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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072941
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】探傷用センサの送出及び引戻し装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/90 20210101AFI20220510BHJP
   G01N 29/265 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
G01N27/90
G01N29/265
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020182652
(22)【出願日】2020-10-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】599123393
【氏名又は名称】東亜非破壊検査株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094581
【弁理士】
【氏名又は名称】鯨田 雅信
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 勝己
(72)【発明者】
【氏名】吹原 和郎
【テーマコード(参考)】
2G047
2G053
【Fターム(参考)】
2G047AA05
2G047AB01
2G047BC07
2G047BC18
2G047DB03
2G047DB10
2G047DB18
2G047EA12
2G047EA15
2G047GJ06
2G047GJ08
2G053AA11
2G053AB21
2G053BA03
2G053BA12
2G053BA26
2G053DA01
2G053DA03
2G053DB20
2G053DB27
2G053DB28
(57)【要約】
【目的】装置全体の構成を単純化、小型軽量化及び低コスト化でき、装置のセッティング等の作業を容易化でき、検査品質のバラツキをなくし、作業者への負担を低減できる、探傷用センサの送出及び引戻し装置を提供する。
【構成】前記探傷用センサをエアーにより前記孔中に送出するエアガンと、前記孔中に送られた後の探傷用センサを(例えば前記探傷用センサに取り付けられたケーブルを介して)前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻す、エアーにより駆動されるエアモーターと、前記エアガン及び前記エアモーターに対し、駆動用のエアーを供給する空気供給部と、前記空気供給部からのエアーを、前記エアガン側又は前記エアモーター側に選択的に供給する切換供給部とを備えた、探傷用センサの送出及び引戻し装置である。
【選択図】 図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象部分である孔の中に探傷用センサを送出し、その後、探傷用センサを一定速度で引き戻すようにした探傷用センサの送出及び引戻し装置であって、
前記探傷用センサをエアーにより前記孔中に送出するエアガンと、
前記孔中に送られた後の探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻す、エアーにより駆動されるエアモーターと、
前記エアガン及び前記エアモーターのいずれにも共通に駆動用のエアーを供給する空気供給部と、
前記空気供給部からのエアーを、前記エアガン側又は前記エアモーター側に選択的に供給する切換供給部と、
を備えたことを特徴とする探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【請求項2】
前記エアモーターは、ユーザーが持つことができる装置内で前記エアガンと共に構成されている、請求項1に記載の探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【請求項3】
前記切換供給部は、ユーザーにより第1の操作がなされたとき前記空気供給部側から供給されたエアーを前記エアガン側に供給し、ユーザーにより第2の操作がなされたとき前記空気供給部側から供給されたエアーを前記エアモーター側に供給し、且つユーザーにより前記第1及び第2のいずれの操作もなされていないときは前記空気供給部側から供給されたエアーを前記エアガン側及び前記エアモーター側のいずれにも供給しないようにするものである、請求項1又は2に記載の探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【請求項4】
