(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074095
(43)【公開日】2022-05-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20220510BHJP
【FI】
G06Q10/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176557
(22)【出願日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】P 2020181553
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520424124
【氏名又は名称】株式会社Feynma Technology
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】土屋 太助
(72)【発明者】
【氏名】近藤 裕介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】業務の作業者が業務の依頼者に問い合せる手間を低減する情報処理装置を提供する。
【解決手段】依頼者クライアント装置10、作業者クライアント装置20及びサーバ30が、ネットワーク(インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される情報処理システム1において、情報処理装置の一種であるサーバ30は、依頼者が作業者に依頼した業務に関する業務情報を参照して、異常を含む異常業務情報を特定し、特定した異常業務情報に応じた質問情報を生成し、依頼者に、生成した質問情報を提示する。その後、依頼者から、質問情報に対する依頼者の回答に関する回答情報を取得し、異常業務情報と、質問情報と、質問情報に対する回答情報とを関連付けて記憶する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
依頼者が作業者に依頼した業務に関する業務情報を参照して、異常を含む異常業務情報を特定する手段を備え、
前記異常業務情報に応じた質問情報を生成する手段を備え、
前記依頼者に、前記質問情報を提示する手段を備え、
前記依頼者から、前記質問情報に対する前記依頼者の回答に関する回答情報を取得する手段を備え、
前記異常業務情報と、前記質問情報と、前記質問情報に対する回答情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記作業者に、前記業務情報と、前記異常業務情報と、前記質問情報と、前記質問情報に対する回答情報と、を提示する手段を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提示する手段による提示の後、前記作業者から、前記異常業務情報を修正するための修正指示を取得する手段を備え、
前記修正指示に応じて、前記異常業務情報を修正する手段を備える、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記修正する手段は、前記回答情報に基づいて、前記異常業務情報を修正する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記質問情報を生成する手段は、学習済モデルを用いて、前記質問情報を生成する、
請求項1~請求項4の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記異常業務情報を特定する手段は、学習済モデルを用いて、前記異常業務情報を特定する、
請求項1~請求項5の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記異常業務情報に対する修正の有無又は内容に応じて、前記学習済モデルの学習を実行する手段を備える、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記学習済モデルは、前記業務の種類に応じて学習されたモデルである、
請求項5~請求項7の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記学習済モデルは、前記作業者の属性に応じて学習されたモデルである、
請求項5~請求項8の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記業務情報を記憶する外部サーバから、前記業務情報を取得する手段を備える、
請求項1~請求項9の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記質問情報を生成する手段は、前記依頼者にインストールされたメッセージングアプリケーションに前記質問情報を提示し、
前記回答情報を取得する手段は、前記メッセージングアプリケーションに入力された回答に関する回答情報を取得する、
請求項1~請求項10の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記質問情報を生成する手段は、質問情報に、質問の根拠となる異常を識別する異常識別情報を割り当て、
前記回答情報を取得する手段は、前記回答情報と、前記質問情報に割り当てられた異常識別情報と、を取得する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記質問情報を生成する手段は、前記異常識別情報が割り当てられたタイムラインオブジェクトを生成し、
前記回答情報を取得する手段は、対応する質問情報に関連付けられた異常識別情報が割り当てられたタイムラインオブジェクトを介して、前記回答情報を取得する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記業務は、会計業務、契約業務、出願業務、受発注業務、生産管理業務、及び、信託業務の少なくとも1つである、
請求項1~請求項13の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記作業者から、前記生成された質問情報のうち前記依頼者に提示する質問情報の指定を受け付ける手段を備え、
前記質問情報を提示する手段は、前記作業者が指定した質問情報を前記依頼者に提示する、
請求項1~請求項14の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記作業者による前記質問情報の選択の結果に基づいて学習済モデルを生成する手段を備え、
前記学習済モデルと前記作業者の作業者識別情報とを関連付けて記憶する手段を備え、
前記作業者識別情報に関連付けられた学習済モデルを用いて、前記作業者識別情報に対応する作業者に対して、前記依頼者に提示すべき質問情報の候補を提示する手段を備える、
請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
コンピュータを、請求項1~請求項16の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
依頼者が作業者に依頼した業務に関する業務情報を参照して、異常を含む異常業務情報を特定するステップを備え、
前記異常業務情報に応じた質問情報を生成するステップを備え、
前記依頼者に、前記質問情報を提示するステップを備え、
前記依頼者から、前記質問情報に対する前記依頼者の回答に関する回答情報を取得するステップを備え、
前記異常業務情報と、前記質問情報と、前記質問情報に対する回答情報と、を関連付けて記憶するステップを備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業において会計業務を行うためには、定期的な監査(例えば、月次監査)を受ける必要がある。このような監査では、企業の帳簿(例えば、総勘定元帳)から、合計試算表又は残高試算表を作成して、会計帳簿としての数字が正しいか否か、及び、不適切な点の有無が確認される。会計帳簿としての数字が誤りである場合には、仕訳の誤りが存在することを意味する。そのため、会計帳簿以外の関連帳簿を精査して誤りを見つけ、誤りを修正する必要がある。
一般に、このような監査は、主に、企業から税理士に依頼される。こうした監査により帳簿の不備を発見するには、多くの労力と時間を要する。
【0003】
特許文献1には、自動仕訳を行う会計処理装置が開示されている。特許文献1の会計処理装置は、仕訳データを教師データとして用いて生成された学習済みモデルに基づいて、特徴点である仕訳要素が選定され、仕訳の判定が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような監査における仕訳の誤りの主たる原因は、税務上のルールとの相違、個別の勘定科目の誤り、又は、過去のデータに対して変動率の大きい勘定科目である。これらのうち、税務上のルールとの相違及び個別の勘定科目の誤りの原因は、機械的に検出することが比較的容易な誤りである。
一方、過去のデータに対して変動率の大きい勘定科目の誤りの原因は、機械的に検出することは困難である。
【0006】
特許文献1の会計処理装置では、異常が判定されたとしても、誤りの原因が分からない。そのため、当該会計処理装置のユーザ(例えば、税理士)は、企業に対して、誤りの原因を問い合せる必要がある。
【0007】
このように、従来、業務(例えば、会計業務)の作業者(例えば、税理士)には、異常を修正するために、業務の依頼者(例えば、帳簿を保有する企業)に対する問い合わせの手間が発生する。
【0008】
本発明の目的は、業務の作業者が業務の依頼者に問い合せる手間を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、
依頼者が作業者に依頼した業務に関する業務情報を参照して、異常を含む異常業務情報を特定する手段を備え、
前記異常業務情報に応じた質問情報を生成する手段を備え、
前記依頼者に、前記質問情報を提示する手段を備え、
前記依頼者から、前記質問情報に対する前記依頼者の回答に関する回答情報を取得する手段を備え、
