IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社サミーネットワークスの特許一覧

<>
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図1
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図2
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図3
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図4
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図5
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図6
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図7
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図8
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図9
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図10
  • 特開-ゲーム管理装置及びゲームプログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022075014
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】ゲーム管理装置及びゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20220511BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20220511BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220511BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220511BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/792
A63F13/69
A63F13/35
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020185527
(22)【出願日】2020-11-06
(71)【出願人】
【識別番号】500265914
【氏名又は名称】株式会社サミーネットワークス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】安藤 英介
(72)【発明者】
【氏名】外岡 慶昭
(72)【発明者】
【氏名】杉山 大樹
(72)【発明者】
【氏名】宮良 昌道
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC18
(57)【要約】
【課題】ゲームの実行を促進しつつも、従来に比してギャンブル性を抑えた形で遊技者に景品を付与することが可能な技術を提供する。
【解決手段】ゲーム管理装置は、ユーザから支払手続の入力を受け付けたこと課金に応じて、ゲームの遊技性に関わる遊技アイテム(マイキャラCoや、スキルSkなど)に交換可能な第1媒体(有償石Sc)と、懸賞への応募を可能とする第2応募媒体(抽選券Lt)とを、ユーザに付与する第1付与手段と、ゲームの実行に応じて、懸賞への応募を可能とする第1応募媒体(応募ドルDa)を、ユーザに付与する第2付与手段と、ユーザによる懸賞への応募を受け付ける受付手段と、懸賞の抽選を行う抽選手段とを具備する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから支払手続の入力を受け付けたことに応じて、ゲームの遊技性に関わる遊技アイテムに交換可能な第1媒体と、懸賞への応募を可能とする第2応募媒体とを、前記ユーザに付与する第1付与手段と、
前記ゲームの実行に応じて、前記懸賞への応募を可能とする第1応募媒体を、前記ユーザに付与する第2付与手段と、
前記ユーザによる前記第1応募媒体及び/又は前記第2応募媒体を使用した前記懸賞への応募を受け付ける受付手段と、
前記応募の内容に応じて、前記懸賞の抽選を行う抽選手段と、
を具備する、ゲーム管理装置。
【請求項2】
前記懸賞は、抽選対象となる景品ごとに応募条件が設定されており、
前記抽選手段は、受け付けた前記応募の内容と前記応募条件との比較結果に基づき、前記景品を特定し、特定した前記景品について抽選を行う、請求項1に記載のゲーム管理装置。
【請求項3】
前記懸賞への応募は、前記第1応募媒体のみ、または前記第1応募媒体と前記第2応募媒体の併用によって可能となっており、
前記第1応募媒体と前記第2応募媒体の併用によって可能な前記懸賞への応募範囲と、前記第1応募媒体のみによって可能な前記懸賞への応募範囲とは、異なる、請求項1または2に記載のゲーム管理装置。
【請求項4】
前記第1付与手段は、前記第1媒体及び前記第2応募媒体とともに、前記ゲームの実行に必要な第1消費媒体を前記ユーザに付与し、
前記第1媒体は、前記ゲームにおける所定の遊技アイテムに交換可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲーム管理装置。
【請求項5】
前記第2付与手段は、
前記ゲームの終了後、所定のタイミングで、前記ゲームの実行結果に応じた前記第1応募媒体を、前記ユーザに付与する、請求項1から4のいずれか一項に記載のゲーム管理装置。
