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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074074
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】表面処理装置及び表面処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20220510BHJP
   B08B 5/02 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20220510BHJP
   C23C 14/22 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
H01L21/302 101H
B08B5/02 A
H01L21/304 645Z
C23C14/22 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175917
(22)【出願日】2021-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0143563
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヨ,スン ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム,スン イル
【テーマコード(参考)】
3B116
4K029
5F004
5F157
【Fターム(参考)】
3B116AA03
3B116AA47
3B116AB42
3B116BA06
3B116BB22
3B116BB46
3B116BB90
3B116CD42
3B116CD43
4K029BA02
4K029BA03
4K029BA43
4K029CA15
4K029DA05
5F004AA15
5F004AA16
5F004BB29
5F157BG12
5F157BG56
5F157BG86
5F157CC21
(57)【要約】
【課題】基板を処理する装置に使用される部品を効率的に洗浄することができる表面処理装置及び表面処理方法を提供する。
【解決手段】本発明はウエハのような基板を処理する装置に提供されて汚染された部品を被処理対象として、前記被処理対象の表面を処理する方法を提供する。一実施形態において、表面処理方法は、前記被処理対象が提供される雰囲気を真空に形成する段階と、前記被処理対象表面の汚染物に第1粒子を超音速に衝突させて前記被処理対象の表面を洗浄する段階と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理空間を提供するチャンバーと、
前記処理空間の内部を排気する排気ラインと、
前記処理空間に提供されて被処理対象を支持する支持部材と、
前記被処理対象に粒子又はガスを超音速に噴出可能に提供されるノズルと、
前記ノズルと前記被処理対象の位置を相対移動させる移動部材と、
前記ノズルに第1粒子を供給するメーン供給ラインと、を含む表面処理装置。
【請求項2】
前記第1粒子は、前記被処理対象のコーティング成分と同一であるか、或いは硬度が類似な成分のことで提供される請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項3】
前記第1粒子は、Y、Al、YAG、YSZ、及びZrの中でいずれか1つ以上のことで提供される請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項4】
前記第1粒子は、原料粒子から顆粒化されて提供されるか、或いはパウダー状態に提供される請求項2又は請求項3に記載の表面処理装置。
【請求項5】
前記第1粒子は、数μm~100μmのサイズを有する請求項4に記載の表面処理装置。
【請求項6】
前記第1粒子は、キャリヤーガスと共に供給される請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項7】
前記ノズルに前記ガスを供給するガス供給ラインをさらに含む請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項8】
前記ガス供給ラインは、前記メーン供給ラインに連結されて提供され、