前記異常業務情報と、前記質問情報と、前記質問情報に対する回答情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
情報処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態の依頼者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図5】本実施形態の作業者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図6】本実施形態の会計情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図7】本実施形態の異常情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図8】本実施形態の依頼者登録処理のシーケンス図である。
【
図9】
図8の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図10】本実施形態の情報処理のシーケンス図である。
【
図11】
図10の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図12】
図10の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図13】
図10の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図16】変形例3のアラート処理のシーケンス図である。
【
図17】
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図18】
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図19】
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0012】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2は、
図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0013】
図1に示すように、情報処理システム1は、依頼者クライアント装置10(「第1クライアント装置」の一例)と、作業者クライアント装置20(「第2クライアント装置」の一例)と、サーバ30とを備える。
依頼者クライアント装置10、作業者クライアント装置20、及び、サーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0014】
依頼者クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。依頼者クライアント装置10は、作業者に作業を依頼する依頼者が使用するクライアント装置である。依頼者クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0015】
作業者クライアント装置20は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。作業者クライアント装置20は、依頼者から依頼された作業を行う作業者が使用するクライアント装置である。作業者クライアント装置20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0016】
サーバ30は、依頼者クライアント装置10又は作業者クライアント装置20から送信されたリクエストに応じたレスポンスを依頼者クライアント装置10又は作業者クライアント装置20に提供するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0017】
(1-1)依頼者クライアント装置の構成
依頼者クライアント装置10の構成を説明する。
【0018】
図2に示すように、依頼者クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0019】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0020】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ又はメッセージングアプリケーション)のプログラム
【0021】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0022】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、依頼者クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0023】
入出力インタフェース13は、依頼者クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、依頼者クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0024】
通信インタフェース14は、依頼者クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0025】
(1-2)作業者クライアント装置の構成
作業者クライアント装置20の構成を説明する。
【0026】
図2に示すように、作業者クライアント装置20は、記憶装置21と、プロセッサ22と、入出力インタフェース23と、通信インタフェース24とを備える。
【0027】
記憶装置21は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置21は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0028】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、メーラ、又は、メッセージングアプリケーション)のプログラム
【0029】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0030】
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶されたプログラムを起動することによって、作業者クライアント装置20の機能を実現するように構成される。プロセッサ22は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0031】
入出力インタフェース23は、作業者クライアント装置20に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、作業者クライアント装置20に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0032】
通信インタフェース24は、作業者クライアント装置20とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0033】
(1-3)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0034】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0035】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0036】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0037】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0038】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0039】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0040】
通信インタフェース34は、サーバ30と、依頼者クライアント装置10及び作業者クライアント装置20との間の通信を制御するように構成される。
【0041】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。
図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0042】
図3に示すように、サーバ30は、業務情報(例えば、会計情報)が異常を含む否かを判定する。
サーバ30は、業務情報が異常情報を含む場合、当該異常情報の詳細を問い合わせるための質問情報を依頼者クライアント装置10に送信する。
【0043】
依頼者クライアント装置10は、依頼者(例えば、法人の財務経理担当者)の指示に応じた回答情報をサーバ30に送信する。
【0044】
サーバ30は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を関連付けて記憶する。
サーバ30は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者クライアント装置20に送信する。
【0045】
作業者クライアント装置20は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者(例えば、税理士)に提示する。
【0046】
これにより、作業者は、依頼者に問い合わせることなく、異常情報の修正に必要な情報を回答情報から得ることができる。
【0047】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0048】
(3-1)依頼者情報データベース
本実施形態の依頼者情報データベースを説明する。
図4は、本実施形態の依頼者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0049】
図4の依頼者情報データベースには、依頼者情報が格納されている。依頼者情報は、依頼者に関する情報である。
