(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007329
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
A47H 5/08 20060101AFI20220105BHJP
E06B 9/323 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
A47H5/08
E06B9/323
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020110240
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】中村 元
(72)【発明者】
【氏名】阿坂 翼
【テーマコード(参考)】
2E043
2E182
【Fターム(参考)】
2E043AA01
2E043AA04
2E043AA05
2E043BB15
2E043BC02
2E043BC06
2E043DA01
2E182AB00
2E182AB03
2E182AC01
2E182AC15
2E182EE04
2E182EF07
2E182EF15
2E182EG01
(57)【要約】
【課題】遮蔽部材と操作コードとの擦れを抑制可能とした遮蔽装置を提供する。
【解決手段】カーテン生地12が垂下されたフレームと、フレームに対してカーテン生地12を移動させるための駆動軸と接続され、フレームの一端部に配置される操作ユニット17とを備え、操作ユニット17は、カーテン生地12に対して突出した突出部24を備え、突出部24から操作コード25が垂下されている。突出部24は、カーテン生地12の上端部縦方向縁部を跨いで設けられ、その下側には、カーテン生地の上端部縦方向縁部が位置する凹部27が設けられている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽部材が垂下されたフレームと、
前記フレームに対して前記遮蔽部材を移動させるための操作ユニットであって、前記フレームに配置される前記操作ユニットとを備え、
前記操作ユニットは、前記遮蔽部材に対して突出した突出部を備え、前記突出部から操作コードが垂下され、前記操作コードを操作することで発生された回転力が前記フレームに取り付けられる部分に伝達される
遮蔽装置。
【請求項2】
前記突出部は、前記遮蔽部材を迂回して設けられている
請求項1に記載の遮蔽装置。
【請求項3】
前記突出部は、前記遮蔽部材の上側を跨いだ位置に設けられ、
前記遮蔽部材を跨ぐ部分の下側は、前記遮蔽部材が位置する凹部が設けられている
請求項2に記載の遮蔽装置。
【請求項4】
前記フレームは、前壁を備え、
前記遮蔽部材は、畳まれた状態において、少なくともその一部が、前記前壁から垂下させた仮想平面よりも前方に位置する
請求項1ないし3のうち何れか1項に記載の遮蔽装置。
【請求項5】
前記突出部は、前記操作コードが接続される第1ギヤ部を含み、
前記遮蔽部材を迂回する部分は、前記第1ギヤ部と接続される第2ギヤ部を含み、
前記フレームに取り付けられる部分は、前記第2ギヤ部と接続されるとともに前記遮蔽部材を昇降させるための駆動部と接続される第3ギヤ部を含み、
前記第1ギヤ部では、前記操作コードを操作することで発生された第1方向を回転軸部とした第1回転力を、前記第1方向と交差する第2方向を回転軸部とした第2回転力に変換し、
前記第2ギヤ部では、前記第2方向を回転軸部とした第2回転力を第3ギヤ部に伝達し、
前記第3ギヤ部では、前記第2方向を回転軸部とした第2回転力を、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向を回転軸部とした第3回転力に変換し、前記駆動部へ伝達する
請求項1ないし4のうち何れか1項に記載の遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームの端部から垂下された操作コードを操作して遮蔽部材を移動させる遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遮蔽装置の1つとして、たくし上げカーテンがある(特許文献1参照)。たくし上げカーテンは、フレームからカーテン生地が吊り下げ支持され、カーテン生地が昇降されることで採光量を調整可能としている。カーテン生地は、上端部がフレームに固定されている。カーテン生地の下端部は、フレーム内の巻取コーンに巻回される昇降コードの下端部が接続されている。
【0003】
