(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074204
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】カーテンレール吊下げ型フック
(51)【国際特許分類】
A47H 1/04 20060101AFI20220511BHJP
【FI】
A47H1/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020184051
(22)【出願日】2020-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】516036386
【氏名又は名称】古川 光男
(72)【発明者】
【氏名】古川 光男
【テーマコード(参考)】
2E182
【Fターム(参考)】
2E182AA01
2E182AB03
2E182AC01
2E182BB28
2E182DE06
2E182DG05
2E182DG07
2E182EE01
2E182EG01
(57)【要約】
【課題】1本のカーテンレールに2枚のスクリーンを吊るし、1枚のスクリーンを固定させ、もう1枚のスクリーンを左右に移動可能にする事で、2枚のスクリーンが引き違い状態になる事を可能にする。
【解決手段】1本のカーテンレールに、本来の機能であるランナーを使用したスクリーン可動動作に加え、可動スクリーンと干渉しない位置にスクリーンを固定できるフックを追加して、2枚のスクリーンをランナーに吊るす可動スクリーンと固定フックに吊るす固定スクリーンに分ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設のカーテンレールに取付けて、カーテンレールのランナー位置より後方にオフセットした位置に固定のスクリーンを吊下げる事ができ、カーテンレールの種類に合わせて、簡単に取り付けられるが外れにくく、外す時は容易に外すことのできる形状を持ったフック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンレールを利用した多目的フックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
窓用カーテンレールは、レース生地の布2枚と遮光性のある厚い布2枚を、ランナーを介して各々別のカーテンレールに吊るし、それらを左右に開閉させる為に、ほぼ全ての家屋の窓枠に設備されている。カーテンは西洋式の生活用具であり、現在の日本人の生活様式に溶け込んで広く普及している。
カーテンレールとランナーに要求される条件は、吊るす物に対する耐荷重、円滑な動き、静粛性、デザイン及びコストなどであり、それらは部屋の設計時に検討されて決定される。設置された後、生活者は自分好みの色や柄の布のカーテンを選んで吊るしている。
【0003】
しかし、部屋の雰囲気を和風にする為に障子風のスクリーンをカーテンレールのランナーに吊るしたいと考えた場合に、既設のレースカーテン用の1本のカーテンレール使用では、本来の障子の様に2枚の障子風スクリーンの引き違いができない為、2枚とも開閉のできない固定のスクリーンとして使用せざるを得ない。2本のカーテンレールを利用すれば障子風スクリーンの引き違いの目的は達成可能できるが、遮光用のカーテンも使用したい場合はカーテンレールがさらに別途必要になる欠点がある。
【0004】
カーテンレールの構造を変更すれば、レースカーテンの代わりに障子風のスクリーンを引き違いで使用する事は可能であるが、既設のカーテンレールの付け替えは窓枠の巾を合わせる必要があり、また賃貸住宅などでは設備の変更は基本的に困難であるなど、消費者が簡単に行えないと言う問題がある。また、現在市販されている全てのカーテンレールは、レースカーテンと遮光用カーテンを使用する事が前提になっているので、繊維のカーテン以外のスクリーンを吊るす事は困難である。
【0005】
この改善策として、既設の1本のカーテンレールに本発明のカーテンレール吊下げ型フックを利用して、1枚の障子風スクリーンは固定して使い、もう1枚の障子風スクリーンは左右に自由に動き、固定された障子風スクリーンと干渉しないで引き違いさせる方法がある。
図1および
図2は2枚の障子風スクリーンが1本のカーテンレール上で重なった状態になった時の断面図である。本発明品のフックはカーテンレールの形状を利用してカーテンレールに固定され、そのフックに固定させる側の障子風スクリーンなどを吊るす。もう1枚の動かせる障子風スクリーンなどはカーテンと同じ様に既設のランナーに吊るす。
【0006】
本発明が使用を前提としている障子風スクリーンは、重量がスクリーン2枚でカーテンレールの耐荷重の範囲内に収まらなければならないので、敷居に立てて使用する木製の本格的な障子ではなく、ユーザーがホームセンターなどで重量や厚みに留意しながら 材料を購入して自分で製作するものである。桟は伝統的な格子柄だけに限らず自由にデザインして制作できるのでユーザーの創作的興味が広がる利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、既設のカーテンレールを利用して布製カーテンを障子風スクリーンに変更したい時に、1本のカーテンレールでは障子の機能の一つである引き違いができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、後面の障子風スクリーンをカーテンレールのランナー位置から後方にオフセットして吊るして固定し、前面の障子風スクリーンは布製カーテンと同じ様にランナーに吊るして使用して、1本のカーテンレールで敷居式の障子と同じ様に2枚の障子風の建具を引き違いさせて使用できることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のフックは、既設の1本のカーテンレールをそのまま利用して、レースカーテンを引き違いのできる2枚の障子風のスクリーンに簡単に変更できる。日本人にとって障子を介しての採光は、懐かしさと共に心理的な安らぎを与えてくれる利点がある。また文化の異なる外国人にとっては心理的安らぎの他に比較的簡単に日本趣味を味わえる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】角型カーテンレールに対するカーテンレール吊下げ型フック の使用方法を示した説明図である。(実施例1)
【
図2】C型カーテンレールに対するカーテンレール吊下げ型フック の使用方法を示した説明図である。(実施例2)
【
図3】角型カーテンレール用の本発明フックの概略図面である。(外形図面1)
【
図4】C型カーテンレール用の本発明フックの概略図面である。(外形図面2)
【発明を実施するための形態】
【0011】
簡単に取り付けられるが外れにくく、外す必要のある時は容易に外すことのできる事と言う目的を、1個の樹脂成型部品と1個の金属リングで実現した。
【実施例0012】
図1及び
図2は、本発明装置の実施例の断面図であって、
図1は角型のカーテンレールに対応したもので、
図2はC型カーテンレールに対応したものである。
【0013】
図1のフック固定ツメAは角型カーテンレールの前面の溝に嵌合し、
図1のフック固定ツメBは角型カーテンレールの後部下縁の形状に合わせて嵌まり込む事で本発明品をカーテンレールに固定する。
図2のC型カーテンレール用フック機能はフック本体がカーテンレールの形状に沿った形をしており、カーテンレールを包み込む形で固定できる。
レースカーテンを障子風スクリーンに簡単に替える事ができるようになれば、新たに障子風スクリーンの木枠や障子紙の需要喚起と共に、ホームセンターや通信販売などインテリア商品を扱う産業の活性化が見込める。