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特開2022-73008加工ジョブ生成装置およびシート加工システム
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  • 特開-加工ジョブ生成装置およびシート加工システム 図1
  • 特開-加工ジョブ生成装置およびシート加工システム 図2
  • 特開-加工ジョブ生成装置およびシート加工システム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073008
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】加工ジョブ生成装置およびシート加工システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
G06F3/12 364
G06F3/12 303
G06F3/12 332
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020182747
(22)【出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】390002129
【氏名又は名称】デュプロ精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】金岡 弘道
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生成される加工ジョブがシート加工装置で実行可能か否かを加工ジョブが生成される前に判定可能な加工ジョブ生成装置を提供する。
【解決手段】シート加工システム10において、加工ジョブ生成装置20は、シート加工装置30がレイアウトデータに基づいてシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する判定部21を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの成果物の画像を含む印刷画像が印刷されたシートを加工ジョブに従って加工処理可能なシート加工装置の前記加工ジョブを、前記成果物の配置情報を少なくとも含むレイアウトデータに基づいて生成する加工ジョブ生成装置であって、
前記シート加工装置が前記レイアウトデータに基づいて前記シートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する判定部を備える、加工ジョブ生成装置。
【請求項2】
前記シート加工装置が前記レイアウトデータに基づいて前記シートの加工処理を実行可能であると判定された場合、前記レイアウトデータに基づいて前記加工ジョブを生成する、請求項1の加工ジョブ生成装置。
【請求項3】
前記判定部で判定された判定結果を報知する第1報知部をさらに備える、請求項1または2の加工ジョブ生成装置。
【請求項4】
前記判定結果には、前記シート加工装置が前記レイアウトデータに基づいて前記シートの加工処理を実行不可能であると判定された場合における判定理由が含まれる、請求項3の加工ジョブ生成装置。
【請求項5】
生成された前記加工ジョブを前記シート加工装置に出力する出力部をさらに備える、請求項1から4のいずれか1つの加工ジョブ生成装置。
【請求項6】
前記シート加工装置の設定状態に関する情報を取得する取得部をさらに備え、
取得された前記設定状態に関する情報を報知する第2報知部をさらに備える、請求項1から5のいずれか1つの加工ジョブ生成装置。
【請求項7】
生成された前記加工ジョブの設定を変更可能な設定変更部をさらに備える、請求項1から6のいずれか1つの加工ジョブ生成装置。
【請求項8】
前記判定部は、生成された前記加工ジョブの設定が変更された場合、変更された前記加工ジョブが前記シート加工装置で実行可能であるか否かを判定する、請求項7の加工ジョブ生成装置。
【請求項9】
前記判定部で判定された判定結果を報知する第3報知部をさらに備える、請求項8の加工ジョブ生成装置。
【請求項10】
変更された前記加工ジョブを反映させた前記レイアウトデータを生成するレイアウトデータ生成部をさらに備える、請求項7から9のいずれか1つの加工ジョブ生成装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1つの加工ジョブ生成装置と、
前記加工ジョブ生成装置で生成された前記加工ジョブに従って前記シートを加工する前記シート加工装置と
