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特開2022-7437協力者決定システムおよびそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007437
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】協力者決定システムおよびそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20220105BHJP
   G06Q 40/08 20120101ALI20220105BHJP
   G08G 1/017 20060101ALI20220105BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q40/08
G08G1/017
G08G1/09 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020110417
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】598127321
【氏名又は名称】株式会社ドーン
(74)【代理人】
【識別番号】100092956
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 栄男
(74)【代理人】
【識別番号】100101018
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 正
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 正伸
(72)【発明者】
【氏名】下河 徹
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5L049CC35
5L055BB61
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両の運転者を簡易に特定するために、車載カメラの情報提供を求める協力者を特定する協力者決定システム及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】協力者決定処理は、対応WCNデータテーブルを参照して、対象車両の車両番号からそのWCNデータを特定する。特定したWCNデータを含む検知データを検知データテーブルから抽出する。抽出した検知データについて、他の車両の検知データのうち、位置的及び時刻的に近接する検知データが抽出される。この検知データを有する車両の車両番号が抽出されると、ユーザデータテーブルを参照して、所有者名及び住所が読みだされる。これにより、ドライブレコーダを搭載している場合、対象者が存在していた位置及び時刻の画像の提供を求めることができる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路近傍に設置され、車両のWCNデータを検知する複数の検知機器で構成される検知機器システム、および前記各検知機器からのWCNデータを用いて、車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者を特定する協力者決定サーバ、
前記各検知機器との間で、WCNデータを送信する送信部および、自車周辺を撮像可能な車載カメラ装置を有する複数の車両、
を有する協力者決定システムであって、
前記協力者決定サーバは、
車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶するWCNデータ記憶手段、
車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する検知データ記憶手段、
前記各検知機器の位置を記憶する位置データ記憶手段、
前記いずれかの検知機器から車両のWCNデータが与えられると、その位置を位置データ記憶手段から読みだして、検知時刻とともに、前記検知データ記憶手段に記憶する検知データ書き込み手段、
車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶するユーザデータ記憶手段、
対象車両の車両番号が与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する対象車両WCN特定手段、
前記対象車両のWCNデータが与えられると、前記検知データ記憶手段を参照して、 前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する近接車両WCN決定手段、
前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該車両のユーザを車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者として決定する協力者決定手段、
を備えたこと、
を特徴とする協力者決定システム。
【請求項2】
請求項1の協力者決定システムにおいて、
前記協力者決定手段は、各車両のユーザ情報とともに、前記近接関係にあった時刻を出力すること、
を特徴とする協力者決定システム。
【請求項3】
請求項2の協力者決定システムにおいて、
前記近接車両WCN決定手段は、前記読みだされた検出位置および検出時刻と、近接関係にある検知データを前記検知データ記憶手段から抽出して、当該車両のWCNデータを近接車両WCNデータとして決定すること、
