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特開2022-7414保管庫の施錠管理システムと倉庫管理システム
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  • 特開-保管庫の施錠管理システムと倉庫管理システム 図1
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  • 特開-保管庫の施錠管理システムと倉庫管理システム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007414
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】保管庫の施錠管理システムと倉庫管理システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20220105BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20220105BHJP
   E05B 73/00 20060101ALI20220105BHJP
   E05B 37/02 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06Q10/08
E05B73/00 A
E05B37/02 F
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020110368
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】596116721
【氏名又は名称】株式会社シーネット
(74)【代理人】
【識別番号】100102923
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雄二
(72)【発明者】
【氏名】小野崎 伸彦
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522BB01
3F522BB24
3F522CC09
3F522DD01
3F522DD22
3F522DD25
3F522DD33
3F522EE19
3F522GG04
3F522GG22
3F522GG44
3F522HH02
3F522HH22
3F522KK02
3F522LL36
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】安価に簡便にかご車等の移動可能なコンテナを使用した入出庫管理をする。
【解決手段】携帯端末32のアプリを起動すると、鍵の識別コード22や保管庫識別コード20や入出庫保管品情報34を管理サーバ14に送信する。ダイヤルロック式鍵38には、その鍵の識別コードを表示する標識39が取り付けられている。保管庫30に取り付けられたタグ31には、保管庫識別コード20や保管品リスト26等が記憶されている。保管庫30は、ダイヤルロック式の鍵38とワイヤー40によって、一時保管場所の支柱42に固定されて、移動を制限されている。鍵の識別コード22や保管庫識別コード20等の組み合わせが正当なら、開錠情報をアプリに返信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能な保管庫の開閉または移動を制限するために、保管庫がダイヤルロックワイヤー式の鍵により施錠されており、
鍵には他の鍵と区別をするための識別コードを示す標識が取り付けられ、
保管庫には他の保管庫と区別をするための識別コードを示す標識が取り付けられており、
利用者の携帯端末装置には、施錠制御用のアプリがインストールされており、
施錠制御用のアプリは、鍵の識別コードと保管庫の識別コードを、ネットワークを通じて管理サーバに送信し、
管理サーバには、どの保管庫にどの鍵が施錠されているかを管理するデータベースが記憶されており、
管理サーバに送信された鍵の識別コードと保管庫の識別コードの組み合わせが、データベースに記憶されたデータと一致したときに、
管理サーバは、鍵を開放するためのダイヤルナンパーを、上記の施錠制御用のアプリに返信することを特徴とする移動可能な保管庫の施錠管理システム。
【請求項2】
施錠制御用のアプリから、さらに、保管庫に入出庫される保管品の識別コードが管理サーバに送信され、
