(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073592
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】タイヤホルダ
(51)【国際特許分類】
A47F 7/04 20060101AFI20220510BHJP
A47F 5/11 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
A47F7/04
A47F5/11
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020183669
(22)【出願日】2020-11-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】517347850
【氏名又は名称】株式会社図南
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】特許業務法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】北村 俊郎
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118GA08
3B118GA24
(57)【要約】
【課題】縦置きされるタイヤの側面とサイドプレート部材との間にすき間が生じないようにして、タイヤが傾いたりがたついたりしないようにすることができるタイヤホルダを提供する。
【解決手段】このタイヤホルダは、縦置きされるタイヤ6を介して対向配置されてそのタイヤ6の外周面62を支持する一対のタイヤ外周面支持部12を有するホルダ本体1と、一対のタイヤ外周面支持部12に支持されたタイヤ6の両側面61を支持する一対のサイドプレート部材2とを備えている。一対のサイドプレート部材2は、ホルダ本体1にスライド可能に装着されるスライド部22を有する。ホルダ本体1は、一対のタイヤ外周面支持部12の間に配置され、スライド部22をタイヤ6の中心軸Cに沿ってガイドするガイド部13を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦置きされるタイヤを保持するタイヤホルダにおいて、
前記タイヤを介して対向配置されてそのタイヤの外周面を支持する一対のタイヤ外周面支持部を有するホルダ本体と、
前記一対のタイヤ外周面支持部に支持された前記タイヤの両側面を支持する一対のサイドプレート部材とを備え、
前記一対のサイドプレート部材は、
前記ホルダ本体にスライド可能に装着されるスライド部を有し、
前記ホルダ本体は、
前記一対のタイヤ外周面支持部の間に配置され、前記スライド部を前記タイヤの中心軸に沿ってガイドするガイド部を有する
ことを特徴とするタイヤホルダ。
【請求項2】
前記ガイド部が、
下側プレート部と、
前記下側プレート部上に固定される上側プレート部とを有し、
前記下側プレート部が、
前記スライド部の下部を摺動可能に収容する切欠き部を有し、
前記上側プレート部が、
前記切欠き部に通じ、前記スライド部の上部を摺動可能に収容するスリット部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤホルダ。
【請求項3】
前記一対のサイドプレート部材が、前記タイヤの側面を支持する支持プレート部を有し、
前記支持プレート部の下部に前記スライド部が連なる
ことを特徴とする請求項2に記載のタイヤホルダ。
【請求項4】
前記支持プレート部に連結され、山形に折り曲げられて前記支持プレート部の強度を補強する支持プレート部補強部材を備えている
ことを特徴とする請求項3に記載のタイヤホルダ。
【請求項5】
前記一対のサイドプレート部材に架け渡され、前記一対のサイドプレート部材を連結する連結部材を備えている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のタイヤホルダ。
【請求項6】
前記一対のタイヤ外周面支持部が、山形に折り曲げられている
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のタイヤホルダ。
【請求項7】
前記一対のタイヤ外周面支持部内に収容され、前記一対のタイヤ外周面支持部の山形形状を維持する山形形状維持部材を備えている
ことを特徴とする請求項6に記載のタイヤホルダ。
【請求項8】
前記ホルダ本体と前記一対のサイドプレート部材とがプラスチックダンボール製である
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のタイヤホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、縦置きされたタイヤを保持するタイヤホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のタイヤホルダとして、縦置きされるタイヤの外周面を支持するホルダ本体と、ホルダ本体に着脱可能に装着され、縦置きされるタイヤの両側面を支持する複数のサイドプレート部材とを備えているものが知られている(下記特許文献1参照)。