前記第1粒子は、前記メーン供給ラインと連結された粒子供給ラインを通じて前記メーン供給ラインに供給される請求項7に記載の表面処理装置。
【請求項9】
制御器をさらに含み、
前記制御器は、
前記ノズルを通じて前記第1粒子を超音速に噴出するように制御する請求項7に記載の表面処理装置。
【請求項10】
制御器をさらに含み、
前記制御器は、
前記ノズルを通じて前記第1粒子を超音速に噴出するように制御し、前記被処理対象と前記ノズルが相対移動されるように制御して、前記第1粒子と前記被処理対象表面の汚染物を衝突させて前記汚染物を前記被処理対象の表面から除去し、
その後、前記第1粒子の供給を中断し、前記ノズルから前記ガスを噴出するように制御して前記被処理対象の表面に残留する残留物をブローする請求項8に記載の表面処理装置。
【請求項11】
制御器をさらに含み、
前記メーン供給ラインは、前記ノズルに前記第1粒子と同一であるか、或いは異なる第2粒子をさらに供給するように提供され、
前記制御器は、
前記ノズルを通じて前記第1粒子を超音速に噴出するように制御し、前記被処理対象と前記ノズルが相対移動されるように制御して、前記第1粒子と前記被処理対象の表面の汚染物を衝突させて前記汚染物を前記被処理対象の表面から除去し、
その後、前記第1粒子の供給を中断し、前記ノズルから前記ガスを噴出するように制御して前記被処理対象の表面に残留する残留物をブローし、
その後、前記ノズルから前記第2粒子を噴出するように制御して前記被処理対象の表面に前記第2粒子をコーティングする請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項12】
前記被処理対象は、ウエハのような基板を処理する装置に提供される部品であり、Yコーティングされたアルミニウム素材である請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項13】
ウエハのような基板を処理する装置に提供されて汚染された部品を被処理対象として、前記被処理対象の表面を処理する方法において、
前記被処理対象が提供される雰囲気を真空に形成する段階と、
前記被処理対象表面の汚染物に第1粒子を超音速に衝突させて前記被処理対象の表面を洗浄する段階と、を含む表面処理方法。
【請求項14】
前記第1粒子は、前記被処理対象のコーティング成分と同一であるか、或いは硬度が類似な成分のことで提供される請求項13に記載の表面処理方法。
【請求項15】
前記第1粒子は、Y、Al、YAG、YSZ、及びZrの中でいずれか1つ以上のことで提供される請求項13に記載の表面処理方法。
【請求項16】
前記第1粒子は、原料粒子から顆粒化されて提供されるか、或いはパウダー状態に提供される請求項14又は請求項15に記載の表面処理方法。
【請求項17】
前記第1粒子は、数μm~100μmのサイズを有する請求項16に記載の表面処理方法。
【請求項18】
前記第1粒子は、キャリヤーガスと共に供給される請求項13に記載の表面処理方法。
【請求項19】
前記被処理対象の表面を洗浄する段階の後、
前記第1粒子の供給を中断し、前記被処理対象の洗浄された表面にガスをブローして前記被処理対象表面に残留する残留物を除去する段階をさらに含む請求項13に記載の表面処理方法。
【請求項20】
前記被処理対象表面に残留する残留物を除去する段階の後、
前記第1粒子と同一であるか、或いは異なる第2粒子を前記被処理対象の表面に衝突させて前記被処理対象の表面に前記第2粒子をコーティングする段階をさらに含む請求項19に記載の表面処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はウエハのような基板を処理する装置に提供される部品の表面に付着された汚染物を除去し、表面を再生するための表面処理装置及び表面処理方法に係る。
【背景技術】
【0002】
APS(Atmosphere Plasma Spray)コーティング膜は溶射コーティング(ThermalSpray)膜としてY等のようなセラミック素材を高温のプラズマ熱源で溶融させて、母材表面にコーティングする方法である。
【0003】
APS溶射コーティング方法によれば、溶融された粒子が母材と会って急激に冷却されながら、コーティング膜の内部と表面には気功(void)層及び/又はクラック(Crack)層が存在する短所がある。しかし、半導体工程で耐プラズマ耐食性環境に適合なY膜を速く積層することができる長所があるので、APS溶射コーティングが広く採択されている。
