(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074047
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】対話型リマインダ・コンパニオン
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/22 20180101AFI20220510BHJP
【FI】
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021174055
(22)【出願日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】17/084,651
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503113186
【氏名又は名称】ホンダ リサーチ インスティテュート ヨーロッパ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Honda Research Institute Europe GmbH
(71)【出願人】
【識別番号】521464868
【氏名又は名称】スプラウテル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Sproutel Inc.
【住所又は居所原語表記】60 Valley St STE 105, Providence, RI 02909, USA
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイスヴァンゲ,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シュムドリッヒ,イェンス
(72)【発明者】
【氏名】ホロヴィッツ,アーロン
(72)【発明者】
【氏名】シュワルツ,ジョエル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ある行動を行うことを人に思い出させるためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】システムは、種々の挙動を実行するように構成されたロボットを備え、行動及びそれに対応するトリガ条件はユーザによって設定され、種々の挙動から、当該行動に割り当てられる第1の挙動を選択し、人を感知し、センサ情報に基づいて当該行動がトリガ条件に従って人によって行われるか否かを判定する。ロボットは、当該行動がトリガ条件に従って人によって行われない場合、選択された挙動を実行し、選択された挙動が実行された後または実行される間に、センサから導出された情報に基づいて人の行動が判定されて、種々の挙動から第2の挙動が選択される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの行動を行うことを人(1)に思い出させるためのシステムであって、
種々の挙動を実行するように構成されたロボット(10)と、
ユーザにより、前記少なくとも1つの行動およびそれに対応するリマインダのトリガ条件を設定するための設定手段(9)と、
前記種々の挙動から、前記ユーザによって設定された前記少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択する選択手段(8)と、
少なくとも前記人(1)を感知する少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)と、
前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された情報に基づいて、前記少なくとも1つの行動が前記トリガ条件に従って前記人(1)によって行われるか否かを判定する判定手段(8)と、を備え、
前記ロボット(10)は、前記少なくとも1つの行動が前記トリガ条件に従って前記人(1)によって行われない場合、前記選択された挙動を実行するように構成され、
前記判定手段(8)は、前記選択された挙動が実行された後または実行される間に、前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された前記情報に基づいて、前記人(1)によって行われた行動を判定するように構成され、
前記選択手段(8)は、前記種々の挙動から、前記判定された行動に割り当てられる第2の挙動を選択するように構成される、システム。
【請求項2】
前記第1の挙動は、前記ロボット(10)の要求を示し、前記要求を満たすために必要な行動は、前記少なくとも1つの行動に関係している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの行動は、前記ロボット(10)との対話ではなく、前記判定手段(8)は、前記選択された挙動が実行された後または実行される間に、前記判定された行動が前記少なくとも1つの行動であるか否か、および/または、前記判定された行動が、前記少なくとも1つの行動を象徴する前記ロボット(10)との対話である所定の行動であるか否かを判定するように構成される、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記判定された行動が前記少なくとも1つの行動または前記所定の行動であるとき、前記選択手段(8)は、承認信号を表す挙動またはリマインダを表さない挙動を、前記第2の挙動として選択するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記判定された行動が前記少なくとも1つの行動でなく、前記所定の行動でもないとき、前記選択手段(8)は、前記第1の挙動の少なくとも一部がより高い強度で実行されるという点で前記第1の挙動と異なる挙動、または警告信号を表す挙動を、前記第2の挙動として選択するように構成される、請求項3または4に記載のシステム。