を備える、シート加工システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工ジョブ生成装置およびシート加工システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、裁断機構を有する用紙加工装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5613008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、前記用紙加工装置は、予め設定された加工ジョブに従って製品の画像が印刷された用紙を加工処理する。加工ジョブは、例えば、少なくとも成果物の配置情報を含むレイアウトデータに基づいて作成されるが、前記用紙加工装置では、作成された加工ジョブを実行できるか否かをレイアウトデータから判断することが難しく、加工ジョブが作成された以降に、作成された加工ジョブが用紙加工装置で実行できないことに気が付く場合がある。このような場合、レイアウトデータの作成のやり直し、または、用紙の加工処理のやり直し等の手間が発生するおそれがある。
【0005】
本発明は、生成される加工ジョブがシート加工装置で実行可能か否かを加工ジョブが生成される前に判定可能な加工ジョブ生成装置、および、この加工ジョブ生成装置を備えたシート加工システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の加工ジョブ生成装置は、
少なくとも1つの成果物の画像を含む印刷画像が印刷されたシートを加工ジョブに従って加工処理可能なシート加工装置の前記加工ジョブを、前記成果物の配置情報を少なくとも含むレイアウトデータに基づいて生成する加工ジョブ生成装置であって、
前記シート加工装置が前記レイアウトデータに基づいて前記シートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する判定部を備える。
【0007】
本発明の一態様のシート加工システムは、
前記態様の加工ジョブ生成装置と、
前記加工ジョブ生成装置で生成された前記加工ジョブに従って前記シートを加工する前記シート加工装置と
を備える。
【発明の効果】
【0008】
前記加工ジョブ生成装置によれば、シート加工装置がレイアウトデータに基づいてシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する判定部を備える。このような構成により、生成される加工ジョブがシート加工装置で実行可能か否かを、加工ジョブが生成される前に、レイアウトデータから判定可能な加工ジョブ生成装置を実現できる。
【0009】
前記シート加工システムによれば、前記加工ジョブ生成装置により、加工ジョブの作成のやり直し、または、用紙の加工処理のやり直し等の手間の発生を抑制可能なシート加工システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の加工ジョブ生成装置を備えるシート加工システムを示すブロック図。
図2図1のシート加工システムの印刷データ生成装置で生成される印刷データに含まれる印刷画像の模式図。
図3図1の加工ジョブ生成装置の加工ジョブ生成処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した本開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0012】
本発明の一実施形態の加工ジョブ生成装置20は、図1に示すように、一例として、シート加工装置30と共に、シート加工システム10を構成している。加工ジョブ生成装置20は、シート加工装置30に対して相互に通信可能に接続されている。
【0013】
加工ジョブ生成装置20は、一例として、演算等を行うCPU(図示せず)と、記憶装置(図示せず)とを備え、レイアウトデータに基づいて、シート加工装置30の加工ジョブを生成する。レイアウトデータは、例えば、所定の方法で取得され、記憶装置に記憶される。
【0014】
レイアウトデータは情報量が多く、処理するためには、高い処理能力および大容量の記憶領域が必要となる。多くのシート加工装置30は、このような構成を備えておらず、レイアウトデータを直接処理することはできない。加工ジョブ生成装置20は、シート加工装置30では処理不可能なレイアウトデータをシート加工装置30で処理可能な加工ジョブに変換する。
【0015】
レイアウトデータは、少なくとも「成果物の配置情報」を含み、一例として、「成果物に対する加工情報」および「加工ジョブの呼び出し情報」をさらに含むことができる。成果物は、シート加工装置30がシートを加工処理した結果、成果として得られる物であり、例えば、半券付チケットおよび半券付きチラシが含まれる。
【0016】
「成果物の配置情報」は、例えば、加工されるシートのサイズの設定と、成果物の位置およびサイズ設定とを含む。成果物の位置およびサイズ設定には、成果物の外形線の位置および形状の設定が含まれる。
【0017】
「成果物に対する加工情報」は、例えば、加工位置の設定(例えば、切断線の位置、ミシン目位置、折り筋位置)、加工種類の設定(例えば、切断、ミシン目、筋付け)、レジマーク51(図2参照)の種類(例えば、形状、太さ)、および、レジマーク51の位置を含む。
【0018】
