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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073537
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】横桟及び移動式什器
(51)【国際特許分類】
   A47B 96/02 20060101AFI20220510BHJP
   A47B 91/06 20060101ALI20220510BHJP
   A47B 97/04 20060101ALI20220510BHJP
   A47G 29/00 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
A47B96/02 F
A47B96/02 D
A47B96/02 K
A47B91/06
A47B97/04 A
A47G29/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020183577
(22)【出願日】2020-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 延忠
(72)【発明者】
【氏名】森田 さやか
【テーマコード(参考)】
3B069
3K100
【Fターム(参考)】
3B069CA03
3K100AA02
3K100AA15
3K100AA16
3K100AB02
3K100AC02
3K100AE14
3K100AF11
3K100AH03
3K100AJ03
3K100AJ05
(57)【要約】
【課題】物品を係止可能であるとともに、他の物品を載置可能な横桟及び移動式什器を提供する。
【解決手段】横桟4は、支持体3に支持され、上下方向と交差する第一方向に延びる横桟4であって、物品が載置可能な載置部421と、載置部421の上下方向及び第一方向と交差する第二方向の両側に形成され、下方に凹む溝部428と、横桟4の第二方向の両端部に設けられ、上方に突出する突出縁部416と、を有し、載置部421の上面には、下方に凹む凹部が形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に支持され、上下方向と交差する第一方向に延びる横桟であって、
物品が載置可能な載置部と、
前記載置部の上下方向及び前記第一方向と交差する第二方向の両側に形成され、下方に凹む溝部と、
前記横桟の前記第二方向の両端部に設けられ、上方に突出する突出縁部と、を備える横桟。
【請求項2】
前記載置部の上面には、下方に凹む凹部が形成されている請求項1に記載の横桟。
【請求項3】
前記横桟の下面には、物品を係止するための被係止部材を係止可能な第一係止孔が形成されている請求項1または2に記載の横桟。
【請求項4】
前記載置部が設けられるとともに、前記載置部の前記第二方向の両側に前記載置部よりも低い高さに配置された底面部が設けられた上側部材と、
前記突出縁部及び前記第一係止孔が設けられた下側部材と、を備え、
前記溝部が、前記載置部の前記第二方向の端部、前記底面部及び前記突出縁部で囲まれて形成され、
前記下側部材の上側に前記上側部材が着脱可能に設置されている請求項3に記載の横桟。
【請求項5】
床面上を走行可能なキャスタが設けられたベース体と、
前記ベース体に支持された支持体と、
前記支持体に支持された請求項1から4にいずれか一項に記載の横桟と、を備える移動式什器。
【請求項6】
フックを備え、
前記フックは、
前記横桟の前記突出縁部の上端部に係止される被係止片と、
前記被係止片から下方に延びる垂下片と、
前記垂下片から前記第二方向のうち前記横桟から離間する側に延びる延出片と、
前記延出片から上方に延びる突出片と、を有し、
前記延出片には物品が係止可能であるとともに、前記垂下片と前記突出片との間に前記物品が挟持可能である請求項5に記載の移動式什器。
【請求項7】
平板状に形成され、板厚方向が前記第二方向を向くパネル部材を備え、
前記パネル部材には、前記板厚方向に貫通するパネル被係止孔が形成され、
前記パネル被係止孔の上縁部には、前記板厚方向の両側から下方に延びる一対のパネル被係止片が設けられ、
前記一対のパネル被係止片が前記フックの前記突出片を挟み込んでいる請求項6に記載の移動式什器。
【請求項8】
前記横桟の下面には、前記第二方向に延びる第二係止孔が形成され、
クリップを備え、
前記クリップは、
前記横桟の下面に沿って配置される基部と、
前記基部に設けられ、前記第二係止孔に対して前記第二方向に移動可能に係止される被係止部と、
前記基部から上方に延びる挟持部と、を有し、
前記横桟の前記突出縁部と前記挟持部との間に、物品を挟持可能とされている請求項5から7のいずれか一項に記載の移動式什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横桟及び移動式什器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、オフィスや研究施設、病院、学校などの執務空間には、移動可能な什器が設置されている場合がある。
【0003】
什器に横桟が設けられていて、横桟にフック等の吊下具を吊り下げて、吊下具に物品を吊り下げるようにしたものが知られている(下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭55-160666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の横桟には物品を吊り下げるための吊下具を吊り下げることはできるものの、物品の保持形態としては吊下具による吊り下げに限られてしまっていた。また、横桟自体に物品を載置しようとしても、吊下具の横桟への取付部分が支障となってしまうという問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、物品を係止可能であるとともに、他の物品を載置可能な横桟及び移動式什器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る横桟は、支持体に支持され、上下方向と交差する第一方向に延びる横桟であって、物品が載置可能な載置部と、前記載置部の上下方向及び前記第一方向と交差する第二方向の両側に形成され、下方に凹む溝部と、前記横桟の前記第二方向の両端部に設けられ、上方に突出する突出縁部と、を備える。
【0008】
このように構成された横桟では、横桟の第二方向の両端部に突出縁部が設けられ、突出縁部よりも第二方向の内側(第二方向の中央側)には溝部が形成されている。よって、突出縁部の上端部に、横桟の第二方向の外側(第二方向の中央と反対側)から内側(第二方向の中央側)にまたがるように物品を係止することができる。
また、横桟の第二方向に中央側には載置部が設けられているため、載置部に物品を載置することができる。
【0009】
また、本発明に係る横桟は、前記載置部の上面には、下方に凹む凹部が形成されていてもよい。
【0010】
このように構成された横桟では、載置部の上面には下方に凹む凹部が形成されているため、凹部に物品が安定して載置され、載置した物品が載置部から落下することが抑制される。
【0011】
また、本発明に係る横桟は、前記横桟の下面には、物品を係止するための被係止部材を係止可能な第一係止孔が形成されていてもよい。