【請求項6】
前記第1応募媒体を使用した前記懸賞への応募は、前記第1応募媒体の積み増しが可能となっており、
前記第1応募媒体の積み増しに応じて、前記懸賞の景品の当選確率が変動する、請求項1から5のいずれか一項に記載のゲーム管理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
ユーザから支払手続の入力を受け付けたことに応じて、ゲームの遊技性に関わる遊技アイテムに交換可能な第1媒体と、懸賞への応募を可能とする第2応募媒体とを、前記ユーザに付与する第1付与手段と、
前記ゲームの実行に応じて、前記懸賞への応募を可能とする第1応募媒体を、前記ユーザに付与する第2付与手段と、
前記ユーザによる前記第1応募媒体及び/又は前記第2応募媒体を使用した前記懸賞への応募を受け付ける受付手段と、
前記応募の内容に応じて、前記懸賞の抽選を行う抽選手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム管理装置及びゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやゲーム専用機などのネットワーク端末を用いたオンラインゲームが広く普及している。その中には、パチンコやパチスロのようにリアルな遊技ホール(遊技場)で提供されているゲームを、ネットワーク端末の画面上に表示することで、自宅などにいるユーザがバーチャルでプレイ(実行)できるようにしたオンラインゲームも提供されるようになっている。
例えば、特許文献1には、ゲームに使用するためのコインなどを、クレジットカードや銀行口座を利用してユーザが入金することで借り受け、このコインを使用することで所望のゲームを実行するとともに、ゲーム終了後に残ったコインを景品に交換することができる通信ゲームシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-224854号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記通信ゲームシステムは、ゲーム終了後の残余のコインによってのみ、景品の選択・取得が可能となる。よって、ユーザは、どうしても欲しい景品がある場合などは、当該景品が取得できるまで残余のコインを溜める必要があるが、そのためには多くのお金と時間を費やさなければならないケースも多く、必然的にギャンブル性が高くなる、という問題が指摘されていた。
【0005】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、ゲームの実行を促進しつつも、従来に比してギャンブル性を抑えた形で遊技者に景品を付与することが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るゲーム管理装置は、ユーザから支払手続の入力を受け付けたことに応じて、ゲームの遊技性に関わる遊技アイテムに交換可能な第1媒体と、懸賞への応募を可能とする第2応募媒体とを、前記ユーザに付与する第1付与手段と、前記ゲームの実行に応じて、前記懸賞への応募を可能とする第1応募媒体を、前記ユーザに付与する第2付与手段と、前記ユーザによる前記第1応募媒体及び/又は前記第2応募媒体を使用した前記懸賞への応募を受け付ける受付手段と、前記応募の内容に応じて、前記懸賞の抽選を行う抽選手段と、を具備することを要旨とする。
【0007】
本開示の他の態様に係るプログラムは、コンピュータを、ユーザから支払手続の入力を受け付けたことに応じて、ゲームの遊技性に関わる遊技アイテムに交換可能な第1媒体と、懸賞への応募を可能とする第2応募媒体とを、前記ユーザに付与する第1付与手段と、前記ゲームの実行に応じて、前記懸賞への応募を可能とする第1応募媒体を、前記ユーザに付与する第2付与手段と、前記ユーザによる前記第1応募媒体及び/又は前記第2応募媒体を使用した前記懸賞への応募を受け付ける受付手段と、前記応募の内容に応じて、前記懸賞の抽選を行う抽選手段として機能させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の所定の態様によれば、ゲームの実行を促進しつつも、従来に比してギャンブル性を抑えた形で遊技者に景品を付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示す図である。
図2】ゲームシステムのサービス概要を説明するための模式図である。
図3】オープン懸賞への応募動作を説明するための概念図である。
図4】ゲーム管理装置、ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】ゲーム管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図6】ユーザテーブルの登録内容を例示した図である。
図7】スキルテーブルの登録内容を例示した図である。
図8】懸賞テーブルの登録内容を例示した図である。
図9】ゲームのメニュー画面を例示した図である。
図10】ゲームアプリの制御処理を示すフローチャートである。
図11】懸賞への応募制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0011】
A.本実施形態
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム100の構成の一例を示す図である。
ゲームシステム100は、ゲーム管理装置10と、複数のユーザ端末20とを含んで構成される。ゲーム管理装置10と複数のユーザ端末20とは、ネットワークNを介して相互通信可能となっている。
【0012】
ネットワークNのうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワークNは、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。
【0013】
<ゲームシステム100の概要>
ゲームシステム100は、ゲーム管理装置10による制御のもと、ユーザ端末20に対して、パチンコやパチスロなどの遊技機に関する様々なゲームをオンラインで提供するとともに、ユーザによるゲームの実行等に応じて、様々な景品が当たる懸賞への応募を可能とするものである。
【0014】
ゲーム管理装置10は、例えばサーバコンピュータにより実現され、各ユーザ端末20でのゲームの実行を制御する。
ユーザ端末20は、各プレイヤが所持する端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末などによって構成されている。ユーザ端末20には、オンラインゲームに関するソフトウェア(以下、「ゲームアプリ」ともいう。)が格納されている。ユーザ端末20は、各ユーザの操作に応じて、ゲームアプリやインターネットブラウザ等を動作させることで、当該ゲームへの参加をはじめ、各種サービスを実行する。なお、ゲームアプリは、ユーザ端末20にインストールする構成であってもよいが、ゲーム管理装置10からネットワークNを介してゲームアプリの機能が提供されるものであってもよい。
【0015】
図2は、ゲームシステム100のサービス概要を説明するための模式図である。
ゲームシステム100は、ゲームアプリの実行制御に関する特徴(第1の特徴)と、懸賞への応募制御に関する特徴(第2の特徴)を有している。以下、第1の特徴及び第2の特徴のそれぞれについて説明する。
【0016】
(第1の特徴)
ユーザは、ゲームアプリの起動に先立ち、ログイン画面を表示する。ユーザは、必要な認証手続き(IDやパスワードの入力など)を得てログインに成功すると、ログインボーナスとして、ゲームの実行に必要な所定量の遊技ドルDpを入手する(Sa1)。なお、以下の説明では、スロットマシンのゲームアプリを想定し、1ゲームあたり、3遊技ドル(=遊技ドル×3)Dpが消費される場合を想定するが、ゲームアプリの種類や1ゲームあたりに消費される遊技ドルDpの量などは、任意に設定・変更可能である。
【0017】
ユーザは、ログイン手続とは別に、所定の支払手続を行うことで(Sa2)、支払いの対価としての有償石Sc、及び対価のおまけ(すなわち付属物)としての遊技ドルDpを得る。一例として、ユーザは、電子マネー決済などによって500円分の支払手続を行うと、その対価として10個の有償石Scと、対価の付属物として1000遊技ドルDpを得る。
【0018】
このようにして得た遊技ドルDpは、ユーザがゲームを開始する際に、全てゲーム用のクレジットに交換・貯留され、ゲームの実行が可能となる(Sa3)。このように、本実施形態では、支払いの対価としての有償石Scを使用せずとも、所定量(1ゲームあたり、3遊技ドル)の遊技ドルDpを消費することで、無料でゲームを実行することができる。
【0019】
有償石Scは、ゲームの遊技性に関わる様々な遊技アイテムと交換可能であり、本実施形態では、ゲーム上でユーザが使用するオリジナルのキャラクタ(以下、マイキャラ)Coや、ゲームの結果に影響を及ぼす所定のスキルSkと交換可能となっている(Sa4、Sa5)。一例として、10個の有償石Scから、特定の1つのマイキャラCo、または、特定の1つのスキルSkに交換することができる。もっとも、これらは有償石Scと交換可能な遊技アイテムの一例にすぎず、例えば、マイキャラCoが身に着けるサングラスやイヤリングといった装飾品などを、有償石Scと交換可能な遊技アイテムとして設定してもよい。
【0020】
また、ユーザは、例えばゲーム開始時にスキルSkを発動させることで、リプレイ1(効果:再遊技)や、ベル1(効果:所定枚数の払い出し)など、ユーザが有利な状態でゲームを進めることができる当選役などを取得することができる(詳細は後述)。
【0021】
さらに、ユーザによってスキルSkが発動されると、ゲーム結果の如何を問わず、スキルSk使用による有償石Scの消費に応じた遊技ポイントPpが、ユーザに付与される(Sa6)。また、本実施形態では、ユーザに付与される遊技ポイントPpと、ユーザが支払いの対価として得た有償石Scは等価に設定されている。ここでは、10個の有償石Scを所定のスキル(例えばリプレイ1)Skに交換し、発動することで、100遊技ポイントPpがユーザに付与される場合を想定する。この場合、1個の有償石Scの経済的価値と、10遊技ポイントPpの経済的価値は等しいと言える。
【0022】
スキルSkの発動によってユーザに付与された遊技ポイントPpは、マイキャラCoやスキルSkといった遊技アイテムに交換可能となっている(Sa7、Sa8)。上述したように、付与された遊技ポイントPpと、ユーザが支払いの対価として得た有償石Scは等価である。よって、ユーザは、10個の有償石Scから、所定のスキルSk→遊技ポイントPpといった交換を経た後に、マイキャラCoを取得することができる(Sa5→Sa6→Sa7)。
【0023】
なお、遊技ポイントPpを交換してスキルSkを発動させた場合は、有償石Scを交換してスキルSkを発動させた場合と異なり、遊技ポイントPpはユーザに付与されない。
【0024】
同様に、ユーザは、10個の有償石Scから、所定のスキルSk→遊技ポイントPpといった交換を経た後に、スキルSkを取得することができる(Sa5→Sa6→Sa8)。ただし、遊技ポイントPpから交換可能なスキルSkについては、特定種類のスキルSkに限られる(この点については後述する)。
【0025】