【0004】
図1はアノダイジングしたアルミニウム合金の母材にAPS溶射コーティングした部品を乾式蝕刻(Dry Etch)工程で約600時間使用した後の状態を撮影した写真である。APS溶射コーティングした部品を乾式蝕刻(Dry Etch)工程で使用する場合、工程ガスと副産物によってコーティング膜の外側にポリマー(Polymer)層が残余物(Residues)で形成される。工程の初期にはポリマー層がISD(In-Suite Dry Cleaning)を通じて除去されるが、工程プロセス時間が累積されながら、付着対比除去率が低下され、コーティング膜内部の気功層及びクラック層まで反応膜が拡大される。
【0005】
その後、コーティング面の最外側が反応飽和状態に変異されれば、蝕刻率(Etch Rate)にも影響を与えられて設備PM作業を進行するようになる。この時、分解した部品はコーティング膜の内部まで変性されて酸、アルカリケミカルを使用する時、コーティング膜の外にアノダイジング絶縁膜の損傷まで引き起こすことがあり得る。一般的に使用するポリッシングパッドを利用した洗浄法は物理的に表面に力を加えることによって、コーティング厚さの減少及び表面平均粗さの変化に影響を与える問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際特許公開第WO2014046448A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一目的は基板を処理する装置に使用される部品を効率的に洗浄することができる表面処理装置及び表面処理方法を提供することにある。
【0008】
本発明の一目的は基板を処理する装置に使用される部品の洗浄で従来対比コーティング厚さの減少を減らすことができる表面処理装置及び表面処理方法を提供することにある。本発明の一目的は基板を処理する装置に使用される部品の洗浄後、連続的に部品をコーティングすることによって、部品の再生に所要される時間を減らすことができる表面処理装置及び表面処理方法を提供することにある。
【0009】
本発明の一目的は酸、アルカリケミカル処理のような化学的処理過程を利用しないことによって環境に優しい表面処理装置及び表面処理方法を提供することにある。
【0010】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ウエハのような基板を処理する装置に提供されて汚染された部品を被処理対象として、前記被処理対象の表面を処理する装置を提供する。一実施形態において、表面処理装置は、処理空間を提供するチャンバーと、前記処理空間の内部を排気する排気ラインと、前記処理空間に提供されて被処理対象を支持する支持部材と、前記被処理対象に粒子又はガスを超音速に噴出可能に提供されるノズルと、前記ノズルと前記被処理対象の位置を相対移動させる移動部材と、前記ノズルに第1粒子を供給するメーン供給ラインと、を含む。
【0012】
一実施形態において、前記第1粒子は前記被処理対象のコーティング成分と同一であるか、或いは硬度が類似な成分のことで提供されることができる。
【0013】
一実施形態において、前記第1粒子はY、Al、YAG、YSZ、及びZrの中でいずれか1つ以上のことで提供されることができる。
【0014】
一実施形態において、前記第1粒子は原料粒子から顆粒化されて提供されるか、或いはパウダー状態に提供されることができる。
【0015】
一実施形態において、前記第1粒子は数μm~100μmのサイズを有することができる。
【0016】
一実施形態において、前記第1粒子はキャリヤーガスと共に供給されることができる。
【0017】
一実施形態において、前記ノズルに前記ガスを供給するガス供給ラインをさらに含むことができる。
【0018】
一実施形態において、前記ガス供給ラインは前記メーン供給ラインに連結されて提供され、前記第1粒子は前記メーン供給ラインと連結された粒子供給ラインを通じて前記メーン供給ラインに供給されることができる。
【0019】
一実施形態において、制御器をさらに含み、前記制御器は、前記ノズルを通じて前記第1粒子を超音速に噴出するように制御することができる。
【0020】
