(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073818
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】環境に優しい組み立て式紙製重箱。
(51)【国際特許分類】
B65D 5/00 20060101AFI20220510BHJP
B65D 5/20 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
B65D5/00 A
B65D5/20 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020192062
(22)【出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】711000597
【氏名又は名称】株式会社イマムラ・スマイル・コーポレーション
(72)【発明者】
【氏名】今村 智幸
(72)【発明者】
【氏名】今村 須美香
(72)【発明者】
【氏名】橋本 美穂
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AC07
3E060BA12
3E060DA30
3E060EA13
(57)【要約】
【課題】所定形状に裁断された1枚の板紙の各部を折り曲げ、組み立てられた形状体によって形成された組立式紙製重箱を提供する。
【解決手段】略正方形の底板の周囲に一対の前後側板と一対の左右側板とを有して数段に積み重ね可能な複数個の内箱と外箱を有する二重式紙製容器と、該紙製容器の平面開口部を閉塞する蓋とからなり、二重紙製容器の内箱では、前後左右の四方の側板は中心部の底面板から外面壁、上縁接合部、受け部、内側壁に続き、二重式紙製容器の外箱では、底面板の底袴、前後側方向には内側壁と外面壁と接合受け部を持ち、接合受け部を底面板に接合できるようになり、蓋は外面壁、内側壁、受け部を続き、内側壁の両端に受け部を取り付け、各外面壁の四角部に縁接合部を持っている形状体になるように、平板紙に切り抜き、及ぶ突条の組み立て式紙製重箱である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略正方形の底面板の周囲に一対の前後側板と一対の左右側板とを有して数段に積み重ね可能な複数個の内箱と外箱を有する二重式紙製容器と、該紙製容器の平面開口部を閉塞する蓋とからなり、二重紙製容器の内箱では、前後左右の四方の側板は中心部の底面板から四方の外方向へ順に連設された外面壁、上縁接合部、接合受け部、内側壁に続き、二重式紙製容器の外箱では、底面板の下部に底袴を有するために、底面板を前後側に底袴の両幅ほど長くした長方体にして、前後側方向には内側壁と外面壁とそれぞれの両端部、接合受け部を持ち、左右側方向には外面壁と内側壁と受け部と繋がって、接合受け部を底面板に接合できるようになり、蓋は中心の被平板に沿って四方に外面壁、内側壁、接合受け部を続き、内側壁の両端に受け部を取り付け、各外面壁の四角部に縁接合部を持っている形状体になるように、厚さ0.6~1mmの厚さの平板紙に切り抜き、及ぶ突条の加工を加えて、折り曲げて組み立てることを特徴とする環境に優しい組み立て式紙製重箱。
【請求項2】
二重式紙製容器の外箱の側板は、上縁接合部が前後方向のそれぞれ外面壁との接合で、接着剤なして組み合わせ接合されており、外箱の紙製容器における左右方向の側板は底面板から外方向へ順に連設された外側壁、内側壁および底面板への受け部からなっており、各紙製容器の前後方向に接合部と接合受け部とを組立時には各側板が底面板側より下側に底上げの平盤状体を立設され、外箱の紙製容器の前後方向の側板における接合受け部に対して外箱の紙製容器の底板の左右方向での外側壁の縁部に接合受け部と接合部とによって接合されているようにして、外箱の紙製容器の内部に二重式紙製容器の内箱を収納できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の環境に優しい組み立て式紙製重箱。
【請求項3】
二重式紙製容器の内箱と外箱の側板は、互いに対向する2組の前後方向と左右方向との辺部を有する略正方形の底面板と、底面板から四方向へ起立した内外の側面壁と接合受け部と縁接合部とを連接して、1枚の板紙を所定形状に切断と折り曲げる可能な突条を打設していることによって形成された組立式の蓋付紙製容器であって、