【0012】
このように構成された横桟では、横桟の下面には被係止部材を係止可能な第一係止孔が形成されている。よって、被係止部材を第一係止孔に係止して、物品を被係止部材に係止することで、物品を横桟の下方に吊り下げることができる。
【0013】
また、本発明に係る横桟は、前記載置部が設けられるとともに、前記載置部の前記第二方向の両側に前記載置部よりも低い高さに配置された底面部が設けられた上側部材と、前記突出縁部及び前記第一係止孔が設けられた下側部材と、を備え、前記溝部が、前記載置部の前記第二方向の端部、前記底面部及び前記突出縁部で囲まれて形成され、前記下側部材の上側に前記上側部材が着脱可能に設置されていてもよい。
【0014】
このように構成された横桟では、下側部材の上側に上側部材が着脱可能に設置されているため、上側部材に載置部及び底面部を設けて、下側部材に突出縁部を設ければ、載置部の第二方向の端部、底面部及び突出縁部で囲まれた部分が溝部となる。よって、横桟の製作を容易にすることができる。また、上側部材から着脱可能な下側部材に第一係止孔が設けられていれば、上側部材を下側部材から取り外して、被係止部材を第一係止孔に係止する作業を下側部材の上方から行うこともできる。
【0015】
また、本発明に係る移動式什器は、床面上を走行可能なキャスタが設けられたベース体と、前記ベース体に支持された支持体と、前記支持体に支持された上記のいずれか一に記載の横桟と、を備える。
【0016】
このように構成された移動式什器では、横桟の第二方向の両端部に突出縁部が設けられ、突出縁部よりも第二方向の内側には溝部が形成されている。よって、突出縁部の上端部に、横桟の第二方向の外側から内側にまたがるように物品を係止することができる。
また、横桟の第二方向の中央側には載置部が設けられているため、載置部に物品を載置することができる。
【0017】
また、本発明に係る移動式什器は、フックを備え、前記フックは、前記横桟の前記突出縁部の上端部に係止される被係止片と、前記被係止片から下方に延びる垂下片と、前記垂下片から前記第二方向のうち前記横桟から離間する側に延びる延出片と、前記延出片から上方に延びる突出片と、を有し、前記延出片には物品が係止可能であるとともに、前記垂下片と前記突出片との間に前記物品が挟持可能であってもよい。
【0018】
このように構成された移動式什器では、被係止片が横桟の突出縁部の上端部に係止され、延出片に係止された物品が垂下片と突出片との間に挟持される。よって、物品が垂下片と突出片との間で挟み込まれて、物品の第二方向への移動が抑制される。
【0019】
また、本発明に係る移動式什器は、平板状に形成され、板厚方向が前記第二方向を向くパネル部材を備え、前記パネル部材には、前記板厚方向に貫通するパネル被係止孔が形成され、前記パネル被係止孔の上縁部には、前記板厚方向の両側から下方に延びる一対のパネル被係止片が設けられ、前記一対のパネル被係止片が前記フックの前記突出片を挟み込んでいてもよい。
【0020】
このように構成された移動式什器では、パネル部材の被係止孔に設けられた一対のパネル被係止片が、フックの突出片を第二方向に挟み込んでいる。よって、パネル部材が突出片に安定的に係止され、パネル部材の第二方向への移動が抑制される。
【0021】
また、本発明に係る移動式什器は、前記横桟の下面には、前記第二方向に延びる第二係止孔が形成され、クリップを備え、前記クリップは、前記横桟の下面に沿って配置される基部と、前記基部に設けられ、前記第二係止孔に対して前記第二方向に移動可能に係止される被係止部と、前記基部から上方に延びる挟持部と、を有し、前記横桟の前記突出縁部と前記挟持部との間に、物品を挟持可能とされていてもよい。
【0022】
このように構成された移動式什器では、クリップの基部に設けられた被係止部が、横桟の下面に形成された第二係止孔に係止されている。被係止部は、第二係止孔に対して第二方向に移動可能である。基部に設けられた挟持部は、横桟の突出縁部との間で物品を挟持する。よって、クリップを第二方向の一方側に移動させて物品を挟持することができるとともに、クリップを第二方向の他方側に移動させて物品の挟持の解除をすることができ、物品の挟持及び解除を容易にすることができる。また、クリップを第二方向に移動させることがで、物品の第二方向の長さに対応して挟持することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る横桟及び移動式什器によれば、物品を係止可能であるとともに、他の物品を載置可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態に係る移動式什器の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟の断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟を下方から見た斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟に取付オプション部材を設置した状態を示す断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟に変形例1のフックが係止された断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟に変形例1のフックが係止され、フックにパネル部材が係止された断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟にクリップが係止された断面図である。
図8】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟に係止されるクリップを示す斜視図である。
図9】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟にクリップが係止する手順を示す断面図である。
図10】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟にクリップが係止する手順を示す断面図であって、図9の後工程を示す。
図11】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟に変形例2のフックが係止され、フックにパネル部材が係止された断面図である。
図12】本発明の一実施形態に係る移動式什器の横桟に変形例1の吊り下げ部材が係止された断面図である。
図13】本発明の一実施形態の変形例1に係る移動式什器の斜視図である。
図14】本発明の一実施形態の変形例1に係る移動式什器の分解斜視図である。
図15】本発明の一実施形態の変形例1に係る移動式什器の横桟の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<スタンド>
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る移動式什器の斜視図である。図1に示す本実施形態のスタンド100は、オフィスや公共施設の会議室等の室内空間に設置されている。スタンド100は、ベース体1と、支持枠体(支持体)3と、2本の横桟4と、を備えている。
【0026】
以下の説明において、スタンド100の上下方向を符号Dvとする。スタンド100に向かった状態での左右方向(第一方向)を符号Dhとする。上下方向及び左右方向に直交する方向を前後方向(第二方向)とし、符号Dfとする。