一実施形態において、制御器をさらに含み、前記制御器は、前記ノズルを通じて前記第1粒子を超音速に噴出するように制御し、前記被処理対象と前記ノズルが相対移動されるように制御して、前記第1粒子と前記被処理対象表面の汚染物を衝突させて前記汚染物を前記被処理対象の表面から除去し、その後、前記第1粒子の供給を中断し、前記ノズルから前記ガスを噴出するように制御して前記被処理対象表面に残留する残留物をブローすることができる。
【0021】
一実施形態において、前記メーン供給ラインは前記ノズルに前記第1粒子と同一であるか、或いは異なる第2粒子をさらに供給するように提供され、前記制御器は、前記ノズルを通じて前記第1粒子を超音速に噴出するように制御し、前記被処理対象と前記ノズルが相対移動されるように制御して、前記第1粒子と前記被処理対象表面の汚染物を衝突させて前記汚染物を前記被処理対象の表面から除去し、その後、前記第1粒子の供給を中断し、前記ノズルから前記ガスを噴出するように制御して前記被処理対象表面に残留する残留物をブローし、その後、前記ノズルから前記第2粒子を噴出するように制御して前記被処理対象の表面に前記第2粒子をコーティングすることができる。
【0022】
一実施形態において、前記被処理対象はウエハのような基板を処理する装置に提供される部品であり、Yコーティングされたアルミニウム素材であり得る。
【0023】
また、本発明はウエハのような基板を処理する装置に提供されて汚染された部品を被処理対象として、前記被処理対象の表面を処理する方法を提供する。一実施形態において、表面処理方法は、前記被処理対象が提供される雰囲気を真空に形成する段階と、前記被処理対象表面の汚染物に第1粒子を超音速に衝突させて前記被処理対象の表面を洗浄する段階と、を含む。
一実施形態において、前記第1粒子は前記被処理対象のコーティング成分と同一な成分のことで提供されることができる。
【0024】
一実施形態において、前記第1粒子はY、Al、YAG、YSZ、及びZrの中でいずれか1つ以上のことで提供されることができる。
【0025】
一実施形態において、前記第1粒子は原料粒子から顆粒化されて提供されるか、或いはパウダー状態に提供されることができる。
【0026】
一実施形態において、前記第1粒子は数μm~100μmのサイズを有することができる。
【0027】
一実施形態において、前記第1粒子はキャリヤーガスと共に供給されることができる。
【0028】
一実施形態において、前記被処理対象の表面を洗浄する段階の後、前記第1粒子の供給を中断し、前記被処理対象の洗浄された表面にガスをブローして前記被処理対象表面に残留する残留物を除去する段階をさらに含むことができる。
【0029】
一実施形態において、前記被処理対象表面に残留する残留物を除去する段階の後、前記第1粒子と同一であるか、或いは異なる第2粒子を前記被処理対象の表面に衝突させて前記被処理対象の表面に前記第2粒子をコーティングする段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施形態によれば、部品を効率的に洗浄することができる。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、部品の洗浄で従来対比コーティング厚さの減少を減らすことができる。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、部品の洗浄で従来対比表面平均粗さの変化を減らすことができる。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、部品の洗浄後、連続的に部品をコーティングすることによって、部品の再生に所要される時間を減らすことができる。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、酸、アルカリケミカル処理のような化学的処理過程を利用しないことによって、環境に優しい部品を再生することができる。
【0035】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】アノダイジングしたアルミニウム合金の母材にAPS溶射コーティングした部品を乾式蝕刻(Dry Etch)工程で約600時間使用した後の状態を撮影した写真である。
図2】本発明の一実施形態による表面処理装置の概略的な構成図と表面処理装置に含まれるノズルの断面図を示した図面である。
図3】本発明の一実施形態による表面処理方法を示したフローチャートである。
図4図2の実施形態による表面処理装置を利用して部品の表面を洗浄する段階を示した図面である。