を特徴とする協力者決定システム。
【請求項4】
請求項1の協力者決定システムにおいて、
さらに、地図画像上のノードまたはそのリンク情報を地図データとして記憶する地図データ記憶手段を備え、
前記近接車両WCN決定手段は、前記地図データを用いて、前記読みだされた検出位置および検出時刻から、当該車両の走行軌跡を予測するとともに、前記検知データの他の車両について、当該車両の走行軌跡を予測し、重複範囲がある場合には、近接関係にあった車両のWCNデータとして決定すること、
を特徴とする協力者決定システム。
【請求項5】
車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶するWCNデータ記憶手段、
車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する検知データ記憶手段、
車両のWCNデータを検知する検知機器の位置を記憶する位置データ記憶手段、
車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶するユーザデータ記憶手段、
対象車両の車両番号が与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する対象車両WCN特定手段、
前記対象車両のWCNデータが与えられると、前記検知データ記憶手段を参照して、前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する近接車両WCN決定手段、
前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該車両のユーザを車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者として決定する協力者決定手段、
を備えたこと、
を特徴とする協力者決定サーバ。
【請求項6】
車載カメラで取得された画像提出を協力する協力者を決定する処理をコンピュータによって実現するためのプログラムであって、
前記コンピュータを下記手段として機能させる協力者決定プログラム。
車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶するWCNデータ記憶手段、
車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する検知データ記憶手段、
車両のWCNデータを検知する検知機器の位置を記憶する位置データ記憶手段、
車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶するユーザデータ記憶手段、
対象車両の車両番号が与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する対象車両WCN特定手段、
前記対象車両のWCNデータが与えられると、前記検知データ記憶手段を参照して、 前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する近接車両WCN決定手段、
前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該車両のユーザを車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者として決定する協力者決定手段。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、協力者決定システムに関し、特に、協力者の決定処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両保険について、以下のような保険金詐欺がされることがあった。年齢条件が付与された契約では、自損事故を起こした場合、運転者が当該年齢に達していなければ保険金が支払われないので、保険請求時には年齢を満たした者が身代わりで運転していたこととして保険請求がなされる。
【0003】
このような場合、保険会社としては、そのような身代わりであったとの立証をするのは困難であった。
【0004】
特許文献1には、車両ナンバーを撮像する撮像システムを用いて、違反車両を特定する広域車両管理方法が開示されているが、車両ナンバー読取装置を多数、設置しなければならない。
【0005】
また、今日、車内から車外の画像を撮像する車載カメラ(ドライブレコーダ)が普及しており、もし前記対象車両を撮像した車両が特定できれば、画像データの提出を求めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-303082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記ドライブレコーダの画像の提出協力を求める者を特定するのは困難である。
【0008】