前記板紙の展開時における底面板を中心にして、四方向に外側壁と内側壁との側面板と受け部との間に折曲部の凹凸状の突条が設けられ、
前記板紙の展開時における底面板と側面壁と接合部と接合受け部との間に、底面板と側面壁と接合部と接合受け部との境界辺部に沿って折曲できる突条が設けられ、前記平板紙の展開時における底面板と外内側面壁との境界線における区間の底面壁に折曲可能な突条を形成されることにより、底面板の内側に箱状に折曲が形成されるとともに、底面板とそれに四方向に連成する側面壁と接合受け部と接合部とを形取りして切り離され、境界線上に突条で折り曲げて、重箱状に組み立ていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の環境に優しい組み立て式紙製重箱。
【請求項4】
前記平板紙の展開時における底面板と側面板との境界線における突条による曲げる方向で底面板へ凹で形成されることにより、底面板にその内側に凹部が形成されるとともに、側面板に底面板の下側に突出した凸が形成され、底面体と側面体との境界線のうち下側凹部を形成する区間で底面板と側面板とを両端を切り離され、組立後においては、下側折曲部が、底面板と下側折曲部との境界線を折り線として下向きに折り曲げられて底面板から下向き容器に形成されるとともに、側面部が下側折曲部との境界線を折り線として上向きに折り返されて、側面板の上部が底面板から上方に形成するよう起立され、底面板よりも下方となる側面板と下側折曲部との重なり部分が、底面部の下方へ突き出た脚の底袴に形成されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の環境に優しい組み立て式紙製重箱。
【請求項5】
厚さ0.6~1mmの厚さの平板紙は、前記二重式紙製容器の内箱の縦横幅内寸を150~250mm、高さ内寸40~70mm、外箱の縦横幅内寸を154~256mm、高さ内寸30~60mm、外寸45~75mmにて、外箱の底袴の長さを7~15mmにして、また内箱に被せる蓋重なり部の幅を8~20mmにして、前記蓋の幅寸法を154~256mm、高さ寸法20~30mmになって、趣を高める容器にするために裁断前の平板紙を種々の特色ある色彩装飾にするか、或は縞、木目 花、草木から選ばれた絵柄を描いた装飾的模様に呈していることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の環境に優しい組み立て式紙製重箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定形状に裁断された1枚の板紙の各部を折り曲げ、組み立てられた形状体によって形成された数段に積み重ね可能な複数個の内箱と外箱を有する二重式容器である環境に優しい組立式紙製重箱に関する。
【背景技術】
【0002】
法事などの慶弔事の際や、祭りや花見などのイベント、行事の際に出される弁当を詰める弁当箱として、所定形状に裁断された1枚の板紙の各部を折り曲げることによって形成された組立式の紙製容器と、紙製容器に収容された製品が採用されることが多くなっている。この種の弁当箱は、製造コストが安いことに加えて、使用後にそのまま廃棄することができるので、環境の面、仕出し屋の回収コスト、洗浄コストを削減することができるからである。また、焼却処分が容易であり、環境に対する負荷を最小限に留めることができることも、この種の紙製、使い捨ての弁当箱が普及してきた要因である。
【0003】
紙製、使い捨ての弁当箱などに好適に使用することのできる組立式の紙製容器を提供する。
【解決手段】
板紙における第一下側折曲部110及び第二下側折曲部210を、それぞれ下向きに折り曲げて底面部50から下向きに突出させるとともに、第一側面部100及び第二側面部200を、それぞれ第一下側折曲部110及び第二下側折曲部の下縁から上向きに折り返してその上部が底面部50から上方に突出するよう起立させ、第一側面部100と第一下側折曲部110との重なり部分、及び第二側面部200と第二下側折曲部210との重なり部分が、組立後の紙製容器の脚部となるようにした。また、第三側面部300及び第四側面部400を起立させる際に底面部50よりも下方に突き出る第三下側凸部303,304及び第四下側凸部403,404が、紙製容器の脚部となるようにした。