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特開2022-74467情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074467
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220511BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220511BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020184537
(22)【出願日】2020-11-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】501113939
【氏名又は名称】株式会社True Data
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【復代理人】
【識別番号】100212130
【氏名又は名称】向畑 光規
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】越尾 由紀
(72)【発明者】
【氏名】烏谷 正彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力する。
【解決手段】情報処理装置1は、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、所定の期間において顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部122と、顧客データと購買履歴データとに基づいて、顧客ごとに、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部123と、集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部124と、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部126と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部と、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部と、
前記集計データに基づいて、複数の前記商品カテゴリの組み合わせのうち、前記変動顧客によって購入された割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記変動顧客のうち、前記所定の期間において、前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した前記顧客を示す情報をさらに出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、各商品カテゴリの前記カテゴリ購入回数が当該商品カテゴリごとに定められた基準回数を満たす前記変動顧客の割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
指定された指定店舗又は指定された指定範囲を受け付ける受付部をさらに有し、
前記取得部は、前記指定店舗又は前記指定範囲に存在する複数の店舗で前記顧客が商品を購入した履歴を示す前記購買履歴データを取得する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、指定された前記顧客の属性を示す指定属性を有する前記顧客に対応する前記顧客データと、前記指定属性を有する前記顧客が商品を購入した履歴を示す前記購買履歴データとを取得する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記顧客ランクが前記所定のランクである優良基準ランク未満から前記優良基準ランク以上に上昇した前記変動顧客である優良化顧客に対応する前記商品カテゴリの組み合わせを特定する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定部は、前記顧客ランクが前記所定のランクである離反基準ランク以上から前記離反基準ランク未満に下降した前記変動顧客以外の顧客に対応する前記商品カテゴリの組み合わせを特定する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記集計データを用いて、前記顧客の購買傾向を機械学習モデルに学習させる学習部をさらに有し、
前記特定部は、学習された前記機械学習モデルに前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力させることにより、前記商品カテゴリの組み合わせを特定する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する、
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得するステップと、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するステップと、
前記集計データに基づいて、複数の前記商品カテゴリの組み合わせのうち、前記変動顧客によって購入された割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定するステップと、
特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部、
前記集計データに基づいて、複数の前記商品カテゴリの組み合わせのうち、前記変動顧客によって購入された割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部、及び
前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が店舗で商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部と、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、前記所定の期間において前記顧客が店舗に来店した来店回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部と、
