(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022074735
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】箔転写装置
(51)【国際特許分類】
B44C 1/17 20060101AFI20220511BHJP
B41F 16/00 20060101ALI20220511BHJP
G03G 15/24 20060101ALI20220511BHJP
B65H 5/38 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
B44C1/17 H
B41F16/00 B
G03G15/24
B65H5/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020185048
(22)【出願日】2020-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】森 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】酒井 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】山本 智也
【テーマコード(参考)】
2H078
3B005
3F101
【Fターム(参考)】
2H078AA31
2H078FF60
3B005EB07
3B005FA07
3B005FB03
3B005FB23
3B005FB24
3B005FB42
3B005FB44
3B005FB45
3B005FC20X
3B005FE03
3B005FF01
3B005FG02Z
3B005FG08Z
3B005GA04
3B005GB03
3F101FB14
3F101FC01
3F101FC05
3F101FC19
3F101FD02
3F101LA16
3F101LB03
3F101LB08
(57)【要約】
【課題】搬送方向における加熱部材の上流側で結露の発生を抑制する。
【解決手段】箔転写装置1は、箔を含む箔フィルムにシートを重ねて、斜め下方に向けてシートを搬送し、シートに箔を転写する装置であって、加熱ローラ61と、加圧ローラ51と、アッパーフレーム80と、ファンFAとを備える。加熱ローラ61は、箔フィルムおよびシートを加熱するための部材である。加圧ローラ51は、加熱ローラ61との間で箔フィルムおよびシートを挟むための部材である。アッパーフレーム80は、加熱ローラ61の上方に位置する。ファンFAは、アッパーフレーム80の上側から下側へ空気を流す。アッパーフレーム80は、シートの搬送方向における加熱ローラの上流でシートの上面を案内する案内部(第1案内部81)と、案内部(第1案内部81)に設けられた上下に貫通する通気口(第1通気口81H)と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箔を含む箔フィルムにシートを重ねて、斜め下方に向けてシートを搬送し、シートに前記箔を転写する箔転写装置であって、
前記箔フィルムおよびシートを加熱するための加熱部材と、
前記加熱部材との間で前記箔フィルムおよびシートを挟むための加圧部材と、
前記加熱部材の上方に位置するアッパーフレームと、
前記アッパーフレームの上側から下側へ空気を流すファンと、を備え、
前記アッパーフレームは、
シートの搬送方向における前記加熱部材の上流でシートの上面を案内する案内部と、
前記案内部に設けられた上下に貫通する通気口と、を有することを特徴とする箔転写装置。
【請求項2】
前記案内部は、搬送されるシートに向けて突出する複数のリブを有し、
前記通気口は、前記複数のリブの間に位置することを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項3】
前記箔転写装置は、
開口を有する筐体本体と、
前記開口を閉じる閉位置と、前記開口を開放する開位置と、の間で移動可能なカバーと、をさらに備え、
前記アッパーフレームは、前記カバーに設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の箔転写装置。
【請求項4】
前記箔転写装置は、シートを搬送する搬送ローラであって、前記搬送方向における前記加熱部材の上流に設けられた搬送ローラをさらに備え、
前記通気口は、前記搬送方向において、前記搬送ローラと前記加圧部材との間に位置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【請求項5】
前記アッパーフレームは、前記加圧部材を下側に露出させる第1穴と、前記搬送ローラを下側に露出させる第2穴と、を有することを特徴とする請求項4に記載の箔転写装置。
【請求項6】
前記アッパーフレームは、前記搬送方向における前記案内部の上流端から上方に延びる壁部をさらに有し、