図5図2の実施形態による表面処理装置を利用して部品の表面をブローする段階を示した図面である。
図6図2の実施形態による表面処理装置を利用して部品の表面をコーティングする段階を示した図面である。
図7】本発明の様々な実施形態に係って部品の表面を洗浄したことを撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることとして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されている。
【0038】
図2は本発明の一実施形態による表面処理装置の概略的な構成図と表面処理装置に含まれるノズルの断面図を示した図面である。図2を参照して一実施形態による表面処理装置に対して説明する。表面処理装置はノズル110、移動部材120、及び制御器200を含む。表面処理装置は被洗浄対象10を支持する支持台(図示せず)を含むことができ、表面処理装置は処理空間を提供するチャンバー(図示せず)を含み、チャンバー(図示せず)の処理空間は真空雰囲気に提供されることができる。例えば、チャンバー100の処理空間は排気ライン(図示せず)と連結されて排気ライン(図示せず)に連結された真空ポンプ(図示せず)を通じて処理空間内の雰囲気を排気して処理空間内雰囲気を真空に形成することができる。被洗浄対象10を真空雰囲気に置き、真空雰囲気で被洗浄対象10を処理することができる。
【0039】
ノズル110は移動部材120に直接又は間接的に結合されて、X軸、Y軸、又はZ軸に移動できるように提供される。例えば、移動部材120はX軸、Y軸、又はZ軸に移動可能に提供されるムービングステージで提供されることができる。又は移動部材120はロボットアームで提供されることができる。
【0040】
一方、移動部材120はノズル110と直接又は間接的に結合される形態を図示したが、移動部材は被処理対象10を移動させることによって、ノズル110と被処理対象10の位置を相対移動させるように構成してもよい。例えば、移動部材は被処理対象10を支持する支持部材(図示せず)をX軸、Y軸、又はZ軸に移動するように構成してノズル110と被処理対象10の位置を相対移動させることができる。
【0041】
ノズル110は超音速ノズルに提供され、後述する洗浄粒子を超音速に噴射する。超音速ノズルに対しては公知された様々な文献を通じて参照されることができる。ノズル110は被洗浄対象10の洗浄面に向かって位置されることができる。被洗浄対象10には汚染物20が蒸着されて膜を形成している。
【0042】
ノズル110はメーン供給ライン131と連結される。メーン供給ライン131は粒子供給ライン132及びガス供給ライン135と連結される。粒子供給ライン132はノズル110に洗浄粒子1を供給する。粒子供給ライン132の端部には洗浄粒子貯蔵部材140が提供されることができる。洗浄粒子貯蔵部材140はホッパー形状に提供されることができる。粒子供給ライン132は洗浄粒子貯蔵部材140の下端に連結されることができる。洗浄粒子貯蔵部材140はキャリヤーガス供給ライン134と連結されることができる。キャリヤーガス供給ライン134は洗浄粒子貯蔵部材140にキャリヤーガスを供給することができる。キャリヤーガスはノズル110に供給される洗浄粒子をキャリヤーすることができる。キャリヤーガス供給ライン134はキャリヤーガス供給源150と連結されることができる。キャリヤーガスはエア又は不活性ガスで提供されることができる。ガス供給ライン135はノズル110にガスを供給する。ガス供給ライン135はガス供給源160と連結されることができる。メーン供給ライン131にはメーンバルブ131aが設置されることができる。粒子供給ライン132には第1バルブ132aが設置されることができる。ガス供給ライン135には第2バルブ135aが設置されることができる。キャリヤーガス供給ライン134には第3バルブ134aが設置されることができる。キャリヤーガス供給ライン134にはヒーター138が設置されて供給されるキャリヤーガスを設定温度に加熱することができる。メーンバルブ131aと第1バルブ132aと第2バルブ135aと第3バルブ134aは単純に開閉バルブで提供されることができるが、流量調節が可能な流量調節バルブで提供されてもよい。
【0043】
一方、図示しなかったが、メーン供給ライン131と粒子供給ライン132とガス供給ライン135とキャリヤーガス供給ライン134の各々には流量計が提供されることができる。
【0044】