前記孔中に送られた探傷用センサを引き戻すための引き戻し機構であって、前記エアモーターにより回動して前記探傷用センサに取り付けられたケーブルを移動させ又は巻き取る第1のローラーと、前記第1のローラーとの間で前記ケーブルを挟み込む第2のローラーと、前記第2のローラーを前記第1のローラー側に押圧するエアシリンダであって前記空気供給部から供給されたエアーの一部により駆動されるエアシリンダとを含む引き戻し機構を、さらに備えたことを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【請求項5】
前記孔中に送られた探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻すとき、前記空気供給部からのエアーであって前記切換供給部により前記エアモーター側にのみ供給されるエアーを、さらに、前記エアモーター及び前記エアシリンダの双方に同時に供給するように分岐させるエアー分岐部を備えたことを特徴とする、請求項4に記載の探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの細管(ホース、チューブ等)の孔、又は多数の孔が略平行に一体的に形成されて成る多孔管(図14の符号31参照)の各孔などの孔を形成する部材に対して、その損傷、割れ又は減肉などのきず(例えば孔の内壁面側部分及び外壁面側部分のきず)を非破壊で検出、検査するために、探傷用センサを前記孔中に送出しその後引き戻す動作を行う、探傷用センサの送出及び引戻し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば細管のきずを渦流探傷法により非破壊で検出、検査する際に、渦流探傷センサをエアガンにより細管内に圧送(圧挿)し、その後、前記渦流探傷センサの後端部側に取り付けられたケーブルを作業者の手動で又は電動モーターにより巻き戻すことにより前記渦流探傷センサを前記圧送前の元の位置まで引き戻す装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図13(a)は、特許文献1に開示された渦流探傷法を用いた細管の検査システム(前記渦流探傷センサを圧送しその後に圧送前の位置まで引き戻す装置を含む。)の概念図を引用したものである。この特許文献1の装置においては、渦流探傷用プローブ(渦流探傷センサ)を図13(b)に示すエアガンにより検査対象とされた細管中(細管の孔の中)に挿入、圧送して細管の反対側端部の方まで送出し、その後、前記孔中のプローブを電動モーターにより(詳しくは、電動モーターによりウインチが駆動されて前記プローブに取り付けられたケーブルがウインチに巻き取られることにより)前記送出前の位置まで引き戻すようにした、渦流探傷用プローブの細管中への送出及びケーブル巻取り装置が開示されている。
【0004】
この装置において、前記エアガンは、外部から供給された圧縮空気が継手及び空気通路を介して出口ガイドへ送り込まれることにより、前記プローブを、細管中に押し込み送出する。また、この装置においては、電動モーターがウインチを駆動して前記ケーブルを巻き取ることにより、前記ケーブルが取り付けられた前記プローブが送出前の元の位置へ引き戻される。このような前記プローブが元の位置に引き戻される過程において、前記プローブにおいて検出されたデータがケーブルを介して渦流探傷器の本体に送られ記録等される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-72482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図13に示すような従来の渦流探傷用プローブの細管中への送出及びケーブル巻取り装置においては、細管中に挿入、送出した渦流探傷用プローブの引き戻しのためにウインチとこれを駆動する電動モーター等を使用していたので、前記エアガンとはそれぞれ別体の、ウインチ、電動モーター、電動モーター用制御器、電動モーター用電源装置及び電源ケーブルなどの重量の大きい複数の機器・部材を、検査対象の細管の近くまで移動して配置する必要があるため、装置が複雑化・大重量化及び高コスト化してしまうと共に、装置全体を準備して現場でセッティングするために大きなコストと手間がかかってしまうという問題があった。また、従来より、細管中に送出した渦流探傷用プローブの引き戻し(引き抜き)を作業者が手作業で行うこともあるが、このような手作業により引き戻しを行う場合は、一定速度での引き戻しが難しいため検査品質にバラツキが生じてしまう、作業者が長時間同じ引き戻し作業を繰り返さなくてはならないため作業者に大きな身体的負担を長時間かけてしまうという問題があった。
【0007】
なお、前述のような従来技術における問題は、図13(a)に示すような1つの細管(チューブ等)の孔中に探傷用センサを挿入、送出しその後に引き戻す過程で検出・測定等を行う場合だけでなく、図14に示すような多数の孔(例えば数十~数千個の多数の孔)が略平行に一体的に形成されて成る多孔管31の各孔31aなどの孔を形成する部材を検査対象として、その各孔31aの中に探傷用センサを挿入、送出しその後に引き戻す過程で測定等を行う場合においても、同様に生じるものであった。
