【
図6】第1の実施の形態のパレットの使用態様の斜視図。。
【
図7】(a)は第1のフレームに対して第2のフレームの先端を接近させた状態の説明図、(b)は第1のフレームに対して第2のフレームの先端を固定させた状態の説明図。
【
図8】第1の実施の形態のパレットの木口側が第2のフレームの凹凸面の凹部に収容されている状態を説明する部分拡大平面図。
【
図9】第2の実施の形態のパレットに使用されるフレームの正面図。
【
図10】第2の実施の形態のパレットに使用されるフレームの(a)は張り出しフレームを折り曲げた状態の平面図、(b)は(a)をさらに直角に折り曲げた状態の平面図、(c)は第2の実施の形態のパレットの使用態様の平面図。
【
図11】第3の実施の形態のパレットの(a)はパレット本体を畳んだ状態の側面図、(b)は(a)の状態から拡張させた側面図、(c)は(b)の状態のパレット本体の上に天板を廃止した側面図、(d)は第3の実施の形態のパレットの使用態様の側面図。
【
図12】他の実施の形態のパレットに使用されるフレームの正面図。
【
図13】(a)は第3の実施の形態のパレットに使用されるフレームの正面図、(b)は第3の実施の形態のパレットに使用される天板の平面図。
【
図14】(a)は第1~第3の実施の形態のパレットに使用されるパレット本体の木口側からの部分拡大図、(b)は他の実施の形態のパレットに使用されるパレット本体の木口側からの部分拡大図、(c)は他の実施の形態のパレットに使用されるパレット本体の木口側からの部分拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1~
図8に基づいて第1の実施の形態のパレット1を説明する。まず、パレット1を構成する構成部材について説明する。
図1に示すように、パレット本体2を構成する単位となるシート体3は長尺の長方形形状の外観の紙製の可撓性のある板状体である。本実施の形態では一例としてシート体3は長さ1250mm、上下幅150mm、厚み5mmとされている。シート体3には2つの切り欠き4が形成されている。切り欠き4は350mmの間隔を開けて長さ350mm、上下幅100mmのサイズでシート体3の下部寄りに下縁側に開口するように形成されている。
図2に示すように、フレーム5は長尺の長方形形状の外観のプラスチック製(例えば、ポリプロピレン製)の板状体である。フレーム5はウェルド加工で形成された中央の折れ曲げ線6を境界として左右2つの領域に分けられており、それぞれ第1のフレーム5Aと第2のフレーム5Bとされている。本実施の形態では一例として第1のフレーム5Aも第2のフレーム5Bもいずれも長さ1110mm、上下幅150mm、厚み10mmとされている。外枠としての第1のフレーム5Aには2つの切り欠き7が形成されている。切り欠き7は300mmの間隔を開けて長さ300mm、上下幅100mmのサイズで第1のフレーム5Aの下部寄りに下縁側に開口するように形成されている。
第1のフレーム5Aの基端には四角の縁を持つ透孔8が形成されている。第2の外枠としての第2のフレーム5Bの先端にはキャッチ部9が形成されている。キャッチ部9は間隔を開けて前方に向かって突出形成された一対の脚部9A、9Bから構成されている。脚部9A、9Bの先端寄り外方にはL状に屈曲された係合部10が形成されている。係合部10の前方は外方に斜状にカットされた押圧部11が形成されている。第2のフレーム5Bの内側面には凹凸面13が形成されている。凹凸面13は長手方向に向かっては同じ波形形状からなる凹凸形状が連続しており、幅方向に向かっては曲率に変化のない直線の連なった連続面とされている。
【0016】
図4、
図5、
図8、
図14(a)等に示すように、本実施の形態ではパレット本体2は36枚のシート体3が重ね合わされており、所定間隔(本実施の形態では100mm間隔)で隣接するシート体3同士が幅方向に線状となるように接着されて構成されている。つまり、木口方向からの目視ではシート体3同士を連結する連結部12が点状に配置されることとなる。
木口方向からの連結部の配置状態について
図14(a)に基づいてより詳しく説明する。
図14(a)に示すように、ある2枚のシート体3A、3Bの連結部12に対して、その一方のシート体3Bを含む隣接したシート体3B、3Cの連結部12は2枚のシート体3A、3Bの連結部12の位置に対して半分ずれている(つまり50mmずれる)。このように厚み方向に配置されたシート体3の集合体の連結部12は半分ずつずつずれながら連続する。このように連結されたパレット本体2を拡げると連結部12によって規制されたシート体3は連結部12を頂点としたサインカーブ状の周波が繰り返す形状となって表れることとなる。隣接するシート体3同士の波の向きは対称に表れる。4つの連結部12と2つの波で包囲された領域を小部屋Rとする。パレット本体2はシート体3を拡張することでこの