この発明は、上記の問題点を解決して、車載カメラの情報提供を求める協力者を簡易に特定できる協力者特定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明にかかる協力者決定システムは、道路近傍に設置され、車両のWCNデータを検知する複数の検知機器で構成される検知機器システム、および前記各検知機器からのWCNデータを用いて、車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者を特定する協力者決定サーバ、前記各検知機器との間で、WCNデータを送信する送信部および、自車周辺を撮像可能な車載カメラ装置を有する複数の車両、を有する協力者決定システムであって、前記協力者決定サーバは、車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶するWCNデータ記憶手段、車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する検知データ記憶手段、前記各検知機器の位置を記憶する位置データ記憶手段、前記いずれかの検知機器から車両のWCNデータが与えられると、その位置を位置データ記憶手段から読みだして、検知時刻とともに、前記検知データ記憶手段に記憶する検知データ書き込み手段、車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶するユーザデータ記憶手段、対象車両の車両番号が与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する対象車両WCN特定手段、前記対象車両のWCNデータが与えられると、前記検知データ記憶手段を参照して、前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する近接車両WCN決定手段、前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該車両のユーザを車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者として決定する協力者決定手段を備えている。
【0010】
したがって、車載カメラの情報提供を求める協力者を簡易に特定できる。
【0011】
(2)本発明にかかる協力者決定システムにおいては、前記協力者決定手段は、各車両のユーザ情報とともに、前記近接関係にあった時刻を出力する。前記情報提供を求める時間帯を特定できるので、協力を得るのが容易となる。
【0012】
(3)本発明にかかる協力者決定システムにおいては、前記近接車両WCN決定手段は、前記読みだされた検出位置および検出時刻と、近接関係にある検知データを前記検知データ記憶手段から抽出して、当該車両のWCNデータを近接車両WCNデータとして決定する。したがって、前記検出機器の近接関係にあった車両の車載カメラの情報提供を求めることができる。
【0013】
(4)本発明にかかる協力者決定システムにおいては、さらに、地図画像上のノードまたはそのリンク情報を地図データとして記憶する地図データ記憶手段を備え、前記近接車両WCN決定手段は、前記地図データを用いて、前記読みだされた検出位置および検出時刻から、当該車両の走行軌跡を予測するとともに、前記検知データの他の車両について、当該車両の走行軌跡を予測し、重複範囲がある場合には、近接関係にあった車両のWCNデータとして決定する。したがって、前記検知機器の設置場所以外でも、近接したであろう車両からのドライブレコーダの画像提供要請をすることができる。
【0014】
(5)本発明にかかる協力者決定サーバは、車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶するWCNデータ記憶手段、車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する検知データ記憶手段、車両のWCNデータを検知する検知機器の位置を記憶する位置データ記憶手段、車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶するユーザデータ記憶手段、対象車両の車両番号が与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する対象車両WCN特定手段、前記対象車両のWCNデータが与えられると、前記検知データ記憶手段を参照して、前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する近接車両WCN決定手段、前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該車両のユーザを車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者として決定する協力者決定手段を備えている。
【0015】
したがって、車載カメラの情報提供を求める協力者を簡易に特定できる。
【0016】
(6)本発明にかかる協力者決定プログラムは、車載カメラで取得された画像提出を協力する協力者を決定する処理をコンピュータによって実現するためのプログラムであって、前記コンピュータを下記手段として機能させる協力者決定プログラム。車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶するWCNデータ記憶手段、車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する検知データ記憶手段、車両のWCNデータを検知する検知機器の位置を記憶する位置データ記憶手段、車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶するユーザデータ記憶手段、対象車両の車両番号が与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する対象車両WCN特定手段、前記対象車両のWCNデータが与えられると、前記検知データ記憶手段を参照して、前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する近接車両WCN決定手段、前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、前記WCNデータ記憶手段を参照して、当該車両のユーザを車載カメラの撮像情報の提供を求める協力者として決定する協力者決定手段。
