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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022072959
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/11582 20170101AFI20220510BHJP
   H01L 27/11573 20170101ALI20220510BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L27/11573
H01L29/78 371
H01L27/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020182677
(22)【出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100178984
【弁理士】
【氏名又は名称】高下 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】沓掛 静香
【テーマコード(参考)】
5F038
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F038AC03
5F038AC05
5F038AC08
5F038AC12
5F038AC15
5F038EZ20
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP32
5F083EP76
5F083ER21
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA19
5F083JA39
5F083JA56
5F083KA01
5F083KA05
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F101BA46
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
(57)【要約】
【課題】キャパシタ容量を大きくすることが可能な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、メモリセルの動作を制御し、第1のキャパシタを含む制御回路と、を備え、第1のキャパシタは、第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有する半導体基板であって、p型の第1の半導体領域と、第1の面と第1の半導体領域との間に設けられたn型の第2の半導体領域と、第1の面と第2の半導体領域との間に設けられ、第1の半導体領域と電気的に接続されたp型の第3の半導体領域と、を含む半導体基板と、第2の半導体領域と電気的に接続された第1の電極と、第3の半導体領域と第1の電極との間に設けられた第1の絶縁膜と、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、
前記メモリセルの動作を制御し、第1のキャパシタを含む制御回路と、を備え、
前記第1のキャパシタは、
第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有する半導体基板であって、
p型の第1の半導体領域と、
前記第1の面と前記第1の半導体領域との間に設けられたn型の第2の半導体領域と、
前記第1の面と前記第2の半導体領域との間に設けられ、前記第1の半導体領域と電気的に接続されたp型の第3の半導体領域と、を含む半導体基板と、
前記第2の半導体領域と電気的に接続された第1の電極と、
前記第3の半導体領域と前記第1の電極との間に設けられた第1の絶縁膜と、
を含む半導体記憶装置。
【請求項2】
前記半導体基板は、前記第1の面と前記第3の半導体領域との間に設けられ、前記第1の電極の端部の前記第3の半導体領域の側に設けられ、前記第3の半導体領域と電気的に接続されたn型の第4の半導体領域を、更に含む請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第4の半導体領域のn型不純物濃度は、前記第2の半導体領域のn型不純物濃度よりも高い請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記半導体基板は、前記第3の半導体領域と前記第1の絶縁膜との間に設けられ、前記第4の半導体領域に接するn型の第5の半導体領域を、更に含む請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第5の半導体領域は、前記第1の絶縁膜に接する請求項4記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記第5の半導体領域のn型不純物濃度は、前記第4の半導体領域のn型不純物濃度よりも低い請求項4記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記第5の半導体領域のn型不純物濃度は、前記第2の半導体領域のn型不純物濃度よりも高い請求項4記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記第5の半導体領域の深さは、前記第4の半導体領域の深さよりも浅い請求項4記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記半導体基板は、前記第1の面と前記第2の半導体領域との間に設けられ、前記第3の半導体領域と離間し、前記第1の半導体領域及び前記第3の半導体領域に電気的に接続されたp型の第6の半導体領域を、更に含む請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記半導体基板は、前記第1の面と前記第2の半導体領域との間に設けられ、前記第3の半導体領域と離間し、前記第1の半導体領域及び前記第3の半導体領域に電気的に接続されたp型の第6の半導体領域を、更に含む請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
前記第1の電極及び前記第2の半導体領域に印加される第1の電圧は、前記第1の半導体領域及び前記第3の半導体領域に印加される第2の電圧よりも高い請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
前記メモリセルは、半導体層と、ゲート電極と、前記半導体層と前記ゲート電極との間に設けられた電荷蓄積層と、を含み、
前記ゲート電極は前記第1の電極に電気的に接続される請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項13】
前記制御回路は、第2のキャパシタを更に含み、
前記第2のキャパシタは、
前記第1の面と前記第1の半導体領域との間に設けられ、前記第2の半導体領域と離間したn型の第7の半導体領域と、
前記第1の面と前記第7の半導体領域の間に設けられ、前記第1の半導体領域と電気的に接続されたp型の第8の半導体領域と、を含む前記半導体基板と、
前記第7の半導体領域と電気的に接続された第2の電極と、
前記第8の半導体領域と前記第2の電極との間に設けられ、前記第1の絶縁膜の膜厚よりも膜厚の薄い第2の絶縁膜と、
を含む請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項14】
前記第1の電極及び前記第2の半導体領域に印加される第1の電圧は、前記第1の半導体領域及び前記第3の半導体領域に印加される第2の電圧よりも高く、
前記第2の電極及び前記第7の半導体領域に印加される第3の電圧は、前記第2の電圧よりも高く前記第1の電圧よりも低い請求項13記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリは、データを記憶する機能を有する複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、メモリセルの動作を制御する制御回路とを、備える。制御回路には、例えば、電圧を安定化させためのキャパシタや、入力された外部電圧を昇圧して高い内部電圧を発生させるためのチャージポンプのキャパシタなど、様々なキャパシタが含まれている。半導体メモリの特性を向上させるためには、キャパシタ容量を大きくすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-4466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、キャパシタ容量を大きくすることが可能な半導体記憶装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の半導体記憶装置は、複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、前記メモリセルの動作を制御し、第1のキャパシタを含む制御回路と、を備え、前記第1のキャパシタは、第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有する半導体基板であって、p型の第1の半導体領域と、前記第1の面と前記第1の半導体領域との間に設けられたn型の第2の半導体領域と、前記第1の面と前記第2の半導体領域との間に設けられ、前記第1の半導体領域と電気的に接続されたp型の第3の半導体領域と、を含む半導体基板と、前記第2の半導体領域と電気的に接続された第1の電極と、前記第3の半導体領域と前記第1の電極との間に設けられた第1の絶縁膜と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1の実施形態の半導体記憶装置のブロック図。
図2】第1の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイの等価回路図。
図3】第1の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイの一部の模式断面図。
図4】第1の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図5】第1の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図。
図6】第1の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図7】比較例の半導体記憶装置の模式断面図。
図8】第1の実施形態の半導体記憶装置の作用及び効果の説明図。
図9】第1の実施形態の半導体記憶装置の第1の変形例の模式断面図。
図10】第1の実施形態の半導体記憶装置の第2の変形例のパターンレイアウト図。
図11】第1の実施形態の半導体記憶装置の第2の変形例の模式断面図。
図12】第2の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図13】第3の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図14】第3の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図。
図15】第3の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図16】第4の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図17】第4の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図。