「加工ジョブの呼び出し情報」は、例えば、バーコード52の位置を含む。後述するように、シート加工装置30は、加工ジョブ生成装置20で生成された加工ジョブデータに基づいてシートを加工処理する場合のほかに、シート加工装置30の記憶装置(図示せず)に記憶されている加工ジョブデータに基づいてシートを加工処理する場合がある。シート加工装置30の記憶装置(図示せず)に記憶されている加工ジョブデータに基づいてシートを加工処理する場合、「加工ジョブ呼び出し情報」は、シート加工装置30の記憶装置に記憶している加工ジョブを呼び出す。具体的には、シート加工装置30は、シートに印刷されたバーコードを読取り、読み取ったバーコードが示すジョブIDに基づいて記憶されている加工ジョブデータを呼び出す。
【0019】
加工ジョブは、レイアウトデータに含まれる情報のうち、少なくとも「成果物の配置情報」を含み(本実施形態では、さらに「成果物に対する加工情報」を含む)、シート(例えば、用紙)の加工処理に直接関係のない「加工ジョブ呼び出し情報」を含まない。
【0020】
図1に示すように、加工ジョブ生成装置20は、判定部21と、第1報知部22と、第2報知部23と、出力部24と、取得部25と、設定変更部26と、第3報知部27と、レイアウトデータ生成部28とを有している。
【0021】
判定部21は、シート加工装置30が、レイアウトデータに基づいてシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する。レイアウトデータに基づいてシート加工装置30でシートの加工処理を実行可能であると判定された場合、レイアウトデータに基づいて加工ジョブが生成される。
【0022】
例えば、判定部21は、次のいずれかのシート加工装置30でシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する。
・加工ジョブ生成装置20に接続されているシート加工装置30。この場合、判定部21は、取得部25で取得された「シート加工装置30の設定状態に関する情報」に基づいて、シート加工装置30でシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する。
・加工ジョブ生成装置20に接続されていない、または、電源が入っていないシート加工装置30。この場合、例えば、加工ジョブ生成装置20の記憶装置に「シート加工装置30の設定状態に関する情報」を予め記憶しておく。そして、加工ジョブ生成装置20に接続されていない、または、電源が入っていないと判定されたシート加工装置30については、判定部21は、記憶装置に記憶された「シート加工装置30の設定状態に関する情報」に基づいて、シートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する。シート加工装置30が加工ジョブ生成装置20に接続されているか否かは、例えば、シート加工装置30に通信ケーブルが接続されているか否かを検出することで判定する。シート加工装置30に電源が入っているか否かは、例えば、シート加工装置30に接続されている通信ケーブルに固有のメッセージを送信し、それに対する確認応答を受信できるか否かで判定する。
【0023】
例えば、判定部21は、次に示す基準の少なくとも1つに応じて、シート加工装置30がシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する。
・成果物の配置情報に基づいて、シート加工装置30が加工処理可能なシートのサイズが設定されているか否か。
・成果物の配置情報に含まれる加工されるシートのサイズの設定が、シート加工装置30にセットされているシートのサイズと一致しているか否か。
・レイアウトデータに成果物に対する加工情報が含まれている場合、成果物に対する加工情報に基づいて、シート加工装置30で実行可能な位置に、加工位置が設定されているか否か。
・レイアウトデータに成果物に対する加工情報が含まれている場合、成果物に対する加工情報に基づいて、シート加工装置30で実行可能な種類の加工種類が設定されているか否か。
・レイアウトデータに成果物に対する加工情報が含まれている場合、成果物に対する加工情報に基づいて、シート加工装置30が読み取り可能な位置に、レジマーク51の位置が設定されているか否か。
・レイアウトデータに成果物に対する加工情報が含まれている場合、成果物に対する加工情報に基づいて、シート加工装置30が読み取り可能な種類のレジマーク51の種類が設定されているか否か。
・レイアウトデータに加工ジョブの呼び出し情報が含まれている場合、加工ジョブの呼び出し情報に基づいて、シート加工装置30が読み取り可能な位置に、バーコード52の位置が設定されているか否か。
【0024】
第1報知部22は、加工ジョブが生成される前に判定部21で判定された判定結果を報知する。第2報知部23は、後述する取得部25で取得された「シート加工装置30の設定状態に関する情報」を報知する。判定結果および「シート加工装置30の設定状態に関する情報」の報知は、例えば、表示装置(図示せず)、スピーカ(図示せず)および発光装置(図示せず)のいずれか1つまたは複数または全部を介して行われる。表示装置、スピーカおよび発光装置は、例えば、加工ジョブ生成装置20に設けてもよいし、他の装置(例えば、外部装置)に設けてもよい。