管理サーバには、どの保管庫にどの鍵が施錠されているかと、どの保管庫にどんな保管品が入出庫されるかを管理するデータベースが記憶されており、
管理サーバに送信された識別コードの組み合わせが、データベースに記憶されたデータと一致したときに、
管理サーバは、鍵を開放するためのダイヤルナンパーを、上記のアプリに返信することを特徴とする請求項1に記載の移動可能な保管庫の施錠管理システム。
【請求項3】
管理サーバは、運搬の可能な保管庫に保管された全ての保管品を、倉庫管理の対象にしており、
入庫処理が完了したら、施錠制御用のアプリから、完了報告が送信されて、管理サーバは在庫管理データを更新することを特徴とする請求項2に記載のシステムを利用した在庫管理システム。
【請求項4】
利用者の携帯端末装置のGPS機能により検出した保管庫の位置情報を、施錠制御用のアプリから取得して、管理サーバは、保管庫の位置管理情報管理をすることを特徴とする請求項3に記載の在庫管理システム。
【請求項5】
保管庫には、保管品のリストを表示するための書き換え可能なタグまたはラベルが取り付けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の在庫管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動可能な保管庫のための施錠管理システムと、これらの保管庫を利用した倉庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流システムにおいて、品物の入出庫の際に、かご車や折コンと呼ばれる折り畳み式の保管庫が頻繁に使用されている(特許文献1)。品物は、この保管庫ごとトラックに積み込まれて目的地に届けられる。保管庫は折り畳まれて出庫元に返送される。
【0003】
トラックのドライバーの長距離長時間運転を抑止するために、これらの保管庫を中継点に置いて、次のドライバーに引き継ぐような運搬方法も採用されている。この場合に、 中継点に置かれた保管庫を次のドライバーが取りに来るまで、保管庫を盗難等から防がなければならない。中継点に施錠された倉庫があればよいが、コンビニエンスストアやスーパーの駐車場等を中継点に利用した場合には、防犯カメラ等による監視に頼らなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-127254号公報
【特許文献2】特開2018-159229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
戸別配達サービスの分野で鍵のかかるロッカーに配達物を収納して、受取人が鍵を開けて受け取るような各種のシステムが開発されている(特許文献2)。このように通信回線を介して施錠管理をすることができればよいが、物流システムで大量に使用される移動可能な保管庫全てに通信機を付けてネットワークに接続をするには、著しくコストがかかるという問題があった。本発明は以上の課題を解決する保管庫の施錠管理システムを提供するもので、さらに、このシステムを有効に活用した倉庫管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
【0007】
<構成1>
移動可能な保管庫の開閉または移動を制限するために、保管庫がダイヤルロックワイヤー式の鍵により施錠されており、
鍵には他の鍵と区別をするための識別コードを示す標識が取り付けられ、
保管庫には他の保管庫と区別をするための識別コードを示す標識が取り付けられており、
利用者の携帯端末装置には、施錠制御用のアプリがインストールされており、
施錠制御用のアプリは、鍵の識別コードと保管庫の識別コードを、ネットワークを通じて管理サーバに送信し、
管理サーバには、どの保管庫にどの鍵が施錠されているかを管理するデータベースが記憶されており、
管理サーバに送信された鍵の識別コードと保管庫の識別コードの組み合わせが、データベースに記憶されたデータと一致したときに、
管理サーバは、鍵を開放するためのダイヤルナンパーを、上記の施錠制御用のアプリに返信することを特徴とする移動可能な保管庫の施錠管理システム。
【0008】
<構成2>
施錠制御用のアプリから、さらに、保管庫に入出庫される保管品の識別コードが管理サーバに送信され、
管理サーバには、どの保管庫にどの鍵が施錠されているかと、どの保管庫にどんな保管品が入出庫されるかを管理するデータベースが記憶されており、
管理サーバに送信された識別コードの組み合わせが、データベースに記憶されたデータと一致したときに、