前記壁部は、外部の空気を前記案内部の上側に取り込むことが可能な吸気口を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【請求項7】
前記ファンは、前記アッパーフレームの下側に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【請求項8】
前記箔転写装置は、前記ファンが固定されたダクトをさらに備え、
前記ダクトは、
前記搬送方向に沿って斜め下方に向けて延びる上壁と、
前記上壁に設けられた排出口であって、前記搬送方向において前記加熱部材より上流に位置する排出口と、を有することを特徴とする請求項7に記載の箔転写装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに箔を転写する箔転写装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、箔転写装置として、箔を有する箔フィルムを、トナー像が形成されたシートに重ね、加熱することにより、トナー像に箔を転写するものが知られている(特許文献1参照)。この箔転写装置では、箔フィルムにシートを重ねて、斜め下方に向けてシートを搬送し、シートに箔を転写する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、斜め下方に向けてシートを搬送する箔転写装置においては、加熱部材で熱せられた空気が搬送方向の上流側に流れやすいので、加熱部材の上流側で結露が発生する場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、搬送方向における加熱部材の上流側で結露の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る箔転写装置は、箔を含む箔フィルムにシートを重ねて、斜め下方に向けてシートを搬送し、シートに箔を転写する箔転写装置であって、加熱部材と、加圧部材と、アッパーフレームと、ファンと、を備える。加熱部材は、箔フィルムおよびシートを加熱するための部材である。加圧部材は、加熱部材との間で箔フィルムおよびシートを挟むための部材である。アッパーフレームは、加熱部材の上方に位置する。ファンは、アッパーフレームの上側から下側へ空気を流す。アッパーフレームは、シートの搬送方向における加熱部材の上流でシートの上面を案内する案内部と、案内部に設けられた上下に貫通する通気口と、を有する。
【0007】
この構成によれば、アッパーフレームの案内部に上下に貫通する通気口が設けられることで、アッパーフレームの上側から下側へ空気が流れやすくなる。ファンがアッパーフレームの上側から下側へ空気を流すことで、加熱部材で熱せられた空気が搬送方向の上流側に流れてしまうことを抑制できる。この結果、搬送方向における加熱部材の上流側で結露の発生を抑制できる。
【0008】
また、案内部は、搬送されるシートに向けて突出する複数のリブを有し、通気口は、複数のリブの間に位置する構成としてもよい。
【0009】
また、箔転写装置は、開口を有する筐体本体と、開口を閉じる閉位置と開口を開放する開位置との間で移動可能なカバーと、をさらに備え、アッパーフレームは、カバーに設けられている構成としてもよい。
【0010】
また、箔転写装置は、シートを搬送する搬送ローラであって、搬送方向における加熱部材の上流に設けられた搬送ローラをさらに備え、通気口は、搬送方向において、搬送ローラと加圧部材との間に位置する構成としてもよい。
【0011】
また、アッパーフレームは、加圧部材を下側に露出させる第1穴と、搬送ローラを下側に露出させる第2穴とを有する構成としてもよい。
【0012】
また、アッパーフレームは、搬送方向における案内部の上流端から上方に延びる壁部をさらに有し、壁部は、外部の空気を前記案内部の上側に取り込むことが可能な吸気口を有する構成としてもよい。
【0013】
また、ファンは、アッパーフレームの下側に設けられている構成としてもよい。
【0014】
また、箔転写装置は、ファンが固定されたダクトをさらに備え、ダクトは、搬送方向に沿って斜め下方に向けて延びる上壁と、上壁に設けられた排出口であって、搬送方向において加熱部材より上流に位置する排出口と、を有する構成としてもよい。
【0015】
これによれば、排気口が加熱部材より上流側に位置するので、加熱部材で熱せられた空気を効率的に排出することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、搬送方向における加熱部材の上流側で結露の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る箔転写装置を示す図(a)と、箔フィルムの構成を示す断面図(b)である。
【
図2】箔転写装置のカバーを開けた状態を示す図である。
【
図3】箔転写装置の断面図であり、アッパーフレームとダクトの配置を説明する図である。
【
図4】箔転写装置のカバーを開けた状態における