【請求項6】
前記人が前記少なくとも1つの行動を行っていない時間の量を示す前記判定手段(8)の結果を記憶する記憶手段、をさらに備え、
前記ロボット(10)が、前記第1の挙動の少なくとも一部分および/または前記第2の挙動を異なる強度で実行し、前記少なくとも一部分の前記強度を、前記人(1)が前記少なくとも1つの行動を行っていない前記時間の量に基づいて適合するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記判定手段(8)が、前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された前記情報に基づいて前記人(1)の現在の状態を判定し、前記現在の状態に基づいて、前記第1の挙動または前記第2の挙動が、前記トリガ条件を基準としてより早い時間またはより遅い時間に実行されるべきか否かを判定するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記判定手段(8)が、前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された前記情報に基づいて前記人の現在の状態を判定するように構成され、
前記ロボット(10)が、前記第1の挙動の少なくとも一部分および/または前記第2の挙動を異なる強度で実行し、前記少なくとも一部分の前記強度を、前記判定された状態に基づいて設定するように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記判定手段(8)が、前記人(1)の感情状態、前記人(1)の生理学的状態、前記人(1)によって行われた行動、および/または前記人(1)の所定の緊急状態を判定するように構成される、請求項7または8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の挙動および/または前記第2の挙動を実行するために、前記ロボット(10)が、前記ロボット(10)の環境内の所定の位置に移動する、所定の経路上を移動する、所定の速度プロファイルで移動する、所定の姿勢を行う、所定の画像および/もしくは文を表示する、所定の音声を出力する、前記ロボット(10)の前記環境内にある物体との所定の対話を行う、ならびに/または、所定の色のおよび/もしくは所定の強度の光を出力するように構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記種々の挙動を実行するために、前記ロボット(10)が、前記ロボット(10)の前記環境内の種々の位置に移動する、種々の経路上を移動する、種々の速度プロファイルで移動する、種々の姿勢を行う、種々の画像および/もしくは文を表示する、種々の音声を出力する、前記物体との種々の対話を行う、ならびに/または、種々の色のおよび/もしくは種々の強度の光を出力するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ロボット(10)が、前記第1の挙動および/または前記第2の挙動を実行するために、前記人(1)のところまで移動する、または前記人が前記ロボット(10)のところに到達するのを待つように構成される、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記判定手段(8)が、前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された前記情報に基づいて、前記少なくとも1つの行動が前記条件に従って他の人によって行われるか否かを判定するように構成され、
前記ロボットは、前記少なくとも1つの行動が前記条件に従って前記人および前記他の人のどちらによっても行われない場合、前記選択された挙動を実行するように構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記トリガ条件は、前記少なくとも1つの行動が、
- 特定の1つもしくは複数の時間に、
- 特定の頻度で、
- 特定の行動もしくは特定の一連の行動が前記人によって行われた後、行われる前もしくは行われる最中に、
- 特定の挙動が前記ロボット(10)によって実行された後もしくは実行される前に、および/もしくは
- 特定の期間内に、
行われることを定め、ならびに/または
前記トリガ条件は、
- 前記少なくとも1つの行動を行う際の猶予期間、および/もしくは
- 重要性もしくは緊急性に関する前記少なくとも1つの行動の優先度
を定める、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
種々の挙動を実行するように構成されたロボット(10)を使用して、少なくとも1つの行動を行うことを人(1)に思い出させるための方法であって、
ユーザが、前記少なくとも1つの行動およびそれに対応するリマインダのトリガ条件を設定するステップと、