管理サーバは、鍵を開放するためのダイヤルナンパーを、上記のアプリに返信することを特徴とする構成1に記載の移動可能な保管庫の施錠管理システム。
【0009】
<構成3>
管理サーバは、運搬の可能な保管庫に保管された全ての保管品を、倉庫管理の対象にしており、
入庫処理が完了したら、施錠制御用のアプリから、完了報告が送信されて、管理サーバは在庫管理データを更新することを特徴とする構成2に記載のシステムを利用した在庫管理システム。
【0010】
<構成4>
利用者の携帯端末装置のGPS機能により検出した保管庫の位置情報を、施錠制御用のアプリから取得して、管理サーバは、保管庫の位置管理情報管理をすることを特徴とする構成3に記載の在庫管理システム。
【0011】
<構成5>
保管庫には、保管品のリストを表示するための書き換え可能なタグまたはラベルが取り付けられていることを特徴とする構成3または4に記載の在庫管理システム。
【発明の効果】
【0012】
<構成1の効果>
安価で簡単なダイヤルロックワイヤー式の鍵で保管庫を一時固定し、任意の利用者が施錠制御用のアプリを使用してその鍵を開閉出来る。
<構成2の効果>
鍵の識別コードと保管庫の識別コードに加えて、利用者のみが知っている入出庫される保管品の識別コードも組み合わせるので、施錠制御用のアプリの不正な使用を排除できる。
<構成3の効果>
保管庫を自由に移動させ、任意の場所に一時固定して任意の利用者に入出庫を任せて、施錠制御用のアプリと通信をすることで、在庫管理ができる。
<構成4の効果>
保管庫にGPSタグが取り付けてなくても、携帯端末のGPS機能を利用して、保管庫の位置情報を登録できる。保管庫にGPSタグが取り付けられていれば、管理サーバ側で照合をして配置先の確認処理ができる。
<構成5の効果>
保管庫に入出庫をする利用者は、このタグにより保管庫に保管された保管品の内容を直ちに確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のシステムの実施例を示すブロック図である。
図2】このシステムの具体的なて利用方法を示す説明図である。
図3】上記のシステムの動作シーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
【実施例0015】
上記のような既存のシステムで、例えば、すべての保管庫に認証用の通信機を取り付けて、利用者が操作する通信機と管理用のサーバーとの間で認証処理をし保管庫の鍵を開け閉めすることが考えられる。しかしながらその場合には、全ての保管庫に認証用の通信機を取り付けるためのコストが要求される。小量の保管品を保管して運搬する折り畳み式のコンテナのような、大量の保管庫全てに通信機を取り付けるのには多額のコストがかかる。
【0016】
また、近年では、 決められた場所に荷物を置くだけで、受領印を要求しないで荷物の配達を完了する「置き配」という制度も普及してきている。しかしながら、物流システムでは、荷物を運搬するドライバーの長距離長時間運転を防ぐために、保管庫を中継点に置いて、次のドライバーに引き継ぐような運搬方法も採用されている。
【0017】
この場合に、中継点に置かれた保管庫を次のドライバーが取りに来るまで、保管庫が放置されることになる。建物の横にかご車を置いて放置していては、鍵がかかっていてもかご車ごと盗難の恐れがある。安全に管理された保管場所でなければ、中継点として利用できない。しかし保管場所の管理者も24時間その保管庫を監視していることはできない。かといって、保管庫を倉庫などに収めてしまうと、手軽に引き継ぎができない。
【0018】
一方、例えば自転車やオートバイのロックには、ダイヤルロックワイヤーというものが使用されている。ワイヤーを使ってタイヤにロックをしさらにそのワイヤーを建物に縛りつけて、車を移動させることが阻止できる。番号を合わせれば簡単に鍵を開けることができる。
【0019】
例えば、宅配用の専用ロッカーを各所に配置して、宅配品の受け渡しをするとき、そのロッカーを開けるために受取人にキー開放用の認証コードをサーバーから送信する技術が知られている。しかし、ロッカーが固定されているから、キー開放用の一定の認証コードを知られてしまうと、その後の防犯ができない。従って、毎回認証コードを変更する電子的な鍵が必要になる。その場合には、ロッカーの遠隔キー制御用のシステムを必要とする。即ち、ダイヤルロックワイヤー式の鍵を利用することはできない。
【0020】