【0017】
したがって、車載カメラの情報提供を求める協力者を簡易に特定できる。
【0018】
本明細書における用語の意義について説明する。「ユーザ」とは、当該車両の所有者、および使用者の双方を含む概念である。また、「重複範囲がある」とは、第1実施形態のような計測機器のポイントで近接関係にある場合、第2実施形態のように、ノード間、計測機器間、またはノードと計測機器間で同一方向または異方向で位置する場合、さらに、道路が交差しており、その交差部分で近似の時間帯に存在する場合を含む概念である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】協力者決定システム1の全体構成を示す機能ブロック図である。
図2】管理サーバ100を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】ユーザデータテーブルの一例を示す図である。
図4】位置データテーブルの一例を示す図である。
図5】対応WCNデータテーブルの一例を示す図である。
図6】WCN検知テーブルの一例を示す図である。
図7】WCN検知の配置位置および車両の走行軌跡を示す図である。
図8】協力者決定処理のフローチャートである。
図9】第2実施形態における道路形状を示す図である。
図10】第2実施形態におけるWCN検知テーブルの一例を示す図である。
図11】第2実施形態における協力者決定処理フローチャートである。
図12】第2実施形態における走行ルートおよび各ノードにおける通過予想時刻を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明における実施形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
(1.機能ブロック図)
図1に本件発明にかかる協力者決定システム1の機能ブロック図を示す。
【0022】
協力者決定システム1は、管理サーバ100、および異なる位置に配置された複数の検査機器300で構成され、車両の運転者または同乗者を簡易に特定するために、車載カメラの情報提供を求める協力者を特定する。
【0023】
各検査機器300は、道路近傍に複数設置され、取得可能範囲に位置する車両とDSRC通信を行い、各車両のWCN(wireless call number)データを受信する。
【0024】
管理サーバ100は、WCNデータ記憶手段3、検知データ記憶手段5、位置データ記憶手段6、検知データ書き込み手段2、ユーザデータ記憶手段9、対象車両WCN特定手段4、近接車両WCN決定手段7、および協力者決定手段8を備えている。
【0025】
対応WCNデータ記憶手段3は、車両の車両番号と当該車両のWCNデータと対応づけて記憶する。検知データ記憶手段5は、車両のWCNデータ,検知時刻、および検知位置を対応づけて検知データとして記憶する。位置データ記憶手段6は、前記各検知機器の位置を記憶する。検知データ書き込み手段2は、前記検知機器から車両のWCNデータが与えられると、その位置を位置データ記憶手段から読みだして、検知時刻とともに、検知データ記憶手段5に記憶する。ユーザデータ記憶手段9は、車両の車両番号とそのユーザを対応づけて記憶する。対象車両WCN特定手段4は、対象車両の車両番号が与えられると、WCNデータ記憶手段3を参照して、当該対象車両のWCNデータを特定する。近接車両WCN決定手段7は、前記対象車両のWCNデータが与えられると、検知データ記憶手段5を参照して、前記対象車両の検出位置および検出時刻を読みだして、読みだされた検出位置および検出時刻について、近接関係にあった車両のWCNデータを特定する。協力者決定手段8は、前記近接関係にあった車両のWCNデータが与えられると、WCNデータ記憶手段3を参照して、当該車両のユーザを協力者として決定する。したがって、車載カメラの情報提供を求める協力者を簡易に特定できる。
【0026】
(2.ハードウェア構成)
管理サーバ100のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。同図は、管理サーバ100を、CPUを用いて構成したハードウェア構成の一例である。
【0027】
管理サーバ100は、CPU23、メモリ27、ハートディスク26、モニタ30、通信ボード31、入力デバイス28、光学式ドライブ25、およびバスライン29を備えている。CPU23は、ハードディスク26に記憶された各プログラムにしたがいバスライン29を介して、各部を制御する。
【0028】
ハードディスク26は、オペレーティングシステムプログラム26o(以下OSと略す)、メインプログラム26pが記憶される。ハードディスク26は、ユーザデータテーブル26u、検知機器の位置データを記憶する位置データテーブル26g、車両番号とWCNデータの対応を記憶する対応WCNデータテーブル26w、検知データテーブル26s、および地図データテーブル26kを有する。
【0029】