【0027】
ベース体1は、前後方向視で、支持枠体3の左右方向の範囲内に配置されている。換言すると、ベース体1の左右方向の長さは支持枠体3の左右方向の長さよりも短く、ベース体1は支持枠体3の左右方向の長さ内に収まっている。ベース体1は、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。ベース体1は、ベース基部(不図示)と、ベース基部の前後両側を覆うベースカバー材20と、を有している。ベース基部の前後方向の両端部及び左右方向の両端部の4箇所には、床面上を走行可能なキャスタ17が設けられている。キャスタ17によって、スタンド100は床面上を前後方向及び左右方向に移動可能とされている。ベース基部は、後述する支持枠体3の下枠部材35に、ボルト、ナット及び螺子等の連結具によって連結されている。
【0028】
支持枠体3は、ベース体1に支持されている。支持枠体3は、四方枠状に形成されている。支持枠体3は、一対の縦枠部材30と、上枠部材33と、下枠部材35と、を有している。
【0029】
一対の縦枠部材30は、左右方向に離間して、対向配置されている。縦枠部材30は、縦外側枠31と、縦内側部材32と、を有している。縦外側枠31及び縦内側部材32は、上下方向に延びている。縦内側部材32は、縦外側枠31に対して左右方向の中央側に配置されている。縦内側部材32と縦外側枠31とは、ボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0030】
縦外側枠31の外側面(左右方向の端部側を向く面)31cには、把持可能な把手38が設けられている。把手38は、帯状部材で環状に形成されている。把手38の材質は、可撓性があるものが好ましい。
【0031】
上枠部材33は、左右方向に延びている。上枠部材33は、一対の縦枠部材30の上端部どうしを連結している。上枠部材33の左右方向の端部は、縦枠部材30の上端部にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。上枠部材33には、下方に凹む上配線凹部33aが形成されている。
【0032】
下枠部材35は、左右方向に延びている。下枠部材35は、一対の縦枠部材30の下端部どうしを連結している。下枠部材35の左右方向の端部は、縦枠部材30の下端部にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0033】
2本の横桟4は、左右方向に延びる長尺状をしている。横桟4は、一対の縦枠部材30の上下方向の中間どうしを連結している。
【0034】
横桟4は、下側部材41と、上側部材42と、を有している。上側部材42は、下側部材41の上側に着脱可能に設置されている。下側部材41の左右方向の端部は、縦枠部材30の縦内側部材32に螺子41a(図2参照)で連結されている。
【0035】
下側部材41は、左右方向に延びている。下側部材41の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。下側部材41は、下方に向かって凹み上方に開口する形状をしている。
【0036】
図2は、横桟4の上下方向及び前後方向に沿う断面図である。図2に示すように、下側部材41は、下面板部411と、一対の前後面板部(突出縁部)416と、を有している。
【0037】
下面板部411は、左右方向に延びている。下面板部411の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。下面板部411は、板状に形成されている。下面板部411の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0038】
図3は、横桟4を下方から見た斜視図である。図3に示すように、下面板部411には、上下方向に貫通する第一スリット(第一係止孔)412が形成されている。第一スリット412は、下面板部411の前後方向の中央に形成されている。第一スリット412は、左右方向に長い長穴である。第一スリット412は、左右方向に分断されて(間隔を有して)複数箇所に形成されている。なお、第一スリット412は、下面板部411に左右方向の略全長にわたって形成されていてもよく、あるいは点在するように形成されていてもよい。第一スリット412には、後述する吊り下げ部材140が係止可能とされている。
【0039】
下面板部411には、上下方向に貫通する第二スリット(第二係止孔)413が形成されている。第二スリット413は、下面板部411の前後方向の中央よりも前方及び後方の両側に形成されている。第二スリット413は、前後方向に長い長穴である。第二スリット413は、左右方向に間隔を有して複数箇所に形成されている。なお、第二スリット413は、下面板部411に前後方向の略全長にわたって形成されていてもよい。第二スリット413には、後述するクリップ170が係止可能とされている。
【0040】
図2に示すように、前後面板部416は、下面板部411の前後方向の両端部から上方に延びている。前後面板部416は、左右方向に延びている。前後面板部416は、下面板部411の左右方向の略全長にわたって形成されている。前後面板部416は、板状に形成されている。前後面板部416の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0041】
前後面板部416の上端部には、折返し壁部417が設けられている。折返し壁部417は、前後面板部416の上端部から対向する前後面板部416側に折り曲げられた後に、前後面板部416における対向する前後面板部416側を向く面に当接するように下方に延びている。前後面板部416の上端部に折返し壁部417があることで、利用者の指が前後面板部416の上端部に触れた際に、前後面板部416の上端部が指に突き刺さったりすることが抑制される。
【0042】
図1に示すように、上側部材42は、右方向に延びている。上側部材42は、下側部材41の左右方向の略全長にわたって配置されている。上側部材42の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。図2に示すように、上側部材42は、上方に向かって凹み下方に開口する形状をしている。
【0043】
上側部材42は、載置板部(載置部)421と、一対の上側前後板部422と、一対の中段板部(底面部)423と、一対の下側前後板部424と、一対の設置板部425と、を有している。
【0044】
載置板部421は、左右方向に延びている。載置板部421の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。載置板部421は、板状に形成されている。載置板部421の板厚方向は、略上下方向を向いている。
【0045】
載置板部421の上面421uには、物品が載置可能とされている。載置板部421の上面421uの前後方向の両端部421cは、略水平面に沿って配置されている。載置板部421の上面421uのうち両端部421c以外部分(両端部421cよりも前後方向の中央側)には、前後方向の中央が下縁部方に凹む凹部421bが形成されている。
【0046】