図3に対応する図である。
【
図5】上方から見たアッパーフレームの斜視図である。
【
図6】下方から見たアッパーフレームの斜視図である。
【
図7】ファンが固定されたダクトの配置を説明する斜視図である。
【
図8】箔転写装置の断面斜視図であり、アッパーフレームの上方からファンに空気が流れる様子を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明において、方向は、
図1(a)に示す方向で説明する。すなわち、
図1(a)の右側を「前」とし、
図1(a)の左側を「後」とし、
図1(a)の紙面手前側を「左」とし、
図1(a)の紙面奥側を「右」とする。また、
図1(a)の上下を「上下」とする。
【0019】
図1(a)に示すように、箔転写装置1は、例えばレーザプリンタ等の画像形成装置によってシートS上に形成されたトナー像の上にアルミニウム等の箔を有する転写層を転写するための装置である。箔転写装置1は、斜め下方に向けてシートSを搬送してシートSに箔を転写する装置である。本実施形態では、上方に載置されたシートSが、おおよそ斜め45°の角度で下方に搬送されるようになっている。箔転写装置1は、筐体2と、シートトレイ3と、シート搬送部10と、フィルム供給部30と、転写部50とを備えている。
【0020】
筐体2は、樹脂などからなり、筐体本体21と、カバー22とを備えている。筐体本体21は、上部に開口21A(
図2参照)を有している。開口21Aは、筐体本体21に後述するフィルムユニットFUを着脱するための開口である。開口21Aは、上向きとなっている。カバー22は、開口21Aを開閉するための部材である。カバー22の後端部は、筐体本体21に回動可能に支持されている。カバー22は、開口21Aを閉じる閉位置(
図1参照)と、開口21Aを開放する開位置(
図2参照)との間で移動可能である。
【0021】
図3に示すように、筐体2は、カバー22の後にサブカバー23をさらに備えている。サブカバー23は、カバー22と筐体本体21の間に位置している。サブカバー23は、筐体本体21に支持され、
図3に示す閉位置と、
図4に示す開位置とに回動可能である。
図3に示すように、カバー22が閉位置に位置する場合、サブカバー23の上板23Aは、筐体本体21の上板21Cおよびカバー22の上板22Aと面一である。サブカバー23の上板23Aとカバー22の上板22Aの間には、隙間GAがあり、外部の空気を筐体2内に取り込むことができるようになっている(
図8も参照)。
図4に示すように、カバー22が開位置に位置する場合、サブカバー23は、カバー22に押されて回動し、サブカバー23の上板23Aは、筐体本体21の上板21Cの上方に位置する。
【0022】
図1に戻り、シートトレイ3は、用紙、OHPフィルム等のシートSが載置されるトレイである。シートトレイ3は、筐体2の後部に設けられている。なお、シートSは、トナー像が形成された面を下向きにしてシートトレイ3上に載置される。シートトレイ3には、シートトレイ3に載置されたシートSを検知するシートトレイセンサSS0が設けられている。シートトレイセンサSS0は、シートトレイ3にシートSが載置されている場合にONとなり、シートSが載置されていない場合にOFFとなる。
【0023】
シート搬送部10は、シート供給機構11と、シート排出機構12とを備えている。シート供給機構11は、シートトレイ3上のシートSを一枚ずつ転写部50に向けて搬送する機構である。シート供給機構11は、ピックアップローラ11A、リタードローラ11B、上流側第1搬送ローラ11Cおよび上流側第2搬送ローラ11Dを備えている。
【0024】
ピックアップローラ11Aは、シートトレイ3上のシートSを転写部50に向けて供給するためのローラである。リタードローラ11Bは、ピックアップローラ11Aによって搬送されるシートSを1枚に分離するためのローラである。
【0025】
リタードローラ11Bは、ピックアップローラ11Aの上に配置されている。リタードローラ11Bは、ピックアップローラ11Aで送り出されるシートSの上に重なっているシートSをシートトレイ3に向けて戻す方向に回転可能となっている。
【0026】
上流側第1搬送ローラ11Cは、上流側第2搬送ローラ11Dの上に配置され、上流側第2搬送ローラ11Dと向かい合っている。上流側第1搬送ローラ11Cと上流側第2搬送ローラ11Dの間でシートSをニップした状態で各ローラが回転することで、シートSを搬送可能となっている。上流側第1搬送ローラ11Cと上流側第2搬送ローラ11Dは、ピックアップローラ11Aと転写部50との間に配置され、ピックアップローラ11Aで送り出されるシートSを転写部50に搬送する。上流側第1搬送ローラ11Cは、搬送方向における加熱ローラ61の上流に設けられた搬送ローラの一例である。
【0027】