【0008】
また、前述のような従来技術における問題は、図13に示すような渦流探傷センサを検査対象の孔の中に送出しその後に引き戻す過程で渦流探傷法による非破壊検査を行う場合だけでなく、超音波検査用センサを検査対象の孔の中に送出しその後に引き戻す過程で超音波ビームを孔の内壁面側に送信して非破壊検査を行う場合などにおいても、同様に生じるものであった。
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目して為されたものであって、容量及び重量の大きな電動モーター、電動モーター用制御器、電動モーター用電源装置、及び電源ケーブルなどを不要として、装置全体の構成を大幅に単純化、小型軽量化及び低コスト化することができると共に、非破壊検査の現場での装置のセッティング等の作業を効率化、容易化することができ、また検査品質のバラツキをなくすと共に、検査中の作業者への身体的負担を低減することができる、探傷用センサの送出及び引戻し装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような課題を解決するための本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置は、検査対象部分である孔の中に探傷用センサを送出し、その後、探傷用センサを一定速度で引き戻すようにした探傷用センサの送出及び引戻し装置であって、前記探傷用センサをエアーにより前記孔中に送出するエアガンと、前記孔中に送られた後の探傷用センサを(例えば前記探傷用センサに取り付けられたケーブルを介して)前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻すための、エアーにより駆動されるエアモーターと、前記エアガン及び前記エアモーターのいずれにも共通に駆動用のエアーを供給する空気供給部と、前記空気供給部からのエアーを、前記エアガン側又は前記エアモーター側に選択的に供給する切換供給部とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記エアモーターは、ユーザーが持つことができる装置内で前記エアガンと共に一緒に(一体的に)構成されていてもよい。
【0012】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記切換供給部は、ユーザーにより第1の操作がなされたとき前記空気供給部側から供給されたエアーを前記エアガン側に供給し、ユーザーにより第2の操作がなされたとき前記空気供給部側から供給されたエアーを前記エアモーター側に供給し、且つユーザーにより前記第1及び第2のいずれの操作もなされないときは前記空気供給部側から供給されたエアーを前記エアガン側及び前記エアモーター側のいずれにも供給しないようにするものであってもよい。
【0013】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記孔中に送られた探傷用センサを引き戻すための引き戻し機構であって、前記エアモーターにより回動、回転して前記探傷用センサに取り付けられたケーブルを移動させ又は巻き取る第1のローラーと、前記第1のローラーとの間で前記ケーブルを挟み込む第2のローラーと、前記第2のローラーを前記第1のローラー側に押圧するエアシリンダであって前記空気供給部から供給されたエアーの一部により駆動されるエアシリンダとを含む引き戻し機構をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記孔中に送られた探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻すとき、前記空気供給部からのエアーであって前記切換供給部により前記エアモーター側にのみ供給される(前記エアガン側には供給されない)エアーを、さらに、前記エアモーター及び前記エアシリンダの双方に同時に供給するように分岐させるエアー分岐部を備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置においては、探傷用センサを前記孔中に送るための装置と、前記孔に送られた後の探傷用センサを元の位置に引き戻す(引き抜く)ための装置との双方を、「共通の空気供給部」から共通のホース等を介して供給されるエアーの力により作動できるようにしている。よって、本発明によれば、「探傷用センサを孔中に送出するときは、空気供給部から供給されるエアーでエアガンを駆動し、前記孔中に送られた探傷用センサを引き戻すときは、電源装置から電源ケーブルを介して供給される電源により前記エアガンとは別体の電動モーター(ウインチ等を駆動する電動モーター)を駆動するようにしている、従来の検査装置」(図13等参照)と比較して、容量及び重量の大きな電動モーター、電動モーター用制御器、電動モーター用電源装置、及び電源ケーブルなどを不要として、装置全体の構成を大幅に単純化、小型軽量化及び低コスト化することができると共に、非破壊検査の現場での装置のセッティング等の作業を効率化、容易化することができる。