弁当箱などに好適に使用することのできる組立式の紙製容器として、板紙における第一下側折曲部及び第二下側折曲部を、それぞれ下向きに折り曲げて底面部から下向きに突出させるとともに、第一側面部及び第二側面部を、それぞれ第一下側折曲部及び第二下側折曲部の下縁から上向きに折り返してその上部が底面部から上方に突出するよう起立させ、第一側面部と第一下側折曲部との重なり部分、及び第二側面部と第二下側折曲部との重なり部分が、組立後の紙製容器の脚部となるようにした。また、第三側面部及び第四側面部を起立させる際に底面部よりも下方に突き出る第三下側凸部及び第四下側凸部が、紙製容器の脚部となるようにした製品が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
紙製弁当容器の利点をいかしつつ、製造・組立工程の一層の簡略化を図り、強度や高級感をより高めた、料理提供用の組立式紙製重箱として、方形の底板の周囲に一対の前後側板と一対の左右側板とを有する多段に積み重ねた複数個の紙製容器と蓋とを組合せた組立式紙製重箱とし、各紙製容器における前後側板を各々底板から外方向へ順に連設された外壁、上縁重合部、受け部、内壁および底板重合部とから構成しながら、上縁重合部を外壁と、底板重合部を底板と、それぞれ貼着する一方、各紙製容器における左右側板を各々底板から外方向へ順に連設された外壁、内壁および底板重合部から構成して、各紙製容器の組立時には前後左右各側板を底板1側より平面開口側が広いテーパ状に立設することにより、下段の紙製容器の前後側板における受け部に対して上段の紙製容器の底板前後縁部が載置されるように形成して、紙製容器内に樹脂製中仕切トレーを収納するものが提案されている(特許文献2参照)。 紙製弁当容器の利点をいかしつつ、製造・組立工程の一層の簡略化を図り、強度や高級感をより高めた、料理提供用の組立式紙製重箱を提供すること。
【解決手段】
方形の底板1の周囲に一対の前後側板2,3と一対の左右側板4,5とを有する多段に積み重ねた複数個の紙製容器と蓋とを組合せた組立式紙製重箱とし、各紙製容器における前後側板2,3を各々底板1から外方向へ順に連設された外壁21,31、上縁重合部22,32、受け部23,33、内壁24,344および底板重合部25,35とから構成しながら、上縁重合部22,32を外壁21,31と、底板重合部25,35を底板1と、それぞれ貼着する一方、各紙製容器Aにおける左右側板4,5を各々底板1から外方向へ順に連設された外壁41,5、内壁42,52および底板重合部43,53から構成して、各紙製容器の組立時には前後左右各側板2,3,4,5を底板1側より平面開口側が広いテーパ状に立設することにより、下段の紙製容器の前後側板2,3における受け部23,33に対して上段の紙製容器の底板1前後縁部が載置されるように形成して、紙製容器内に樹脂製中仕切トレーを収納することとした。
【0005】
重箱本体の構成部品点数を少なくし、製造、組立てを容易にして製造コストを低減するために、底板の表面と立ち上がり壁の内壁の色彩を同系色に揃えると共にフィルムを貼着して装飾的及び衛生的にし、中敷きを省略する。長方形の側壁をV字型の横溝で折り畳むと共に、折曲溝及び底板嵌合溝を切り込み、更に接合部を切除して形成し、長方形状の立ち上がり壁に折曲溝を切り込み、接合部を切除して形成する。底板を外壁の嵌合溝に嵌め込みながら底板の周縁に側壁を折曲、起立させ、接合部を接着して重箱外枠を組立て、同様に組立てた立ち上り壁を内側に接着固定させて重箱本体を完成させている(特許文献3参照)。
【0006】
従来の組立式の紙製容器は、1枚の板紙の各部を折り曲げて形成するという制約から、上面が解放された単純な箱状(矩形の底面部と、底面部の各辺部から起立する4つの側面部とからなる形状)のものが殆どであり、見た目の豪華さや、弁当箱としての機能性に難があるものが多かった。このため、弁当の見た目の豪華さや、弁当箱としての機能性を向上させるため、弁当箱に使用される紙製容器に様々な工夫が施されるようになってきている。紙製容器の各側面部を外側に傾斜させ、紙製容器の開口部を底面部よりも広く形成したものが提案されている(特許文献4参照)。
【0007】
