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特開2022-73826生おからを原料とした加工食品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022073826
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】生おからを原料とした加工食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/22 20160101AFI20220510BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20220510BHJP
   A23L 11/00 20210101ALN20220510BHJP
【FI】
A23L33/22
A23L33/105
A23L11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020192072
(22)【出願日】2020-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】520454084
【氏名又は名称】大塚 智夏
(72)【発明者】
【氏名】大塚 智夏
【テーマコード(参考)】
4B018
4B020
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE06
4B018MD01
4B018MD48
4B018MD58
4B018MD94
4B018ME14
4B018MF04
4B018MF08
4B018MF14
4B020LB27
(57)【要約】
【課題】栄養価の高い生おからを主食とした、一般家庭でも簡単に調理できる性状および形状に対応した、「生おから」加工食品の製造方法を提供する。
【解決の手段】本発明は上記課題を解決するために、生おからに片栗粉、サイリウム等に・水やだし汁・調味料・食材を混ぜたものを成形し、2段階加熱することにより表面が固まり、余分な油や水分の吸収を抑え、弾力性や香ばしさのある調理しやすく、冷凍保存性に富んだ「生おから」加工食品の製造方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
栄養価の高い、生おからを原料とした加工食品の製造方法。
【請求項2】
生おからをベースとして片栗粉やサイリウム等に、水やだし汁、調味料、食材等を混ぜたものを成形し加熱することにより、表面が固まり艶やかとなり、余分な油や水分の吸収を抑え、弾力性及び香ばしさのある、調理しやすい加工食品の製造方法。
【請求項3】
請求項2において、生おからをベースとして片栗粉やサイリウム等の単体品使用及びこれらの混合品を使用する加工食品の製造方法
【請求項4】
請求項2において、原料混合・成形加工品を、2段階加熱することを特徴とし、1段加熱を電子レンジ500~700Wで数分間加熱することにより、表面が固まり艶やかとなり、余分な油や水分吸収を抑えることができる、更に2段加熱で茹でたり焼いたりすることで弾力性のある香ばしさのある、調理しやすい加工食品の製造方法。
【請求項5】
請求項2、請求項4において、表面が固まり艶やかとなり、余分な油や水分吸収を抑え、弾力性のある香ばしい加工食品を直接冷凍保存しての利用やソース等で調理した加工食品の冷凍保存を可能にした加工食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
栄養価の高い、生おからを原料とした加工食品の製造に関する。
【技術背景】
【0002】
おからは、豆腐製品および豆乳の製造工程において、副産物として原料大豆の1.35倍量を産出、その80%以上が産業廃棄物として処理されており、その処理費用や産廃業者の人員不足が問題になっている。
【0003】
おからには高い栄養価値や豊富な植物繊維が含まれており、現代人には必要な食品だが、2日程度しか日持ちしないうえに、搾りかすであるが故の食感の悪さにより利用方法が限られているのが現状である。
【0004】
一方、「おから」の栄養素については、最高品であり活用が課題とされている。
▲1▼低カロリー高タンパク質。
▲2▼カルシュウム、マグネシュウム、ビタミンB2豊富。
▲3▼植物繊維がゴボウの2倍。
▲4▼大豆のオリゴ糖は腸内で善玉菌の餌になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
栄養価の高い生おからを、一般家庭でも簡単に美味しく調理できる、形状及び状態に加工する製造方法を提供する。
【解決の手段】
【0006】
生おからをベースとして片栗粉やサイリウム等に、水やだし汁、調味料、食材等を混ぜたものを成形し加熱することにより、表面が固まり艶やかとなり、余分な油や水分の吸収を抑え、弾力性及び香ばしさのある、調理しやすい加工食品の製造方法。
【0007】
「0006」項おいて、生おからをベースとして片栗粉やサイリウム等の単体品使用及びこれらの混合品を使用する加工食品の製造方法
【0008】
「0006」項において、原料混合・成形加工品を、2段階加熱することを特徴とし、1段加熱を電子レンジ500~700Wで数分間加熱することにより、表面が固まり艶やかとなり余分な油や水分吸収を抑えることができる、更に2段加熱で茹でたり焼いたりすることで弾力性のある香ばしさのある、調理しやすい加工食品の製造方法。
【0009】
「0006」項、「0008」項において、表面が固まり艶やかとなり、余分な油や水分吸収を抑え、弾力性のある香ばしい加工食品を直接冷凍保存しての利用やソース等で調理した加工食品の冷凍保存を可能にした加工食品の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
▲1▼産業廃棄物である生おからを低コストで加工し商品化できる。
▲2▼産業廃棄物処理費を加工費に変えて利益を生むことができる。
▲3▼小麦粉アレルギーの人やヴイーガンの人も主食として安心して食べることができる。
▲4▼片栗粉やサイリウムの配合を変える事により、より低糖質な食品になる。
▲5▼パスタやピザ生地、だご汁やシチューなど主食の代用となり、また形状を小さくすることでカレー等のお米の代わりとすることも可能である。
▲6▼冷凍加工食品としての活用ができ、活用範囲が広がる。
【実施例0011】
生おからをベースとした、お米代用主食とした、パスタ・ピザ・ナン・チジミ・だご汁用おから団子等の生地を作り、冷凍保存しておき、いつでも必要に応じて調理可能体制ににしておく。(以下実施例参照)
【実施例0012】
おからニョツキ(パスタ)の作り方
<材料>
生おから 100g
片栗粉 20g
サイリウム 4g
水 100cc
塩 0.5g
<加工方法>
▲1▼材料を全部一緒に捏ねて、直径2cmほどの楕円形等に成形する。
▲2▼電子レンジ600Wで2~3分加熱する。
▲3▼沸騰したお湯に入れ、浮いてきたら網ですくう。
▲4▼粗熱が取れたら冷凍保管、必要に応じて調理する。
【実施例0013】
おからピザ・ナンの生地作り方
<材料>
生おから 100g
片栗粉 20g
サイリウム 4g
水 100cc
塩 0.5g
<加工方法>
▲1▼材料を全部一緒に捏ねて、直径2cmほどの楕円形等に成形する。
▲2▼電子レンジ600Wで2~3分加熱する。
▲3▼薄く油をひき焼き色がつくほど焼く。
▲4▼粗熱が取れたら冷凍保管、必要に応じて調理する。
【実施例0014】
だご汁用おからだご
<材料>
生おから 100g
片栗粉 20g
サイリウム 4g
醤油 小さじ1
みりん 小さじ3/5
だし汁 95cc
<加工方法>
▲1▼材料を全部一緒に捏ねて、幅3cm、厚さ5mmほどに成形する。
▲2▼電子レンジ600Wで2~3分加熱する。
▲3▼沸騰したお湯に入れ、浮いてきたら網ですくう。
▲4▼粗熱が取れたらだご汁にいれる、もしくは冷凍保存。
【実施例0015】
おからチジミ
<材料>
生おから 100g
片栗粉 20g
サイリウム 4g
水 90cc
中華だし 5g
刻んだ好みの食材ニラ・ネギ・干しエビ等添加
<加工方法>
▲1▼刻んだ好みの食材以外の材料全て一緒に捏ねる。
▲2▼▲1▼に刻んだ好みの食材を混ぜ込む
▲3▼直径20、厚さ5mmほどの円形に成形する。
▲4▼電子レンジ600Wで2~3分加熱する。
▲5▼沸騰したお湯に入れ、浮いてきたら網ですくう。
▲6▼好みの調味料をつけて食べる、もしくは冷凍保存。