このように、第1の特徴によれば、所定の支払手続が行われると、支払いの対価として有償石Scがユーザに付与されるとともに、対価の付属物として遊技ドルDpがユーザに付与される。ユーザは、対価として付与される有償石Scを使用することで様々な遊技アイテムを入手することができるだけでなく、対価の付属物として付与される遊技ドルDpや、ログインボーナスとして付与される遊技ドルDpを使用することで、ゲームを実行することができる。このため、従来に比してギャンブル性を抑えつつも、遊技性の高いゲームシステムを実現することが可能となる。
【0026】
(第2の特徴)
上述したように、所定の入金手続きが行われると(Sa2)、支払いの対価としての有償石Sc、及び対価の付属物としての遊技ドルDpがユーザに付与されるだけでなく、さらなる対価のおまけ(すなわち付属物)としての抽選券Ltがユーザに付与される。抽選券Ltは、懸賞への応募を可能とするためのチケットであり、入金額に応じた枚数の抽選券Ltがユーザに付与される。例えば、500円分の入金手続きが行われると、対価の付属物として5枚の抽選券Ltがユーザに付与される。
【0027】
また、ユーザは、ログインした後、ユーザ端末20を操作して遊技台等を選択し、ゲームの開始を指示すると、所持している遊技ドルDpがゲーム用のクレジットに交換・貯留され(Sa3)、ゲームの実行が可能となる。ユーザによって所定数のゲームが実行された後、当該ゲームアプリを終了して精算すべき指示が入力されると、ゲーム用に貯留されていたクレジットが、懸賞への応募を可能とするための応募ドルDaに交換され、ユーザに付与される(Sa9)。
【0028】
一例を挙げて説明すると、例えば、ユーザが1000遊技ドルDpを所持した状態で、ゲームを行う遊技台等を選択し、ゲームの開始を指示すると、1000遊技ドルDpが1000クレジットに交換・貯留され、ゲームの実行が可能となる。クレジット数は、ゲーム結果に応じて増減する。例えば、500ゲーム実行した時点で、クレジット数が1200クレジットまで増えていたとする。ユーザは、この時点で精算すべき指示を入力すると、1200クレジットが1200応募ドルDaに交換され、ユーザに付与される。なお、ユーザは、付与された応募ドルDaを利用することで、所望の懸賞に応募することができる。
【0029】
ユーザは、応募ドルDaのみで懸賞へ応募することができるほか(Sa10)、応募ドルDaと抽選券Ltの併用によっても懸賞へ応募することができる(Sa11)。懸賞に当選すると、ユーザは、懸賞対象の景品(例えば、ギフト券や家電製品など)を取得することが可能となる。
【0030】
ここで、応募ドルDaのみによって可能な懸賞への応募範囲(提供される景品の種類など)と、応募ドルDaと抽選券Ltの併用によって可能な懸賞への応募範囲は、異なっているが、この点については後述する。
【0031】
なお、応募ドルDaは、懸賞への応募に使用するほか、ゲームの実行に使用することもできる(Sa12)。例えば、1200応募ドルDaを所有している場合、ユーザは、懸賞への応募に1000応募ドルDaを使用し、残りの200応募ドルDaをゲームの実行に使用することができる。ここで、1応募ドルDaは、1遊技ドルDpと等価に設定してもよいが、どのように設定するかは任意である。
【0032】
このように、第2の特徴によれば、ユーザは、支払いの対価の付属物として付与される抽選券Ltや、精算時に付与される応募ドルDaを使用して、懸賞へ応募することができるため、ゲームの実行を促進しつつも、従来に比してギャンブル性を抑えた形で遊技者に景品を付与することが可能となる。
【0033】
なお、上記例では、応募ドルDaの使用を前提とする「クローズド懸賞」について説明したが、応募ドルDaの使用を前提としない「オープン懸賞」にも適用可能である。
【0034】
図3は、オープン懸賞への応募動作を説明するための概念図である。
「オープン懸賞」は、オープン懸賞専用の応募券Laで応募することができる懸賞であり、例えば集客を目的として不定期(四半期に1回程度など)に開催される。
【0035】
専用の応募券Laは、例えば、ユーザがゲームアプリを終了して精算する際に付与される。応募券Laは、精算時に常に付与されるわけではなく、例えば特定のイベントが発生した場合(キャンペーン中である等)などに、ユーザに付与される。もっとも、どのような場合にオープン懸賞専用の応募券Laを付与するかは、任意に設定可能である。
【0036】
<ハードウェア構成>
図4は、ゲーム管理装置10、ユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲーム管理装置10及びユーザ端末20は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置2、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)3、入力操作を受け付ける入力デバイス4、及び情報の出力を行う出力デバイス5を有する。入力デバイス4は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、マイク等である。出力デバイス5は、例えば、ディスプレイ(画面)及び/又はスピーカ等である。
【0037】
以下、図5を参照しながら、ゲーム管理装置10の機能構成について、詳細に説明する。
【0038】
<機能ブロック構成>
ゲーム管理装置(コンピュータ)10は、記憶部110と、ゲーム制御部120と、第1付与部130と、第2付与部140と、第3付与部150と、第4付与部160と、受付部170と、抽選部180とを含む。
【0039】
ゲーム制御部120と、第1付与部130と、第2付与部140と、第3付与部150と、第4付与部160と、受付部170と、抽選部180は、ゲーム管理装置10のCPU1が記憶装置2に記憶された各種プログラムを実行することによって実現される。なお、プログラムは、USBメモリやCD-ROM等の記憶媒体に格納することができる。