紙製容器の内部における高い位置で樹脂製トレーを支持する(弁当箱を上げ底する)ことができるので、やはり、それに入れられた食べ物の量を実際よりも多く豪華に見せることが可能になることより、弁当箱を大きく見えるようにして、それに入れられた食べ物の量を実際よりも多く豪華に見せることが可能になる。また、紙製容器の側面部の上縁から内側下向きに折り返した部分で側面部の内側に内壁を形成し、該内壁に設けた段に樹脂製トレーの縁を掛けることができるようにしたものも提案されている(特許文献5参照)。
【0008】
しかし、紙製容器は、底面部を載置面に直接設置するものであったため、底面部の下に指を入れにくく、持ち運びしにくいという欠点があった。紙製容器の持ち運びを容易とするためには、紙製容器の側面部に把手や指掛け穴を設けるなどの工夫を施すこともできるが、紙製容器の見た目が悪くなる上、側面部の強度を維持しながら1枚の板紙で把手や指掛け穴を設けることは困難である。また紙製容器は、底面部の前面が載置面と接触しているため、載置面に汁などがこぼれたような場合には、紙製容器の底面部が濡れるなどの欠点があった。紙製容器は、水に濡れるとふやけて破れるおそれがあった。紙製容器の底面部に切込みを設け、紙製容器の側面部の上縁から内側下向きに折り返した部分の先端を前記切込みから底面部の下方に突出させ、その突出した部分を紙製容器の脚部として利用できるようにしたものも提案されている(特許文献6参照)。
【0009】
このような実状に鑑みてから、弁当箱の載置面に汁などがこぼれたような場合であっても、紙製容器の底面部が濡れないようにすることが可能になる。また、紙製容器の底面部をその載置面よりも浮かせることができるので、弁当箱の下に指を入れやすく、弁当箱が持ち運びしやすくなるという利点もある。紙製容器は、底面部に切込みを設けなければならないため、底面部の強度を維持することが困難である。また、底面部に切込みを設ける関係上、脚部を局所的にしか形成することができないことに加えて、板紙の1枚分の厚さでしか脚部を形成することができないため、脚部自身の強度を高めることも困難である。脚部が紙製容器の見た目を損なわせるという欠点もある。比較的高級な弁当を詰めるための弁当箱には、紙製容器を使用したものであっても、高級感が要求される。これらを解決して、組立が簡単で、接着剤などは使用せずに、紙製重箱が提案されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2011-116455特開2011-116455号公報
【特許文献2】特開2000-238779号公報
【特許文献3】実用新案登録第3104832号公報
【特許文献4】特開平10-016940号公報
【特許文献5】特開2000-238779号公報
【特許文献6】特開平07-291255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本考案は、上記課題を解決するためになされたものであり、おせちなどを入れる重箱など比較的高級な料理を詰める重箱風食物収納容器箱として好適に使用することのできる組立が容易な紙製容器を提供するものである。具体的には、それに入れられた食物の量を実際よりも多く豪華に見せることができる外観にも装飾性を施した紙製容器を提供することを目的とする。また、その底面部の下方に設けられた脚部の底袴によって底面部を載置面から浮かせて支持することができ、底面部の下側に指を入れて容易に持ち運びできるとともに、載置面に汁などがこぼれても底面部が濡れることのない紙製容器を提供することも本考案の目的である。料理とともに容器の見た目に優れ、高級感を醸し出すことも容易な紙製容器を提供することに期待されており、さらにまた、紙製容器の本体の強度だけでなく、脚部自身の強度を高く維持することのできる紙製容器を提供することも本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
略正方形の底面板の周囲に一対の前後側板と一対の左右側板とを有して数段に積み重ね可能な複数個の内箱と外箱を有する二重式紙製容器と、該紙製容器の平面開口部を閉塞する蓋とからなり、二重紙製容器の内箱では、前後左右の四方の側板は中心部の底面板から四方の外方向へ順に連設された外面壁、上縁接合部、接合受け部、内側壁に続き、二重式紙製容器の外箱では、底面板の下部に底袴を有するために、底面板を前後側に底袴の両幅ほど長くした長方体にして、前後側方向には内側壁と外面壁とそれぞれの両端部に接合受け部を持ち、左右側方向には外面壁と内側壁と接合受け部と繋がって、接合受け部を底面板に接合できるようになり、蓋は中心の被平板に沿って四方に外面壁、内側壁、接合受け部を続き、内側壁の両端に接合受け部を取り付け、各外面壁の四角部に縁接合部を持っている形状体になるように、厚さ0.6~1mmの厚さの平板紙に切り抜き、及ぶ突条の加工を加えて、折り曲げて組み立てる環境に優しい組み立て式紙製重箱である。
