IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 山一ハガネの特許一覧

<>
  • 特開-枕 図1
  • 特開-枕 図2
  • 特開-枕 図3
  • 特開-枕 図4
  • 特開-枕 図5
  • 特開-枕 図6
  • 特開-枕 図7
  • 特開-枕 図8
  • 特開-枕 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073448
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】枕
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/10 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
A47G9/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020183436
(22)【出願日】2020-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】512051550
【氏名又は名称】株式会社 山一ハガネ
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 功一
【テーマコード(参考)】
3B102
【Fターム(参考)】
3B102AA09
3B102AB07
3B102AC02
(57)【要約】
【課題】体圧を分散しつつ、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる枕を提供する。
【解決手段】枕10は、頚部を載置する頚部載置部20を備えている。頚部載置部20は、使用状態において上方に向けて立設された複数の板状部21を有している。板状部21の上面22は、所定の方向D1に延びた稜線23を形成する仮想的な凸面24の一部分を構成している。複数の板状部21は、稜線23を横切る方向に延びるとともに、稜線23に沿って間隔を空けて並列している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頚部を載置する頚部載置部を備え、
前記頚部載置部は、使用状態において上方に向けて立設された複数の板状部を有し、
前記板状部の上面は、所定の方向に延びた稜線を形成する仮想的な凸面の一部分を構成しており、
前記複数の前記板状部は、前記稜線を横切る方向に延びるとともに、前記稜線に沿って間隔を空けて並列している枕。
【請求項2】
前記頚部載置部に隣接して設けられ、頭部を載置する頭部載置部を備え、
使用状態における前記頭部載置部の上面は、凹面である請求項1に記載の枕。
【請求項3】
前記複数の前記板状部は、前記稜線に沿って徐々に高さが変化している請求項1または請求項2に記載の枕。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、枕に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの頚部が載せられる頚部載置部を備えた枕が開示されている。頚部載置部は、右側部及び左側部にクッション材が充填されるとともに中央部に空洞が形成されている。頚部載置部は、右側部及び左側部に比べ中央部の柔軟性が高くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-198413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、肩こりやいびき等の不快な症状の低減や、睡眠の質を向上することを目的として、体圧を分散しつつ、頚部から頭部にかけて理想的なカーブを描くようにして頚部を支える枕が求められている。
【0005】
特許文献1のように、頚部載置部の柔軟性が高い枕は、体圧分散性に優れるが、頚部載置部の形状が崩れて、カーブを描くようにして頚部を支えることができないおそれがある。一方、頚部載置部の形状を適度に保持するために、単に頚部載置部の柔軟性を低くした場合、頚部載置部における体圧分散性が損なわれることが懸念される。
【0006】
本開示は、体圧を分散しつつ、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる枕を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の枕は、頚部を載置する頚部載置部を備え、前記頚部載置部は、使用状態において上方に向けて立設された複数の板状部を有し、前記板状部の上面は、所定の方向に延びた稜線を形成する仮想的な凸面の一部分を構成しており、前記複数の前記板状部は、前記稜線を横切る方向に延びるとともに、前記稜線に沿って間隔を空けて並列している。
【0008】
頚部載置部は、複数の板状部が間隔を空けて並列しているから、全域がブロック状の構成に比して頚部から頭部の形状に倣って変形しやすい。このため、頚部載置部によって、体圧を分散しつつ頚部を支えることができる。さらに、頚部載置部は、複数の板状部が稜線を横切る方向に延びているから、板状部の延びた方向を頚椎に沿わせて使用した場合に、板状部の上面の凸面形状が適度に保持される。このため、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる。
【0009】