例えば近年普及を始めた置き配は、配達員が鍵の空いた保管庫に届け物を収容して、鍵をかけておくと、受取人がその鍵を開けて届け物を取り出す。鍵を開けるのは保管場所の持ち主である。鍵をかけるときには合い鍵はいらない。本発明では鍵の開け閉めの両方を管理する必要があり、次のようにして問題を解決する。
【0021】
図1は、本発明のシステムの実施例を示すブロック図である。図2はこのシステムの具体的な利用方法を示す説明図である。
図1において、管理サーバ14は使用される全ての保管庫30の管理を行い、同時に、保管庫に保管された保管品の在庫管理を集中して行う装置である。この管理サーバ14は、その記憶装置に、保管庫データベース16と保管品データベース18とを記憶している。
【0022】
保管庫データベース16は、保管庫識別コード20と、現在その保管庫30の施錠に使用されている鍵の識別コード22と、全ての保管庫30の保管庫位置情報24と、それらに保管された保管品リスト26といったデータを保存している。保管品データベース18は、保管品リスト26とその保管品の属性データ28とを保存している。保管品属性データ28は、保管品の品名や受発注記録等のデータである。
【0023】
携帯端末32は、保管庫30を使用して入出庫処理をする利用者が所持している。利用者が所定のログイン処理をしてからそのアプリを起動すると、鍵の識別コード22や保管庫識別コード20や入出庫保管品情報34を管理サーバ14に送信することができる。入出庫保管品情報34は、利用者が入出庫を行う保管品に関する情報である。入出庫処理には、保管庫30全体を移動させるものと、保管庫30に保管された保管品の一部を出し入れする場合とがある。その予定と結果がこの処理で管理サーバ14に送信される。
【0024】
図2に示すように、保管庫30には、例えば、携帯端末32によってデータを読み書きできるタグ31が取り付けられている。ダイヤルロック式鍵38には、その鍵38の識別コードを表示する標識39が取り付けられている。保管庫30に取り付けられたタグ31には、保管庫識別コード20や保管品リスト26(保管品属性データ28を含む)等が記憶されている。鍵38の識別コードは二次元バーコード等を印刷したラベルで表示できる。保管庫識別コード20も同様のラベルで表示してもよい。
【0025】
保管庫30は、図1の例のように、ダイヤルロック式の鍵38とワイヤー40によって、一時保管場所の支柱42に固定されて、移動を制限されている。なお、この実施例では、携帯端末32がGPSシステム36を利用して取得した保管庫位置情報24が管理サーバ14に送信されるように構成されている。
【0026】
本発明のシステムでは、上記のように、全ての保管庫30に取り付ける鍵の設置コストを低減するために、保管庫30をロックし、かつ、その保管庫30の開閉や移動を制限するために自転車等と同様のダイヤルロックワイヤー式の鍵38により施錠する。
【0027】
物流システムの場合には、折り畳み式のコンテナ等のような保管庫30を利用するのはかならずしも保管品の受取人ではない。多くの場合は、入出庫のために保管庫を運搬し移動をさせる不特定の利用者である。ダイヤルロックを使用した時、一度番号を覚えてしまえば次に来た時に自由に倉庫を開けることができる。
【0028】
しかしながら、施錠する対象が、折り畳み式のコンテナ等の移動可能な保管庫であって、同じ場所に同じ保管庫が置いてあるという確率が低い。小容量の保管庫の場合には収容した保管品を保管庫ごと運搬することが多い。
【0029】
例えば、図2地域Aから出荷された保管庫30は、中継点Bで一時保管され、その後目的地Cに運版される。また、別の保管場所Dに一時保管されることもある。従って、ある利用者がいずれかの場所でその保管庫のダイヤルロック鍵の開け方を知ったからといって、次にその場所にある保管庫について、同じ開け方ができることのほうが少ない。
【0030】
さらに、以下に説明するように、鍵には、他の鍵と区別するための識別コードを示すラベルのような標識をとりつけておく。保管庫にも、他の保管庫と区別するための識別コードを示すラベルのような標識をとりつけておく。アプリのログイン処理により利用者の本人確認をしてから、これらの識別コードを利用して、該当する保管庫のみについてその鍵を開けることを許可する。
【0031】
利用者の携帯端末32装置には、施錠制御用のアプリがインストールされている。施錠制御用のアプリは、例えば、保管庫の識別コードと鍵の識別コード22とを、ネットワークを通じて管理サーバ14に送信する。管理サーバ14は、常に、どの保管庫にどの鍵が施錠されているかをデータベースに記憶している。