前記集計データに基づいて、各顧客の前記来店回数のうち、前記変動顧客の割合が相対的に高い基準来店回数を特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記基準来店回数を示す情報を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、顧客の購買意欲を促進させるための施策の1つとして、クーポンをはじめとする特典を顧客に付与することが行われている。特許文献1には、顧客に特典を付与するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-109129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、顧客に特典を付与しても、顧客の購買意欲を促進させることができない場合がある。顧客には、店舗の利用頻度が高い顧客、及び店舗の利用頻度が低い顧客などのように、様々なタイプの顧客が存在し、そのタイプごとに顧客の購買傾向が異なる。顧客の購買意欲を促進させるためには、施策の対象となる顧客の購買傾向に応じた特典を付与することが効果的であるため、施策の対象となる顧客の購買傾向を特定することが求められている。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様における情報処理装置は、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部と、前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部と、前記集計データに基づいて、複数の前記商品カテゴリの組み合わせのうち、前記変動顧客によって購入された割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部と、前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部と、を有する。
【0007】
前記出力部は、前記変動顧客のうち、前記所定の期間において、前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した前記顧客を示す情報をさらに出力してもよい。
【0008】
前記特定部は、前記複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、各商品カテゴリの前記カテゴリ購入回数が当該商品カテゴリごとに定められた基準回数を満たす前記変動顧客の割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。
【0009】
前記情報処理装置は、指定された指定店舗又は指定された指定範囲を受け付ける受付部をさらに有してもよいし、前記取得部は、前記指定店舗又は前記指定範囲に存在する複数の店舗で前記顧客が商品を購入した履歴を示す前記購買履歴データを取得してもよい。
【0010】
前記取得部は、指定された前記顧客の属性を示す指定属性を有する前記顧客に対応する前記顧客データと、前記指定属性を有する前記顧客が商品を購入した履歴を示す前記購買履歴データとを取得してもよい。
【0011】
前記特定部は、前記顧客ランクが前記所定のランクである優良基準ランク未満から前記優良基準ランク以上に上昇した前記変動顧客である優良化顧客に対応する前記商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。
【0012】
前記特定部は、前記顧客ランクが前記所定のランクである離反基準ランク以上から前記離反基準ランク未満に下降した前記変動顧客以外の顧客に対応する前記商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。
【0013】
前記情報処理装置は、前記集計データを用いて、前記顧客の購買傾向を機械学習モデルに学習させる学習部をさらに有してもよいし、前記特定部は、学習された前記機械学習モデルに前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力させることにより、前記商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。
【0014】
本発明の第2の態様における情報処理方法は、コンピュータが実行する、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得するステップと、前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するステップと、前記集計データに基づいて、複数の前記商品カテゴリの組み合わせのうち、前記変動顧客によって購入された割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定するステップと、特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力するステップと、を有する。
【0015】
本発明の第3の態様におけるプログラムは、コンピュータを、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部、前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部、前記集計データに基づいて、複数の前記商品カテゴリの組み合わせのうち、前記変動顧客によって購入された割合が相対的に高い前記商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部、及び前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部、として機能させるためのプログラム。
【0016】