制御器200はメーンバルブ131a、第1バルブ132a、第2バルブ135a、第3バルブ134a、そして移動部材120を制御することができる。
【0045】
洗浄粒子1はノズル110を通過して超音速に噴射される。洗浄粒子1は顆粒状(granule)又はパウダーで提供されることができる。例えば、洗浄粒子1はY、Al、YAG、YSZ、又はZr等が選択されることができる。上述したことの以外にも洗浄粒子1は被洗浄対象10のコーティング膜と類似な硬度値を有する粒子で提供されることができる。類似な硬度値と関連して、被洗浄対象10のコーティング膜がYであれば、Al、YAG、YSZ、又はZr等が被洗浄対象10のコーティング膜の硬度値と類似である。洗浄粒子1は1種以上が選択されることができ、1種以上の洗浄粒子が分離されて供給されることができる。仮に、1種以上の洗浄粒子を分離して供給する場合、メーン供給ライン131に連結される各々異なる洗浄粒子を供給する追加の供給ラインをさらに提供することができる。
【0046】
洗浄粒子1は顆粒化されて提供されることができる。表面処理装置は原料粒子を顆粒化する構成を含んでもよい。原料粒子の直径は数μmであり、原料粒子が顆粒化されて成された洗浄粒子1の直径は数十μmであり得る。例えば、洗浄粒子1の直径(サイズ)は数μm~100μmであり得る。好ましくは、洗浄粒子1の直径(サイズ)は20乃至50μmであり得る。原料粒子が顆粒化されてサイズが大きくなれば、衝突エネルギーを増幅させることができる。洗浄粒子1はコーティング膜と汚染膜の硬度に応じて粒子のサイズと形状が異なりに設定されることができる。
【0047】
図3は本発明の一実施形態による表面処理方法を示したフローチャートである。図3を参照して一実施形態による表面処理方法を説明する。
【0048】
一実施形態による表面処理方法は洗浄対象部品を分解する段階(S10)、真空で超音速ノズル110を通じて洗浄粒子を噴射して洗浄対象部品を洗浄する段階(S20)、洗浄された部品に対してガスをブローして、洗浄された部品表面のダストを除去する段階(S30)、洗浄された部品の表面を再コーティングする段階(S40)を含む。
【0049】
図4図2の実施形態による表面処理装置を利用して部品の表面を洗浄する段階を示した図面である。図5図2の実施形態による表面処理装置を利用して部品の表面をブローする段階を示した図面である。図6図2の実施形態による表面処理装置を利用して部品の表面をコーティングする段階を示した図面である。図3図4乃至図6を順次的にさらに参照して表面処理装置を利用した表面処理方法を説明する。
【0050】
洗浄対象部品である被洗浄対象10は基板処理装置から分解されて表面処理装置に提供される。被洗浄対象10はアノダイジングしたアルミニウム合金の母材にYをAPS溶射コーティングした部品であり得る。被洗浄対象10は工程の進行に応じる汚染物20が蒸着されている。汚染物20はポリマー系列であり得る。
【0051】
図4を参照すれば、メーンバルブ131aと第1バルブ132aと第3バルブ134aを開放し、第2バルブ135aを閉鎖して、被洗浄対象10の汚染された表面に洗浄粒子1を超音速に噴射する。洗浄粒子1と表面の衝突エネルギーは真空雰囲気で微細に調整が可能である。洗浄粒子1と汚染物20は互いに衝突されて汚染物20が被洗浄対象10の表面から離れて行く。
【0052】
一方、洗浄粒子1の又は洗浄粒子1の周辺温度が上昇すれば、洗浄粒子1の運動エネルギーが高くなることができる。したがって、洗浄粒子1の温度制御又は洗浄粒子1と共に供給するキャリヤーガスの温度を制御して洗浄力を調節することができる。
【0053】
図5を参照すれば、メーンバルブ131aと第2バルブ135aを開放し、第1バルブ132aと第3バルブ134aを閉鎖して、被洗浄対象10の洗浄された表面にガスをブローすることによって、被洗浄対象10の洗浄された表面に残留するダストをブローする。ガスはキャリヤーガスと同種のガスであり、不活性ガス又はエアであり得る。本発明の実施形態によれば、洗浄粒子1としてアルゴン又は二酸化炭素のような微粒子ではなく、コーティング膜の表面と類似な硬度を有するパウダーを使用することによって、汚染物20と衝突の後に昇華されない。昇華されなく、被洗浄対象10の表面に残留する洗浄粒子1及び汚染物の残留物はガスブローを通じて被洗浄対象10の表面から除去されることができる。ブローされた残留物は排気ライン(図示せず)を通じて排気されることができる。
【0054】
