IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機ビルテクノサービス株式会社の特許一覧

特開2022-7363油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具
<>
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図1
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図2
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図3
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図4
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図5
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図6
  • 特開-油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007363
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】油圧エレベーターの流量制御バルブの蓋取付治具
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/00 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
B66B7/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020110286
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 洋二
【テーマコード(参考)】
3F305
【Fターム(参考)】
3F305AA14
3F305DA09
3F305DA21
(57)【要約】
【課題】油圧エレベーターの流量制御バルブ本体の側面に蓋を取り付ける際に、位置ずれなくかつ小さな力で取り付けることができる取付治具を提供する。
【解決手段】本体21の複数のボルト孔25のうちの少なくとも2つのボルト孔25にそれぞれ差し込まれ、差し込まれたボルト孔25に対応するフェースプレート22の貫通孔24をそれぞれ貫通し、フェースプレート22を本体21まで案内する複数の案内棒31と、本体21の複数のボルト孔25のうちの1つのボルト孔25に差し込まれ、差し込まれたボルト孔25に対応するフェースプレート22の貫通孔24を貫通する軸棒33と、軸棒33が貫通しフェースプレート22を本体21に向けて押し込む押込筒34と、押込筒34のフランジ部34Aに周面35Aが当接し軸棒33の基端部に偏心して軸支される円盤35とを有する押込治具32と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧エレベーターの流量制御バルブ本体の側面には複数のボルト孔が設けられ、前記ボルト孔に対応した複数の貫通孔を有する蓋を前記本体の側面に取り付ける取付治具であって、
前記本体の複数の前記ボルト孔のうちの少なくとも2つの前記ボルト孔にそれぞれ差し込まれ、差し込まれた前記ボルト孔に対応する前記蓋の前記貫通孔をそれぞれ貫通し、前記蓋を前記本体まで案内する複数の案内棒と、
前記本体の他の前記ボルト孔に差し込まれ、差し込まれた前記ボルト孔に対応する前記蓋の他の前記貫通孔を貫通する軸棒と、前記軸棒が貫通し前記蓋を前記本体に向けて押し込む押込筒と、前記押込筒の基端面に周面が当接し前記軸棒の基端部に偏心して軸支される円盤と、前記円盤から径方向に延出した把持片と、を有し、前記蓋を前記本体に向けて押し込む押込治具と、
前記蓋が前記本体に押し込まれた状態で前記蓋を前記本体に螺合固定する固定ボルトと、
を備える、
取付治具。
【請求項2】
請求項1に記載の取付治具であって、
前記軸棒は、伸縮自在であって所定長さとなるように固定される、
取付治具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の取付治具であって、
前記円盤は、前記押込筒の側周面に係合して前記円盤の回転を規制する規制片を有する、
取付治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧エレベーターの流量制御バルブ本体の側面に蓋を取り付ける取付治具に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧エレベーターは、乗りかごを支持して昇降させる油圧ジャッキと、油圧ジャッキに油を供給するパワーユニットとを備える。パワーユニットは、油を貯留する油タンクと、油タンクの油を吸引して吐出する油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出された油の流量を制御する流量制御バルブとを有する(例えば、特許文献1)。
【0003】