【0003】
ホルダ本体は、底面部と、底面部に連結され、縦置きされるタイヤの外周面を支持する一対のタイヤ外周面支持部とを有する。
【0004】
一対のタイヤ外周面支持部がそれぞれ、一対のサイドプレート部材の下部をホルダ本体の上から下へ受け容れる複数の第1の孔を有し、複数の第1の孔が、ホルダ本体の左右方向に沿って配置されているので、異なるタイヤ幅を有する各種のタイヤを保持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のホルダ本体のタイヤ外周面支持部は縦置きされるタイヤの荷重を受ける部分であるため、タイヤ外周面支持部の強度が低くなりすぎないよう、第1の孔の数は制限される。
【0007】
そのため、タイヤのサイズ等によっては、縦置きされるタイヤの側面とサイドプレート部材との間にすき間が生じ、タイヤがわずかに傾き、がたつくおそれがある。
【0008】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、縦置きされるタイヤの側面とサイドプレート部材との間にすき間が生じないようにして、タイヤが傾いたりがたついたりしないようにすることができるタイヤホルダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の発明は、縦置きされるタイヤを保持するタイヤホルダにおいて、前記タイヤを介して対向配置されてそのタイヤの外周面を支持する一対のタイヤ外周面支持部を有するホルダ本体と、前記一対のタイヤ外周面支持部に支持された前記タイヤの両側面を支持する一対のサイドプレート部材とを備え、前記一対のサイドプレート部材は、前記ホルダ本体にスライド可能に装着されるスライド部を有し、前記ホルダ本体は、前記一対のタイヤ外周面支持部の間に配置され、前記スライド部を前記タイヤの中心軸に沿ってガイドするガイド部を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイヤホルダにおいて、前記ガイド部が、下側プレート部と、前記下側プレート部上に固定される上側プレート部とを有し、前記下側プレート部が、前記スライド部の下部を摺動可能に収容する切欠き部を有し、前記上側プレート部が、前記切欠き部に通じ、前記スライド部の上部を摺動可能に収容するスリット部を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のタイヤホルダにおいて、前記一対のサイドプレート部材が、前記タイヤの側面を支持する支持プレート部を有し、前記支持プレート部の下部に前記スライド部が連なることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のタイヤホルダにおいて、前記支持プレート部に連結され、山形に折り曲げられて前記支持プレート部の強度を補強する支持プレート部補強部材を備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか1項に記載のタイヤホルダにおいて、前記一対のサイドプレート部材に架け渡され、前記一対のサイドプレート部材を連結する連結部材を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか1項に記載のタイヤホルダにおいて、前記一対のタイヤ外周面支持部が、山形に折り曲げられていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のタイヤホルダにおいて、前記一対のタイヤ外周面支持部内に収容され、前記一対のタイヤ外周面支持部の山形形状を維持する山形形状維持部材を備えていることを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか1項に記載のタイヤホルダにおいて、前記ホルダ本体と前記一対のサイドプレート部材とがプラスチックダンボール製であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明は、縦置きされるタイヤの側面とサイドプレート部材との間のすき間が生じないようにして、タイヤが傾いたりがたついたりしないようにすることができるタイヤホルダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1はこの発明の一実施形態に係るタイヤホルダの斜視図である。
【
図3】
図3は
図1のタイヤホルダのホルダ本体の側面図である。
【
図4】
図4は
図1のタイヤホルダのホルダ本体の平面図である。
【
図5】
図5は
図1のタイヤホルダのホルダ本体の底面部と一対のタイヤ外周面支持部との組立前の展開図である。
