IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社京都製作所の特許一覧

<>
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図1
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図2
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図3
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図4
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図5
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図6
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図7
  • 特開-製品補充装置及び製品補充方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073738
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】製品補充装置及び製品補充方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
B25J15/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020183908
(22)【出願日】2020-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000141886
【氏名又は名称】株式会社京都製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島本 純也
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS24
3C707HS27
3C707KS03
3C707KT01
3C707KT06
3C707LS15
3C707LV14
3C707MS08
3C707MT06
3C707MT09
3C707NS02
3C707NS26
(57)【要約】
【課題】仕切り等の設けられていないトレーに載置された複数の製品のように、搬送途中に製品の位置がばらつき易いものであっても、互いに隣接する製品間の隙間に対して、製品が欠落している欠落箇所を正確に把握し、当該欠落箇所に製品を適切に補充することが可能な製品補充装置及び製品補充方法を提供する。
【解決手段】制御手段は、画像データを取得する画像取得工程、画像データに基づき、各行ごとまたは各列ごとに製品の位置を検出することで、製品の欠落数を把握する製品欠落数把握工程、画像データに基づき、各行ごとまたは各列ごとに製品を載置することが可能な隙間の存在、及び隙間の大きさを検出することで、製品の欠落候補箇所を把握する欠落候補箇所把握工程、上記製品の欠落数、及び上記製品の欠落候補箇所に基づき、製品が欠落している欠落箇所を確定する欠落箇所確定工程、及び確定した当該欠落箇所に、製品を補充する補充工程とを実行する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーと、当該トレーに複数行且つ複数列に並んで載置される製品とを有するワークにおいて、前記トレーに載置される前記製品が欠落している場合に、前記製品を前記トレーに補充する製品補充装置であって、
前記トレーに載置される前記製品を撮像する撮像手段と、
製品の補充作業を実行する補充手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像データに基づき、前記補充手段の動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記画像データを取得する画像取得工程と、
前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品の位置を検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落数を把握する製品欠落数把握工程と、
前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品を載置することが可能な隙間の存在、及び前記隙間の大きさを検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落候補箇所を把握する欠落候補箇所把握工程と、
前記製品欠落数把握工程において把握した前記製品の欠落数、及び前記欠落候補箇所把握工程において把握した前記製品の欠落候補箇所に基づいて、前記製品が欠落している欠落箇所を確定する欠落箇所確定工程と、
前記欠落箇所確定工程において確定した前記欠落箇所に、前記補充手段によって前記製品を補充する補充工程とを実行する、製品補充装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記欠落箇所確定工程において、
前記製品の欠落数が0個である場合には、前記製品の欠落候補箇所が前記欠落箇所ではないと判断する一方、
前記製品の欠落数が1個以上である場合には、前記製品の欠落候補箇所が前記欠落箇所であり得ると判断して、前記製品の欠落数と、前記欠落候補箇所の個数との比較演算を実行し、
前記製品の欠落数と、前記欠落候補箇所の個数とが同等である場合、
全ての前記欠落候補箇所を前記欠落箇所として確定し、
前記製品の欠落数が、前記欠落候補箇所の個数に比べて多い場合、
全ての前記欠落候補箇所を前記欠落箇所として確定するとともに、隙間の大きな前記欠落候補箇所から順に、1個分の製品を配置可能なスペースに区分けし、
前記製品の欠落数が、前記欠落候補箇所の個数に比べて少ない場合、
隙間の大きな前記欠落候補箇所から順に、前記製品の欠落数と同数の前記欠落候補箇所を前記欠落箇所として確定する、
請求項1に記載の製品補充装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記補充工程において、
各々の前記欠落箇所に対して、行方向及び列方向に隣接する既存の製品の有無を判別し、
同一の前記欠落箇所に2個以上の新たな製品を補充する場合、
前記既存の製品に寄せた位置から順に、前記新たな製品を補充する、
請求項1または請求項2に記載の製品補充装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記補充工程において、
前記欠落箇所における前記製品を補充する位置を設定する際、
前記製品の外形に則した形状からなる図形データを、図心を中心として所定角度だけ揺動させ、且つ行方向及び列方向に所定距離だけずらすことで、既存の製品との干渉の有無を判断し、
前記干渉を避けた位置に、前記紙品を補充する位置を設定する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の製品補充装置。
【請求項5】
トレーに載置された複数の製品に向かって照射する照明手段をさらに備える、
ことを特徴とする、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の製品補充装置。
【請求項6】