依頼者情報データベースは、「依頼者ID」フィールドと、「依頼者名」フィールドと、「コンタクト」フィールド、「依頼者属性」フィールドと、「業績」フィールドと、「種別」フィールドと、「法人番号」フィールドと、「住所・電話番号」フィールドと、「担当者名」フィールドと、「決算条件」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0050】
「依頼者ID」フィールドには、依頼者識別情報が格納される。依頼者識別情報は、依頼者を識別する情報である。
【0051】
「依頼者名」フィールドには、依頼者名情報が格納される。依頼者名情報は、依頼者の名称に関する情報である。
【0052】
「コンタクト」フィールドには、依頼者コンタクト情報が格納される。依頼者コンタクト情報は、依頼者の連絡先(例えば、質問情報の送信先)に関する情報である。依頼者コンタクト情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・コミュニケーションサービスのアカウント
・ソーシャルネットワーキングサービスのアカウント
・メールアドレス
・電話番号
【0053】
「依頼者属性」フィールドには、依頼者属性情報が格納される。依頼者属性情報は、依頼者の属性に関する情報である。「依頼者属性」フィールドは、「創業年月日」フィールドと、「資本金」フィールドと、「社員数」フィールドと、を含む。
【0054】
「創業年月日」フィールドには、創業年月日情報が格納される。創業年月日情報は、依頼者(例えば、企業)の創業年月日に関する情報である。
【0055】
「資本金」フィールドには、資本金情報が格納される。資本金情報は、依頼者の資本金に関する情報である。
【0056】
「社員数」フィールドには、社員数情報が格納される。社員数情報は、依頼者の社員数に関する情報である。
【0057】
「業績」フィールドには、業績情報が格納される。業績情報は、依頼者の業績に関する情報である。
【0058】
「種別」フィールドには、依頼者種別情報が格納される。依頼者種別情報は、依頼者の事業人格の種別(例えば、個人又は法人)に関する情報である。
【0059】
「法人番号」フィールドには、法人番号情報が格納される。法人番号情報は、依頼者の事業人格が法人である場合に依頼者の法人各を識別する情報である。
【0060】
「住所・電話番号」フィールドには、依頼者の住所及び電話番号に関する情報が格納される。
【0061】
「担当者名」フィールドには、担当者名情報が格納される。担当者名情報は、依頼者の担当者の氏名に関する情報である。
【0062】
「決算条件」フィールドには、決算条件情報が格納される。決算条件情報は、依頼者の決算条件に関する情報である。決算条件は、例えば、以下の情報を含む。
・期首残高
・消費税の取扱(一例として、免税、簡易課税、原則課税(個別対応方式)又は原則課税(一括比例配分方式))
・会計期間
・決算月
【0063】
(3-2)作業者情報データベース
本実施形態の作業者情報データベースを説明する。
図5は、本実施形態の作業者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0064】
図5の作業者情報データベースには、作業者情報が格納されている。作業者情報は、作業者に関する情報である。
作業者情報データベースは、「作業者ID」フィールドと、「作業者名」フィールドと、「作業者属性」フィールドと、「受任業務」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0065】
「作業者ID」フィールドには、作業者識別情報が格納される。作業者識別情報は、作業者を識別する情報である。
【0066】
「作業者名」フィールドには、作業者名情報が格納される。作業者名情報は、作業者の名称に関する情報である。
【0067】
「コンタクト」フィールドには、作業者コンタクト情報が格納される。作業者コンタクト情報は、作業者の連絡先(例えば、業務情報、質問情報、及び、回答情報の送信先)に関する情報である。作業者コンタクト情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・コミュニケーションサービスのアカウント
・ソーシャルネットワーキングサービスのアカウント
・メールアドレス
・電話番号
【0068】
「作業者属性」フィールドには、作業者属性情報が格納される。作業者属性情報は、作業者の属性に関する情報である。「作業者属性」フィールドは、「専門」フィールドと、「所属」フィールドと、を含む。
【0069】
「専門」フィールドには、専門情報が格納される。専門情報は、作業者の専門分野に関する情報である。
【0070】
「所属」フィールドには、所属情報が格納される。所属情報は、作業者が属する組織体(例えば、企業名)に関する情報である。
【0071】
「受任業務」フィールドには、受任業務情報が格納される。受任業務情報は、作業者が受任した業務に関する情報である。「受任業務」フィールドは、「業務ID」フィールドと、「業務種別」フィールドと、「依頼者ID」フィールドと、を含む。
【0072】
「業務ID」フィールドには、業務識別情報が格納される。業務識別情報は、受任業務を識別する情報である。
【0073】
「業務種別」フィールドには、業務種別情報が格納される。業務種別情報は、受任業務の種別に関する情報である。
【0074】
「依頼者ID」フィールドには、受任業務を依頼した依頼者の依頼者識別情報が格納される。
【0075】
(3-3)会計情報データベース
本実施形態の会計情報データベースを説明する。
図6は、本実施形態の会計情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0076】
図6の会計情報データベースには、会計情報(「業務情報」の一例)が格納されている。会計情報は、会計に関する情報である。
会計情報データベースは、「取引ID」フィールドと、「取引日時」フィールドと、「借方」フィールドと、「貸方」フィールドと、「残高」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
会計情報データベースは、業務識別情報に関連付けられる。
【0077】
「取引ID」フィールドには、取引識別情報が格納される。取引識別情報は、取引を識別する情報である。
【0078】
「取引日時」フィールドには、取引日時情報が格納される。取引日時情報は、取引の日時に関する情報である。
【0079】
「借方」フィールドには、借方情報が格納される。借方情報は、取引の借方に関する情報である。
【0080】
「貸方」フィールドには、貸方情報が格納される。貸方情報は、取引の貸方に関する情報である。
【0081】
「残高」フィールドには、残高情報が格納される。取引後の残高に関する情報である。
【0082】
(3-4)異常情報データベース
本実施形態の異常情報データベースを説明する。
図7は、本実施形態の異常情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0083】
図7の異常情報データベースには、異常情報が格納されている。異常情報は、取引の異常に関する情報である。
異常情報データベースは、「異常ID」フィールドと、「取引ID」フィールドと、「異常種別コード」フィールドと、「質問日時」フィールドと、「質問」フィールドと、「回答日時」フィールドと、「回答」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
異常情報データベースは、業務識別情報に関連付けられている。
【0084】
「異常ID」フィールドには、異常識別情報が格納される。異常識別情報は、異常を識別する情報である。
【0085】
「取引ID」フィールドには、異常を含む取引の取引識別情報が格納される。
【0086】
「異常種別コード」フィールドには、取引の異常の種別の異常種別コードが格納される。
【0087】
「質問日時」フィールドには、質問日時情報が格納される。質問日時情報は、サーバ30質問情報を依頼者クライアント装置10に送信した日時(以下「質問日時」という)に関する情報である。
【0088】
「質問」フィールドには、依頼者に送信された質問情報が格納される。
【0089】
「回答日時」フィールドには、回答日時情報が格納される。回答日時情報は、サーバ30が回答情報を取得した日時(以下「回答日時」という)に関する情報である。
【0090】
「回答」フィールドには、回答情報が格納される。回答情報は、質問情報に対する依頼者の回答に関する情報である。
【0091】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。
(4-1)依頼者登録処理
本実施形態の依頼者登録処理を説明する。
図8は、本実施形態の依頼者登録処理のシーケンス図である。
図9は、
図8の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0092】
図8の処理は、作業者によるログイン(例えば、作業者識別情報及びパスワードの入力)をトリガに開始される。
【0093】
作業者クライアント装置20は、ユーザ指示の受付(S1120)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P1120(
図9)をディスプレイに表示する。
【0094】
画面P1120は、操作オブジェクトB1120と、フィールドオブジェクトF1120~F1121と、を含む。
【0095】
フィールドオブジェクトF1120は、顧問先となる依頼者の依頼者情報の入力を受け付けるオブジェクトである。依頼者情報は、例えば、以下を含む。
・種別情報(法人又は個人)
・法人番号
・依頼者名
・住所
・電話番号
・依頼者コンタクト情報
・担当者名(一例として、主担当者名及び副担当者名)
・依頼者属性
【0096】
なお、作業者が法人番号を入力した場合、プロセッサ22は、法人番号及び法人情報(一例として、法人名、住所、及び、電話番号)を関連付けて記憶する外部サーバから当該法人番号に関連付けられた法人情報を取得することにより、依頼者名(法人名)、住所、及び、電話番号をフィールドオブジェクトF1120に自動入力する。