【0016】
また、従来は、前記孔中の探傷用センサを引き戻す作業を手作業で行うことも少なくなかったが、このような従来の手作業による場合と比較すると、本発明により、前記探傷用センサの引き戻しを前記エアモーターにより自動的に一定速度で行うことができるので、検査品質のバラツキをなくすことができると共に、検査中の作業者への身体的負担を大きく低減することができるようになる。
【0017】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記エアモーターを前記エアガンと同じ装置内で一緒に(一体的に)構成するようにしたときは、本発明に係る装置の全体をより簡素化、軽量化することができ、現場での検査作業をより効率化、容易化することができる。
【0018】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記切換供給部により、前記空気供給部から(ホース等を介して)供給されたエアーを、前記エアガン側に供給するか、前記エアモーター側に供給するか、又は前記いずれにも供給しないようにするかをユーザーの操作に基づき選択・切り換えできるようにしたときは、前記空気供給部からのエアーを、探傷用センサの孔中への送出のためにも、また孔中に送出された探傷用センサの引き戻しのためにも、共通に切換え利用(選択的に切換え利用)することができるので、装置全体の構成をより一層、簡素化・低コスト化等できるようになる。
【0019】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置において、前記孔中に送られた探傷用センサを引き戻すとき、前記空気供給部からのエアーにより駆動されるエアシリンダにより、前記第2のローラーを前記第1のローラー側に押圧するようにしたときは、前記探傷用センサのケーブルが前記第1のローラーと前記第2のローラーとの間で確実に挟み込まれるため、前記探傷用センサ側のケーブルが前記第1のローラーにより確実に移動させられ又は巻き取られるようになり、前記探傷用センサの引き戻し動作がより確実かつ正確に行われるようになる。
【0020】
また、本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置においては、前記孔中に送られた探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻すとき、前記空気供給部からのエアーであって前記切換供給部により前記エアモーター側にのみ供給される(前記エアガン側には供給されない)エアーを、さらにエアー分岐部により、前記エアモーター及び前記エアシリンダの双方に同時に供給するようにしてもよいところ、このようにしたときは、「共通の空気供給部からのエアーを、エアー分岐部により、エアモーターとエアシリンダとの双方にほぼ同時に供給して、エアモーターとエアシリンダとの双方をほぼ同時に駆動する」という単純で安価な構成が実現されるようになり、これにより、前記探傷用センサのケーブルが前記第1及び第2ローラーの間に確実に挟み込まれて前記第1のローラーにより確実に移動され又は巻き取られるようになる結果、前記探傷用センサの引き戻し動作が低コストで確実に且つ正確に行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の構成を示す左側面図である。
図2】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の構成を示す右側面図である。
図3】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の構成を示す平面図である。
図4】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の構成を示す底面図である。
図5】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置を背面側から見たときの構成を示す図で、図5中の右側は背面カバー兼ストッパ受けを取り付ける前の状態、図5中の左側は背面カバー兼ストッパ受けを取り付けた後の状態を示す図である。
図6】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置を前面側から見たときの構成を示す図で、図6中の右側はエアモーター用エアーの供給引き金などを示す図、図6中の左側は渦流探傷センサ圧送用エアーの供給引き金などを示す図である。
図7】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置を上方から見たときの構成を示す図で、図7中の上側は渦流探傷センサケーブル巻き取りローラー上にカバーを取り付けた状態を示す図、図7中の下側は同カバーを取り外した状態を示す図である。