図14のように多数の小部屋Rが縦横に連続した立体構造体とされる。一方、小部屋Rを折り畳むことで
図3のように隣接するシート体3同士が厚み方向で重ねられることとなる。
【0017】
図3及び
図4に示すように、一対のフレーム5はパレット本体2を構成するシート体3の厚み方向に両側位置に配置される。
図3及び
図4ではフレーム5は第1のフレーム5Aと第2のフレーム5Bが折れ曲げ線6で折り曲げられて重ねられた状態であり、第1のフレーム5Aがパレット本体2側に配置されている。一対のフレーム5はそれぞれ折れ曲げ線6が斜め方向において対向するように、つまり互い違いになるような向きで配置されている。このようなフレーム5とパレット本体2の配置状態において、もっとも外側に配置されているシート体3Fが第1のフレーム5Aと3箇所で連結されている。
第1のフレーム5Aの両端に布製の2つに折り曲げた緩衝布15が配設されている。緩衝布15は折り曲げた外側面がもっとも外側に配置されているシート体3Fの端部3aに連結されている。もっとも外側に配置されているシート体3Fは第1のフレーム5Aの長さ方向中央位置で縫い合わされている(固定されている)。緩衝布15は平面視でU字状に連結されて余裕をもって第1のフレーム5Aとシート体3Fの間に取り付けられているため、パレット本体2やフレーム5の動きに容易に追随する。
【0018】
次にこのように構成されるパレット1の使用方法について説明する。
図3はパレット本体2を構成するすべてのシート体3が重ねられて畳まれたパレット1の収納態様の状態である。この状態ではフレーム5も折り畳まれてシート体3と重ねられているためコンパクトである。この状態から折り畳まれた一対のフレーム5を互いに外方に向かうように引き離していくと、シート体3が拡張されてパレット本体2は
図4のような板状外観の使用態様となる。そして、
図5に示すように折り畳まれたフレーム5の第2のフレーム5Bを展開させて第1のフレーム5Aと直交する位置に配置する。これによって第2のフレーム5Bはシート体3列の木口側に配置されることとなる。第2のフレーム5Bは拡張されたパレット本体2が逆方向に戻らないように第1のフレーム5Aの間隔を保持する間隔保持部材となる。
図8に示すように、シート体3列の木口側端部は第2のフレーム5Bの内面に形成された凹凸面13の凹部内に配置される。
【0019】
第2のフレーム5Bは次のように第1のフレーム5Aに対して固定される。
図7(a)に示すように、展開させた第2のフレーム5Bの先端を対向する側のフレーム5の第1のフレーム5Aの基端に接近させる。第1のフレーム5Aの基端寄りに形成された透孔8に対して第2のフレーム5B先端のキャッチ部9を挿入する。挿入に伴いキャッチ部9を構成する脚部9A、9Bは押圧部11が透孔8の上下縁に当接する。挿入が進むにつれて斜状に形成された押圧部11が透孔8の上下縁に押動されて脚部9A、9Bは内側に撓んでくる。そして係合部10に達した位置で撓んだ付勢力が開放されて脚部9A、9Bは元の状態に復帰し、係合部10が透孔8を通過して脚部9A、9Bが進退不能に固定されることとなる(
図7(b)の状態)。この状態でフレーム5は板状のパレット本体2を方形に包囲することとなる。フレーム5の上下幅とパレット本体2の上下幅は一致する。つまり、フレーム5を含めてパレット1の荷物等の物品を載置する平面が構成されることとなる。第1のフレーム5Aの切り欠き7とシート体3切り欠き4はパレット本体2を拡張することでシート体3の重複方向に間隔を開けながら揃うため、フォークリフトのような重機を使用してパレット1を持ち上げる場合には、これらの切り欠き7と切り欠き4をフォークによって挿通させるようにする。
次いで、パレット1を再び畳む際には、まずキャッチ部9の脚部9A、9Bを相互に接近させるように脚部9A、9Bを撓ませ、係合部10及び押圧部11を透孔8から後方に抜き出すようにして脚部9A、9Bを後退させる。これでて第2のフレーム5Bの間隔保持機能が解除されるため、パレット本体2を押動してシート体3を重ねるようにする。併せて第2のフレーム5Bも折り畳んで
図3のようにする。
【0020】
上記のように構成することで、第1の実施の形態では次のような効果が奏される。
(1)
図3のように畳むことで使用態様の形態と比べてコンパクト化するため、場所を取らじ、格納や運搬の際に有利である。