【0013】
二重式紙製容器の外箱の側板は、上縁接合部が前後方向のそれぞれ外面壁との接合で、接着剤なして組み合わせ接合されており、外箱の紙製容器における左右方向の側板は底面板から外方向へ順に連設された外側壁、内側壁および底面板への接合受け部からなっており、各紙製容器の前後方向に接合部と接合受け部とを組立時には各側板が底面板側より下側に底上げの平盤状体を立設され、外箱の紙製容器の前後方向の側板における接合受け部に対して外箱の紙製容器の底板の左右方向での外側壁の縁部に接合受け部と接合部とによって接合されているようにして、外箱の紙製容器の内部に二重式紙製容器の内箱を収納できるようになっている。
【0014】
二重式紙製容器の内箱と外箱の側板は、互いに対向する2組の前後方向と左右方向との辺部を有する略正方形の底面板と、底面板から四方向へ起立した内外の側面壁と接合受け部と縁接合部とを連接して、1枚の板紙を所定形状に切断と折り曲げる可能な突条を打設していることによって形成された組立式の蓋付紙製容器であって、
前記板紙の展開時における底面板を中心にして、四方向に外側壁と内側壁との側面板と接合受け部との間に折曲部の凹凸状の突条が設けられ、
前記板紙の展開時における底面板と側面壁と接合部と接合受け部との間に、底面板と側面壁と接合部と接合受け部との境界辺部に沿って折曲できる突条が設けられ、前記平板紙の展開時における底面板と外内側面壁との境界線における区間の底面壁に折曲可能な突条を形成されることにより、底面板の内側に箱状に折曲が形成されるとともに、底面板とそれに四方向に連成する側面壁と接合受け部と接合部とを形取りして切り離され、境界線上に突条で折り曲げて、重箱状に組み立ている。
【0015】
前記平板紙の展開時における底面板と側面板との境界線における突条による曲げる方向で底面板へ凹で形成されることにより、底面板にその内側に凹部が形成されるとともに、側面板に底面板の下側に突出した凸が形成され、底面体と側面体との境界線のうち下側凹部を形成する区間で底面板と側面板とを両端を切り離され、組立後においては、下側折曲部が、底面板と下側折曲部との境界線を折り線として下向きに折り曲げられて底面板から下向き容器に形成されるとともに、側面部が下側折曲部との境界線を折り線として上向きに折り返されて、側面板の上部が底面板から上方に形成するよう起立され、底面板よりも下方となる側面板と下側折曲部との重なり部分が、底面部の下方へ突き出た脚の底袴に形成されている。
【0016】
厚さ0.6~1mmの厚さの平板紙は、前記二重式紙製容器の内箱の縦横幅内寸を150~250mm、高さ内寸40~70mm、外箱の縦横幅内寸を154~256mm、高さ内寸30~60mm、外寸45~75mmにて、外箱の底袴の長さを7~15mmにして、また内箱に被せる蓋重なり部の幅を8~20mmにして、前記蓋の幅寸法を154~256mm、高さ寸法20~30mmになって、趣を高める容器にするために裁断前の平板紙を種々の特色ある色彩装飾にするか、或は縞、木目 花、草木から選ばれた絵柄を描いた装飾的模様に呈している。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本考案によって、お祭り、お祝いの席など比較的高級な料理を詰める料理詰める箱として好適に使用することのできる高級感を与えた紙製重箱様容器を提供することが可能になる。具体的には、紙製重箱様容器に入れられた食べ物、料理の量を実際よりも多く豪華で、派手やかな状態に見せることができる組立式紙製容器を提供することが可能になる。また、その底面部の下方に設けられた脚に当たる底袴によって底面部を載置面から浮かせて支持することができ、数重の重箱として、底面部を持って容易に持ち運びできるとともに、載置面に汁などがこぼれても底面部が濡れることのない紙製重箱様容器を提供することも可能になる。さらに、見た目に優れ、高級感を醸し出すことも容易な紙製容器を提供することも可能になる。さらに簡単に廃棄ができて、環境的にも問題が全くないものである。また、紙製容器の本体の強度だけでなく、脚の袴自身の強度を高く維持することのできる紙製容器を提供することも可能になる。非常に高級感を高めて、環境にも優しい頑丈な容器になった