図8】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の構成を示す図で、図8中の右側は渦流探傷センサケーブルの巻き取りローラー及び渦流探傷センサケーブルの押さえローラーなどを示す図、図8中の左上側及び同左下側は前記渦流探傷センサケーブル押さえローラー用のエアシリンダなどを示す図である。
図9】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の側面側の構成を示す斜視図である。
図10】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の背面側の構成を示す斜視図である。
図11】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の背面側の構成を示す斜視図である。
図12】本実施形態1による渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の背面側及び側面側の構成を示す斜視図である。
図13】(a)は従来の渦流探傷法を用いた細管の検査システム(特許文献1参照)を示す概念図、(b)は前記システムに含まれるエアガンを説明するための概略図である。
図14】従来の渦流探傷法による検査の対象とされる、多数の孔が平行に形成された多孔管、及びその中の1つの孔中に送出されようとしている渦流探傷センサなどを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。図1~12はいずれも本発明の一実施形態に係る渦流探傷センサの送出及び引戻し装置の側面側、平面側、底面側、背面側及び前面側の構成を説明するための図である。図1~12において、1は渦流探傷センサ(ETセンサ。図1など参照)、2は渦流探傷センサ1(同センサ1の後端部側)に取り付けられているケーブル(図1など参照)、3は前記ケーブル2の後端部までもが後述の挿入ガイド4(図1など参照)中に入り込むことを防ぐためのストッパ(図5など参照)、4は前記ケーブル2が挿入・挿通される挿入ガイド(図1など参照)、5は検査対象の一部である孔(図13の細管2の孔、図14の31aなど参照)中に前記渦流探傷センサ1を圧送(圧挿)するためのエアガン(図13(b)など参照)のグリップ(図1など参照。なお、エアガン中には、エアガンの外部に配置された空気供給部からのエアーをエアガン側か後述のエアモーター及びエアシリンダ側かのいずれかに選択的に供給するための切換供給部(図示省略)が内蔵されている)、6は渦流探傷センサ1を圧送(圧挿)するときにエアガン(図13(b)など参照)にエアーを供給するためのエアー供給引き金(図1など参照)、である。
【0023】
また図1~12において、7は空気供給部(エアコンプレッサ及びエアタンク等から構成される、圧縮空気等を供給する公知の装置。図示省略)からのエアーを前記エアガン側か又は後述のエアモーター9(図1など参照)及びエアシリンダ14(図1など参照)側かに対し選択的に供給するためのエアー供給ホース(図1など参照)、8は前記空気供給部及び前記エアー供給ホース7からのエアーを前記エアガン側か又は後述のエアモーター9(図1など参照)及びエアシリンダ14(図1など参照)側かに対し選択的に供給するためのエアー供給口(前記エアー供給ホース7が接続される部分。図4など参照)、9は前記孔中に送出された渦流探傷センサ1を引き戻すために前記ケーブル2を巻き取るケーブル巻き取りローラー12等(後述。図7図8など参照)を回動させるエアモーター(図1など参照)、10は前記空気供給部及び前記エアー供給ホース7からのエアーを前記エアモーター9に供給するエアー供給チューブ(図1など参照)、である。
【0024】
また、図1~12において、11は前記エアモーター9に送られるエアー圧力を調整等することにより前記エアモーター9の回転数を調整するレギュレータ(図3など参照)、12は前記渦流探傷センサ1を孔中から引き戻すときに前記ケーブル2を巻き取るケーブル巻き取りローラー(図5図8など参照。前記エアモーター9により駆動される)、13は前記エアモーター9の回転を前記ケーブル巻き取りローラー12などに伝えるための傘歯車(図3図8など参照)、14は前記ケーブル2の巻き取り時に後述のケーブル押さえローラー16(図8など参照)を前記ケーブル巻き取りローラー12側方向に前記ケーブル2を介して押し付ける(これにより前記ケーブル2が前記ケーブル巻き取りローラー12に確実に巻き取られるようにする)ためのエアシリンダ(図1など参照)、15は前記エアシリンダ14にエアーを供給するエアー供給チューブ(図1など参照)、である。
【0025】
