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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022075098
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】電力量計
(51)【国際特許分類】
   G01R 22/06 20060101AFI20220511BHJP
   G01R 11/04 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
G01R22/06 130D
G01R11/04 B
G01R22/06 130H
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020185660
(22)【出願日】2020-11-06
(71)【出願人】
【識別番号】309042071
【氏名又は名称】東光東芝メーターシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】良知 慎一
(57)【要約】
【課題】計量装置を端子ブロックに取り付ける際、垂直に摺動させて短絡を防止する電力量計。
【解決手段】ケース5Aに、シフト取付部5A1、ケース側摺動部5A3、シフト引っ掛け部5A4を設け、シフト部101に、ねじ頭引っ掛け部101c、ねじ頭挿入部101d、シフト側摺動部101e、ケース引っ掛け部101fを設け、ケース側摺動部にシフト側摺動部が篏合し上下摺動可能で、計量装置を端子ブロックに取付時、シフト部を下端に配置してケース背面を固定台に当接し、固定ねじの頭をねじ頭挿入部に挿入し、計量装置を下方に摺動して固定ねじの頭をねじ頭引っ掛け部に引っ掛けてシフト部を固定し、ケースを下方に摺動してケース引っ掛け部がシフト引っ掛け部に篏合し、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7の頭との間に挿入して導体接続ねじを締め付ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続する端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ケースに、シフト部を収納可能なシフト取付部、シフト部を上下に摺動するためのケース側摺動部、シフト引っ掛け部を設け、
ねじ頭引っ掛け部、ねじ頭挿入部、前記シフト取付部内を上下に摺動するためのシフト側摺動部、シフト部が前記ケースの上部に位置したときに前記シフト引っ掛け部に篏合するケース引っ掛け部を有したシフト部を設け、前記シフト部は前記シフト取付部に取付けられて、前記ケース側摺動部に前記シフト側摺動部が篏合して上下に摺動可能であり、
前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記シフト取付部の下端に前記シフト部が位置する状態で、前記ケースの背面を固定台の正面に当接させ、前記固定台に取付けられた固定ねじの頭を前記ねじ頭挿入部に挿入し、前記計量装置を下方に摺動して前記固定ねじの頭が前記ねじ頭引っ掛け部に引っ掛かってシフト部が固定され、前記ケースを前記シフト部に沿って下方に摺動して前記ケース引っ掛け部が前記シフト引っ掛け部に篏合すると同時に、導体の導体側端子接続部を前記端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に接続することで、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項2】
ケースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続する端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ケースに、シフト部を収納可能なシフト取付部、シフト部を上下に摺動するためのケース側摺動部、シフト引っ掛け部、シフト部を固定するためのケース側上部摺動固定部とケース側下部摺動固定部を設け、
ねじ頭引っ掛け部、ねじ頭挿入部、前記シフト取付部内を上下に摺動するためのシフト側摺動部、前記シフト部が前記ケースの上部に位置したときに前記シフト引っ掛け部に篏合するケース引っ掛け部、シフト部を固定するための固定凸部を有するスナップフィット構造のシフト側摺動固定部を有したシフト部を設け、
前記端子ブロックに、前記シフト部の下端部に篏合する位置決め部を設け、前記シフト部は前記シフト取付部に取付けられて、前記ケース側摺動部に前記シフト側摺動部が篏合して上下に摺動可能であり、