カーテン生地の昇降操作は、フレームの長手方向における一端部に配置された操作ユニットから垂下された操作コードによって行われる。操作コードは、環状の無端コードであって、操作ユニットから垂下されている2本のコード部は、カーテン生地の縦方向縁部の前方に垂下されている。そして、一方のコード部が引っ張られると、巻取コーンが一方向に回転し、昇降コードが巻き取られることで、カーテン生地がたくし上げられる。また、他方のコード部が引っ張られると、巻取コーンが他方に回転し、昇降コードが巻き戻されることで、カーテン生地が降下される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、たくし上げカーテンを前方から見たときに、操作コードの2本のコード部は、カーテン生地の縦方向縁部と重なっている。したがって、たくし上げカーテンは、繰り返しカーテン生地が昇降されるうちに、操作コードとカーテン生地が擦れて、カーテン生地または操作コードが汚損してしまう。
【0006】
このような問題は、ロールスクリーン、横方向にスライドされるカーテンレール、縦型ブラインド、横型ブラインドなどの遮蔽装置であっても、正面から見たときに、操作コードと遮蔽部材とが重なっていれば、操作コードと遮蔽部材が擦れることによる汚損の問題は発生するおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、遮蔽部材と操作コードとの擦れを抑制可能とした遮蔽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための遮蔽装置は、遮蔽部材が垂下されたフレームと、前記フレームに対して前記遮蔽部材を移動させるための操作ユニットであって、前記フレームに配置される前記操作ユニットとを備え、前記操作ユニットは、前記遮蔽部材に対して突出した突出部を備え、前記突出部から操作コードが垂下され、前記操作コードを操作することで発生された回転力が前記フレームに取り付けられる部分に伝達される。
【0009】
上記遮蔽装置において、前記突出部は、前記遮蔽部材を迂回して設けられているようにしてもよい。
上記遮蔽装置において、前記突出部は、前記遮蔽部材の上側を跨いだ位置に設けられ、前記遮蔽部材を跨ぐ部分の下側は、前記遮蔽部材が位置する凹部が設けられているようにしてもよい。
【0010】
上記遮蔽装置において、前記フレームは、前壁を備え、前記遮蔽部材は、畳まれた状態において、少なくともその一部が、前記前壁から垂下させた仮想平面よりも前方に位置するようにしてもよい。
【0011】
上記遮蔽装置において、前記突出部は、前記操作コードが接続される第1ギヤ部を含み、前記遮蔽部材を迂回する部分は、前記第1ギヤ部と接続される第2ギヤ部を含み、前記フレームに取り付けられる部分は、前記第2ギヤ部と接続されるとともに前記遮蔽部材を昇降させるための駆動部と接続される第3ギヤ部を含み、前記第1ギヤ部では、前記操作コードを操作することで発生された第1方向を回転軸部とした第1回転力を、前記第1方向と交差する第2方向を回転軸部とした第2回転力に変換し、前記第2ギヤ部では、前記第2方向を回転軸部とした第2回転力を第3ギヤ部に伝達し、前記第3ギヤ部では、前記第2方向を回転軸部とした第2回転力を、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向を回転軸部とした第3回転力に変換し、前記駆動部へ伝達するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、遮蔽部材と操作コードとの擦れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】たくし上げカーテンにおける操作ユニットの部分の縦断面図。
【
図5】突出部内の回転力伝達部と取付部内の回転力伝達部とを磁気的に接続した例を示す側面図。
【
図6】カーテン生地の上端部縦方向縁部に孔部を設けて、孔部を通じて突出部の回転力伝達部と取付部の回転力伝達部とを接続した例を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明が適用された遮蔽装置の一例であるたくし上げカーテンについて図面を参照して説明する。
図1に示すように、たくし上げカーテンは、取付面に取着されるフレーム11と、フレームの前壁11aから垂下される遮蔽部材であるカーテン生地12を備えている。フレーム11は、取付ブラケット13を介して天井面10に取着される。取付ブラケット13は天井付け用のブラケットである。フレーム11の前壁11aには、カーテン生地12の上端部が面ファスナなどの固定部材14によって取着されている。カーテン生地12の下端部には、ウェイトバー15が取着されている。カーテン生地12は、複数本の昇降コード16によって昇降される。昇降コード16は、一端部が巻取コーン19a,19bに係止され、他端部は、カーテン生地12の下端部に係止されている。
【0015】
フレーム11内には、長手方向における一端部に操作ユニット17が取着されている。フレーム11内には、操作ユニット17からフレーム11の他端部の方向に延びる駆動軸18を備えている。フレーム11内には、一端部から他端部の方向に向かって、巻取コーン19a、ストッパ21、速度調整部22、巻取コーン19bが並んで配置され、これらの部材に対して駆動軸18が挿通されている。