【
図6】
図6は
図1のタイヤホルダのホルダ本体のガイド部の組立前の展開図である。
【
図7】
図7は
図1のタイヤホルダのサイドプレート部材の分解斜視図である。
【
図8】
図8は
図1のタイヤホルダのサイドプレート部材の支持プレート部とスライド部の第1構成部との組立前の展開図である。
【
図9】
図9はサイドプレート部材のスライド部の第2構成部の組立前の展開図である。
【
図10】
図10はサイドプレート部材の支持プレート部の強度を高める支持プレート部補強部材の組立前の展開図である。
【
図11】
図11は一対のサイドプレート部材を連結する連結部材の平面図である。
【
図12】
図12はタイヤ外周面支持部の山形形状を維持する山形形状維持部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
この発明の一実施形態に係るタイヤホルダは、
図1~
図4に示すように、ホルダ本体1と、縦置きされたタイヤ6の両側面61を支持する一対のサイドプレート部材2と、一対のサイドプレート部材2に架け渡され、その一対のサイドプレート部材2を連結する連結プレート(連結部材)3と、サイドプレート部材2の支持プレート部21の強度を補強する支持プレート部補強部材4とを備えている。タイヤ6の「縦置き」とは、タイヤ6の中心軸Cが水平線とほぼ平行になるようにタイヤ6を置くことである。
【0021】
一対のサイドプレート部材2はそれぞれ、ホルダ本体1にスライド可能に装着されるスライド部22を有している。
【0022】
この実施形態のホルダ本体1、一対のサイドプレート部材2、連結プレート3、支持プレート部補強部材4等はプラスチックダンボールをプレス加工することによって形成される。この実施形態では、図示しない表側のライナと裏側のライナと両方のライナの間に等間隔に配置される複数のリブとで構成されるプラスチックダンボールが使用されている。但し、ホルダ本体1等の材質はプラスチックダンボールに限定されず、その他の合成樹脂等でもよい。
【0023】
ホルダ本体1は、底面部11と、底面部11に連結され、縦置きされるタイヤ6を介して対向配置されてそのタイヤ6の外周面62を支持する一対のタイヤ外周面支持部12と、一対のタイヤ外周面支持部12の間に配置され、スライド部22をタイヤ6の中心軸Cに沿ってガイドするガイド部13とを有する。
【0024】
底面部11、タイヤ外周面支持部12、ガイド部13、一対のサイドプレート部材2、支持プレート部補強部材4等には、折曲線N1~N14として、一方のライナとリブとに直線的な切れ込みが形成されている(
図5、
図6、
図8、
図9、
図10参照)。折曲線N1~N14は、底面部11、タイヤ外周面支持部12、ガイド部13、一対のサイドプレート部材2、支持プレート部補強部材4等の組立を助ける折曲線として機能する。
【0025】
底面部11は、長孔111A,111B,111Cと、円形の孔111Dとを有する(
図5参照)。長孔111A,111Bはホルダ本体1の左右方向RLへ延びる。長孔111A,111Bは平行である。長孔111Cはホルダ本体1の前後方向FRへ延びる。長孔111Cは、後述する山形形状維持部材5の維持部材本体51の下部が挿入される。孔111Dは後述する留め部材Fを通す孔である。
【0026】
一対のタイヤ外周面支持部12は山形に折り曲げられ、縦置きされたタイヤ6を介して対向配置されてそのタイヤ6の外周面62を支持する(
図1参照)。
【0027】
各タイヤ外周面支持部12の内部空間には、一対のタイヤ外周面支持部12の山形形状を維持する山形形状維持部材5(
図12参照)が収容されている(
図3参照)。山形形状維持部材5はプラスチック段ボール製である。山形形状維持部材5はプレート状部材であり、山形に折り曲げられたタイヤ外周面支持部12の縦断面形状と一致する四角形の維持部材本体51と、維持部材本体51に設けられ、タイヤ外周面支持部12の長孔121に挿入される突起52とを有する。
【0028】
図5に示すように、タイヤ外周面支持部12は山形形状維持部材5の突起52が挿入される2つの長孔121を有する。長孔121はタイヤ外周面支持部12を山形に折り曲げたときホルダ本体1の上下方向UDに沿って延びる(
図2参照)。タイヤ外周面支持部12は、折曲線N2~N4によって第1領域部12Aと第2領域部12Bと第3領域部12Cと突出部122とに区分される。突出部122は、折曲線N5によって突出部本体122aと自由端部122bとに区分される。突出部122は底面部11の長孔111A,111Bに挿入されて底面部11に連結される。
【0029】
ガイド部13は、
図6に示すように、底面部11に固定される下側プレート部131と、下側プレート部131上に固定される上側プレート部132とを有する。
【0030】
下側プレート部131と上側プレート部132とは折曲線N6を介して2つ折り可能に連なっている。
【0031】