シート排出機構12は、転写部50を通過したシートSを筐体2の外部に排出する機構である。シート排出機構12は、下流側第1搬送ローラ12Aと、下流側第2搬送ローラ12Bと、下流側第3搬送ローラ12Cと、下流側第4搬送ローラ12Dとを備える。下流側第1搬送ローラ12A、下流側第2搬送ローラ12B、下流側第3搬送ローラ12Cおよび下流側第4搬送ローラ12Dは、カバー22に設けられている。
【0028】
下流側第1搬送ローラ12Aは、シートSの搬送方向において、後述する剥離部材の一例としての第2案内軸42の下流に位置する。なお、以下の説明では、シートSの搬送方向を、単に「搬送方向」とも称する。下流側第1搬送ローラ12Aは、搬送方向において、第2案内軸42と下流側第3搬送ローラ12Cとの間に位置する。下流側第1搬送ローラ12Aは、転写部50から送り出されるシートSを下流側第3搬送ローラ12Cに向けて搬送する。
【0029】
下流側第2搬送ローラ12Bは、下流側第1搬送ローラ12Aの下に配置され、下流側第1搬送ローラ12Aと向かい合っている。下流側第2搬送ローラ12Bは、下流側第1搬送ローラ12Aに従動して回転し、下流側第1搬送ローラ12Aとの間でシートSをニップしてシートSを搬送する。
【0030】
下流側第3搬送ローラ12Cは、搬送方向において、下流側第1搬送ローラ12Aの下流に位置する。下流側第3搬送ローラ12Cは、下流側第1搬送ローラ12Aから送り出されるシートSを筐体2の外に排出する。
【0031】
下流側第4搬送ローラ12Dは、下流側第3搬送ローラ12Cの下に配置され、下流側第3搬送ローラ12Cと向かい合っている。下流側第4搬送ローラ12Dは、下流側第3搬送ローラ12Cに従動して回転し、下流側第3搬送ローラ12Cとの間でシートSをニップした状態でシートSを搬送する。
【0032】
フィルム供給部30は、シート供給機構11から搬送されたシートSに重ねるように箔フィルムFを供給する部分である。フィルム供給部30は、フィルムユニットFUと、モータ等の駆動源Mを備えている。
【0033】
フィルムユニットFUは、
図2に示すように、筐体本体21に上から着脱可能となっている。フィルムユニットFUは、供給リール31と、巻取リール35と、第1案内軸41と、剥離部材の一例としての第2案内軸42と、第3案内軸43とを備えている。フィルムユニットFUの供給リール31には、箔フィルムFが巻回されている。
【0034】
図1(b)に示すように、箔フィルムFは、支持層F1と、被支持層F2とを有する。支持層F1は、高分子材料からなるテープ状の透明な基材であり、被支持層F2を支持している。
【0035】
被支持層F2は、剥離層F21と、転写層F22と、接着層F23とを有する。剥離層F21は、支持層F1から転写層F22を剥離しやすくするための層であり、支持層F1と転写層F22との間に配置されている。剥離層F21は、支持層F1から剥離しやすい透明な材料、例えばワックス系樹脂を含んでいる。
【0036】
転写層F22は、トナー像に転写される層であり、箔を含んでいる。箔とは、金、銀、銅、アルミニウム等の金属であって薄く延された金属である。また、転写層F22は、金色、銀色、赤色などの着色材料と、熱可塑性樹脂とを含む。転写層F22は、剥離層F21と接着層F23との間に配置されている。
【0037】
接着層F23は、転写層F22をトナー像に接着しやすくするための層である。接着層F23は、後述する転写部50によって加熱されたトナー像に付着しやすい材料、例えば塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂を含んでいる。
【0038】
図1(a)に示すように、供給リール31は、樹脂などからなり、箔フィルムFが巻回される供給軸部31Aを有している。箔フィルムFは、転写層F22を含む被支持層F2が供給軸部31Aに接触するようにして、供給軸部31Aに巻回されている。すなわち、箔フィルムFは、支持層F1を外側、被支持層F2(転写層F22)を内側にして、供給リール31に巻回されている。これにより、供給軸部31Aに巻かれたロール状の箔フィルムFのうち最も外側に位置する部分において、支持層F1が被支持層F2の外側に位置している。
【0039】
巻取リール35は、樹脂などからなり、箔フィルムFを巻き取るための巻取軸部35Aを有している。箔フィルムFは、転写層F22を含む被支持層F2が巻取軸部35Aに接触するようにして、巻取軸部35Aに巻回されている。すなわち、箔フィルムFは、支持層F1を外側、被支持層F2(転写層F22)を内側にして、巻取リール35に巻回される。これにより、巻取軸部35Aに巻かれたロール状の箔フィルムFのうち最も外側に位置する部分において、支持層F1が被支持層F2の外側に位置している。
【0040】
なお、