上側前後板部422は、載置板部421の前後方向の両端部から下方に延びている。載置板部421の前後方向の両端部に、上側前後板部422が対向配置されている。上側前後板部422は、左右方向に延びている。上側前後板部422は、載置板部421の左右方向の略全長にわたって形成されている。上側前後板部422は、板状に形成されている。上側前後板部422の板厚方向は、前後方向を向いている。上側前後板部422は、下側部材41の前後面板部416と前後方向に間隔を有して配置されている。
【0047】
中段板部423は、上側前後板部422の下端部から対向する上側前後板部422から離間する方向に延びている。中段板部423は、左右方向に延びている。中段板部423は、上側前後板部422の左右方向の略全長にわたって形成されている。中段板部423は、板状に形成されている。中段板部423の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0048】
中段板部423は、載置板部421の前後方向の両側に配置されている。中段板部423は、載置板部421よりも低い高さ位置に配置されている。
【0049】
下側部材41の前後面板部416の上側、上側部材42の中段板部423及び上側部材42の上側前後板部422に囲まれた部分は、下方に凹む溝部428とされている。溝部428は、横桟4の左右方向の略全長にわたって形成されている。
【0050】
下側前後板部424は、中段板部423の延出端部から下方に延びている。一対の下側前後板部424は、前後方向に間隔を有して配置されている。下側前後板部424は、左右方向に延びている。下側前後板部424は、中段板部423の左右方向の略全長にわたって形成されている。下側前後板部424は、板状に形成されている。下側前後板部424の板厚方向は、前後方向を向いている。下側前後板部424は、下側部材41の前後面板部416とわずかに間隔を有して配置されている。
【0051】
設置板部425は、下側前後板部424の下端部から対向する下側前後板部424に近接する方向に延びている。設置板部425は、左右方向に延びている。設置板部425は、下側前後板部424の左右方向の略全長にわたって形成されている。設置板部425は、板状に形成されている。設置板部425の板厚方向は、上下方向を向いている。設置板部425は、下側部材41の下面板部411上に配置されている。
【0052】
次に、上記のスタンド100に設置可能な取付オプション部材について説明する。
<載置物品>
図1に示すように、横桟4の上側部材42上には、載置物品110が載置可能とされている。載置物品110は、例えばペン立てや小物入れケース等である。
【0053】
図4は、横桟4に取付オプション部材を設置した状態を示す断面図である。図4に示すように、載置物品110が、横桟4の載置板部421に設置されている。本実施形態では、載置物品110は、略直方体状をしている。載置物品110の内部には、下方に凹み物品を収容可能な収用凹部110aが形成されている。
【0054】
載置物品110の底部111の前後方向の両端部近傍が、載置板部421の両端部421cに当接している。載置物品110の底部111の前後方向の両端部には、下方に延びる当接片112が設けられている。一対の当接片112は、前後方向に対向配置されている。当接片112は、横桟4の上側前後板部422に当接している。一対の当接片112が横桟4の上側前後板部422を前後両側から挟持することで、載置物品110が前後方向に傾斜したり転倒することが抑制されている。
【0055】
<フック>
図1に示すように、横桟4の前後面板部416には、フック120が係止可能とされている。フック120には、貫通孔が形成されたホワイトボードやカレンダー等の物品を係止することができる。
【0056】
図4に示すように、フック120は、垂下片121と、被係止片122と、延出片123と、落下防止片124と、リブ125と、を有している。
【0057】
垂下片121は、横桟4の前後面板部416の外面(横桟4の前後方向の中央と反対側を向く面)416aに沿って配置されている。垂下片121は、上下方向に延びている。
【0058】
被係止片122は、垂下片121の上端部に設けられている。被係止片122は、延出片部122aと、下向き片部122bと、を有している。延出片部122aは、垂下片121の上端部から横桟4の前後方向の中央側に延びている。下向き片部122bは、延出片部122aの延出端部から下方に延びている。垂下片121と下向き片部122bとの間に、下側部材41の前後面板部416の上端部が配置され、延出片部122aの下面に前後面板部416の上端部が当接している。このようにして、被係止片122は、前後面板部416の上端部に係止されている。
【0059】
延出片123は、垂下片121の下端部から被係止片122の延出方向と反対方向(横桟4の前後方向の中央と反対側)に延びている。落下防止片124は、延出片123の延出端部から上方に延びている。リブ125は、延出片123から立設している。リブ125は、板状に形成されている。リブ125の板厚方向は、左右方向を向いている。リブ125の縁部は、垂下片121及び落下防止片124に接続されている。
【0060】
<吊り下げ部材>
図3に示すように、吊り下げ部材(被係止部材)140は、横桟4の第一スリット412に係止可能とされている。吊り下げ部材140には、環状の係止部を有するレター入れ等の物品181(図4の二点鎖線参照)を係止することができる。
【0061】
図4に示すように、吊り下げ部材140は、挿通片141と、上部係止片142と、下部延出片143と、一対の垂下片144と、一対の内向き片145と、を有している。
【0062】
挿通片141は、上下方向に延びている。挿通片141は、横桟4の第一スリット412に挿通されている。例えば、挿通片141は水平断面視で円形状をしていて、挿通片141の直径は第一スリット412の前後方向の長さL2(図3参照)よりも短い。
【0063】
上部係止片142は、挿通片141の上端部から前後方向の両側に延びている。図3に示すように、上部係止片142の左右方向の長さL1は、横桟4の第一スリット412の前後方向の長さL2よりも短い。
【0064】
図4に示すように、下部延出片143は、挿通片141の下端部から前後方向の両側に延びている。垂下片144は、下部延出片143の延出端部から下方に延びている。内向き片145は、垂下片144の下端部から前後方向の中央側に延びている。一対の内向き片145の端部どうしは隙間を有して配置されている。内向き片145の上面には端部近傍に上方に突出する突起145aが設けられている。
【0065】
物品181を一対の内向き片145の隙間を通して、吊り下げ部材140の内向き片145に吊り下げることができる。突起145aによって、物品181が一対の内向き片145の隙間から落下することが抑制される。
【0066】
吊り下げ部材140を横桟4の第一スリット412に係止する際には、横桟4の下方に、上部係止片142が左右方向を向くように吊り下げ部材140を配置する。上部係止片142を第一スリット412に挿通する。上部係止片142が下面板部411の上側に配置されたら、吊り下げ部材140を上下軸回りに90度回転させて、一対の垂下片144が前後方向に対向するようにする。挿通片141を第一スリット412内で左右方向に移動させて、吊り下げ部材140を所望の位置に配置する。
【0067】