図18】第4の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図19】第5の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
図20】第5の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図。
図21】第5の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ実施形態を説明する。なお、以下の説明では、同一又は類似の部材などには同一の符号を付し、一度説明した部材などについては適宜その説明を省略する場合がある。
【0008】
また、本明細書中、便宜上「上」、又は、「下」という用語を用いる場合がある。「上」、又は、「下」とはあくまで図面内での相対的位置関係を示す用語であり、重力に対する位置関係を規定する用語ではない。
【0009】
本明細書中の半導体記憶装置を構成する部材の化学組成の定性分析及び定量分析は、例えば、二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectroscopy:SIMS)、エネルギー分散型X線分光法(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:EDX)や電子エネルギー損失分光法(Electron Energy Loss Spectroscopy:EELS)などにより行うことが可能である。また、半導体記憶装置を構成する半導体領域の深さの測定には、例えば、SIMSを用いることが可能である。また、半導体記憶装置を構成する部材の厚さ、部材間の距離等の測定には、例えば、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)を用いることが可能である。
【0010】
本明細書中、n型、n型、n型との表記がある場合、n型、n型、n型の順でn型の不純物濃度が低くなっていることを意味する。また、p型、p型、p型の表記がある場合、p型、p型、p型の順で、p形の不純物濃度が低くなっていることを意味する。なお、n型、n型、n型を層そうして単にn型と表記する場合がある。また、p型、p型、p型を総称して単にp型と表記する場合がある。
【0011】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の半導体記憶装置は、複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、メモリセルの動作を制御し、第1のキャパシタを含む制御回路と、を備え、第1のキャパシタは、第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有する半導体基板であって、p型の第1の半導体領域と、第1の面と第1の半導体領域との間に設けられたn型の第2の半導体領域と、第1の面と第2の半導体領域との間に設けられ、第1の半導体領域と電気的に接続されたp型の第3の半導体領域と、を含む半導体基板と、第2の半導体領域と電気的に接続された第1の電極と、第3の半導体領域と第1の電極との間に設けられた第1の絶縁膜と、を含む。
【0012】
第1の実施形態の半導体記憶装置は、不揮発性メモリ100である。第1の実施形態の不揮発性メモリ100は、複数のメモリセルが3次元的に配置された3次元NANDフラッシュメモリである。不揮発性メモリ100は、半導体記憶装置の一例である。
【0013】
図1は、第1の実施形態の半導体記憶装置のブロック図である。図1は、第1の実施形態の不揮発性メモリ100の回路構成を示す。図1に示すように、不揮発性メモリ100は、メモリセルアレイ101、ワード線ドライバ102、ローデコーダ103、センスアンプ104、カラムデコーダ105、チャージポンプ106、入出力回路107、及びコントローラ108を備える。
【0014】
メモリセルアレイ101は、複数のメモリセルMCを含む。ワード線ドライバ102、ローデコーダ103、センスアンプ104、カラムデコーダ105、チャージポンプ106、入出力回路107、及びコントローラ108は、メモリセルMCの動作を制御する。ワード線ドライバ102、ローデコーダ103、センスアンプ104、カラムデコーダ105、チャージポンプ106、入出力回路107、及びコントローラ108は、制御回路の一例である。
【0015】
図2は、第1の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイの等価回路図である。図2は、メモリセルアレイ101内の配線構造を模式的に示す。第1の実施形態のメモリセルアレイ101は、複数のメモリセルMCが立体的に配置された三次元構造を備える。
【0016】
以下、y方向はx方向と交差する。z方向は、x方向及びy方向と交差する。例えば、x方向とy方向は直交する。例えば、z方向とx方向及びy方向は直交する。
【0017】
メモリセルアレイ101は、図2に示すように複数のメモリセルMC、ソース選択トランジスタSST、ドレイン選択トランジスタSDT、複数のワード線WL、複数のビット線BL、共通ソース線CSL、ソース選択ゲート線SGS、及び複数のドレイン選択ゲート線SGDを備える。
【0018】
複数のメモリセルMCが、z方向に直列に接続される。複数のメモリセルMCは、ソース選択トランジスタSSTとドレイン選択トランジスタSDTの間に接続される。
【0019】
メモリセルMCは、例えば、絶縁体の電荷蓄積層を有するMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)構造を備える。電荷蓄積層に蓄積される電荷量に応じて、メモリセルMCのトランジスタの閾値電圧が変化する。トランジスタの閾値電圧が変化することで、トランジスタのオン電流が変化する。例えば、閾値電圧が高くオン電流が低い状態をデータ“0”、閾値電圧が低くオン電流が高い状態をデータ“1”と定義すると、メモリセルMCは“0”と“1”の1ビットデータを記憶することが可能となる。
【0020】
ワード線WLはメモリセルMCのトランジスタのゲート電極として機能する。ワード線WLを用いて、メモリセルMCのゲート電圧が制御される。ワード線WLは、ゲート電極の一例である。
【0021】
ソース選択トランジスタSSTは、共通ソース線CSLに電気的に接続される。ソース選択トランジスタSSTは、ソース選択ゲート線SGSに印加される電圧により制御される。
【0022】
ドレイン選択トランジスタSDTは、BLに接続される。ドレイン選択トランジスタSDTは、ドレイン選択ゲート線SGDに印加される電圧により制御される。
【0023】
複数のワード線WLは、ワード線ドライバ102に電気的に接続される。複数のビット線BLは、センスアンプ104に電気的に接続される。
【0024】
ローデコーダ103は、入力されたローアドレス信号に従ってワード線WLを選択する機能を備える。ワード線ドライバ102は、ローデコーダ103によって選択されたワード線WLに所定のゲート電圧を印加する機能を備える。
【0025】
カラムデコーダ105は、入力されたカラムアドレス信号に従ってビット線BLを選択する機能を備える。センスアンプ104は、カラムデコーダ105によって選択されたビット線BLに所定の電圧を印加する機能を備える。また、選択されたビット線BLに流れる電流又は電圧を検知して増幅する機能を備える。
【0026】
チャージポンプ106は、不揮発性メモリ100の外部から入力された電源電圧を昇圧して高い内部電圧を発生させる機能を有する。チャージポンプ106は、昇圧回路である。例えば、入力された電源電圧を昇圧してメモリセルMCにデータを書き込む時にワード線WLに印加されるプログラム電圧を発生させる。チャージポンプ106は、図示しないキャパシタを含む。
【0027】
入出力回路107は、I/O端子を介して、不揮発性メモリ100の外部との間で入出力信号I/Oの送受信を行う機能を有する。入出力回路107には、電圧を安定化させるためのキャパシタが含まれる。
【0028】
コントローラ108は、ワード線ドライバ102、ローデコーダ103、センスアンプ104、カラムデコーダ105、チャージポンプ106、入出力回路107、及び図示しないその他の回路を制御する機能を備える。
【0029】
ワード線ドライバ102、ローデコーダ103、センスアンプ104、カラムデコーダ105、チャージポンプ106、チャージポンプ106、入出力回路107、及びコントローラ108などの回路は、例えば、図1及び図2には図示しない半導体基板を用いたトランジスタや配線層によって構成される。
【0030】
例えば、図2において、メモリセルMCに記憶されたデータを読み出す場合、メモリセルMCに接続されるワード線WLに読出し電圧を印加する。メモリセルMCのトランジスタがオン状態になることにより、共通ソース線CSLとビット線BLとの間に電流が流れる。共通ソース線CSLからビット線BLとの間に流れる電流に基づき、メモリセルMCに記憶されたデータを判定する。
【0031】
例えば、ビット線BLに流れる電流をセンスアンプ104で増幅して、コントローラ108でメモリセルMCに記憶されたデータを判定する。あるいは、ビット線BLの電圧変化をセンスアンプ104で増幅して、コントローラ108でメモリセルMCに記憶されたデータを判定する。
【0032】
図2では、直列に接続されるメモリセルMCが6個の場合、ビット線が2本の場合を例示しているが、直列に接続されるメモリセルMCの数やビット線の数は、6個あるいは2本に限定されない。
【0033】
図3(a)、図3(b)は、第1の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイの一部の模式断面図である。図3(a)は、メモリセルアレイ101のyz断面である。図3(a)は、図3(b)のBB’断面である。図3(b)は、メモリセルアレイ101のxy断面である。図3(b)は、図3(a)のAA’断面である。
【0034】
図3(a)及び図3(b)において、破線で囲まれた領域が一つのメモリセルMCである。
【0035】
メモリセルアレイ101は、半導体層11、層間絶縁層12、トンネル絶縁膜14、電荷蓄積層16、ブロック絶縁膜18、コア絶縁層20、及びワード線WLを含む。ワード線WLは、ゲート電極の一例である。
【0036】
電荷蓄積層16は、半導体層11とワード線WLとの間に設けられる。トンネル絶縁膜14は、半導体層11と電荷蓄積層16との間に設けられる。ブロック絶縁膜18は、電荷蓄積層16とワード線WLとの間に設けられる。
【0037】
半導体層11は、メモリセルMCのトランジスタのチャネルとして機能する。電荷蓄積層16は、電荷を蓄積する機能を有する。ワード線WLは、メモリセルMCのトランジスタのゲート電極として機能する。
【0038】
半導体層11は、例えば、多結晶シリコンである。層間絶縁層12は、例えば、酸化シリコンである。トンネル絶縁膜14は、例えば、酸化シリコンである。電荷蓄積層16は、例えば、窒化シリコンである。ブロック絶縁膜18は、例えば、酸化アルミニウムである。コア絶縁層20は、例えば、酸化シリコンである。ワード線WLは、例えば、タングステン(W)である。
【0039】
図4は、第1の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図5は、第1の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図である。図6は、第1の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図4は、図5のCC’断面である。図6は、図5のDD’断面である。