トレーと、当該トレーに複数行且つ複数列に並んで載置される製品とを有するワークにおいて、前記トレーに載置される前記製品が欠落している場合に、前記製品を前記トレーに補充する製品補充方法であって、
前記トレーに載置される前記製品の画像データを取得する画像取得工程と、
前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品の位置を検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落数を把握する製品欠落数把握工程と、
前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品を載置することが可能な隙間の存在、及び前記隙間の大きさを検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落候補箇所を把握する欠落候補箇所把握工程と、
前記製品欠落数把握工程において把握した前記製品の欠落数、及び前記欠落候補箇所把握工程において把握した前記製品の欠落候補箇所に基づいて、前記製品が欠落している欠落箇所を確定する欠落箇所確定工程と、
前記欠落箇所確定工程において確定した前記欠落箇所に、前記製品を補充する補充工程とを備える、製品補充方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品補充装置及び製品補充方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、所定方向に搬送されるワークにおいて、撮像手段によって当該ワークの搬送状態を撮像し、撮像された画像データに基づき、ロボット等の作業手段によって所定の作業を行う装置が知られている。
例えば、特許文献1においては、台座(トレー)に載置された状態で、搬送装置によって所定方向に搬送される複数の物品(製品)において、検出装置(撮像手段)によって当該物品の搬送状態(位置及び姿勢)を撮像し、撮像された画像データに基づき、ロボットによって物品の取出し作業等を行うロボット制御装置が開示されている。
このような、ロボット等の作業手段を用いた自動化の分野においては、近年、ワークに対する様々な作業に対して進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-116706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、トレーと、当該トレーに整列して載置される複数の製品とを有するワークにおいて、製品が欠落している場合に、適宜製品をトレーに補充する補充作業については、十分に自動化が進んでおらず、未だ作業者の手によって行われている場合が多い。
例えば、仕切り等の設けられていないトレーに、複数行且つ複数列に並んで製品が載置されているような場合においては、搬送途中に製品の位置がばらつき易い。
その結果、互いに隣接する製品間の隙間が、製品の欠落によるものなのか、或いは単に製品の位置がずれたことによるものなのかを判別することが難しく、トレー上における製品の欠落箇所に、適宜製品を補充する補充作業の自動化を進めることが困難であった。
【0005】
本発明は、以上に示した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、例えば、仕切り等の設けられていないトレーに整列して載置された複数の製品のように、搬送途中に製品の位置がばらつき易いものであっても、互いに隣接する製品間の隙間に対して、製品が欠落している欠落箇所を正確に把握し、当該欠落箇所に製品を適切に補充することが可能な製品補充装置及び製品補充方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、本発明に係る製品補充装置は、トレーと、当該トレーに複数行且つ複数列に並んで載置される製品とを有するワークにおいて、前記トレーに載置される前記製品が欠落している場合に、前記製品を前記トレーに補充する製品補充装置であって、前記トレーに載置される前記製品を撮像する撮像手段と、製品の補充作業を実行する補充手段と、前記撮像手段によって撮像された画像データに基づき、前記補充手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記画像データを取得する画像取得工程と、前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品の位置を検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落数を把握する製品欠落数把握工程と、前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品を載置することが可能な隙間の存在、及び前記隙間の大きさを検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落候補箇所を把握する欠落候補箇所把握工程と、前記製品欠落数把握工程において把握した前記製品の欠落数、及び前記欠落候補箇所把握工程において把握した前記製品の欠落候補箇所に基づいて、前記製品が欠落している欠落箇所を確定する欠落箇所確定工程と、前記欠落箇所確定工程において確定した前記欠落箇所に、前記補充手段によって前記製品を補充する補充工程とを実行することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る製品補充方法は、トレーと、当該トレーに複数行且つ複数列に並んで載置される製品とを有するワークにおいて、前記トレーに載置される前記製品が欠落している場合に、前記製品を前記トレーに補充する製品補充方法であって、前記トレーに載置される前記製品の画像データを取得する画像取得工程と、前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品の位置を検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落数を把握する製品欠落数把握工程と、前記画像データに基づいて、各行ごとまたは各列ごとに前記製品を載置することが可能な隙間の存在、及び前記隙間の大きさを検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける前記製品の欠落候補箇所を把握する欠落候補箇所把握工程と、前記製品欠落数把握工程において把握した前記製品の欠落数、及び前記欠落候補箇所把握工程において把握した前記製品の欠落候補箇所に基づいて、前記製品が欠落している欠落箇所を確定する欠落箇所確定工程と、前記欠落箇所確定工程において確定した前記欠落箇所に、前記製品を補充する補充工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に係る製品補充装置及び製品補充方法によれば、例えば、仕切り等の設けられていないトレーに整列して載置された複数の製品のように、搬送途中に製品の位置がばらつき易いものであっても、互いに隣接する製品間の隙間に対して、製品が欠落している欠落箇所を正確に把握し、当該欠落箇所に製品を適切に補充することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る製品補充装置の全体的な構成を示した図であって、(a)はその側面図であり、(b)は図1(a)中の矢印Xの方向に見た平面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る製品補充方法の各工程を経時的に順に示した工程図である。