以下、上記に示した取付オプション部材の変形例について説明する。変形例の構成のうち、上記に示した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
<フック>
図5は、変形例1のフックが係止された断面図である。図5に示すように、変形例1に係るフック120Aは、垂下片121Aと、被係止片122と、延出片123Aと、落下防止片124と、突出片126と、を有している。
【0068】
垂下片121Aは、横桟4の前後面板部416の外面416aに沿って配置されている。垂下片121Aは、上下方向に延びている。延出片123Aは、垂下片121の下端部から被係止片122の延出方向と反対方向(横桟4の前後方向の中央と反対側)に延びている。垂下片121Aと延出片123Aとの接続部は、略直角に形成されていることが好ましい。
【0069】
突出片126は、延出片123Aから上方に延びている。突出片126は、垂下片121Aと落下防止片124との前後方向の間に配置されている。突出片126は、垂下片121Aに対向配置されている。
【0070】
フック120Aの延出片123Aには、ホワイトボード等のパネル部材(物品)150の被係止孔(パネル被係止孔)151の上縁部151uが係止可能とされている。
【0071】
パネル部材150は、平板状に形成されている。パネル部材150の板厚方向は、前後方向を向いている。パネル部材150における被係止孔151よりの上側の部分153は、垂下片121Aにおける対向する突出片126側を向く面121bと、突出片126における対向する垂下片121A側を向く面126bとの間に挟持されている。垂下片121Aの面121bと突出片126の面126bとは、左右方向に沿う鉛直面に沿って配置されている。
【0072】
図6は、変形例1のフックが係止され、フックにパネル部材が係止された断面図である。図6に示すように、パネル部材(物品)150Aの被係止孔151の上縁部151uがフック120Aの突出片126の上側に配置されている。フック120Aの延出片123Aには、パネル部材(物品)150Aの被係止孔(パネル被係止孔)151に設けられた縁部材160が係止されている。
【0073】
縁部材160は、外側縁部材161と、内側縁部材166と、を有している。内側縁部材166は、外側縁部材161よりも被係止孔151の内側に配置されている。外側縁部材161と内側縁部材166とは、組付けられている。外側縁部材161及び内側縁部材166は、例えば樹脂等の材料で形成されている。
【0074】
外側縁部材161は、パネル部材150Aの被係止孔151に沿って配置されている。外側縁部材161は、端面部162と、取付片163と、第一挟持片(パネル被係止片)164と、を有している。端面部162は、パネル部材150Aの被係止孔151の端面に沿って配置されている。取付片163は、端面部162からパネル部材150Aの一方側の面150bに沿って延びている。第一挟持片164は、端面部162からパネル部材150Aの被係止孔151側に延びている。
【0075】
内側縁部材166は、外側縁部材161に沿って配置されている。内側縁部材166は、端面部167と、取付片168と、第二挟持片(パネル被係止片)169と、を有している。端面部167は、外側縁部材161の端面部162に沿って配置されている。取付片168は、端面部167からパネル部材150Aの他方側の面150cに沿って延びている。第二挟持片169は、端面部167からパネル部材150Aの被係止孔151側に延びている。
【0076】
外側縁部材161の第一挟持片164、内側縁部材166の端面部167及び第二挟持片169によって、被係止孔151の内方から外方に凹む形状が形成されている。縁部材160の第一挟持片164と第二挟持片169とで、フック120Aの延出片123Aを前後方向に挟み込んでいる。
【0077】
<クリップ>
図7は、横桟4にクリップが係止された断面図である。図3に示すように、横桟4の第二スリット413には、クリップ170が係止可能とされている。図7に示すように、クリップ170は、パネル部材150の下部150dを横桟4の前後面板部416との間で挟持可能である。
【0078】
図8は、クリップ170を示す斜視図である。図7及び図8に示すように、クリップ170は、支持軸(被係止部)171と、接続部(被係止部)172と、基部173と、挟持板部(挟持部)174と、を有している。
【0079】
支持軸171は、左右方向に延びている。支持軸171は、軸線方向を左右方向に向けた略円柱状をしている。支持軸171は、横桟4の下面板部411の上面411uに沿って配置されている。支持軸171は、横桟4の第二スリット413の直上に配置されている。支持軸171の左右方向の長さL11(図8参照)は、横桟4の第二スリット413の前後方向の長さL12よりも短い。支持軸171の直径L13(図8参照)は、横桟4の第二スリット413の左右方向の長さL14(図3参照)よりも短い。
【0080】
接続部172は、支持軸171と基部173とを接続している。接続部172は、前後方向の端部側に向かうにしたがって次第に下方に向かうように傾斜している。接続部172は、横桟4の第二スリット413内に配置されている。
【0081】
接続部172の左右方向の長さL15(図8参照)は、第二スリット413の左右方向の長さL14(図3参照)よりも短い。支持軸171の左右方向の長さL11(図8参照)は、第二スリット413の左右方向の長さL14(図3参照)よりも長い。これによって、接続部172は第二スリット413内を前後方向に移動可能とされ、接続部172に接続された支持軸171は第二スリット413に係止されている。
【0082】
基部173は、接続部172の下端部から前後方向に延びている。基部173は、横桟4の下面板部411の下面411dに沿って配置されている。基部173は、板状に形成されている。基部173の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0083】
基部173の上面173uには、マグネット173aが取り付けられている。これによって、基部173は、金属材料(磁性材料)からなる横桟4の下側部材41に磁着可能とされている。
【0084】
挟持板部174は、基部173の前後方向の端部から上方に延びている。挟持板部174は、板状に形成されている。挟持板部174の板厚方向は、前後方向を向いている。図7に示すように、挟持板部174は、パネル部材150の下部150dにおける外面(横桟4の前後方向の中央と反対側を向く面)150bに当接配置されている。挟持板部174と横桟4の前後面板部416との間に、パネル部材150の下部150dが挟持されている。
【0085】
図9及び図10は、横桟4にクリップ170を係止する手順を示す断面図であり、図10図9の後工程を示す。クリップ170の支持軸171の長さ方向が横桟4の第二スリット413の長さ方向に沿うようにして、支持軸171を第二スリット413に対して下方から上方に移動させる。支持軸171を横桟4の第二スリット413の上方に配置して、クリップ170を上下軸回りに90度回転させる。図9に示すように、クリップ170の支持軸171及び接続部172が、横桟4の第二スリット413に係止された状態にする。
【0086】
図10に示すように、支持軸171を横桟4の前後方向の端部側に移動させて、支持軸171を中心軸として、挟持板部174を上方に向けるように回動させる。図7に示すように、クリップ170全体を横桟4の前後方向の中央側に移動させて、挟持板部174がパネル部材150の外面150bに当接するようにする。