流量制御バルブは、定期的にオーバーホールが行われる。流量制御バルブのオーバーホールでは、本体の正面に取り付けられた蓋(フェースプレート)を本体から取り外し、本体に収容されるピストン等の部品を清掃して、再び本体に蓋を取り付ける作業が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-193192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、流量制御バルブ本体には、ピストン収容孔が形成されている。ピストン収容孔には、バネ部材と、このバネ部材に付勢されるピストンとが収容されている。そのため、本体に蓋を取り付ける際には、バネ部材の付勢力に逆らってピストンを押し込む必要があり、大きな力で蓋を押し込む必要がある。
【0006】
また、流量制御バルブ本体のピストン収容孔の周囲には、Oリングが取り付けられる。本体に蓋が位置ずれした状態で取り付けられると、本体と蓋との間にOリングが挟まってOリングが破損する場合もある。
【0007】
本発明の目的は、油圧エレベーターの流量制御バルブ本体の正面に蓋を取り付ける際に、位置ずれなくかつ小さな力で取り付けることができる取付治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る取付治具は、油圧エレベーターの流量制御バルブ本体の側面には複数のボルト孔が設けられ、ボルト孔に対応した複数の貫通孔を有する蓋を本体の側面に取り付ける取付治具であって、本体の複数のボルト孔のうちの少なくとも2つのボルト孔にそれぞれ差し込まれ、差し込まれたボルト孔に対応する蓋の貫通孔をそれぞれ貫通し、蓋を本体まで案内する複数の案内棒と、本体の他のボルト孔に差し込まれ、差し込まれたボルト孔に対応する蓋の他の貫通孔を貫通する軸棒と、軸棒が貫通し蓋を本体に向けて押し込む押込筒と、押込筒の基端面に周面が当接し軸棒の基端部に偏心して軸支される円盤と、円盤から径方向に延出した把持片と、を有し、蓋を本体に向けて押し込む押込治具と、蓋が本体に押し込まれた状態で蓋を本体に螺合固定する固定ボルトと、を備える。
【0009】
本発明に係る取付治具において、軸棒は、伸縮自在であって所定長さとなるように固定されることが好適である。
【0010】
本発明に係る取付治具において、円盤は、押込筒の側周面に係合して円盤の回動を規制する規制片を有することが好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る取付治具によれば、油圧エレベーターの流量制御バルブ本体の正面に蓋を取り付ける際に、位置ずれなくかつ小さな力で取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態に係わる油圧エレベーターの模式図である。
図2】本実施形態の一例である取付治具が用いられる流量制御バルブの蓋を取り外した本体の正面図である。
図3図2のAA断面における流量制御バルブの蓋を取り外した断面図である。
図4】本実施形態の一例である取付治具の側面図である。
図5図4の矢視Bから見た図である。
図6】流量制御バルブ本体の側面に蓋を取り付ける手順を示す図である。
図7図6の続きの手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、方向、数値等は、本開示の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができる。
【0014】
図1を用いて、油圧エレベーター10について説明する。図1は、油圧エレベーター10を示す模式図である。
【0015】
油圧エレベーター10は、建物の昇降路11の底部に立設された油圧ジャッキ12と、油圧ジャッキ12のプランジャ13上に支持された乗りかご14と、油圧ジャッキ12に油を供給するパワーユニット15とを備える。油圧ジャッキ12は、シリンダ16の一部が昇降路11の底部に埋め込まれている。
【0016】
パワーユニット15は、架台に設置され、油を貯留する油タンク17と、油タンク17内の油を吸引し吐出する油圧ポンプ18と、油圧ポンプ18から吐出された油の流量を制御する流量制御バルブ20と、流量制御バルブ20と油圧ジャッキ12のシリンダ16とを接続する配管とを有する。流量制御バルブ20は、油圧ポンプ18の上側に配置され、油圧ポンプ18の吐出ポートに接続される。流量制御バルブ20とシリンダ16との間には、油の脈動を吸収するサイレンサ19が接続される。
【0017】
乗りかご14の上昇時には、油圧ポンプ18が油タンク17から油を吸引し、流量制御バルブ20で流量を制御しながら配管を通じて油圧ジャッキ12のシリンダ16に油を供給する。これにより、油圧ジャッキ12のプランジャ13が伸長し、乗りかご14がガイドレール(図示せず)に沿って上昇する。乗りかご14の下降時には、流量制御バルブ20によって、シリンダ16と油圧ポンプ18との油の通路を遮断することで、乗りかご14が自重により下降し、その下降に伴ってシリンダ16内の油を油タンク17に戻す。
【0018】
図2及び図3を用いて、流量制御バルブ20について説明する。図2は、流量制御バルブ20のフェースプレート22を取り外した本体21を示す正面図である。図3は、図2のAA断面における流量制御バルブ20の断面図である。
【0019】