【0040】
図4図5、及び図6は、不揮発性メモリ100の第1のキャパシタ110の模式図である。第1のキャパシタ110は、例えば、チャージポンプ106に含まれるキャパシタである。
【0041】
第1のキャパシタ110は、半導体基板10、素子分離領域45、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、層間絶縁層49、コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、第1の配線層52a、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第1のnウェル32、第1のpウェル34、第1のn型コンタクト領域36、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、及び第1のn型領域44を含む。
【0042】
p型領域30は、第1の半導体領域の一例である。第1のnウェル32は、第2の半導体領域の一例である。第1のpウェル34は、第3の半導体領域の一例である。第2のn型コンタクト領域38は、第4の半導体領域の一例である。第1のn型領域44は、第5の半導体領域の一例である。第1のキャパシタ電極46は、第1の電極の一例である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1の絶縁膜の一例である。
【0043】
半導体基板10は、例えば、単結晶の半導体である。半導体基板10は、例えば、単結晶シリコンである。
【0044】
半導体基板10は、第1の面P1と第2の面P2を有する。第2の面P2は第1の面P1に対向する。第1の面P1は、半導体基板10の表面である。第2の面P2は半導体基板10の裏面である。
【0045】
p型領域30は、p型の半導体である。p型領域30は、p型不純物を含む。p型不純物は、例えば、ボロン(B)である。p型領域30のp型不純物の最大不純物濃度は、例えば、1×1014cm-3以上1×1015cm-3以下である。
【0046】
第1のnウェル32は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のnウェル32は、例えば、p型領域30に囲まれる。
【0047】
第1のnウェル32は、n型の半導体である。第1のnウェル32は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0048】
第1のnウェル32は、n型不純物を含む。n型不純物は、例えば、リン(P)である。第1のnウェル32のn型不純物の最大不純物濃度は、例えば、1×1016cm-3以上1×1018cm-3以下である。第1のnウェル32の深さ(図4中のd1)は、例えば、2μm以上4μm以下である。
【0049】
第1のpウェル34は、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のpウェル34は、例えば、第1のnウェル32に囲まれる。第1のpウェル34は、p型の半導体である。第1のpウェル34は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0050】
第1のpウェル34は、p型領域30に電気的に接続される。
【0051】
第1のpウェル34は、p型不純物を含む。p型不純物は、例えば、ボロン(B)である。第1のpウェル34のp型不純物の最大不純物濃度は、例えば、p型領域30のp型不純物の最大不純物濃度よりも高い。第1のpウェル34のp型不純物の最大不純物濃度は、例えば、1×1016cm-3以上1×1018cm-3以下である。
【0052】
第1のpウェル34の深さ(図4中のd2)は、第1のnウェル32の深さ(図4中のd1)よりも浅い。第1のpウェル34の深さ(図4中のd2)は、例えば、1μm以上3μm以下である。
【0053】
第1のn型コンタクト領域36は、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、第1のnウェル32に囲まれる。第1のn型コンタクト領域36は、n型の半導体である。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0054】
第1のn型コンタクト領域36は、n型不純物を含む。n型不純物は、例えば、ヒ素(As)又はリン(P)である。第1のn型コンタクト領域36のn型不純物の最大不純物濃度は、例えば、第1のnウェル32のn型不純物の最大不純物濃度よりも高い。第1のn型コンタクト領域36のn型不純物の最大不純物濃度は、例えば、1×1019cm-3以上1×1021cm-3以下である。第1のn型コンタクト領域36の深さ(図4中のd3)は、第1のnウェル32の深さ(図4中のd1)よりも浅い。
【0055】
第2のn型コンタクト領域38は、第1の面P1と第1のpウェル34との間に設けられる。第2のn型コンタクト領域38は、例えば、第1のpウェル34に囲まれる。第2のn型コンタクト領域38は、第1のキャパシタ電極46の端部の第1のpウェル34の側に設けられる。第2のn型コンタクト領域38は、例えば、第1のキャパシタ電極46を間に挟んで両側の第1のpウェル34の中に設けられる。
【0056】
第2のn型コンタクト領域38は、n型の半導体である。第2のn型コンタクト領域38は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0057】
第2のn型コンタクト領域38は、n型不純物を含む。n型不純物は、例えば、ヒ素(As)又はリン(P)である。第2のn型コンタクト領域38のn型不純物の最大不純物濃度は、例えば、第1のnウェル32のn型不純物の最大不純物濃度よりも高い。第2のn型コンタクト領域38のn型不純物の最大不純物濃度は、例えば、1×1019cm-3以上1×1021cm-3以下である。
【0058】
第2のn型コンタクト領域38の深さ(図4中のd3)は、第1のpウェル34の深さ(図4中のd2)よりも浅い。
【0059】
第2のn型コンタクト領域38は、第1のpウェル34及びp型領域30に電気的に接続される。
【0060】
第1のp型コンタクト領域40は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のp型コンタクト領域40は、p型の半導体である。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0061】
第1のp型コンタクト領域40は、p型不純物を含む。p型不純物は、例えば、ボロン(B)である。第1のp型コンタクト領域40のp型不純物の最大不純物濃度は、p型領域30のp型不純物の最大不純物濃度よりも高い。
【0062】
第1のp型コンタクト領域40は、第2のn型コンタクト領域38及び第2のp型コンタクト領域42に電気的に接続される。
【0063】
第2のp型コンタクト領域42は、第1の面P1と第1のpウェル34との間に設けられる。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、第1のpウェル34に囲まれる。第2のp型コンタクト領域42は、p型の半導体である。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0064】
第2のp型コンタクト領域42は、p型不純物を含む。p型不純物は、例えば、ボロン(B)である。第2のp型コンタクト領域42のp型不純物の最大不純物濃度は、第1のpウェル34のp型不純物の最大不純物濃度よりも高い。
【0065】
第2のp型コンタクト領域42は、第2のn型コンタクト領域38及び第1のp型コンタクト領域40に電気的に接続される。
【0066】
第1のn型領域44は、第1の面P1と第1のpウェル34との間に設けられる。第1のn型領域44は、例えば、第1のpウェル34に囲まれる。第1のn型領域44は、第1のキャパシタ絶縁膜48と第1のpウェル34との間に設けられる。第1のn型領域44は、第2のn型コンタクト領域38に接する。第1のn型領域44は、例えば、第1のキャパシタ絶縁膜48に接する。
【0067】
第1のn型領域44は、n型の半導体である。第1のn型領域44は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0068】
第1のn型領域44は、n型不純物を含む。n型不純物は、例えば、ヒ素(As)又はリン(P)である。第1のn型領域44のn型不純物の最大不純物濃度は、例えば、第2のn型コンタクト領域38のn型不純物の最大不純物濃度よりも低い。第1のn型領域44の深さ(図4中のd4)は、例えば、第2のn型コンタクト領域38の深さ(図4中のd3)よりも浅い。
【0069】
素子分離領域45は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第1のn型コンタクト領域36と第2のn型コンタクト領域38との間に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第2のn型コンタクト領域38と第2のp型コンタクト領域42の間に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第2のp型コンタクト領域42と第1のp型コンタクト領域40との間に設けられる。
【0070】
素子分離領域45は、絶縁体である。素子分離領域45は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0071】
第1のキャパシタ電極46は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、第1のpウェル34の上に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、第1のn型領域44の上に設けられる。
【0072】
第1のキャパシタ電極46は、導電体である。第1のキャパシタ電極46は、例えば、半導体、金属半導体化合物、又は、金属である。第1のキャパシタ電極46は、例えば、n型不純物又はp型不純物を含む多結晶シリコンである。
【0073】
第1のキャパシタ電極46は、第1のnウェル32及び第1のn型コンタクト領域36に電気的に接続される。
【0074】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1のpウェル34と第1のキャパシタ電極46との間に設けられる。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、第1のn型領域44と第1のキャパシタ電極46との間に設けられる。
【0075】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、絶縁体である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化物、窒化物、又は酸窒化物である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0076】
第1のキャパシタ絶縁膜48の膜厚は、例えば、2nm以上45nm以下である。第1のキャパシタ絶縁膜48の膜厚は、例えば、30nm以上45nm以下である。
【0077】
層間絶縁層49は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。層間絶縁層49は、第1のn型コンタクト領域36、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、素子分離領域45、及び、第1のキャパシタ電極46の上に設けられる。