【0016】
巻取コーン19a,19bは、フレーム11内に配設されたサポート部材に回転可能に支持され、駆動軸18と一体的に回転する。ストッパ21は、ウェイトバー15の自重降下を阻止する機能を有し、速度調整部22は、駆動軸18の回転速度を制限してウェイトバー15の下降速度を制限する。駆動軸18、巻取コーン19a,19b、ストッパ21、および、速度調整部22は、カーテン生地12を昇降させるための駆動部を構成する。
【0017】
図2に示すように、操作ユニット17は、フレーム11の一端部に取り付けられる取付部23と、フレーム11の前壁11aから垂下されたカーテン生地12よりも前方に突出する突出部24とを備えている。すなわち、突出部24は、カーテン生地12を跨いだ位置に設けられている。取付部23は、カーテン生地12の一面側に位置し、突出部24は、カーテン生地12の他面側に位置している。突出部24からは、操作コード25が垂下されている。操作コード25は、無端コードであって、一例として、ボールチェーンである。操作コード25は、突出部24から垂下された部分として、第1コード部25aと第2コード部25bとを備えている。第1コード部25aと第2コード部25bとは、突出部24からほぼ平行に垂下されており、たくし上げカーテンの下方で繋がっている。また、第1コード部25aと第2コード部25bとは、カーテン生地12の面とほぼ平行となるように並んで垂下されている。
【0018】
取付部23と突出部24とは、カーテン生地12の上端部であって縦方向縁部を迂回する迂回部となる連結部26によって繋がっている。連結部26は、取付部23の上部と突出部24の上部とを繋ぎ、フレーム11の上端部より若干上側に突出している。連結部26の下側であって、かつ、取付部23と突出部24との間は、凹部27が構成されている。凹部27は、たくし上げカーテンの下側が開口端となっており、取付部23側の内面27aは、前壁11aと連続する面である。カーテン生地12の上端部は、固定部材14によって前壁11aに固定されるところ、カーテン生地12の上端部縦方向縁部は、凹部27内にも位置する。これにより、カーテン生地12は、上端部縦方向縁部が操作ユニット17が配置されるフレーム11の端部にも延在され、遮光性が高めている。なお、凹部27を構成する前壁11aと連続する内面にも面ファスナなどの固定部材を設けてカーテン生地12の上端部を固定するようにしてもよい。
【0019】
突出部24から垂下される操作コード25は、凹部27内に位置するカーテン生地12よりも前方に位置することで、カーテン生地12と離間することになる。突出部24から垂下されている操作コード25で発生された回転力は、突出部24、連結部26、取付部23の順に辿る回転力伝達経路44を通じて駆動軸18に伝達される。回転力伝達経路44は、凹部27に入り込むカーテン生地12の上端部縦方向縁部を迂回する迂回経路となっている。
【0020】
図3に示すように、取付部23は、フレームの端部に嵌合される嵌合突部28を備えている。嵌合突部28には、クラッチ部29が取り付けられている。クラッチ部29は、駆動軸18からのカーテン生地12およびウェイトバー15の自重落下による入力が操作コード25の方に伝達しないようにするクラッチ機能を備えている。クラッチ部29からは、駆動軸18が延出している。
【0021】
突出部24は、連結部26を介して取付部23と連結されている。突出部24を構成するケース24aは、その内部に、第1ギヤ部を含み、連結部26を構成するケース26aは、その内部に、第2ギヤ部を含み、取付部23を構成するケース23aは、その内部に、第3ギヤ部を含んでいる。回転力伝達経路44は、第1ギヤ部と第2ギヤ部と第3ギヤ部とによって構成される。
【0022】
図4に示すように、突出部24が含む第1ギヤ部31は、操作コード25が係合されるプーリ32と、プーリ32に設けられたフェースギヤ33と、フェースギヤ33に噛合される第1ベベルギヤ34とを備えている。プーリ32は、前後方向(第1方向)に延びる回転軸部33aを備え、第1コード部25aまたは第2コード部25bが引っ張られることで、何れか一方に回転する第1回転力を発生する。第1ベベルギヤ34は、回転軸部33aと交差する上下方向(第2方向)に延びる回転軸部34aを備え、フェースギヤ33と噛合する。これにより、回転軸部33aを中心とした回転である第1回転力を回転軸部34aを中心とした回転である第2回転力に変換する。
【0023】
連結部26が含む第2ギヤ部36は、平歯車である第1ピニオン37と中間ギヤ38と第2ピニオン39とを備えている。第1ピニオン37は、回転軸部34aと同軸である。中間ギヤ38は、回転軸部34aと平行な上下方向に延びる回転軸部38aを備え、第1ピニオン37と噛合する。第2ピニオン39も、回転軸部34a,38aと平行な回転軸部39aを備え、中間ギヤ38と噛合する。第1ピニオン37と中間ギヤ38と第2ピニオン39とは、第2回転力を第1ギヤ部31から第3ギヤ部41へと伝達する。