図1(a)等においては、便宜上、供給リール31および巻取リール35の両方に箔フィルムFが最大に巻回された状態を図示することとする。実際には、フィルムユニットFUが新品の状態においては、供給リール31に巻回されたロール状の箔フィルムFの径は最大となっており、巻取リール35には箔フィルムFが巻回されていない、もしくは、巻取リール35に巻回されたロール状の箔フィルムFの径は最小となっている。また、フィルムユニットFUの寿命時(箔フィルムFを使い切ったとき)においては、巻取リール35に巻回されたロール状の箔フィルムFの径は最大となり、供給リール31には箔フィルムFが巻回されていない、もしくは、供給リール31に巻回されたロール状の箔フィルムFの径は最小となる。
【0041】
第1案内軸41、第2案内軸42および第3案内軸43は、箔フィルムFの進行方向を変更するための軸である。第1案内軸41、第2案内軸42および第3案内軸43は、SUS(ステンレス鋼)などからなっている。
【0042】
第1案内軸41は、シートSの搬送方向において、転写部50の上流に位置する。第1案内軸41は、供給リール31から引き出される箔フィルムFの進行方向を、シートSの搬送方向と略平行となるように変更する。第1案内軸41は、箔フィルムFの支持層F1に接触している。
【0043】
このような第1案内軸41によって案内される箔フィルムFは、被支持層F2(
図1(b)参照)を上に向けた状態で、転写部50に向けて搬送される。また、シートSは、被支持層F2が上に向いた状態の箔フィルムFの上に重ねられて、箔フィルムFとともに転写部50に向けて搬送される。
【0044】
第2案内軸42は、シートSの搬送方向において、転写部50の下流に位置する。第2案内軸42は、転写部50、詳しくは後述する加圧ローラ51と加熱ローラ61の間を通過した箔フィルムFの進行方向をシートSの搬送方向とは異なる方向に変更することで、箔フィルムFをシートSから剥離させている。第2案内軸42は、箔フィルムFの支持層F1に接触している。
【0045】
第3案内軸43は、シートSから箔フィルムFを剥離させるときの箔フィルムFの角度(以下、「剥離角度」ともいう。)を規定している。ここで、剥離角度は、箔フィルムFのうち、第1案内軸41と第2案内軸42の間で張架される部分と、第2案内軸42と第3案内軸43の間で張架される部分とのなす角である。第3案内軸43は、第2案内軸42で案内された箔フィルムFの進行方向を変更して巻取リール35に案内している。第3案内軸43は、箔フィルムFの被支持層F2(接着層F23)に接触している。
【0046】
フィルムユニットFUを箔転写装置1に装着した状態において、巻取リール35は、筐体2に設けられた駆動源Mによって図示反時計回りに回転駆動される。巻取リール35が回転すると、供給リール31に巻回された箔フィルムFが引き出され、引き出された箔フィルムFが各案内軸41~43で案内されて巻取リール35に巻き取られていく。詳しくは、箔転写中において、後述する加圧ローラ51と加熱ローラ61によって箔フィルムFが送り出されることで、供給リール31から箔フィルムFが引き出される。そして、加圧ローラ51と加熱ローラ61から送り出された箔フィルムFが、巻取リール35に巻き取られていく。
【0047】
転写部50は、シートSと箔フィルムFを重ねた状態で加熱および加圧することで、シートSに形成されたトナー像の上に転写層F22を転写するための部分である。転写部50は、加圧部材の一例としての加圧ローラ51と、加熱部材の一例としての加熱ローラ61とを備えている。転写部50は、加圧ローラ51と加熱ローラ61のニップ部において、シートSと箔フィルムFを重ねて加熱および加圧する。
【0048】
加圧ローラ51は、円筒状の芯金の周囲をシリコンゴムからなるゴム層で被覆したローラである。加圧ローラ51は、箔フィルムFの上側に配置され、シートSの裏面(トナー像が形成された面である表面と反対側の面)と接触可能となっている。
【0049】
加圧ローラ51は、両端部がカバー22に回転可能に支持されている。加圧ローラ51は、加熱ローラ61との間でシートSおよび箔フィルムFを挟み、駆動源Mによって回転駆動されることで加熱ローラ61を従動回転させる。
【0050】
加熱ローラ61は、円筒状に形成された金属管の内部にヒータを配置したローラであり、箔フィルムFおよびシートSを加熱している。加熱ローラ61は、箔フィルムFの下側に配置され、箔フィルムFと接触している。
【0051】
なお、加熱ローラ61は、加熱ユニット6によって回転可能、かつ、上下に移動可能に支持されている。加熱ユニット6は、加熱ローラ61を箔フィルムFに対して接触・離間させるための接離機構7を有している。加熱ユニット6は、シートSの搬送方向において、供給リール31と巻取リール35の間に配置されている。接離機構7は、カバー22を閉じている状態においては、シートSが転写部50に供給されるタイミングに合わせて加熱ローラ61を、箔フィルムFに接触する接触位置に移動させている。また、接離機構7は、カバー22が開けられた場合や、転写部50においてシートSに箔転写を行わない場合には、加熱ローラ61を、箔フィルムFから離間する離間位置に位置させている。
【0052】