【0032】
保管庫が目的地に送り届けられて折り畳まれて返却されるときには、鍵は取り外されるから、次回にこの保管庫が使用されるときには、別の鍵で施錠される。従って、管理サーバ14は常にその組み合わせを登録し更新してデータベースに記憶させておく。このように、保管庫の識別コードと鍵の識別コード22の組み合わせが無数にあるから、本発明でダイヤルロックワイヤー40により安全に保管庫を施錠管理できる。
【0033】
ダイヤルロック式ワイヤー40は、番号や記号を入力することで鍵を開放できる本体と、その本体に一体化された、あるいは、着脱可能に連結されるワイヤー40とで構成されている。例えば、扉に鍵をかけるダイヤル式の南京錠とこの南京錠と何らかの対象物とを連結するワイヤー40との組み合わせにより構成されたものもある。ダイヤルロックワイヤー40式の鍵としては、保管庫の開閉を制限し、かつ、図1のように保管庫を建物の柵等に固定できるものであれば、既存の様々なものを利用できる。鍵や保管庫にとりつける標識は、識別コードを二次元コードにして印刷したラベルでもよいし、識別コードを記憶したICタグでもよい。
【0034】
なお、例えば、専用のアプリを起動して鍵を開閉したときに、利用者のユーザーコードと鍵の開閉時刻や入出庫される保管品に関する情報が管理サーバ14に送信されれば、全ての保管庫30の保管品について、自動的に入出庫管理が可能になる。
【0035】
鍵の識別コード22と保管庫の識別コードに加えて、利用者のみが知っている入出庫される保管品の識別コードも組み合わせるので、施錠制御用のアプリの不正な使用を排除できる。また、保管庫を自由に移動させ、任意の場所に一時固定して任意の利用者に入出庫を任せて、施錠制御用のアプリと通信をすることで、在庫管理ができる。
【0036】
図3は上記のシステムの動作シーケンスチャートである。
まず、利用者が入出庫処理のために現地に到着すると、携帯端末32を起動してタイミングT1でアプリによるログイン処理を行う。そして、タイミングT2で、携帯端末32のGPS機能を利用して、保管庫位置情報24を取得し、これと鍵の識別コード22と保管庫識別コード20とを管理サーバ14に送信する。
【0037】
タイミングT4で、管理サーバ14は保管品データベース18を検索し、さらにタイミングT5で保管庫データベース16を検索する。これにより、利用者の本人確認とともに、鍵の識別コード22と保管庫識別コード20の組み合わせが正しいかどうかを確認する。
【0038】
例えば、管理サーバ14には、予め該当する保管庫30を所定の場所から移動させる利用者名等が記憶されている。利用者の識別情報と保管庫位置情報24により、その確認ができる。さらに、鍵の識別コード22と保管庫識別コード20だけでなく該当する保管庫30に保管されている保管品の内容も照合すれば、より確実に利用者がこれから処理するべき入出庫処理の内容を確認照合できる。
【0039】
タイミングT6で管理サーバ14から携帯端末32に鍵の開錠情報が送信されると、利用者は鍵を開けて保管庫30を開放したり移動させることができ、入出庫処理を完了させる。そして、タイミングT7で、携帯端末32から管理サーバ14に対し入出庫情報を報告する。
【0040】
さらに、タイミングT8で、携帯端末32は、保管庫30のタグに入出庫情報を書き込む更新操作を行う。タイミングT9で保管庫30のタグは入出庫情報を更新する。その後、携帯端末32のアプリはログオフ処理を行う。管理サーバ14でタイミングT10で、保管品データベース18を更新しさらに保管品データベース18を更新する。
【0041】
以上のように、携帯端末でアプリをログオンする時に得られる利用者の本人確認情報に加えて、鍵の識別コードと保管庫識別コードの組み合わせを報告させてから鍵の解錠情報を利用者に伝えるので、安全性を確保できる。さらに、保管庫位置情報や入出庫保管品情報を解錠情報を伝える条件に加えればより安全性が高まる。同時に、入出庫保管品情報を解錠のつど取得すれば、移動可能な格納庫に保管された保管品のリアルタイムの在庫管理が出来る。
【符号の説明】
【0042】
12 倉庫管理システム
14 管理サーバ
16 保管庫データベース
18 保管品データベース
20 保管庫識別コード
22 鍵の識別コード
24 保管庫位置情報
26 保管品リスト
28 保管品属性データ
30 保管庫
31 タグ
32 携帯端末
34 入出庫保管品情報
36 GPSシステム
38 ダイヤルロック式鍵
39 標識
40 ワイヤー
42 支柱
図1
図2
図3