図3】欠落情報把握工程を説明するための図であって、(a)は製品欠落数把握工程における各ステップを経時的に順に示したフローチャートであり、(b)は欠落候補箇所把握工程における各ステップを経時的に順に示したフローチャートである。
図4】欠落箇所確定工程における各ステップを経時的に順に示したフローチャートである。
図5】補充工程における各ステップを経時的に順に示したフローチャートである。
図6】欠落情報把握工程において、ワークの状態を検知する際の手法を説明するための図であって、(a)は各行毎の製品の欠落数を把握する際のワークの画像データを示した図であり、(b)は各行毎の欠落候補箇所を把握する際のワークの画像データを示した図である。
図7】補充工程において、確定された欠落箇所に対して補充予定位置を仮設定する際の手法を説明するための図であって、(a)は1個分の製品を配置可能なスペースからなる欠落箇所に対して補充予定位置を仮設定する際のワークの画像データを示した図であり、(b)は複数個の製品を配置可能なスペースからなる欠落箇所に対して補充予定位置を仮設定する際のワークの画像データを示した図である。
図8】補充工程において、仮設定された補充予定位置を最終的に確定する際の手法を説明するための図であって、(a)は仮確定された複数の補充予定位置に対して優先順位を設定する際のワークの画像データを示した図であり、(b)は仮確定された補充予定位置における既存の製品との干渉チェックを、図心を中心にして図形データを揺動させることにより実施する際のワークの画像データを示した図であり、(c)は仮確定された補充予定位置における既存の製品との干渉チェックを、行方向及び列方向にずらすことにより実施する際のワークの画像データを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施形態について、図1乃至図8を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1に示した矢印A及び矢印B、並びに図6に示した矢印Aの方向を、ワークWの搬送方向と規定して説明する。
また、図1及び図6においては、矢印Aによって示されるワークWの搬送方向を前方と仮定して、各矢印の方向によって、製品補充装置1の上下方向、前後方向、及び左右方向を各々規定して記述する。
さらに、図6乃至図8においては、紙面上の左右方向を行方向と規定し、且つ紙面上の上下方向を列方向と規定して記述する。
【0012】
[製品補充装置1]
先ず、本実施形態における製品補充装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
製品補充装置1は、トレーW1と、当該トレーW1に整列して載置される複数の製品W2とを有するワークWにおいて、製品W2が欠落している場合に、適宜補充用製品Wa2(W2)をトレーW1に補充する補充作業を行う装置である。
【0013】
ここで、本実施形態における製品W2は、例えば、チョコレートやクッキー等の小粒の食品であって、仕切り等の設けられていないトレーW1に、予め定められた所定の個数だけ、複数行且つ複数列に並んで載置されている。
従って、搬送等によるワークWの移動に伴い、トレーW1上における各製品W2の位置はばらつき易く、互いに隣接する製品W2間の隙間が、製品W2の欠落によるものなのか、或いは単に製品W2の位置がずれたことによるものなのかを瞬時に判別することは、非常に困難である。
【0014】
本実施形態における製品補充装置1は、後述する各工程(画像取得工程S01、製品欠落数把握工程S02a、欠落候補箇所把握工程S02b、欠落箇所確定工程S03、及び補充工程S04)に従い制御されることにより、このようなワークWにおいて、互いに隣接する製品W2間の隙間が、製品W2の欠落によるものなのか、或いは単に製品W2の位置がずれたことによるものなのかを瞬時に明確に判別し、製品W2が欠落している場合に、補充用製品Wa2(W2)を適切に補充することを可能とする装置である。
【0015】
製品補充装置1は、図1(a)に示すように、主に、搬送装置2、補充ロボット3、例えばデジタルカメラのような撮像手段4、照明手段5、及び製品補充装置1全体の運転を制御する制御装置6などを備える。
【0016】
搬送装置2は、製品補充装置1に搬入されたワークWを、後述する各エリア(撮像エリアE1、製品補充エリアE2、搬出待機エリアE3、及び補充製品保留エリアE4)に搬送するものである。
搬送装置2は、例えば図1(b)に示すように、主搬送装置21、及び当該主搬送装置21より分岐する補助搬送装置22などにより構成される。
【0017】
主搬送装置21は、主に、補充ロボット3によって製品W2の補充作業が行われるワークWを、所定方向に搬送するものである。
主搬送装置21は、例えば、サーボモータを駆動源とし、水平方向、且つ一方向(本実施形態においては、前後方向)に延出するベルトコンベアによって構成され、搬送方向が前方(矢印Aの方向)となるように配置される。
【0018】
そして、主搬送装置21は、上記搬送方向(矢印Aの方向)の上流側から下流側に向かって順に規定される撮像エリアE1、製品補充エリアE2、及び搬出待機エリアE3に向かって、ワークWを、例えば間欠的に搬送する構成となっている。
【0019】
ここで、撮像エリアE1は、撮像手段4によって、トレーW1に載置される製品W2を撮像し、画像データを取得するエリアである。
また、製品補充エリアE2は、トレーW1上において製品W2が欠落している場合に、補充ロボット3によって、製品W2を補充するエリアである。
さらに、搬出待機エリアE3は、一連の補充作業が終了したワークWを、製品補充装置1から搬出されるまで待機させるエリアである。
【0020】
なお、主搬送装置21の構成については、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、フィーダ等を用いたシャトル搬送装置などのように、少なくとも、撮像エリアE1、製品補充エリアE2、及び搬出待機エリアE3と順に、ワークWを搬送することが可能な構成であれば、何れのような構成であってもよい。
【0021】
また、補充製品保留エリアE4は、補充ロボット3による補充作業の際に補充用として用いられる製品W2(以下、適宜「補充用製品Wa2」と記載する)と、当該製品Wa2が載置されたトレーW1(以下、適宜「補充用トレーWa1」と記載する)とを有するワークW(以下、適宜「補充用ワークWa」と記載する)を保留するためのエリアであり、前記補充用ワークWaを補充製品保留エリアE4に保留する際の手段が補助搬送装置22である。
【0022】
即ち、補助搬送装置22は、前記主搬送装置21と同様に、例えば、サーボモータを駆動源とし、水平方向、且つ一方向(本実施形態においては、左右方向)に延出するベルトコンベアによって構成し、製品補充エリアE2から搬送方向が左方(矢印Bの方向)となるように分岐させて主搬送装置21と隣接して配置している。
【0023】
そして、補充工程S04に先立って、製品補充エリアE2に搬送されてきた、製品W2とそれを載置したトレーW1とを有するワークWを、補充製品保留エリアE4に移載する(引き込む)ことで、補充用製品Wa2とそれを載置した補充用トレーWa1とを有する補充用ワークWaとして補充製品保留エリアE4に保留する。
【0024】
なお、補助用搬送装置22の構成については、上述した本実施形態に限定されるものではなく、例えば、フィーダ等を用いたシャトル搬送装置などのように、製品補充エリアE2から補充製品保留エリアE4に向かって、補充用ワークWaを搬出することが可能な構成であれば、何れのような構成であってもよい。