【0078】
層間絶縁層49は、絶縁体である。層間絶縁層49は、例えば、酸化物、窒化物、又は酸窒化物である。層間絶縁層49は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0079】
コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、層間絶縁層49の中に設けられる。コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、導電体である。コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、例えば、金属である。
【0080】
コンタクトプラグ50aは、第1のn型コンタクト領域36に接する。コンタクトプラグ50bは、第1のキャパシタ電極46に接する。コンタクトプラグ50cは、第2のn型コンタクト領域38に接する。コンタクトプラグ50dは、第2のp型コンタクト領域42に接する。コンタクトプラグ50eは、第1のp型コンタクト領域40に接する。
【0081】
第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、層間絶縁層49の中に設けられる。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、導電体である。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、例えば、金属である。
【0082】
第1の配線層52aは、コンタクトプラグ50a及びコンタクトプラグ50bに接する。第1の配線層52a、コンタクトプラグ50a、及びコンタクトプラグ50bを用いて、第1のnウェル32と第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。
【0083】
第1の配線層52aには、第1の電圧V1が印加される。第1のnウェル32及び第1のキャパシタ電極46に、第1の電圧V1が印加される。
【0084】
第1の電圧V1は、例えば、メモリセルMCに記憶されたデータを読み出す際に、メモリセルMCのゲート電極に印加されるプログラム電圧Vprogである。プログラム電圧Vprogは、例えば、20V以上30V以下である。
【0085】
第1の配線層52aは、例えば、メモリセルアレイ101のワード線WLに電気的に接続される。第1の配線層52aは、例えば、ローデコーダ103及びワード線ドライバ102を経由してワード線WLに電気的に接続される。ワード線WLは、メモリセルMCのゲート電極の一例である。
【0086】
第1の配線層52aには、第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。したがって、第1のキャパシタ電極46は、ワード線WLに電気的に接続される。
【0087】
第2の配線層52bは、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eに接する。第2の配線層52b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eを用いて、第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、及びp型領域30が電気的に接続される。
【0088】
第2の配線層52bには、第2の電圧V2が印加される。第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、及び、p型領域30に第2の電圧V2が印加される。
【0089】
第1の電圧V1は、第2の電圧V2よりも高い。第2の電圧V2は、例えば、0Vである。第2の配線層52bは、例えば、接地される。第2の配線層52bは、例えば、グラウンド電位に固定される。
【0090】
次に、第1の実施形態の半導体記憶装置の作用及び効果について説明する。
【0091】
半導体メモリは、データを記憶する機能を有する複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、メモリセルの動作を制御する制御回路とを、備える。制御回路には、例えば、電圧を安定化させためのキャパシタや、入力された外部電圧を昇圧して高い内部電圧を発生させるためのチャージポンプのキャパシタなど、様々なキャパシタが含まれている。半導体メモリの特性を向上させるためには、キャパシタ容量を大きくすることが望まれる。
【0092】
図7は、比較例の半導体記憶装置の模式断面図である。図7は、図4に対応する断面図である。図7は、キャパシタ910の断面図である。
【0093】
キャパシタ910は、第1のnウェル32を含まない点で、第1の実施形態の第1のキャパシタ110と異なる。
【0094】
キャパシタ910は、半導体基板10、素子分離領域45、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、層間絶縁層49、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、第1の配線層52a、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第1のpウェル34、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、及び第1のn型領域44を含む。
【0095】
第1の配線層52aは、コンタクトプラグ50bに接する。第1の配線層52aには、第1の電圧V1が印加される。第1のキャパシタ電極46に、第1の電圧V1が印加される。
【0096】
第2の配線層52bは、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eに接する。第2の配線層52b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eを用いて、第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、及びp型領域30が電気的に接続される。
【0097】
第2の配線層52bには、第2の電圧V2が印加される。第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、及びp型領域30に、第2の電圧V2が印加される。
【0098】
第1の電圧V1は、第2の電圧V2よりも高い。第2の電圧V2は、例えば、0Vである。第2の配線層52bは、例えば、接地される。第2の配線層52bは、例えば、グラウンド電位に固定される。
【0099】
図8は、第1の実施形態の半導体記憶装置の作用及び効果の説明図である。図8(a)は比較例のキャパシタ910の等価回路図、図8(b)は第1の実施形態の第1のキャパシタ110の等価回路図である。
【0100】
比較例のキャパシタ910はキャパシタ容量として、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、及び第1のn型領域44で構成されるキャパシタの絶縁膜容量Coxを有する。
【0101】
一方、第1の実施形態の第1のキャパシタ110は、キャパシタ容量として、絶縁膜容量Coxに加え、第1のnウェル32と第1のpウェル34との間のジャンクション容量Cnwell/pwellと、第1のnウェル32とp型領域30との間のジャンクション容量Cnwell/psubを並列に有する。
【0102】
したがって、第1のキャパシタ110はキャパシタ910と比較して、ジャンクション容量Cnwell/pwell及びジャンクション容量Cnwell/psubの容量分、キャパシタ容量が大きくなる。よって、第1の実施形態の不揮発性メモリ100によれば、比較例に比べキャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0103】
第1のキャパシタ110は、第1のpウェル34と第1のキャパシタ絶縁膜48との間に、第1のn型領域44を有する。第1のn型領域44を有することにより、第1のn型領域44がない場合と比較して、絶縁膜容量Coxが安定する。
【0104】
第1のn型領域44を有することにより、第1のキャパシタ電極46に第1の電圧V1を印加した際の、第1のpウェル34の反転電圧が低下する。したがって、例えば、第1の電圧V1が変動しても、強反転した状態の容量を安定して利用でき、絶縁膜容量Coxが安定する。
【0105】
図4では、第1のキャパシタ電極46の一方の端部の第2のn型コンタクト領域38のみの上にコンタクトプラグ50cを設ける場合を例に説明した。しかし、第1のキャパシタ電極46の他方の端部の第2のn型コンタクト領域38の上にコンタクトプラグ50cを設け、第2の配線層52bに接続することも可能である。
【0106】
(第1の変形例)
図9は、第1の実施形態の半導体記憶装置の第1の変形例の模式断面図である。図9は、図4に対応する断面図である。
【0107】
第1の変形例の第1のキャパシタ110は、第1のn型領域44を含まない点で、第1の実施形態の第1のキャパシタ110と異なる。第1の変形例の第1のキャパシタ110は、第1の実施形態の第1のキャパシタ110と同様、比較例に比べキャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0108】
(第2の変形例)
図10は、第1の実施形態の半導体記憶装置の第2の変形例のパターンレイアウト図である。図10は、図5に対応するパターンレイアウト図である。図11は、第1の実施形態の半導体記憶装置の第2の変形例の模式断面図である。図11は、図10のEE’断面である。
【0109】
第2の変形例の第1のキャパシタ110は、コンタクトプラグ50bが、素子分離領域45の直上の第1のキャパシタ電極46に接する点で、第1の実施形態の第1のキャパシタ110と異なる。第2の変形例の第1のキャパシタ110は、第1の実施形態の第1のキャパシタ110と同様、比較例に比べキャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0110】
以上、第1の実施形態の半導体記憶装置によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0111】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の半導体記憶装置は、制御回路は、第2のキャパシタを更に含み、第2のキャパシタは、第1の面と第1の半導体領域との間に設けられ、第2の半導体領域と離間したn型の第7の半導体領域と、第1の面と第7の半導体領域の間に設けられ、第1の半導体領域と電気的に接続されたp型の第8の半導体領域と、を含む半導体基板と、第7の半導体領域と電気的に接続された第2の電極と、第8の半導体領域と第2の電極との間に設けられ、第1の絶縁膜の膜厚よりも膜厚の薄い第2の絶縁膜と、を含む点で、第1の実施形態の半導体記憶装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
【0112】
第2の実施形態の半導体記憶装置は、不揮発性メモリ200である。第2の実施形態の不揮発性メモリ200は、複数のメモリセルが3次元的に配置された3次元NANDフラッシュメモリである。不揮発性メモリ200は、半導体記憶装置の一例である。
【0113】
図12は、第2の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図12は、図4に対応する模式断面図である。不揮発性メモリ200は、第1のキャパシタ110及び第2のキャパシタ120を備える。