ユーザデータテーブル26uには、図3に示すように、車両番号毎に、所有者およびその住所が対応づけて記憶されている。位置データテーブル26gは、図4に示すように、検知機器毎の設置位置データが記憶されている。対応WCNデータテーブル26wは、図5に示すように、車両毎に車両番号とWCNデータが対応づけられて記憶されている。検知データテーブル26sには、図6に示すように、検知された検知機器ID、検知したWCNデータ、および検知時刻が対応づけられて記憶されている。検知時刻は、20191001221012とは、2019年10月01日22時10分12秒を意味する。
【0030】
メインプログラム26pの処理は、後述する。
【0031】
本実施形態においては、オペレーティングシステムプログラム(OS)26oとして、LINUX(登録商標または商標)を採用したが、これに限定されるものではない。
【0032】
なお、上記各プログラムは、光学式ドライブ25を介して、プログラムが記憶された光学式ディスク(CD-ROM25a等)から読み出されてハードディスク26にインストールされたものである。なお、CD-ROM以外に、フレキシブルディスク(FD)、ICカード等のプログラムをコンピュータ可読の記録媒体から、ハードディスクにインストールさせるようにしてもよい。さらに、通信回線を用いてダウンロードするようにしてもよい。
【0033】
本実施形態においては、プログラムを光学式ディスクからハードディスク26にインストールさせることにより、光学式ディスクに記憶させたプログラムを間接的にコンピュータに実行させるようにしている。しかし、これに限定されることなく、光学式ディスクに記憶させたプログラムを光学式ドライブ25から直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピュータによって、実行可能なプログラムとしては、そのままインストールするだけで直接実行可能なものはもちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、データ圧縮されているものを、解凍する等)、さらには、他のモジュール部分と組合して実行可能なものも含む。
【0034】
(3.利用者特定処理)
図8を用いて、車載カメラの情報提供を求める協力者を特定する処理について説明する。
【0035】
以下では、車両番号「神戸300か0123」の車両について、運転手を特定するために、他の車両のユーザにドライブレコーダの画像提供を求めるために、前記他の車両のユーザを特定する場合を例として説明する。
【0036】
なお、図7において、各交差点間は300メートルとし、各交差点には検知機器P1~P34が設置されているものとする。また、車両番号「神戸300か0123」の車両が、2019年10月1日の時刻t1に地点P1を、時刻t2に地点P2を、時刻t3に地点P12を、時刻t4に地点P13を、時刻t5に地点P14を通過し、車両C11が時刻t11に地点P2を、時刻t12に地点P1を通過し、車両C21が時刻t21に地点P13を、時刻t22に地点P3を通過した場合とする。
【0037】
まず、前記走行がなされると、各検知機器から検出結果が管理サーバ100に送信され、図6に示すような検知データが記憶される。
【0038】
CPU23は、対応WCNデータテーブル(図5参照)を参照して、対象車両の車両番号からそのWCNデータを特定する(ステップS1)。この場合、対象車両の車両番号は「神戸300か0123」であるので、そのWCNデータはW1であることがわかる。
【0039】
なお、本明細書において、WCNデータを「W11」などと表記しているが、実際には、12桁の数字で表されている。
【0040】
CPU23は、検知データテーブル(図6参照)から、WCNデータ「W1」を含む検知データを全て抽出する(図8ステップS3)。この場合、検知データK1000、K1012、K1024、K1060、K1072が抽出される。
【0041】
CPU23は、処理検知データ番号iを初期化し(図8ステップS5)、1番目の検知データについて、他の車両の検知データのうち、時刻条件および位置条件が近接する検知データを全て抽出する(ステップS7)。本実施形態においては、時刻条件が近接するとは、「検知時刻が±1秒以内である」とし、位置条件が近接するとは「同じ検知地点である」とした。したがって、この場合、検知データK1036だけが選択される。なぜなら、検知データK1048は、時刻が条件を満たしておらず、検知データK1088、K1089、は時刻条件および位置条件のいずれも満たしていないからである。
【0042】
CPU23は、ステップS3で検出した検知データ全てを検討済みか否か判断する(ステップS9)。この場合、i=1であり、最終ではないので、ステップS11に進み、処理検知データ番号iをインクリメントする。
【0043】
CPU23は、2番目の検知データ検知データK1012について、他の車両の検知データのうち、近接する検知データを全て抽出する(ステップS7)。この場合、上記時刻条件および位置条件を満たしている検知データは存在しないので、何も抽出されない。CPU23は、ステップS3で検出した検知データ全てを検討済み否か判断する(ステップS9)。この場合、i=2であり、全てを検討済みではないので、ステップS11に進み、処理検知データ番号iをインクリメントする。
【0044】
CPU23は、3番目の検知データ検知データK1024について、他の車両の検知データのうち、近接する検知データを全て抽出する(ステップS7)。この場合、上記時刻条件および位置条件を満たしている検知データは存在しないので、何も抽出されない。CPU23は、ステップS3で検出した検知データ全てを検討済みか否か判断する(ステップS9)。この場合、i=3であり、全てを検討済みではないので、ステップS11に進み、処理検知データ番号iをインクリメントする。