【0025】
また、補充製品保留エリアE4に補充用ワークWa保留する構成も、上述したような、補助搬送装置22により製品補充エリアE2から引き込むといった態様に限るものではなく、何らかの場所から何らかの手段により補充用ワークWaを補充製品保留エリアE4に移載・保留する、という態様でも構わない。
【0026】
補充ロボット3は、製品補充エリアE2で、ワークWのトレーW1において製品W2が欠落した箇所への補充作業を実行する補充手段の一例であって、図1(a)に示すように、駆動源や制御系等を内装するロボット本体部31、及び当該ロボット本体部31に回動可能に支持される複数のアーム部32などを備える。
【0027】
各アーム部32は、延出方向の中途部に設けられる回動節部32aを介して、屈曲可能に構成されている。
また、複数のアーム部32は、延出方向の一端において、ロボット本体部31とそれぞれ回動可能に連結されるとともに、延出方向の他端において、互いに集約して連結されている。
【0028】
そして、これら複数のアーム部32の前記他端には、製品W2を保持可能な製品保持部33が設けられている。
なお、製品保持部33は、1個の製品W2を保持可能な構成であれば、何れのような構成であってもよく、例えば、吸引力を利用した真空パッドや、複数の可動爪部を有するチャッキング装置などが採用される。
【0029】
このような構成からなる補充ロボット3は、搬送装置2の直上であって、製品補充エリアE2と補充製品保留エリアE4との間において、製品保持部33を下方(即ち、搬送装置2の搬送面)に向けた状態で配置される。
また、補充ロボット3は、ロボット本体部31に内装される複数のサーボモータ(図示せず)によって、複数のアーム部33が各々所定方向に同時に可動されることにより、水平方向、且つ垂直方向に向かって任意に、製品保持部33が変位可能な構成となっている。
【0030】
そして、図1(b)において、補充ロボット3は、補充製品保留エリアE4に向かって製品保持部33を移動させ、当該製品保持部33によって1個の製品W2を保持した後、引き続き補充製品保留エリアE4に向かって製品保持部33を移動させ、トレーW1上における製品W2が欠落している箇所(後述する欠落箇所Q。図6を参照)において、前記製品W2の保持状態を開放する。
こうして、補充ロボット3によるトレーW1への製品W2の補充作業が、実行される。
【0031】
撮像手段4は、トレーW1に載置される製品W2を撮像する撮像手段の一例であって、図1(a)に示すように、搬送装置2における撮像エリアE1の上方において、当該撮像エリアE1内に搬入されたワークWの全体像が、撮像範囲内に収まる位置に配置される。
ここで撮像手段4としては、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子による、いわゆるデジタルカメラを用いることができ、また、高速度撮影を可能とする高速度カメラなどにより構成することもできる。
【0032】
なお、撮像手段4は、撮像対象を面で撮像するエリアカメラ、或いは撮像対象を線で撮像するラインカメラの何れの方式でもよく、また撮像対象を立体的に把握する3Dカメラなどであってもよい。
【0033】
照明手段5は、搬送装置2における撮像エリアE1の上方において、当該撮像エリアE1内に搬入されたワークWの全体像を照らし出すようにして配置される。
即ち、照明手段5は、撮像エリアE1内に搬入されたワークWに対して、トレーW1に載置された複数の製品W2に向かって、上方より照射する。
【0034】
照明手段5は、LED、蛍光管(冷陰極管)、及びメタルハライド放電管ランプ等、何れの光源を用いたものでも採用することが可能であるが、白色光のものが望ましい。
【0035】
制御装置6は、制御手段の一例であって、上述したように、製品補充装置1全体の運転を制御するとともに、撮像手段4によって撮像された画像データ101(図6を参照)に基づき、補充ロボット3の補充動作を制御するものである。
【0036】
制御装置6は、CPU(Central Processing Unit)により構成される演算処理部や、ROM(Read Only Memory)・RAM(Random Access Memory)・HDD(Hard Disk Drive)等により構成される記憶部などを備え、当該記憶部には、搬送装置2や補充ロボット3等の運転に関するプログラム、及び撮像手段4によって撮像された画像データ101を処理し、製品W2の補充作業を行うためのプログラムなどが予め格納されている。
また、制御装置6には、例えばタッチパネルなどにより構成される入力手段が備えられるとともに、モニターなどにより構成される出力手段が備えられている。
【0037】
そして、制御装置6は、後述する製品補充方法に従い、製品補充装置1全体の運転を制御して、製品W2が欠落している場合に、補充用製品Wa2(W2)の補充作業を実行する。
具体的には、先ず始めに、補充用ワークWaが製品補充装置1に搬入され、搬入された補充用ワークWaは、主搬送装置21によって、直ちに撮像エリアE1を通過して、製品補充エリアE2に向って搬送される。
【0038】
製品補充エリアE2に到達した補充用ワークWaは、続いて、補助搬送装置22によって、補充製品保留エリアE4に向かって搬送される(引き込まれる)。
そして、補充製品保留エリアE4に到達した補充用ワークWaは、当該エリアにて一時的に保留される。
【0039】
補充製品保留エリアE4に補充用ワークWaが到達すると、補充作業の対象となるワークWが、製品補充装置1に搬入される。
製品補充装置1に搬入されたワークWは、主搬送装置21によって、直ちに撮像エリアE1に向かって搬送される。
【0040】
撮像エリアE1にワークWが到達すると、照明手段5及び撮像手段4が作動する。
これにより、トレーW1上における複数の製品W2の全体像が撮像される(後述する画像取得工程S01)。
【0041】
撮像手段4によって撮像され、取得した画像データ101は、所定の電子情報に変換されて、直ちに制御装置6に送信される。
そして、上記電子情報を受信した制御装置6は、後述する製品補充方法に従い、当該画像データ101を処理し、ワークWにおける、製品W2が欠落している欠落箇所Q、及び各欠落箇所Qに対して補充する製品W2の個数を確定する(後述する製品欠落数把握工程S02a、欠落候補箇所把握工程S02b、及び欠落箇所確定工程S03)。
【0042】
一方、撮像手段4による撮像が終了すると、ワークWは、続いて、主搬送装置21によって、製品補充エリアE2へと搬送される。
【0043】
そして、製品補充エリアE2にワークWが到達すると、上述した制御装置6による画像データ101の処理結果に基づき、補充ロボット3による補充動作が実行される。
即ち、ワークWにおいて、製品W2が欠落している場合、補充ロボット3によって、上記欠落箇所Qに、適切な個数だけ補充用製品Wa2が補充される。
なお、ワークWにおいて、製品W2が欠落していない場合、補充ロボット3は作動せず、補充動作は実行されない。
【0044】
補充ロボット3による補充動作が終了すると、ワークWは、主搬送装置21によって、搬出待機エリアE3に向かって搬送される。
そして、搬出待機エリアE3に到達したワークWは、当該エリアにて一時的に保留され、その後、図示せぬ搬出装置によって、製品補充装置1から搬出される。
これにより、ワークWに対する一連の補充作業は終了する。