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】 環境に優しい組み立て式紙製重箱の斜視図である。 A:三重箱の外観 B:二重式紙製容器
【
図2】 環境に優しい組み立て式紙製重箱における3部品の状態図の平面図と斜視図である。 A:二重式紙製容器の外箱 B:二重式紙製容器の内箱 C:蓋容器
【
図3】 環境に優しい組み立て式紙製重箱における二重式紙製容器の外箱の展開状態を示した平面図である。
【
図4】 環境に優しい組み立て式紙製重箱における二重式紙製容器の内箱の展開状態を示した平面図である。
【
図5】 環境に優しい組み立て式紙製重箱における蓋容器の展開状態を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の紙製容器の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。まず、実施態様の紙製容器について説明する。
【実施例0020】
図1に示すよう、厚さ0.8mmの厚さの平板紙は、二重式紙製容器の内箱の縦横幅内寸を170mm、高さ内寸40mm、外箱の縦横幅内寸を175mm、高さ内寸35mm(外寸55mm)にて、外箱の底袴の長さを15mmにして、また内箱の蓋入れ幅を18mmにして、前記蓋の寸法を180mm、高さ寸法24mmにして、裁断前の平板紙を原色の白色の材料を使用した。
【0021】
図3,4,5に示すように略正方形の底板の周囲に一対の前後側板と一対の左右側板とを有して数段に積み重ね可能な複数個の内箱と外箱を有する二重式紙製容器と、該紙製容器の平面開口部を閉塞する蓋とからなり、二重紙製容器の内箱では、前後左右の四方の側板は中心部の底面板から四方の外方向へ順に連設された外面壁、上縁接合部、受け部、内側壁に続き、二重式紙製容器の外箱では、底面板の下部に底袴を有するために、底面板を前後側に底袴の両幅ほど長くした長方体にして、前後側方向には内側壁と外面壁とそれぞれの両端部に受け部を持ち、左右側方向には外面壁と内側壁と受け部と繋がって、受け部を底面板に接合できるようになり、蓋は中心の被平板に沿って四方に外面壁、内側壁、受け部を続き、内側壁の両端に受け部を取り付け、各外面壁の四角部に縁接合部を持っている形状体になるように、厚さ0.8mmの厚さの平板紙に切り抜き、及ぶ突条の加工を加えている組み立て式紙製重箱であった。
【0022】
図2A,Bと
図1Bで示すように、二重式紙製容器の外箱の側板は、
図3,4で示すような原型において、上縁接合部が前後方向のそれぞれ外面壁との接合で、接着剤なして組み合わせ接合されており、外箱の紙製容器における左右方向の側板は底面板から外方向へ順に連設された外側壁、内側壁および底面板への受け部からなっており、各紙製容器の前後方向に接合部と受け部とを組立時には各側板が底板側より下側に底上げの盤状体を立設され、外箱の紙製容器の前後方向の側板における受け部に対して外箱の紙製容器の底板の左右方向での外側壁の縁部に受け部と接合部とによって接合されているようにして、外箱の紙製容器の内部に二重式紙製容器の内箱を収納できるように構成された。
【0023】
図3,4,5で示すような原型において、二重式紙製容器の内箱と外箱の側板は、互いに対向する2組の前後方向と左右方向との辺部を有する略正方形の底面板と、底面板から四方向へ起立した内外の側面壁と受け部と縁接合部とを連接して、1枚の板紙を所定形状に切断と折り曲げる可能な突条の打設をおこなっていることによって形成された組立式の蓋付紙製容器であって、
前記板紙の展開時における底面板を中心にして、四方向に外側壁と内側壁との側面板と受け部との間に折曲部の突条が設けられ、
前記板紙の展開時における底面板と側面壁と接合部と接合受け部との間に、底面板と側面壁と接合部と受け部との境界辺部に沿った折曲の突条が設けられ、前記板紙の展開時における底面板と外内側面壁との境界線における区間の底面壁に折曲の突条を形成されることにより、底面板の内側に折曲が形成されるとともに、底面板とそれに四方向に派生する側面壁と受け部と接合部とを形取りして切り離され、境界線上に突条で折り曲げて、重箱状に組み立てる。
【0024】