前記計量装置を端子ブロックに取り付ける時、前記シフト側摺動固定部の固定凸部が前記ケース側下部摺動固定部に篏合して、前記シフト取付部の下端に前記シフト部が位置する状態で、前記ケースの背面を固定台の正面に当接させ、前記固定台に取付けられた固定ねじの頭を前記ねじ頭挿入部に挿入し、前記計量装置を下方に摺動して固定ねじの頭が前記ねじ頭引っ掛け部に引っ掛かってシフト部が固定され、前記ケースを前記シフト部に沿って下方に摺動して、前記シフト側摺動固定部の固定凸部が前記ケース側下部摺動固定部から外れて摺動し、前記ケース引っ掛け部が前記シフト引っ掛け部に篏合し、前記シフト側摺動固定部の固定凸部が前記ケース側上部摺動固定部に篏合すると同時に、導体の導体側端子接続部を端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に接続することで、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項3】
ケースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続する端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ケースに、シフト部を収納可能なシフト取付部、シフト部を上下に摺動するためのケース側摺動部、シフト引っ掛け部、シフト部を固定するための固定凸部とシフト部を上下移動時に必要な解除部を有するスナップフィット構造のケース側摺動固定部、シフト部のシフト側防水リブの摺動可能な防水リブ摺動用凹部、上部にケース側防水リブ、下端にケース防水用リブを設け、
ねじ頭取付部、ねじ頭引っ掛け部、ねじ頭挿入部、シフト取付部内を上下に摺動するシフト側摺動部、シフト部が前記ケースの上部に位置したときに前記シフト引っ掛け部に篏合するケース引っ掛け部、前記端子ブロックのブロック防水用リブ収納部に篏合する下端部、固定部上面と固定部下面を有するシフト側摺動固定部、前記ケース防水用リブが摺動可能な防水壁摺動用凹部、上部にシフト側防水リブ、下部にシフト側カバー取付用雌ネジ部、通信装置支え部を有したシフト部を設け、
前記端子ブロックは、前記通信装置支え部に篏合する通信部支え部用凹部を設け、
前記シフト部は、前記シフト取付部に取付けられて、前記ケース側摺動部に前記シフト側摺動部が篏合して上下に摺動可能であり、
前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記シフト側摺動固定部の固定部上面が前記ケース側摺動固定部の固定凸部下面に篏合し、前記シフト取付部の下端に前記シフト部が位置する状態で、前記ケースの背面を固定台の正面に当接させるとともに、前記固定台に取付けられた固定ねじの頭を前記ねじ頭挿入部に挿入し、前記計量装置を下方に摺動して固定ねじの頭が前記ねじ頭引っ掛け部に引っ掛かってシフト部が固定されると同時に、前記シフト部の下端部が前記ブロック防水用リブ収納部に篏合した後、前記ケース側摺動固定部の解除部を左右に広げることで前記固定凸部下面を前記シフト側摺動固定部の固定部上面から外し、前記ケースを前記シフト部に沿って下方に摺動することで、導体の導体側端子接続部を前記端子ブロックの端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入されると同時に、前記ケース引っ掛け部が前記シフト引っ掛け部に篏合し、前記ケース側摺動固定部の解除部を内側に戻すことで固定凸部上面を前記シフト側摺動固定部の固定部下面に篏合して固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に接続して前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力量計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電力量計は、計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、端子ブロック、カバーを有している。
【0003】
図17(a)~図17(d)は、従来の電力量計において、計量装置、端子ブロック、通信装置、カバーを組立てる手順を示した工程図である。図17(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図17(b)は、計量装置を端子ブロックに取り付けた状態を示し、図17(c)は、通信装置を計量装置に取り付けた状態を示し、図17(d)は、カバーを端子ブロックに取り付けて完成した電力量計を示す。図18(a)~図18(c)は、電力量計を固定台に取付ける手順を示した工程図である。図18(a)は、端子ブロックを固定台に取り付けた状態で、計量装置を正面から取付ける方向を示し、図18(b)は、固定台に計量装置を当接させて固定ねじの頭をねじ頭挿入部に挿入した状態を示し、図18(c)は、計量装置を下方に摺動して、固定ねじの頭がねじ頭引っ掛け部に引っ掛かると同時に端子ブロックに当接した状態を示す。図19(a)~図19(c)は、図18(a)~図18(c)に対応する右側面から見た垂直方向の断面図を示す。図19(d)は、図19(c)に対応する断面斜視図を示す。図20(a)、(b)は、従来の電力量計の分解斜視図を示す。図21(a)は、従来の電力量計用通信装置の外観を示し、図21(b)は、通信装置に設けられた計量装置取付部24aを示す。