加熱ローラ61のヒータは、箔転写の開始の指示が入力され、かつ、シートトレイセンサSS0がONである場合に、図示せぬ制御部によって、ONにされる。すなわち、箔転写の開始の指示が入力された場合であっても、シートトレイ3にシートSが載置されていなければ、ヒータはONされない。そして、加熱ローラ61のヒータは、シートトレイセンサSS0がOFFになった場合、制御部によって、OFFにされる。すなわち、シートトレイ3に載置された最後のシートSの後端がシートトレイセンサSS0を通り過ぎると、ヒータはOFFされる。
【0053】
このように構成された箔転写装置1では、シートSの表面を下向きにしてシートトレイ3に載置されたシートSが、シート供給機構11により一枚ずつ転写部50に向けて搬送される。シートSは、転写部50のシート搬送方向における上流側で、供給リール31から供給された箔フィルムFと重ねられ、シートSのトナー像と箔フィルムFが接触した状態で転写部50に搬送される。
【0054】
転写部50においては、シートSと箔フィルムFが加圧ローラ51と加熱ローラ61の間のニップ部を通過する際に、加熱ローラ61と加圧ローラ51により加熱および加圧され、トナー像の上に箔(被支持層F2)が転写される。
【0055】
箔が転写された後、シートSと箔フィルムFは密着した状態で第2案内軸42まで搬送される。シートSと箔フィルムFが第2案内軸42を通過すると、箔フィルムFの搬送方向がシートSの搬送方向と異なる方向に変わるため、シートSから箔フィルムFが剥離、すなわち、トナー像に接着した被支持層F2が、箔フィルムFの支持層F1から剥離される。
【0056】
シートSから剥離され、シートS上のトナー像に接着した被支持層F2から剥離した支持層F1を含む箔フィルムFは、巻取リール35に巻き取られていく。一方、箔フィルムFが剥離されたシートSは、シート排出機構12によって、箔が転写された表面を下に向けた状態で、筐体2の外部に排出される。
【0057】
図3に示すように、箔転写装置1は、アッパーフレーム80と、ダクト90と、ファンFAとをさらに備える。
【0058】
アッパーフレーム80は、カバー22に設けられ、カバー22の下側および後側を構成するフレームである。
図4に示すように、アッパーフレーム80は、カバー22を開けた状態では、外部に露出する。
図3に戻り、カバー22を閉じた状態において、アッパーフレーム80は、加熱ローラ61の上方に位置する。また、アッパーフレーム80は、シートSの搬送経路の上側に位置する。アッパーフレーム80は、第1穴H1と、第2穴H2と、第3穴H3と、第4穴H4と、案内部の一例としての第1案内部81と、第2案内部82と、第3案内部83と、壁部84と、を有している。
【0059】
第1穴H1は、加圧ローラ51を下側に露出させる穴である。
図5に示すように、第1穴H1は、搬送方向において、アッパーフレーム80の略中央に位置し、箔フィルムFの幅方向(以下の説明では単に「幅方向」と称する。)に延びている。
【0060】
第2穴H2は、上流側第1搬送ローラ11Cを下側に露出させる穴である(
図4参照)。第2穴H2は、第1穴H1の搬送方向の上流に位置し、幅方向に2つ並んでいる。
【0061】
第3穴H3は、下流側第1搬送ローラ12Aを下側に露出させる穴である(
図4参照)。第3穴H3は、第1穴H1より搬送方向の下流に位置し、幅方向に2つ並んでいる。
【0062】
第4穴H4は、下流側第3搬送ローラ12Cを下側に露出させる穴である(
図4参照)。第4穴H4は、第3穴H3より搬送方向の下流に位置し、幅方向に2つ並んでいる。
【0063】
第1案内部81は、搬送方向において、第1穴H1と第2穴H2の間に位置する部分である。
図6に示すように、第1案内部81は、搬送されるシートSに向けて突出するリブの一例としての複数の第1リブ81Rと、上下に貫通する通気口の一例としての第1通気口81Hとを有している。複数の第1リブ81Rは、幅方向に並んでいる。第1リブ81Rは、下方に突出し、搬送方向に延びている。第1リブ81Rは、上流側第1搬送ローラ11Cと加圧ローラ51の間でシートSの上面を案内する。
【0064】
第1通気口81Hは、搬送方向において、上流側第1搬送ローラ11Cと加圧ローラ51との間に位置する。また、第1通気口81Hは、複数の第1リブ81Rの間に位置する。第1通気口81Hは、さらに、複数の第1リブ81Rの幅方向の外側にも設けられている。第1通気口81Hは、幅方向において、シートSおよび箔フィルムFの最大幅よりも外側にも位置している。第1通気口81Hは、複数の第1リブ81Rに沿って、搬送方向に細長く延びている。
【0065】
第2案内部82は、搬送方向において、第1穴H1と第3穴H3の間に位置する部分である。
図6に示すように、第2案内部82は、搬送されるシートSに向けて突出する複数の第2リブ82Rと、上下に貫通する第2通気口82Hとを有している。複数の第2リブ82Rは、幅方向に並んでいる。第2リブ82Rは、下方に突出し、搬送方向に延びている。第2リブ82Rは、加圧ローラ51と下流側第1搬送ローラ12Aの間でシートSの上面を案内する。
【0066】