【0087】
パネル部材150を取り外す際には、図10に示すように、クリップ170を横桟4の前後方向の端部側に移動させる。図9に示すように、支持軸171を中心軸として、挟持板部174を下方に向けるように回動させて、クリップ170を横桟4の下方に退避させれば、パネル部材150の取り外しを容易に行うことができる。
【0088】
<フック>
図11は、変形例2のフックが係止され、フックにパネル部材が係止された断面図である。図11に示すように、上側の横桟4には、横桟4の前後面板部416にフック120Bの被係止片122が係止されている。フック120Bは、フック120にリブ125が設けられていない構成である。下側の横桟4には、横桟4の前後面板部416にフック120の延出片123と落下防止片124との角部が係止されている。パネル部材150には、上部及び下部に被係止孔151A,151Bが形成されている。
【0089】
上側の横桟4では、フック120の垂下片121と落下防止片124との間に、パネル部材150の被係止孔151Aよりも上側の部分が配置されている。被係止孔151Aの上縁部がフック120の延出片123に係止されている。
【0090】
下側の横桟4では、横桟4の前後面板部416とフック120の垂下片121との間に、パネル部材150の被係止孔151Bよりも下側の部分が配置されている。被係止孔151Bの下縁部がフック120の延出片123に係止されている。
【0091】
フック120の下向き片部122bと垂下片121との間の距離C1は、横桟4の前後面板部416の厚み(前後方向の長さ)A1と略同一である。これによって、上側のフック120が横桟4の前後面板部416に安定して係止される。
【0092】
フック120の垂下片121と落下防止片124との間の距離C2は、横桟4の前後面板部416の厚み(前後方向の長さ)A1とパネル部材150の板厚(前後方向の長さ)B1との合計と略同一である。これによって、下側のフック120では、垂下片121と落下防止片124との間に横桟4の前後面板部416とパネル部材150とを挟み込んで、パネル部材150の前後方向へのバタつきを抑制することができる。
【0093】
<吊り下げ部材>
図12は、変形例1の吊り下げ部材が係止された断面図である。図12に示すように、吊り下げ部材(被係止部材)140Aは、ボルト部146と、下部延出片143と、垂下片144と、内向き片145と、ダブルナット147と、を有している。
【0094】
ボルト部146は、下部延出片143の上面から上方に延びている。ボルト部146の径は、横桟4の第一スリット412の前後方向の長さL2(図3参照)よりも短い。ボルト部146の下端部は、第一スリット412に挿通されている。ボルト部146の下端部以外の部分(上側)は、横桟4の下面板部411から上方に突出している。
【0095】
ダブルナット147は、ナット147aと、ナット147bと、を有している。ナット147a及びナット147bは、ボルト部146に螺合されている。ナット147bは、ナット147aの上側に配置されている。ナット147bは、いわゆるダブルナットとして機能し、ナット147a側に向かって締め付けられて、ボルト部146とナット147aとの緩みを防止する。
【0096】
吊り下げ部材140Aを横桟4に取り付ける際には、上側部材42を下側部材41から取り外す。吊り下げ部材140Aのボルト部146を下側部材41の第一スリット412に対して下方から上方に挿通させる。ボルト部146にナット147a及びナット147bを締め付ける。その後、上側部材42を下側部材41上に設置する。
【0097】
このように構成されたスタンド100では、横桟4の前後方向の両端部に前後面板部416が設けられ、前後面板部416よりも前後方向の中央側には溝部428が形成されている。よって、前後面板部416の上端部に、横桟4の前後方向の外側(前後方向の端部側)から内側(前後方向の中央側)にまたがるようにフック120等を係止することができる。また、横桟4の溝部428に物品を載置することも可能である。
【0098】
また、横桟4の前後方向の中央側には載置板部421が設けられているため、載置板部421に載置物品110等を載置することができる。
【0099】
また、載置板部421の上面421uには下方に凹む凹部421bが形成されている。よって、凹部421bに左右方向に長い物品、例えばペン、指し棒、イレーサー等が安定して載置され、載置した物品が載置板部421から落下することが抑制される。
【0100】
また、横桟4の下面板部411には吊り下げ部材140等の被係止部材を係止可能な第一スリット412が形成されている。よって、吊り下げ部材140を第一スリット412に係止して、物品を吊り下げ部材140に係止することで、横桟4の下方に吊り下げることができる。
【0101】
また、下側部材41の上側に上側部材42が着脱可能に設置されているため、上側部材42に載置板部421及び中段板部423を設けて、下側部材41に前後面板部416を設ければ、載置板部421の前後方向の端部、中段板部423及び前後面板部416で囲まれた部分が溝部428となる。よって、横桟4の製作を容易にすることができる。
【0102】
また、上側部材42から着脱可能な下側部材41に第一スリット412が設けられている。よって、上側部材42を下側部材41から取り外して、吊り下げ部材140Aのボルト部146にダブルナット147を螺合する作業を下側部材41の上方から行うこともできる。
【0103】
また、フック120Aの被係止片122が横桟4の前後面板部416の上端部に係止され、延出片123Aに係止されたパネル部材150等の物品が垂下片121Aと突出片126との間に挟持される。よって、パネル部材150が垂下片121Aと突出片126との間で挟み込まれて、パネル部材150の前後方向への移動が抑制される。
【0104】
また、パネル部材150Aの被係止孔151に設けられた縁部材160の第一挟持片164及び第二挟持片169が、フック120Aの突出片126を前後方向に挟み込んでいる。よって、パネル部材150Aが突出片126に安定的に係止され、パネル部材150Aの前後方向への移動が抑制される。
【0105】
また、クリップ170の基部173に設けられた支持軸171及び接続部172が、横桟4の下面板部411に形成された第二スリット413に係止されている。支持軸171及び接続部172は、第二スリット413に対して前後方向に移動可能である。基部173に設けられた挟持板部174は、横桟4の前後面板部416との間でパネル部材150等の物品を挟持する。よって、クリップ170を前後方向の一方側に移動させてパネル部材150を挟持することができるとともに、クリップ170を前後方向の他方側に移動させてパネル部材150の挟持の解除をすることができ、パネル部材150の挟持及び解除を容易にすることができる。また、クリップ170を前後方向に移動させることがで、パネル部材150の前後方向の長さに対応して挟持することができる。
【0106】
(変形例1)
次に、上記に示す実施形態の変形例1に係る移動式什器の斜視図である。
図13は、本発明の一実施形態の変形例1に係る移動式什器の斜視図である。図13に示すように、スタンド100Aは、ベース体1と、支持枠体(支持体)3と、棚板支持構造10と、モニタ支持体5と、を備えている。棚板支持構造10は、横桟4Aと、棚板6と、螺子(連結具)71(図15参照)と、有している。