【0024】
取付部23が含む第3ギヤ部41は、第2ベベルギヤ42と、クラッチ部29と接続される接続部材43とを備えている。第2ベベルギヤ42は、回転軸部39aと同軸である。接続部材43は、クラッチ部29と接続される接続部43aと接続部43aと反対側の面に設けられるギヤ部43bとを備えている。また、接続部材43は、左右方向(第3方向)に延びる回転軸部43cを備えている。ギヤ部43bには、第2ベベルギヤ42が噛合される。回転軸部43cは、駆動軸18と連結される。これにより、第2ベベルギヤ42は、回転軸部39aを中心とした回転である第2回転力を回転軸部43cを中心とした回転である第3回転力に変換する。そして、接続部材43を通じて駆動軸18を回転する。
【0025】
以上のように構成された、たくし上げカーテンは、次のような作用を有する。
図1に示すように、操作ユニット17の連結部26は、フレーム11の上端部より若干上側に突出している。したがって、天井面10とフレーム11の上端部との間には、連結部26の厚さ分だけ隙間が形成されることになる。取付ブラケット13は、天井付け用であるため、天井面10に対してスペーサ9を介して取り付けられる。なお、この隙間を塞ぐため、天井面10と前壁11aの上端との間には、閉塞部材を配置して、正面視において、隙間を隠すようにしてもよい。また、フレーム11は、正面付け用の取付ブラケットを用いて壁面に取り付けるようにしてもよい。この場合、スペーサ9は不要となる。
【0026】
第1コード部25aが引っ張られると、巻取コーン19a,19bが一方向に回転し、昇降コード16が巻き取られることで、カーテン生地12がたくし上げられる(
図2参照)。また、第2コード部25bが引っ張られると、巻取コーン19a,19bが他方に回転し、昇降コード16が巻き戻されることで、カーテン生地12が降下される。
【0027】
第1コード部25aまたは第2コード部25bが引っ張られると、突出部24のプーリ32が回転する。次いで、第1ベベルギヤ34を通じて、連結部26の第1ピニオン37、中間ギヤ38、第2ピニオン39を経由して、取付部23の第2ベベルギヤ42を介して接続部材43が回転される。これにより、駆動軸18を通じて巻取コーン19a,19bが回転されることになる。
【0028】
以上のように構成された、たくし上げカーテンは、以下のように列挙する効果を得ることができる。
(1)操作コード25は、突出部24から垂下しているので、カーテン生地12とは接触しにくくなる。したがって、繰り返しカーテン生地12が昇降されても、カーテン生地12がコード部25a,25bと擦れにくくなり、その結果、カーテン生地12や操作コード25の汚損を抑制できる。
【0029】
(2)突出部24は、カーテン生地12の上端部縦方向縁部の上側を連結部26を介して跨ぐように迂回して設けられる。したがって、操作コード25からの回転力を駆動部に伝達するにあたって、カーテン生地12の上端部縦方向縁部に孔部を設けて、回転力伝達部材を貫通させることが不要となる。このように、カーテン生地12の孔を空けるなどの加工が不要となる。
【0030】
(3)凹部27にカーテン生地12の上端部縦方向縁部を配置できる。これにより、たくし上げカーテンは、操作ユニット17は配置された側からの漏光を抑えることができる。このような構成を採用しても、操作コード25は、カーテン生地12から離れているので、カーテン生地12の汚損を抑えることができる。
【0031】
(4)たくし上げカーテンは、カーテン生地12がたくし上げられたとき、たくし上げられたカーテン生地12が前壁11aから垂下された仮想平面45よりも前方に膨らみ、操作コード25に近づく。このような場合であっても、操作コード25は、突出部24から垂下されているので、膨らんだカーテン生地12と擦れることを抑えることができる。
【0032】
(5)2つのベベルギヤ34,42を用いることで、凹部27内に配置されているカーテン生地12の上端部縦方向縁部を迂回することができる。すなわち、取付部23と突出部24とを連結する連結部26を利用して、カーテン生地12の上端部縦方向縁部を迂回する回転力伝達経路44を設けることができる。
【0033】
なお、以上のような、たくし上げカーテンは、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・回転力伝達経路44を構成するギヤ部31,36,41のギヤの構成は、上述の例に限定されるものでなく、一例としてウォームなどを用いたギヤ列の構成であってもよい。
【0034】