【0004】
計量装置は、図20(a)~図20(b)に示すように、電力量を表示する表示部1aと通信装置接続部1bと開閉検出部1cと導体接続部1dとセンサ接続部1eとベース取付部1fを有する回路部1、回路部1のセンサ接続部1eに接続するセンサ側回路接続部2aを有し電流を測定するセンサ部2、回路部1の導体接続部1dに接続して電源供給する導体側回路接続部3aと端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと接続する導体側端子接続部3bを備えている導体3、通信装置接続部通し穴4aと通信装置取付部4bとブロック取付部4cと開閉検出部通し穴4dとケース取付部4eと導体通し穴4fと回路取付部4gを備えるベース4、それらを収納し、表示窓5aとケース側ベース取付部5bとケース防水用リブ収納部5cとケース防水用リブ5dとねじ頭取付部5eとねじ頭覆い部5fとねじ頭引っ掛け部5gとねじ頭挿入部5hを備えているケース5で構成されている。
【0005】
通信装置は、図21(a)~図21(b)に示すように、計量装置接続部21a、計量装置取付部24aを有している。
【0006】
端子ブロックは、図20(a)~図20(b)に示すように、ブロック取付ねじ6、導体接続ねじ7、電線取付ねじ8、電線収納部9aと端子側導体接続部9bを備える端子9、ブロック側ベース取付部10aとカバー取付用雌ネジ部10bと電線通し穴10cと端子取付部10dとブロック側固定ねじ取付部10eとブロック防水用リブ収納部10fを備えるブロック10で構成されている。
【0007】
カバーは、図20(a)~図20(b)に示すように、検出用凸部11aと防水用リブ11bとカバー開口部11cを備えるカバー11とカバー取付ねじ12で構成されている。
【0008】
計量装置の導体側端子接続部3bが、端子ブロックの導体接続ねじ7で端子9の端子側導体接続部9bに固定され、計量装置のブロック取付部4cが、ブロック取付ねじ6で端子ブロックのブロック側ベース取付部10aに固定されることで、計量装置を端子ブロックに取り付けることができる。このとき、ケース5のケース防水用リブ5dは、ブロック10のブロック防水用リブ収納部10fに収納される。(図17(a)~図17(b)) その後、通信装置の計量装置取付部24aを、計量装置のベース4の通信装置取付部4bに嵌合させ、通信装置の計量装置接続部21aを、計量装置のベース4の通信装置接続部通し穴4aを通して、回路部1の通信装置接続部1bに接続する。(図17(c))その後、カバー11に備えてあるカバー取付ねじ12をブロック10のカバー取付用雌ネジ部10bに取り付けることで、電力量計が組み立てられることになる(図17(d))。
【0009】
固定台に固定された端子ブロックを流用して計量装置を交換する場合、まず、図18(c)に示すように、固定台30に固定ねじ31で取り付けられた端子ブロックのブロック取付ねじ6と導体接続ねじ7を緩めて、取付けられた古い計量装置を取外す。
次に、新しい計量装置を端子ブロックに取り付けるとき、図18(a)、図19(a)に示すように、計量装置を正面方向から取付ける。
【0010】
次に、図18(b)、図19(b)に示すように、ケース5の背面を固定台30の正面に当接させるとともに、固定台30に取付けられた固定ねじ31の頭をケース5のねじ頭挿入部5hに挿入する。
【0011】
次に、図18(c)、図19(c)~図19(d)に示すように、計量装置を下方に摺動することで、固定ねじ31の頭がケース5のねじ頭引っ掛け部5gに引っ掛かって固定されると同時に、導体3の導体側端子接続部3bを端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7の頭との間に挿入されると同時に、計量装置のベース4のブロック取付部4cを端子ブロックのブロック10のブロック側ベース取付部10aとブロック取付ねじ6の頭との間に挿入される。
【0012】
次に、導体接続ねじ7を締め付けて導体3の導体側端子接続部3bを端子9の端子側導体接続部9bに固定し、ブロック取付ねじ6を締め付けてベース4のブロック取付部4cをブロック10のブロック側ベース取付部10aに固定することで、計量装置を端子ブロックに取付ける。その後、通信装置とカバーを取り付けることで、電力量計の設置が完了する。
【0013】