【0025】
出力部24は、加工ジョブ生成装置20で生成された加工ジョブをシート加工装置30に出力する。本実施形態では、出力部24は、シート加工装置30に対して任意の規格で通信可能に接続されている。加工ジョブ生成装置20で生成された加工ジョブは、例えば、無線または有線通信により出力される。
【0026】
生成された加工ジョブは、加工ジョブ生成装置20が加工ジョブのシート加工装置30への出力が要求された場合に、シート加工装置30に出力される。加工ジョブのシート加工装置30への出力は、例えば、操作者の操作により要求される。
【0027】
取得部25は、「シート加工装置30の設定状態に関する情報」を取得する。本実施形態では、取得部25は、シート加工装置30に対して任意の規格で通信可能に接続され、「シート加工装置30の設定状態に関する情報」をシート加工装置30から取得する。シート加工装置30の設定状態に関する情報は、例えば、「加工ジョブ生成装置20と接続されているか否か(電源が入っているか否かも含む)」、「シート加工装置30の運転状態(例えば、停止中か、または、動作中か)」、「加工処理が完了しているか否か」、「エラーが発生しているか否か」、および、「どの装着オプションが選択されているか」を含む。
【0028】
設定変更部26は、生成された加工ジョブの設定を変更可能に構成されている。加工ジョブの設定には、加工ジョブの内容が含まれる。加工ジョブに「成果物に対する加工情報」が含まれている場合、例えば、加工位置の設定を変更して、加工マーク54(図2に示す)を任意の位置に移動させることができる。生成された加工ジョブの設定は、例えば、入力装置(図示せず)を介して変更される。本実施形態では、入力装置は、一例として、加工ジョブ生成装置20に設けてられている。生成された加工ジョブの設定が変更された場合、判定部21で、変更された加工ジョブがシート加工装置30で実行可能であるか否かが判定される。
【0029】
第3報知部27は、生成された加工ジョブの設定が変更されて、変更された加工ジョブがシート加工装置30で実行可能であるか否かが判定部21で判定された場合、判定された判定結果を報知する。判定結果の報知は、例えば、表示装置(図示せず)、スピーカ(図示せず)および発光装置(図示せず)のいずれか1つまたは複数または全部を介して行われる。表示装置、スピーカおよび発光装置は、例えば、加工ジョブ生成装置20に設けてもよいし、他の装置(例えば、外部装置)に設けてもよい。
【0030】
レイアウトデータ生成部28は、生成された加工ジョブの設定が変更された場合、変更された加工ジョブを反映させたレイアウトデータを生成する。生成されたレイアウトデータは、例えば、加工ジョブ生成装置20の記憶装置に記憶される。
【0031】
シート加工装置30は、一例として、演算等を行うCPU(図示せず)と、記憶装置(図示せず)とを備え、印刷画像50(図2参照)が印刷されたシートを加工ジョブに従って加工処理を行う。印刷画像50は、例えば、成果物の画像53、成果物の配置、および、成果物に対する加工情報を含んでいる。
【0032】
続いて、加工ジョブ生成装置20の加工ジョブ生成処理について、図3を参照して説明する。なお、以下に説明する処理は、一例として、加工ジョブ生成装置20が所定のプログラムを実行することで実施される。
【0033】
図3に示すように、加工ジョブ生成処理が開始すると、加工ジョブ生成装置20は、レイアウトデータに基づいてシート加工装置30でシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する(ステップS1)。
【0034】
レイアウトデータに基づいてシート加工装置30でシートの加工処理を実行可能であると判定された場合、第1報知部22が、「実行可能」である旨の判定結果を報知し(ステップS2)、加工ジョブ生成装置20が、取得されたレイアウトデータに基づいて加工ジョブを生成する(ステップS3)。
【0035】
加工ジョブが生成されると、加工ジョブ生成装置20は、加工ジョブをシート加工装置30に出力する要求があったか否かを判定する(ステップS4)。加工ジョブをシート加工装置30に出力する要求があった場合、加工ジョブ生成装置20が、生成した加工ジョブをシート加工装置30に出力して(ステップS5)、加工ジョブ生成処理が終了する。加工ジョブをシート加工装置30に出力する要求がなかった場合、生成した加工ジョブがシート加工装置30に出力されることなく、加工ジョブ生成処理が終了する。
【0036】
ステップS2で、レイアウトデータに基づいてシート加工装置30でシートの加工処理を実行不可能であると判定された場合、第1報知部22が、「実行不可能」である旨の判定結果を報知し(ステップS6)、加工ジョブ生成処理が終了する。
【0037】
本実施形態の加工ジョブ生成装置20によれば、次のような効果を発揮できる。
【0038】