本発明の第4の態様における情報処理装置は、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が店舗で商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部と、前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、前記所定の期間において前記顧客が店舗に来店した来店回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部と、前記集計データに基づいて、各顧客の前記来店回数のうち、前記変動顧客の割合が相対的に高い基準来店回数を特定する特定部と、前記特定部が特定した前記基準来店回数を示す情報を出力する出力部と、を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】情報処理システムの模式図である。
図2】情報処理装置のブロック図である。
図3】記憶部に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。
図4】集計データの一例を模式的に表した図である。
図5】複数の商品カテゴリの組み合わせを模式的に表した図である。
図6】情報処理装置の処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの模式図である。情報処理システムSは、顧客の購買傾向を特定可能な情報を、商品を販売する店舗を経営する経営者に提供するために用いられるシステムである。商品は、顧客が購入する物品及びサービスを含む。情報処理システムSは、情報処理装置1と、情報端末2とを有する。情報処理システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を有してもよい。
【0020】
情報処理装置1は、顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力するコンピュータである。情報処理装置1は、インターネット、ローカルエリアネットワーク等のネットワークを介して、情報端末2と通信可能である。情報処理装置1は、顧客に関する情報を示す顧客データと、顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを記憶部11に予め記憶している。
【0021】
顧客データは、顧客を識別可能な情報(顧客ID(identifier))と、当該顧客の顧客ランクが変動した履歴等を含む。顧客ランクは、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動するランクであり、例えば、1か月間に商品を購入した金額の合計金額と、前月の顧客ランクとに基づいて定められる。
【0022】
購買履歴データは、例えば、商品を購入した顧客の顧客ID、購入日、購入された商品が属する商品カテゴリ等を含む。購入日は、顧客が商品を購入した日付であってもよいし、顧客が商品を購入した日時であってもよい。情報処理装置1は、1つ又は複数の提供元から、顧客データ及び購買履歴データを取得して記憶部11に記憶させる。
【0023】
情報端末2は、情報処理装置1によって出力された情報を表示するコンピュータである。情報端末2は、例えばスマートフォン、タブレット端末等の携帯端末、又はパーソナルコンピュータである。情報端末2は、情報を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部を有する。
【0024】
情報処理システムSが顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力する処理の概要を以下に説明する。情報処理システムSを管理する管理者が、店舗の経営者から上記情報の提供の依頼を受け、情報端末2において、当該経営者から提示された施策の内容に基づく施策情報を入力すると、情報処理装置1は、情報端末2を介して施策情報を受け付ける。施策情報には、少なくとも未来の施策期間が含まれるが、これに限らず、様々な情報が含まれてもよい。施策情報には、例えば、管理者によって指定された指定店舗、管理者によって指定された指定範囲、及び管理者によって指定された顧客の属性を示す指定属性等が含まれてもよい。
【0025】
情報処理装置1は、記憶部11に記憶された顧客データと購買履歴データとのうち、過去の所定の期間に対応する顧客データと、当該所定の期間に対応する購買履歴データとを取得する。所定の期間は、施策情報に含まれる施策期間に応じて定められる期間であり、例えば、直近の過去の1年間における施策期間と同時期の期間である。例えば、施策期間が未来の2021年6月から2021年8月までの3か月である場合、所定の期間は、過去の2020年6月から2021年8月までの3か月である。
【0026】
情報処理装置1は、取得した顧客データ及び購買履歴データに基づいて、集計データを生成する。集計データは、顧客ごとに、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられたデータである。変動顧客は、後述する優良化顧客及び非離反顧客のうちのいずれかであり、例えば、施策の目的に応じて対象が定められる。所定のランクは、顧客が変動顧客であるか否かを定めるための基準のランクであり、顧客が優良化顧客であるか否かを定めるためのランクと、顧客が非離反顧客であるか否かを定めるためのランクとの2種類のランクを含む。
【0027】
情報処理装置1は、生成した集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する。そして、情報処理装置1は、特定した商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力する。
【0028】
このようにすることで、情報処理システムSは、特定の顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力することができる。例えば、施策の目的が優良化顧客となる顧客の数を増やすことである場合、店舗の経営者が、提供された商品カテゴリの組み合わせに含まれる各商品に利用可能な特典を顧客に付与することにより、特典が付与された顧客に優良化顧客と同じような購買行動を取らせる動機付けを提供することができる。また、例えば、施策の目的が離反顧客となる顧客の数を減らすことである場合、店舗の経営者が、提供された商品カテゴリの組み合わせに含まれる商品カテゴリ以外の商品カテゴリの商品に利用可能な特典を顧客に付与することにより、特典が付与された顧客に非離反顧客と同じような購買行動、すなわち、離反顧客とは異なる購買行動を取らせる動機付けを提供することができる。購入した商品の商品カテゴリが少ない顧客より、購入した商品の商品カテゴリが多い顧客の方が顧客ランクが高い傾向にあるため、このような施策を実施することにより、顧客に対して、より多くの商品カテゴリの商品の購入を促すことができる。その結果、情報処理システムSは、店舗の売り上げを向上させることができる。
以下、情報処理装置1の構成について説明する。
【0029】
[情報処理装置1の構成]
図2は、情報処理装置1のブロック図である。図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、図2に示したもの以外のデータの流れがあってよい。図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
【0030】
情報処理装置1は、記憶部11と、制御部12とを有する。記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部11は、制御部12が実行するプログラムを予め記憶している。記憶部11は、情報処理装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部12との間でデータの授受を行ってもよい。記憶部11は、顧客データを管理する顧客管理データベースと、購買履歴データを管理する購買履歴データベースとを記憶している。
【0031】
図3は、記憶部11に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。図3(a)に示す顧客管理データベースは、顧客を識別可能な情報の一例としての顧客IDと、顧客の性別と、顧客の年齢と、顧客の住所と、変動履歴と、顧客特性とを関連付けて記憶している。変動履歴は、顧客ランクの過去の変動の履歴を示す情報であり、例えば、月ごとの顧客ランクを示す情報である。
【0032】
顧客特性は、顧客の購買傾向を示す情報であり、例えば、顧客特性の種類ごとに数値(指数)で示される。顧客特性の種類は、例えば、発売された商品を早期に購入する傾向を有する顧客を示すアーリーアダプター、商品を通常価格よりも安い価格で購入する傾向を有する顧客を示す価格センシティブ、限定商品を購入する傾向を有する顧客を示す限定商品購入、健康関連商品を購入する傾向を有する顧客を示す健康関連商品購入、及びプレミアム商品を購入する傾向を有する顧客を示すプレミアム商品購入を含む。情報処理装置1は、購買履歴データに基づいて、顧客ごとに各顧客特性の指数を算出し、顧客管理データベースに記憶させる。顧客管理データベースは、図3(a)に示す例に限らず、顧客の名前、住所等のように様々な情報をさらに記憶してもよい。
【0033】
図3(b)に示す購買履歴データベースは、商品を購入した顧客の顧客IDと、当該顧客が商品を購入した購入日と、購入された商品が属する商品カテゴリと、商品が購入された店舗の店舗名と、当該店舗の住所とを関連付けて記憶している。商品カテゴリは、商品の種類を示す情報である。購買履歴データは、図3(b)に示す例に限らず、顧客が購入した商品の名称、当該商品の価格、顧客が1日又は1回の買い物で購入した商品の合計金額等のように様々な情報をさらに記憶してもよい。
【0034】
図2に戻り、制御部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部121、取得部122、データ生成部123、特定部124、学習部125及び出力部126として機能する。制御部12の機能の少なくとも一部は電気回路によって実行されてもよい。また、制御部12の機能の少なくとも一部はネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
【0035】
受付部121は、施策の内容に基づく施策情報の入力を受け付ける。受付部121は、例えば、情報端末2で入力された施策情報を取得する。例えば、情報処理装置1には、不図示の操作部(例えば、キーボード、マウス、又はディスプレイに重ね合わされたタッチパネル等)を有し、受付部121は、操作部を介して、施策情報の入力を受け付けてもよい。
【0036】
取得部122は、後述する特定部124が商品カテゴリの組み合わせを特定するために用いる情報を取得する。具体的には、取得部122は、顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、所定の期間において顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する。より具体的には、受付部121が施策期間を含む施策情報を受け付けると、取得部122は、顧客管理データベースを参照して当該施策期間に応じて定められる所定の期間の変動履歴を含む顧客データを抽出し、購買履歴データを参照して購買日が当該所定の期間に含まれる購買履歴データを抽出する。
【0037】
取得部122は、所定の店舗において顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データを取得してもよい。具体的には、受付部121が管理者によって指定された指定店舗又は管理者によって指定された指定範囲を含む施策情報の入力を受け付けると、取得部122は、指定店舗又は指定範囲に存在する複数の店舗で顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データを取得する。
【0038】
例えば、受付部121が指定店舗を含む施策情報の入力を受け付けた場合、取得部122は、購買履歴データベースを参照し、店舗名が指定店舗に対応する購買履歴データを抽出する。また、例えば、受付部121が指定店舗を含む施策情報の入力を受け付けた場合、取得部122は、購買履歴データベースを参照し、店舗の住所が指定範囲に含まれる店舗に対応する購買履歴データを抽出する。このようにすることで、情報処理装置1は、特定の店舗又は特定の地域に特化した商品カテゴリの組み合わせを特定することができる。
【0039】
取得部122は、所定の属性を有する顧客に対応する顧客データと、当該所定の属性を有する顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得してもよい。所定の属性は、顧客の性別、年齢(年代)、及び顧客特性のうちの少なくともいずれかである。
【0040】
具体的には、受付部121が管理者によって指定された顧客の属性を示す指定属性を含む施策情報を受け付けると、取得部122は、指定属性を有する顧客に対応する顧客データと、当該指定属性を有する顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する。例えば、受付部121が指定属性として性別(例えば女性)又は年代(例えば30代)を含む施策情報を受け付けた場合、取得部122は、顧客管理データベースを参照して指定属性の性別と同じ性別又は指定属性の年代に含まれる年齢の顧客に対応する顧客データを抽出し、購買履歴データを参照して抽出された顧客データの顧客に対応する購買履歴データを抽出する。
【0041】
また、例えば、受付部121が指定属性として特定の顧客特性(例えばアーリーアダプター)を含む施策情報を受け付けた場合、取得部122は、顧客管理データベースを参照して顧客特性のアーリーアダプターの指数が大きい顧客(例えば、当該指数が所定の閾値以上である顧客)に対応する顧客データを抽出し、購買履歴データを参照して抽出された顧客データの顧客に対応する購買履歴データを抽出する。このようにすることで、情報処理装置1は、所定の属性を有する顧客に特化した商品カテゴリの組み合わせを特定することができる。
【0042】
なお、取得部122は、販促対象の商品に応じた顧客特性に基づいて、顧客データと購買履歴データを取得してもよい。例えば、受付部121が販促対象の商品が新発売の商品であることを示す情報を含む施策情報を受け付けた場合、取得部122は、アーリーアダプターの指数が大きい顧客に対応する顧客データと、当該顧客に対応する購買履歴データとを取得する。
【0043】
データ生成部123は、顧客データと購買履歴データとに基づいて、顧客ごとに、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す変動情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成する。データ生成部123は、これに限らず、種々の情報がさらに関連付けられた集計データを生成してもよい。
【0044】
図4は、集計データの一例を模式的に表した図である。図4に示すように、集計データは、顧客IDと、変動情報と、各商品カテゴリのカテゴリ購入回数とが関連付けられている。データ生成部123は、顧客データと購買履歴データとに基づいて、図4に示すような集計データを生成する。変動情報の「変動あり」は、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客を示し、変動情報の「変動なし」は、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動しなかった顧客である未変動顧客を示す。
【0045】
図2に戻り、特定部124は、集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する。具体的には、特定部124は、集計データに基づいて、所定の期間に変動顧客の顧客ランクが変動した影響度合いが高い商品カテゴリ(以下、単に「影響度合いが高い商品カテゴリ」という)の順に、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリを特定することにより、上記商品カテゴリの組み合わせを特定する。「影響度合いが高い商品カテゴリ」は、所定の期間において顧客ランクが変動しなかった顧客が購入した回数より、所定の期間において顧客ランクが変動した顧客が購入した回数の方が多い商品カテゴリである。
【0046】
より具体的には、特定部124は、集計データに基づいて、商品カテゴリの組み合わせごとに、全ての顧客(取得部122が取得した顧客データに含まれる全ての顧客)に対する変動顧客の比を示す変動率を算出し、算出した変動率が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する。特定部124は、例えば、集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、変動率が最も高い商品カテゴリの組み合わせを特定する。
【0047】
特定部124は、複数の商品カテゴリの組み合わせと、商品カテゴリごとに定められた基準回数とに基づいて、変動顧客の割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。具体的には、特定部124は、集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、各商品カテゴリのカテゴリ購入回数が当該商品カテゴリごとに定められた基準回数を満たす変動顧客の割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する。
【0048】
より具体的には、まず、特定部124は、集計データに基づいて、商品カテゴリごとに、変動顧客の人数と未変動顧客の人数との差が大きくなる境界の購入回数を、基準回数として特定する。特定部124は、例えば、変動顧客の人数と未変動顧客の人数との差が、予め定められた所定の閾値を超える購入回数を、基準回数として特定する。そして、特定部124は、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、各商品カテゴリのカテゴリ購入回数が、特定した基準回数を満たす変動顧客の割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する。
【0049】
図5は、複数の商品カテゴリの組み合わせを模式的に表した図である。図5においては、商品カテゴリをツリー階層(第1階層T1、第2階層T2、第3階層T3)で表しており、上位階層(例えば第1階層T1)であるほど影響度合いが高い商品カテゴリを示し、下位階層(例えば第3階層T3)であるほど影響度合いが低い商品カテゴリを示している。図5においては、商品カテゴリの組み合わせと、各商品カテゴリの購入回数が基準回数以上であるか否かとを組み合わせたパターンとして、パターンP1からP8まで8通りのパターンを表している。
【0050】
図5の上部に示す変動率15%は、全ての顧客に対する変動顧客の比を示す変動率であり、例えば、第1階層T1の商品カテゴリ「DIY」の購入回数が、基準回数である17回以上である場合(YESの場合)、変動率が38%であり、当該購入回数が17回未満である場合(NOの場合)、変動率が6%であることを示す。図5に示す例において、特定部124は、各パターンの変動率を算出し、算出した各パターンの変動率のうち、最も高い変動率のパターンが示す商品カテゴリの組み合わせを特定する。このようにすることで、情報処理装置1は、変動率が高い商品カテゴリの組み合わせを絞り込むことができる。
【0051】
図2に戻り、特定部124は、特定の変動顧客に対応する商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。変動顧客には、優良化顧客と、非離反顧客とが含まれる。優良化顧客は、顧客ランクが所定のランクである優良基準ランク未満から優良基準ランク以上に上昇した変動顧客である。優良基準ランクは、例えば、顧客ランクが、ランクが高い順にSランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランク、及びEランクの6段階で分類されている場合におけるAランクである。非離反顧客は、顧客ランクが所定のランクである離反基準ランク以上から離反基準ランク未満に下降した離反顧客以外の顧客である。離反基準ランクは、例えば、顧客ランクが上記6段階で分類されている場合におけるDランクである。
【0052】
具体的には、受付部121が管理者によって指定された指定変動顧客を含む施策情報を受け付けた場合において、当該指定変動顧客が優良化顧客を示す場合、特定部124は、優良化顧客に対応する商品カテゴリの組み合わせを特定する。一方、受付部121が指定変動顧客を含む施策情報を受け付けた場合において、当該指定変動顧客が非離反顧客を示す場合、特定部124は、非離反顧客に対応する商品カテゴリの組み合わせを特定する。このようにすることで、情報処理装置1は、特定の変動顧客に特化した商品カテゴリの組み合わせを特定することができる。
【0053】
特定部124は、施策情報を入力することによって商品カテゴリの組み合わせを出力するように学習された機械学習モデルを用いて、商品カテゴリの組み合わせを特定してもよい。機械学習モデルは、例えば、ランダムフォレストをはじめとする公知の機械学習のアルゴリズムを用いて生成されたモデルである。
【0054】
具体的には、まず、学習部125は、集計データを用いて、顧客の購買傾向を機械学習モデルに学習させる。そして、特定部124は、顧客の購買傾向が学習された機械学習モデルに商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力させることにより、商品カテゴリの組み合わせを特定する。例えば、受付部121が施策情報の入力を受け付けると、特定部124は、顧客の購買傾向が学習された機械学習モデルに施策情報を入力することによって、当該機械学習モデルに商品カテゴリの組み合わせを出力させる。このようにすることで、情報処理装置1は、大量のデータを用いて、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定することができる。
【0055】
出力部126は、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力する。具体的には、出力部126は、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を情報端末2に送信する。出力部126は、これに限られず、プリンタを用いて紙に印刷すること、記憶媒体に記憶すること、又は通信により外部へ送信することによって、組合情報を出力してもよい。このような情報を提供された店舗の経営者は、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせに基づいて、顧客の購買意欲を促進させるための施策を実施することができる。
【0056】
出力部126は、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせに対応する顧客を示す情報をさらに出力してもよい。具体的には、出力部126は、変動顧客のうち、所定の期間において、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した顧客を示す情報をさらに出力する。出力部126は、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した顧客のうち、顧客ランクが所定の条件を満たしていない顧客を示す情報を出力してもよい。
【0057】
出力部126は、例えば、施策の目的が優良化顧客となる顧客の数を増やすことである場合、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した顧客のうち、現在の顧客ランクが優良基準ランク(例えばAランク)未満である顧客を示す情報を出力する。また、出力部126は、例えば、施策の目的が離反顧客となる顧客の数を減らすことである場合、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した顧客のうち、現在の顧客ランクが離反基準ランク(例えばDランク)である顧客を示す情報を出力する。
【0058】
出力部126は、例えば、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した変動顧客を、各商品カテゴリのカテゴリ購入回数を合計した合計回数が多い順に出力する。出力部126は、合計回数が多い順に、所定の人数(例えば100人等)分の顧客を示す情報を出力してもよい。このようにすることで、店舗の経営者は、特定の顧客に対して施策を講じることができる。
【0059】
[情報処理装置1の処理]
続いて、情報処理装置1の処理の流れについて説明する。図6は、情報処理装置1の処理の流れを示すシーケンス図である。本処理は、受付部121が、期間情報を含む施策情報の入力を受け付けたことを契機として開始する(S1)。
【0060】
取得部122は、施策情報に含まれる期間情報によって定められる所定の期間に対応する顧客データと、当該所定の期間に対応する購買履歴データとを取得する(S2)。データ生成部123は、顧客データと購買履歴データとに基づいて、顧客ごとに、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す変動情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成する(S3)。
【0061】
特定部124は、集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定する(S4)。そして、出力部126は、特定部124が特定した商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力する(S5)。
【0062】
[変形例]
上記において、情報処理装置1は、商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力する例を説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置1は、変動顧客の基準となる来店回数を示す情報を出力してもよい。来店回数は、例えば、購買履歴データに基づく、顧客が商品を購入した回数である。
【0063】
この場合、まず、データ生成部123は、顧客データと購買履歴データとに基づいて、顧客ごとに、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、所定の期間において顧客が店舗に来店した来店回数とが関連付けられた集計データを生成する。特定部124は、集計データに基づいて、各顧客の来店回数のうち、変動顧客の割合が相対的に高い基準来店回数を特定する。特定部124は、例えば、変動顧客の人数と未変動顧客の人数との差が大きくなる境界の来店回数(例えば、予め定められた所定の閾値を超える来店回数)を、基準来店回数として特定する。
【0064】
そして、出力部126は、特定部124が特定した基準来店回数を示す情報を出力する。このようにすることで、上記情報が提供された店舗の経営者は、特定された基準来店回数に応じた施策を講じることができる。例えば、店舗の経営者は、特定された基準来店回数に基づいて、どのくらいの頻度で特典を顧客に付与した方が良いかを判断することができる。
【0065】
また、情報処理装置1は、基準来店回数に限らず、変動顧客の基準となる金額(顧客が所定の期間において購入した商品の合計金額)を示す情報を出力してもよい。この場合、まず、データ生成部123は、顧客データと購買履歴データとに基づいて、顧客ごとに、第1期間に含まれる各第2期間に顧客が購入した商品の合計金額の統計値と、第1期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報とが関連付けられた集計データを生成する。第1期間は、所定の期間(例えば、3か月、6か月、12か月等)であり、第2期間は、第1期間よりも短い期間(例えば、1週間、1か月等)である。統計値は、例えば、各第2期間の合計金額の平均値、中央値、又は最頻値等である。
【0066】
特定部124は、集計データに基づいて、各顧客の統計値のうち、変動顧客の割合が相対的に高い基準統計値を特定する。そして、出力部126は、特定部124が特定した特定結果を示す情報を出力する。このようにすることで、店舗の経営者は、特定された基準統計値に基づいて、どのくらいの数の商品、又はどのくらいの価格の商品に対する特典を顧客に付与した方が良いかを判断することができる。
【0067】
また、情報処理装置1は、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、所定の期間における来店回数が上記基準来店回数以上であること及び所定の期間において購入した商品の合計金額が上記統計値以上であることのうちの少なくともいずれかを満たす変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定し、特定した商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、より精度が高い特定の顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力することができる。
【0068】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置1は、顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、所定の期間において顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとに基づいて、顧客ごとに、所定の期間において顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す変動情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成する。そして、情報処理装置1は、集計データに基づいて、複数の商品カテゴリの組み合わせのうち、変動顧客によって購入された割合が相対的に高い商品カテゴリの組み合わせを特定し、特定した商品カテゴリの組み合わせを示す組合情報を出力する。
【0069】
このようにすることで、情報処理装置1は、特定の顧客の購買傾向を特定可能な情報を出力することができる。例えば、施策の目的が優良化顧客となる顧客の数を増やすことである場合、店舗の経営者が、提供された商品カテゴリの組み合わせに含まれる各商品に利用可能な特典を顧客に付与することにより、特典が付与された顧客に優良化顧客と同じような購買行動を取らせる動機付けを提供することができる。また、例えば、施策の目的が離反顧客となる顧客の数を減らすことである場合、店舗の経営者が、提供された商品カテゴリの組み合わせに含まれる商品カテゴリ以外の商品カテゴリの商品に利用可能な特典を顧客に付与することにより、特典が付与された顧客に非離反顧客と同じような購買行動、すなわち、離反顧客とは異なる購買行動を取らせる動機付けを提供することができる。その結果、情報処理装置1は、店舗の売り上げを向上させることができる。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0071】
1 情報処理装置
11 記憶部
12 制御部
121 受付部
122 取得部
123 データ生成部
124 特定部
125 学習部
126 出力部
2 情報端末
S 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部と、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部と、
前記集計データに基づいて、前記商品カテゴリごとに、複数の前記変動顧客のうち所定のカテゴリ購入回数以上の当該商品カテゴリに属する商品を購入した前記変動顧客の人数と前記変動顧客以外の顧客である複数の未変動顧客のうち前記所定のカテゴリ購入回数以上の当該商品カテゴリに属する商品を購入した前記未変動顧客の人数との差が所定の閾値を超える前記所定のカテゴリ購入回数である基準回数を特定し、複数の前記商品カテゴリを組み合わせたパターンであって、前記顧客が前記商品カテゴリに属する商品を購入した回数が前記商品カテゴリに対応する前記基準回数以上であるか否かを含む複数の前記パターンそれぞれに対して前記パターンに該当する複数の顧客に対する前記変動顧客の比を示す変動率を算出し、前記複数のパターンのうち、前記変動率が相対的に高い前記パターンによって示される前記商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記変動顧客のうち、前記所定の期間において、前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせに対応する複数の商品を購入した前記顧客を示す情報をさらに出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
指定された指定店舗又は指定された指定範囲を受け付ける受付部をさらに有し、
前記取得部は、前記指定店舗又は前記指定範囲に存在する複数の店舗で前記顧客が商品を購入した履歴を示す前記購買履歴データを取得する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、指定された前記顧客の属性を示す指定属性を有する前記顧客に対応する前記顧客データと、前記指定属性を有する前記顧客が商品を購入した履歴を示す前記購買履歴データとを取得する、
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記顧客ランクが前記所定のランクである優良基準ランク未満から前記優良基準ランク以上に上昇した前記変動顧客である優良化顧客に対応する前記商品カテゴリの組み合わせを特定する、
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記顧客ランクが前記所定のランクである離反基準ランク以上から前記離反基準ランク未満に下降した前記変動顧客以外の顧客に対応する前記商品カテゴリの組み合わせを特定する、
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得するステップと、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するステップと、
前記集計データに基づいて、前記商品カテゴリごとに、複数の前記変動顧客のうち所定のカテゴリ購入回数以上の当該商品カテゴリに属する商品を購入した前記変動顧客の人数と前記変動顧客以外の顧客である複数の未変動顧客のうち前記所定のカテゴリ購入回数以上の当該商品カテゴリに属する商品を購入した前記未変動顧客の人数との差が所定の閾値を超える前記所定のカテゴリ購入回数である基準回数を特定するステップと、
複数の前記商品カテゴリを組み合わせたパターンであって、前記顧客が前記商品カテゴリに属する商品を購入した回数が前記商品カテゴリに対応する前記基準回数以上であるか否かを含む複数の前記パターンそれぞれに対して前記パターンに該当する複数の顧客に対する前記変動顧客の比を示す変動率を算出するステップと、
前記複数のパターンのうち、前記変動率が相対的に高い前記パターンによって示される前記商品カテゴリの組み合わせを特定するステップと、
特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、商品カテゴリに属する商品が購入された回数を示すカテゴリ購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部、
前記集計データに基づいて、前記商品カテゴリごとに、複数の前記変動顧客のうち所定のカテゴリ購入回数以上の当該商品カテゴリに属する商品を購入した前記変動顧客の人数と前記変動顧客以外の顧客である複数の未変動顧客のうち前記所定のカテゴリ購入回数以上の当該商品カテゴリに属する商品を購入した前記未変動顧客の人数との差が所定の閾値を超える前記所定のカテゴリ購入回数である基準回数を特定し、複数の前記商品カテゴリを組み合わせたパターンであって、前記顧客が前記商品カテゴリに属する商品を購入した回数が前記商品カテゴリに対応する前記基準回数以上であるか否かを含む複数の前記パターンそれぞれに対して前記パターンに該当する複数の顧客に対する前記変動顧客の比を示す変動率を算出し、前記複数のパターンのうち、前記変動率が相対的に高い前記パターンによって示される前記商品カテゴリの組み合わせを特定する特定部、及び
前記特定部が特定した前記商品カテゴリの組み合わせを示す情報を出力する出力部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
顧客が商品を購入した購入実績に応じて変動する顧客ランクの過去の所定の期間における変動の履歴を含む顧客データと、前記所定の期間において前記顧客が店舗で商品を購入した履歴を示す購買履歴データとを取得する取得部と、
前記顧客データと前記購買履歴データとに基づいて、前記顧客ごとに、前記所定の期間において前記顧客ランクが所定のランクに変動した顧客である変動顧客であるか否かを示す情報と、前記所定の期間において前記顧客が店舗で商品を購入した購入回数とが関連付けられた集計データを生成するデータ生成部と、
前記集計データによって示される前記変動顧客の前記購入回数と、前記集計データによって示される前記変動顧客以外の前記顧客の前記購入回数との差の大きさに基づいて、各顧客の前記購入回数のうち、前記変動顧客の割合が相対的に高い基準購入回数を特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記基準購入回数を示す情報を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。