参考として、端子台に接続されている電源側給電用導線および負荷側給電用導線を取り外す必要がなく、給電制御装置の着脱作業を容易かつ安全に行うことができる電力量計が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特許第4991340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、固定ねじの頭が計量装置のケースのねじ頭挿入部に挿入された後、計量装置を下方に摺動して、導体の導体側端子接続部を端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入されるまでの間、計量装置のケースのねじ頭挿入部内の左右両側面と様々な大きさを有する固定ねじの頭との間には必ずクリアランスがあるため、固定ねじをガイドとして利用しようとするとガタツクこととなり、計量装置を左右にずらして摺動させたり、ななめに摺動させて、導体の導体側端子接続部が端子ブロックの異極端子間を短絡させる可能性がある。
【0016】
本発明の課題は、計量装置を端子ブロックに取り付ける際、計量装置を垂直に摺動させることで異極端子間の短絡を防止することができる電力量計を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1は、ケースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続する端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ケースに、シフト部を収納可能なシフト取付部、シフト部を上下に摺動するためのケース側摺動部、シフト引っ掛け部を設け、ねじ頭引っ掛け部、ねじ頭挿入部、前記シフト取付部内を上下に摺動するためのシフト側摺動部、シフト部が前記ケースの上部に位置したときに前記シフト引っ掛け部に篏合するケース引っ掛け部を有したシフト部を設け、前記シフト部は前記シフト取付部に取付けられて、前記ケース側摺動部に前記シフト側摺動部が篏合して上下に摺動可能であり、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記シフト取付部の下端に前記シフト部が位置する状態で、前記ケースの背面を固定台の正面に当接させ、前記固定台に取付けられた固定ねじの頭を前記ねじ頭挿入部に挿入し、前記計量装置を下方に摺動して前記固定ねじの頭が前記ねじ頭引っ掛け部に引っ掛かってシフト部が固定され、前記ケースを前記シフト部に沿って下方に摺動して前記ケース引っ掛け部が前記シフト引っ掛け部に篏合すると同時に、導体の導体側端子接続部を前記端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に接続することで、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明は、ケースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続する端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ケースに、シフト部を収納可能なシフト取付部、シフト部を上下に摺動するためのケース側摺動部、シフト引っ掛け部、シフト部を固定するためのケース側上部摺動固定部とケース側下部摺動固定部を設け、ねじ頭引っ掛け部、ねじ頭挿入部、前記シフト取付部内を上下に摺動するためのシフト側摺動部、シフト部が前記ケースの上部に位置したときに前記シフト引っ掛け部に篏合するケース引っ掛け部、シフト部を固定するための固定凸部を有するスナップフィット構造のシフト側摺動固定部を有したシフト部を設け、前記端子ブロックに、前記シフト部の下端部に篏合する位置決め部を設け、前記シフト部は前記シフト取付部に取付けられて、前記ケース側摺動部に前記シフト側摺動部が篏合して上下に摺動可能であり、前記計量装置を端子ブロックに取り付ける時、前記シフト側摺動固定部の固定凸部が前記ケース側下部摺動固定部に篏合して、前記シフト取付部の下端に前記シフト部が位置する状態で、前記ケースの背面を固定台の正面に当接させ、前記固定台に取付けられた固定ねじの頭を前記ねじ頭挿入部に挿入し、前記計量装置を下方に摺動して固定ねじの頭が前記ねじ頭引っ掛け部に引っ掛かってシフト部が固定され、前記ケースを前記シフト部に沿って下方に摺動して、前記シフト側摺動固定部の固定凸部が前記ケース側下部摺動固定部から外れて摺動し、前記ケース引っ掛け部が前記シフト引っ掛け部に篏合し、前記シフト側摺動固定部の固定凸部が前記ケース側上部摺動固定部に篏合すると同時に、導体の導体側端子接続部を端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に接続することで、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明は、ケースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続する端