前記種々の挙動から、前記ユーザによって設定された前記少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択するステップと、
少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)によって少なくとも前記人(1)を感知するステップと、
前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された情報に基づいて、前記少なくとも1つの行動が前記トリガ条件に従って前記人(1)によって行われるか否かを判定するステップと、
前記少なくとも1つの行動が前記トリガ条件に従って前記人(1)によって行われない場合、前記ロボット(10)が前記選択された挙動を実行するステップと、
前記選択された挙動が実行された後または実行される間に、前記少なくとも1つの感知手段(3、4、6、7、14)から導出された前記情報に基づいて、前記人(1)によって行われた行動を判定するステップと、
前記種々の挙動から、前記判定された行動に割り当てられる第2の挙動を選択するステップと、
前記ロボットが前記第2の挙動を実行するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特定の行動を行うことを人に思い出させるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者介護では、人が、薬を服用する、歯を磨く、外に出る、何かを飲むなどの様々な作業を特定の時間または事象時に行うのを支援するシステムが存在する。例えば、ユーザが物を食べているときにそのことを検出し、薬を服用することをユーザに思い出させる服薬リマインダシステムが米国特許出願公開第20160005299(A1)号に記載される。
【0003】
さらに、米国特許出願公開第20160324726(A1)号は、患者が一回分の服用を飲み忘れた場合、または服用時刻の後の薬の合計重量の変化が所定の量と一致しない場合に警告を生成する薬箱を開示する。
【0004】
しかし、警告、音声情報、または表示情報のみを出力し、それにより直接の応答を要求するリマインダシステムは、応答する正確な時点をユーザ自身が決定することを容易に支援するものではない。また、この形態のリマインダは、決まった手順を容易に訓練することを助けるものではなく、作業の必要性の認識を促進するものでもない。
【0005】
米国特許第9390626(B1)号は、対話型の玩具であって、慢性疾患の症状を示し、偽の薬を使用したその症状の治療に反応することによって人間の患者に感情移入を生じさせ、その慢性疾患の治療を訓練する対話型の玩具を開示する。
【0006】
しかし、この対話型の玩具は、プログラムされた慢性疾患に対応する症状を生成するに過ぎず、特定の時間に特定の行動を行うことを患者に思い出させるようには設計されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、特定の行動を行うことを人に思い出させるためのシステムおよび方法の性能を改良することである。この目的は、独立請求項に係る本開示によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、特定の行動を行うことを人に思い出させるためのシステムおよび方法を提供する。
【0009】
少なくとも1つの行動を行うことを人に思い出させるための本発明に係るシステムは、種々の挙動を実行するように構成されたロボットと、ユーザにより、少なくとも1つの行動およびそれに対応するリマインダのトリガ条件を設定するための設定手段と、種々の挙動から、ユーザによって設定された少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択する選択手段と、少なくとも当該人を感知する少なくとも1つの感知手段と、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、当該少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われるか否かを判定する判定手段と、を備える。
【0010】
少なくとも1つの行動を行うことを人に思い出させるための本発明に係る方法は、種々の挙動を実行するように構成されたロボットを使用し、以下のステップを含む。
【0011】
- ユーザが、少なくとも1つの行動およびそれに対応するリマインダのトリガ条件を設定するステップ;
【0012】
- 種々の挙動から、ユーザによって設定された少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択するステップ;
【0013】
- 少なくとも1つの感知手段によって少なくとも上記人を感知するステップ;
【0014】
- 少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、上記少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われるか否かを判定するステップ;
【0015】
- 上記少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われない場合、ロボットが選択された挙動を実行するステップ;
【0016】
- 選択された挙動が実行された後または実行される間に、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、人によって行われた行動を判定するステップ;
