IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 菊地二三男の特許一覧

<>
  • 特開-ゴルフクラブ用撓み調整テープ 図1
  • 特開-ゴルフクラブ用撓み調整テープ 図2
  • 特開-ゴルフクラブ用撓み調整テープ 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073417
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】ゴルフクラブ用撓み調整テープ
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/00 20150101AFI20220510BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20220510BHJP
【FI】
A63B53/00 H
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020183386
(22)【出願日】2020-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】520428258
【氏名又は名称】菊地二三男
(74)【代理人】
【識別番号】100148127
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 耕太
(72)【発明者】
【氏名】菊地二三男
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA05
2C002KK06
2C002LL04
2C002MM02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】手軽にゴルフボールの軌道を安定させ、いわゆるスライスやフックを防止し、また飛距離を伸ばすことのできる、ゴルフクラブ用撓み調整テープを提供する。
【解決手段】粘着テープであって、長さ方向に対して垂直及び水平な方向を含む格子状の補強繊維が含まれていることを特徴とする、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1を構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着テープであって、長さ方向に対して垂直及び水平な方向を含む格子状の補強繊維が含まれていることを特徴とする、ゴルフクラブ用撓み調整テープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブの撓みを調整するためのテープに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフクラブに巻きつけて当該部分の重量を増し、全体のバランスを調整するためのテープが販売されている。また、ほかにも、ゴルフクラブに関し、スイングを改善してゴルフボールの軌道を安定させ、いわゆるスライスやフックを防止し、また飛距離を伸ばすための矯正器具も開示されている。
【0003】
特許文献1には、自分に合ったスイング軌道を身に着けることができるスイング矯正具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-37734公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のスイング矯正具においても、手軽にゴルフボールの軌道を安定させることは困難であるという問題は残るものであった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであり、手軽にゴルフボールの軌道を安定させ、いわゆるスライスやフックを防止し、また飛距離を伸ばすことのできる、ゴルフクラブ用撓み調整テープを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のゴルフクラブ用撓み調整テープは、粘着テープであって、長さ方向に対して垂直及び水平な方向を含む格子状の補強繊維が含まれていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープの装着状態を示す正面図である。
図2】実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープを示す拡大断面図である。
図3】実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の情報管理システムの実施形態について説明する。図1は、実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープをゴルフクラブ、ここではドライバーに装着した状態を示す正面図である。
【0010】
図1に示すように、ドライバーDはカーボン繊維を含むグラファイト製のシャフトを有し、実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープ1は、ドライバーDのシャフトD1のうちヘッドD2に近い部分に一重または多重に巻回されて装着される。
【0011】
図2に示すように、実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープ1は、片面粘着テープであって、厚み内に、粘着層11と、網目層12とを有し、網目層12は、テープの長さ方向に対して垂直及び水平な方向を含む、すなわち縦横の網目状の補強繊維である。
【0012】
図3に示すように、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1は、従来のテープと同様、芯材13に、粘着面を内側にして巻回されている。そして、外周から一端を引き出すように剥離することにより、貼着することができる。網目層12における、テープの長さ方向に対して垂直及び水平な方向すなわち縦横の網目状の補強繊維は、図3に模式的に網目14として示されている。
【0013】
実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープ1の粘着層11による粘着度は、いわゆるメンディングテープと同様に、貼って剥がせる程度のものか、それより少し強い粘着度の、複数日貼っていても自然に剥がれてしまうことがなく、かつ人為的に剥がすことは可能である程度のものが望ましい。粘着剤は、アクリル系粘着剤などを使用することができる。幅は、5センチ程度が標準的であるが、幅の広いテープを選択することで、より強力な効果を得ることができる。
【0014】
実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープ1の網目層12の素材は、ポリエチレンクロスなどにより、テープの長さ方向に並行及び直角な方向に、格子状に補強繊維が織られている。このような繊維を含むことにより、手で簡単にまっすぐ切ることができることのほか、以下の顕著な効果をもたらす。
【0015】
実施形態のゴルフクラブ用撓み調整テープ1は、ゴルフクラブDのシャフトD1の外周に、その長さ方向に垂直に巻回する。そのため、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1の長さ方向に垂直に設けられた繊維は、ゴルフクラブDのシャフトD1の長さ方向に平行に貼着されることになる。一方、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1の長さ方向に並行に設けられた繊維は、ゴルフクラブDのシャフトD1の長さ方向に垂直に貼着されることになる。
【0016】
一般的に、スチール製のゴルフクラブのシャフトはほとんど撓らないが、カーボン製のゴルフクラブのシャフトは撓りやすい。また、ゴルフクラブのメーカーやモデルに由来する特性によって、しなる場所が異なる。しなったシャフトが戻ることによる力を利用してボールを飛ばすため、ある程度のしなりは必要なものであるが、一方で、使う人によって、撓りすぎることが却って邪魔になり、スライスやフック、低飛距離の原因となることもある。また、しなる位置が望ましくない場合もある。
【0017】
このようなことに対し、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1を巻回すれば、その位置における撓りを軽減することができる。また、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1の巻回回数によって撓り具合を調整することができるし、剥がすことができる特性を利用して、巻回する位置を変更したり、巻回回数を変更したりして、最も自分に適した位置及び巻回回数を探ることにより、シャフトD1が最適な撓みを発揮するように調整することができる。また、その日の調子によって巻具合を調整することもできる。
【0018】
ゴルフクラブ用撓み調整テープ1を巻回することで撓みを軽減する仕組みは以下の通りである。すなわち、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1の長さ方向に直交する繊維は、ゴルフクラブのシャフトD1の長さ方向に沿って当該シャフトに貼り付けられ、当該シャフトの撓みに対して引っ張りの力を発生して対抗するので、撓みに反発し、撓みを抑えることができる。
【0019】
一方、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1の長さ方向に平行する繊維は、ゴルフクラブのシャフトD1の長さ方向に直交する方向に、すなわち円周に沿う方向で当該シャフトに貼り付けられ、ゴルフクラブ用撓み調整テープ1がシャフトD1の撓みに伴って当該調整テープ1の長さ方向に伸縮してしまうことを抑制する。ゴルフクラブ用撓み調整テープ1がシャフトD1の撓みに伴って当該調整テープ1の長さ方向に伸縮してしまうと、撓みに反発する力を逃してしまうので、これを抑制することで、より効果的に、シャフトの撓みを抑えることができる。
【0020】
以上のようなゴルフクラブ用撓み調整テープ1において、素材や粘着剤、繊維の方向、太さ、貼り方などは、シャフトの撓みを抑えるという効果を損なわない範囲で適宜に変更することができる。網目層と別に基材層を備えても良い。網目層は素材自体に設けられた溝や凹凸であってもよい。また、ゴルフクラブは、ドライバーのみならず、アイアンであっても、樹脂製のシャフト、カーボンシャフトであれば適用できる。
【符号の説明】
【0021】
1 ゴルフクラブ用撓み調整テープ
11 粘着層
12 網目層
13 芯材
14 網目
D ゴルフクラブ
D1 シャフト
D2 ヘッド
図1
図2
図3