第2通気口82Hは、搬送方向において、加圧ローラ51と下流側第1搬送ローラ12Aとの間に位置する。また、第2通気口82Hは、複数の第2リブ82Rの間に位置する。第2通気口82Hは、さらに、複数の第2リブ82Rの幅方向の外側にも設けられている。第2通気口82Hは、幅方向において、シートSおよび箔フィルムFの最大幅よりも外側にも位置している。第2通気口82Hは、複数の第2リブ82Rに沿って、搬送方向に細長く延びている。
【0067】
第3案内部83は、搬送方向において、第3穴H3と第4穴H4の間に位置する部分である。
図6に示すように、第3案内部83は、搬送されるシートSに向けて突出する複数の第3リブ83Rを有している。複数の第3リブ83Rは、幅方向に並んでいる。第3リブ83Rは、下方に突出し、搬送方向に延びている。第3リブ83Rは、下流側第1搬送ローラ12Aと下流側第3搬送ローラ12Cの間でシートSの上面を案内する。
【0068】
壁部84は、搬送方向における第1案内部81の上流端から上方に延びる部分である。壁部84は、外部の空気を第1案内部81の上側に取り込むことが可能な吸気口84Hを有する。吸気口84Hは、複数配置され、幅方向に並んでいる。複数の吸気口84Hは、上下方向に細長く延びている。
【0069】
図3に示すように、ダクト90は、筐体本体21内の空気をファンFAに案内するものである。ダクト90は、加熱ユニット6の下に配置されている。ダクト90は、上壁90Aと、排出口の一例としての第1排出口91と、第2排出口92と、第3排出口93と、を有する。
【0070】
上壁90Aは、搬送方向に沿って斜め下方に向けて延びている。第1排出口91、第2排出口92および第3排出口93は、上壁90Aに設けられている。
【0071】
第1排出口91は、搬送方向において加熱ローラ61より上流に位置している。詳しくは、第1排出口91は、搬送方向において、加熱ユニット6より上流に位置している。
図7に示すように、第1排出口91は、幅方向に並んで複数設けられており、搬送方向に細長く延びている。第1排出口91は、加熱ユニット6より搬送方向の上流側の空気をダクト90内に取り込むためのものである。
【0072】
第2排出口92は、搬送方向において、第1排出口91の下流に位置している。第2排出口92は、幅方向に並んで複数設けられており、搬送方向に細長く延びている。第2排出口92は、加熱ユニット6の内部の空気をダクト90内に取り込むためのものである。
【0073】
第3排出口93は、搬送方向において、第2排出口92の下流に位置している。詳しくは、第3排出口93は、搬送方向において、加熱ユニット6より下流に設けられている。第3排出口93は、幅方向に並んで複数設けられており、搬送方向に細長く延びている。第3排出口93は、加熱ユニット6より搬送方向の下流側の空気をダクト90内に取り込むためのものである。
【0074】
ファンFAは、ダクト90に固定されている。ファンFAは、アッパーフレーム80の下側に設けられている。ファンFAは、軸流ファンであり、加熱ローラ61で熱せられた空気を外部に排出するためのものである。本体筐体21は、ファンFAの下方に、第2開口21Bが形成されている。本実施形態では、ファンFAは、筐体本体21の上方から下方に向けて空気を流す。このため、ファンFAは、アッパーフレーム80の上側から下側へ空気を流し、ダクト90を通じて、第2開口21Bから筐体2の外部に空気を排出するようになっている。
【0075】
次に、
図8を参照して、箔転写装置1の作用効果について説明する。
図8では、空気の流れを矢印で示している。
図8に示すように、箔転写装置1による箔転写を行う際には、シートトレイ3にシートSが載置され、箔転写の開始の指示が入力されると、加熱ローラ61のヒータがONされるとともに、ファンFAが駆動される。ファンFAが駆動されると、筐体2の外部の空気が、サブカバー23の上板23Aとカバー22の上板22Aとの隙間GAから取り込まれる。この隙間GAから取り込まれた空気は、アッパーフレーム80の壁部84の後ろ側に入り込み、吸気口84Hからアッパーフレーム80の上側に移動する。
【0076】
そして、アッパーフレーム80の上側の空気は、第1案内部81の第1通気口81Hからアッパーフレーム80の下側に移動する。第1通気口81Hは、幅方向において、シートSおよび箔フィルムFの最大幅よりも外側にも位置しているので、シートSおよび箔フィルムFがある状態であっても、アッパーフレーム80の上側の空気は、第1案内部81の第1通気口81Hからアッパーフレーム80の下側に移動する。アッパーフレーム80の下側の空気は、搬送方向における加熱ユニット6の上流側の壁に沿って、下方に移動し、ダクト90の上側に移動する。ダクト90の上側の空気は、第1排出口91からダクト90内に取り込まれ、ファンFAに到達する。ファンFAに到達した空気は、第2開口21Bから筐体2の外部に排出される。
【0077】