【0017】
- 種々の挙動から、判定された行動に割り当てられる第2の挙動を選択するステップ;および
【0018】
- ロボットが第2の挙動を実行するステップ。
【0019】
本発明について、以下で特に添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の例示的実施形態に係るシステムを示す図である。
【
図2】
図1に示されるロボットのブロック図である。
【
図3】
図1に示されるシステムのブロック図である。
【
図4】本発明に係るロボットを使用して少なくとも1つの行動を行うことを人に思い出させるための方法を説明する簡略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
少なくとも1つの行動を行うことを人に思い出させるための本発明に係るシステムは、種々の挙動を実行するように構成されたロボットと、ユーザにより、少なくとも1つの行動およびそれに対応するリマインダのトリガ条件を設定するための設定手段と、種々の挙動から、ユーザによって設定された少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択する選択手段と、少なくとも当該人を感知する少なくとも1つの感知手段と、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、当該少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われるか否かを判定する判定手段と、を備える。
【0022】
ロボットは、上記少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われない場合、選択された挙動を実行するように構成され、判定手段は、挙動が実行された後または実行される間に、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、人によって行われた行動を判定するように構成され、選択手段は、種々の挙動から、判定された行動に割り当てられる第2の挙動を選択するように構成される。
【0023】
本発明によれば、人がトリガ条件に従って行動を行わない場合に、システムによってリマインダが生成され、ロボットは、行われなかった行動に割り当てられた挙動を実行することによってそのリマインダを人またはその協力者に伝達する。ロボットが自身の挙動を通じて伝達するため、ロボットは、多くの感覚を刺激し、集中力をほとんど必要とせず、行動を行うための決まった手順を訓練するのを助け、孤独感および社会的孤立感を防止する。
【0024】
人に思い出させ得る行動は、薬を服用すること、寝ること、食べること、特定の食べ物を食べること、飲むこと、面会のために出かけること、特定の人に電話をすること、手を洗うこと、シャワーを浴びること、歯を磨くこと、散歩に行くこと、体もしくは頭の体操をすること、着替えること、掃除をすること、本物のペットに餌をやること、植物に水をやること、料理をすること、および/または客を待つことであり得る。
【0025】
挙動は、人によって行われるべき行動を象徴することができ、またはロボットの要求もしくは症状を示し、その要求を満たすまたはその症状を軽減するために必要な人の行動(例えばロボットとの特定の対話)は、上記行動に関係している。このようにして、ロボットは、人が自分のためにその行動を行うことを促す。
【0026】
ロボットの要求およびそれに対応する挙動の例は、以下であり得る。
【0027】
- 服薬の要求 → くんくん鳴く;
【0028】
- 散歩に行く要求 → 入口のドアに移動する/ドアを引っかく;
【0029】
- 飲む要求 → 息を切らす、瓶のところ/周りに移動する;
【0030】
- 着替える要求 → 震える、人間の現在の衣服を引っ張る;
【0031】
- 植物に水をやる要求 → 悲しそうな顔をして植物の前に座る;および/または
【0032】
- 規則的に飲むスケジュールを守る要求 → 概してゆっくりと移動する。
【0033】
要求を満たす人間-ロボット間の対話の例は、以下であり得る。
【0034】
- 服薬の要求 → ロボットに薬のQRコード(登録商標)を見せる
【0035】
- 食べる要求 → ロボットの口のプラグを通じてロボットを充電する
【0036】
- 寝る要求 → ロボットを寝台に入れる
【0037】
- 体操の要求 → ロボットに取って来させるボールを投げる
【0038】
- 飲む要求 → ロボットが対話することのできる瓶のような物体(同時に加湿器としても機能し得る)に水を満たす、または → ロボットの前でコップの水を飲む、または → 例えば、つまみを開く、棚からコップを取り出す、もしくは冷蔵庫を開けるなど、飲むことに関係する何らかの行為を行う。
【0039】
ユーザ(消費者)によって選択可能な行動/リマインダ、ロボットの要求、対応する挙動および/またはそれに対応する要求を満たすための人-ロボット間対話のすべてまたは一部は、製造者によって決定/記憶することができ、および/またはユーザ(消費者)によって手動で設定/適合することができる。代替的にまたは追加として、対応する挙動および/または対応する人-ロボット間対話は、人-ロボット間対話および/またはリマインダの成功率(行動がそれぞれのロボット挙動および/またはそれぞれの人-ロボット間対話によって促されたときにリマインダ条件に従って行動が行われる時間の量)で訓練された機械学習法によって決定することができる。