【0097】
フィールドオブジェクトF1121は、依頼者の決算条件情報の入力を受け付けるオブジェクトである。決算条件情報は、例えば、以下を含む。
・期首残高(一例として、期首残高が記載されたドキュメントのファイル)
・消費税の取扱(一例として、免税、簡易課税、原則課税(個別対応方式)又は原則課税(一括比例配分方式))
・会計期間
・決算月
【0098】
操作オブジェクトB1120は、フィールドオブジェクトF1120~F1121への入力を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0099】
ステップS1120の後、作業者クライアント装置20は、依頼者登録リクエスト(S1121)を実行する。
具体的には、作業者がフィールドオブジェクトF1120~F1121に所定の情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1120を操作すると、プロセッサ22は、依頼者登録リクエストデータをサーバ30に送信する。依頼者登録リクエストデータは、例えば、以下を含む。
・作業者識別情報
・フィールドオブジェクトF1120に入力された情報
・フィールドオブジェクトF1121に入力された情報
【0100】
ステップS1121の後、サーバ30は、データベースの更新(S1130)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、依頼者情報データベース(
図4)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「依頼者ID」フィールド…新規の依頼者識別情報
・「依頼者名」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる依頼者名情報
・「コンタクト」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる依頼者コンタクト情報
・「依頼者属性」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる依頼者属性情報
・「業績」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる業績情報
・「種別」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる種別情報
・「法人番号」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる法人番号情報
・「住所・電話番号」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる住所及び電話番号に関する情報
・「担当者名」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる担当者名情報
・「決算条件」フィールド…依頼者登録リクエストデータに含まれる決算条件情報
【0101】
(4-2)アラート処理
本実施形態のアラート処理を説明する。
図10は、本実施形態の情報処理のシーケンス図である。
図11は、
図10の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図12は、
図10の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図13は、
図10の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0102】
図10の処理は、作業者によるログイン(例えば、作業者識別情報及びパスワードの入力)をトリガに開始される。
【0103】
作業者クライアント装置20は、ユーザ指示の受付(S1220)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、作業者クライアント装置20にインストールされたアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、メーラ、又は、メッセージングアプリケーション)の画面P1220(
図11)をディスプレイに表示する。
【0104】
画面P1220は、操作オブジェクトB1220と、フィールドオブジェクトF1220と、を含む。
【0105】
操作オブジェクトB1220は、異常確認を要求するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0106】
フィールドオブジェクトF1220は、異常確認の対象となる業務(以下「対象業務」という)の業務識別情報の指定を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF1220には、作業者情報データベース(
図5)において、作業者識別情報に関連付けられた業務識別情報、業務種別情報、及び、依頼者識別情報が表示される。
対象業務は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・税務業務
・契約業務
・知的財産権の出願業務
・経理業務
【0107】
ステップS210の後、作業者クライアント装置20は、異常確認リクエスト(S1221)を実行する
具体的には、作業者がフィールドオブジェクトF1220で所望の対象業務の業務識別情報を指定し、且つ、操作オブジェクトB1220を操作すると、プロセッサ22は、異常確認リクエストデータをサーバ30に送信する。異常確認リクエストデータは、以下の情報を含む。
・作業者の作業者識別情報
・対象業務の業務識別情報、業務種別情報、及び、依頼者識別情報
【0108】
ステップS1221の後、サーバ30は、異常の特定(S1230)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、業務種別毎の異常判定モデルが記憶されている。異常判定モデルには、業務情報の異常の種別を特定するアルゴリズムが記述されている。異常判定モデルは、例えば、学習済モデル又はルールベースのアルゴリズムである。
プロセッサ32は、異常確認リクエストデータに含まれる業務種別情報に対応する異常判定モデルに、異常確認リクエストデータに含まれる業務識別情報に関連付けられた会計情報データベース(
図6)の会計情報を入力することにより、会計情報データベースに含まれるレコードのうち、異常を含むレコード(以下「異常レコード」という)の取引識別情報と、当該異常の種別を示す異常種別コードと、を出力する。異常レコードの情報は、異常業務情報の一例である。
【0109】
ステップS1230の後、サーバ30は、質問の生成(S1231)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、質問生成モデルが記憶されている。質問生成モデルには、異常種別と、質問情報との相関関係が記述されている。質問生成モデルは、例えば、学習済モデル又はルールベースのアルゴリズムである。
プロセッサ32は、ステップS1230で特定された異常種別コードを質問生成モデルに入力することにより、質問情報を出力する。
【0110】
ステップS1231の後、サーバ30は、回答リクエスト(S1232)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、作業者情報データベース(
図5)を参照して、異常確認リクエストデータに含まれる業務識別情報に関連付けられた依頼者識別情報を特定する。
プロセッサ32は、依頼者情報データベース(
図4)を参照して、特定された依頼者識別情報に関連付けられた依頼者コンタクト情報を特定する。
プロセッサ32は、特定された依頼者コンタクト情報に対応する依頼者クライアント装置10(例えば、コミュニケーションサービスのアカウントで動作しているメッセージングアプリケーションを実行している依頼者クライアント装置10)に回答リクエストデータを送信する。回答リクエストデータは、以下の情報を含む。
・ステップS1231で得られた質問情報
・異常レコードの会計情報
【0111】
プロセッサ32は、異常確認リクエストデータに含まれる業務識別情報に関連付けられた異常情報データベース(
図7)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「異常ID」フィールド:新規の異常識別情報
・「取引ID」フィールド:異常を含む取引の取引識別情報
・「質問日時」フィールド:ステップS1232の実行日時に関する情報
・「質問」フィールド:回答リクエストデータに含まれる質問情報
【0112】
ステップS1232の後、依頼者クライアント装置10は、回答の受付(S1210)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、依頼者クライアント装置10にインストールされたアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、メーラ、又は、メッセージングアプリケーション)の画面P1210(
図12)をディスプレイに表示する。
【0113】
画面P1210は、表示オブジェクトA1210と、タイムラインTLと、操作オブジェクトB1210と、を含む。
【0114】
表示オブジェクトA1210aには、異常レコードの会計情報が表示される。
タイムラインTL10は、タイムラインオブジェクトTL10a~TL10bを含む。タイムラインオブジェクトTL10a~TL10bには、メッセージが表示される。タイムラインオブジェクトTL10a~TL10bは、メッセージが投稿された日時に沿って配列される。
タイムラインオブジェクトTL10aには、質問情報が表示される。
図12では、5つの質問(1)~質問(5)が例示されている。各質問には、質問の根拠となる異常の異常識別情報が割り当てられる。
タイムラインオブジェクトTL10bは、質問情報に対する依頼者の回答情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