【0040】
記憶部110は、記憶装置2によって実現され、スロットマシンのゲームアプリの実行を制御するプログラムのほか、ユーザテーブル111、スキルテーブル112、懸賞テーブル113などを記憶する。
【0041】
図6図8は、それぞれユーザテーブル111、スキルテーブル112、懸賞テーブル113の登録内容を例示した図である。
ユーザテーブル111には、ユーザナンバ、認証情報、ユーザ基本情報、ゲーム関連情報、懸賞応募履歴情報などが対応付けて登録されている。
【0042】
ユーザナンバは、ユーザを一意に識別するための情報である。認証情報は、本ゲームシステム100にログインするための情報であり、例えばユーザIDや、パスワードなどを含む。ユーザ基本情報は、例えばユーザ名や性別、年齢や家族構成、住所、連絡先、勤務先、年収、趣味などを含む。ゲーム関連情報は、当該時点でユーザが所持する遊技アイテム(例えば、マイキャラCoや有償石Scなど)、遊技ドルDp、遊技ポイントPp、抽選券Lt、応募ドルDaなどを含む。ゲーム履歴情報は、過去所定期間分のユーザのゲームの勝敗などをあらわす情報であり、懸賞履歴情報は、過去所定期間分のユーザの懸賞への応募状況や、当選有無、取得した景品などをあらわす情報である。
【0043】
スキルテーブル112には、スキルナンバ、スキルSkの発動によって得られる当選役、当選役の効果、特殊効果の有無、発動条件などが対応づけて登録されている。
【0044】
スキルナンバは、スキルSkを一意に識別するための情報である。当選役は、例えばリプレイ1、ベル1、チェリー1などであり、対応する当選役の効果として、例えば再遊技やメダルの払い出し(クレジットの増加分)、状態移行などが設定されている。特殊効果は、例えばアシストタイム(AT)抽選や、ボーナス開始、AT開始などである。発動条件は、対応するスキルSkを発動するための条件を規定したものである。
【0045】
本実施形態では、有償石Sc使用する方法と、遊技ポイントPpを使用する方法の2種類が規定されている。例えば、リプレイ1であれば、1個の有償石Sc、または10遊技ポイントPpを使用することで、リプレイ1に対応するスキル(スキルナンバ:「1」)を発動することができる。
【0046】
ただし、スキルSkによっては、遊技ポイントPpを使用できないもの(すなわち、有償石Scのみ使用可能なもの)も存在する。例えば、チェリー1であれば、5個の有償石を使用することによってのみ、チェリー1に対応するスキル(スキルナンバ:「6」)を発動することができる。
【0047】
また、前述したように、スキルSkが発動されると、ゲーム結果の如何を問わず、スキルSk使用による有償石Scの消費に応じた遊技ポイントPpが、ユーザに付与される。例えば、1個の有償石Scの経済的価値と、10遊技ポイントPpの経済的価値が等しい場合において、チェリー2に対応するスキル(スキルナンバ:「7」)を発動するために20個の有償石Scが使用された場合には、200遊技ポイントPp(=20×10遊技ポイントPp)が、ユーザに付与される。
【0048】
懸賞テーブル113は、クローズド懸賞の詳細を規定したものである。懸賞テーブル113には、懸賞ナンバ、景品、応募条件、抽選発表、当選率、積み増し情報などが対応づけて登録されている。
【0049】
懸賞ナンバは、懸賞を一意に識別するための情報である。景品は、懸賞に当選することでユーザが取得できる商品やサービスなどであり、例えばギフト券(2000ポイント分)、ゲーム機Aなどである。応募条件は、対応する懸賞へ応募するための条件を規定したものである。本実施形態では、景品内容に応じて、応募ドルDaのみによって応募できる懸賞と、応募ドルDaと抽選券Ltの併用によって応募できる懸賞が異なっている。
【0050】
一例として、高額でない景品(例えば、所定額未満の景品)については、応募ドルDaのみで応募することができるが、高額な景品(例えば、所定額以上の景品)については、応募ドルDaと抽選券Ltを併用しなければ応募することができない。図8を例に説明すると、景品「ギフト券(2000ポイント)」については、4000応募ドルDaのみで応募することができるが、景品「ゲーム機A」については、ユーザは、50000応募ドルDaに加え、13枚の抽選券Ltがなければ応募することができない。
【0051】
抽選発表は、抽選結果の発表タイミングを規定したものであり、例えば、「即時」や「8/24 12:00」などである。当選率は、懸賞の当選確率(初期値)をあらわすものであり、例えば「10%」などである。図8では、すべての懸賞について同一の当選確率(「10%」)が設定されているが、一部(または全部)が異なる値に設定されていてもよい。
【0052】
積み増し情報は、懸賞の当選確率をアップさせるために必要な応募ドルDaの積み増し量を規定したものである。例えば、景品「ギフト券(2000ポイント)」については、4000応募ドルDaを積み増す(すなわち、ベットする)ことで、当選確率をアップさせることができる。
【0053】
本実施形態では、1ベット~9ベットの範囲で積み増すことが可能となっており、1ベット当たり、当選確率が10%ずつアップするように設定されている。例えば、上述した景品「ギフト券(2000ポイント)」について3ベットした場合の当選確率は、初期値10%に30%(=3×10%)を加算した40%にアップする。ただし、9ベットした場合の当選確率は、初期値の10%に90%(=9×10%)を加算した100%にアップするわけではなく、上限値の99%に設定される。なお、懸賞テーブル113に登録されている情報の一部(例えば、図8に示すハッチングされた部分)は、ユーザ端末20に表示される。もっとも、いずれの情報をユーザ端末20に表示するかは、任意に設定可能である。