【0040】
種々の挙動から、ユーザによって設定された少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択する工程は、選択された行動に基づいて行われる自動的な工程(すなわち、「服薬」のリマインダ→「くんくん鳴く」のような、当初のプログラマ/製造者によって実装されるテーブルもしくは論理を通じて)であっても、または操作デバイスもしくは設定手段を通じてユーザによって手動で設定されてもよい。
【0041】
別の例示的実施形態では、少なくとも1つの行動はロボットとの対話ではなく、判定手段は、選択された挙動が実行された後または実行される間に、判定された行動が上記少なくとも1つの行動であるか否か、および/または、判定された行動が、上記少なくとも1つの行動を象徴する/示すロボットとの対話である所定の行動であるか否かを判定するように構成される。
【0042】
また、判定された行動が上記少なくとも1つの行動または所定の行動であるとき、選択手段は、承認信号を表す挙動またはリマインダを表さない挙動を、第2の挙動として選択するように構成される。したがって、ロボットは、特定の仮想の要求(例えば空腹)または現実の要求(例えば充電)の存在とそれが満たされることの両方を、専用の挙動を通じて示すことができる。
【0043】
一方、判定された行動が上記少なくとも1つの行動でなく、所定の行動でもないとき、選択手段は、警告信号を表す挙動、または第1の挙動の少なくとも一部がより高い強度で実行されるという点で第1の挙動と異なる挙動を、第2の挙動として選択するように構成され得、ここで、挙動が移動、音声、および/または視覚的表現を伴う場合、移動はより高いスピードで行うことができ、音声はより高い音量および/もしくは頻度で出力することができ、視覚的表現は、より高い輝度、コントラストおよび/もしくは色強度で出力することができ、または、移動/表現の間に特定の信号(音響および/もしくは視覚的)がロボットによって追加的に出力され得る。このようにして、システムは、より効果的になるように挙動を適合する。
【0044】
代替的にまたは追加として、システムは、人の現在の状態/行動を認識し、それを使用して、リマインダがいつ有効であるか、および/またはどのようにリマインダ挙動をより効果的になるように適合するかを評価することができる。
【0045】
別の例示的実施形態では、挙動(例えばロボットの要求)および/または関係する挙動の強度は、人がそれぞれの行動を行っていない時間の量に基づいて選択することができる。そのために、システムは、人が上記少なくとも1つの行動を行っていない時間の量を示す判定手段の結果を記憶する記憶手段をさらに備えることができ、ロボットは、第1の挙動の少なくとも一部分および/もしくは第2の挙動を異なる強度で実行し、この少なくとも一部分の強度を、人が上記少なくとも1つの行動を行っていない時間の量に基づいて適合するように構成され、ならびに/または、選択手段が、一定の期間にわたる、思い出させられた行動のうち遂行されたもしくは遂行されていない数に合わせて挙動を適合するために、上記少なくとも1つの行動に割り当てられた種々の挙動から、人が上記少なくとも1つの行動を行っていない時間の量に基づいて第1の挙動および/もしくは第2の挙動を選択する。
【0046】
人の現在の状態、場所、または行動に関する情報を使用して、あるリマインダ条件が満たされるかどうかを判定し、および/または、リマインダに最適なもしくは不適当な瞬間を判定し、例えば、電話中には人の邪魔をせず、通話の後または前にリマインダを生成するようにすることができる。このために、判定手段は、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、人の現在の状態、場所、および/または行動を判定し、現在の状態、場所、および/または行動に基づいて、第1の挙動または第2の挙動が、トリガ条件を基準としてより早い時間またはより遅い時間に実行されるべきか否かを判定するように構成される。判定手段は、現在の状態、場所、および/または行動が、人が邪魔されるべきでない所定の/指定された状態、場所、および/または行動に対応するか否かを判定するように構成され得る。
【0047】
代替的にまたは追加として、現在の状態に関する情報を使用して、例えば、ロボットに関する人の注意を判定し、その注意(現在の状態)に従ってリマインダを適合することができ、ここで、ロボットは、第1の挙動の少なくとも一部分および/または第2の挙動を異なる強度で実行し、この少なくとも一部分の強度を、判定された状態に基づいて設定するように構成される。
【0048】
また、判定手段は、人の感情状態、人の生理学的状態、人によって行われた行動、および/または人の所定の緊急状態を判定して、リマインダに最適な時間を判定する、および/または強度を設定するように構成され得る。
【0049】
ロボットは、コンパニオンデバイスとして、すなわち、例えば、心地よい触覚を与えるカバー、動物のような形状、目や口などの顔の造作、頭を回す、まばたきをする、横になるなどの「自然な」動きパターン、ごろごろ言う、息を切らす、ぶつぶつ言う、キーキー鳴くなどの動物のような音声、および、なでる、可愛がる、名前を呼ぶといった単純な対話に対する挙動反応を通じて人によって「ペット」として知覚できるように、設計することができる。
【0050】