加工ジョブ生成装置20が、シート加工装置30がレイアウトデータに基づいてシートの加工処理を実行可能であるか否かを判定する判定部21を備える。このような構成により、生成される加工ジョブがシート加工装置30で実行可能か否かを、加工ジョブが生成される前に、レイアウトデータから判定可能な加工ジョブ生成装置20を実現できる。
【0039】
加工ジョブ生成装置20は、シート加工装置30がレイアウトデータに基づいてシートの加工処理を実行可能であると判定された場合、レイアウトデータに基づいて加工ジョブを生成する。実行可能であると判定されたレイアウトデータに基づいて加工ジョブを作成することで、加工処理のやり直しによるシートの無駄の発生を抑制できる。
【0040】
加工ジョブ生成装置20が、判定部21で判定された判定結果を報知する第1報知部22をさらに備える。このような構成により、加工ジョブが生成される前に判定部21で判定された判定結果を容易に把握することができる。
【0041】
判定結果には、シート加工装置30がレイアウトデータに基づいてシートの加工処理を実行不可能であると判定された場合における判定理由が含まれる。このような構成により、シート加工装置30の設定状態を確認することなく、レイアウトデータを適切に修正することができる。
【0042】
加工ジョブ生成装置20が、生成された加工ジョブをシート加工装置30に出力する出力部24をさらに備える。例えば、実行可能と判定されたレイアウトデータに基づいて作成された加工ジョブのみをシート加工装置30に送信することで、シート加工装置30に記憶される情報量を抑制できる。
【0043】
加工ジョブ生成装置20が、シート加工装置30の設定状態に関する情報を取得する取得部25を備える。取得された設定状態に関する情報は、第2報知部23を介して報知される。このような構成により、シート加工装置30の設定状態を正確に把握することができると共に、シートに対する加工処理が可能なタイミングを容易に把握できる。
【0044】
加工ジョブ生成装置20が、生成された加工ジョブの設定を変更可能な設定変更部26をさらに備える。このような構成により、加工ジョブ生成装置20で加工ジョブを修正できるので、加工ジョブの設定を変更する際の手間を低減できる。
【0045】
判定部21は、生成された加工ジョブの設定が変更された場合、変更された加工ジョブがシート加工装置30で実行可能であるか否かを判定する。このような構成により、加工ジョブの変更内容を反映させたレイアウトデータを生成し、生成されたレイアウトデータに基づいて作成された加工ジョブがシート加工装置30で実行可能であるか否かを判定する、という手間を削減できる。
【0046】
加工ジョブ生成装置20が、判定部21で判定された判定結果を報知する第3報知部27をさらに備える。このような構成により、加工ジョブ生成装置20で設定が変更された加工ジョブに対する判定部21の判定結果を容易に把握することができる。
【0047】
加工ジョブ生成装置20が、変更された加工ジョブを反映させたレイアウトデータを生成するレイアウトデータ生成部28をさらに備える。このような構成により、変更された加工ジョブの設定をレイアウトデータに容易に反映させることができる。
【0048】
シート加工システム10が、加工ジョブ生成装置20と、シート加工装置30とを備える。このような構成により、加工ジョブの作成のやり直し、または、用紙の加工処理のやり直し等の手間の発生を抑制可能なシート加工システム10を実現できる。
【0049】
本実施形態の加工ジョブ生成装置20およびシート加工システム10は、次のように構成することもできる。
【0050】
加工ジョブ生成装置20は、判定部21を備えていればよく、例えば、第1報知部22.第2報知部23、出力部24、取得部25、設定変更部26、第3報知部27およびレイアウトデータ生成部28は、省略することもできる。
【0051】
第1報知部22、第2報知部23および第3報知部27は、相互に独立した構成であってもよいし、第1報知部22が、第2報知部23および第3報知部27を兼ねた構成であってもよい。
【0052】
加工ジョブ生成装置20およびシート加工装置30は、それぞれ独立した構成である場合に限らない。例えば、シート加工装置30の内部に加工ジョブ生成装置20を設けて、加工ジョブ生成装置20がシート加工装置30の一部を構成してもよい。
【0053】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明では、生成される加工ジョブがシート加工装置で実行可能か否かを加工ジョブが生成される前に判定可能な加工ジョブ生成装置を提供できるので、産業上の利用価値が大である。
【符号の説明】
【0055】
10 シート加工システム
20 加工ジョブ生成装置
21 判定部
22 第1報知部
23 第2報知部
24 出力部
25 取得部
26 設定変更部
27 第3報知部
28 レイアウトデータ生成部
30 シート加工装置
50 印刷画像
51 レジマーク
52 バーコード
53 成果物の画像
図1
図2
図3