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特開2022-74001情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074001
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20220510BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021164000
(22)【出願日】2021-10-05
(62)【分割の表示】P 2020181304の分割
【原出願日】2020-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(72)【発明者】
【氏名】木村 弘毅
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC54
(57)【要約】      (修正有)
【課題】所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、より効果的にユーザに配信することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画をユーザに対して配信する情報処理装置10Xにおいて、所定の基準に基づいて複数の動画の中から一部の動画を配信候補の動画として選定する選定部36と、選定された配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信するリスト送信部37と、を備える。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、ユーザに対して配信する情報処理装置であって、
所定の基準に基づいて複数の前記動画の中から一部の前記動画を配信候補の動画として選定する選定部と、
選定された前記配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信するリスト送信部と、を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザは、ネットワークを通じて動画を投稿し、他のユーザが投稿した動画を視聴するすることができる。また、今日では、膨大な数の動画の一覧を自動的に分類して所定の分類の中からユーザに配信動画を選択させる技術、及び、視聴者が興味や関心を示す蓋然性の高い動画を抽出して配信できる技術等が開発されている(例えば、特許文献1及び2参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2011/126134号
【特許文献2】特開2002-320214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、所定競技の結果を予想して行われる投票(賭け)に関するコンテンツを動画として配信することが想定され得る。そうした動画をユーザに配信する場合、例えば、より効果的にユーザに配信できるのが好ましく、そのニーズは、投稿される動画の数が増えるほど高まる。
【0005】
そこで、本発明は、所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、より効果的にユーザに配信することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者の一態様に係る情報処理装置は、所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、ユーザに対して配信する情報処理装置であって、所定の基準に基づいて複数の動画の中から一部の動画を配信候補の動画として選定する選定部と、選定された配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信するリスト送信部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、投票に関する動画を配信するにあたり、所定の基準に従って複数の動画の中から一部の動画を配信候補として選定してユーザに提示することで、ユーザに対して効果的に動画を配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】投票に関する動画の表示画面を示す図である。
図2】本発明の一実施形態の情報処理装置及びユーザ端末を示す図である。
図3】本発明の一実施形態の情報処理装置の機能を示す図である。
図4】ユーザ関連情報についての説明図である。
図5】動画関連情報についての説明図である。
図6】投票関連情報についての説明図である。
図7】レース関連情報についての説明図である。
図8】的中結果情報についての説明図である。
図9】配信候補リストの表示画面を示す図である。
図10】本発明の一実施形態の情報処理装置を用いた情報処理フローを示す図である。
図11】選択処理の流れを示す図である。
図12】本発明の別実施形態の情報処理装置の機能を示す図である。
図13】本発明の別実施形態における選択処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す実施形態(第1~第3実施形態)を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0010】
また、以下の説明の中で参照される図面に示される画面例も一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得る。
【0011】
さらに、本明細書において、「装置」とは、単独で所定の機能を発揮する一つの装置のみ、互いに分離されているものの所定の機能を発揮するために協働する複数の装置をも含むものとする。
【0012】
さらにまた、本明細書において、「ユーザ」とは、本発明の情報処理装置のユーザであり、具体的には、本発明の情報処理装置によって提供されるサービスの利用者であり、詳しくは、本発明の情報処理装置によって配信される動画の配信先となり得る者である。なお、ユーザは、特に断る場合を除き、個人であるが、複数人のグループがユーザであってもよく、動画配信サービスの利用アカウントが割り当てられる単位となる。
【0013】
[本発明において配信される動画について]
本発明の説明に先立ち、本発明において配信される動画について説明する。
本発明において配信される動画は、インターネット又はモバイル通信ネットワーク等から通信回線網を通じてユーザに配信され、例えばストリーミングによってリアルタイム配信(ライブ配信)される。ただし、これに限定されず、本発明は、収録(録画)済みの動画がダウンロード再生される場合にも適用可能である。
【0014】
本発明において、動画は、所定のファイル形式にてデータ化された状態で配信されるが、動画の撮影(収録)、データ化、及びデータ配信に用いられる具体的手段については、公知の技術が利用可能であるため、説明を省略することとする。
【0015】
本発明では、動画として「投票支援用動画」が配信される。投票支援用動画は、所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画であり、ユーザによる投票を支援するために配信される。詳しくは、投票支援用動画には、少なくとも一人以上の出演者が出演し、動画撮影中に、その出演者が所定競技の実施前に当該所定競技の結果を予想したり、実際に投票を行ったり、所定競技をTV等で観戦しながら自分の予想が的中したか否かを確認したりする。ユーザは、投票支援用動画を視聴してユーザ自身が投票を行う際の参考にすることができる。
【0016】
「所定競技」は、例えば、結果を予想して投票し、予想が的中した場合には配当金(払戻金)を受けることができる競技、すなわち公営競技(レース)であり、具体的には、競馬、競輪、競艇及びオートレース等が挙げられる。投票は、投票金額を支払うことで投票券を購入することに加え、例えば後述する投票用アプリにおいて利用可能な疑似的な通貨(投票用価値)を投じて投票を行うことを含む。