図12では、5つの質問(1)~質問(5)のそれぞれに対する回答を受け付けるための回答欄(1)~回答欄(5)が例示されている。各回答欄(1)~回答欄(5)には、それぞれ、質問(1)~質問(5)に割り当てられた異常識別情報が割り当てられている。
操作オブジェクトB1210は、タイムラインオブジェクトTL10bに入力された回答情報をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0115】
ステップS1210の後、依頼者クライアント装置10は、回答レスポンス(S1211)を実行する。
具体的には、依頼者が、タイムラインオブジェクトTL10bに回答情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1210を操作すると、プロセッサ12は、回答レスポンスデータをサーバ30に送信する。回答レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・タイムラインオブジェクトTL10bに入力された回答情報
・回答情報に対応する質問情報に割り当てられた異常識別情報
【0116】
ステップS1211の後、サーバ30は、データベースの更新(S1233)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS1232で追加された新規レコードのうち、回答レスポンスデータに含まれる異常識別情報に対応する各フィールドに、以下の情報を格納する。
・「回答日時」フィールド:ステップS1233の実行日時に関する情報
・「回答」フィールド:回答レスポンスデータに含まれる回答情報
【0117】
ステップS1233の後、サーバ30は、異常確認レスポンス(S1234)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、異常確認レスポンスデータを作業者クライアント装置20に送信する。異常確認レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・ステップS1233の新規レコードの各フィールドに格納された情報(つまり、異常識別情報、取引識別情報、異常種別コード、質問情報、及び、回答情報)
・異常確認リクエストデータに含まれる業務識別情報に関連付けられた会計情報データベース(
図6)に格納された会計情報
・当該会計情報に関連付けられた依頼者情報(例えば、依頼者属性情報及び業績情報)
【0118】
ステップS1234の後、作業者クライアント装置20は、異常確認の結果の提示(S1222)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、作業者クライアント装置20にインストールされたアプリケーションの画面P1221(
図13)をディスプレイに表示する。
【0119】
画面P1221は、表示オブジェクトA1221と、タイムラインTL21と、操作オブジェクトB1221a~B1221bと、を含む。
【0120】
表示オブジェクトA1221には、異常確認レスポンスデータに含まれる会計情報が表示される。
タイムラインTL21は、タイムラインオブジェクトTL21a~TL21bを含む。タイムラインオブジェクトTL21a~TL21bには、メッセージが表示される。タイムラインオブジェクトTL21a~TL21bは、メッセージが投稿された日時に沿って配列される。
タイムラインオブジェクトTL21aには、質問情報が表示される。
タイムラインオブジェクトTL21bには、回答情報が表示される。
操作オブジェクトB1221aは、回答情報に応じて会計情報を自動的に修正させるためのユーザ指示(「修正指示」の一例)を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB1221bは、回答情報に応じて会計情報を手動で修正するためのユーザ指示(「修正指示」の一例)を受け付けるオブジェクトである。
【0121】
ステップS1222の後、作業者クライアント装置20は、修正リクエスト(S1223)を実行する。
具体的には、作業者が、タイムラインTL10及び操作オブジェクトB1221aを操作すると、プロセッサ22は、修正リクエストデータをサーバ30に送信する。修正リクエストデータは、以下の情報を含む。
・タイムラインオブジェクトTL21aに割り当てられた異常識別情報
【0122】
ステップS1223の後、サーバ30は、異常の修正(S1235)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、異常修正モデルが記憶されている。異常修正モデルには、回答情報と修正内容との相関関係が記述されている。異常修正モデルは、例えば、学習済モデル又はルールベースのアルゴリズムである。一例として、異常修正モデルは、金額の異常の原因についての回答(例えば、銀行振込手数料の分だけ差額が存在したこと)と、当該異常の修正結果(例えば、銀行振込手数料の分だけ差額を修正したこと)と、の相関関係について学習されている。
プロセッサ32は、異常情報データベース(
図7)を参照して、修正リクエストデータに含まれる異常識別情報に関連付けられた回答情報を特定する。
プロセッサ32は、特定された回答情報を異常修正モデルに入力することにより、当該異常修正モデルに応じた修正内容を出力する。
【0123】
ステップS1235の後、サーバ30は、データベースの更新(S1236)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、異常情報データベース(
図7)を参照して、修正リクエストデータに含まれる異常識別情報に関連付けられた取引識別情報を特定する。
プロセッサ32は、会計情報データベース(
図6)において、特定された取引識別情報に関連付けられた会計情報の少なくとも1つを、ステップS1235で得られた修正内容で更新する。
【0124】
(5)本実施形態の小括
本実施形態によれば、サーバ30が、異常情報を修正するために必要な情報を問い合せるための質問情報を生成する。これにより、異常情報を修正するために必要な情報を作業者(例えば、税理士)が依頼者(例えば、財務経理担当者)に問い合せる工数を低減することができる。
【0125】
(6)変形例
本実施形態の変形例を説明する。
【0126】
(6-1)変形例1
変形例1を説明する。変形例1は、作業者の指示に応じて、異常情報を修正する例である。
【0127】
(6-1-1)情報処理
変形例1の情報処理を説明する。
【0128】
ステップS1223の第2例では、作業者が、操作オブジェクトB1221bを操作すると、プロセッサ22は、修正画面をディスプレイに表示する。
【0129】
修正画面は、作業者から、異常識別情報及び修正内容の入力を受け付けるオブジェクトを含む。
【0130】
作業者が、当該オブジェクトに異常識別情報及び修正内容を入力すると、プロセッサ22は、修正リクエストデータをサーバ30に送信する。修正リクエストデータは、以下の情報を含む。
・作業者によって入力された異常識別情報
・作業者によって入力された修正内容
【0131】
ステップS1223の後、サーバ30は、本実施形態(
図10)と同様に、データベースの更新(S1236)を実行する。
【0132】
(6-1-2)変形例1の小括
変形例1によれば、作業者の指示に応じて異常情報が修正される。これにより、作業者に対して、依頼者に問い合わせることなく、異常情報を任意に修正可能な環境を提供することができる。
【0133】
(6-2)変形例2
変形例2を説明する。
【0134】
(6-2-1)変形例2の第1例
変形例2の第1例を説明する。変形例2の第1例は、契約業務に本実施形態を適用する例である。
図14は、変形例2の第1例の概要を示す図である。
【0135】
図14に示すように、サーバ30は、業務情報(例えば、契約書のドラフト)が異常を含む否かを判定する。
サーバ30は、業務情報が異常情報を含む場合、当該異常情報の詳細を問い合わせるための質問情報を依頼者クライアント装置10に送信する。
【0136】
依頼者クライアント装置10は、依頼者(例えば、法人の契約担当者)の指示に応じた回答情報をサーバ30に送信する。
【0137】
サーバ30は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を関連付けて記憶する。
サーバ30は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者クライアント装置20に送信する。
【0138】
作業者クライアント装置20は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者(例えば、弁護士)に提示する。
【0139】
(6-2-2)変形例2の第2例
変形例2の第2例を説明する。変形例2の第2例は、知的財産業務に本実施形態を適用する例である。
図15は、変形例2の第2例の概要を示す図である。
【0140】
図15に示すように、サーバ30は、業務情報(例えば、特許出願書類のドラフト)が異常を含む否かを判定する。
サーバ30は、業務情報が異常情報を含む場合、当該異常情報の詳細を問い合わせるための質問情報を依頼者クライアント装置10に送信する。
【0141】
依頼者クライアント装置10は、依頼者(例えば、法人の特許担当者)の指示に応じた回答情報をサーバ30に送信する。
【0142】
サーバ30は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を関連付けて記憶する。
サーバ30は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者クライアント装置20に送信する。
【0143】
作業者クライアント装置20は、異常情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者(例えば、弁理士)に提示する。
【0144】
(6-2-2)変形例2の小括
変形例2によれば、作業者が弁護士である場合(つまり、契約業務)、又は、作業者が弁理士である場合(つまり、知的財産業務)にも、本実施形態と同様に、異常情報を修正するために必要な情報を作業者が依頼者(例えば、法人の契約担当者又は特許担当者)に問い合せる工数を低減することができる。