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ケースに、シフト部を収納可能なシフト取付部、シフト部を上下に摺動するためのケース側摺動部、シフト引っ掛け部、シフト部を固定するための固定凸部とシフト部を上下移動時に必要な解除部を有するスナップフィット構造のケース側摺動固定部、シフト部のシフト側防水リブの摺動可能な防水リブ摺動用凹部、上部にケース側防水リブ、下端にケース防水用リブを設け、ねじ頭引っ掛け部、ねじ頭挿入部、前記シフト取付部内を上下に摺動するシフト側摺動部、シフト部が前記ケースの上部に位置したときに前記シフト引っ掛け部に篏合するケース引っ掛け部、前記端子ブロックのブロック防水用リブ収納部に篏合する下端部、固定部上面と固定部下面を有するシフト側摺動固定部、前記ケース防水用リブが摺動可能な防水壁摺動用凹部、上部にシフト側防水リブ、下部にシフト側カバー取付用雌ネジ部、通信装置支え部を有したシフト部を設け、前記端子ブロックは、前記通信装置支え部に篏合する通信部支え部用凹部を設け、前記シフト部は、前記シフト取付部に取付けられて、前記ケース側摺動部に前記シフト側摺動部が篏合して上下に摺動可能であり、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記シフト側摺動固定部の固定部上面が前記ケース側摺動固定部の固定凸部下面に篏合し、前記シフト取付部の下端に前記シフト部が位置する状態で、前記ケースの背面を固定台の正面に当接させるとともに、前記固定台に取付けられた固定ねじの頭を前記ねじ頭挿入部に挿入し、前記計量装置を下方に摺動して固定ねじの頭が前記ねじ頭引っ掛け部に引っ掛かってシフト部が固定されると同時に、前記シフト部の下端部が前記ブロック防水用リブ収納部に篏合した後、前記ケース側摺動固定部の解除部を左右に広げることで前記固定凸部下面を前記シフト側摺動固定部の固定部上面から外し、前記ケースを前記シフト部に沿って下方に摺動することで、導体の導体側端子接続部を前記端子ブロックの端子側導体接続部と導体接続ねじの頭との間に挿入されると同時に、前記ケース引っ掛け部が前記シフト引っ掛け部に篏合し、前記ケース側摺動固定部の解除部を内側に戻すことで固定凸部上面を前記シフト側摺動固定部の固定部下面に篏合して固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に接続して前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明によれば、固定ねじの頭がシフト部のねじ頭引っ掛け部に篏合して位置を固定した状態から計量装置を下方に摺動することで、導体の導体側端子接続部を端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの間に垂直に下すことができるため、短絡を防止することができる。
【0021】
請求項2の発明によれば、請求項1に比べ、シフト部がブロックにより垂直に固定されるため、より垂直に導体の導体側端子接続部を端子ブロックの端子の端子側導体接続部と導体接続ねじの間に下すことができるため、短絡防止対策が向上する。
【0022】
請求項3の発明によれば、請求項2に比べ、計量装置と通信装置とカバーで組立てられて持ち運ぶことができるため、計量装置交換用として余計な部品を追加することがない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1の実施形態に係る電力量計の固定台における組立斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る電力量計の固定台における組立断面図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る電力量計のケースとシフト部の斜視図である。
図4】本発明の第2の実施形態に係る電力量計の固定台における組立斜視図である。
図5】本発明の第2の実施形態に係る電力量計の固定台における組立断面図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る電力量計のケースとブロックの斜視図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る電力量計のシフト部の斜視図である。
図8】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の固定台における組立斜視図である。
図9】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の固定台における組立斜視図である。
図10】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の固定台における組立斜視図である。