なお、所定競技は公営競技に限定されず、ユーザが結果を予想して投票を行う対象となり得る競技であればよく、他の競技、例えば賭けの対象となるスポーツの試合、所謂eスポーツ等のようなゲーム大会、及びその他の勝敗を競う競技であってもよい。
【0017】
本明細書では、レースがスケジュールに従って定期的に開催され、例えば毎日実施されることとする。そして、投票支援用動画は、日替わりの内容にて配信される。詳しく説明すると、各日の投票支援用動画は、その日に開催されるレースに関する出演者の会話や行動等を撮影した動画であり、その日に限り配信、視聴することが可能である。なお、レースは、毎日実施されるケースに限定されず、数日毎、1週間毎、数週間毎、1カ月毎若しくは数カ月毎に実施されてもよく、また不定期に開催されてもよい。
【0018】
また、レースは、所定期間内に繰り返し実施され、例えば1日に複数回実施され、ユーザは、1日の中で各回のレースについて投票を行うことが可能である。詳しく説明すると、1日の中で、レース(所定競技)の実施時間帯と投票の受付時間帯とが交互に繰り返され、ユーザは、それぞれの受付時間帯において、対応するレース、具体的には当該受付時間帯の直後に実施されるレースについて投票を行うことができる。投票支援用動画では、その出演者が1日の中で少なくとも2回以上投票を行う。
なお、所定期間は、1日に限定されず、1~数時間、数日、1~数週間、1~数カ月、あるいは1~数年であってもよい。また、所定期間内に実施されるレースの回数は、1回のみであってもよく、その場合、ユーザは、所定期間において1回のレースについて投票を行うことができる。
【0019】
投票支援用動画は、毎日、複数配信可能であり、それぞれの投票支援用動画には、互いに異なる出演者が出演している。それぞれの投票支援用動画では、少なくとも一人以上の出演者が出演しており、例えば、図1に示すように複数人の出演者がグループを構成し、グループ単位で投票支援用動画が撮影され配信される。なお、投票支援用動画に出演するグループにおいて、各構成員(グループに属する各出演者)は、レースの結果を共同で予想して構成員間で同じ内容にて投票を行ってもよく、あるいは、構成員間で互いに異なる内容にて投票を行ってもよい。
【0020】
また、互いに同じ日に配信される複数の投票支援用動画は、いずれも、同じ日に開催されるレース(同じ日に実施される所定競技)に関する動画であり、厳密には、当該レースに対する投票を扱った内容となる。ユーザは、ある日に配信される複数の投票支援用動画のうち、少なくとも一つを視聴し、視聴した動画の出演者(より詳しくは、出演者グループ)の言動を参考にして、その日に開催されるレースの結果を予想して投票を行うことができる。
【0021】
また、投票支援用動画には、図1に示すように、当該動画の出演者がその日(換言すると、動画の配信日)に行った投票の内容、及び、予想が的中させた投票に関する情報が一緒に表示される。具体的には、投票内容、投票額、的中数、的中率、的中額及び勝利数等が表示される。ユーザは、投票支援用動画を視聴している間に上記の表示情報を参照することができ、例えば、視聴中の動画の出演者による投票と同じ予想内容の投票、すなわち便乗投票を行うことができる。
【0022】
なお、「投票内容」とは、投票に係る予想内容であり、具体的には、レースにおける着順の予想内容、詳しくは二連単、三連単及び三連複等のような投票種類と、その種類に応じた着順予想の組み合わせである。
「投票額」は、投票に投じた金額(疑似的通貨を用いた場合の金額を含む)である。
「的中数」は、1回のレースにおいて予想が的中した投票の数であり、例えば直前の回のレースにおける的中投票数である。なお、1日の中で複数のレースが実施される場合には、その日における現時点までの的中投票数の総数を「的中数」としてもよい。
「的中率」は、所定期間において予想が的中した投票数の割合であり、例えば、1日の中で複数のレースが実施される場合には、その日における現時点での的中率である。なお、投票支援用動画の出演者が、過去に配信された動画を含めて、これまでの動画の配信中に行った投票総数と、そのうちの的中投票数から的中率を求めてもよい。
「的中額」は、1回のレースにおいて予想が的中した投票に対する配当金(払戻金)であり、例えば直前の回のレースにおいて獲得した配当金である。なお、1日の中で複数のレースが実施される場合には、その日における現時点までの的中額の総額を「的中額」としてもよい。
「勝利数」は、予想が的中したレース数であり、例えば、1日の中で複数のレースが実施される場合には、その日における現時点での総的中数である。なお、投票支援用動画の出演者が、過去に配信された動画を含めて、これまで配信してきた動画の中で予想を的中させたレースの総数(累積数)を「勝利数」としてもよい。
【0023】
また、投票支援用動画は、専用のアプリケーションソフト(以下、投票用アプリ)によって閲覧可能であることとする。つまり、ユーザの端末(以下、ユーザ端末)に投票用アプリがインストールされており、同アプリの起動後にユーザが所定の操作を行うと、ユーザ端末が、投票支援用動画の配信データを受信して展開し、この結果、投票支援用動画がユーザ端末に表示される。
【0024】
[第1実施形態の情報処理装置及びユーザ端末について]
本発明の第1実施形態に係る情報処理装置(以下、情報処理装置10)、及び、ユーザが利用するユーザ端末(以下、ユーザ端末12)について説明する。
【0025】
以下の説明において、「視聴者」とは、投票支援用動画を視聴している、又は視聴したユーザのことである。また、以下では、説明を分かり易くするため、一人のユーザ(以下、ユーザγ)に対して投票支援用動画を配信するケースを想定して説明することとする。ただし、本発明は、当然ながら、複数のユーザに対して投票支援用動画を配信する場合にも適用可能である。
【0026】
情報処理装置10は、サーバコンピュータ(コンピュータの一例に相当)からなり、ユーザγに対して投票支援用動画を配信し、詳しくは、ユーザγが利用するユーザ端末12と通信し、投票支援用動画を配信するための情報処理を実行する。情報処理装置10を構成するサーバコンピュータは、1台のコンピュータでもよく、あるいは、並列分散された複数台のコンピュータでもよい。また、上記のサーバコンピュータは、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。
【0027】
情報処理装置10とユーザγのユーザ端末12とは、図2に示すように、通信回線網14を介して通信可能に接続されており、互いに協働して情報処理システムSを構成している。なお、通信回線網14は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含むものであってもよい。
【0028】
また、情報処理システムSにおいて、情報処理装置10をなすサーバコンピュータは、動画配信をはじめ、本発明に関係する一連の情報処理(ただし、情報の入力及び表示を除く)を実施する。ユーザ端末12側では、サーバコンピュータに引き渡す情報の入力、及びサーバコンピュータから配信される情報の出力(表示及び再生等)を行うことになる。
【0029】
情報処理装置10は、複数のグループから投稿される投票支援用動画を取得し、それぞれの動画を解析し、解析結果に基づき、所定の条件を満たす投票支援用動画をユーザγに向けて配信する。また、情報処理装置10は、ユーザが上述した投票用アプリを通じて行うレースへの投票を受け付け、また、レースの結果を取得し、受け付けた各投票に係る予想が的中したか否かを判定する。さらに、情報処理装置10は、受け付けた各投票について、予想の的中の判定結果に基づいて、的中数、勝利数、的中額及び的中率(以下、的中数等)を算出する。さらにまた、情報処理装置10は、投票支援用動画の出演者について算出した的中数等に関する情報を、投票支援用動画とともにユーザγに向けて配信する。
【0030】
ユーザγのユーザ端末12は、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末又は、通信機能を有するその他の端末等によって構成され、ユーザγが情報処理装置10から配信されてくる投票支援用動画を閲覧したり、レースの結果を予想して投票を行ったりする際に利用される。
【0031】