【0145】
(6-3)変形例3
変形例3を説明する。変形例3は、依頼者クライアント装置10に送信するアラートを作業者が選択する例である。
【0146】
(6-3-1)変形例3のアラート処理
変形例3のアラート処理を説明する。
図16は、変形例3のアラート処理のシーケンス図である。
図17は、
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図18は、
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図19は、
図16の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0147】
図16の処理は、作業者によるログイン(例えば、作業者識別情報及びパスワードの入力)をトリガに開始される。
【0148】
作業者クライアント装置20は、
図10と同様に、ユーザ指示の受付(S1220)~異常確認リクエスト(S1221)を実行する。
ステップS1221の後、サーバ30は、
図10と同様に、異常の特定(S1230)~質問の生成(S1231)を実行する。
【0149】
ステップS1231の後、サーバ30は、異常特定の結果の送信(S2130)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS1230で特定された異常レコードの取引識別情報及び異常種別コードと、ステップS1231で生成された質問情報と、を作業者クライアント装置20に送信する。
【0150】
ステップS1232の後、作業者クライアント装置20は、異常特定の結果の提示(S2120)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P2120(
図17)をディスプレイに表示する。
【0151】
画面P2120は、操作オブジェクトB2120a~B2120gと、フィールドオブジェクトF2120と、を含む。
【0152】
フィールドオブジェクトF2120には、依頼者名、依頼者の決算条件情報(例えば、決算月、会計期間、及び、消費税の取扱に関する情報)が表示される。フィールドオブジェクトF2120は、依頼者を変更するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0153】
操作オブジェクトB2120aは、依頼者の会計情報が記載されたドキュメントのファイルをサーバ30にアップロードするためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0154】
操作オブジェクトB2120bは、依頼者の監査に必要な条件(例えば、決算条件)を設定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0155】
操作オブジェクトB2120cは、監査を実行し、且つ、アラートを表示させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0156】
操作オブジェクトB2120dは、アラートの表示期間(例えば、会計期間内の月)を設定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。操作オブジェクトB2120dで指定された表示期間に応じて、操作オブジェクトB2120gに表示されるアラートの内容が変化する。
【0157】
操作オブジェクトB2120eは、画面P2122を表示させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0158】
操作オブジェクトB2120fは、異常の表示種別を設定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。操作オブジェクトB2120fで指定された表示種別に応じて、操作オブジェクトB2120gに表示されるアラートの内容が変化する。
【0159】
操作オブジェクトB2120gは、画面P2121に表示するアラートの表示条件(例えば、勘定科目、補助科目、又は、アラートの内容)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。各表示条件には、異常の件数が表示される。表示条件は、例えば、以下を含む。
・二重計上
・残高(一例として、マイナスの残高又は異常増加の残高)
・消込(一例として、手数料の訂正)
・取引内容(一例として、バランスシートの確認又は損益計算書の確認)
・固定資(一例として、適正科目の確認、固定資産の内容の確認、又は、固定資産の減少)
・返済(一例として、資料請求の依頼)
・科目(一例として、不適切科目)
・消耗品(一例として、固定資産の計上)
【0160】
作業者が操作オブジェクトB2120gにおいて勘定科目「売掛金」及び補助科目「株式会社D」を指定すると、プロセッサ22は、画面P2121(
図18)をディスプレイに表示する。
【0161】
画面P2121は、表示オブジェクトA2121a~A2121bと、操作オブジェクトB2121a~B2121bと、を含む。
【0162】
表示オブジェクトA2121aは、画面P2120において作業者が指定した依頼者と、勘定科目又は補助科目と、を表示するオブジェクトである。
【0163】
表示オブジェクトA2121bは、画面P2120において作業者が指定した依頼者、及び、勘定科目又は補助科目の組合せに関連付けられた異常レコードの情報(例えば、行番号、日付、勘定科目、補助科目、相手勘定科目、相手補助科目、借方金額、貸方金額、残高、及び、異常種別)を表示するオブジェクトである。表示オブジェクトA2121bの各異常レコードには、取引識別情報が割り当てられる。
【0164】
操作オブジェクトB2121aは、アラートの内容(つまり、質問情報)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。操作オブジェクトB2121aが操作されると、依頼者に提示される質問情報が変化する。
【0165】
操作オブジェクトB2121bは、依頼者クライアント装置10に送信すべきアラート(以下「送信候補アラート」という)を確認するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0166】
作業者が操作オブジェクトB2121bを操作すると、プロセッサ22は、画面P2122(
図19)をディスプレイに表示する。
【0167】
画面P2122は、表示オブジェクトA2122と、操作オブジェクトB2122a~B2122cと、を含む。
【0168】
表示オブジェクトA2122は、送信候補アラートを表示するオブジェクトである。
【0169】
操作オブジェクトB2122aは、送信候補アラートのうち、依頼者クライアント装置10に送信しないアラート(以下「除外アラート」という)の指定を受け付けるオブジェクトである。
【0170】
操作オブジェクトB2122bは、送信候補アラートのうち除外アラート以外のアラートを依頼者クライアント装置10に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0171】
操作オブジェクトB2122cは、アラートの送信を取り消すためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0172】
ステップS2120の後、作業者クライアント装置20は、アラート送信リクエスト(S2121)を実行する。
具体的には、作業者が操作オブジェクトB2122bを操作すると、プロセッサ22は、アラート送信リクエストデータをサーバ30に送信する。アラート送信リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・依頼者識別情報
・除外アラート以外の送信候補アラートに対応する取引に割り当てられた取引識別情報
【0173】
ステップS2121の後、サーバ30は、学習(S2131)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、作業者識別情報と、学習済モデルと、が関連付けて記憶されている。学習済モデルには、異常種別コードと、依頼者属性情報、業績情報、及び、種別情報の少なくとも1つとの相関関係が記述されている。
プロセッサ32は、異常情報データベース(
図7)を参照して、アラート送信リクエストデータに含まれる取引識別情報に関連付けられた異常種別コードを特定する。
プロセッサ32は、会計情報データベース(
図6)を参照して、アラート送信リクエストデータに含まれる取引識別情報に関連付けられた業務識別情報を特定する。
プロセッサ32は、作業者情報データベース(
図5)を参照して、特定された業務識別情報に関連付けられた依頼者識別情報を特定する。
プロセッサ32は、依頼者情報データベース(
図4)を参照して、特定された依頼者識別情報に関連付けられた依頼者属性情報、業績情報、及び、種別情報を特定する。
プロセッサ32は、特定された異常種別コードと、依頼者属性情報、業績情報、及び、種別情報の少なくとも1つと、を用いて、アラート送信リクエストデータに関連付けて記憶された学習済モデルを更新する。
【0174】
ステップS2131の後、サーバ30は、回答リクエスト(S2132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、依頼者情報データベース(
図4)を参照して、アラート送信リクエストデータに含まれる依頼者識別情報に関連付けられた依頼者コンタクト情報を特定する。
プロセッサ32は、特定された依頼者コンタクト情報に対応する依頼者クライアント装置10(例えば、コミュニケーションサービスのアカウントで動作しているメッセージングアプリケーションを実行している依頼者クライアント装置10)に回答リクエストデータを送信する。回答リクエストデータは、以下の情報を含む。
・ステップS1231で得られた質問情報のうち、アラート送信リクエストデータに含まれる取引識別情報に対応する質問情報
・異常レコードの会計情報
【0175】
プロセッサ32は、異常確認リクエストデータに含まれる業務識別情報に関連付けられた異常情報データベース(