・カーテン生地12の上端部は、前壁11aではなく、例えばフレーム11の底壁や前壁11aと平行な後壁に固定されていてもよい。また、フレーム11の上壁に固定され、前壁11aまたは後壁の側から垂下されていてもよい。このようにカーテン生地12が取り付けられている場合において、カーテン生地12が畳まれた場合に、そのカーテン生地12の一部が仮想平面45より前方に膨らんで位置すればよい。このような場合であれば、カーテン生地12において、仮想平面45より前方に突出した部分の操作コード25との擦れを抑制することができる。
【0035】
・カーテン生地12が畳まれた状態において、前壁11aから垂下された仮想平面45より遮蔽部材が前方に膨らまないものであってもよい。このような遮蔽部材であっても、遮蔽部材が仮想平面45より前方に突出すれば、その部分の操作コードとの擦れを抑制することができる。
【0036】
・操作ユニット17は、凹部27を備えていなくてもよい。この場合、カーテン生地12は、操作ユニット17を避けるように設ければよい。すなわち、カーテン生地12は、幅方向において、上端部を操作ユニット17の手前までに延在させるようにしてもよいし、操作ユニット17の部分では、操作ユニット17の下側にカーテン生地12が位置するように切欠部を設けるようにしてもよい。
【0037】
・回転力伝達経路44において、カーテン生地12を迂回する経路は、カーテン生地12の上端部縦方向縁部の上側を迂回するのではなく、側方を迂回する経路であってもよい。この場合、連結部は、取付部23と突出部24の側方に設けられ、その内部に第2ギヤ部が設けられることになる。
【0038】
・
図5に示すように、回転力伝達経路44は、連結部26を通じてカーテン生地12の上端部縦方向縁部を迂回していなくてもよい。例えば、凹部27にカーテン生地12の上端部縦方向縁部が位置することになるが、突出部24内の回転力伝達部と取付部23内の回転力伝達部とは、マグネットを利用して磁気的に接続されていてもよい。
【0039】
すなわち、突出部24内には、プーリ32と接続された第1回転力伝達部たる第1マグネット51を配置し、取付部23内には、接続部材43と接続される第2回転力伝達部たる第2マグネット52を配置する。そして、第1マグネット51と第2マグネット52とは、カーテン生地12の上端部縦方向縁部を介在させて互いに磁気吸引されることで一体的となり、突出部24の回転力伝達部と取付部23の回転力伝達部とを同期して回転駆動させることができる。この場合、連結部26内には、駆動力を伝達する第2ギヤ部36は不要である。連結部26は、突出部24と一体化して設け、取付部23と別体としてもよい。連結部26の取付部23側の先端部は、爪形状の係止部26cを設け、係止部26cは、フレーム11の後壁の上部に設けられた溝部26bに係止されるようにすることができる。この場合、回転力伝達経路44は、カーテン生地12の上端部縦方向縁部を貫通したものとなる。
【0040】
・
図6に示すように、操作コード25からの回転力を駆動部に伝達するにあたって、カーテン生地12の上端部縦方向縁部に孔部55を設けて、孔部55に、第2ギヤ部36を備えた連結部26を貫通させてもよい。連結部26は、取付部23と突出部24の上部同士を繋ぐのではなく、それより下側で取付部23と突出部24とを繋ぐように構成される。そして、連結部26は、孔部55に挿通される。なお、孔部55ではなく、カーテン生地12の上端部縦方向縁部に連結部26を逃げる切欠部としてもよい。
【0041】
・突出部24は、フレーム11において、前壁11aと平行な後壁の方向に、取付部23に対して突出していてもよい。
・操作コード25において、第1コード部25aおよび第2コード部25bは、カーテン生地12の面に対して垂直な方向に並んでいてもよい。このような構成の場合であっても、第1コード部25aおよび第2コード部25bのうちカーテン生地12に近い方のコード部とカーテン生地12との擦れを抑制できる。
【0042】
・たくし上げカーテンとしては、2枚のカーテン生地をフレームから吊下支持し、フレームの端部に2枚のカーテン生地を昇降操作する操作ユニットを備えたものであってもよい。
【0043】
・遮蔽装置としては、たくし上げカーテンに限定されるものではない。例えば、遮蔽部材としてのスクリーンを巻取軸に巻き取るロールスクリーンでもよいし、カーテンを横方向に移動可能に支持されたカーテンレールであってもよい。また、遮蔽部材としてのスラットがレールから横方向に移動可能に吊り下げ支持された縦型ブラインドでもよいし、遮蔽部材としてのスラットが昇降される横型ブラインドなどであってもよい。
【符号の説明】
【0044】
9…スペーサ
10…天井面
11…フレーム
11a…前壁
12…カーテン生地
16…昇降コード
17…操作ユニット
19a,19b…巻取コーン
23…取付部
24…突出部
25…操作コード
26…連結部
27…凹部
31…第1ギヤ部
32…プーリ
33…フェースギヤ
34…第1ベベルギヤ
36…第2ギヤ部
37…第1ピニオン
38…中間ギヤ
39…第2ピニオン
41…第3ギヤ部
42…第2ベベルギヤ
43…接続部材
43a…接続部
43b…ギヤ部
44…回転力伝達経路
45…仮想平面