具体的に説明すると、ユーザ端末12には投票用アプリがインストールされており、このアプリにより、情報処理装置10から送られてくるデータを受信し、同データを展開して各種の情報をユーザ端末12のディスプレイに表示する。情報処理装置10から送られてくるデータは、投票支援用動画、及び動画の出演者に関する情報を含む。動画の出演者に関する情報には、出演者(具体的には、動画に出演するグループ各人)のプロフィール、動画配信中に出演者が行った投票に関する情報(具体的には、投票対象のレース、投票内容及び投票額等)、並びに、出演者の的中数等が含まれる。
【0032】
アプリ起動中のユーザ端末12の画面について図1を参照しながら説明すると、画面中の領域T1に、投票支援用動画が表示され、領域T1とは異なる領域T2に、動画の出演者に関する情報が表示される。また、画面中の最下部に位置する領域T3には、投票用ボタンBt1が表示されており、ユーザγは、投票用ボタンBt1をクリックし、不図示の投票用画面にて投票内容を入力することでレースに対する投票を行うことができる。
【0033】
さらに、投票支援用動画の出演者が動画配信中に次回のレース(例えば、直後に開催されるレース)の結果を予想して投票を行うと、領域T2に、その予想内容及び投票額が表示されるとともに、領域T3に、便乗投票用ボタンBt2が表示される。この場合、ユーザγは、便乗投票用ボタンBt2をクリックして、視聴中の投票支援用画面の出願者が行った投票と同じ予想内容の投票、すなわち便乗投票を行うことができる。
【0034】
なお、図1とは異なる画面になるが、レース終了後にはレース結果等に関する情報がユーザ端末12に表示され、ユーザγは、自分が行った投票に係る予想の的中の有無、及び、予想が的中した場合の的中額(払戻金)等を確認することができる。
【0035】
[情報処理装置の構成]
次に、情報処理装置10の構成について説明する。
情報処理装置10をなすサーバコンピュータは、図2に示すように、ハードウェア機器として、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23及びストレージ24を有し、これらの機器がバス25を介して電気的に接続されている。
【0036】
また、上記のサーバコンピュータには、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)用のプログラム、及び、動画配信用のアプリケーションプログラムがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。プロセッサ21が上記のプログラムに従って動作することで、サーバコンピュータが本発明の情報処理装置として機能し、本発明に関する一連の処理を実行する。
なお、上記のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよいし、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワークを介して受信(ダウンロード)することで取得してもよい。
【0037】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0038】
通信用インタフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0039】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、情報処理装置をなすサーバコンピュータの筐体内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバコンピュータに取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバコンピュータと通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0040】
情報処理装置10の構成について、機能面から改めて説明する。情報処理装置10は、図3に示す機能部、すなわち、動画取得部31、投票取得部32、結果取得部33、記憶部34、更新部35、選定部36、リスト送信部37、及び動画配信部38を有する。これらの機能部のうち、記憶部34は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、情報処理装置10をなすサーバコンピュータが有する各種のハードウェア機器と、サーバコンピュータにインストールされたプログラムとが協働することで実現される。
以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0041】
動画取得部31は、投稿される投票支援用動画をグループ単位で(つまり、出演者グループ毎に)取得する。なお、第1実施形態では、投票支援用動画がライブ配信されるため、動画取得部31は、撮影中の投票支援用動画をリアルタイムで(厳密には、データ通信の際に生じる遅延時間を含む)取得する。
【0042】
投票支援用動画は、その動画のID番号及び配信日時等が組み込まれた状態で投稿され、また、動画の出演者(詳しくは、出演者グループとその構成員)に関する情報と紐付けられる。出演者に関する情報は、出演者の属性(カテゴリ)を含み、具体的には、出演者グループの各構成員の性別、年齢、及び職業等を含む。出演者の属性(カテゴリ)は、出演者が自ら決めてもよく、情報処理装置10側にて所定のルールに則って決めてもよい。
【0043】
投票取得部32は、ユーザがレースへの投票を行った場合に、当該投票に関する情報を、投票を行ったユーザ端末12から取得する。投票に関する情報が取得されるユーザには、ユーザγの他、投票支援用動画の出演者、及び、現在配信中又は過去に配信された投票支援用動画の視聴者等が含まれる。なお、第1実施形態では、1日の中でレースが複数回実施され、投票は、レースの合間に設定された受付時間帯に行われる。投票取得部32は、それぞれの受付時間帯において、その直後に実施されるレースに対する投票に関する情報を取得する。
【0044】
結果取得部33は、各レースが終了した際に、当該レースの結果に関する情報を取得する。レースの結果に関する情報は、レースのID、レースに参加した各出走者の着順、レース結果に応じた配当金に関する情報(具体的には、オッズ)、及び、その他のレース結果に関する情報を含む。
【0045】
記憶部34は、投票支援用動画の配信を含む情報処理装置10による情報処理に必要な各種の情報を記憶する。記憶部34が記憶する情報には、図3に示すように、ユーザ関連情報、動画関連情報、投票関連情報、レース関連情報、及び的中結果情報が含まれる。
【0046】
ユーザ関連情報は、投票支援用動画の出演者や視聴者を含むユーザに関する情報でありユーザ毎に記憶される。ユーザ関連情報は、図4に示すように、ユーザの氏名、ID、プロフィール、動画視聴履歴、投票履歴、的中実績、ゲーム内通貨の所持数、及び所属グループ等を含む。
プロフィールは、ユーザの属性(カテゴリ)に関する情報であり、例えば、性別、年齢及び職業等である。
動画視聴履歴は、ユーザがこれまでに試聴してきた投票支援用動画について、試聴日時、動画のID、及び動画視聴中に便乗投票を行ったか否か等を示す情報である。
投票履歴は、ユーザがこれまでに行ってきた投票について、投票を行った日時、及び投票のID等を示す情報である。
的中実績は、ユーザが行った投票に係る予想についての的中実績を示す情報であり、具体的には、例えば、直前の回のレースで獲得した的中額、並びに、レース開催日当日における的中率、的中数、的中額及び勝利数等を含む。
所属グループは、ユーザが投票支援用動画の出演者である場合に、そのユーザが所属する出演者グループを示す情報である。
【0047】
動画関連情報は、投稿された投票支援用動画に関する情報であり、動画毎に記憶される。動画関連情報は、図5に示すように、動画のID、配信日時、動画に出演するグループの名前、出演者情報、属性(カテゴリ)、対象レース情報、及び評価値等を含む。
出演者情報は、動画に出演するグループ及びその構成員に関する情報であり、具体的には、各構成員のID(ユーザID)、動画配信日に開催されるレースについて各構成員が行った投票の投票額、並びに、動画配信日における勝利数、的中数、的中額及び的中率等を含む。