図7)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「異常ID」フィールド:新規の異常識別情報
・「取引ID」フィールド:アラート送信リクエストデータに含まれる取引識別情報
・「質問日時」フィールド:ステップS2132の実行日時に関する情報
・「質問」フィールド:回答リクエストデータに含まれる質問情報
【0176】
ステップS2132の後、依頼者クライアント装置10は、
図10と同様に、回答の受付(S1210)~回答レスポンス(S1211)を実行する。
ステップS1211の後、サーバ30は、
図10と同様に、データベースの更新(S1233)~異常確認レスポンス(S1234)を実行する。
ステップS1234の後、作業者クライアント装置20は、
図10と同様に、異常確認の結果の提示(S1222)~修正リクエスト(S1223)を実行する。
ステップS1223の後、サーバ30は、
図10と同様に、異常の修正(S1235)~データベースの更新(S1236)を実行する。
【0177】
(6-3-2)変形例3の小括
変形例3によれば、サーバ30が生成した質問情報のうち、作業者が指定した質問情報を依頼者クライアント装置10に送信する。これにより、作業者の所望の異常の修正に必要な情報を任意のタイミングで取得することができる。その結果、作業者の作業効率を向上させることができる。
【0178】
変形例3では、ステップS1231において、プロセッサ32は、記憶装置31に記憶された学習済モデルを用いて、質問情報の候補を選択しても良い。
具体的には、プロセッサ32は、作業者情報データベース(
図5)を参照して、異常確認リクエストデータに含まれる業務識別情報に関連付けられた依頼者識別情報を特定する。
プロセッサ32は、依頼者情報データベース(
図4)を参照して、特定された依頼者識別情報に関連付けられた依頼者属性情報、業種情報、及び、種別情報の少なくとも1つを特定する。
プロセッサ32は、異常確認リクエストデータに含まれる作業者識別情報に関連付けられた学習済モデルに、特定された依頼者属性情報、業種情報、及び、種別情報の少なくとも1つを入力することにより、当該入力(つまり、依頼者属性情報、業種情報、及び、種別情報の少なくとも1つ)に対応する異常種別コードを決定する。
プロセッサ32は、決定された異常種別コードを質問生成モデルに入力することにより、質問情報を出力する。
【0179】
この場合、依頼者に提示する質問情報に対する作業者の選択の結果を学習し、且つ、学習の結果に応じた質問情報の候補を作業者に提示する。これにより、作業者は、依頼者に提示すべき質問情報をより効率的に指定することができる。
【0180】
(7)付記
本実施形態の第1態様は、
依頼者が作業者に依頼した業務に関する業務情報を参照して、異常を含む異常業務情報を特定する手段を備え、
異常業務情報に応じた質問情報を生成する手段を備え、
依頼者に、質問情報を提示する手段を備え、
依頼者から、質問情報に対する依頼者の回答に関する回答情報を取得する手段を備え、
異常業務情報と、質問情報と、質問情報に対する回答情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0181】
第1態様によれば、サーバ30が、異常業務情報に応じた質問情報を生成し、且つ、当該質問情報に対応する回答情報を取得する。これにより、業務の作業者が業務の依頼者に問い合せる手間を低減することができる。
【0182】
本実施形態の第2態様は、
作業者に、業務情報と、異常業務情報と、質問情報と、質問情報に対する回答情報と、を提示する手段を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0183】
第2態様によれば、サーバ30が、異常業務情報と、質問情報と、回答情報と、を作業者に提示する。これにより、作業者は、依頼者に連絡することなく、異常業務の修正に必要な情報を得ることができる。
【0184】
本実施形態の第3態様は、
提示する手段による提示の後、作業者から、異常業務情報を修正するための修正指示を取得する手段を備え、
修正指示に応じて、異常業務情報を修正する手段を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0185】
第3態様によれば、サーバ30は、作業者の修正指示に応じて異常業務情報を修正する。これにより、作業者は、容易に異常業務情報を修正することができる。
【0186】
本実施形態の第4態様は、
修正する手段は、回答情報に基づいて、異常業務情報を修正する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0187】
第4態様によれば、サーバ30は、回答情報に基づいて異常業務情報を修正する。これにより、作業者は、より容易に異常業務情報を修正することができる。
【0188】
本実施形態の第5態様は、
質問情報を生成する手段は、学習済モデルを用いて、質問情報を生成する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0189】
第5態様によれば、サーバ30は、学習済モデルを用いて質問情報を生成する。これにより、異常業務の内容にかかわらず、適切な質問を依頼者に提示することができる。
【0190】
本実施形態の第6態様は、
異常業務情報を特定する手段は、学習済モデルを用いて、異常業務情報を特定する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0191】
第6態様によれば、サーバ30は、学習済モデルを用いて異常業務情報を特定する。これにより、異常業務の内容にかかわらず、異常業務を適切に特定することができる。
【0192】
本実施形態の第7態様は、
異常業務情報に対する修正の有無又は内容に応じて、学習済モデルの学習を実行する手段を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0193】
第7態様によれば、サーバ30は、異常業務情報に対する修正の有無又は内容に応じて学習済モデルを学習する。これにより、異常業務に対する作業者の応答が繰り返される度に、学習済モデルの精度を向上させることができる。
【0194】
本実施形態の第8態様は、
学習済モデルは、業務の種類に応じて学習されたモデルである、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0195】
第8態様によれば、サーバ30は、業務の種類に応じた学習済モデルを用いる。これにより、業務の種類毎に学習済モデルを最適化することができる。
【0196】
本実施形態の第9態様は、
学習済モデルは、作業者の属性に応じて学習されたモデルである、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0197】
第9態様によれば、サーバ30は、作業者の属性に応じた学習済モデルを用いる。これにより、作業者の属性毎に学習済モデルを最適化することができる。
【0198】
本実施形態の第10態様は、
業務情報を記憶する外部サーバから、業務情報を取得する手段を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0199】
第10態様によれば、サーバ30は、外部サーバから業務情報を取得する。これにより、記憶装置31に記憶されていない業務情報についても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0200】
本実施形態の第11態様は、
質問情報を生成する手段は、依頼者にインストールされたメッセージングアプリケーションに質問情報を提示し、
回答情報を取得する手段は、メッセージングアプリケーションに入力された回答に関する回答情報を取得する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0201】
第11態様によれば、サーバ30は、メッセージングアプリケーションを介して質問情報を提示し、且つ、回答情報を受け付ける。これにより、依頼者クライアント装置10に専用アプリケーションをインストールすることなく、依頼者が日常的に使用しているメッセージングアプリケーションを介して、回答情報を取得することができる。
【0202】
本実施形態の第12態様は、
質問情報を生成する手段は、質問情報に、質問の根拠となる異常を識別する異常識別情報を割り当て、
回答情報を取得する手段は、回答情報と、質問情報に割り当てられた異常識別情報と、を取得する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0203】
第12態様によれば、サーバ30は、異常識別情報、質問情報、及び、回答情報を関連付ける。これにより、複数の異常が存在した場合であっても、質問情報及び回答情報を関連付けることができる。
【0204】
本実施形態の第13態様は、
質問情報を生成する手段は、異常識別情報が割り当てられたタイムラインオブジェクトを生成し、
回答情報を取得する手段は、対応する質問情報に関連付けられた異常識別情報が割り当てられたタイムラインオブジェクトを介して、回答情報を取得する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0205】
第13態様によれば、サーバ30は、タイムラインに沿って配置されるタイムラインオブジェクト上に質問情報を提示し、且つ、タイムラインオブジェクトに入力された回答情報を取得する。これにより、依頼者クライアント装置10に専用アプリケーションをインストールすることなく、依頼者が日常的に使用しているメッセージングアプリケーションを介して、回答情報を取得することができる。
【0206】
本実施形態の第14態様は、
業務は、会計業務、契約業務、出願業務、受発注業務、生産管理業務、及び、信託業務の少なくとも1つである、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0207】