【0114】
図12は、不揮発性メモリ200の第1のキャパシタ110及び第2のキャパシタ120の模式断面図である。第1のキャパシタ110は、例えば、チャージポンプ106に含まれるキャパシタである。第2のキャパシタは、例えば、入出力回路107に含まれるキャパシタである。
【0115】
第1のキャパシタ110は、半導体基板10、素子分離領域45、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、層間絶縁層49、コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、第1の配線層52a、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第1のnウェル32、第1のpウェル34、第1のn型コンタクト領域36、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、及び第1のn型領域44を含む。
【0116】
第2のキャパシタ120は、半導体基板10、素子分離領域45、第2のキャパシタ電極76、第2のキャパシタ絶縁膜78、層間絶縁層49、コンタクトプラグ80a、コンタクトプラグ80b、コンタクトプラグ80c、コンタクトプラグ80d、第3の配線層82、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第2のnウェル62、第2のpウェル64、第3のn型コンタクト領域66、第4のn型コンタクト領域68、第3のp型コンタクト領域72、及び第2のn型領域74を含む。
【0117】
第2のnウェル62は、第7の半導体領域の一例である。第2のpウェル64は、第8の半導体領域の一例である。第2のキャパシタ電極76は、第2の電極の一例である。第2のキャパシタ絶縁膜78は、第2の絶縁膜の一例である。
【0118】
第1のキャパシタ110と第2のキャパシタ120は、半導体基板10及びp型領域30を共有する。
【0119】
第2のnウェル62、第2のpウェル64、第3のn型コンタクト領域66、第4のn型コンタクト領域68、第3のp型コンタクト領域72、及び第2のn型領域74は、それぞれ、第1のnウェル32、第1のpウェル34、第1のn型コンタクト領域36、第2のn型コンタクト領域38、第2のp型コンタクト領域42、及び第1のn型領域44と同様の構成を有する。
【0120】
第2のnウェル62は第1のnウェル32と離間する。第1のnウェル32と第2のnウェル62は電気的に分離される。
【0121】
第2のキャパシタ電極76、第2のキャパシタ絶縁膜78、コンタクトプラグ80a、コンタクトプラグ80b、コンタクトプラグ80c、コンタクトプラグ80d、及び第3の配線層82は、それぞれ、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及び第1の配線層52aと同様の構成を有する。
【0122】
第2のキャパシタ絶縁膜78の膜厚は、第1のキャパシタ絶縁膜48の膜厚よりも薄い。第1のキャパシタ絶縁膜48の膜厚は、例えば、2nm以上7nm以下である。
【0123】
第1の配線層52aには、第1の電圧V1が印加される。第1のnウェル32及び第1のキャパシタ電極46に、第1の電圧V1が印加される。
【0124】
第1の電圧V1は、例えば、メモリセルMCに記憶されたデータを読み出す際に、メモリセルMCのゲート電極に印加されるプログラム電圧Vprogである。プログラム電圧Vprogは、例えば、15V以上30V以下である。
【0125】
第1の配線層52aは、例えば、メモリセルアレイ101のワード線WLに電気的に接続される。第1の配線層52aは、例えば、ローデコーダ103及びワード線ドライバ102を経由してワード線WLに電気的に接続される。ワード線WLは、メモリセルMCのゲート電極の一例である。
【0126】
第1の配線層52aは、第1のキャパシタ電極46に電気的に接続される。したがって、第1のキャパシタ電極46は、ワード線WLに電気的に接続される。
【0127】
第3の配線層82には、第3の電圧V3が印加される。第3の配線層82には、第2のキャパシタ電極76及び第2のnウェル62が電気的に接続される。したがって、第2のキャパシタ電極76及び第2のnウェル62に、第3の電圧V3が印加される。第3の電圧V3は、第1の電圧V1よりも低い。
【0128】
第3の電圧V3は、例えば、外部から入力される電源電圧Vddである。電源電圧Vddは、例えば、1.5V以上3V以下である。
【0129】
第2の配線層52bは、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50e、コンタクトプラグ80c、及びコンタクトプラグ80dに接する。第2の配線層52b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、コンタクトプラグ80c、及びコンタクトプラグ80dを用いて、第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、p型領域30、第4のn型コンタクト領域68、第2のpウェル64が電気的に接続される。
【0130】
第2の配線層52bには、第2の電圧V2が印加される。第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、p型領域30、第4のn型コンタクト領域68、第2のpウェル64に、第2の電圧V2が印加される。
【0131】
第1の電圧V1及び第3の電圧V3は、第2の電圧V2よりも高い。第2の電圧V2は、例えば、0Vである。第2の配線層52bは、例えば、接地される。第2の配線層52bは、例えば、グラウンド電位に固定される。
【0132】
第2の実施形態の不揮発性メモリ200によれば、第1のキャパシタ110よりも印加される電圧の低い第2のキャパシタ120の絶縁膜の膜厚を薄くすることで、第1のキャパシタ110と比較して第2のキャパシタ120のキャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0133】
以上、第2の実施形態の半導体記憶装置によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0134】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の半導体記憶装置は、第1のキャパシタが第4の半導体領域及び第5の半導体領域を含まない点で、第1の実施形態の半導体記憶装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
【0135】
第3の実施形態の半導体記憶装置は、不揮発性メモリ300である。第3の実施形態の不揮発性メモリ300は、複数のメモリセルが3次元的に配置された3次元NANDフラッシュメモリである。不揮発性メモリ300は、半導体記憶装置の一例である。
【0136】
図13は、第3の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図14は、第3の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図である。図15は、第3の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図13は、図14のFF’断面である。図15は、図14のGG’断面である。
【0137】
図13図14、及び図15は、不揮発性メモリ300の第1のキャパシタ110の模式図である。第1のキャパシタ110は、例えば、チャージポンプ106又は入出力回路107に含まれるキャパシタである。
【0138】
第1のキャパシタ110は、半導体基板10、素子分離領域45、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、層間絶縁層49、コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、第1の配線層52a、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第1のnウェル32、第1のpウェル34、第1のn型コンタクト領域36、第1のp型コンタクト領域40、及び第2のp型コンタクト領域42を含む。
【0139】
p型領域30は、第1の半導体領域の一例である。第1のnウェル32は、第2の半導体領域の一例である。第1のpウェル34は、第3の半導体領域の一例である。第1のキャパシタ電極46は、第1の電極の一例である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1の絶縁膜の一例である。
【0140】
p型領域30は、p型の半導体である。p型領域30は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0141】
第1のnウェル32は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のnウェル32は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のnウェル32は、n型の半導体である。第1のnウェル32は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0142】
第1のpウェル34は、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のpウェル34は、例えば、第1のnウェル32に囲まれる。第1のpウェル34は、p型の半導体である。第1のpウェル34は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0143】
第1のpウェル34は、p型領域30に電気的に接続される。
【0144】
第1のn型コンタクト領域36は、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、第1のnウェル32に囲まれる。第1のn型コンタクト領域36は、n型の半導体である。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0145】
第1のp型コンタクト領域40は、第1の面P1とp型領域30と間に設けられる。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のp型コンタクト領域40は、p型の半導体である。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0146】
第1のp型コンタクト領域40は、第2のp型コンタクト領域42に電気的に接続される。
【0147】
第2のp型コンタクト領域42は、第1の面P1と第1のpウェル34との間に設けられる。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、第1のpウェル34に囲まれる。第2のp型コンタクト領域42は、第1のキャパシタ電極46の端部の第1のpウェル34の側に設けられる。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、第1のキャパシタ電極46を間に挟んで両側の第1のpウェル34の中に設けられる。
【0148】
第2のp型コンタクト領域42は、p型の半導体である。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0149】
第2のp型コンタクト領域42は、第1のp型コンタクト領域40に電気的に接続される。