【0045】
[製品補充方法]
次に、本実施形態によって具現化される製品補充方法について、図2乃至図8を用いて、詳細に説明する。
製品補充方法は、前述した製品補充装置1によって行われ、図2に示すように、主に経時的に順に実行される画像取得工程S01、欠落情報把握工程S02、欠落箇所確定工程S03、及び補充工程S04等により構成される。
【0046】
画像取得工程S01は、ワークWの画像データ101(図6を参照)を取得する工程である。
画像取得工程S01は、製品補充装置1に搬入されたワークWが、撮像エリアE1(図1(b)を参照)に到達することによって実行される。
【0047】
具体的には、ワークWが撮像エリアE1に到達すると、直ちに照明手段5(図1(a)を参照)が閃光し、撮像手段4(同じく、図1(a)を参照)が作動する。
これにより、ワークWにおける、トレーW1上に載置された複数の製品W2の全体像が撮像され、ワークWの画像データ101を取得することにより、画像取得工程S01は終了する。
【0048】
そして、取得したワークWの画像データ101は、電子データに変換されて、直ちに制御装置6(図1(a)を参照)へと送信され、後述する欠落情報把握工程S02、及び欠落箇所確定工程S03が順に実行される。
また、ワークWは、画像取得工程S01の終了後、製品補充エリアE2(図1(b)を参照)へと搬送される。
【0049】
欠落情報把握工程S02は、ワークWにおける製品W2の欠落情報(後述する製品W2の欠落数(Pn)、及び欠落候補箇所Ps)を把握する工程である。
欠落情報把握工程S02は、順に実行される製品欠落数把握工程S02a、及び欠落候補箇所把握工程S02bにより構成される。
【0050】
なお、これらの製品欠落数把握工程S02a、及び欠落候補箇所把握工程S02bが実行される順については、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、欠落候補箇所把握工程S02b、及び製品欠落数把握工程S02aの順に実行してもよく、また、これら両工程S02a・S02bを同時に実行することとしてもよい。
【0051】
製品欠落数把握工程S02aは、上述した画像取得工程S01によって取得した画像データ101に基づいて、製品W2の欠落数(Pn)を把握する工程である。
製品欠落数把握工程S02aは、具体的には、以下の手順に従い実行される。
【0052】
即ち、図3(a)に示すように、先ず始めに、制御装置6は、撮像手段4より受信した画像データ101に基づき、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の位置を検出する(ステップS02a1)。
【0053】
例えば図6(a)に示すように、本実施形態においては、第1行目L1から第5行目L5に亘って、複数の製品W2がトレーW1上に整列して載置されており、制御装置6は、第1行目L1、第2行目L2・・・と順に、個々の製品W2の重心Gの位置を抽出することにより、各行ごとにおける製品W2の位置を検出する。
【0054】
次に、図3(a)に示すように、制御装置6は、上記ステップS02a1によって検出された、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の位置に基づき、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の個数(Pa)を検出する(ステップS02a2)。
【0055】
例えば図6(a)に示すように、本実施形態においては、各行ごとにおける個々の製品W2の重心Gの位置に基づき、第1行目L1、第2行目L2、及び第5行目L5には、10個(Pa=10)の製品W2がトレーW1に載置されていると判断される。
また、第3行目L3及び第4行目L4には、それぞれ8個(Pa=8)及び9個(Pa=9)の製品W2が、トレーW1に載置されていると判断される。
【0056】
そして、図3(a)に示すように、制御装置6の記憶部(図示せず)には、各行ごとまたは各列ごとに配置される製品W2の個数(P)が予め記憶されており、制御装置6は、当該製品W2の個数(P)と、上記のステップS02a2によって検出された製品W2の個数(Pa)との差分演算を実行することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の欠落数(Pn=P-Pa)を把握する(ステップS02a3)。
【0057】
例えば図6(a)に示すように、本実施形態においては、各行ごとに配置される製品W2の個数が10個と規定されている(P=10)。
従って、上記のステップS02a2によって検出された、各行ごとにおける製品W2の個数に基づき、第1行目L1(Pa=10)、第2行目L2(Pa=10)、及び第5行目L5(Pa=10)における製品W2の欠落数(Pn)は0個と判定される。
また、第3行目L3(Pa=8)、及び第4行目L4(Pa=9)における製品W2の欠落数(Pn)は、それぞれ2個及び1個と判定される。
これにより、製品欠落数把握工程S02aは終了する。
【0058】
一方、欠落候補箇所把握工程S02bは、上述した画像取得工程S01によって取得した画像データ101に基づいて、製品W2の欠落候補箇所Ps(図6(b)を参照)を把握する工程である。
ここで、欠落候補箇所Psとは、現時点(即ち、後述する欠落箇所確定工程S03が実行される直前までの時点)においては、製品W2の欠落によるものなのか、或いは単に製品W2の位置がずれたことによるものなのか不明確であるが、1個以上の製品W2を配置可能な大きさを有した隙間を意味する。
欠落候補箇所把握工程S02bは、具体的には、以下の手順に従い実行される。
【0059】
即ち、図3(b)に示すように、先ず始めに、制御装置6は、撮像手段4より受信した画像データ101に基づき、各行ごとまたは各列ごとに、製品W2を載置することが可能な隙間の存在を検出する(ステップS02b1)。
【0060】
ここで、制御装置6の記憶部(図示せず)には、製品W2の外形形状に関する情報(例えば、本実施形態においては、製品W2における幅寸法La。図6(b)を参照)が予め記憶されており、当該情報との比較演算を実行することにより、上記隙間の存在を検出する。
【0061】
例えば図6(b)に示すように、本実施形態においては、第3行目L3及び第4列目L4に、上記幅寸法Laに比べて大きな隙間P1及び隙間P2がそれぞれ存在しており、制御装置6は、第1行目L1、第2行目L2・・・と順に、存在する隙間と、製品W2の外形形状に関する情報(幅寸法La)との比較演算を各行ごとに実行し、「製品W2を載置することが可能な隙間」として、隙間P1及び隙間P2を検出する。
【0062】
次に、図3(b)に示すように、制御装置6は、各行ごとまたは各列ごとに、上記のステップS02b1によって検出された隙間の大きさを検出する(ステップS02a2)。
【0063】
例えば図6(b)に示すように、本実施形態においては、第3行目L3にて検出された隙間P1の大きさ(寸法Lb1)、及び第4行目L4にて検出された隙間P2の大きさ(寸法Lb2)が、各行ごとに検出される。
【0064】
そして、図3(b)に示すように、制御装置6は、上記のステップS02b1及びステップS02b2によって検出された隙間の存在及び大きさに基づき、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の欠落候補箇所Psを把握する(ステップS02b3)。
【0065】