流量制御バルブ20は、油圧ポンプ18から吐出された油の流量を制御する装置である。流量制御バルブ20は、本体21と、本体21の正面に取り付けられる蓋としてのフェースプレート22とを有する。フェースプレート22は、複数の固定ボルト23がフェースプレート22に形成される複数の貫通孔24(本実施形態では貫通孔24A、24B、24C、24D、24E、24Fの6箇所)を貫通して本体21に形成される複数のボルト孔25(本実施形態では、ボルト孔25A、25B、25C、25D、25E、25Fの6箇所)に螺合することによって本体21に固定される。
【0020】
本体21には、複数のピストン収容孔26(本実施形態では、ピストン収容孔26J、26K、26Lの3箇所)が形成され、それぞれのピストン収容孔26には、複数のピストン27(本実施形態では、ピストン27J、27K、27Lの3体)が摺動可能に収容される。それぞれのピストン収容孔26の開口部の周囲には溝部が形成され、溝部にはOリング28が取り付けられる。複数のピストン27のうち、少なくとも1つ(例えばピストン27L)は、付勢バネ29によってフェースプレート22を押し出す方向に付勢されている。
【0021】
流量制御バルブ20では、定期的にオーバーホールが行われる。流量制御バルブ20のオーバーホールでは、本体21からフェースプレート22を取り外し、本体21に収容されるそれぞれのピストン27を清掃して、再び本体21にフェースプレート22を取り付ける作業が行われる。本体21にフェースプレート22を取り付ける際には、詳細は後述する取付治具30を用いて取り付ける。
【0022】
図4及び図5を用いて、取付治具30について説明する。図4は、取付治具30を示す側面図である。図5は、図4の矢視Bから見た図である。
【0023】
取付治具30は、流量制御バルブ20の本体21にフェースプレート22を取り付ける治具である。取付治具30によれば、詳細は後述するが、流量制御バルブ20の本体21側面にフェースプレート22を取り付ける際に、位置ずれしないようにかつ小さな力で取り付けることができる。
【0024】
取付治具30は、フェースプレート22を本体21の取り付け位置まで案内する複数(本実施形態では3本(1本は図示なし))の案内棒31と、案内棒31に案内されるフェースプレート22を本体21の取り付け位置まで押し込む押込治具32とを備える。
【0025】
案内棒31は、複数のボルト孔25のうちの少なくとも2つのボルト孔25に差し込まれ、上記差し込まれたボルト孔25に対応するフェースプレート22の貫通孔24を貫通し、フェースプレート22を本体21の正面の取り付け位置まで案内する棒状の部材である。案内棒31によれば、フェースプレート22を本体21の取り付け位置に向けて位置ずれすることなく案内することができる。案内棒31は、例えば両端部にねじ部が形成されるスタッドボルトが好適に用いられる。
【0026】
押込治具32は、複数のボルト孔25のうちの1つのボルト孔25に差し込まれ、フェースプレート22の貫通孔24を貫通する軸棒33と、軸棒33が貫通し、フェースプレート22を本体21に向けて押し込む押込筒34と、軸棒33の基端部に偏心して軸支され、押込筒34のフランジ部34Aにそれぞれの周面35Aが当接する一対の円盤35と、一対の円盤35から径方向に延出した把持片36と、一対の円盤35の回動を所定位置で規制する規制片37とを有する。
【0027】
押込治具32によれば、小さな力によって、ピストン27Jを付勢する付勢バネ29に逆らって、フェースプレート22を本体21の取り付け位置に向けて押し込むことができる。
【0028】
軸棒33は、本体21の少なくとも1つのボルト孔25に差し込まれ、上記ボルト孔25に対応するフェースプレート22の貫通孔24を貫通し、押込筒34を貫通する棒状の部材である。軸棒33によれば、押込筒34がフェースプレート22を押圧する際に押込筒34を案内することができる。
【0029】
軸棒33は、例えば内筒と、内筒に嵌合する外筒とを含み、内筒と外筒との重なり部分を調整することで伸縮自在であって所定長さとなるように固定される構成であってもよい。これにより、流量制御バルブ20の種類、又は押込治具32の押し込み量に係わらず、取付治具30が詳細は後述する押し込み開始状態になるように調整することができる。
【0030】
押込筒34は、先端側及び基端側にそれぞれフランジ部34A、34Bが形成された筒状の部材である。フランジ部34A、34Bは、それぞれ押込筒34の基端面及び先端面を形成する。押込筒34では、フランジ部34Aの基端面が一対の円盤35のそれぞれの周面35Aに当接し、フランジ部34Bの先端面がフェースプレート22に当接している。押込筒34によれば、フェースプレート22を本体21の取り付け位置に向けて真っ直ぐに押し込むことができる。押込筒34の内径は、軸棒33の径よりも大きい。押込筒34の長さは、案内棒31の長さの略1/2程度であることが好ましい。
【0031】
一対の円盤35は、軸棒33を挟むように軸棒33の基端部に偏心して軸支される円盤状の部材である。また、一対の円盤35のそれぞれの周面35Aは、押込筒34のフランジ部34Aに当接する。一対の円盤35によれば、回動することによって軸棒33が延出する方向の偏心軸35Bから周面35Aまでの長さを徐々に増加させて、押込筒34のフランジ部34Aを押圧することができる。円盤35における偏心軸35Bの偏心量は、円盤35の半径の1/3~1/2程度であることが好ましい。
【0032】