属性(カテゴリ)は、動画に出演するグループの属性(カテゴリ)に関する情報であり、グループの構成員の属性(例えば、年齢、性別及び職業等)に応じて決められる。
対象レース情報は、投票支援用動画においてレース結果が予想されるレース(以下、対象レースという)に関する情報であり、例えば、対象レースのID、対象レースの開催日時及び会場等である。
評価値は、情報処理装置10による動画解析によって投票支援動画に対して付与される評価値(スコア)である。評価値については、後に詳述する。
【0048】
投票関連情報は、ユーザが行った投票に関する情報であり、投票毎に記憶される。投票関連情報は、図6に示すように、投票のID、投票を行ったユーザのID、投票に係るレースのID、そのレースが実施(開催)される日時及び場所、投票種類、予想内容(つまり、予想した着順)、投票額、予想が的中した場合の払戻金の倍率(オッズ)、及び投票時刻を含む。また、ユーザが便乗投票を行った場合には、その便乗投票を行った際にユーザが試聴していた投票支援用動画(以下、参照元動画という)を特定するための情報、具体的には参照元動画のID等が投票関連情報として含まれる。
【0049】
レース関連情報は、レースに関する情報であり、レース毎に記憶される。レース関連情報は、図7に示すように、レースのID、レースのグレイド(格付け)、開催日時、会場、出走者情報、及び投票候補情報等を含む。投票候補情報は、レースにおける着順についての予想の候補に関する情報であり、図7に示すように、候補のID、投票内容(具体的には、着順予想の内容)及びオッズ等を含む。
【0050】
的中結果情報は、ユーザが投票時に予想したレース結果について、的中結果を示す情報であり、投票毎に記憶される。的中結果情報は、図8に示すように、投票のID、投票を行ったユーザのID、投票の対象となったレースのID、予想の的中の有無、的中した場合に獲得された配当金の額(的中額)、及び、その配当金の支払い期限(払戻し期限)等を含む。
【0051】
更新部35は、記憶部34に記憶される情報を適宜更新する。例えば、動画取得部31が新たな投票支援用動画を取得した場合、更新部35は、新たに取得した投票支援用動画に関する動画関連情報を、記憶部34に追加する。また、結果取得部33が、あるレースについてレース結果の情報を取得した場合、更新部35は、上記のレースに対して行われた投票に関する投票関連情報を記憶部34から読み出し、結果取得部33が取得した情報に基づいて、それぞれの投票について的中の有無を判定する。さらに、更新部35は、その判定結果に基づいて的中結果情報やユーザ関連情報を更新し、例えば、予想が的中したユーザの勝利数、的中数及び的中額等を更新する。
【0052】
選定部36は、複数の投票支援用動画が投稿されて動画取得部31によって取得された場合に、所定の基準に基づいて複数の投票支援用動画の中から一部の投票用動画を配信候補の動画として選定する。配信候補の動画とは、ユーザγに配信する投票支援用動画の候補であり、第1実施形態では例えば三つの動画が配信候補として選定される。なお、配信候補の動画として選定される投票支援用動画の数は、特に限定されず、少なくとも一つの動画が選定されればよい。
【0053】
所定の基準は、配信候補の動画を選定する際の基準(条件)として予め設定されており、例えば、複数の投票支援用動画の各々を評価し、各動画の評価結果に応じて配信候補の動画を選定する。特に、第1実施形態では、各投票支援用動画について評価値を算出し、評価値の大小に応じて配信候補の動画を選定する。
【0054】
具体的に説明すると、選定部36は、図3に示すように、解析部36A及び評価値算出部36Bを有する。解析部36Aは、動画取得部31によって取得された複数の投票支援用動画(厳密には、現在撮影中であるリアルタイムの投票支援用動画)の各々を、動画中の音声や画像(映像)、及び記憶部34に記憶された各種の情報に基づいて解析する。第1実施形態において、解析部36Aは、動画における出演者の盛況度(例えば、出演者の言動や表情等)、動画配信日に開催されるレースに対して出演者が行った投票の状況(例えば、投票額や的中結果等)、及び出演者を支持する視聴者の規模(例えば、便乗投票を行った視聴者の人数等)の観点で各投票支援用動画を解析する。
【0055】
なお、第1実施形態では、1日(所定期間)の中でレースが複数回実施され、各回のレースに対する投票が行われると、更新部35により、記憶部34に記憶される情報が1日の中で随時更新される。これに併せて、解析部36Aは、1日の中でレースが実施される度に投票支援用動画の解析を実施して解析結果を更新する。
【0056】
評価値算出部36Bは、複数の投票支援用動画の各々について評価し、具体的には、各投票支援用動画について解析部36Aによる解析結果に応じて評価値を算出する。第1実施形態において、評価値算出部36Bは、上述した三つの観点で各投票支援用動画の評価値を算出する。また、第1実施形態では、前述したように、各投票支援用動画の解析結果が1日(所定期間)の中で随時更新され、評価値算出部36Bは、解析結果が更新されると、更新後の解析結果に基づいて各投票支援用動画についての評価値を算出し直す。
【0057】
そして、選定部36は、それぞれの投票支援用動画の評価結果(すなわち、評価値)に応じて配信候補の動画を選定し、具体的には、評価値が高い方から上位三つの投票支援用動画を配信候補の動画として選定する。
【0058】
リスト送信部37は、選定部36により選定された配信候補の動画(すなわち、評価値の高さが1~3番目である投票支援用動画)を示すリストを、ユーザγに対して送信する。具体的に説明すると、リスト送信部37は、配信候補の動画として選定された投票支援用動画について、記憶部34に記憶された情報(例えば、動画関連情報及びユーザ関連情報等)を読み出し、読み出した情報に基づいてリスト表示データを生成する。生成されたリスト表示データは、ユーザγのユーザ端末12に向けて送信され、ユーザγのユーザ端末12では、リスト表示データが受信された後に展開される。これにより、ユーザγのユーザ端末12には、図9に示す配信候補リストが表示される。
【0059】
配信候補リストには、選定された三つの配信候補の動画のそれぞれについて、その動画に関する画像情報が選択可能に表示される。動画に関する画像情報とは、配信候補の動画の一部(具体的には、フレーム画像)に基づいて作成されたサムネイル画像であってもよく、あるいは、配信候補の動画の出演者の顔写真等であってもよい。ユーザγは、配信候補の動画の一つを選択し、表示された配信候補リスト中、選択された動画の画像情報をタッチする。
【0060】
なお、配信候補リストにおいて、選定された三つの配信候補の動画のそれぞれの配置位置は、評価値の高さに応じて設定してもよく、例えば、リスト表示画面の上側から下側に向かって、評価値が高い方から順に三つの配信候補の動画を配置するとよい。
【0061】
動画配信部38は、配信候補リストに表示された配信候補の動画のうち、ユーザγによって選択された投票支援用動画を、ユーザγに向けて配信(詳しくは、リアルタイム配信)する。これにより、ユーザγは、投稿された複数の投票支援用動画のうち、評価値が高く、且つユーザγ自身が選んだ動画を視聴することができる。
【0062】
[第1実施形態に係る情報処理方法について]
次に、本発明の情報処理方法の一例として、情報処理装置10を用いてユーザγに投票支援用動画を配信する情報処理の流れ(以下、動画配信フロー)について説明する。動画配信フローは、本発明の情報処理方法を採用している。つまり、動画配信フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。
なお、以下に説明するフローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0063】
また、以下では、ある日(以下、レース開催日という)においてレースが複数回実施され、レース開催日にリアルタイム配信される投票支援用動画をユーザγに向けて配信するケースを想定する。このケースでは、投票支援用動画の出演者(詳しくは、出演者グループ)が、レース開催日に複数回実施されるレースのそれぞれについて、レース結果を予想して投票を行うこととする。
【0064】