したがって、体圧を分散しつつ、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる枕を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1の枕を示す斜視図である。
図2】枕の前面図である。
図3】枕の上面図である。
図4図3のA-A線断面図である。
図5図3のB-B線断面図である。
図6】枕の使用状態を表す図である。
図7】使用状態における板状部を拡大して表す図である。
図8】実施形態2の枕を示す斜視図である。
図9図8のC-C線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1から図7までに示す、実施形態1の枕10は、略水平な面に置いて使用される。ユーザは、枕10の上面に頚部及び頭部を載せて寝姿勢をとる。以下の説明では、ユーザが仰向けになって枕10を使用した場合に、左右方向(ユーザの肩幅の方向)をX軸方向とし、前後方向(ユーザの身長方向)をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
【0012】
枕10は、弾力性を有するクッション材によって形成されている。クッション材としては、ウレタンフォームが好適に用いられる。ウレタンフォームは、反発弾性率が15%以下のものが低反発とされ、50%以上のものは高反発と分類される。ウレタンフォームは、例えば反発弾性が30%~50%であるものが好ましく、35%~45%であるものがより好ましい。枕10は、例えば反発弾性40%を目標として作製され、適度な反発力を有している。枕10は、成形型にウレタンフォーム原料を注入し、発泡させて成形できる。枕10は、柔軟な枕カバー等によって被覆された状態で使用されてもよい。
【0013】
枕10は、図1から図4までに示すように、頚部を載置する頚部載置部20と、頭部を載置する頭部載置部30と、周縁部40と、を有している。枕10は、上面から見て略方形状をなしている。枕10の厚さは、全体として前部が薄く、後部が厚い。頚部載置部20は、枕10の前部における中央部に設けられている。具体的には、頚部載置部20は、枕10の前側半分の領域において、枕10を左右に4分割した場合に左から1/4~3/4の範囲に設けられている。頚部載置部20の前端部は、上面が下降した先細り形状をなしている。
【0014】
頚部載置部20は、使用状態において上方に向けて立設された複数の板状部21を有している。具体的には、頚部載置部20は、5本の溝部26が形成され、隣り合う溝部26,26の間に4本の板状部21が設けられている。頚部載置部20は、左右に延びた基部27から複数の板状部21が突出した連続した板構造(フィン構造)をなしている。頚部載置部20は、頭部載置部30、周縁部40、及び頚部載置部20の左側及び右側の部分よりも柔軟性が高い。
【0015】
板状部21の上面22は、所定の方向D1に延びた稜線23を形成する仮想的な凸面24の一部分を構成している。仮想的な凸面24は、前後方向において上に凸の曲面である。詳細には、仮想的な凸面24は、前後方向において、人間工学に基づいて設計された、頚部から頭部にかけてのカーブに倣った緩やかな曲面状をなす。仮想的な凸面24は、左右方向の曲率が小さく、ほとんど変化しない。所定の方向D1は、図1及び図2に示すようにX軸方向に沿って延びている。稜線23は、仮想的な凸面24において、前方を向く面と後方を向く面との間に位置している。
【0016】
複数の板状部21は、稜線23を横切る方向に延びるとともに、稜線23に沿って間隔を空けて並列している。稜線23を横切る方向は、稜線23に直交する方向に対して±45°以内の方向を含むものとする。複数の板状部21は、左右方向に間隔を空けて、前後方向に直線状に延びている。すなわち、複数の板状部21は、頚部載置部20に頚部が載せられた状態において頚椎CSに沿って延びている(図6参照)。板状部21が頚椎CSに沿って延びる構成では、板状部21によって安定的に頚椎CSを支えることができる。
【0017】
頚部載置部20は、図2に示す板状部21の厚さ寸法T1及び高さ寸法H1、及び溝部26の幅寸法W1を適宜設計することによって、柔軟性が調整される。すなわち、枕10は、頚部載置部20におけるクッション材の材質を局所的に変更することなく、他の部分よりも頚部載置部20の柔軟性を高めることができる。板状部21厚さは、上方に向かうにつれて徐々に小さくなっている。板状部21の厚さは、前後方向について略一定である。複数の板状部21は、略同等の厚さ寸法T1に形成されている。板状部21の高さ寸法H1は、基部27の高さ寸法H2よりも大きい。複数の板状部21は、略同等の高さ寸法H1に形成されている。複数の溝部26は、略同等の幅寸法W1に形成されている。溝部26の幅寸法W1は、板状部21の厚さ寸法T1よりも大きい。
【0018】
板状部21及び溝部26の寸法は特に限定されない。板状部21の厚さ寸法T1は、板状部21の下端から上端までの中央位置で測った場合に、好ましくは1mm~50mmであり、より好ましくは5mm~30mmであり、さらに好ましくは7mm~15mmである。板状部21の高さ寸法H1は、好ましくは5mm~100mmであり、より好ましくは10mm~60mmであり、さらに好ましくは15mm~40mmである。溝部26の幅寸法W1は、溝部26の下端から上端までの中央位置で測った場合に、好ましくは1mm~50mmであり、より好ましくは5mm~30mmであり、さらに好ましくは7mm~15mmである。