例えば図6(b)に示すように、本実施形態においては、第3行目L3にて検出された隙間P1の大きさ(寸法Lb1)、及び第4行目L4にて検出された隙間P2の大きさ(寸法Lb2)が、ともに上記幅寸法Laに比べて大きいことから(Lb1>La、Lb2>La)、各行ごとに検出されたこれらの隙間P1及び隙間P2は、1個以上の製品W2を配置可能な大きさを有するため、ともに欠落候補箇所Psとして把握される。
これにより、欠落候補箇所把握工程S02bは終了する。
【0066】
以上のような製品欠落数把握工程S02a及び欠落候補箇所把握工程S02bからなる欠落情報把握工程S02の実行が終了すると、続いて、欠落箇所確定工程S03が実行される。
【0067】
欠落箇所確定工程S03は、上述した製品欠落数把握工程S02aにおいて把握した製品W2の欠落数(Pn)、及び上述した欠落候補箇所把握工程S02bにおいて把握した製品W2の欠落候補箇所Psに基づいて、製品W2が欠落している欠落箇所Q(図7を参照)を確定する工程である。
欠落箇所確定工程S03は、具体的には、以下の手順に従い実行される。
【0068】
即ち、図4に示すように、先ず始めに、制御装置6は、製品欠落数把握工程S02aによって検出された製品W2の欠落数(Pn)に基づき、各行ごとまたは各列ごと(本実施形態においては、各行ごと)に、当該欠落数(Pn)が1個以上であるか否かを判定し、製品W2が不足しているかどうかを判断する(ステップS031)。
【0069】
その結果、製品W2の欠落数(Pn)が1個以上でない、即ち0個である場合(P=0)、制御装置6は、製品W2が不足しておらず(NO判定)、上述した欠落候補箇所把握工程S02bにおいて把握された欠落候補箇所Psは欠落箇所Qではないと判断し、欠落箇所確定工程S03を終了する。
【0070】
一方、製品W2の欠落数(Pn)が1個以上である場合(P≧1)、制御装置6は、製品W2が不足しており(YES判定)、上記欠落候補箇所Psは欠落箇所Qであり得ると判断し、続いて、ステップS032を実行する。
【0071】
ステップS032において、制御装置6は、製品W2の欠落数(Pn)と、上記ステップS031によって欠落箇所Qであり得ると判断された欠落候補箇所Psの個数(N)との比較演算を実行する。
【0072】
その結果、製品W2の欠落数(Pn)と、欠落候補箇所Psの個数(N)とが同等である場合(Pn=N)、制御装置6は、各々の欠落候補箇所Psに対して、1個の製品W2がそれぞれ補充されると判断して、全ての欠落候補箇所Psを欠落箇所Qとして確定し(ステップS033)、欠落箇所確定工程S03を終了する。
【0073】
また、製品W2の欠落数(Pn)が、欠落候補箇所Psの個数(N)に比べて多い場合(Pn>N)、制御装置6は、少なくとも一部の欠落候補箇所Psには、2個以上の製品W2が補充されると判断して、全ての欠落候補箇所Psを欠落箇所Qとして確定するとともに、隙間の大きな欠落候補箇所Psから順に、1個分の製品W2を配置可能なスペースに区分けし(ステップS034)、欠落箇所確定工程S03を終了する。
【0074】
なお、欠落候補箇所Psの区分けについては、例えば、上述した欠落候補箇所把握工程S02bにおいて検出された、各欠落候補箇所Psの隙間の大きさ(例えば、図6(b)において、欠落候補箇所Psと判断された隙間P1の寸法Lb1や、隙間P2の寸法Lb2)に基づき、当該各欠落候補箇所Psに配置可能な製品W2の最大個数を算出し、当該個数分だけ均等に区分けすることにより実行する。
【0075】
さらに、製品W2の欠落数(Pn)が、欠落候補箇所Psの個数(N)に比べて少ない場合(Pn<N)、制御装置6は、上述した欠落候補箇所把握工程S02bにおいて検出された、各々の欠落候補箇所Psの隙間の大きさに基づき、全ての欠落候補箇所Psに対して比較演算を実行する(ステップS035)。
【0076】
そして、制御装置6は、上記比較演算の結果に基づき、隙間の大きな欠落候補箇所Psから順に、製品W2の欠落数(Pn)と同数の欠落候補箇所Psを、欠落箇所Qとして確定し(ステップS036)、欠落箇所確定工程S03を終了する。
【0077】
以上のような手順に従い、欠落箇所確定工程S03は実行され、上述した欠落情報把握工程S02によって把握された欠落候補箇所Psが、製品W2の補充対象となる欠落箇所Qに相当するか否かが判断され、当該欠落箇所Qが確定する。
そして、欠落箇所確定工程S03の実行が終了すると、続いて、補充工程S04が実行される。
【0078】
補充工程S04は、上述した欠落箇所確定工程S03において確定した欠落箇所Qに、補充ロボット3によって補充用製品Wa2(W2)を補充する工程である。
補充工程S04は具体的には、以下の手順に従い実行される。
【0079】
即ち、図5に示すように、先ず始めに、制御装置6は、上記欠落箇所確定工程S03において確定した各々の欠落箇所Qに対して、1個の製品W2を補充する予定箇所である補充予定位置Sを、一時的に仮設定する(ステップS041)。
【0080】
例えば図7(a)に示すように、制御装置6は、1個分の製品W2を配置可能なスペースからなる欠落箇所Qに対しては、1箇所の補充予定位置Sを仮設定する一方、図7(b)に示すように、複数個(例えば3個)の製品W2を配置可能なスペースからなる欠落箇所Qに対しては、複数箇所(例えば3箇所)の補充予定位置Sを仮設定する。
【0081】
次に、図5に示すように、制御装置6は、上記欠落箇所確定工程S03において確定した各々の欠落箇所Qに対して、その行方向側、及び列方向側に隣接する既存の製品W2の有無を判別する(ステップS042)。
【0082】
そして、制御装置6は、上記ステップS041によって仮設定された各々の補充予定位置Sに対して、その行方向、または列方向の両側に、上記ステップS042によって判別された既存の製品W2が、隣接して存在するか否かを判定する(ステップS043)。
【0083】
その結果、行方向、または列方向の両側に、既存の製品W2が隣接して存在すると判断した(YES判定)補充予定位置Sに対して、制御装置6は、後述するステップS046を実行する。
【0084】
例えば図7(a)に示すように、1個分の製品W2を配置可能なスペースからなる欠落箇所Qに仮設定された補充予定位置Sにおいては、その行方向、または列方向の両側に、常に既存の製品W2が隣接して存在することから、この場合、制御装置6は、直ちにステップS045を実行する。
【0085】
一方、行方向、または列方向の両側に、既存の製品W2が隣接して存在しないと判断した(NO判定)補充予定位置Sに対して、制御装置6は、続いてステップS044を実行する。
【0086】
ステップS044において、制御装置6は、上記ステップS043によって行方向、または列方向の両側に、既存の製品W2が隣接して存在しないと判断した各々の補充予定位置Sに対して、その行方向、または列方向の片側に、既存の製品W2が、隣接して存在するか否かを判定する。
【0087】
その結果、行方向、または列方向の片側に、既存の製品W2が隣接して存在しないと判断した(NO判定)補充予定位置Sに対して、制御装置6は、ステップS046を実行する。
【0088】
例えば図7(b)に示すように、複数個(例えば3個)の製品W2を配置可能なスペースからなる欠落箇所Qの、行方向中央部に仮設定された補充予定位置S(図7(b)中の第一補充予定位置S1)においては、その行方向の片側に既存の製品W2が隣接して存在していないことから(換言すると、その行方向の両側に既存の製品W2が隣接して存在しないことから)、この場合、制御装置6は、ステップS046を実行する。