また、図1~12において、16は前記エアシリンダ14からの押圧力を受けて前記ケーブル2を前記ケーブル巻き取りローラー12側に押し付けるケーブル押さえローラー(図8など参照)、17は前記ケーブル2を巻き取る(これにより前記渦流探傷センサ1を引き戻す)ときに前記エアモーター9にエアーを供給するためのエアモーター9用のエアー供給引き金(図2など参照)。なお、前記エアモーター9用エアーの供給引き金17は、前記エアシリンダ14用エアーの供給引き金をも兼ねるものである。すなわち、前記エアモーター9用エアーの供給引き金17を作業者が操作すると、前記空気供給部及びエアー供給ホース7からのエアーは、前記切換供給部(図示省略)により前記エアモーター側に供給されるが、このエアモーター側に供給されるエアーは、図2のエアー分岐部21(後述)により、前記エアモーター9にエアーを供給するエアモーター用エアー供給チューブ10と、前記エアシリンダ14にエアーを供給するエアシリンダ用エアー供給チューブ15とに分岐されて、前記エアモーター9と前記エアシリンダ14との双方に向けてほぼ同時に送られる。また、図1~12において、18は前記エアモーター9及び前記エアシリンダ14にエアーを供給するためのエアー供給チューブ(図1など参照)、19は空気供給部からのエアーを前記エアー供給チューブ18などを介して前記エアモーター9及び前記エアシリンダ14に供給するためのエアー供給口(図4など参照)、20は前記ケーブル巻き取りローラー12などを覆うための背面カバーと前記ケーブル2側のストッパ3を受けるストッパ受けとを兼ねる背面カバー兼ストッパ受け(図5など参照)、である。また、21は、前記空気供給部及びエアー供給ホース7からのエアーであって前記切換供給部(図示省略)により前記エアモーター側に供給されるエアーを、前記エアモーター9にエアーを供給するエアモーター用エアー供給チューブ10と前記エアシリンダ14にエアーを供給するエアシリンダ用エアー供給チューブ15とに分岐して、前記エアーを前記エアモーター9と前記エアシリンダ14との双方にほぼ同時に供給するエアー分岐部、である。
【0026】
次に本実施形態の動作を説明する。本実施形態において、作業者が特別の操作をしていない状態においては、図示しない空気供給部(エアコンプレッサ及びエアタンク等から構成される、圧縮空気等を供給する公知の装置)から前記エア供給ホース7を介して供給されたエアーは、前記エアガングリップ5内で前記エアガン又は前記エアモーター9等への供給を止められている。渦流探傷センサ1を検査対象部分である孔(例えば図14の31a参照)中に挿入・圧送するときは、作業者は、渦流探傷センサ1の先端部等を前記孔中に挿入した状態で、前記エアガングリップ5を握り、前記渦流探傷センサ1を圧送するためのエアーの供給用引き金6を引く操作を行う。すると、前記空気供給部からのエアーが前記エアガン(図13(b)参照)側に供給され、前記エアガンにより前記渦流探傷センサ1が前記孔中に圧送される。このとき、前記渦流探傷センサ1に取り付けられたケーブル2も前記挿入ガイド4を挿通しながら前記渦流探傷センサ1に続いて前記孔中に移動する。
【0027】
前記渦流探傷センサ1の前記孔中への送出、移動が行われたら、次に、作業者は、前記エアガングリップ5を握ったまま、今度は、前記エアモーター駆動用エアーの供給用引き金17(図2参照)を引く操作を行う。すると、前記空気供給部からのエアーが、前記エアモーター及びエアシリンダ用エアーの供給チューブ18(図2参照)を経て、さらに前記エアモーター用エアーの供給用チューブ10(図2参照)を通って前記エアモーター9に供給されると共に、前記エアシリンダ用エアーの供給用チューブ15(図2参照)を通って前記エアシリンダ14に供給される。
【0028】
前述のように前記エアーが前記エアモーター9に供給されることにより、前記エアモーター9により駆動されたケーブル巻き取りローラー12(図8参照)が回動し、前記孔中の渦流探傷センサ1のケーブル2が一定速度で前記ケーブル巻き取りローラー12に巻き取られ、前記渦流探傷センサ1が一定速度で引き戻される。また、これと同時に、前記エアーが前記エアシリンダ14に供給されることにより、前記エアシリンダ14が、前記ケーブル押さえローラー16(図8参照)を図示上方にすなわち前記巻き取りローラー12(図8参照)側に押し上げ、これにより、前記ケーブル2が前記ケーブル巻き取りローラー12と前記ケーブル押さえローラー16との間に比較的強く挟まれて、前記ケーブル2が確実に前記ケーブル巻き取りローラー12に巻き取られる。
【0029】
このようにして、前記ケーブル2が、前記エアモーター9に駆動されたケーブル巻き取りローラー12により一定速度で巻き取られる結果、前記渦流探傷センサ1は一定速度で前記孔中を移動しながら引き戻されるが、その過程で、所定時間毎(又は所定距離の移動毎)に、前記渦流探傷センサ1が検査対象側で発生した渦電流の変化を検出し、その検出されたデータは逐次(随時)前記ケーブル2を介して外部の渦流探傷器本体(図13の符号12など参照)に送られる。前記渦流探傷器本体は、前記渦流探傷センサ1から送られてきたデータに基づいて、前記検査対象(前記孔を構成する部材)の減肉、割れ、損傷その他のきずの有無等を判定する。
【0030】