動画配信フローは、図10に示す流れに沿って進行し、フロー中の各ステップは、主として、情報処理装置10をなすサーバコンピュータ(以下、単にコンピュータという)によって実施される。具体的に説明すると、レース開催日において所定の時刻になると、複数の出演者グループ(以下、グループA~Zという)が、それぞれ、投票支援用動画の撮影及び投稿を開始する。グループ毎に投稿される投票支援用動画は、複数の動画に相当する。コンピュータは、グループ毎の投票支援用動画を取得する(S001)。
【0065】
また、投票支援用動画の出演者を含め、各ユーザは、レース開催日における投票の受付時間帯(すなわち、レースの合間の時間帯)に、次回のレース、すなわち直後に実施されるレースの結果を予想し、その予想内容に応じた投票を行う。コンピュータは、各ユーザが行う投票に関する情報を取得する(S002)。このとき、コンピュータは、それぞれの投票が便乗投票であるか否かを判定し、便乗投票については参照元動画を特定する(S003,S004)。
【0066】
また、コンピュータは、各レースの終了後にレース結果の情報を取得し(S005)、直前の受付時間帯において行われた投票のそれぞれについて、予想が的中したか否かを判定し、予想が的中した投票については的中数等を求める(S006,S007)。このとき、コンピュータは、例えば、投票支援用動画の出演者、具体的にはグループA~Zの各々について的中数等を求める。
【0067】
一方、コンピュータは、ステップS001の開始後(すなわち、投票支援用動画を取得し始めると)、選定処理を実行する(S008)。選定処理において、コンピュータは、グループ毎に取得された投票支援用動画の中から、所定数(具体的には三つ)の動画を配信候補の動画として選定する。
【0068】
選定処理の実行後、コンピュータは、選定された配信候補の動画を示すリスト、すなわち、配信候補リストをユーザγに向けて送信する(S009)。具体的には、コンピュータが、配信候補の動画として選定された投票支援用動画に関する情報を記憶部34から読み出し、読み出した情報に基づいてリスト表示データを生成し、生成されたリスト表示データを、ユーザγのユーザ端末12に向けて送信する。ユーザγのユーザ端末12では、リスト表示データが展開されて配信候補リストが表示される(図9参照)。
【0069】
その後、ユーザγが配信候補リストに挙がった三つの投票支援用動画の中から一つ(すなわち、グループA~Zのうちの一つのグループの動画)を選んでリスト表示画面上でタッチすると、コンピュータは、ユーザγによる動画選択を受け付ける(S010)。これをトリガーとして、コンピュータは、ユーザγにより選択された投票支援用動画を、ユーザγのユーザ端末12に向けて配信し、詳しくはリアルタイム配信する(S011)。
【0070】
上記一連のステップS001~S011は、所定の終了条件が成立するまで繰り返し実施される。終了条件は、レース開催日において最終のレースが終了すること、あるいは、ユーザγがユーザ端末12にて投票用アプリを停止して投票支援用動画の視聴を終了すること等である。そして、終了条件が成立した時点で、レース開催日に実施される分の動画配信フローが終了する。
【0071】
次に、動画配信フロー中の選定工程について、図11を参照しながら詳細に説明する。
選定工程において、コンピュータは、ステップS001にてグループ毎に取得した投票支援用動画のそれぞれについて、解析処理を実行し、具体的には、第1解析処理、第2解析処理及び第3解析処理を実行する(S021)。
【0072】
第1解析処理では、各投票支援用動画について、動画における出演者(つまり、グループA~Zのそれぞれの各構成員)の音声及び画像のうちの少なくとも一方に基づいて動画中の盛況度を特定し、具体的には出演者の行動を特定する。より詳しく説明すると、第1解析処理では、複数の投票支援用動画のそれぞれについて、下記(r1)~(r3)を特定する。
(r1) 動画にて発話している人数
(r2) 出演者の発話内容(話題)
(r3) 動画における出演者の表情
【0073】
動画にて発話している人数は、動画における出演者の音声に基づいて、声紋による個人識別技術等のような公知の話者認識技術を利用することで特定することができる。なお、発話している人数は、出演者の画像中、口の動きを解析する画像処理技術を利用して特定してもよく、あるいは出演者の音声と画像の両方に基づいて特定してもよい。
出演者の発話内容は、動画中の音声に基づいて、音声認識処理及び自然言語処理を利用し、出演者の音声をテキスト(文字情報)に変換することで特定することができる。
出演者の表情は、R-CNN(Region-based CNN)、Fast R-CNN、YOLO(You only Look Once)、及びSDD(Single Shot Multibox Detector)等のような公知のオブジェクト解析アルゴリズムによって動画中の出演者を抽出し、抽出された出演者の画像に基づいて、FACS理論(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)に則った表情認識用の画像解析技術等を適用することで特定することができる。
【0074】
なお、第1解析処理では、レース開催日中、各レースの合間である投票受付時間帯における盛況度(具体的には、上記の事項r1~r3)を特定すると、より好ましい。
【0075】
第2解析処理では、各投票支援用動画について、出演者(つまり、グループA~Zのそれぞれの各構成員)がレース開催日に行った投票に関する情報を特定し、具体的には投票額や的中結果等を特定する。より詳しく説明すると、第2解析処理では、複数の投票支援用動画のそれぞれについて、下記(r11)~(r13)をグループ単位で特定する。
(r11) レース開催日における直前の回のレースでの的中数等
(r12) レース開催日内において投票支援用動画の出演者が行った複数回の投票のうち、予想が的中した投票の連続回数
(r13) レース開催日における各回の投票での投票額の変化
【0076】
レース開催日における直前の回のレースでの的中数等は、直前の回のレースにて動画の出演者の予想が的中した投票に関する数値であり、直前の回のレースが終了した後の時点で記憶部34に記憶されている情報、具体的には、投票支援用動画の出演者のユーザ関連情報、投票関連情報、及び的中結果情報に基づいて特定される。
レース開催日内における予想が的中した投票の連続回数は、記憶部34に記憶された投票支援用動画の動画関連情報、投票関連情報、及び的中結果情報に基づいて特定される。
レース開催日における投票額の変化は、レース開催日における各回のレースに対する投票での投票額の増減量であり、記憶部34に記憶された投票支援用動画の出演者のユーザ関連情報、及び投票関連情報に基づいて特定される。
【0077】
なお、第2解析処理において、レース開催日における直前の回のレースでの的中数等を特定する代わりに、あるいは、直前の回のレースでの的中数等を特定するとともに、レース開催日における現時点までの的中数等の累積値を特定してもよい。
【0078】
第3解析処理では、各投票支援用動画について、出演者を支持する視聴者の規模を特定し、具体的には、動画視聴中に便乗投票を行った視聴者の人数をグループ毎に特定する。便乗投票を行った視聴者の人数は、記憶部34に記憶された投票支援用動画の動画関連情報、及び投票関連情報に基づいて特定される。
なお、第3解析処理において、動画視聴中に便乗投票を行った視聴者の人数を特定する代わりに、あるいは、便乗投票を行った視聴者の人数を特定するとともに、動画の出演者による投票の予想内容との異同に拘わらず、動画視聴中に投票を行った視聴者の人数を特定してもよい。
【0079】
解析処理の終了後、コンピュータは、ステップS001にてグループ毎に取得した投票支援用動画のそれぞれを評価する評価処理を実行する(S022)。評価処理では、各投票支援用動画について、解析処理での解析結果に基づいて、投票支援用動画に対する評価値をグループ毎に算出する。
【0080】
解析結果に基づいて評価値を算出する手順について説明すると、第1解析処理にて動画中の発話している人数を特定したとき、その人数が複数人である場合には評価値をより高い値にする。ここで、発話している人数がグループの構成員数(すなわち、3人)である場合には、評価値が最も高くなる。ただし、これに限定されず、例えば、グループの構成員数が3人より多い人数(例えば、10人以上)である場合において、発話している人数が所定数を超えたときには逆に評価値を下げてもよい。