【0089】
一方、行方向、または列方向の片側に、既存の製品W2が隣接して存在すると判断した(YES判定)補充予定位置Sに対して、制御装置6は、続いてステップS045を実行する。
【0090】
例えば図7(b)に示すように、複数個(例えば3個)の製品W2を配置可能なスペースからなる欠落箇所Qの、行方向の一端側に仮設定された補充予定位置S(図7(b)中の第二補充予定位置S2)や、行方向の他端側に仮設定された補充予定位置S(図7(b)中の第三補充予定位置S3)においては、その行方向の片側に既存の製品W2が隣接して存在することから、この場合、制御装置6は、ステップS045を実行する。
つまり、複数箇所(2箇所以上)の補充予定位置Sが欠落箇所Qに仮設定されている場合、制御装置6は、各々の補充予定位置Sに対して、少なくとも行方向の片側に、既存の製品W2が隣接して存在すると判断し、ステップS045を実行する。
【0091】
ステップS045において、制御装置6は、欠落箇所Qに仮設定された複数箇所の補充予定位置Sに対して、補充用製品Wa2(W2)を補充する際の優先順位を設定する。
具体的には、制御装置6は、複数箇所の補充予定位置Sのうち、既存の製品W2に寄せた箇所、即ち、行方向及び列方向の片側に既存の製品W2が隣接することとなる箇所に位置する補充予定位置Sから順に、優先して選定する。
【0092】
例えば図8(a)に示すように、2箇所の補充予定位置Sが仮設定された欠落箇所Q(図8(a)中の第一欠落箇所Q1)と、1箇所の補充予定位置Sが仮設定された欠落箇所Q(図8(a)中の第二欠落箇所Q2)とにおいて、第一欠落箇所Q1における、一方の補充予定位置S(図8(a)において、紙面左側に配置される第四補充予定位置S4)には、行方向及び列方向ともに、片側にのみ既存の製品W2が隣接して位置し、且つ他方の補充予定位置S(図8(a)において、紙面右側に配置される第五補充予定位置S5)には、行方向の片側、及び列方向の両側に既存の製品W2が隣接して位置している場合、制御装置6は、先ず始めに、第四補充予定位置S4を優先して、第一欠落箇所Q1における各々の補充予定位置Sの優先順位を選定し、次に、第一欠落箇所Q1における補充予定位置S(図8(a)中の第六補充予定位置S6)を選定する。
つまり、制御装置6は、第四補充予定位置S4、第五補充予定位置S5、及び第五補充予定位置S5の順に優先順位を設定する。
【0093】
このように、本実施形態における製品補充方法においては、同一の欠落箇所Qに2個以上の新たな補充用製品Wa2(W2)を補充する場合、上記ステップS042によって判別された既存の製品W2に寄せた位置から順に、新たな補充用製品Wa2(W2)を補充するように設定されている。
【0094】
そして、欠落箇所Qに仮設定された複数箇所の補充予定位置Sに対して、補充用製品Wa2(W2)を補充する際の優先順位が設定され、ステップS045が終了すると、制御装置6は、続いてステップS046を実行する。
【0095】
ステップS046において、制御装置6は、上記ステップS043においてYES判定となった補充予定位置S、上記ステップS044においてNO判定となった補充予定位置S、または上記ステップS045によって優先順位が設定された各々の補充予定位置Sについて、既存の製品W2との干渉チェックを実行し、これら補充予定位置Sの配置位置を最終的に確定する。
【0096】
具体的には、制御装置6の記憶部(図示せず)には、製品W2の外形に則した形状からなる図形データD(図8(b)または図8(c)を参照)が予め格納されており、制御装置6は、仮設定された各々の補充予定位置Sの配置位置において、当該図形データDを、図心Zを中心として所定角度だけ揺動させ、且つ行方向及び列方向に所定距離だけずらすシミュレーションを実行し、既存の製品W2との干渉の有無を判断する。
【0097】
例えば、上記ステップS045によって選定された第四補充予定位置S4(図8(a)を参照)においては、図8(b)に示すように、当該第四補充予定位置S4の配置位置にて、図心Zを中心として、図形データDを所定角度だけ揺動させ、また図8(c)に示すように、行方向及び列方向に、図形データDを所定距離だけずらすシミュレーションを実行することにより、当該図形データDを用いて、既存の製品W2との干渉の有無を判断する。
【0098】
そして、上記シミュレーションの結果、図形データDと、既存の製品W2との干渉が発生する場合、図形データDの配置位置を微調整しつつ、当該干渉が発生しなくなるまで、上記シミュレーションを繰り返し実行し、前記干渉を避けた位置に、図形データDの配置位置、即ち第四補充予定位置S4の配置位置を最終的に確定する。
【0099】
こうして、図形データDを用いた既存の製品W2との干渉チェックを実行し、全ての補充予定位置Sの配置位置が確定すると、制御装置6は、ステップS046を終了し、続いてステップS047を実行する。
【0100】
ステップS047において、制御装置6は、上記ステップ046によって配置位置が確定した、各々の補充予定位置Sに対して、補充用製品Wa2(W2)を補充する。
ここで、上述したように、画像取得工程S01の終了後、ワークWは、製品補充エリアE2へと搬送され、当該製品補充エリアE2にて停止した状態となっている。
【0101】
そして、制御装置6は、補充ロボット3を可動させ、各々の補充予定位置Sに対して、補充用製品Wa2(W2)を補充する。
こうして、全ての補充予定位置Sに対して、補充用製品Wa2(W2)が補充されると、制御装置6は、ステップS047を終了する。
これにより、補充工程S04は終了し、本実施形態における製品補充方法が完了する。
【0102】
[効果]
以上のように、本実施形態における製品補充装置1は、トレーW1と、当該トレーW1に複数行且つ複数列に並んで載置される製品W2とを有するワークWにおいて、トレーW1に載置される製品W2が欠落している場合に、製品W2をトレーW1に補充する製品補充装置である。
また、製品補充装置1は、トレーW1に載置される製品W2を撮像する撮像手段4、製品W2の補充作業を実行する補充ロボット(補充手段)3、及び撮像手段4によって撮像された画像データ101に基づき、補充ロボット3の動作を制御する制御装置(制御手段)6などを備える。
【0103】
そして、制御装置6は、画像取得工程S01、製品欠落数把握工程S02a、欠落候補箇所把握工程S02b、欠落箇所確定工程S03、及び補充工程S04などを実行することを特徴とする。
ここで、画像取得工程S01は、上記の画像データ101を取得する工程である。
また、製品欠落数把握工程S02aは、上記の画像データ101に基づいて、各行ごとまたは各列ごとに製品W2の位置を検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の欠落数(Pn)を把握する工程である。
また、欠落候補箇所把握工程S02bは、上記の画像データ101に基づいて、各行ごとまたは各列ごとに製品W2を載置することが可能な隙間の存在、及び当該隙間の大きさを検出することにより、各行ごとまたは各列ごとにおける製品W2の欠落候補箇所Psを把握する工程である。
また、欠落箇所確定工程S03は、上記の製品欠落数把握工程S02aにおいて把握した製品W2の欠落数(Pn)、及び上記の欠落候補箇所把握工程S02bにおいて把握した前記製品W2の欠落候補箇所Psに基づいて、製品W2が欠落している欠落箇所Qを確定する工程である。
さらに、補充工程S04は、上記の欠落箇所確定工程S03において確定した欠落箇所Qに、補充ロボット3によって製品W2を補充する工程である。