別の例示的実施形態では、ロボットは、いくらかの自律性を示し、自ら歩いて/走行して人の環境(例えばアパート)内の異なる場所に到達することができ、特定の物体と対話することができ、一般に何らかの形態の連続的な挙動を示すことができる。
【0051】
第1の挙動および/または第2の挙動を実行するために、ロボットは、ロボットの環境(例えばアパート)内の所定の位置に移動する、所定の経路上を移動する、所定の速度プロファイルで移動する、所定の姿勢を行う、所定の画像および/もしくは文を表示する、所定の音声を出力する、ロボットの環境内にある物体との所定の対話を行う、ならびに/または、所定の色のおよび/もしくは所定の強度の光を出力するように構成され得る。
【0052】
種々の挙動を実行するために、ロボットは、ロボットの環境内の種々の位置に移動する、種々の経路上を移動する、種々の速度プロファイルで移動する、種々の姿勢を行う、種々の画像および/もしくは文を表示する、種々の音声を出力する、物体との種々の対話を行う、ならびに/または、種々の色のおよび/もしくは種々の強度の光を出力するように構成され得る。
【0053】
人が挙動を知覚できることを確実にするために、ロボットは、第1の挙動および/または第2の挙動を実行するために、人のところまで移動する、または人がロボットのところに到達するのを待つように構成され得る。
【0054】
薬ならびに他の物品およびサービスが他の人によって当該人に与えられ得ることを考慮するために、判定手段は、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、少なくとも1つの行動が条件に従って他の人によって行われるか否かを判定するように構成することができ、ロボットは、少なくとも1つの行動が条件に従って当該人および他の人のどちらによっても行われない場合、選択された挙動を実行するように構成される。判定手段は、少なくとも1つの感知手段から導出された情報を使用して、音声認識および/または顔認識に基づいて当該人および/または他の人を判定/識別するように構成され得る。
【0055】
ロボットの一部であるか、またはコンピュータ/スマートフォン上のアプリもしくはプログラムであるかのいずれかのインターフェースが、ユーザ(例えば当該人)が、スケジュール情報(頻度、時間、事象など)を、いくつかの選択肢(例えば、服薬、食べること、寝ること)のうちの望まれる行動および任意で猶予期間または重要性/緊急性パラメータと組み合わせるいくつかのリマインダ規則を、トリガ条件として定義するための手段を提供する。
【0056】
別の例示的実施形態では、トリガ条件は、少なくとも1つの行動が、特定の1つもしくは複数の時間に、特定の頻度で、特定の行動もしくは特定の一連の行動が人によって行われた後、行われる前もしくは行われる最中に、特定の挙動がロボットによって実行された後もしくは実行される前に、および/もしくは、特定の期間内に、行われることを定めることができ、ならびに/または、トリガ条件は、少なくとも1つの行動を行う際の猶予期間、および/もしくは、重要性もしくは緊急性に関する少なくとも1つの行動の優先度を定める。
【0057】
人を感知するために、固定センサ、モバイルセンサ(例えばスマートウォッチやスマートフォン内のセンサ)、または作動されているデバイス(例えばスマート住宅システムの機器)を示す信号が使用され得る。別の例示的実施形態では、感知手段の少なくとも1つが、人によって制御可能なデバイスの動作状態を検出するように構成される。
【0058】
以下のセンサタイプが使用され得る。
【0059】
- 3Dカメラ、能動(「パン・チルト・ズーム」)カメラ、IRカメラのようなカメラ;
【0060】
- マイクロフォン
【0061】
- 皮膚導電センサ、EMG、EEG、電極、光学心拍センサ、温度センサのような生理学的センサ;
【0062】
- 磁気スイッチセンサ、近接センサ(例えば超音波)、動きセンサ(例えば光学式)、圧力センサ(例えば圧電);および/または
【0063】
- 画面上選択などのための仮想センサ。
【0064】
ロボットの例示的挙動は以下であり得る。
【0065】
- 例えば人、薬棚、水差しなどの物体によって画定される、または例えば洗面器、入口のドアなどの部屋に関連する場所によって画定される、特定の位置に座る;
【0066】
- 例えば、微笑む、あくびをする、目を閉じるなどの顔の表情;
【0067】
- 例えば手を振るなどのジェスチャ、または横になる、伸びをするなどの身体姿勢;
【0068】
- 歩き回る、飛び上がる、飛び降りる、向きを変える、踊るなどの一般的行動;
【0069】
- 碗から食べる、壁を引っかく、ボールで遊ぶといった特定の行動;
【0070】
- 色を変える、その表示をオン/オフする;および/または
【0071】
- 笑う、荒い呼吸をする、いびきをかく、ごろごろ言うなどの音響表現。
【0072】
本明細書に記載される設定手段、選択手段および/または判定手段の機能は、個々のハードウェア回路を使用して、プログラムされたマイクロプロセッサもしくは汎用コンピュータと併せて機能するソフトウェアを使用して、特定用途集積回路(ASIC)を使用して、および/または1つもしくは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して、実装されてよい。さらに、設定手段、選択手段および/または判定手段は、処理装置(例えばコンピュータ)またはロボットの一部であり得る。
【0073】
少なくとも1つの行動を行うことを人に思い出させるための本発明に係る方法は、種々の挙動を実行するように構成されたロボットを使用し、以下のステップを含む。