【0054】
図4に戻り、ゲーム制御部120は、ユーザによるユーザ端末20の操作に従い、ゲームの進行を制御する。また、ゲーム制御部120は、ゲームの進行に応じて様々なゲーム画面を生成し、これをユーザ端末20に送信する。
【0055】
図9は、ユーザ端末20に表示されるゲームのメニュー画面P1を例示した図である。
メニュー画面P1には、現時点でのゲームの進捗状況をあらわす進捗欄F1や、有償石Scを購入するための操作ボタンB1、ゲームの開始を指示するための操作ボタンB2、懸賞に応募するための操作ボタンB3などが表示される。図9に示す例では、進捗欄F1に、ユーザが所持する遊技ドルDpや応募ドルDa、有償石Scの個数や抽選券Ltの枚数などを表示しているが、これに加えてマイキャラCoの情報などを表示してもよい。
【0056】
第1付与部130は、ユーザから支払手続を受け付けたことに応じて、支払いの対価としての有償石(第1媒体)Sc、対価の付属物としての遊技ドル(第1消費媒体)Dpや抽選券(第2応募媒体)Ltなどをユーザに付与する。第1付与部130は、ユーザに付与した有償石Sc、遊技ドルDpや抽選券Ltなどに基づき、ユーザテーブル111に登録されているユーザのゲーム関連情報を更新する。
【0057】
第2付与部140は、ユーザによるゲームの実行に応じて、所定のタイミングで、ゲーム用に貯留されていたクレジットを応募ドル(第1応募媒体)Daに交換し、ユーザに付与する。本実施形態では、ユーザによって精算すべき指示が入力された場合に、全てのクレジットを応募ドルDaに交換し、ユーザに付与する。第2付与部140は、ユーザに付与した応募ドルDaなどに基づき、ユーザテーブル111に登録されているユーザのゲーム関連情報を更新する。
【0058】
第3付与部150は、有償石ScがスキルSkに交換・発動された場合に、特定のマイキャラCoや特定のスキルSkに交換可能な遊技ポイント(第2媒体)Ppをユーザに付与する。
【0059】
第4付与部160は、ユーザが設定要件を満たした場合(本実施形態では、ログインした場合)に、無償で遊技ドル(第1消費媒体)Dpをユーザに付与する。なお、無償で遊技ドルDpを付与する要件は、システム運営者等が適宜設定可能である。
【0060】
受付部170は、ユーザによる懸賞への応募を受け付ける。具体的には、受付部170は、応募ドルDaのみ、または応募ドルDaと抽選券Ltの併用によって「クローズド懸賞」への応募を受け付けるほか、応募券Laによって「オープン懸賞」への応募を受け付ける。
【0061】
抽選部180は、受付部170が受け付けた応募内容に応じて懸賞の抽選を行うとともに、抽選結果を所定のタイミングでユーザ端末20に表示する。具体的には、抽選部160は、懸賞テーブル113を参照することで、受け付けた応募内容と、懸賞テーブル113に登録されている応募条件などと比較し、比較結果に基づき、抽選対象となる景品を特定する。そして、抽選部160は、特定した景品について抽選を行い、抽選結果をユーザ端末20に表示する。
【0062】
次に、ゲームシステム100による、ゲームアプリの実行フローについて説明し、次いで懸賞への応募フローについて説明する。
【0063】
<ゲームアプリの制御処理>
図10は、ゲーム管理装置10によって実行される、ゲームアプリの制御処理を示すフローチャートである。なお、ユーザは、すでにログインに成功し、仮想の遊技場にいるものとする。
ゲーム管理装置10は、まず、遊技台の選択画面(図示略)をユーザ端末20に表示することで、遊技台の選択をユーザに促す。
【0064】
ユーザは、ユーザ端末20を操作することで、ゲームを実行する遊技台を選択する。ゲーム管理装置10は、ユーザ端末20から遊技台の選択指示を受け付けると、選択された遊技台をユーザテーブル111に登録する(ステップS1)。
【0065】
ゲーム管理装置10は、ユーザが所持している遊技ドルDpを、全てゲーム用のクレジットに交換し、貯留する(ステップS2)。なお、この時点で遊技ドルDpやクレジットが無くとも、応募ドルDaがある場合には、ゲーム管理装置10は、この応募ドルDaをゲーム用のクレジットに交換し、貯留する。
前述したように、ユーザがゲームを開始するためには、遊技ドルDpや応募ドルDaを所有していることが必須であるものの、支払いの対価として付与される有償石Scを所有している必要はない(有償石Scは、あくまでスキルSkの発動等に必要なものである)。よって、ゲーム管理装置10は、ステップS2を実行する前に、遊技ドルDpや応募ドルDaの所有の有無をユーザに確認し、いずれも所有していない場合には、遊技ドルDpの所有を促すメッセージ等を、ユーザ端末20に表示することが考えられる。例えば、ユーザが動画広告などを視聴することで、所定量の遊技ドルDpがユーザに付与される場合には、動画広告などの視聴を促すメッセージをユーザ端末20に表示することで、遊技ドルDpの所有を促すようにしてもよい。
【0066】
ゲーム管理装置10は、選択された遊技台の当初の設定値(当選役などの確率)などを設定し、ゲーム開始の準備を行う(ステップS3)。
【0067】
その後、ゲーム管理装置10は、ユーザによってスキルSkが発動されたか否かを判断する(ステップS4)。前述したように、ユーザは、有償石Scまたは遊技ポイントPpを使用することで特定のスキルSkに交換・発動することができる。なお、前掲図7に示すように、スキルSkによっては、遊技ポイントPpが使用できないものも存在する。
【0068】
ゲーム管理装置10は、ユーザによって特定のスキルSkが発動されたことを検知すると(ステップS4;YES)、発動されたスキルに対応する当選役(例えば、「チェリー1」など)をあらわすフラグ(以下、「スキル・フラグ」ともいう。)をセットし(ステップS5)、ステップS6に進む。一方、ゲーム管理装置10は、特定のスキルSkの発動が検出されなかった場合には(ステップS4;NO)、ステップS6に進む。