下側プレート部131は、スライド部22の下部を摺動可能に収容する複数の切欠き部131Aと、下側プレート部131を底面部11に固定する留め部材Fを通す複数の孔131Bとを有する。
【0032】
スライド部22の下部は、下側スライド領域部221Aと下側スライド領域部222Aとで構成される(
図7参照)。
【0033】
上側プレート部132は、スライド部22の上部を摺動可能に収容する複数のスリット部132Aを有する。スライド部22の上部は、互いに接着された上側スライド領域部221Bと上側スライド領域部222Bとで構成される(
図7~
図9参照)。スリット部132Aは下側プレート部131の切欠き部131Aに通じる。
【0034】
各サイドプレート部材2は、
図2に示すように、タイヤ6の側面61を支持する支持プレート部21と、支持プレート部21の下部に連なり、ホルダ本体1の一対のタイヤ外周面支持部12に支持されるタイヤ6の中心軸Cに沿ってスライドさせるスライド部22とを有する。
【0035】
支持プレート部21は、
図7、
図8に示すように、支持プレート部補強部材4を支持プレート部21に装着するための孔21A,21Bと、一対のサイドプレート部材2を連結する連結部材5を装着するためのスリット部21Cと、サイドプレート部材2のスライド部22をスライドさせ易くするための逆三角形の孔21Dとを有する。
【0036】
スライド部22は、第1構成部221と、第1構成部221に連結される第2構成部222とを有する(
図7参照)。
【0037】
第1構成部221は、
図8に示すように、折曲線N7を介して支持プレート部21の下部に折り曲げ可能に連なる上側スライド領域部221Bと、折曲線N8を介して上側スライド領域部221Bに折り曲げ可能に連なる下側スライド領域部221Aとを有する。
【0038】
上側スライド領域部221Bはガイド部13のスリット部132Aに収容される。
【0039】
下側スライド領域部221Aはガイド部13の切欠き部131Aに収容される。
【0040】
第2構成部222は、
図9に示すように、ガイド部13の切欠き部131Aに収容される下側スライド領域部222Aと、折曲線N9を介して下側スライド領域部222Aに折り曲げ可能に連なる上側スライド領域部222Bと、折曲線N10を介して上側スライド領域部222Bに折り曲げ可能に連なる中継領域部222Cと、折曲線N11を介して中継領域部222Cに折り曲げ可能に連なる補強領域部222Dとを有する。
【0041】
支持プレート部補強部材4は、
図10に示すように、長方形の補強部材本体41と、支持プレート部21の孔21A,21Bに挿入され、支持プレート部21に連結される複数の突出部42と、3つの折曲線N12,N13,N14とを有する。
【0042】
3つの折曲線N12,N13,N14は、補強部材本体41の長手方向と平行である。
【0043】
補強部材本体41は、折曲線N12を境に2つの領域に区分され、山形に折り曲げ可能である。
【0044】
各突出部42は、折曲線N13を介して補強部材本体41に折り曲げ可能に連なる。各突出部42は、折曲線N14を境に2つの領域(補強部材本体側領域部41Aと自由端部側領域部41B)に区分され、鉤形に折り曲げ可能である。
【0045】
次に、タイヤホルダのホルダ本体1の組立手順の一例を説明する。
【0046】
図5に示す展開状態のタイヤ外周面支持部12を少し曲げ、山形形状維持部材5の突起52をタイヤ外周面支持部12の長孔121に挿入する。そして、タイヤ外周面支持部12を更に曲げて山形形状維持部材5の維持部材本体51の下部を底面部11の長孔111Cに挿入するとともに、突出部122を底面部11の長孔111Aに通し、その自由端部122bを長孔111Bに挿入する。このようにして山形のタイヤ外周面支持部12が形成される。
【0047】
図6に示す展開状態のガイド部13の上側プレート部132を折曲線N6で折り曲げ、下側プレート部131に重ねる。下側プレート部131上に上側プレート部132が重なると、下側プレート部131の四隅に位置する孔131Bと上側プレート部132の四隅に位置する孔132Bとが対向する。
【0048】
その後、底面部11にガイド部13を載せる。底面部11にガイド部13を載せると、底面部11の四隅に位置する孔111Dとガイド部13の下側プレート部131の孔131Bとが対向する。
【0049】
最後に、上側プレート部132の孔132B、下側プレート部131の131B、底面部11の孔111Dに留め部材Fを挿入して、底面部11上にガイド部13を固定する。このようにしてホルダ本体1の組立が完了する。
【0050】
タイヤホルダのサイドプレート部材2の組立手順の一例を説明する。
【0051】
図10に示す展開状態の支持プレート部補強部材4の補強部材本体41を折曲線N12で山形に折り曲げ、支持プレート部補強部材4の4つの突出部42のうちの2つの突出部42を支持プレート部21の孔21Aに挿入し、残りの2つの突出部42を支持プレート部21の孔21Bに挿入し、各突出部42の自由定端側領域部42Aを支持プレート部21の背面に接着する。このようにしてサイドプレート部材2の支持プレート部21に支持プレート部補強部材4が連結されると、支持プレート部21の強度が補強される。