(2)パレット本体2は多数の小部屋Rが縦横に連続した立体構造体とされ、木口方向で載置された荷物等の荷重を支えることとなる。荷重は連結部12を介して分散されるので空間が多くとも丈夫でパレットとして十分耐用可能である。
(3)パレット本体2は多数の小部屋Rが縦横に連続した立体構造体空間が多いので非常に軽量化できる。
(4)間隔保持部材として第2のフレーム5Bを使用して第1のフレーム5Aに固定するため、第1のフレーム5Aの間隔を保持すると同時にパレット本体2を包囲する剛構造の方形のフレーム5を構築することができる。
(5)第2のフレーム5Bはキャッチ部9と透孔8の係合関係で第1のフレーム5Aに先端を固定できるため、ワンタッチで簡単にパレット本体2の拡張した形状を保持することができ、同時に剛構造の方形のフレーム5を構築することができる。
(6)凹凸面13によって各シート体3の木口側端部が保持させることができるため、パレット本体2を拡張した際のシート体3の広がりのばらつきを抑制することができる。また、シート体3の木口側端部が揃うため見た目もよくなる。
【0021】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態のフレーム5に代わって、
図9及び
図10に示すようなフレーム21によってパレット1を構成するようにしてもよい。第2の実施の形態では第1の実施の形態とフレーム21のみが異なるため、図示では第1の実施の形態と同じ構成については第1の実施の形態と同じ符号を使用こととし、詳しい説明は省略する。
図9は第2の実施の形態で使用するフレーム21の正面図である。フレーム21は長尺の略長方形形状の外観の紙製の板状体である。フレーム21はウェルド加工で形成された中央の折れ曲げ線20を境界として左右2つの領域に分けられてそれぞれ第1のフレーム21Aと第2のフレーム21Bとされている。第1のフレーム21Aと第2のフレーム21Bはそれぞれ上下方向に三分割されている。三分割された中央部分は、第1の実施の形態のフレーム5の第1のフレーム5Aと第2のフレーム5Bに対応する第1のベースフレーム22Aと第2のベースフレーム22Bとされる。第1のベースフレーム22Aには第1のフレーム5Aと同様に2つの切り欠き23が形成されている。第三分割された上下部分は張り出しフレーム24A、24Bとされる。第1のベースフレーム22A側の張り出しフレーム24Aは4つの角部が斜め45度にカットされカット面に突起25が形成されている。第2のベースフレーム22B側の張り出しフレーム24Bの4つの角部位置にはスリット26が形成されている。第2の実施の形態の一対のフレーム21は第1の実施の形態のフレーム5と同様に第1のベースフレーム21Aがパレット本体2を構成するシート体3のもっとも外側に配置されるシート体3Fと第1の実施の形態と同様に連結されている。
【0022】
次に、フレーム21の使用方法について説明する。
パレット1の非使用時においては第1の実施の形態と同様に畳んで収納等する。一方、使用態様とする際にも第1の実施の形態と同様に対向するフレーム21を互いに外方に向かうように引き離していくと、シート体3が拡張されてパレット本体2は板状外観の使用態様となる。
以下ではフレーム21に特化して説明する。
図10(a)(b)はパレット本体2が省略されてフレーム21だけを図示している。
図10(a)に示すように、フレーム21は第三分割された折り目25で上下の張り出しフレーム22A、22Bが第1のベースフレーム21A及び第2のベースフレーム21Bの面に対して同方向に直角に折り曲げるようにする。そして、折れ曲げ線20で折り曲げながら突起25を隣接するスリット26に差し込んで第1のフレーム21Aと第2のフレーム21Bが直交するように固定する。このように直交状態で保持された一対のフレーム21は、更に一方の第1のフレーム21Aの突起25を他方の第2のフレーム21Bのスリットに差し込むようにする。これによって方形に組まれた剛構造のフレーム21を構築することができる。
図10(c)はこのようなフレーム21でパレット本体2が包囲された使用態様の第2の実施の形態のパレット1である。
このように構成することで、第2の実施の形態のパレット1は第1の実施の形態の(1)~(4)の効果に加えて、パレット本体2の周囲がフレーム21の張り出しフレーム22A、22Bで保護されることとなり、パレット本体2が使用時に痛みにくく、また、このようにしっかりとした立体構造で構築されるため紙製のフレーム21であっても十分な強度を有することとなる。
【0023】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態のフレーム5に代わって、