【0104】
また、本実施形態における製品補充方法は、トレーW1と、当該トレーW1に複数行且つ複数列に並んで載置される製品W2とを有するワークWにおいて、トレーW1に載置される製品W2が欠落している場合に、補充用製品Wa2(W2)をトレーW1に補充する製品補充方法である。
【0105】
そして、製品補充方法は、上述した画像取得工程S01、製品欠落数把握工程S02a、欠落候補箇所把握工程S02b、欠落箇所確定工程S03、及び補充工程S04などを備えることを特徴とする。
【0106】
このように、本実施形態における製品補充装置1及び製品補充方法においては、製品欠落数把握工程S02aによって製品W2の欠落数(Pn)を把握し、また欠落候補箇所把握工程S02bによって製品W2の欠落候補箇所Ps(製品を載置することが可能な隙間)を把握したうえで、欠落箇所確定工程S03によって、これらの前記製品W2の欠落数(Pn)、及び前記製品W2の欠落候補箇所Psに基づいて、製品W2が欠落している欠落箇所Qであることを最終的に判断して確定し、その後、補充工程S04によって、確定した欠落箇所Qに適宜、補充用製品Wa2(W2)を補充する構成となっている。
従って、例えば、仕切り等の設けられていないトレーW1に整列して載置された複数の製品W2のように、搬送途中に製品W2の位置がばらつき易いものであっても、互いに隣接する製品W2間の隙間が、製品の欠落によるものなのか、或いは単に製品W2の位置がずれたことによるものなのかを明確に判別して、製品W2が欠落している欠落箇所Qを正確に把握することができ、当該欠落箇所Qに補充用製品Wa2(W2)を適切に補充することができる。
【0107】
また、本実施形態における製品補充装置1において、制御装置(制御手段)6は、欠落箇所確定工程S03において、製品W2の欠落数(Pn)が0個である場合には(Pn=0)、製品W2の欠落候補箇所Psが欠落箇所Qではないと判断する一方、製品W2の欠落数(Pn)が1個以上である場合には(Pn≧1)、製品W2の欠落候補箇所Psが欠落箇所Qであり得ると判断して、製品W2の欠落数(Pn)と、欠落候補箇所Psの個数(N)との比較演算を実行する。
【0108】
そして、制御装置6は、製品W2の欠落数(Pn)と、欠落候補箇所Psの個数(N)とが同等である場合(Pn=N)、全ての欠落候補箇所Psを欠落箇所Qとして確定することを特徴とする。
また、制御装置6は、製品W2の欠落数(Pn)が、欠落候補箇所Psの個数(N)に比べて多い場合(Pn>N)、全ての欠落候補箇所Psを欠落箇所Qとして確定するとともに、隙間の大きな欠落候補箇所Psから順に、1個分の補充用製品Wa2(W2)を配置可能なスペースに区分けすることを特徴とする。
さらに、制御装置6は、製品W2の欠落数(Pn)が、欠落候補箇所Psの個数(N)に比べて少ない場合(Pn<N)、隙間の大きな欠落候補箇所Psから順に、製品W2の欠落数(Pn)と同数の欠落候補箇所Psを欠落箇所Qとして確定することを特徴とする。
【0109】
このように、本実施形態における製品補充装置1においては、製品W2の欠落数(Pn)と、欠落候補箇所Psの個数(N)との比較演算を実行し、当該比較演算の結果に基づき、製品W2が欠落している欠落箇所Qを確定することとしている。
また、前記比較演算の結果、前記製品W2の欠落数(Pn)が、前記欠落候補箇所Psの個数(N)に比べて多い場合、隙間の大きな欠落候補箇所Psから順に、1個分の製品W2を配置可能なスペースに区分けすることとしている。
従って、確定された欠落箇所Qが、複数の製品W2が纏まって欠落した隙間からなる場合であっても、当該欠落箇所Qに補充用製品Wa2(W2)を適切な個数だけ補充することができる。
【0110】
また、本実施形態における製品補充装置1において、制御装置(制御手段)6は、補充工程S04において、各々の欠落箇所Qに対して、行方向及び列方向に隣接する既存の製品W2の有無を判別し、同一の欠落箇所Qに2個以上の新たな製品W2を補充する場合、既存の製品W2に寄せた位置から順に、新たな補充用製品Wa2(W2)を補充することを特徴とする。
【0111】
このように、本実施形態における製品補充装置1においては、同一の欠落箇所Qに2個以上の新たな製品W2を補充する場合、当該欠落箇所Qに隣接する既存の製品W2に寄せた位置から順に、新たな製品W2を補充することから、後から補充される製品W2に対して十分なスペースを確保しつつ、補充用製品Wa2(W2)を補充することができる。
【0112】
また、本実施形態における製品補充装置1において、制御装置(制御手段)6は、補充工程S04において、欠落箇所Qにおける補充用製品Wa2(W2)を補充する位置を設定する際(即ち、補充予定位置Sの配置位置を確定する際)、製品W2の外形に則した形状からなる図形データDを、図心Zを中心として所定角度だけ揺動させ、且つ行方向及び列方向に所定距離だけずらすことで、既存の製品W2との干渉の有無を判断し、当該干渉を避けた位置に、補充用製品Wa2(W2)を補充する位置(即ち、補充予定位置Sの配置位置)を設定(確定)することを特徴とする。
【0113】
このような構成を有することにより、本実施形態における製品補充装置1によれば、確定された欠落箇所Qに補充用製品Wa2(W2)を補充する際、既存の製品W2との干渉を避けた位置に、的確に補充することができる。
【0114】
さらに、本実施形態における製品補充装置1は、トレーW1に載置された複数の製品W2に向かって照射する照明手段5を、さらに備えることを特徴とする。
【0115】
このような構成を有することにより、本実施形態における製品補充装置1においては、例えば、トレーW1及び製品W2が互いに同系色、且つ白やピンク等の淡色であり、トレーW1上の製品W2の輪郭が不鮮明になり易いワークWであっても、上方から照明手段5により光を照射することで、トレーW1上の製品の輪郭を際立たせ、撮像手段4によってより鮮明な画像データ101を取得することができる。
従って、このようなトレーW1及び製品W2が互いに同系色、且つ淡色であるワークWに対しても、製品W2が欠落している欠落箇所Qを正確に把握することができ、当該欠落箇所Qに補充用製品Wa2(W2)を適切に補充することができる。
【0116】
なお、以上の説明においては、画像取得の際の照明を「反射」式としたが、特にそれに限るものではなく「透過」式であっても構わない。その場合、撮像手段4と照明手段5の位置を適宜、決定すればよい。
また、以上の説明においては、ワークWを上流側から下流側、すなわち、撮像エリアE1、製品補充エリアE2、搬出待機エリアE3と順に搬送する際、各エリアにおいて停止させる「間欠的に搬送する構成」を例に説明したが、特にそれに限るものではなく、各エリアにおいて停止しない「連続的に搬送する構成」であっても構わない。
【符号の説明】
【0117】
1 製品補充装置
3 補充ロボット(補充手段)
4 撮像手段
5 照明手段
6 制御装置(制御手段)
101 画像データ
S01 画像取得工程
S02a 製品欠落数把握工程
S02b 欠落候補箇所把握工程
S03 欠落箇所確定工程
S04 補充工程
D 図形データ
N 欠落候補箇所の個数
Pn 製品の欠落数
Ps 欠落候補箇所
Q 欠落箇所
S 補充予定位置
W ワーク
W1 トレー
W2 製品
Wa 補充用ワーク
Wa1 補充用トレー
Wa2 補充用製品
Z 図心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8