【0150】
素子分離領域45は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第1のn型コンタクト領域36と第2のp型コンタクト領域42の間に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第2のp型コンタクト領域42と第1のp型コンタクト領域40との間に設けられる。
【0151】
素子分離領域45は、絶縁体である。素子分離領域45は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0152】
第1のキャパシタ電極46は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、第1のpウェル34の上に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、導電体である。
【0153】
第1のキャパシタ電極46は、第1のnウェル32及び第1のn型コンタクト領域36に電気的に接続される。
【0154】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1のpウェル34と第1のキャパシタ電極46との間に設けられる。第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1のpウェル34に接する。
【0155】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、絶縁体である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化物、窒化物、又は酸窒化物である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0156】
層間絶縁層49は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。層間絶縁層49は、第1のn型コンタクト領域36、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、素子分離領域45、及び、第1のキャパシタ電極46の上に設けられる。層間絶縁層49は、絶縁体である。
【0157】
コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、層間絶縁層49の中に設けられる。コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、導電体である。
【0158】
コンタクトプラグ50aは、第1のn型コンタクト領域36に接する。コンタクトプラグ50bは、第1のキャパシタ電極46に接する。コンタクトプラグ50dは、第2のp型コンタクト領域42に接する。コンタクトプラグ50eは、第1のp型コンタクト領域40に接する。
【0159】
第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、層間絶縁層49の中に設けられる。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、導電体である。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、例えば、金属である。
【0160】
第1の配線層52aは、コンタクトプラグ50a及びコンタクトプラグ50bに接する。第1の配線層52a、コンタクトプラグ50a、及びコンタクトプラグ50bを用いて、第1のnウェル32と第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。
【0161】
第1の配線層52aには、第1の電圧V1が印加される。第1のnウェル32及び第1のキャパシタ電極46に、第1の電圧V1が印加される。
【0162】
第1の電圧V1は、例えば、メモリセルMCに記憶されたデータを読み出す際に、メモリセルMCのゲート電極に印加されるプログラム電圧Vprogである。プログラム電圧Vprogは、例えば、20V以上30V以下である。第1の電圧V1は、例えば、外部から入力される電源電圧Vddである。電源電圧Vddは、例えば、1.5V以上3V以下である。
【0163】
第1の配線層52aは、例えば、メモリセルアレイ101のワード線WLに電気的に接続される。第1の配線層52aは、例えば、ローデコーダ103及びワード線ドライバ102を経由してワード線WLに電気的に接続される。ワード線WLは、メモリセルMCのゲート電極の一例である。
【0164】
第1の配線層52aには、第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。したがって、第1のキャパシタ電極46は、ワード線WLに電気的に接続される。
【0165】
第2の配線層52bは、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eに接する。第2の配線層52b、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eを用いて、第1のpウェル34及びp型領域30が電気的に接続される。
【0166】
第2の配線層52bには、第2の電圧V2が印加される。第1のpウェル34及びp型領域30に、第2の電圧V2が印加される。
【0167】
第1の電圧V1は、第2の電圧V2よりも高い。第2の電圧V2は、例えば、0Vである。第2の配線層52bは、例えば、接地される。第2の配線層52bは、例えば、グラウンド電位に固定される。
【0168】
第3の実施形態の不揮発性メモリ300の第1のキャパシタ110は、第1の実施形態の不揮発性メモリ100の第1のキャパシタ110と同様、キャパシタ容量として、絶縁膜容量Coxに加え、第1のnウェル32と第1のpウェル34との間のジャンクション容量Cnwell/pwellと、第1のnウェル32とp型領域30との間のジャンクション容量Cnwell/psubを並列に有する。よって、第3の実施形態の不揮発性メモリ300によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0169】
なお、不揮発性メモリ300の第1のキャパシタ110の絶縁膜容量Coxは、第1のキャパシタ電極46と、第1のpウェル34に形成される反転層との間の容量を利用する。
【0170】
以上、第3の実施形態の半導体記憶装置によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0171】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の半導体記憶装置は、第1のキャパシタは、半導体基板は、第1の面と第2の半導体領域との間に設けられ、第3の半導体領域と離間し、第1の半導体領域及び第3の半導体領域に電気的に接続されたp型の第6の半導体領域を、更に含む点で、第1の実施形態の半導体記憶装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
【0172】
第4の実施形態の半導体記憶装置は、不揮発性メモリ400である。第4の実施形態の不揮発性メモリ400は、複数のメモリセルが3次元的に配置された3次元NANDフラッシュメモリである。不揮発性メモリ400は、半導体記憶装置の一例である。
【0173】
図16は、第4の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図17は、第4の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図である。図18は、第4の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図16は、図17のHH’断面である。図18は、図17のII’断面である。
【0174】
図16図17、及び図18は、不揮発性メモリ400の第1のキャパシタ110の模式図である。第1のキャパシタ110は、例えば、チャージポンプ106又は入出力回路107に含まれるキャパシタである。
【0175】
第1のキャパシタ110は、半導体基板10、素子分離領域45、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、層間絶縁層49、コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、第1の配線層52a、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第1のnウェル32、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、第1のpウェル34c、第1のn型コンタクト領域36、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、及び第1のn型領域44を含む。
【0176】
p型領域30は第1の半導体領域の一例である。第1のnウェル32は、第2の半導体領域の一例である。第1のpウェル34aは、第3の半導体領域の一例である。第1のpウェル34bは、第6の半導体領域の一例である。第2のn型コンタクト領域38は、第4の半導体領域の一例である。第1のn型領域44は、第5の半導体領域の一例である。第1のキャパシタ電極46は、第1の電極の一例である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1の絶縁膜の一例である。
【0177】
p型領域30は、p型の半導体である。p型領域30は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0178】
第1のnウェル32は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のnウェル32は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のnウェル32は、n型の半導体である。第1のnウェル32は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0179】
第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、それぞれ、第1のnウェル32を間に挟んで離間する。例えば、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、それぞれ、第1のnウェル32に囲まれる。
【0180】
第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、p型の半導体である。第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0181】
第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、p型領域30に電気的に接続される。
【0182】
第1のn型コンタクト領域36は、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、第1のnウェル32に囲まれる。第1のn型コンタクト領域36は、n型の半導体である。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0183】