把持片36は、一対の円盤35に挟まれると共に一対の円盤35から径方向に延出して設けられる部材である。把持片36は、円盤35の周方向において偏心軸35Bがある位置を0°としたときに、90°の位置に設けられることが好ましい。把持片36によれば、作業者が把持して回動する操作によって一対の円盤35を回動することができる。
【0033】
規制片37は、押込筒34の側周面に係合して一対の円盤35の回転を規制する部材である。規制片37は、一対の円盤35に挟まれると共に一対の円盤35から径方向に突出して設けられる。規制片37は、円盤35の周方向において上述したように偏心軸35Bがある位置を0°としたときに180°の位置に設けられることが好ましい。
【0034】
図6及び図7を用いて、取付治具30を用いて流量制御バルブ20の本体21にフェースプレート22を取り付ける手順について説明する。
【0035】
流量制御バルブ20のオーバーホールでは、上述したように本体21からフェースプレート22を取り外し、それぞれのピストン27を清掃して、再び本体21にフェースプレート22を取り付ける作業が行われる。
【0036】
図6(A)に示すように、まず、本体21の複数のボルト孔25のうちの少なくとも2つ以上のボルト孔25に案内棒31を螺合して取り付ける。このとき、本体21の縁部に形成されるボルト孔25を選択して案内棒31を取り付けることが好ましい。本実施形態では、例えばボルト孔25A、25B、25Fに案内棒31をそれぞれ取り付ける。
【0037】
次に、図6(B)に示すように、案内棒31をそれぞれ取り付けたボルト孔25A、25B、25Fに対応するフェースプレート22の貫通孔24A、24B、24Fに、案内棒31をそれぞれ貫通させて本体21にフェースプレート22を仮置きする。
【0038】
次に、図6(C)に示すように、押込治具32をフェースプレート22に取り付ける。より詳細には、押込治具32の軸棒33を本体21の複数のボルト孔25のうちの1つのボルト孔25及びボルト孔25に対応する貫通孔24に差し込む。このとき、本体21の中央部に形成されるボルト孔25に軸棒33を差し込むことが好ましい。本実施形態では、例えばボルト孔25C及び貫通孔24Cに軸棒33を差し込む。
【0039】
そして、押込治具32が押し込み開始状態となるように軸棒33の長さを調整して軸棒33の長さを固定する。押し込み開始状態とは、押込筒34のフランジ部34Bの先端面がフェースプレート22に当接し、押込筒34のフランジ部34Aの基端面が一対の円盤35のそれぞれの周面35Aに当接し、把持片36が下方から押し込み方向とは逆向きの方向までの間に位置する状態である。
【0040】
次に、図7(A)に示すように、押込治具32の把持片36を上方に向けて回動する。この操作により、一対の円盤35が偏心軸35B周りに回動し、軸棒33が延出する方向における偏心軸35Bから周面35Aまでの長さが増加し、軸棒33が貫通する押込筒34が押し込まれ、フェースプレート22が案内棒31に案内されて本体21の取り付け位置に向けて押し込まれる。
【0041】
次に、図7(B)に示すように、フェースプレート22が案内棒31に案内されて本体21の取り付け位置に当接するまで押込治具32の把持片36を回動する。なお、規制片37が押込筒34の上側の側周面に係合した状態では、円盤35をそれ以上回動してもフェースプレート22が押し込まれない。
【0042】
次に、図7(C)に示すように、フェースプレート22が本体21の取り付け位置に当接した状態で、案内棒31を取り外し、案内棒31を取り外したボルト孔25A、25B、25Fに固定ボルト23をそれぞれ螺合してフェースプレート22を本体21に仮止めする。さらに、押込治具32をフェースプレート22から取り外し、残りのボルト孔25C、25D、25Eに固定ボルト23をそれぞれ螺合してフェースプレート22を本体21に取り付ける。
【0043】
取付治具30によれば、油圧エレベーター10の流量制御バルブ20の本体21の側面にフェースプレート22を取り付ける際に、位置ずれなくかつ小さな力で取り付けることができる。これにより、本体21に対しフェースプレート22が位置ずれした状態で取り付けられ、本体21とフェースプレート22との間にOリング28が挟まってOリング28が破損することがない。また、付勢バネ29の付勢力に逆らってピストン27Jを押し込むために大きな力でフェースプレート22を押し込む必要がない。
【0044】
なお、本発明は上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0045】
10 油圧エレベーター、11 昇降路、12 油圧ジャッキ、13 プランジャ、14 乗りかご、15 パワーユニット、16 シリンダ、17 油タンク、18 油圧ポンプ、19 サイレンサ、20 流量制御バルブ、21 本体、22 フェースプレート、23 固定ボルト、24 貫通孔、25 ボルト孔、26 ピストン収容孔、27 ピストン、28 Oリング、29 付勢バネ、30 取付治具、31 案内棒、32 押込治具、33 軸棒、34 押込筒、34A,34B フランジ部、35 円盤、35A 周面、35B 偏心軸、36 把持片、37 規制片
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7