図13(a)に示すようなフレーム31と
図13(b)に示すような天板32を使用してパレット1を構成するようにしてもよい。第3の実施の形態では第1の実施の形態と共通する部材については第1の実施の形態と同じ符号を使用こととし、詳しい説明は省略する。
フレーム31は第1の実施の形態の第1のフレーム5Aと同じ外形で同じようにシート体3の切り欠き4に対応する切り欠き33が形成されている。本実施の形態のフレーム31の上下幅はシート体3の上下幅よりも大きく構成されている。天板32は拡張させた際のパレット本体2と対応する正方形形状のプラスチック製の板体である。
図11(a)~(d)はパレット本体2の側面図である。パレット本体2のもっとも外側に配置されるシート体3Fはフレーム31に連結されている。フレーム31はパレット本体2の上面から上方にわずかに突出している。
図11(a)はパレット本体2を構成するすべてのシート体3が重ねられて畳まれたパレット1の収納態様の状態である。この状態ではフレーム31も折り畳まれてシート体3と重ねられているためコンパクトである。この状態から折り畳まれた一対のフレーム31を互いに外方に向かうように引き離していくと、シート体3が拡張されてパレット本体2は
図4のような板状外観の使用態様となる。そしてその拡張されたパレット本体2の上に天板32を対向するフレーム31に挟まれるように配置する。これによって天板32が間隔保持部材となる。
このように構成することで、第3の実施の形態のパレット1は第1の実施の形態の(1)~(3)の効果に加えて、天板32によってフレーム31の間隔が保持されてパレット本体2が閉じず、また、パレット本体2によって荷物の荷重が分散されることとなる。
【0024】
上記実施の形態は本発明の原理およびその概念を例示するための具体的な実施の形態として記載したにすぎない。つまり、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明は、例えば次のように変更した態様で具体化することも可能である。
・シート体3やフレーム5の形状やサイズは上記は一例である。連結部12の間隔も上記は一例であり、他の間隔でシート体3を連結するようにしてもよい。
・パレット1を構成する部材の材質について上記実施の形態は一例である。例えば、フレーム5を金属製とすることも自由である。
・パレット本体2のもっとも外側に配置されるシート体3Fとフレーム5(21、31)とは上記では3箇所の連結で、両端位置で緩衝布15を介して両者を連結するようにしていたが、この態様以外の連結方法でもよい。例えばシート体3Fを4点以上でフレーム5(21、31)に連結したり、緩衝布15ではない他の部材を間に配置させるようにしてもよい。
・
図14(b)のようなハニカム状の小部屋Rとなるように連結部12の対向する一対を幅広となるように接着して連結部12を構成するようにしてもよい。
・連結部12でのシート体3の折り目をしっかりと付けることによって
図14(c)のように菱形に小部屋Rを形成させるようにしてもよい。
【0025】
・外枠である第1のフレーム5Aの間隔保持手段は他の方法でもよい。例えば、第3の実施の形態のような天板32ではなくつっかい棒のような棒部材をパレット本体2上に配置して間隔保持部材としてもよい。
・
図12のようなフレーム41でもよい。フレーム41は上記第1の実施の形態のフレーム5において、切り欠き7ではなく上下幅の中間に形成させた透孔42としたものである。天地の向きがどちらでもよいように、つまり鏡像対称に構成されているため、上下反転させて使用することができる。あるいは他のフレーム21、31もこのように変更した態様で実施するようにしてもよい。
・天板32はパレット本体2からはみ出るような構成でもよい。その場合にはフレーム31と天板32との間に固定手段を配設することがよい。
・第1の実施の形態ではキャッチ9と透孔8による押し込むだけで固定できる手段であったが、間隔保持部材を固定する手段としてこれ以外の手段でもよい。例えば紐を使用して縛ったり、凹凸形状の凹側と凸側の係合であったり、他の形状のキャッチを使用したりしてもよい。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
また、意匠出願への変更出願により、全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。
【符号の説明】
【0026】
1…パレット、2…パレット本体、3…シート体、5、21、31…外枠としてのフレーム、12…連結部、5B…間隔保持部材である第2のフレーム、R…小部屋。