図11】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の固定台における組立断面図である。
図12】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の組立斜視図である。
図13】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の分解斜視図である。
図14】本発明の第3の実施形態に係る電力量計のケースの斜視図である。
図15】本発明の第3の実施形態に係る電力量計のブロックの斜視図である。
図16】本発明の第3の実施形態に係る電力量計のシフト部の斜視図である。
図17】従来の電力量計の斜視図である。
図18】従来の電力量計の固定台における組立斜視図である。
図19】従来の電力量計の固定台における組立断面図である。
図20】従来の電力量計の分解図である。
図21】従来の電力量計用通信装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態に係る電力量計について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
(第1の実施形態)
図1(a)~図1(d)は、本発明の第1の実施形態に係る電力量計を固定台に取付ける手順を示した組立斜視図である。図1(a)は、端子ブロックを固定台に取り付けた状態で、計量装置を正面から取付ける方向を示し、図1(b)は、固定台に計量装置を当接させて固定ねじの頭をシフト部のねじ頭挿入部に挿入した状態を示し、図1(c)は、固定台における計量装置を下方に摺動して、固定ねじの頭がシフト部のねじ頭引っ掛け部に引っ掛かった状態を示し、図1(d)は、ケースのみをシフト部に沿って下方に摺動して、ケースの摺動が完了した状態を示す。図2(a)~図2(c)は、図1(b)~図1(d)に対応する組立断面図を示す。図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係る電力量計のケースの斜視図である。図3(b)は、本発明の第1の実施形態に係る電力量計のシフト部の斜視図である。
【0026】
電力量計は、計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、端子ブロック、カバーを有している。
【0027】
計量装置のケース5Aは、図3(a)に示すように、ケース5Aの背面中央に、シフト部101を収納可能な凹部からなるシフト取付部5A1、ケース5Aの背面中央上部に、シフト部101のねじ頭取付部101aと篏合する凹部からなるシフト用凹部5A2、シフト部101のケース引っ掛け部101fに篏合するシフト引っ掛け部5A4、シフト取付部5A1の左右両側面に、シフト部101を上下に摺動するために設けられた穴部からなるケース側摺動部5A3を設けている。
【0028】
シフト部101は、図3(b)に示すように、シフト部101の上部に、固定ねじ31のねじ頭を覆うためのねじ頭覆い部101bと、固定ねじ31のねじ頭を引っ掛けるためのねじ頭引っ掛け部101cと、固定ねじ31のねじ頭を前記ねじ頭覆い部101bと前記ねじ頭引っ掛け部101cとの間に摺動して挿入する前段階において、ねじ頭を前記ねじ頭覆い部101bに挿入するためのねじ頭挿入部101dとからなるねじ頭取付部101a、シフト部101がケース5Aの上部に位置したときにケース5Aのシフト引っ掛け部5A4に篏合するケース引っ掛け部101f、シフト部101の左右側面に、ケース5Aのシフト取付部5A1内を上下に摺動するために設けられた凸部からなるシフト側摺動部101eを設けている。
【0029】
シフト部101はケース5Aのシフト取付部5A1に取付けられて、ケース5Aのケース側摺動部5A3にシフト部101のシフト側摺動部101eが篏合して上下に摺動可能である。
【0030】
次に、このように構成された第1の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、通信装置を計量装置から取外した状態で計量装置を固定台に固定された端子ブロックに取り付ける時、図1(a)に示すように、ケース5Aのケース側摺動部5A3の下端にシフト部101のシフト側摺動部101eが位置した状態で正面方向から取付ける。
次に、図1(b)、図2(a)に示すように、ケース5Aの背面を固定台30の正面に当接させるとともに、固定台30に取付けられた固定ねじ31の頭をシフト部101のねじ頭挿入部101dに挿入する。
次に、図1(c)、図2(b)に示すように、計量装置を下方に摺動することで、固定ねじ31の頭がシフト部101のねじ頭引っ掛け部101cに引っ掛かって固定される。この状態において、導体3の導体側端子接続部3bは端子ブロックの端子9には接していない。
【0031】