【0074】
- ユーザが、少なくとも1つの行動およびそれに対応するリマインダのトリガ条件を設定するステップ;
【0075】
- 種々の挙動から、ユーザによって設定された少なくとも1つの行動に割り当てられる第1の挙動を選択するステップ;
【0076】
- 少なくとも1つの感知手段によって少なくとも上記人を感知するステップ;
【0077】
- 少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、上記少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われるか否かを判定するステップ;
【0078】
- 上記少なくとも1つの行動がトリガ条件に従って人によって行われない場合、ロボットが選択された挙動を実行するステップ;
【0079】
- 選択された挙動が実行された後または実行される間に、少なくとも1つの感知手段から導出された情報に基づいて、人によって行われた行動を判定するステップ;
【0080】
- 種々の挙動から、判定された行動に割り当てられる第2の挙動を選択するステップ;および
【0081】
- ロボットが第2の挙動を実行するステップ。
【0082】
同じ特徴部は、図面中で同じ参照符号によって表される。
【0083】
図1は、本発明の例示的実施形態に係るシステムを示し、このシステムは、アパート2内の人1に、特定の行動を行うことを思い出させる。
図1に示されるシステムは、居間の中のエリアを撮影するカメラ3、寝室のベッド5に設置された圧力センサ4、台所に設置されたマイクロフォン6、人1の手首に着用されるスマートウォッチ7、コンピュータのような処理装置8、操作デバイス9(例えばPC、スマートフォン、タブレット)、および無線接続によって処理装置8に接続され、所与の事前に定められた時刻に、または一定の時間にわたって特定の行動を検出しなかった後に、関係する要求を自身の挙動を通じて反映することにより、自己ケアに関する行動を人1に思い出させるロボット10を備える。
【0084】
マイクロフォン5は、料理する、食べる、歩行する、大きな笑い声、および話をするといった人1の行動から発生する音を検出し、検出された音を、無線周波数通信またはケーブルを介して処理装置8に送信するように構成される。カメラ3は、居間にいる人1から画像信号を生成し、その画像信号を、無線周波数通信またはケーブルを介して処理装置8に送信する。圧力センサ4は、人1がベッド5にいるか否かを示す圧力信号を生成し、その圧力信号を、無線周波数通信またはケーブルを介して処理装置8に送信する。スマートウォッチ7は、周辺光センサ、3軸加速度計、心拍数モニタ、および測位システム(屋内および/またはGPS)のような複数のセンサを備え、それらのセンサによって生成されたデータを、無線周波数通信を介して処理装置8に送信するように構成される。
【0085】
操作デバイス9は、特定の行動およびそれに対応するトリガ条件をユーザ(例えば、人1、家族、または看護する医師)によって設定するために、処理装置8および/またはロボット10に接続することが可能であり、処理装置8またはロボット10が、操作デバイス9に表示されるグラフィカルユーザインターフェースを生成する。ユーザによって設定された行動およびトリガ条件は、処理装置8に記憶され、処理装置8は、ユーザによって設定された行動ごとに、それぞれの行動を行うことを人1に思い出させるロボット10の挙動を選択する。挙動は、ユーザによって選択可能な各行動に挙動を割り当てるテーブルに基づいて選択することができる。代替的にまたは追加として、1つの行動に挙動のグループを割り当ててもよく、その場合、処理装置8は、人1の現在の状態(例えば、注意を払っていない、人1の位置および環境)および/またはトリガ条件(例えば、重要性、時間)に基づいてグループから挙動を選択する。
【0086】
グラフィカルユーザインターフェースで、ユーザは、テーブルに含まれる行動の1つまたは複数、対応するトリガ条件(リマインダスケジュール設定)、および行動の少なくとも一部について、リマインダが常に生成されるか、それともトリガ条件に従ってその行動が人1によって行われない場合にのみ生成されるかを選択することができる。
【0087】
ロボット10は、コンパニオンデバイス(例えば犬)として設計され、自ら歩いてアパート2内の異なる場所に到達することができる。また、ロボットデバイス10は、タッチまたは音声に応答した専用の挙動など、人1とのリマインダのない対話を示すように設計することができる。
【0088】
図2は、処理装置8に接続されたロボット10のブロック図を示す。ロボット10は、実行されるべき挙動を示す情報を処理装置8から受信する送受信手段11(例えばWLANアダプタ)、顔の象徴的表現を表示するように構成されたディスプレイ12、音声を出力するスピーカ13、ロボット10の環境(人1を含む)を感知するカメラ14、電動の脚15、電動の腕16、電動のしっぽ17、ロボット10との人1の対話(タッチ)を検出するタッチセンサ18、ならびに、選択された挙動を実行するために、ディスプレイ12、スピーカ13、電動の脚15、電動の腕16および電動のしっぽ17を制御する制御手段19を備える。カメラ14およびタッチセンサ18から導出された情報は、処理装置8に送信される。
【0089】