【0081】
また、第1解析処理にて出演者の発話内容を特定したとき、その発話内容に所定の言葉、例えばポジティブな言葉が含まれる場合には評価値をより高い値にし、反対にネガティブな言葉が含まれる場合には評価値をより低い値にするとよい。なお、ポジティブな言葉、及びネガティブな言葉は、判断用のキーワードとして、予めコンピュータに記憶しておくとよい。
【0082】
また、第1解析処理にて出演者の表情を特定したとき、その表情が所定の表情、例えば、笑顔のようなポジティブな表情である場合には評価値をより高い値とし、反対に、怒り顔や泣き顔のようなネガティブな表情である場合には評価値をより低い値とする。なお、ポジティブな表情、及びネガティブな表情は、判断用の表情パターンとして、予めコンピュータに記憶しておくとよい。
【0083】
また、第2解析処理にて直前の回のレースでの的中数等を特定したとき、的中数等の値が大きいほど評価値をより高い値とする。また、第2解析処理にて予想が的中した投票の連続回数を特定したとき、連続回数が多いほど評価値をより高い値とする。また、第2解析処理にて投票額の変化、すなわち投票額の増減量を特定したとき、前回のレースからの投票額の増加量が大きいほど評価値をより高い値とする。
【0084】
また、第3解析処理にて動画視聴中に便乗投票を行った視聴者の人数を特定したとき、その人数が多いほど評価値をより高い値とする。
【0085】
なお、評価値を算出する際には、解析処理での解析結果以外の要素を考慮に入れてもよく、例えば、投票支援用動画の現時点での視聴者数、あるいはレース開催日における視聴者数の累計値に応じて評価値を算出してもよい。
【0086】
そして、評価処理では、上記の要領で評価値を動画毎(言い換えると、出演者グループ毎)に算出する。このとき、第1解析処理の解析結果に基づく評価値と、第2解析処理の解析結果に基づく評価値と、第3解析処理の解析結果に基づく評価値と、をそれぞれ個別に算出し、これら3つの評価値を合算して最終的な評価値としてもよい。その場合には、各評価値に対して重み(ウェイト)を設定し、3つの評価値のそれぞれと対応するウェイトとの掛け合わせ、その積を合計して最終的な評価値としてもよい。
【0087】
評価処理の終了後、コンピュータは、動画毎に算出された評価値に応じて、複数の投票支援用動画の中から、所定数(例えば、三つ)の配信候補の動画を選定する(S023)。より具体的に説明すると、コンピュータは、評価値が高い方から順に所定数の投票支援用動画を配信候補の動画として選定する。
なお、これに限定されるものではなく、例えば、複数の投票支援用動画を属性(カテゴリ)別に分けて、それぞれの属性について、評価値が最も高い投票支援用動画を配信候補の動画として選定してもよい。この場合、その後にユーザγに送信される配信候補リストでは、配信候補の動画に関する情報(画像情報)がカテゴリ別に表示されるとよい。
【0088】
選定処理は、レース開催日中、上記の手順に従って繰り返し実行され、詳しくは、レース開催日において各回のレースが実施される度に実施される。つまり、レース開催日中、各回のレースが実施される度に、複数の投票支援用動画のそれぞれについて評価値が算出(更新)される。そして、各動画の評価値の更新に伴って、配信候補の動画が再度選定される。ユーザγに送信される配信候補リストについては、配信候補の動画が選定される都度、新たなリストが送信されてもよい。あるいは、ユーザγがユーザ端末12を操作して投票用アプリを起動した後に一度のみ配信候補リストを送信してもよい。この場合の配信候補リストは、アプリ起動の直前に選定された配信候補の動画を示すものとなる。
【0089】
[第2実施形態について]
第1実施形態では、評価値が高い方から順に所定数の投票支援用動画を配信候補の動画として選定することとした。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、単に評価値のみによって決めるのではなく、ユーザγによって指定された絞り込み条件を加味して配信候補の動画を選定してもよい。かかる構成(以下、第2実施形態)について説明する。なお、以下では、第2実施形態のうち、第1実施形態と相違する点を主に説明することとする。
【0090】
第2実施形態に係る動画配信フローは、第1実施形態に係る動画配信フローと概ね共通する。一方、第2実施形態に係る動画配信フローでは、配信候補の動画に対する絞り込み条件をユーザγに予め指定させ、指定された絞り込み条件を事前に取得しておく。
【0091】
絞り込み条件とは、配信候補の動画を選定する際に優先すべき事項であり、例えば、各動画の出演者の盛況度、出演者のレース開催日における的中数等、各動画の視聴中に便乗投票を行った視聴者の数等が挙げられる。さらに、動画の属性(カテゴリ)やレースの種類(レースのグレイド、タイプ、及びレース会場等)を絞り込み条件に含めてもよい。
【0092】
そして、第2実施形態に係る動画配信フロー中の選定処理では、各投票支援用動画について算出された評価値と、ユーザγによって指定された絞り込み条件と、に応じて配信候補の動画を選定する。具体的に説明すると、第2実施形態では、各投票支援用動画について評価値を算出する際に、第1解析処理の解析結果に基づく評価値と、第2解析処理の解析結果に基づく評価値と、第3解析処理の解析結果に基づく評価値と、をそれぞれ個別に算出する。そして、選定処理では、解析結果の種類毎に算出された評価値のうち、絞り込み条件と対応する評価値に応じて配信候補の動画を選定する。例えば、ユーザγが動画の出演者の盛況度を絞り込み条件として指定した場合、選定処理では、第1解析処理の解析結果(すなわち、盛況度)に基づく評価値に応じて配信候補の動画を選定する。
【0093】
以上のように、第2実施形態では、ユーザγが指定した絞り込み条件を加味して配信候補の動画を選定することにより、ユーザγの好み又は要望を反映して配信候補の動画を決めることができる。
【0094】
[第3実施形態について]
第2実施形態では、ユーザγが指定した絞り込み条件を加味することで、ユーザγの好み又は要望を反映して配信候補の動画を選定することとした。一方、ユーザγがこれまでに試聴してきた投票支援用動画の特徴を機械学習し、その学習結果を利用して配信候補の動画を選定すれば、ユーザγの好みをより正確に反映して配信候補の動画を決めることができる。かかる実施形態(以下、第3実施形態)について図12及び13を参照しながら説明する。なお、以下では、第3実施形態のうち、第1実施形態と相違する点を主に説明することとし、また、図12では、第1実施形態と共通する機能部を、第1実施形態での符号と同じ符号(すなわち、図3に記載の符号)を付して表している。
【0095】
第3実施形態に係る情報処理装置10Xは、図12に示すように、第1実施形態に係る情報処理装置10が備える機能部に加え、特徴特定部39をさらに有する。特徴特定部39は、ユーザγが過去に試聴した投票支援用動画のうち、視聴中にユーザγが投票を行った投票有り動画の特徴を学習によって特定する。より詳しく説明すると、特徴特定部39は、投票有り動画のうち、所定の動画の特徴を機械学習によって特定する。所定の動画とは、動画視聴中にユーザγが便乗投票、すなわち、当該所定の動画の出演者による投票と同じ予想内容の投票を行った動画である。
【0096】
動画の特徴は、その動画を特徴づける内容であり、具体的には、動画の出演者の属性(カテゴリ)、出演者の人数、出演者グループの構成員間の共通点、動画中における出演者の言動(盛況度)、出演者が投票するレースの種類、及び出演者が行った投票の傾向(投票数や投票額の規模)等が該当する。動画中の特徴を抽出する際には、公知のアノテーションツールを適用することができる。アノテーションツールは、対象となる動画に対して、その動画に関連するタグ情報(メタデータ)を注釈として付与するツールである。
【0097】