以上に説明したように、本実施形態においては、前記渦流探傷センサ1を前記孔中に送るための装置と、前記孔に送られた後の渦流探傷センサ1を引き戻すための装置との双方を、単一の空気供給部及び単一のエアー供給用ホース7により共通に供給されるエアーの力により作動させるようにしている。よって、本実施形態によれば、「渦流探傷センサ1の孔中への送出は、空気供給部からのエアーにより駆動されるエアガンにより行い、前記孔中に送られた後の渦流探傷センサ1の引き戻しは、外部の電源装置から電源ケーブルを介して供給される電源により駆動される電動モーター及びこれにより駆動されるウインチ等により行う、従来の検査装置」(図13等参照)と比較して、容量及び重量の大きな電動モーター、電動モーター用制御器、電動モーター用電源装置、及び電源ケーブルなどを不要として、装置全体の構成を大幅に単純化、小型軽量化及び低コスト化することができると共に、非破壊検査の現場での装置のセッティング等の作業を効率化、容易化することができる。
【0031】
また、従来は、前記孔中の渦流探傷センサ1を引き戻す作業を手作業で行うことも少なくなかったが、このような従来の手作業による場合と比較すると、本実施形態により、前記渦流探傷センサ1の引き戻しを前記エアモーター9及びこれにより駆動される前記ケーブル巻き取りローラー12等により自動的に一定速度で行うことができるので、検査品質のバラツキをなくすと共に、検査中の作業者への身体的負担を大きく低減することができるようになる。
【0032】
また、本実施形態においては、前記エアモーター9を、同じ装置内で前記エアガンと一緒に(一体的に)構成するようにしているので、本実施形態に係る装置の全体をより簡素化、軽量化し、現場での検査作業をより効率化、容易化することができる。
【0033】
また、本実施形態においては、前述のように作業者がエアガン用エアーの供給用引き金6を操作するか、又はエアモーター及びエアシリンダ用エアーの供給用引き金17を操作するかなどにより、共通の空気供給部から共通の供給ホース7を介して供給されたエアーを、前記エアガン側に供給するか、前記エアモーター9(及びエアシリンダ14)側に供給するか、又は前記いずれにも供給しないようにするかをユーザーの操作に基づき選択・切り換えできるようにしたので、前記空気供給部からのエアーを、前記渦流探傷センサ1の孔中への送出のためにも、また前記孔中に送出された後の渦流探傷センサ1の引き戻しのためにも共通に(但し選択的に)利用することができるようになり、装置全体の構成をより一層、簡素化、小型軽量化、及び低コスト化等できるようになる。
【0034】
また、本実施形態においては、前記孔中に送られた渦流探傷センサ1を引き戻すとき、前記空気供給部からのエアーにより駆動されるエアシリンダ14により、前記ケーブル押さえローラー16(図8参照)を前記ケーブル巻き取りローラー12側に押圧するようにしたときは、前記渦流探傷センサ1のケーブル2が前記ケーブル巻き取りローラー12と前記ケーブル押さえローラー16との間に強く挟み込まれ、前記ケーブル2が前記ケーブル巻き取りローラー12に確実に巻き取られるようになるので、前記渦流探傷センサ1の引き戻し動作がより確実に且つ正確に行われるようになる。
【0035】
また、本実施形態においては、前記エアモーター9用エアーの供給引き金17(前記エアシリンダ14用エアーの供給引き金をも兼ねるもの)を作業者が操作すると、前記空気供給部及びエアー供給ホース7からのエアーは、前記切換供給部(図示省略)により前記エアモーター側に供給されるが、このエアモーター側に供給されるエアーは、前記エアー分岐部21(図2など参照)により、前記エアモーター9にエアーを供給するエアモーター用エアー供給チューブ10と、前記エアシリンダ14にエアーを供給するエアシリンダ用エアー供給チューブ15とに分岐されて(図2など参照)、前記エアモーター9と前記エアシリンダ14との双方に向けてそれぞれほぼ同時に送られて、前記エアモーター9と前記エアシリンダ14とがほぼ同時に駆動されるようになっている。よって、本実施形態によれば、上記エアー分岐部21などにより、「単一且つ共通の空気供給部からのエアーを、前記エアモーター9と前記エアシリンダ14との双方に対しほぼ同時に供給して、それらをほぼ同時に駆動する」という単純で安価な構成を実現することができる。そして、本実施形態では、このような単純で安価な構成の実現により、前記探傷用センサ1のケーブル2が、前記エアモーター9により駆動される前記ケーブル巻き取りローラー12と、前記エアシリンダ14により押圧される前記ケーブル押さえローラー16(図8など参照)との間に確実に挟み込まれて前記ケーブル巻き取りローラー12により確実に移動させられ又は巻き取られるようになるので、前記探傷用センサの引き戻し動作が低コストで確実に且つ正確に行えるようになる。