【0052】
次に、スライド部22の2つの第1構成部221のそれぞれに第2構成部222を連結する。第1構成部221に第2構成部222を連結するには、
図8に示す展開状態の第1構成部221の上側スライド領域部221Bを支持プレート部21の下部に対して垂直に折曲線N7で折り曲げ、下側スライド領域部221Aを上側スライド領域部221Bに対して垂直に折曲線N8で折り曲げる。
【0053】
更に、
図9に示す展開状態の第2構成部222の補強領域部222Dに対して中継領域部222Cを垂直に折曲線N11で折り曲げ、中継領域部222Cに対して上側スライド領域部222Bを折曲線N10で折り曲げて中継領域部222Cに接着する。そして、上側スライド領域部222Bに対して下側スライド領域部222Aを垂直に折曲線N9で折り曲げる。
【0054】
その後、第2構成部222の上側スライド領域部222Bを第1構成部221の上側スライド領域部221Bに接着するとともに、第2構成部222の補強領域部222Dを支持プレート部21の背面に接着する。孔21Dがサイドプレート部材2の支持プレート部21の中央部(ホルタ本体1の左右方向RLの中央部)に位置するので、第2構成部222の補強領域部222Dを支持プレート部21の所定の位置に容易に接着させることができる。このようにしてスライド部22の組立が完了する。補強領域部222Dを支持プレート部21の背面に接着したので、互いに接着された第1構成部221の上側スライド領域部221Bと第2構成部222の上側スライド領域部222Bとが支持プレート部21に対してほぼ垂直に保たれ、スライド部22が円滑にスライドする。
【0055】
最後に、2つのサイドプレート部材2のスライド部22の上部をガイド部13のスリット部132Aの開口端に合わせ、サイドプレート部材2のスライド部22の下部をガイド部13の切欠き部131Aに挿入する。このようにしてタイヤホルダ1が完成する。
【0056】
タイヤホルダの使用方法の一例としては、まず、ホルダ本体1の一対のタイヤ外周面支持部12にタイヤ6を縦置きし、2つのサイドプレート部材2をスライドさせてタイヤ6をホルダ本体1の左右方向RLから挟み、その後、連結プレート3をタイヤ6の中心孔に通し、その連結プレート3の一端側に位置するスリット部31を一方のサイドプレート部材2のスリット部21Cに嵌合し、連結プレート3の他端側に位置するスリット部31を他方のサイドプレート部材2のスリット部21Cに嵌合し、連結プレート3を2つのサイドプレート部材2に掛け渡せばよい。
【0057】
一対のサイドプレート部材2が、それぞれホルダ本体1にスライド可能に装着される一対のスライド部22を有し、ホルダ本体1が、スライド部22を縦置きされるタイヤ6の中心軸Cに沿ってガイドするガイド部13を有するので、タイヤ6の種類に拘わらず、縦置きされるタイヤ6の側面61とサイドプレート部材2の支持プレート部21との間にすき間が生じないようにすることができ、縦置きされるタイヤ6が傾いたりがたついたりしないようにすることができる。
【0058】
また、タイヤ外周面支持部12にサイドプレート部材2の下部を挿入する孔を形成する必要がなくなるので、タイヤ外周面支持部12の強度を高めることができる。
【0059】
更に、一対のサイドプレート部材2のスライド部22をタイヤ6の中心軸Cに沿ってガイドするガイド部13が、一対のタイヤ外周面支持部12の間に配置されており、縦置きされるタイヤ6の荷重が一対のサイドプレート部材2のスライド部22に加わらないので、一対のタイヤ外周面支持部12にタイヤ6が縦置きされた状態でも、一対のサイドプレート部材2を円滑にスライドさせることができ、容易に、縦置きされるタイヤ6の側面61とサイドプレート部材2の支持プレート部21との間にすき間が生じないようにすることができる。
【0060】
サイドプレート部材2の支持プレート部21に山形に折り曲げられた支持プレート部補強部材4が連結されているので、支持プレート部21の強度が高まり、サイドプレート部材2が撓みにくくなる。
【0061】
なお、サイドプレート部材2の支持プレート部21に指を挿入し得る孔21Dが形成されているので、サイドプレート部材2を容易にスライドさせることができる。更に、孔21Dがサイドプレート部材2の支持プレート部21の中央部に位置しており、孔21Dが第2構成部222の補強領域部222Dを支持プレート部21に接着するときの位置決め用の目印になるので、第2構成部222の補強領域部222Dを支持プレート部21の所定の位置に容易に接着することができる。
【0062】