特徴特定部39は、ユーザγが過去に試聴した投票支援用動画の特徴(具体的には、メタデータ)と、その動画の視聴中におけるユーザγによる便乗投票の有無と、をセットとした教師データを用いて機械学習を実施する。機械学習のアルゴリズムは、特に限定されず、例えば、遺伝的プログラミング、帰納論理プログラミング、サポートベクタマシン、クラスタリング、ベイジアンネットワーク、エクストリーム・ラーニング・マシン(ELM)、及び決定木学習等が利用できる。また、ニューラルネットワークの機械学習において目的関数(損失関数)を最小化する方法としては、勾配降下法を用いてもよく、あるいは誤差逆伝播法を用いてもよい。
【0098】
第3実施形態では、図13に示すように、動画配信フロー中の選定処理において、情報処理装置10Xをなすコンピュータが特徴特定処理を実行し、その処理において、所定の動画(すなわち、ユーザγが過去に試聴した投票支援用動画のうち、動画視聴中に便乗投票を行った動画)の特徴を機械学習によって特定する(S031)。
なお、特徴特定処理は、動画配信フローの中で実行される場合に限られず、動画配信フローの実施前に実行されてもよい。
【0099】
ステップS031後の選定処理の流れは、第1実施形態と同様であり、レース開催日に投稿される複数の投票支援用動画のそれぞれについて、第1~第3解析処理を実行し(S032)、解析結果に基づいて評価値を算出し(S033)、評価値に応じて配信候補の動画を選定する(S034)。
【0100】
その後、情報処理装置10Xをなすコンピュータ(詳しくは、リスト送信部37)が、選定された配信候補の動画を示す配信候補リストを、ユーザγに対して送信するが、このとき、ステップS031で特定された動画の特徴に応じて配信候補リストを決める。具体的に説明すると、コンピュータは、評価値が高い方から順に所定数の配信候補の動画を選定すると、選定された各動画がステップS031で特定された特徴を有するかどうかを判定し、当該特徴を有する動画を配信候補リストに加える。
【0101】
つまり、第3実施形態では、評価値に応じて選定され、且つ機械学習によって特定された所定の動画の特徴を有する配信候補の動画を示す配信候補リストを、ユーザγに対して送信する。以上のように、第3実施形態では、ユーザγの好みに応じて配信候補の動画を決めることができ、詳しくは、ユーザγが過去に便乗投票を行った動画と同じ特徴を有する動画を配信候補リストに加えてユーザγに推奨することができる。
【0102】
なお、上述のケースでは、ユーザγが過去に試聴した投票支援用動画のうち、動画視聴中にユーザγが投票を行った投票有り動画の特徴を特定したが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザγが過去に試聴した投票支援用動画のうち、視聴時間が長い動画(具体的には、視聴時間が所定時間を超える動画)の特徴を特定し、その特定結果に基づいて配信候補の動画を選定してもよい。
【0103】
[その他の実施形態]
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関して、具体例を挙げて説明してきたが、上述した実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられ得る。
【0104】
上記の実施形態では、サーバコンピュータが本発明の情報処理装置の機能を発揮したが、上記サーバコンピュータが有する機能のうちの一部、例えば選定部36がユーザ端末12によって実現されてもよい。つまり、ユーザ端末12が、複数の投票支援用動画のそれぞれを出演者の盛況度及び的中数等に基づいて評価し、それぞれの評価結果に応じて配信候補の動画を選定してもよい。
【0105】
また、上記の実施形態では、複数の投票支援用動画のそれぞれを評価するにあたり、各動画を解析し、具体的には、動画における出演者の発話内容や表情等、出演者が行った投票の投票額や的中数等、及び、動画視聴中に便乗投票と行った視聴者の人数を特定した。そして、特定した解析結果(つまり、3つの観点で行った解析の結果)に応じて各投票支援用動画を評価し、詳しくは、3つの観点で行った解析結果のそれぞれに基づいて評価値を算出した。ただし、これに限定されず、上記3つの観点で行った解析結果のうちのいずれかに基づいて各投票支援用動画を評価してもよい。
【0106】
また、上記の実施形態では、所定期間に配信可能な各投票支援用動画について評価する際には、その配信期間内で得られる情報を用い、例えば、配信期間における出演者の的中数等、及び、配信期間に便乗投票を行った視聴者数等を用いることとした。つまり、上記の実施形態では、同じ出演者が出演する投票支援用動画であっても、配信期間(配信日)が変われると、評価に用いられる情報が変わるために評価(評価値)も変動することになる。ただし、これに限定されず、配信期間に影響されない固定された情報(例えば、出演者のパーソナル情報等)を用いて投票支援用動画を評価してもよい。
【0107】
また、上記の実施形態では、選定部36が複数の投票支援用動画の中から配信候補の動画を選定する際の基準(所定の基準)として、各動画の評価結果、詳しくは各動画についての評価値の大小に応じて選定することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、各動画の評価を行わず、前述した第2実施形態のようにユーザの絞り込みによって配信候補の動画を選定してもよく、あるいは、前述した第3実施形態における機械学習を用いて所定の動画の特徴を特定し、その特徴を含む投票支援用動画を配信候補の動画として選定してもよい。
【0108】
[まとめ]
本発明の情報処理装置は、所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、ユーザに対して配信する情報処理装置であって、所定の基準に基づいて複数の動画の中から一部の動画を配信候補の動画として選定する選定部と、選定された配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信するリスト送信部と、を備える。
上記の構成によれば、投票に関する複数の動画の中から、所定の基準に基づいてユーザに対して推奨し得る動画を選定し、選定された動画を配信候補の動画としてユーザに提示することで、動画を効果的にユーザに配信することができる。この結果、ユーザは、投票に関して有益な動画を視聴することができる。
【0109】
また、本発明の情報処理装置において、選定部は、動画における出演者の音声及び画像の少なくとも一方についての評価結果に応じて、複数の動画の中から配信候補の動画を選定してもよい。
上記の構成によれば、複数の動画の中から配信候補の動画を選定する際に、各動画の出演者の音声や映像についての評価結果に応じて選定するので、より適切な動画、例えば、出演者の盛況度が高い動画を配信候補としてユーザに提示することができる。
【0110】
また、上記の構成において、選定部は、複数の動画の各々について、動画にて発話している出演者の人数に基づいて評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。この場合、選定部は、複数の出演者が発話している動画の評価値を、より高い値にすると好適である。
上記の構成によれば、各動画について、当該各動画にて発話している出演者の人数に基づいて評価値を算出することで、動画の盛況度を適切に評価することができる。そして、評価値に応じて配信候補の動画を選定することにより、より適切な動画(すなわち、盛況度が高い動画)をユーザに提示することができる。
【0111】
また、上記の構成において、選定部は、複数の動画の各々について、出演者の画像から、動画における出演者の表情を特定し、特定した出演者の表情に基づいて評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。この場合、選定部は、所定の表情の出演者が映る動画の評価値をより高い値にすると好適である。
上記の構成によれば、各動画について、当該各動画における出演者の表情に基づいて評価値を算出することで、動画の盛況度をより適切に評価することができる。そして、評価値に応じて配信候補の動画を選定することで、より適切な動画(すなわち、盛況度が高い動画)をユーザに提示することができる。
【0112】
また、本発明の情報処理装置において、選定部は、動画における出演者による投票に関する情報に基づく評価結果に応じて、複数の動画の中から配信候補の動画を選定してもよい。