【0069】
ステップS6において、ゲーム管理装置10は、ユーザによってゲームの開始指示が入力されたか否かを判断する。ユーザは、ゲームの開始指示を入力する際、ユーザ端末20に表示される仮想レバー等を押下操作する。
【0070】
ゲーム管理装置10は、ユーザによってゲーム開始指示が入力されたと判断すると(ステップS6;YES)、スキル・フラグがセットされていないか否かを確認する(ステップS7)。ゲーム管理装置10は、スキル・フラグがセットされていない場合には(ステップS7;NO)、役の抽選を行い、抽選結果をあらわすフラグ(以下、「抽選フラグ」ともいう。)をセットし(ステップS8)、ステップS9に進む。一方、ゲーム管理装置10は、スキル・フラグがセットされている場合には(ステップS7;YES)、ステップS9に進む。
【0071】
ステップS9において、ゲーム管理装置10は、スキル・フラグや抽選フラグを参照し、フラグに応じた結果を、ユーザ端末20に表示する。例えば、「チェリー1」に対応するスキル・フラグがセットされている場合であれば、ゲーム管理装置10は、当選役「チェリー1」をあらわす画面を、ユーザ端末20に表示する。そして、ゲーム管理装置10は、結果に応じたユーザのクレジットの増減を行う(ステップS10)。例えば、「チェリー1」に当選している場合であれば、4枚のメダルの払い出しにあわせて、ユーザのクレジットを「4」だけ増加させる。
【0072】
ゲーム管理装置10は、ユーザのクレジットの増減を行うと、ステップS4に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。
【0073】
かかる処理を繰り返し実行している間に、ゲーム管理装置10は、スキルSkが発動されず(ステップS4;NO)、ゲームの開始指示も入力されていないと判断すると(ステップS6;NO)、ゲームアプリを終了すべきか否かを判断する(ステップS11)。例えば、ユーザによって仮想の精算ボタン等が押下操作されたことを検知した場合には、ゲーム管理装置10は、ゲームアプリを終了すべきと判断し(ステップS11;YES)、ステップS12に進む。なお、ゲーム管理装置10は、ゲームアプリを終了すべきでないと判断した場合には(ステップS11;NO)、ステップS4に戻る。
【0074】
ステップS12に進むと、ゲーム管理装置10は、ゲーム用に貯留されていたクレジットを応募ドルDaに交換し、ユーザテーブル111の登録内容を更新する。
【0075】
さらに、ゲーム管理装置10は、ゲームアプリを終了するまでに、使用された有償石Scの数をカウントし、カウント結果に応じた遊技ポイントPpをユーザに付与し、ユーザテーブル111の登録内容を更新する(ステップS13)。
【0076】
そして、ゲーム管理装置10は、オープン懸賞専用の応募券Laを配布すべき特定のイベントが発生したか否かを判断する(ステップS14)。前述したように、オープン懸賞専用の応募券Laは、特定のイベントが発生した場合(例えば、キャンペーン中や当日最初のゲームである場合など)に、ユーザに付与される。なお、応募券Laを配布すべき特定のイベントの設定は、例えばシステム運営者などが適宜設定すればよい。
その際の特定のイベントの設定は、ユーザが所定の支払手続を行って有償石Scを購入しなくとも条件を満たせるような内容であることが好ましい。上述しているように当日最初のゲームである場合などは、ユーザはログインすることによって得られる遊技ドルDpを使用すれば無償で条件を満たすことが出来る。もちろん、無償で条件を満たすものはこれに限る趣旨ではなく、例えば遊技ドルDpを使用したゲームの実行回数が閾値を超えた場合などにイベントを発生させてもよい。
【0077】
ゲーム管理装置10は、応募券Laを配布すべき特定のイベントが発生していると判断すると(ステップS14;YES)、応募券Laをユーザに付与し、ユーザテーブル111の登録内容を更新した後(ステップS15)、ゲームアプリを終了する。一方、ゲーム管理装置10は、特定のイベントが発生していないと判断すると(ステップS14;NO)、応募券Laをユーザに付与することなく、ゲームアプリを終了する。なお、ユーザに付与する応募券Laの枚数は、固定的(1枚など)であってもよいが、キャンペーンの内容等に応じて異なるように設定してもよい。
【0078】
<懸賞への応募制御処理>
図11は、ゲーム管理装置10によって実行される、懸賞への応募制御処理を示すフローチャートである。
ゲーム管理装置10は、ユーザから懸賞への応募を受け付けると、受け付けた応募が「クローズド懸賞」であるか否かを判断する(ステップS101)。
【0079】
ゲーム管理装置10は、「クローズド懸賞」であると判断すると(ステップS101;YES)、懸賞テーブル113に登録されている景品や、応募条件などをユーザ端末20に表示することで(ステップS102)、どの懸賞(景品)へ応募するのか、その選択をユーザに促す。
【0080】
ユーザは、ユーザ端末20を適宜操作することで、応募する懸賞を選択する。ゲーム管理装置10は、ユーザによる懸賞の選択操作を受け付けると(ステップS103)、ユーザ端末20に対し、懸賞の当選確率をアップさせるための応募ドルDaの積み増し(すなわちベット)が可能である旨を表示する(ステップS104)。
【0081】