【0019】
板状部21は、図3に示すように、上方から見た場合に帯状をなしている。すなわち、頚部載置部20は、複数の面が集合して頚部を支える構成となっている。頚部載置部20は、複数の線が集合して頚部を支える構成に比して、板状部21に適度な剛性が付与され、左右への折れ変形が抑制されている。また、頚部載置部20は、複数の点又は線が集合して頚部を支える構成に比して、肌当たりがよい。
【0020】
板状部21は、図4に示すように、側方から見た場合に山状をなしている。板状部21の左右の面28は、上面22に比して柔軟性が高い。具体的には、板状部21の上面22は、成形時に金型に接してできたスキン層が形成されている。板状部21の左右の面28は、上記のスキン層が上面22よりも薄いか、存在しない状態である。このため、板状部21は、左右の面28に拘束されにくく、前後方向に伸びやすい。板状部21は、上方からの荷重に対して、圧縮変形及び前後方向へ伸び変形が促進されている。
【0021】
溝部26の前端は、枕10の前方に向けて開口している。溝部26の後端は、頭部載置部30に向けて開口している。溝部26の底面は、段差なく前後に延びている。溝部26は、頭部載置部30から枕10の前方に向かう空気の通路を構成している。すなわち、溝部26は、頚部載置部20の柔軟性を高めるとともに、枕10の通気性を高める空気の通路としての役目も果たしている。
【0022】
頭部載置部30は、図3に示すように、頚部載置部20の後方に隣接して設けられている。頭部載置部30は、上方から見た場合に、略円形状の領域に形成されている。頭部載置部30は、溝や空隙が形成されておらず、ブロック状(板状)をなしている。頭部載置部30は、頚部載置部20よりも寝返り時の反発力が大きく、頭部が過度に沈み込まず寝返りしやすい。
【0023】
頭部載置部30の上面31は、図4及び図5に示すように、凹面である。頭部載置部30は、人間工学に基づいて設計された、頭部の外形に倣った浅いすり鉢状をなしている。頭部載置部30の上面31は、底面31Aと、底面31Aに対して左側に位置する左面31Bと、底面31Aに対して右側に位置する右面31Cと、底面31Aに対して後側に位置する後面31Dと、を有している。底面31A、左面31B、及び右面31Cは、頚部載置部20の後面に滑らかに連なる。底面31Aの高さは、頚部載置部20の上面22の高さよりも低い。底面31Aの高さは、溝部26の底面の高さよりも低い。後面31Dの上端位置は、左面31B及び右面31Cの上端位置よりも高い。このため、後面31Dによって頭部が頭部載置部30に対して後ろにずれることを抑制しつつ、頭部載置部30に載せた頭部を左右に回転させて寝返りし易くなっている。なお、本開示において、各部の高さを説明するときは、枕10を置いた略水平な面からの高さとする。
【0024】
周縁部40は、頭部載置部30の左側、右側、及び後側において、頭部載置部30を囲んで延びている。周縁部40の上面の高さは、隣接する頭部載置部30の上面31の高さよりも高い。このため、周縁部40によって、ユーザの頭部が頭部載置部30に載せられるように、さらには頚部載置部20に頚部が載せられるように促すことができる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態の枕10は、頚部を載置する頚部載置部20を備えている。頚部載置部20は、使用状態において上方に向けて立設された複数の板状部21を有している。板状部21の上面22は、所定の方向D1に延びた稜線23を形成する仮想的な凸面24の一部分を構成している。複数の板状部21は、稜線23を横切る方向に延びるとともに、稜線23に沿って間隔を空けて並列している。
【0026】
ユーザが、頚部載置部20に頚部を載せるとともに、頭部載置部30に頭部を載せて横たわると、複数の板状部21の上面22に荷重が掛かって、頚部載置部20が変形する。図6及び図7に示すように、板状部21は、下方に向けて圧縮変形するとともに前後方向へ伸び変形する。なお、図7において、自然状態の板状部21の外形を二点破線で描き、変形後の板状部21を実線で描いている。すると、板状部21の上面22と頚部との接触面積が増大し、頚部載置部20で受ける体圧が分散される。
【0027】
仮に複数の板状部が左右方向に延びた構成では、前後に離れた位置で異なる大きさの荷重が作用した場合に、各板状部の変形度合(沈み込み具合)にばらつきが出やすい。この場合、頚部載置部の上面は、前後方向にかけての凸面形状が大きく崩れる懸念がある。一方、複数の板状部21は前後方向に延びるから、前後に離れた位置で異なる大きさの荷重が作用した場合であっても、前後方向に連続する板状部21によって、沈み込み具合が均一化され得る。このため、頚部載置部20の上面は、前後方向にかけての凸面形状が適度に保持される。この結果、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる。
【0028】
したがって、枕10は、体圧を分散しつつ、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる。このため、枕10を使用することによって、肩こりやいびき等の不快な症状を低減したり、睡眠の質を向上したりする効果が期待できる。
【0029】