【0045】
CPU23は、4番目の検知データ検知データK1060について、他の車両の検知データのうち、近接する検知データを全て抽出する(ステップS7)。この場合、上記時刻条件および位置条件を満たしている検知データK1088が抽出される。CPU23は、ステップS3で検出した検知データ全てを検討済み否か判断する(ステップS9)。この場合、i=4であり、全てを検討済みではないので、ステップS11に進み、処理検知データ番号iをインクリメントする。
【0046】
CPU23は、5番目の検知データ検知データK1072について、他の車両の検知データのうち、近接する検知データを全て抽出する(ステップS7)。この場合、上記時刻条件および位置条件を満たしている検知データは存在しないので、何も抽出されない。
【0047】
CPU23は、ステップS3で検出した検知データ全てを検討済みか否か判断する(ステップS9)。この場合、i=5であり、全てを検討済みであるので、協力車両の所有者および該当の時刻を特定する(ステップS13)。
【0048】
具体的には、CPU23は、ステップS7で検出した検知データK1036、K1088について、それぞれのWCNデータ「W11」、「W21」を、その検知時刻とともに読みだす。前者の検知時刻は、20191001221013なので、2019/10/01/22時10分13秒である。また、後者の検知時刻は、2019/10/01/12時21分43秒である。
【0049】
CPU23は、かかるWCNデータを有する車両の車両番号を、図5を参照して抽出する。この場合、それぞれ、「神戸300か3124」と「大阪320き5467」が抽出される。CPU23は、かかる車両番号のユーザを図3のユーザデータテーブルを参照すると、所有者名および住所を読みだす。
【0050】
これにより、車両番号「神戸300か3124」のユーザ「佐藤和子」に対して、ドライブレコーダを搭載している場合、2019/10/01/22時10分13秒頃の画像の提供を求めることができる。
【0051】
また、車両番号「大阪320き5467」のユーザ「渡辺一雄」についても同様である。
【0052】
本実施形態においては、時間帯および地域が近接した車両を選択するようにした。また、要望する画像の時間帯を絞り込むことができるので、ドライブレコーダの撮像データ保有者への協力が得やすい。
【0053】
第1実施形態においては、位置条件としては同じ検知機器であり、かつ、時刻条件として±1秒以内とした。これは、対象車両の前を走行しているか、または、検知機器の検知位置においてすれ違った可能性が高いからである。
【0054】
しかしながら、検知機器の検知位置以外ですれ違うことも考えられる。また、検知機器の検知位置以外で、対象車両または協力車両のいずれかが他方を追い越すような場合も考えられる。したがって、上記位置条件および時刻条件については、条件を緩和してもよい。例えば、所定距離(例えば400m)以内に存在し、検知時刻が前後30秒以内等である。
【0055】
さらに、所定時間内に検出された検知データの数に応じて、かかる条件を変動させるようにしてもよい。これにより、実際には撮像されていない車両のユーザに協力要請をすることを防止できる。
【0056】
また、第1ステップでは、上記のような同位置で1秒前後の検知データを探して、候補が存在しない場合は、条件を緩めて検出するようにしてもよい。
【0057】
(4.第2実施形態について)
第1実施形態においては、検知機器が存在する領域における近接関係を判断するようにした。しかし、これに限定されず、対象車両の走行軌跡から近接関係にある車両を特定するようにしてもよい。
【0058】
例えば、図9に示すような道路があり、各検査機器の設置位置が離れている場合、第1実施形態の時刻条件「検知時刻が±30秒以内である」、および、位置条件「検知地点が半径400メータ以内である」では検出することができないことが考えられる。
【0059】
もちろん、前記時刻条件および位置条件の範囲を広げれば、候補の車両を抽出することもできるが、その場合、実際には近接位置に存在しなかった車両も抽出されてしまうという問題が発生する。
【0060】
以下、図9に示す形状の道路において、図10に示す検知データが検出された場合について、図11を用いて説明する。
【0061】
なお、上記走行軌跡を求めるためには、交差点の位置および道路の形状を示す地図データが必要である。したがって、地図データとして、地図のベクトルデータについて、ノード情報として、道路の交差点の位置情報を、リンク情報として複数のノード間を接続する道路に相当する情報を記憶すればよい。
【0062】
また、以下では、検知機器P1~P4についての、各ノードN101、N102との距離は図9に記載の通りであるものとして説明する。
【0063】
CPU23は、対応WCNデータテーブルを参照して、対象車両の車両番号からそのWCNデータを特定し(図11ステップS21)、図10に示す検知データテーブルから、WCNデータ「W1」を含む検知データを全て抽出する(ステップS23)。ステップS21、ステップS23の処理は第1実施形態と同様である。この場合、検知データK2000、K2012が抽出される。
【0064】