そして、シートトレイ3から最後のシートSが転写部50に供給され、最後のシートSの後端がシートトレイセンサSS0を通り過ぎると、最後のシートSの後端がニップ部に到達する前であっても、加熱ローラ61のヒータはOFFにされる。ヒータがOFFになった後も、ヒータの余熱により、最後のシートSの後端部の箔転写が行われる。
【0078】
以上の説明のように、筐体2の外部から取り込まれた空気は、アッパーフレーム80に形成されている吸気口84Hおよび第1通気口81Hと、ダクト90に形成されている第1排出口91を通じて、再び筐体2の外部まで流れる。このため、加熱ローラ61で熱せられた空気が上方に移動しにくく、ファンFAによって下方に流されて、筐体2の外部に排出される。
【0079】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
従来、斜め下方に向けてシートを搬送する箔転写装置においては、加熱ローラなどの加熱部材で熱せられた空気が搬送方向の上流側に流れやすいので、加熱部材の上流側で結露が発生する場合があった。
しかし、箔転写装置1によれば、アッパーフレーム80の第1案内部81に上下に貫通する第1通気口81Hが設けられているので、アッパーフレーム80の上側から下側へ空気が流れやすい。このため、ファンFAがアッパーフレーム80の上側から下側へ空気を流すことで、加熱ローラ61で熱せられた空気が搬送方向の上流側に流れてしまうことを抑制できる。この結果、搬送方向における加熱ローラ61の上流側で結露の発生を抑制できる。
【0080】
また、箔転写装置1は、ファンFAが固定されたダクト90をさらに備えており、ダクト90は、搬送方向において加熱ローラ61より上流に位置する第1排出口91を有するので、加熱ローラ61で熱せられた空気を効率的に排出することができる。
【0081】
ここで、シートトレイ3に載置された最後のシートSがニップ部を通過すると、急に、加熱ローラ61からシートSに熱が移動しなくなるため、シートSがニップ部を通過してから加熱ローラ61のヒータをOFFすると、加熱ローラ61の温度が高くなりすぎるオーバーシュートが発生することがある。加熱ローラ61の温度が高くなりすぎると高温の空気が上昇しやすくなるため、結露の原因となりうる。
しかし、本実施形態では、加熱ローラ61のヒータは、シートトレイ3に載置された最後のシートSの後端がシートトレイセンサSS0を通り過ぎたときにOFFとなるので、加熱ローラ61のオーバーシュートを抑制することができる。これにより、搬送方向における加熱ローラ61の上流側で、結露が発生するのをさらに抑制することができる。
【0082】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
【0083】
前記実施形態では、ファンFAは、アッパーフレーム80の下側に設けられていたが、ファンが、アッパーフレーム80の上側に設けられていてもよい。
【0084】
前記実施形態では、筐体本体21の下方に位置する第2開口21Bから空気が排出されていたが、筐体本体21の側面に位置する開口から空気を排出してもよい。
【0085】
前記実施形態では、ファンFAは、軸流ファンであったが、ファンはシロッコファンであってもよく、他の種類のファンであってもよい。
【0086】
前記実施形態では、箔転写装置として、シート上に形成されたトナー像の上に転写層を転写するものを例示したが、本発明はこれに限定されず、箔転写装置は、シートに転写層を転写するものであればどのようなものであってもよい。例えば、箔転写装置は、加熱部材としてサーマルヘッドを備える構成であってもよい。
【0087】
前記実施形態では、ダクト90を設けたが、本発明はこれに限定されず、ダクトは必ずしも必要ではない。
【0088】
前記実施形態では、剥離部材として軸状の部材(第2案内軸42)を例示したが、本発明はこれに限定されず、剥離部材は、例えば板状のブレードであってもよい。
【0089】
前記実施形態では、加圧部材として加圧ローラ51を例示したが、本発明はこれに限定されず、加圧部材は、例えば、ベルトとパッドとを備えるものであってもよい。
【0090】
前記実施形態では、箔フィルムFを4層で構成したが、本発明はこれに限定されず、箔フィルムは、転写層と支持層を有していれば、層の数はいくつであってもよい。
【0091】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 箔転写装置
10 シート搬送部
11 シート供給機構
11C 上流側第1搬送ローラ
11D 上流側第2搬送ローラ
12 シート排出機構
12A 下流側第1搬送ローラ
12B 下流側第2搬送ローラ
12C 下流側第3搬送ローラ
12D 下流側第4搬送ローラ
21 筐体本体
22 カバー
51 加圧ローラ
61 加熱ローラ
80 アッパーフレーム
81 第1案内部
81H 第1通気口
81R 第1リブ
84 壁部
84H 吸気口
90 ダクト
90A 上壁
91 第1排出口
FA ファン
H1 第1穴
H2 第2穴