前記平板紙の展開時における底面板と側面板との境界線における突条による曲げる方向で底面板へ凹で形成されることにより、底面板にその内側に凹んだ第四下側凹部が形成されるとともに、側面板に底面板の下側凹へ突出した凸が形成され、底面体と側面体との境界線のうち下側凹部を形成する区間で底面板と側面板とを両端を切り離され、組立後においては、下側折曲部が、底面板と下側折曲部との境界線を折り線として下向きに折り曲げられて底面板から下向きに突出されるとともに、側面部が、側面部と下側折曲部との境界線を折り線として上向きに折り返されて、側面板の上部が底面板から上方に突出するよう起立され、底面板よりも下方となる側面板と下側折曲部との重なり部分が、底面部の下方へ突き出た脚の底袴にした。
実施例1と同様に、厚さ1mmの厚さの平板紙は、前記二重式紙製容器の内箱の縦横幅内寸を200mm、高さ内寸40mm、外箱の縦横幅内寸を210mm、高さ内寸30mm(外寸45mm)にて、外箱の底袴の長さを15mmにして、また内箱の蓋入れ幅を10mmにして、前記蓋の寸法を150mm、高さ寸法25mmにして、裁断前の平板紙を原色の黒色材料を使用した。
略正方形の底板の周囲に一対の前後側板と一対の左右側板とを有して数段に積み重ね可能な複数個の内箱と外箱を有する二重式紙製容器と、該紙製容器の平面開口部を閉塞する蓋とからなり、二重紙製容器の内箱では、前後左右の四方の側板は中心部の底面板から四方の外方向へ順に連設された外面壁、上縁接合部、受け部、内側壁に続き、二重式紙製容器の外箱では、底面板の下部に底袴を有するために、底面板を前後側に底袴の両幅ほど長くした長方体にして、前後側方向には内側壁と外面壁とそれぞれの両端部に受け部を持ち、左右側方向には外面壁と内側壁と受け部と繋がって、受け部を底面板に接合できるようになり、蓋は中心の被平板に沿って四方に外面壁、内側壁、受け部を続き、内側壁の両端に受け部を取り付け、各外面壁の四角部に縁接合部を持っている形状体になるように、厚さ0.6~1mmの厚さの平板紙に切り抜き、及ぶ突条の加工を加えている組み立て式紙製重箱であった。
二重式紙製容器の外箱の側板は、上縁接合部が前後方向のそれぞれ外面壁との接合で、接着剤なして組み合わせ接合されており、外箱の紙製容器における左右方向の側板は底面板から外方向へ順に連設された外側壁、内側壁および底面板への受け部からなっており、各紙製容器の前後方向に接合部と受け部とを組立時には各側板が底板側より下側に底上げの盤状体を立設され、外箱の紙製容器の前後方向の側板における受け部に対して外箱の紙製容器の底板の左右方向での外側壁の縁部に受け部と接合部とによって接合されているようにして、外箱の紙製容器の内部に二重式紙製容器の内箱を収納できた。
二重式紙製容器の内箱と外箱の側板は、互いに対向する2組の前後方向と左右方向との辺部を有する略正方形の底面板と、底面板から四方向へ起立した内外の側面壁と受け部と縁接合部とを連接して、1枚の板紙を所定形状に切断と折り曲げる可能な突条の打設をおこなっていることによって形成された組立式の蓋付紙製容器であって、
前記板紙の展開時における底面板を中心にして、四方向に外側壁と内側壁との側面板と受け部との間に折曲部の突条が設けられ、
前記板紙の展開時における底面板と側面壁と接合部と受け部との間に、底面板と側面壁と接合部と受け部との境界辺部に沿った折曲の突条が設けられ、前記板紙の展開時における底面板と外内側面壁との境界線における区間の底面壁に折曲の突条を形成されることにより、底面板の内側に折曲が形成されるとともに、底面板とそれに四方向に派生する側面壁と受け部と接合部とを形取りして切り離され、境界線上に突条で折り曲げて、重箱状に組み立てた。
前記平板紙の展開時における底面板と側面板との境界線における突条による曲げる方向で底面板へ凹で形成されることにより、底面板にその内側に凹んだ下側凹部が形成されるとともに、側面板に底面板の下側凹へ突出した凸が形成され、底面体と側面体との境界線のうち下側凹部を形成する区間で底面板と側面板とを両端を切り離され、組立後においては、下側折曲部が、底面板と下側折曲部との境界線を折り線として下向きに折り曲げられて底面板から下向きに突出されるとともに、側面部が、側面部と下側折曲部との境界線を折り線として上向きに折り返されて、側面板の上部が底面板から上方に突出するよう起立され、底面板よりも下方となる側面板と下側折曲部との重なり部分が、底面部の下方へ突き出た脚の底袴にした。