【0036】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態として述べたものに限定されるものではなく、様々な修正及び変更が可能である。例えば、前記実施形態は、渦流探傷法による非破壊検査において前記渦流探傷センサ1を検査対象の一部である孔(例えば図14の31a参照)中に挿入・圧送しその後前記渦流探傷センサ1を引き戻す動作を行うために使用されているが、本発明は、このような用途だけに限られるものではなく、例えば超音波を送信した後に受信された反射波から検査対象の減肉、割れ、その他のきず等を測定するために超音波センサを検査対象の一部である孔(例えば図14の31a参照)中に挿入・圧送しその後前記超音波センサを引き戻す動作を行う場合などのためにも使用することができることは勿論である。
【符号の説明】
【0037】
1 渦流探傷センサ(ETセンサ)
2 ケーブル
3 ストッパ
4 挿入ガイド
5 エアガングリップ
6 エアガン用エアーのためのエアー供給引き金
7 エアガン、エアモーター及びエアシリンダ用エアーのためのエアー供給ホース
8 エアガン、エアモーター及びエアシリンダ用エアーのためのエアー供給口
9 エアモーター
10 エアモーター用エアーのためのエアー供給チューブ
11 レギュレータ
12 ケーブル巻き取りローラー
13 傘歯車
14 エアシリンダ
15 エアシリンダ用エアーのためのエアー供給チューブ
16 ケーブル押さえローラー
17 エアモーター用エアーのためのエアー供給引き金
18 エアモーター及びエアシリンダ用エアーのためのエアー供給チューブ
19 エアモーター及びエアシリンダ用エアーのためのエアー供給口
20 背面カバー兼ストッパ受け
21 エアー分岐部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2021-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象部分である孔の中に探傷用センサを送出し、その後、探傷用センサを一定速度で引き戻すようにした探傷用センサの送出及び引戻し装置であって、
前記探傷用センサをエアーにより前記孔中に送出するエアガンと、
前記孔中に送られた後の探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻す、エアーにより駆動されるエアモーターと、
前記エアガン及び前記エアモーターのいずれにも共通に駆動用のエアーを供給し得る空気供給部と、
前記空気供給部からのエアーを前記エアガン側又は前記エアモーター側のいずれかに選択的に供給する切換供給部と、
前記孔中に送られた探傷用センサを引き戻すための引き戻し機構であって、前記エアモーターにより回動して前記探傷用センサに取り付けられたケーブルを移動させ又は巻き取る第1のローラーと、前記第1のローラーとの間で前記ケーブルを挟み込む第2のローラーと、前記第2のローラーを前記第1のローラー側に押圧するエアシリンダとを含む引き戻し機構と、を備え、
前記エアシリンダは、前記エアモーターが前記切換供給部からのエアーにより駆動されるとき、前記切換供給部から前記エアモーターに供給されるエアーの一部を利用して駆動されるように構成されている、ことを特徴とする探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【請求項2】
前記孔中に送られた探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻すとき、前記空気供給部からのエアーであって前記切換供給部により前記エアモーター側に供給されるエアーを、前記エアモーター及び前記エアシリンダの双方に同時に供給するように分岐させるエアー分岐部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の探傷用センサの送出及び引戻し装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
以上のような課題を解決するための本発明による探傷用センサの送出及び引戻し装置は、検査対象部分である孔の中に探傷用センサを送出し、その後、探傷用センサを一定速度で引き戻すようにした探傷用センサの送出及び引戻し装置であって、前記探傷用センサをエアーにより前記孔中に送出するエアガンと、前記孔中に送られた後の探傷用センサを前記孔中から前記エアガン方向へ引き戻す、エアーにより駆動されるエアモーターと、前記エアガン及び前記エアモーターのいずれにも共通に駆動用のエアーを供給し得る空気供給部と、前記空気供給部からのエアーを前記エアガン側又は前記エアモーター側のいずれかに選択的に供給する切換供給部と、前記孔中に送られた探傷用センサを引き戻すための引き戻し機構であって、前記エアモーターにより回動して前記探傷用センサに取り付けられたケーブルを移動させ又は巻き取る第1のローラーと、前記第1のローラーとの間で前記ケーブルを挟み込む第2のローラーと、前記第2のローラーを前記第1のローラー側に押圧するエアシリンダとを含む引き戻し機構と、を備え、前記エアシリンダは、前記エアモーターが前記切換供給部からのエアーにより駆動されるとき、前記切換供給部から前記エアモーターに供給されるエアーの一部を利用して駆動されるように構成されていることを特徴とするものである。