処理装置8は、カメラ3、14、圧力センサ4、マイクロフォン6、タッチセンサ18、およびスマートウォッチ7によって自動的に生成されるセンサデータに基づいて、選択された行動および条件に関連する人1の特定の状態を継続的に判定する。例えば、「一日に二回、食事前に第1の薬を服用する」、「就寝前に第2の薬を服用する」、および「少なくとも8時間寝る」という行動がユーザによって選択された場合、少なくとも、状態「料理している」、「食べている」、「薬を服用している」および「寝ている」が判定され、処理装置8は、センサデータ中で、それらの状態に割り当てられた特定の特性を検出する。
【0090】
詳細には、生理学的状態「寝ている」および「起きている」は、圧力センサ6の圧力信号およびスマートウォッチ9によって測定された心拍数に基づいて検出することができ、状態「料理している」、「食べている」、および「薬を服用している」は、カメラ3、14によって撮影された画像およびマイクロフォン6によって捕捉された音に基づいて、画像処理および音声処理によって推定することができる。
【0091】
各状態(状態クラス)について、それぞれの状態(状態クラス)を実際に行っている人のラベル付けされた音および/または画像(映像)を用いて訓練された機械学習法によって、1つまたは複数の特性が決定され得る。処理装置8は、その機械学習法を行うことができ、そこでは、状態とそれに対応する特性または学習データが、操作デバイス9によって入力される。
【0092】
ロボット10の挙動は、ユーザによって設定された行動を人1に思い出させるように選択され、挙動は、人1に対してロボット10の要求を示し、その要求を満たすために必要なロボット10との人1の対話は、ユーザによって設定された行動に関係している。このようにして、例えば薬をロボット10のカメラ14に提示するという対話は、その薬を自分のために服用することを人1に思い出させる。これを確実にするために、処理装置8は、センサ信号に基づいて対話を評価し、対話が正しくない場合、および/または人1が自分のために薬を服用しない場合は、挙動が、より高い強度でロボットによって二度目に実行される。代替として、ロボット10は、スピーカ13を介して警告を与える、またはディスプレイ12に薬を表示することができる。対話が正しい、および/または人1が自分のために薬を服用した場合、ロボット10が微笑む、および/またはしっぽを振る挙動が実行される。処理装置8は、一定の期間にわたる、遂行されたもしくは遂行されていない正しい対話の数、および/または思い出させられた行動のうち遂行されたもしくは遂行されていない数を判定することができる。この情報を使用して、挙動を適合し、および/または、行動に割り当てられた挙動のグループから成功率が上がる挙動を選択することができる。
【0093】
人1が、対話をトリガする挙動を知覚できることを確実にするために、ロボット10は、人1のところまで歩いていく、および/または人1がいるようになるのを待つ。例えば、処理装置8が状態「料理している」を判定し、設定された行動「一日に二回、食事前に第1の薬を服用する」がまだ未実行である場合、処理装置8は、ロボット10を制御して台所にいる人1のところまで歩かせ、未実行の行動に割り当てられた挙動を実行させる。
【0094】
特定の実装形態では、外部の評価者(例えば病院)が、人の状態に関する追加的な情報を提供することができる。
図3は、本発明の例示的実施形態に係るシステムのモジュールを示す。
【0095】
システムは、複数の人のそれぞれに各自の行動を行うことを思い出させるように構成することができ、顔認識、音声認識、および/または可視のID(例えば一意の識別子を備えるブレスレット)もしくはID発信器(例えばスマートウォッチ7)を携行することが、個々の人を識別することを可能にする。
【0096】
代替的にまたは追加として、人の状態を判定するために、センサまたは特定のデバイスからの信号、例えば、テレビがその電源状態を通信する、冷蔵庫がドアが開いているかどうかを通信することを、それらの信号を、想定される状態、すなわち「テレビを見ている」や「食べている」にどのように対応付けるかについての事前に定義された規則のセットと併せて、使用することができる。代替として、人1を感知するためのすべてのセンサが、ロボット10またはアパート2内に設置され得る(外部センサ)。
【0097】
さらに、リマインダ設定が猶予期間を含んでいた場合、処理装置8は、決定されているスケジュール事象の前後のこの猶予期間内で最良の可能なリマインダタイミングを見つける/予測することを試みてもよい。リマインダ設定が重要性/緊急性の設定を含む場合、処理装置8は、この情報を使用して、現在行われている特定の人間行動を中断することが容認されるかどうかを判定し、ロボット要求、したがって対応する挙動の強度または一時的強度増大パラメータを指定することができる。また、状態に関する情報を使用して、人がリマインダで指定された行動を行ったかどうか/いつ行ったかを判定し、最終的にそれに応じてロボットの要求を適合することもできる。したがって、処理装置8は、この情報を使用して、リマインダがトリガする前に人が特定の行動をすでに行ったかどうかを追跡し、それに応じてトリガを適合/削除することもできる。
【0098】
図4は、上記に詳細に説明された方法の実現によって行われる個々のステップを示す簡略フローチャートを示す。
【0099】
当業者には、本開示の範囲および主旨から逸脱することなく、本開示の構造に様々な変更および変形がなされ得ることが明らかであろう。前述に照らして、本開示は、以下の特許請求の範囲およびそれに相当するものの範囲内に該当する場合には本開示の変更および変形を包含することが意図される。
【外国語明細書】