【0107】
横桟4Aは、左右方向(第一方向)に延びる長尺状をしている。横桟4は、一対の縦枠部材30の上下方向の中間どうしを連結している。横桟4Aの左右方向の端部は、縦枠部材30の上下方向の中間にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0108】
図14は、スタンド100Aの分解斜視図である。図14に示すように、横桟4Aは、第一横部材(第一横桟)43と、第二横部材(第二横桟)44と、を有している。
【0109】
第一横部材43は、左右方向に延びている。第一横部材43の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。第一横部材43は、下方に向かって凹み上方に開口する形状をしている。
【0110】
図15は、棚板支持構造10の断面図である。図15に示すように、第一横部材43は、第一下面板部431と、一対の第一前後面板部432と、を有している。第一下面板部431は、左右方向に延びている。第一下面板部431の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。第一下面板部431は、板状に形成されている。第一下面板部431の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0111】
第一前後面板部432は、第一下面板部431の前後方向の両端部から立設している。第一前後面板部432は、板状に形成されている。第一前後面板部432の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0112】
第一横部材43は、中空状に形成されている。第一横部材43の内部には、配線を配置可能な配線空間s1が形成されている。配線空間s1は、横桟4の長さ方向にわたって形成されている。
【0113】
第一前後面板部432の上端部には、横桟4Aの前後方向の中央側に延びる第一延出壁部(第一規制面)433が設けられている。第一延出壁部433は、板状に形成されている。第一延出壁部433の板厚方向は上下方向を向いている。第一延出壁部433は、前後方向及び左右方向に沿う略水平面上に配置されている。
【0114】
第一延出壁部433の延出端部には、下方に延びる第一下向き壁部434が設けられている。第一下向き壁部434の下端部には、前後方向の中央側に延びる第二延出壁部435が設けられている。第二延出壁部435の前後方向の中央側の端部には、下方に延びる第二下向き壁部436が設けられている。
【0115】
第二横部材44は、左右方向に延びている。第二横部材44の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。第二横部材44は、下方に向かって凹み上方に開口する中空状をしている。第二横部材44は、第一横部材43の内部に配置されている。第二横部材44は、第一横部材43の上部に配置されている。第二横部材44は、縦枠部材30の前後方向の中央よりの後方寄りに配置されている。
【0116】
第二横部材44は、第二下面板部(第二規制面)441と、一対の第二前後面板部442と、を有している。第二下面板部441は、左右方向に延びている。第二下面板部441の長さは、支持枠体3の縦枠部材30の内内間の長さと略同一である。第二下面板部441は、板状に形成されている。第二下面板部441の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0117】
第二前後面板部442は、第二下面板部441の前後方向の両端部から立設している。第二前後面板部442は、板状に形成されている。第二前後面板部442の板厚方向は、前後方向を向いている。後側の第二前後面板部442は、第一横部材43の第一延出壁部433の下面に当接している。
【0118】
図14に示すように、棚板6は、棚板本体(第一棚板部材)61と、一対のブラケット(第二棚板部材)66と、を有している。棚板6は、横桟4Aから前方に延びるように配置されている。棚板本体61は、棚板部611と、棚板周縁壁部612と、を有している。
【0119】
棚板部611は、横桟4Aの左右方向の中間に配置されている。棚板部611は、板状に形成されている。棚板部611の板厚方向は、上下方向を向いている。棚板部611の上面611uは、物品が載置可能な載置面とされている。棚板部611は、平面視で略矩形状をしている。棚板部611の後部には、上下方向に貫通する貫通孔611hが形成されている。棚板周縁壁部612は、棚板部611の周縁から上下両方向に延びている。
【0120】
図15に示すように、棚板部611の下面611dには、支持部材62が設けられている。支持部材62は、前後方向に離間して一対配置されている。支持部材62は、左右方向に延びている。
【0121】
支持部材62は、底壁部621と、一対の上下壁部622と、一対の取付壁部623と、を有している。底壁部621は、略水平面に沿って配置されている。上下壁部622は、底壁部621の前後方向の両端部から立設している。一方の取付壁部623は、前側に配置される上下壁部622の上端部から前方に延びている。他方の取付壁部623は、後側に配置される上下壁部622の上端部から後方に延びている。
【0122】
図14に示すように、一対のブラケット66は、左右方向に離間して対向配置されている。ブラケット66は、取付板部(第一当接面)661と、垂下板部662と、第一上下板部663と、当接板部(第二当接面)664と、第二上下板部665と、を有している。
【0123】
図15に示すように、取付板部661は、前後方向に長い形状をしている。取付板部661の前部は、棚板本体61に設けられた支持部材62の底壁部621の下面に沿って配置されている。取付板部661の前後方向に中間の下面は、横桟4Aの第一延出壁部433の上面に当接配置されている。これによって、ブラケット66は、下方への移動が規制されている。取付板部661の後部の上面は、後側の配置された支持部材62の底壁部621の下面に当接配置されている。これによって、ブラケット66は、上方への移動が規制されている。取付板部661は、板状に形成されている。取付板部661の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0124】
垂下板部662は、取付板部661における左右方向に端部(対向するブラケット66と離間する側の端部)から下方に延びている。垂下板部662は、板状に形成されている。垂下板部662の板厚方向は、左右方向を向いている。
【0125】
第一上下板部663は、取付板部661の後端部から下方に延びている。第一上下板部663の後面は、横桟4Aの前側の第二前後面板部442の前面に当接配置されている。これによって、ブラケット66は、後方への移動が規制されている。第一上下板部663は、板状に形成されている。第一上下板部663の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0126】
当接板部664は、第一上下板部663の下端部から後方に延びている。当接板部664の上面は、横桟4Aの第二下面板部441の下面に当接配置されている。これによって、ブラケット66は、上方への移動が規制されている。当接板部664は、板状に形成されている。当接板部664の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0127】