第14態様によれば、サーバ30は、会計業務、契約業務、出願業務、受発注業務、生産管理業務、及び、信託業務の少なくとも1つについて、質問情報を提示し、且つ、回答情報を取得する。これにより、様々な業務において、業務の作業者が業務の依頼者に問い合せる手間を低減することができる。
【0208】
本実施形態の第15態様は、
作業者から、生成された質問情報のうち依頼者に提示する質問情報の指定を受け付ける手段を備え、
質問情報を提示する手段は、作業者が指定した質問情報を依頼者に提示する、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0209】
第15態様によれば、サーバ30が生成した質問情報のうち、作業者が指定した質問情報を依頼者クライアント装置10に送信する。これにより、作業者の所望の異常の修正に必要な情報を任意のタイミングで取得することができる。その結果、作業者の作業効率を向上させることができる。
【0210】
本実施形態の第16態様は、
作業者による質問情報の選択の結果に基づいて学習済モデルを生成する手段を備え、
学習済モデルと作業者の作業者識別情報とを関連付けて記憶する手段を備え、
作業者識別情報に関連付けられた学習済モデルを用いて、作業者識別情報に対応する作業者に対して、依頼者に提示すべき質問情報の候補を提示する手段を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0211】
第16態様によれば、依頼者に提示する質問情報に対する作業者の選択の結果を学習し、且つ、学習の結果に応じた質問情報の候補を作業者に提示する。これにより、作業者は、依頼者に提示すべき質問情報をより効率的に指定することができる。
【0212】
本実施形態の第17態様は、
コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記各手段として機能させるためのプログラムである。
【0213】
第17態様によれば、業務の作業者が業務の依頼者に問い合せる手間を低減することができる。
【0214】
本実施形態の第18態様は、
依頼者が作業者に依頼した業務に関する業務情報を参照して、異常を含む異常業務情報を特定するステップを備え、
異常業務情報に応じた質問情報を生成するステップを備え、
依頼者に、質問情報を提示するステップを備え、
依頼者から、質問情報に対する依頼者の回答に関する回答情報を取得するステップを備え、
異常業務情報と、質問情報と、質問情報に対する回答情報と、を関連付けて記憶するステップを備える、
情報処理方法である。
【0215】
第18態様によれば、異常業務情報に応じた質問情報を生成し、且つ、当該質問情報に対応する回答情報を取得する。これにより、業務の作業者が業務の依頼者に問い合せる手間を低減することができる。
【0216】
(8)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0217】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、依頼者クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置21は、ネットワークNWを介して、作業者クライアント装置20と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0218】
上記の情報処理の各ステップは、依頼者クライアント装置10、作業者クライアント装置20、及び、サーバ30の何れでも実行可能である。
例えば、依頼者クライアント装置10及び作業者クライアント装置20が、それぞれ、上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、依頼者クライアント装置10及び作業者クライアント装置20は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
一例として、記憶装置21には、業務情報と、異常判定モデルと、質問生成モデルと、異常修正モデルと、が記憶されている。
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶された情報を参照して、ステップS1230~S1236を実行する。この場合、サーバ30は、依頼者クライアント装置10と作業者クライアント装置20との間の通信を仲介する。
【0219】
本実施形態では、会計業務、契約業務、及び、出願業務の例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られるものではない。本実施形態は、例えば、以下の少なくとも1つの業務にも適用可能である。
・製造業における受発注業務又は生産管理業務(一例として、製造企業が製品の販売の需要を予測し、且つ、予測結果及び計画変更をサプライヤ企業に通知する業務)
・小売業における受発注業務
・信託業務(一例として、株式の信託業務)
【0220】
本実施形態では、以下の少なくとも1つは、サーバ30とは異なる外部サーバによって提供されても良い。
・会計情報データベース(
図6)
・依頼者クライアント装置10及び作業者クライアント装置20に表示されるタイムライン
【0221】
本実施形態では、タイムラインTL21に質問情報及び回答情報の組合せを表示することにより、作業者に対して、依頼者の回答情報を提示する例を示したが、本実施形態は、これに限られるものではない。本実施形態は、テーブル形式(例えば、
図7の異常情報データベースと同様のテーブル構造を有する形式)で作業者に回答情報を提示する例にも適用可能である。
【0222】
本実施形態では、作業者が、自動で異常を修正する指示(例えば、操作オブジェクトB1221aの操作)又は手動で異常を修正する指示(例えば、操作オブジェクトB1221bの操作)を作業者クライアント装置20に与える例を示したが、本実施形態はこれに限られない。本実施形態は、作業者のコメントを追加する例にも適用可能である。
例えば、サーバ30は、異常情報データベース(
図7)において、作業者のコメントに関するコメント情報と、異常識別情報と、を関連付けて記憶する。
【0223】
本実施形態では、サーバ30は、異常情報データベース(
図7)の検索機能を提供しても良い。
例えば、作業者が、検索条件(一例として、異常種別コード)を指定すると、サーバ30は、異常情報データベースの「異常種別コード」フィールドを参照して、作業者によって指定された異常種別コードを含むレコードを特定する。
サーバ30は、特定されたレコードの情報(特に、取引識別情報に関連付けられた会計情報、質問情報、及び、回答情報の組合せ)を作業者クライアント装置20に送信する。
これにより、作業者は、過去の類似の異常に対応する質問情報及び回答情報の組合せを参照して、異常に対応することができる。
【0224】
本実施形態は、法人の担当者(例えば、財務経理担当者)が、社外の専門家(例えば、税理士)に業務を依頼する例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、法人の担当者が、社内(つまり、当該法人)の別の担当者(例えば、事業担当者)に問い合せる場合にも適用可能である。
【0225】
本実施形態では、作業者による操作(例えば、ログイン)をトリガに情報処理が開始される例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、作業者による操作ではなく、所定のタイミングになったことをトリガに情報処理が開始される例にも適用可能である。所定のタイミングは、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・前回の情報処理が完了してからの経過時間が所定時間(例えば、1ヶ月、3ヶ月、又は、6ヶ月)に達したこと
・所定日(例えば、毎月1日又は毎年3月1日)になったこと
【0226】
本実施形態(
図12)では、1つのタイムラインオブジェクトTL10aに複数の質問情報を表示し、且つ、1つのタイムラインオブジェクトTL11aが複数の回答情報を受け付ける回答欄として機能する例をしめしたが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、例えば、以下の例にも適用可能である。
図20は、
図12の変形例を示す図である。
図20に示すように、画面P1210は、表示オブジェクトA1210と、複数のタイムラインオブジェクトTL10a~TL12a及びTL10b~TL12bと、操作オブジェクトB1210と、を含む。
複数のタイムラインオブジェクトTL10a~TL12aには、それぞれ、1つの質問情報が表示される。各タイムラインオブジェクトTL10a~TL12aには、質問情報に関連付けられた異常識別情報が割り当てられる。
複数のタイムラインオブジェクトTL10b~TL12bは、それぞれ、1つの回答情報を受け付ける回答欄として機能する。各タイムラインオブジェクトTL10b~TL12bは、タイムラインオブジェクトTL10a~TL12aに対応する。各タイムラインオブジェクトTL10b~TL12bには、対応するタイムラインオブジェクトTL10a~TL12aに割り当てられた異常識別情報が割り当てられる。
【0227】
本実施形態では、ステップS1235~S1236において作業者の指示に応じて修正された業務情報に応じてデータベースを更新する例を示したが、本実施形態はこれに限られない。本実施形態は、例えば、ステップS1235において作業者の指示に応じて修正された業務情報を依頼者クライアント装置10に提示し、且つ、依頼者の指示に応じてデータベースを更新する例にも適用可能である。
【0228】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0229】
1 :情報処理システム
10 :依頼者クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
20 :作業者クライアント装置
21 :記憶装置
22 :プロセッサ
23 :入出力インタフェース
24 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース