(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074568
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】拡散素子、投射装置、及び空間認識装置
(51)【国際特許分類】
G02B 5/02 20060101AFI20220511BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20220511BHJP
G01C 3/06 20060101ALI20220511BHJP
G01S 7/481 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
G02B5/02 C
G02B5/02 A
G02B3/00 A
G01C3/06 120Q
G01S7/481 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020184711
(22)【出願日】2020-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】514052472
【氏名又は名称】日精テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129883
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 稔
(72)【発明者】
【氏名】三宅 隆浩
(72)【発明者】
【氏名】高本 賢也
【テーマコード(参考)】
2F112
2H042
5J084
【Fターム(参考)】
2F112AD01
2F112CA12
2F112DA06
2H042AA19
2H042BA04
2H042BA10
2H042BA12
5J084AA04
5J084AA05
5J084AD01
5J084AD02
5J084BA02
5J084BA04
5J084BA07
5J084BA34
5J084BA40
5J084BB02
5J084BB07
5J084BB10
5J084CA03
5J084CA07
5J084CA65
5J084EA04
(57)【要約】
【課題】高効率で高視野角と小型・薄型化を両立する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置を提供すること。
【解決手段】光源からの入射光を拡散する拡散素子であって、光源側に配置され、複数のシリンドリカルレンズがアレイ状に配列がされてなる第一レンズアレイと、第一レンズアレイの光源とは反対側に配置され、第一レンズアレイの配列方向と直交する方向に複数のシリンドリカルレンズがアレイ状に配列されてなる第二レンズアレイと、を有し、第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズ間の間隔をP、シリンドリカルレンズの深さをDとしたときに、0.3<D/P<0.8である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの入射光を拡散する拡散素子であって、
光源側に配置され、複数のシリンドリカルレンズがアレイ状に配列がされてなる第一レンズアレイと、
前記第一レンズアレイの光源とは反対側に配置され、前記第一レンズアレイの配列方向と直交する方向に複数のシリンドリカルレンズがアレイ状に配列されてなる第二レンズアレイと、を有し、
前記第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズの間隔をP、シリンドリカルレンズの深さをDとしたときに、
0.3<D/P<0.8であることを特徴とする拡散素子。
【請求項2】
前記シリンドリカルレンズが平凹シリンドリカルレンズである請求項1に記載の拡散素子。
【請求項3】
前記第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズは、光軸に直交する方向に対するレンズ開口端部の傾斜角度をαとしたときに、66deg>αであることを特徴とする請求項2に記載の拡散素子。
【請求項4】
前記第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズ間に、レンズピッチ及び又はレンズ深さが不規則なランダムピッチのシリンドリカルレンズ群を配してなる請求項1から3のいずれかに記載の拡散素子。
【請求項5】
前記第一及び第二レンズアレイは、前記シリンドリカルレンズが形成された面とは反対側の面に、各レンズアレイの配列方向に半円柱状の曲面が形成されてなる請求項1から4のいずれかに記載の拡散素子。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の拡散素子と、レーザ光源とを備える投射装置
【請求項7】
請求項6に記載の投射装置と、受光手段とを備える空間認識装置。
【請求項8】
請求項6に記載の投射装置と、受光手段とを備える測距装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光源からの入射光を拡散する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、対象物までの距離の情報や対象物の3次元形状の情報を取得する手法として、TOF(Time of Flight)方式の測定手法が注目されている。
【0003】
特に、小型・高出力の垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)が実用化しており、このVCSELを光源としたTOF方式の測定装置の一例として、VCSELから発せられるレーザ光を振幅変調して、対象物上の所定の照射領域に照射し、その対象物からの反射光の位相差を画素単位で抽出する事で対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する小型高精度なTOFカメラが実用化されている。
【0004】
通常、これらのVCSELから出射したレーザ光は、拡散板、回折光学素子(DOE)又はマイクロレンズアレイなどの拡散素子により、照射光の均一化や、三次元情報などの空間認識や測距を行う領域である照射領域に所定の視野角をもったレーザ光を照射するように配光特性の制御が行われている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、スマートフォンにTOF方式の画像センサを搭載することで、被写体の三次元情報や距離情報を正確に取得し、特殊撮影機能やジェスチャー認識、AR(拡張現実)などの新しい付加機能の開発が進められている。
【0007】
しかしながら、従来のこれらの拡散素子では、高効率で広視野角と小型・薄型化を両立する事が困難であるという問題を有していた。
【0008】
本発明はこのような従来の問題点を考慮してなされたものであり、高効率で広視野角と小型・薄型化を両立する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明の拡散素子は、光源からの入射光を拡散する拡散素子であって、光源側に配置され、複数のシリンドリカルレンズがアレイ状に配列がされてなる第一レンズアレイと、第一レンズアレイの光源とは反対側に配置され、第一レンズアレイの配列方向と直交する方向に複数のシリンドリカルレンズがアレイ状に配列されてなる第二レンズアレイと、を有し、第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズ間の間隔をP、シリンドリカルレンズの深さをDとしたときに、0.3<D/P<0.8である。
【0010】
また、上記発明において、シリンドリカルレンズが平凹シリンドリカルレンズであることが好ましい。
【0011】
また、上記発明において、第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズは、光軸に直交する方向に対するレンズ開口端部の傾斜角度をαとしたときに、66deg>αであることが好ましい。
【0012】
また、上記発明において、第一及び第二レンズアレイの各シリンドリカルレンズ間に、レンズピッチ及び又はレンズ深さが不規則なランダムピッチのシリンドリカルレンズ群を配してなることが好ましい。
【0013】
また、上記発明において、第一及び第二レンズアレイは、シリンドリカルレンズが形成された面とは反対側の面に、各レンズアレイの配列方向に半円柱状の曲面が形成されてなることが好ましい。
【0014】
また、本発明の投射装置は、前記拡散素子と、レーザ光源とを備える。
【0015】
また、本発明の空間認識装置は、前記投射装置と、受光手段とを備える。
【0016】
また、本発明の測距装置は、前記投射装置と、受光手段とを備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、高効率で高視野角と小型・薄型化を両立する拡散素子、これを用いた投射装置、空間認識装置及び測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】本発明の投射装置に用いられるレーザ光源を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態の拡散素子を構成するレンズアレイを示す図である。
【
図4】レンズアレイを構成するシリンドリカルレンズを示す断面図である。
【
図5】本発明の拡散素子を構成するレンズアレイの別の例を示す図である。
【
図6】本発明の拡散素子を構成するシリンドリカルレンズのアスペクト比を変化させた時の対角発散角及び光利用効率を説明するグラフである。
【
図7】本発明の第1の実施の形態の投射装置において、シリンドリカルレンズのアスペクト比を0.6及び0.8とした時の(a)レイアウト、(b)シリンドリカルレンズ形状、(c)第二レンズアレイの出射面での照射パターン、(d)出射光の配光特性、(e)3D光線図、及び(f)2D光線図を説明する図である。
【
図8】本発明の第1の実施の形態の投射装置において、第二レンズアレイの出射面での照射パターンを示す図である。
【
図9】本発明の第2の実施の形態の拡散素子を示す(a)断面図、及び(b)斜視図である。
【
図10】本発明の第3の実施の形態の拡散素子を示す斜視図である。
【
図11】本発明の空間認識装置及び測距装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[投射装置]
以下、本発明に係る投射装置及びこの投射装置に用いられる拡散素子について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の投射装置を示す図である。本発明の投射装置1は、
図1に示すようにレーザ光源10と、拡散素子20とを備える。
【0021】
レーザ光源10は、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)やLED等の光源が好適に用いられる。本発明で用いるレーザ光源としてのVCSELは、アレイ状に複数のVCSEL素子が配置されたものであり、本実施の形態では、
図2に示すように、各VCSEL素子間は0.04mmピッチで、縦横10×10のアレイ状に配列されている。
【0022】
[拡散素子]
拡散素子20は、
図1に示すように、レーザ光源10側から所定の空気間隔をあけて配置される第一レンズアレイ21及び第一レンズアレイから所定の間隔をあけて配置される第二レンズアレイ22をこの順に備えている。
【0023】
図3は、本発明の拡散素子20を構成するレンズアレイを示す斜視図及び、このレンズアレイを構成するシリンドリカルレンズ20xの形状を示す図である。また、
図4は、シリンドリカルレンズ20xの形状を示す断面図である。
【0024】
拡散素子20を構成する第一レンズアレイ21は、
図3に示すように、レーザ光源10側に開口を向けた平凹状のシリンドリカルレンズ20xがアレイ状に複数配列がされてなるマイクロシリンドリカルレンズアレイシートである。また、第二レンズアレイ22も第一レンズアレイ21と同一形状とされ、レーザ光源10側に開口を向けた平凹状のシリンドリカルレンズ20xがアレイ状に複数配列がされるマイクロレンズアレイシートであり、第一レンズアレイ21の配列方向と直交する方向に配置される。
【0025】
なお、本発明では、第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22を構成するシリンドリカルレンズ20xは、
図3又は
図4に示す平凹状のシリンドリカルレンズに限られず、
図5に示すように平凸状のシリンドリカルレンズを配列したレンズアレイでもよい。また、例えば、第一レンズアレイ21を平凹状のシリンドリカルレンズアレイとし、第二レンズアレイ22を平凸状のシリンドリカルレンズアレイとする事も可能である。
【0026】
シリンドリカルレンズアレイは、一般的にレーザ光源などの点光源の強度を均一化しつつノンガウスの矩形照射パターンの配光特性を得る事ができるが、本発明の拡散素子20では、
図3に示すように、第一及び第二レンズアレイにおける隣接するシリンドリカルレンズ20x間の間隔をP、凹状シリンドリカルレンズ20xの開口から底面迄の深さをDとし、間隔P及び深さDの比(アスペクト比)を最適化する事で、光源から所定の距離にある被照射面でのビーム発散角(視野角)を最大化(広視野角)する事を可能とするものである。
【0027】
本発明の拡散素子20は、同一形状の第一及び第二のレンズアレイ21及び22をそれぞれ直交配置し、各レンズアレイ21及び22を構成するシリンドリカルレンズ20xのアスペクト比を0.3<D/P<0.8とし、それぞれのレンズアレイ21及び22のビーム発散角の直交方向の合成として、第二レンズアレイ22の出射面での出射光の対角発散角を80度から160度と広視野角化することを可能としている。
【0028】
図6は、レンズアレイ21及び22を構成するシリンドリカルレンズ20xのアスペクト比を変化させた時の対角発散角及び光利用効率を説明するグラフである。
【0029】
図6に示すように、シリンドリカルレンズ20xのアスペクト比が0.3を下回ると、対角発散角が80度を下回り、高視野角化が困難となる。また、アスペクト比が0.8を上回っても対角発散角は160度以上となる事はなく、拡散素子での光量ロスが大きくなるため好ましくない。
【0030】
〔第1の実施の形態〕
以下、第1の実施の形態に係る拡散素子を図面を用いて説明する。
【0031】
図7は、第1の実施の形態の投射装置において、レンズアレイ21及び22を構成するシリンドリカルレンズ20xのアスペクト比を0.6及び0.8とした時の(a)レイアウト、(b)シリンドリカルレンズ形状、(c)第二レンズアレイの出射面での照射パターン、(d)出射光の配光特性、(e)3D光線図及び、(f)2D光線図をそれぞれ説明する図である。
【0032】
図7の(f)に示すように、第1の実施の形態の拡散素子20は、第一及び第二レンズアレイ21及び22の各レンズアレイシートの厚みが0.1mmであり、第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22の間隔は0.15mmとされる。また、レーザ光源10としてのVCSEL素子は、約0.4mm角のチップであり、第一レンズアレイ21は、VCSEL素子の発光面から0.6mmの位置に配置される。
【0033】
第1の実施の形態の拡散素子20における第一及び第二レンズアレイ21及び22は、隣接するシリンドリカルレンズ20xの間隔Pが0.06mm、開口から底面迄の深さDが0.036mm(アスペクト比0.6)、又は間隔Pが0.06mm、開口から底面迄の深さDが0.048mm(アスペクト比0.8)の何れかが好適に選択されるが、この例に限定される事なく、アスペクト比0.3<D/P<0.8の範囲で間隔P及び深さDの比(アスペクト比)を適宜選択することが好ましい。
【0034】
また、第1の実施の形態の拡散素子20は、第一及び第二レンズアレイ21及び22の各シリンドリカルレンズ20xは、
図4に示すように、光軸に直交する方向に対するレンズ開口端部の傾斜角度をαとしたときに、66deg>αであることが好ましい。本発明のレンズアレイを、金型を用いて射出成形で成形する場合には、金型の切削加工性及び成形品の金型からの離型性を良好にするものである。
【0035】
図8は、本発明の第1の実施の形態の投射装置において、第二レンズアレイの出射面での照射パターンを示す図である。
【0036】
図8に示すように、本発明の第1の実施の形態の投射装置1は、それぞれのレンズアレイ21及び22のビーム発散角の直交方向の合成として、第二レンズアレイ22の出射面での出射光の対角発散角が約160度(約±80度)と広視野角化される。
【0037】
〔第2の実施の形態〕
以下、第2の実施の形態に係る拡散素子について図面を参照して説明する
【0038】
図9は、本発明の第2の実施の形態の拡散素子を示す(a)断面図、及び(b)斜視図である。
【0039】
第2の実施の形態の拡散素子20は、
図9(a)に示すように、第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22は、レーザ光源10(図示せず)側に開口を向けた平凹状シリンドリカルレンズ20xが所定間隔をあけてアレイ状に複数配列がされてなるマイクロシリンドリカルレンズアレイシートである。第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22は、第1の実施の形態の拡散素子と同様に、シリンドリカルレンズの配列方向が直交する方向にそれぞれが配置される。
【0040】
また、
図9(a)及び
図9(b)に示すように、第一及び第二レンズアレイ21及び22の各シリンドリカルレンズ20xの間にはレンズピッチ及び又はレンズ深さが不規則なランダムピッチの平凹シリンドリカルレンズ23xが複数配置される。
【0041】
第2の実施の形態の拡散素子20は、このような構成とする事で、VCSEL素子からの回折の影響を最小化する事ができる。
【0042】
なお、本実施の形態におけるシリンドリカルレンズ20x及びランダムピッチのシリンドリカルレンズ23xは、上述した通り、平凹状シリンドリカルレンズに限られず、平凸状シリンドリカルレンズとしてもよい。
【0043】
〔第3の実施の形態〕
以下、第3の実施の形態に係る拡散素子について図面を参照して説明する
【0044】
図10は、本発明の第3の実施の形態の拡散素子を示す斜視図である。
【0045】
第3の実施の形態の拡散素子20は、
図10に示すように、その基本構成は第1及び第2の実施の形態に係る拡散素子と同様であるが、第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22は、シリンドリカルレンズが形成された面とは反対側の出射面側の面に、各レンズアレイの配列方向に半円柱状(かまぼこ状)の曲面が一体的に形成されてなる。本実施の形態における半円柱状の曲面の曲率半径は4mmとされるが、特にこの例に限定される事はなく、曲率半径は適宜選択されるものである。更に、別の例においては、半円柱状の曲面と同様の光学的機能を備えるものとして、出射面側に凸形状の凸レンズが、一体又は別体として配置されていてもよい。
図10中、レンズ25は、上述の出射面側に凸形状の凸レンズを第一レンズアレイ21及び第二レンズアレイ22とは別体に備えた例を示す。
【0046】
[空間認識装置・測距装置]
以下、本発明の空間認識装置又は測距装置について図面を参照して説明する。
図11は、本発明の投射装置を備えた空間認識装置又は測距装置を示す図である。
【0047】
図11に、本発明の空間認識装置又は測距装置(100)として、投射装置1と受光手段2を備えたTOF(Time of Flight)方式の測定装置を示す。
【0048】
投射装置1については上述に説明した通りであるから詳述は省略するが、本発明の投射装置1は、レーザ光源10からの点光源の強度を、拡散素子20により、均一化しつつ矩形照射パターンの配光特性に変換し、レーザ光源10から所定の距離にある被照射面で広いビーム発散角(視野角)をもって測定対象物3に照射可能としている。
【0049】
投射装置1からの照射光は、測定対象物3で反射され、受光手段2に配置されたレンズを介してCMOSセンサなどの固体撮像素子で画素単位での反射光の受光シグナルを検出可能としている。
【0050】
本発明の空間認識装置及び・又は測距装置100は、レーザ光源10として垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)が好適に用いられ、このVCSELから発せられるレーザ光を振幅変調して、対象物上の所定の照射領域に照射し、測定対象物3からの反射光の位相差を受光手段2に備えたCMOSセンサにより画素単位で抽出する事で対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得している。なお、レーザ光源10から発する光を振幅変調して、反射光の位相差情報から対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する方式(インダイレクト方式)に限定される事はなく、投射装置2のレーザ光源10から発する光を矩形パルス状の照射光として測定対象物3に向けて照射し、受光部2にて、投射装置1が照射光を出射してから、受光手段2のCMOSセンサで反射光を検出するまでの時間(飛行時間)を計測し、この飛行時間に基づいて対象物の3次元情報や対象物までの距離情報を取得する方式(ダイレクト方式)の計測方法を用いるものでもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 投射装置
2 受光手段
3 測定対象物
10 レーザ光源
20 拡散素子
21、22 第一及び第二のレンズアレイ
20x シリンドリカルレンズ
100 空間認識装置又は測距装置