本実施形態の枕10は、頚部載置部20に隣接して設けられ、頭部を載置する頭部載置部30を備えている。使用状態における頭部載置部30の上面22は、凹面である。この構成によれば、好適に、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる。また、頭部載置部30の上面22が凹面であるから、頭部載置部30の上面22が平坦面である構成に比して体圧分散性がよい。
【0030】
図8及び図9に示す、実施形態2の枕110は、周縁部全体に頚部載置部120が設けられている。枕110は、上面から見て角にRが付けられた等脚台形状をなしている。ユーザは、枕110に対して外周側から中央側に向かういずれかの方向を身長方向として枕110を使用できる。以下の説明では、上下方向をZ軸方向とし、これと直交する水平方向をXY軸方向で示す。X軸方向は、等脚台形状の枕110において平行な辺の方向であり、平行な辺のうち図8の手前側が長い辺であり、奥側が短い辺である。
【0031】
頚部載置部120は、使用状態において上方に向けて立設された複数の板状部121を有している。具体的には、頚部載置部120は、枕110の中央側から外周側に向かって放射状に延びた複数の溝部26が形成され、隣り合う溝部26,26の間に複数の板状部121が設けられている。頚部載置部120は、枕110の周方向に延びた基部27から複数の板状部121が突出した連続した板構造(フィン構造)をなしている。頚部載置部120は、頭部載置部30よりも柔軟性が高い。
【0032】
板状部121の上面22は、所定の方向D2に延びた稜線123を形成する仮想的な凸面124の一部分を構成している。仮想的な凸面124は、枕110の外周側から中央側に向かう方向において上に凸の曲面である。詳細には、仮想的な凸面124は、外周側から中央側に向かう方向において、人間工学に基づいて設計された、頚部から頭部にかけてのカーブに倣った緩やかな曲面状をなす。所定の方向D2は、図8に示す矢印のように枕110の周方向に沿って延びている。稜線123は、仮想的な凸面124において、枕110の外周側を向く面と中央側を向く面との間に位置している。以下、枕110及び板状部121の構成について、実施形態1の枕10及び板状部21と相違する構成について説明し、同様の構成については重複する説明を省略する。
【0033】
複数の板状部121は、稜線123に沿って徐々に高さが変化している。複数の板状部121のうち、最も高さが低い板状部121を低位板状部121Lと称する。複数の板状部121のうち、最も高さが高い板状部121を高位板状部121Hと称する。低位板状部121Lと高位板状部121Hは、頭部載置部30を挟んでY軸方向に離れて位置している。低位板状部121L及び高位板状部121Hの一方を含み、X軸方向に沿って並んだ複数の板状部121は、高さの変化が少ないか、ほとんどない。他方、Y軸方向に沿って並んだ複数の板状部121は、X軸方向に沿って並んだ複数の板状部121よりも高さの変化が大きい。Y軸方向に沿って並んだ複数の板状部121は、低位板状部121Lから遠ざかり、かつ、高位板状部121Hに近づくにつれて、徐々に高さが大きくなる。なお、複数の板状部121の下端位置、すなわち複数の溝部26の底面の高さは、略同じである。溝部26の底面は、頭部載置部30から一段低くなり、外周側に向けて延びている。
【0034】
複数の板状部121の上面22は、稜線123に沿って徐々に曲率が変化している。低位板状部121Lの曲率は、高位板状部121Hの曲率よりも小さい。換言すれば、低位板状部121Lは、側方から見た場合、高位板状部121Hよりもなだらかな山状をなしている。
【0035】
本実施形態の複数の板状部121は、稜線123に沿って徐々に高さが変化しているから、頚部を載せる位置を枕110の周方向に変えることによって、ユーザの体格や好みに応じて頚部を支える高さを変更できる。このため、個人差に合わせて、好適に、体圧を分散しつつ、頚部から頭部にかけてカーブを描くようにして頚部を支えることができる。
【0036】
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本開示の技術的範囲に含まれる。
【0037】
(1)枕の材質、形状、成形方法は適宜変更可能である。枕は、上面から見て略円形状、略楕円形状、略角丸四角形状、略多角形状等であってもよい。枕は、ブロック状のクッション材をカットして成形してもよい。
【0038】
(2)枕は、複数の頚部載置部を備えていてもよい。例えば、頚部載置部は、枕の前部と後部の2か所に設けられていてもよい。
【0039】
(3)枕は、頭部載置部を備えなくてもよい。例えば、枕は、左右に延びた形状をなし、中央部に頚部載置部が設けられた構成であってもよい。
【0040】
(4)板状部の数、大きさ、形状、及び配置は変更可能である。例えば、板状部は、稜線を横切る方向に延びていれば、波型やジグザグ状に延びていてもよい。複数の板状部は、異なる厚さ寸法に形成されていてもよい。
【0041】
(5)溝部の数、大きさ、形状、及び配置は変更可能である。例えば、複数の溝部は、異なる幅寸法に形成されていてもよい。溝部は、頭部載置部に向けて開口していなくてもよい。
【符号の説明】
【0042】
10,110…枕、20,120…頚部載置部、21,121…板状部、22…上面、23,123…稜線、24,124…凸面、26…溝部、27…基部、28…左右の面、30…頭部載置部、31…上面、31A…底面、31B…左面、31C…右面、31D…後面、40…周縁部、121L…低位板状部、121H…高位板状部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9