図6を参照すれば、メーンバルブ131aと第1バルブ132aと第3バルブ134aを開放し、第2バルブ135aを閉鎖して、被洗浄対象10の洗浄された表面に洗浄粒子1を噴射する。本段階で洗浄粒子1はコーティング粒子として機能する。
【0055】
洗浄粒子1周辺の雰囲気又はキャリヤーガスの温度と、ノズル110の洗浄粒子1の噴射圧力と、洗浄粒子1の粒子サイズを制御して被洗浄対象10の洗浄された表面に洗浄粒子1を蒸着させる。図6の実施形態ではコーティング粒子で提供される粒子を洗浄粒子1と同一な粒子で説明したが、コーティング粒子は洗浄に使用された洗浄粒子とは異なる粒子で提供されることができる。上述したように、ノズル110を通じて2種以上の粒子を分離して供給する場合、メーン供給ライン131に連結される各々異なる粒子を供給する追加の供給ラインをさらに提供することができる。
【0056】
図7は本発明の様々な実施形態に係って部品の表面を洗浄したことを撮影した写真である。
【0057】
第1洗浄領域、第2洗浄領域及び第3洗浄領域は各々異なる条件で洗浄を進行して、全て洗浄力があることと確認された。
【0058】
第1洗浄領域はY粒子を洗浄粒子とし、クリーンドライエア(CDA)をキャリヤーガスとして50回スプレーしたことである。CDAは30slm(Standard Liter per Minute)で供給した。第1洗浄領域のコーティング厚さは10μmが減少されたことと確認される。
【0059】
第2洗浄領域はY粒子を洗浄粒子とし、クリーンドライエア(CDA)をキャリヤーガスとして100回スプレーしたことである。CDAは30slm(Standard Liter per Minute)に供給した。第2洗浄領域のコーティング厚さは12μmが減少されたことと確認される。第2洗浄領域で洗浄粒子1を100回スプレーしたが、コーティング厚さの減少は大きく行われなく、汚染物のみが除去されることと確認される。
【0060】
第3洗浄領域はAl粒子を洗浄粒子とし、クリーンドライエア(CDA)をキャリヤーガスとして50回スプレーしたことである。CDAは30slm(Standard Liter per Minute)に供給した。第1洗浄領域のコーティング厚さは4μmが減少されたことと確認される。
【0061】
洗浄の後、Y粒子をコーティング粒子とし、クリーンドライエア(CDA)をキャリヤーガスとして、洗浄された表面をコーティングすることができる。一例として、コーティング粒子は数μm以下の粒子を有する粉末で提供されることができ、コーティング粒子が貯蔵される粒子貯蔵部材と洗浄粒子が貯蔵される粒子貯蔵部材は異なりに提供されることができる。
【0062】
本発明の実施形態によれば、従来のポリッシング洗浄方法と比較してコーティング厚さの減少が著しく少ない。例えば、実験によれば、ポリッシングによる場合、コーティング厚さが20μm減少された反面、本発明の実施形態による時、図7の第2洗浄領域ではコーティング厚さは12μmが減少された。したがって、部品のコーティング性能をより長く維持することができる。また、本発明の実施形態によれば、粒子のサイズ、粒子の種類、噴射速度を制御することによって、ノズルを通じて供給される粒子を洗浄粒子及びコーティング粒子に適用可能し、したがって被洗浄対象の表面洗浄の後に連続的に蒸着が可能して生産性が向上されることができる効果がある。
【0063】
また、本発明の実施形態によれば、洗浄段階の後、コーティング段階を遂行することによって、損失された厚さに対する補償及び元のコーティング膜の表面照度を維持して、半導体プロセスチャンバー装着の時、初期条件に適合してハンティング発生を最小化させることができる。
【0064】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲、及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される様々な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むことと解析されなければならない。
【符号の説明】
【0065】
1 洗浄粒子
10 被洗浄対象
20 汚染物
110 ノズル
120 移動部材
138 ヒーター
140 洗浄粒子貯蔵部材
150 キャリヤーガス供給源
200 制御器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7