CPU23は、前記検知データを時刻順に並べるとともに、地図データ(ノード情報およびリンク情報)を用いて対象車両の走行ルートおよび各ノードにおける存在推定時刻を決定する(ステップS25)。走行ルートについては、カーナビゲーションシステムで用いられている周知の演算手法を用いればよい。この場合、対象車両の検知データK2000、K2012に基づいて、図9の走行ルートR1が得られる。
【0065】
なお、各ノードにおける存在推定時刻は、複数の検知データにおける検知時刻およびノード間の距離から平均速度を求めて、各ノードまでの距離に応じて、演算すればよい。
【0066】
例えば、走行ルートR1の場合、検知機器P2、P1間の距離が9kmで、検知時刻の差は10分であるので、平均速度は時速54kmとなる。また、検知機器P1からノードN101までの距離が3km、ノードN101からノードN102までが2km、ノードN102から検知機器P2までの距離が4kmであるので、ノードN101における存在推定時刻は、検査機器P1の検出時刻の(3/54)*60分後、すなわち、21時18分20秒となる。同様に、ノードN102における存在推定時刻は、検査機器P1の検出時刻の((3+2)/54)*60分後、すなわち、21時20分33秒となる(図12A参照)。
【0067】
CPU23は、対象車両の走行ルートがいくつあるか判断する(ステップS27)。これは、地図情報によっては、複数の走行ルートが可能な場合があるからである。この場合は、走行ルート数として「1」が決定される。
【0068】
CPU23は、ルート数処理番号jを初期化し(ステップS29)、j番目の走行ルートにおける検知ポイントを抽出し、かかる検知ポイントと閾値距離内の検知ポイントを、閾値時間内に通過した検知データを全て抽出する(ステップS31)。本実施形態においては、閾値距離を10Km、閾値時間を15分としたので、1番目の走行ルートR1の検知ポイントP1、または検知ポイントP2と、上記閾値距離および閾値時間を満たす検知データK2024、K2036、K2048、K2060、K2072、K2088が抽出される。
【0069】
CPU23は、対象検知データ番号iを初期化し(ステップS33)、i番目の検知データの走行ルートおよび存在推定時刻を決定する(ステップS35)。かかる走行ルートの決定処理は、ステップS31と同様である。これにより、検知データK2024、K2036に基づいて、WCNデータ「W40」の車両について、走行ルートR40が得られる(図9参照)。また、WCNデータ「W40」の車両の走行ルートR40における平均移動速度は、検知機器P2、P1間の距離が9kmで、複数の検知データにおける検知時刻の差は10分なので、時速54kmとなる。また、検知機器P2からノードN102までの距離が4km、ノードN102からノード101までの距離が2kmである。したがって、ノードN102における存在推定時刻は検出機器P2の検出時刻の4分24秒後、ノードN101における存在推定時刻は、検出機器P2の検出時刻の6分36秒後となる(図12B参照)。
【0070】
なお、CPU23は、読みだされた検知データのうち、走行ルート決定に用いた検知データを対象検知データから削除する。この場合、検知データK2036が削除される。
【0071】
CPU23は、走行ルートR1とR40との重複箇所があるか否か判断する(ステップS37)。
【0072】
本実施形態において、以下のようにして重複箇所を判断するようにした。まず、ノード間、検出機器間またはノードと検出機器間にて、時刻を問わずに存在していた区間(重複区間という)をもとめる。例えば、図9に示す走行ルートR1とR40との重複区間は、ノードN101とN102間、ノードN102と検出機器P2間である。この重複区間で時刻帯が重なる場合があるかを判断すればよい。この場合、走行ルートR1は、ノードN102を21時20分33秒に追加し、検出機器P2に向かっており、走行ルートR40は検出機器P2を21時20分に通過して、ノードN102を21時24分24秒に通過している。したがって、ノードN102と検出機器P2間で時間帯が重なっていることが分かる。したがって、両者は重複箇所があると判断される。
【0073】
CPU23は、重複箇所があるので、走行ルートR40を候補とする(図11ステップS39)。
【0074】
CPU23は、ステップS31で検出した検知データ全てを検討済みか否か判断する(ステップS41)。この場合、i=1であり、最終ではないので、ステップS43に進み、処理検知データ番号iをインクリメントする。
【0075】
CPU23は、2番目の検知データK2048の走行ルートおよび存在推定時刻を決定する(ステップS35)。これにより、検知データK2048、K2060に基づいて、WCNデータ「W41」の車両について、走行ルートR41が得られる(図9参照)。また、WCNデータ「W41」の車両の走行ルートR41における平均移動速度は、検知機器P3、P4間の距離が7km、検知時刻の差が13分であるので、両者間の平均速度は時速32.3kmとなる。また、検知機器P3からノードN102までの距離が2km、ノードN102からノード101までの距離が2kmであるので、各ノードにおける存在推定時刻は、ノードN102は検出機器P3の検出時刻の3分40秒後、ノードN101は検出機器P3の検出時刻の7分20秒後となる(図12C参照)。
【0076】
なお、CPU23は、読みだされた検知データのうち、走行ルート決定に用いた検知データを対象検知データから削除する。この場合、検知データK2060が削除される。
【0077】