ゲーム管理装置10は、ユーザによってベットされたか否かを検知する(ステップS105)。ゲーム管理装置10は、ベットされたことを検知すると(ステップS105;YES)、ベットに応じて懸賞の当選確率を変更し(ステップS106)、ステップS105に戻る。懸賞の当選確率を変更したときには、変更した旨がユーザに認識可能であるように報知をすることが考えられる。例えば、懸賞の当選確率が所定範囲(例えば20%~40%など)に入った場合には応募ドルDaの積み増しを操作するアイコンの表示態様を変えてもよい。一例として、応募ドルDaの積み増しを操作するアイコンの色を変える(例えば、赤くする)、あるいはアイコンの輝度や点灯パターンを変えてもよい。なお、アイコンの表示態様は、当選確率が上がるにつれ段階的に変えてもよい。その上で積み増しの上限値(本実施形態では99%)に達した場合には当該アイコンを暗くするなどしてこれ以上の積み増しが不可能であることをユーザに分かりやすく認識させることが考えられる。
【0082】
一方、ゲーム管理装置10は、ユーザによってベットされていない(またはベットが終了した)と判断すると(ステップS105;NO)、ユーザによって抽選の開始指示が入力されたか否かを判断する(ステップS107)。ゲーム管理装置10は、抽選の開始指示が入力されていないと判断した場合には(ステップS107;NO)、ステップS105に戻る。
【0083】
一方、ゲーム管理装置10は、抽選の開始指示が入力されたと判断すると(ステップS107;YES)、該当する懸賞の抽選を行い、抽選結果をユーザ端末20に表示して(ステップS108)、処理を終了する。なお、クローズド懸賞の抽選が、即時行われない場合には、後日、抽選結果をユーザ端末20に表示してもよい。
【0084】
一方、ゲーム管理装置10は、ステップS101において「クローズド懸賞」でないと判断すると(ステップS101;NO)、「オープン懸賞」であるか否かを判断する(ステップS109)。
【0085】
ゲーム管理装置10は、受け付けた応募が「オープン懸賞」であると判断すると(ステップS109;YES)、応募可能なオープン懸賞をユーザ端末20に表示する(ステップS110)。具体的には、ゲーム管理装置10は、懸賞の応募可能期間や、応募に必要な抽選券Ltの枚数などに基づき、応募可能なオープン懸賞を特定し、ユーザ端末20に表示する。
【0086】
ユーザは、ユーザ端末20を適宜操作することで、応募する懸賞を選択する。ゲーム管理装置10は、ユーザによる懸賞の選択操作を受け付けると(ステップS111)、応募が適切に行われたことを確認のうえ、ユーザ端末20に懸賞への応募が完了した旨を表示すし(ステップS112)、処理を終了する。なお、オープン懸賞は、応募可能期間後に抽選が行われるため、後日、抽選結果がユーザ端末20に表示されることになる。
【0087】
一方、ゲーム管理装置10は、ステップS109において、「オープン懸賞」でないと判断すると(ステップS109;NO)、懸賞への応募を終了すべきか否かを判断する(ステップS113)。例えば、ユーザによって別の懸賞に応募する旨の指示が入力された場合には、ゲーム管理装置10は、懸賞への応募を終了すべきでないと判断し(ステップS113;NO)、ステップ101に戻る。一方、ユーザによって懸賞への応募を終了すべき指示が入力された場合には、ゲーム管理装置10は、懸賞への応募を終了すべきと判断し(ステップS113;YES)、処理を終了する。
【0088】
以上説明したように、本実施形態によれば、所定の入金手続きが行われると、支払いの対価として有償石Scがユーザに付与されるとともに、対価の付属物として遊技ドルDpがユーザに付与される。ユーザは、対価として付与される有償石Scを使用することで様々な遊技アイテムを入手することができるだけでなく、対価の付属物として付与される遊技ドルDp、またはログインボーナスとして付与される遊技ドルDpを使用することで、ゲームを実行することができる。このため、従来に比してギャンブル性を抑えつつも、遊技性の高いゲームシステムを実現することが可能となる。
【0089】
また、ユーザは、支払いの対価の付属物として付与される抽選券Ltや、ゲーム終了後の精算時に付与される応募ドルDaを利用することで、懸賞へ応募することができるため、ゲームの実行を促進しつつも、従来に比してギャンブル性を抑えた形で遊技者に景品を付与することが可能となる。
【0090】
B.その他
本ゲームシステム100においてユーザが動画広告などを視聴した場合には、広告視聴のインセンティブとして、特定のスキルSkに交換・発動することができる無償の石(無償石)や遊技ドルDpをユーザに付与してもよい。ただし、無償石を使用して特定のスキルSkを発動した場合には、遊技ポイントPpをユーザに付与しない構成としてもよい。
【0091】
また、本実施形態では、オンラインゲームの一例としてパチンコやパチスロなどの遊技機に関するゲームを例示したが、本発明はこれに限る趣旨ではない。例えば、アクションゲームやRPGゲーム、パズルゲームなど、あらゆる種類のゲームに適用可能である。また、本実施形態では、「クローズド懸賞」の例として、応募ドルDaのみによって応募できる懸賞と、応募ドルDaと抽選券Ltの併用によって応募できる懸賞を例示したが、これに加えて(または代えて)抽選券Ltのみによって応募できる懸賞を設けてもよい。
【0092】
なお、本実施形態において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【符号の説明】
【0093】
100…ゲームシステム、10…ゲーム管理装置、20…ユーザ端末、110…記憶部、111…ユーザテーブル、112…スキルテーブル、113…懸賞テーブル、120…ゲーム制御部、130…第1付与部、140…第2付与部、150…第3付与部、160…第4付与部、170…受付部、180…抽選部、Sc…有償石、Dp…遊技ドル、Co…マイキャラ、Pp…遊技ポイント、Sk…スキル、Lt…抽選券、Da…応募ドル、La…応募券、P1…メニュー画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11