第2のn型コンタクト領域38は、第1の面P1と、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれとの間に設けられる。第2のn型コンタクト領域38は、第1のキャパシタ電極46の端部に設けられる。第2のn型コンタクト領域38は、例えば、第1のキャパシタ電極46を間に挟んで両側に設けられる。
【0184】
第2のn型コンタクト領域38は、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、第1のpウェル34c、及びp型領域30に電気的に接続される。
【0185】
第1のp型コンタクト領域40は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のp型コンタクト領域40は、p型の半導体である。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0186】
第1のp型コンタクト領域40は、第2のn型コンタクト領域38及び第2のp型コンタクト領域42に電気的に接続される。
【0187】
第2のp型コンタクト領域42は、第1の面P1と、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれとの間に設けられる。第2のp型コンタクト領域42は、p型の半導体である。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0188】
第2のp型コンタクト領域42は、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40及びp型領域30に電気的に接続される。
【0189】
第1のn型領域44は、第1の面P1と、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれとの間に設けられる。第1のn型領域44は、第1のキャパシタ絶縁膜48と、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれとの間に設けられる。第1のn型領域44は、第2のn型コンタクト領域38に接する。第1のn型領域44は、例えば、第1のキャパシタ絶縁膜48に接する。
【0190】
第1のn型領域44は、n型の半導体である。第1のn型領域44は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0191】
素子分離領域45は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第1のn型コンタクト領域36と第2のn型コンタクト領域38との間に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第2のn型コンタクト領域38と第2のp型コンタクト領域42の間に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第2のp型コンタクト領域42と第1のp型コンタクト領域40との間に設けられる。
【0192】
素子分離領域45は、絶縁体である。素子分離領域45は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0193】
第1のキャパシタ電極46は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれの上に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、第1のn型領域44の上に設けられる。
【0194】
第1のキャパシタ電極46は、導電体である。第1のキャパシタ電極46は、例えば、半導体、金属半導体化合物、又は、金属である。第1のキャパシタ電極46は、例えば、n型不純物又はp型不純物を含む多結晶シリコンである。
【0195】
第1のキャパシタ電極46は、第1のnウェル32及び第1のn型コンタクト領域36に電気的に接続される。
【0196】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれと、第1のキャパシタ電極46との間に設けられる。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、第1のn型領域44と第1のキャパシタ電極46との間に設けられる。
【0197】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、絶縁体である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化物、窒化物、又は酸窒化物である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0198】
層間絶縁層49は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。層間絶縁層49は、第1のn型コンタクト領域36、第2のn型コンタクト領域38、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、素子分離領域45、及び、第1のキャパシタ電極46の上に設けられる。
【0199】
コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、層間絶縁層49の中に設けられる。コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、導電体である。
【0200】
コンタクトプラグ50aは、第1のn型コンタクト領域36に接する。コンタクトプラグ50bは、第1のキャパシタ電極46に接する。コンタクトプラグ50cは、第2のn型コンタクト領域38に接する。コンタクトプラグ50dは、第2のp型コンタクト領域42に接する。コンタクトプラグ50eは、第1のp型コンタクト領域40に接する。
【0201】
第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、層間絶縁層49の中に設けられる。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、導電体である。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、例えば、金属である。
【0202】
第1の配線層52aは、コンタクトプラグ50a及びコンタクトプラグ50bに接する。第1の配線層52a、コンタクトプラグ50a、及びコンタクトプラグ50bを用いて、第1のnウェル32と第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。
【0203】
第1の配線層52aには、第1の電圧V1が印加される。第1のnウェル32及び第1のキャパシタ電極46に、第1の電圧V1が印加される。
【0204】
第2の配線層52bは、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eに接する。第2の配線層52b、コンタクトプラグ50c、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eを用いて、第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、第1のpウェル34c、及びp型領域30が電気的に接続される。
【0205】
第2の配線層52bには、第2の電圧V2が印加される。第2のn型コンタクト領域38、第1のpウェル34、及びp型領域30に、第2の電圧V2が印加される。
【0206】
第1の電圧V1は、第2の電圧V2よりも高い。第2の電圧V2は、例えば、0Vである。第2の配線層52bは、例えば、接地される。第2の配線層52bは、例えば、グラウンド電位に固定される。
【0207】
第4の実施形態の不揮発性メモリ400の第1のキャパシタ110は、第1の実施形態の不揮発性メモリ100の第1のキャパシタ110と同様、キャパシタ容量として、絶縁膜容量Coxに加え、第1のnウェル32と、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cとの間のジャンクション容量Cnwell/pwellと、第1のnウェル32とp型領域30との間のジャンクション容量Cnwell/psubを並列に有する。そして、ジャンクション容量Cnwell/pwellとして、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cの側面部の容量を利用することができる。したがって、ジャンクション容量Cnwell/pwellが大きくなる。よって、第4の実施形態の不揮発性メモリ400によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0208】
図16ないし図18では、第1のnウェル32の中に3個の第1のpウェルが設けられる場合を例に説明したが、第1のpウェルの数は2個であっても4個以上であっても構わない。
【0209】
以上、第4の実施形態の半導体記憶装置によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0210】
(第5の実施形態)
第5の実施形態の半導体記憶装置は、第1のキャパシタは、半導体基板は、第1の面と第2の半導体領域との間に設けられ、第3の半導体領域と離間し、第1の半導体領域及び第3の半導体領域に電気的に接続されたp型の第6の半導体領域を、更に含む点で、第3の実施形態の半導体記憶装置と異なる。以下、第1及び第3の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
【0211】
第5の実施形態の半導体記憶装置は、不揮発性メモリ500である。第5の実施形態の不揮発性メモリ500は、複数のメモリセルが3次元的に配置された3次元NANDフラッシュメモリである。不揮発性メモリ500は、半導体記憶装置の一例である。
【0212】
図19は、第5の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図20は、第5の実施形態の半導体記憶装置のパターンレイアウト図である。図21は、第5の実施形態の半導体記憶装置の模式断面図である。図19は、図20のJJ’断面である。図21は、図20のKK’断面である。
【0213】
図19図20、及び図21は、不揮発性メモリ500の第1のキャパシタ110の模式図である。第1のキャパシタ110は、例えば、チャージポンプ106又は入出力回路107に含まれるキャパシタである。
【0214】
第1のキャパシタ110は、半導体基板10、素子分離領域45、第1のキャパシタ電極46、第1のキャパシタ絶縁膜48、層間絶縁層49、コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50d、コンタクトプラグ50e、第1の配線層52a、及び第2の配線層52bを含む。半導体基板10は、p型領域30、第1のnウェル32、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、第1のpウェル34c、第1のn型コンタクト領域36、第1のp型コンタクト領域40、及び第2のp型コンタクト領域42を含む。
【0215】
p型領域30は、第1の半導体領域の一例である。第1のnウェル32は、第2の半導体領域の一例である。第1のpウェル34aは、第3の半導体領域の一例である。第1のpウェル34bは、第6の半導体領域の一例である。第1のキャパシタ電極46は、第1の電極の一例である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1の絶縁膜の一例である。