CPU23は、走行ルートR1とR41の重複箇所があるか否か判断する(ステップS37)。走行ルートR1とR41との重複区間は、ノードN101とN102間である。この区間で時刻帯が重なる場合があるかを判断するようにした。この場合、走行ルートR1では、ノードN102を21時20分33秒に追加し、検出機器P2に向かっており、これに対して、走行ルートR41では検出機器P2を21時22分に通過して、ノードN102を21時25分22秒を通過する。したがって、重複箇所がないことが分かる。
【0078】
重複しているかを判断する方法については、限定されず、たとえば、ルート検索技術を使った到達圏演算技術などを用いることもできる。
【0079】
CPU23は、重複箇所なしとして、ステップS31で検出した検知データ全てを検討済みか否か判断する(ステップS41)。この場合、i=2であり、最終ではないので、ステップS43に進み、処理検知データ番号iをインクリメントする。
【0080】
CPU23は、検知データK2060は削除されたので、3番目の検知データK2072の走行ルートおよび存在推定時刻を決定する(ステップS35)。これにより、検知データK2072、K2088に基づいて、WCNデータ「W42」の車両について、走行ルートR42が得られる(図9参照)。また、WCNデータ「W42」の車両の走行ルートR42における平均移動速度は、検知機器P3、P4間の距離が6kmで、複数の検知データにおける検知時刻の差が9分であるので、両者間の平均速度は時速40kmとなる。また、検知機器P3からノードN102までの距離が2kmであるので、ノードN102における存在推定時刻は、検出機器P3の検出時刻の3分後となる(図12D参照)。
【0081】
なお、CPU23は、読みだされた検知データのうち、走行ルート決定に用いた検知データを対象検知データから削除する。この場合、検知データK2088が削除される。
【0082】
CPU23は、走行ルートR1とR42の重複箇所があるか否か判断する(ステップS37)。
【0083】
走行ルートR1とR42はノードN102で交わっているだけであるが、両車両のノード102の追加時刻によっては、ドライブレコーダの画像に対象車両が撮像される可能性もある。この場合、走行ルートR1では、ノードN102を21時20分33秒に追加し、走行ルートR42ではノードN102を21時21分00秒に通過している。本実施形態においては、ノードの通過時刻が閾値時間帯内(たとえば30秒以内)である場合には、重複していると判断するようにした。したがって、CPU23は、重複箇所があるので、走行ルートR42を候補とする(ステップS39)。
【0084】
CPU23は、ステップS31で検出した検知データ全てを検討済みか否か判断する(ステップS41)。この場合、最終であるので、ステップS45に進み、ルート数処理番号jが最終か否か判断する(ステップS45)。この場合、ステップS27で決定したのは1つのみであるので、CPU23は、協力車両の所有者および該当時刻を特定する(ステップS49)。
【0085】
協力車両の所有者の特定については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。該当時刻は、検知機器またはノード間の時刻を特定すればよい。この場合であれば、候補はWCNデータがW40とW42の車両であり、前者であれば、必要な動画は、検知機器P2とノードN102間の撮像データであり、後者であれば、ノードN102追加時刻の前後3分ずつ等である。
【0086】
(5.他の実施形態)
本実施形態においては、全てWCNデータが存在することを前提に説明したが、車載器を搭載していない場合にもそもそも図6図5の対象外となるので、特に問題は無い。
【0087】
また、協力対象者の車両がドライブレコーダ自体を搭載していない場合には、協力車両として決定しても無意味ではあるが、少なくとも、問い合わせることで撮像データが入手できる可能性がある。
【0088】
本実施形態においては、すれ違いする場合を例として説明したが、前後方向にドライブレコーダを設置している場合も考えられるので、すれ違い以外でも同時刻帯に同地域帯に存在した可能性が高い場合には、協力車両として抽出するようにしてもよい。
【0089】
なお、第2実施形態において、ノードで交差している場合に、重複しているかを判断する範囲として、具体的にどの程度の範囲を特定するかについては、他の候補の存在数などから変動させるようにしてもよい。
【0090】
このように、検知機器を設置する場所が限定的で、かつ、十分な台数を配置できない場合でも、地図データを用いて走行軌跡を求めることにより、近接したであろう車両をより確実に抽出することができる。
【0091】
また、本実施形態においては、図3に示すユーザデータテーブルをサーバ内に記憶する場合について説明したが、これを外部DBに記憶しておき、問い合わせるようにしてもよい。
【0092】
また、本実施形態においては、保険会社が運転者を特定したい場合を例として説明したが、本発明は、他の業種、例えば、車両の管理会社、警備会社、または、警察などでも使用することができる。
【0093】
上記実施形態においては、図1に示す機能を実現するために、CPU23を用い、ソフトウェアによってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路などのハードウェアによって実現してもよい。なお、プログラムの一部の処理を、オペレーティングシステム(OS)にさせるようにしてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12