第二上下板部665は、当接板部664の後端部から上方に延びている。第二上下板部665の前面は、横桟4Aの後側の第二前後面板部442の後面に当接配置されている。これによって、ブラケット66は、前方への移動が規制されている。第二上下板部665は、板状に形成されている。第二上下板部665の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0128】
ブラケット66の取付板部661に形成された取付孔66hに螺子71がされ、棚板本体61に設けられた支持部材62の底壁部621に螺合されている。
【0129】
図13に示すように、モニタ支持体5は、一対のモニタ支持横材51と、一対のモニタ支持縦材52と、を有している。モニタ支持横材51は、左右方向に延びている。モニタ支持体5は、横桟4Aの上方且つ上枠部材33の下方に配置されている。
【0130】
一対のモニタ支持横材51は、上下方向に離間して配置されている。モニタ支持横材51は、左右方向に延びる長尺状をしている。モニタ支持横材51の左右方向の端部は、縦枠部材30の上下方向の中間にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0131】
一対のモニタ支持縦材52は、左右方向に離間して配置されている。モニタ支持縦材52は、上下のモニタ支持横材51の間に配置されている。モニタ支持縦材52は、上下方向に延びている。モニタ支持縦材52は長尺状をしている。モニタ支持縦材52の上下方向の端部は、モニタ支持横材51の左右方向の中間にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0132】
モニタ支持縦材52には、モニタ取付具(不図示)を介してモニタ(不図示)が取り付け可能とされている。モニタ支持縦材52とモニタ支持横材51とは、連結されている。このように、モニタ支持横材51は、モニタを支持する機能を有している。
【0133】
このように構成されたスタンド100Aでは、棚板6の取付板部661は、第一横部材43の第一延出壁部433に当接し、下方への移動が規制されている。棚板6の当接板部664は、第二横部材44の第二下面板部441に当接し、上方への移動が規制されている。よって、棚板6は上下方向に移動が規制されるため、横桟4Aに強固に固定される。
【0134】
また、第二横部材44は第一横部材43の内部に配置されているため、第二横部材44の露出が抑制される。よって、外部からは第二横部材44は見えず第一横部材43のみが見えるため、横桟4Aの外観が良い。
【0135】
また、棚板6は、上面611uに載置面が形成された棚板本体61と、取付板部661及び当接板部664が設けられたブラケット66とが、螺子71によって着脱可能に連結されている。よって、螺子71を外すと棚板本体61及びブラケット66の移動が可能となるため、棚板6の位置変更を容易に行うことができる。
【0136】
(他の技術的思想)
上記の実施形態から抽出し得る他の技術思想について効果とともに以下に列記する。
【0137】
[付記1]
支持体に支持され、上下方向と直交する第一方向に延びる横桟と、
前記横桟に支持された棚板と、を備え、
前記横桟は、
上部に第一規制面を有する第一横桟と、
下部に第二規制面を有する第二横桟と、を有し、
前記棚板は、
前記第一規制面に当接し、前記第一規制面によって下方への移動が規制された第一当接面と、
前記第二規制面に当接し、前記第二規制面によって上方への移動が規制された第二当接面と、を有する棚板支持構造。
【0138】
[付記1]の構成によれば、棚板の第一当接面は、第一横桟の第一規制面に当接し、下方への移動が規制されている。棚板の第二当接面は、第二横桟の第二規制面に当接し、上方への移動が規制されている。よって、棚板は上下方向に移動が規制されるため、横桟に強固に固定される。
【0139】
[付記2]
前記第一横桟は、下方に向かって凹んで上方に開口する形状をし、
前記第二横桟は、前記第一横桟の内部に配置されている[付記1]に記載の棚板支持構造。
【0140】
[付記2]の構成によれば、第二横桟は第一横桟の内部に配置されているため、第二横桟の露出が抑制される。よって、外部からは第二横桟は見えず第一横桟のみが見えるため、横桟の外観が良い。
【0141】
[付記3]
前記棚板は、
上面に載置面が形成された第一棚板部材と、
前記第一当接面及び前記第二当接面が設けられた第二棚板部材と、
前記第一棚板部材と前記第二棚板部材とを着脱自在に連結する連結部と、を有する[付記1]または[付記2]に記載の棚板支持構造。
【0142】
[付記3]の構成によれば、棚板は、上面に載置面が形成された第一棚板部材と、第一当接面及び第二当接面が設けられた第二棚板部材とが、連結部によって着脱可能に連結されている。よって、連結部を外すと第一棚板部材及び第二棚板部材の移動が可能となるため、棚板の位置変更を容易に行うことができる。
【0143】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【0144】
例えば、上記に示す実施形態では、下側部材41は上方に向かって開口する形状をし、上側部材42は下方に向かって開口する形状をし、下側部材41と上側部材42との間には中空が形成されているが、本発明はこれに限られない。下側部材41と上側部材42との間に中空が形成されていなくて、内部が金属材料等の材料で充填され、下側部材41戸42とが一体に構成されていてもよい。
【0145】
また、上記に示す実施形態では、横桟4はキャスタ17が設けられたスタンド100に設置されるが、本発明はこれに限られない。キャスタ17が設けられていない本棚やデスク等の什器にも設置可能である。
【0146】
また、上記に示す実施形態では、載置板部421には、下方に凹む凹部421bが形成されているが、本発明はこれに限られない。載置板部421に凹部421bが形成されていなくてもよい。
【0147】
また、上記に示す実施形態では、横桟4の下面には、第一スリット412及び第二スリット413が形成されているが、本発明はこれに限られない。横桟4の下面に第一スリット412及び第二スリット413が形成されていなくてもよい。
【符号の説明】
【0148】
1 ベース体、3 支持枠体(支持体)、4,4A 横桟、17 キャスタ、41 下側部材、42 上側部材、120,120A,120B フック、121,121A 垂下片、122 被係止片、123,123A 延出片、126 突出片、140 吊り下げ部材(被係止部材)、150,150A パネル部材、151,151A,151B 被係止孔(パネル被係止孔)、164 第一挟持片(パネル被係止片)、169 第二挟持片(パネル被係止片)、170 クリップ、171 支持軸(被係止部)、173 基部、174 挟持板部(挟持部)、412 第一スリット(第一係止孔)、413 第二スリット(第二係止孔)、416 前後面板部(突出縁部)、421 載置板部(載置部)、421b 凹部、423 中段板部(底面部)、428 溝部、100,100A スタンド
図1
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