また、図示しないプレート状のタイヤカバーの中央部に形成されたタイヤカバー側留め部材通し孔に対応するタイヤホルダ側留め部材通し孔を、この実施形態のガイド部13の下側プレート部131の中央部に形成することにより、この実施形態のタイヤホルダをプレート状のタイヤカバーに連結することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 ホルダ本体
11 底面部
111A,111B 長孔
111D 孔
12 タイヤ外周面支持部
12A 第1領域部
12B 第2領域部
12C 第3領域部
112 長孔
121 長孔
122 突出部
122a 突出部本体
122b 自由端部
13 ガイド部
131 下側プレート部
131A 切欠き部
131B 孔
132 上側プレート部
132A スリット部
132B 孔
2 サイドプレート部材
21 支持プレート部
21A,21B 孔
21C スリット部
21D 孔
22 スライド部
221 第1構成部
221A 下側スライド領域部
221B 上側スライド領域部
222 第2構成部
222A 下側スライド領域部
222B 上側スライド領域部
222C 中継領域部
222D 補強領域部
3 連結プレート(連結部材)
31 スリット部
4 支持プレート部補強部材
41 補強部材本体
41A 補強部材本体側領域部
41B 自由端部側領域部
42 突出部
5 山形形状維持部材
51 維持部材本体
52 突起
6 タイヤ
61 タイヤの側面
62 タイヤの外周面
N1~N14 折曲線
FR ホルダ本体の前後方向
RL ホルダ本体の左右方向
UD ホルダ本体の上下方向
C タイヤの中心軸
F 留め部材
【手続補正書】
【提出日】2021-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の発明のタイヤホルダは、縦置きされるタイヤを保持するタイヤホルダにおいて、底面部と、前記底面部に連結され、前記タイヤを介して対向配置されてそのタイヤの外周面を支持する一対のタイヤ外周面支持部とを有するホルダ本体と、前記一対のタイヤ外周面支持部に支持された前記タイヤの両側面を支持する一対のサイドプレート部材とを備え、前記一対のサイドプレート部材は、前記ホルダ本体にスライド可能に装着されるスライド部を有し、前記ホルダ本体は、前記一対のタイヤ外周面支持部の間に配置されるとともに前記底面部に固定され、前記スライド部を前記タイヤの中心軸に沿ってガイドするガイド部を有することを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦置きされるタイヤを保持するタイヤホルダにおいて、
底面部と、前記底面部に連結され、前記タイヤを介して対向配置されてそのタイヤの外周面を支持する一対のタイヤ外周面支持部とを有するホルダ本体と、
前記一対のタイヤ外周面支持部に支持された前記タイヤの両側面を支持する一対のサイドプレート部材とを備え、
前記一対のサイドプレート部材は、
前記ホルダ本体にスライド可能に装着されるスライド部を有し、
前記ホルダ本体は、
前記一対のタイヤ外周面支持部の間に配置されるとともに前記底面部に固定され、前記スライド部を前記タイヤの中心軸に沿ってガイドするガイド部を有する
ことを特徴とするタイヤホルダ。
【請求項2】
前記ガイド部が、
下側プレート部と、
前記下側プレート部上に固定される上側プレート部とを有し、
前記下側プレート部が、
前記スライド部の下部を摺動可能に収容する切欠き部を有し、
前記上側プレート部が、
前記切欠き部に通じ、前記スライド部の上部を摺動可能に収容するスリット部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤホルダ。
【請求項3】
前記一対のサイドプレート部材が、前記タイヤの側面を支持する支持プレート部を有し、
前記支持プレート部の下部に前記スライド部が連なる
ことを特徴とする請求項2に記載のタイヤホルダ。
【請求項4】
前記支持プレート部に連結され、山形に折り曲げられて前記支持プレート部の強度を補強する支持プレート部補強部材を備えている
ことを特徴とする請求項3に記載のタイヤホルダ。
【請求項5】
前記一対のサイドプレート部材に架け渡され、前記一対のサイドプレート部材を連結する連結部材を備えている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のタイヤホルダ。
【請求項6】
前記一対のタイヤ外周面支持部が、山形に折り曲げられている
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のタイヤホルダ。
【請求項7】
前記一対のタイヤ外周面支持部内に収容され、前記一対のタイヤ外周面支持部の山形形状を維持する山形形状維持部材を備えている
ことを特徴とする請求項6に記載のタイヤホルダ。
【請求項8】
前記ホルダ本体と前記一対のサイドプレート部材とがプラスチックダンボール製である
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のタイヤホルダ。