【0216】
p型領域30は、p型の半導体である。p型領域30は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0217】
第1のnウェル32は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のnウェル32は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のnウェル32は、n型の半導体である。第1のnウェル32は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0218】
第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、それぞれ、第1のnウェル32を間に挟んで離間する。第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、それぞれ、第1のnウェル32に囲まれる。
【0219】
第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、p型の半導体である。第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0220】
第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cは、p型領域30に電気的に接続される。
【0221】
第1のn型コンタクト領域36は、第1の面P1と第1のnウェル32との間に設けられる。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、第1のnウェル32に囲まれる。第1のn型コンタクト領域36は、n型の半導体である。第1のn型コンタクト領域36は、例えば、n型の単結晶シリコンである。
【0222】
第1のp型コンタクト領域40は、第1の面P1とp型領域30との間に設けられる。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型領域30に囲まれる。第1のp型コンタクト領域40は、p型の半導体である。第1のp型コンタクト領域40は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0223】
第1のp型コンタクト領域40は、第2のp型コンタクト領域42に電気的に接続される。
【0224】
第2のp型コンタクト領域42は、第1の面P1と、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれとの間に設けられる。第2のp型コンタクト領域42は、第1のキャパシタ電極46の端部に設けられる。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、第1のキャパシタ電極46を間に挟んで両側に設けられる。
【0225】
第2のp型コンタクト領域42は、p型の半導体である。第2のp型コンタクト領域42は、例えば、p型の単結晶シリコンである。
【0226】
第2のp型コンタクト領域42は、第1のp型コンタクト領域40に電気的に接続される。
【0227】
素子分離領域45は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第1のn型コンタクト領域36と第2のp型コンタクト領域42の間に設けられる。素子分離領域45は、例えば、第2のp型コンタクト領域42と第1のp型コンタクト領域40との間に設けられる。
【0228】
素子分離領域45は、絶縁体である。素子分離領域45は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0229】
第1のキャパシタ電極46は、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれの上に設けられる。第1のキャパシタ電極46は、導電体である。
【0230】
第1のキャパシタ電極46は、第1のnウェル32及び第1のn型コンタクト領域36に電気的に接続される。
【0231】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cのそれぞれと第1のキャパシタ電極46との間に設けられる。第1のキャパシタ絶縁膜48は、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cに接する。
【0232】
第1のキャパシタ絶縁膜48は、絶縁体である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化物、窒化物、又は酸窒化物である。第1のキャパシタ絶縁膜48は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0233】
層間絶縁層49は、半導体基板10の第1の面P1の側に設けられる。層間絶縁層49は、第1のn型コンタクト領域36、第1のp型コンタクト領域40、第2のp型コンタクト領域42、素子分離領域45、及び、第1のキャパシタ電極46の上に設けられる。層間絶縁層49は、絶縁体である。
【0234】
コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは、層間絶縁層49の中に設けられる。コンタクトプラグ50a、コンタクトプラグ50b、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eは導電体である。
【0235】
コンタクトプラグ50aは、第1のn型コンタクト領域36に接する。コンタクトプラグ50bは、第1のキャパシタ電極46に接する。コンタクトプラグ50dは、第2のp型コンタクト領域42に接する。コンタクトプラグ50eは、第1のp型コンタクト領域40に接する。
【0236】
第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、層間絶縁層49の中に設けられる。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、導電体である。第1の配線層52a及び第2の配線層52bは、例えば、金属である。
【0237】
第1の配線層52aは、コンタクトプラグ50a及びコンタクトプラグ50bに接する。第1の配線層52a、コンタクトプラグ50a、及びコンタクトプラグ50bを用いて、第1のnウェル32と第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。
【0238】
第1の配線層52aには、第1の電圧V1が印加される。第1のnウェル32及び第1のキャパシタ電極46に、第1の電圧V1が印加される。
【0239】
第1の配線層52aには、第1のキャパシタ電極46が電気的に接続される。したがって、第1のキャパシタ電極46は、ワード線WLに電気的に接続される。
【0240】
第2の配線層52bは、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eに接する。第2の配線層52b、コンタクトプラグ50d、及びコンタクトプラグ50eを用いて、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、第1のpウェル34c、及びp型領域30が電気的に接続される。
【0241】
第2の配線層52bには、第2の電圧V2が印加される。第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、第1のpウェル34c、及びp型領域30に、第2の電圧V2が印加される。
【0242】
第1の電圧V1は、第2の電圧V2よりも高い。第2の電圧V2は、例えば、0Vである。第2の配線層52bは、例えば、接地される。第2の配線層52bは、例えば、グラウンド電位に固定される。
【0243】
第5の実施形態の不揮発性メモリ500の第1のキャパシタ110は、第3の実施形態の不揮発性メモリ300の第1のキャパシタ110と同様、キャパシタ容量として、絶縁膜容量Coxに加え、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cと第1のpウェル34との間のジャンクション容量Cnwell/pwellと、第1のnウェル32とp型領域30との間のジャンクション容量Cnwell/psubを並列に有する。そして、ジャンクション容量Cnwell/pwellとして、第1のpウェル34a、第1のpウェル34b、及び第1のpウェル34cの側面部の容量を利用することができる。したがって、ジャンクション容量Cnwell/pwellが大きくなる。よって、第5の実施形態の不揮発性メモリ500によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0244】
図19ないし図21では、第1のnウェル32の中に3個の第1のpウェルが設けられる場合を例に説明したが、第1のpウェルの数は2個であっても4個以上であっても構わない。
【0245】
以上、第5の実施形態の半導体記憶装置によれば、キャパシタ容量を大きくすることが可能となる。
【0246】
第1ないし第5の実施形態において、セルアレイと、第1のキャパシタ又は第2のキャパシタのメモリチップ内での位置関係は特に限定されるものではない。例えば、メモリセルアレイの周辺領域に第1のキャパシタ又は第2のキャパシタが設けられても、メモリセルアレイの直下に第1のキャパシタ又は第2のキャパシタが設けられても構わない。
【0247】
第1ないし第5の実施形態において、3次元NANDフラッシュメモリを半導体記憶装置の一例として説明したが、半導体記憶装置は、3次元NANDフラッシュメモリに限定されるものではない。
【0248】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。例えば、一実施形態の構成物質を他の実施形態の構成物質と置き換え又は変更してもよい。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0249】
10 半導体基板
11 半導体層
16 電荷蓄積層
30 p型領域(第1の半導体領域)
32 第1のnウェル(第2の半導体領域)
34 第1のpウェル(第3の半導体領域)
34a 第1のpウェル(第3の半導体領域)
34b 第1のpウェル(第6の半導体領域)
38 第2のn型コンタクト領域(第4の半導体領域)
44 第1のn型領域(第5の半導体領域)
46 第1のキャパシタ電極(第1の電極)
48 第1のキャパシタ絶縁膜(第1の絶縁膜)
62 第2のnウェル(第7の半導体領域)
64 第2のpウェル(第8の半導体領域)
76 第2のキャパシタ電極(第2の電極)
78 第2のキャパシタ絶縁膜(第2の絶縁膜)
100 不揮発性メモリ(半導体記憶装置)
101 メモリセルアレイ
102 ワード線ドライバ(制御回路)
103 ローデコーダ(制御回路)
104 センスアンプ(制御回路)
105 カラムデコーダ(制御回路)
106 コントローラ(制御回路)
107 チャージポンプ(制御回路)
108 入出力回路(制御回路)
110 第1のキャパシタ
120 第2のキャパシタ
MC メモリセル
P1 第1の面
P2 第2の面
V1 第1の電圧
V2 第2の電圧
WL ワード線(ゲート電極)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図18
図19
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図21