上記の構成によれば、複数の動画の中から配信候補の動画を選定する際に、各動画の出演者による投票の内容や的中結果等についての評価結果に応じて選定するので、より適切な動画、例えば、ユーザが投票を行う上で有益な動画を配信候補としてユーザに提示することができる。
【0113】
また、所定期間内に所定競技が複数回実施され、各回の所定競技に対して投票が行われる場合において、選定部は、複数の動画の各々について、所定期間における直前の回の所定競技にて動画の出演者の予想が的中した投票に関する数値に基づいて評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。この場合、選定部は、上記の数値が大きいほど、評価値をより高い値にすると好適である。
上記の構成によれば、各動画について、直前の回の所定競技で予想が的中した投票に関する数値(例えば、投票額や配当金等)に基づいて評価値を算出し、評価値に応じて配信候補の動画を選定するので、より適切な動画(すなわち、ユーザが投票を行う上で有益な動画)をユーザに提示することができる。
【0114】
また、選定部は、複数の動画の各々について、所定期間内において動画の出演者が行った複数回の投票のうち、予想が的中した投票の連続回数に基づいて評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。この場合、選定部は、連続回数が多いほど、評価値をより高い値にすると好適である。
上記の構成によれば、各動画について、予想が的中した投票の連続回数に基づいて評価値を算出し、評価値に応じて配信候補の動画を選定するので、より適切な動画(すなわち、ユーザが投票を行う上で有益な動画)をユーザに提示することができる。
【0115】
また、所定期間内に所定競技が複数回実施され、各回の所定競技に対して投票が行われる場合において、選定部は、複数の動画の各々について、所定期間において動画の出演者が行った各回の投票での投票額の変化(増減量)に基づいて評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。
上記の構成によれば、各動画について、当該各動画の出演者による各回の投票での投票額の変化(増減)に基づいて評価値を算出し、評価値に応じて配信候補の動画を選定するので、より適切な動画(すなわち、ユーザが投票を行う上で有益な動画)をユーザに提示することができる。
【0116】
また、本発明の情報処理装置において、選定部は、動画の視聴中に投票を行った動画の視聴者に関する情報に基づく評価結果に応じて、複数の動画の中から配信候補の動画を選定してもよい。
上記の構成によれば、複数の動画の中から配信候補の動画を選定する際に、各動画の視聴中に投票を行った視聴者の数等についての評価結果に応じて選定するので、より適切な動画、例えば、ユーザが投票を行う上で有益な動画を配信候補としてユーザに提示することができる。
【0117】
また、上記の構成において、選定部は、複数の動画の各々について、動画の視聴中に動画の出演者による投票と同じ予想内容の投票を行った視聴者の人数に基づいて評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。
上記の構成によれば、各動画について、動画の出演者による投票と同じ予想内容の投票(つまり、便乗投票)を行った視聴者の人数に基づいて評価値を算出し、評価値に応じて配信候補の動画を選定するので、より適切な動画(すなわち、ユーザが投票を行う上で有益な動画)をユーザに提示することができる。
【0118】
また、所定競技の実施時間帯と投票の受付時間帯とが交互に繰り返される場合において、選定部は、複数の動画の各々について、投票の受付時間帯での動画の評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。
上記の構成によれば、各動画について、投票の受付時間帯での動画の評価値を算出する。ここで、投票の受付時間帯では、動画の出演者が投票を行ったり盛り上がっていたりする。したがって、投票の受付時間帯での動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定することにより、より適切な動画、すなわち、盛況度が高い動画やユーザが投票を行う上で有益な動画をユーザに提示することができる。
【0119】
また、所定期間内に所定競技が複数回実施され、各回の所定競技に対して投票が行われる場合において、選定部は、所定期間内にてリアルタイム配信される複数の動画の各々について、所定期間の中で各回の所定競技が実施される度に動画の評価値を算出し、それぞれの動画の評価値に応じて配信候補の動画を選定してもよい。
所定期間内で各回の所定競技が実施されると、それに伴って、動画の評価結果が変動することがある。上記の構成では、そのことを踏まえて、各回の所定競技が実施される度に各動画の評価値を算出し、評価値に応じて配信候補を選定する。これにより、現時点での評価値に基づいて配信候補の動画を選定することができるので、現時点で推奨し得る動画を効果的にユーザに配信することができる。
【0120】
また、本発明の情報処理装置において、ユーザが過去に試聴した動画のうち、視聴中にユーザが投票を行った投票有り動画の特徴を学習によって特定する特徴特定部を有し、リスト送信部は、選定部によって選定され、且つ特徴特定部によって特定された特徴を有する配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信するとよい。
上記の構成によれば、ユーザが過去に試聴し且つ視聴中に投票を行った動画(投票有り動画)の特徴を特定し、ユーザに対して配信候補の動画を提示する際には、投票有り動画の特徴を反映させる。これにより、ユーザの好みや志向を踏まえて配信候補の動画をユーザに提示することができる。
【0121】
また、上記の構成において、特徴特定部は、投票有り動画のうち、所定の動画の特徴を特定してもよい。この場合、所定の動画は、所定の動画の視聴中にユーザが所定の動画の出演者による投票と同じ予想内容の投票を行った動画であるとよい。
上記の構成によれば、ユーザが出演者による投票と同じ予想内容の投票(すなわち、便乗投票)を行った投票有り動画の特徴を特定し、ユーザに対して配信候補の動画を提示する際には、その特徴を反映させる。これにより、ユーザの志向(投票に関する考え方)を踏まえて配信候補の動画をユーザに提示することができる。
【0122】
また、本発明の情報処理方法は、所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、ユーザに対して配信する情報処理方法であって、コンピュータが、所定の基準に基づいて複数の動画の中から一部の動画を配信候補の動画として選定し、コンピュータが、選定された配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信することを特徴とする。
上記の情報処理方法を用いることにより、投票に関する動画を効果的にユーザに配信することができ、ユーザは、投票に関して有益な動画を視聴することができる。
【0123】
また、本発明のプログラムは、所定競技の結果を予想して行われる投票に関する動画を、ユーザに対して配信するためのプログラムであって、コンピュータに、複数の動画の中から一部の動画を配信候補の動画として選定させ、選定された配信候補の動画を示すリストを、ユーザに対して送信させるプログラムである。
上記のプログラムをコンピュータに実行させることで、投票に関する動画を効果的にユーザに配信することができるようになり、ユーザは、投票に関して有益な動画を視聴することができる。
【符号の説明】
【0124】
10,10X 情報処理装置
12 ユーザ端末
14 通信回線網
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インタフェース
24 ストレージ
25 バス
31 動画取得部
32 投票取得部
33 結果取得部
34 記憶部
35 更新部
36 選定部
36A 動画解析部
36B 評価値算出部
37 リスト送信部
38 動画配信部
39 特徴解析部
S 情報処理システム
図1
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