次に、図1(d)、図2(c)に示すように、シフト部101のねじ頭引っ掛け部101cが固定ねじ31の頭に引っ掛かってシフト部101が固定された状態で、ケース5Aのみをシフト部に沿って下方に摺動し、ケース5Aのケース側摺動部5A3の上端にシフト部101のシフト側摺動部101eが位置する状態になると同時に、シフト部101のケース引っ掛け部101fがケース5Aのシフト引っ掛け部5A4に篏合することでケース5Aの摺動が完了する。
【0032】
これと同時に、導体3の導体側端子接続部3bを端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7の頭との間に挿入されると同時に、計量装置のベース4のブロック取付部4cを端子ブロックのブロック10のブロック側ベース取付部10aとブロック取付ねじ6の頭との間に挿入される。
次に、導体接続ねじ7を締め付けて導体3の導体側端子接続部3bを端子9の端子側導体接続部9bに固定し、ブロック取付ねじ6を締め付けてベース4のブロック取付部4cをブロック10のブロック側ベース取付部10aに固定することで、計量装置を端子ブロックに取付ける。その後、通信装置とカバーを取り付けることで、電力量計の設置が完了する。
【0033】
このように第1の実施形態に係る電力量計によれば、シフト部101のねじ頭引っ掛け部101cが固定ねじ31の頭に引っ掛かって固定した状態からケース5Aを下方に摺動することで、導体3の導体側端子接続部3bを端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7間に垂直に下すことができるため、短絡を防止することができる。
【0034】
(第2の実施形態)
図4(a)~図4(d)は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計を固定台に取付ける手順を示した組立斜視図である。図4(a)は、端子ブロックを固定台に取り付けた状態で、計量装置を正面から取付ける方向を示し、図4(b)は、固定台に計量装置を当接させて固定ねじの頭をシフト部のねじ頭挿入部に挿入した状態を示し、図4(c)は、固定台における計量装置を下方に摺動して、固定ねじの頭がシフト部のねじ頭引っ掛け部に引っ掛かった状態を示し、図4(d)は、ケースのみをシフト部に沿って下方に摺動して、ケースの摺動が完了した状態を示す。図5(a)~図5(c)は、図4(b)~図4(d)に対応する組立断面図を示す。図6(a)は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計のケースの斜視図である。図6(b)は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計の端子ブロックの斜視図である。図7(a)~図7(b)は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計のシフト部の斜視図である。図7(c)は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計のシフト部の断面図である。
【0035】
電力量計は、計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、端子ブロック、カバーを有している。
【0036】
計量装置のケース5Bは、図6(a)に示すように、ケース5Bの背面中央に、シフト部201を収納可能な凹部からなるシフト取付部5B1、ケース5Bの背面中央上部に、シフト部201のねじ頭取付部201aと篏合する凹部からなるシフト用凹部5B2、シフト部201のケース引っ掛け部201fに篏合するシフト引っ掛け部5B4、シフト取付部5B1の左右両側面に、シフト部201を上下に摺動するために設けられた凸部からなるケース側摺動部5B3、シフト取付部5B1の底面に、シフト部201を固定するためのケース側上部摺動固定部5B5とケース側下部摺動固定部5B6、ケース5Bの下部に、ブロック10Bの位置決め部10B1を避けるため凹部からなる位置決め部用凹部5B7を設けている。
【0037】
シフト部201は、図7(a)~図7(c)に示すように、シフト部201の上部に、固定ねじ31のねじ頭を覆うためのねじ頭覆い部201bと、固定ねじ31のねじ頭を引っ掛けるためのねじ頭引っ掛け部201cと、固定ねじ31のねじ頭を前記ねじ頭覆い部201bと前記ねじ頭引っ掛け部201cとの間に摺動して挿入する前段階において、ねじ頭を前記ねじ頭覆い部201bに挿入するためのねじ頭挿入部201dとからなるねじ頭取付部201a、シフト部201がケース5Bの上部に位置したときにケース5Bのシフト引っ掛け部5B4に篏合するケース引っ掛け部201f、シフト部201の左右側面に、ケース5Bのシフト取付部5B1内を上下に摺動するため左右に設けられた段差部からなるシフト側摺動部201e、シフト部201の下部に、端子ブロックのブロック10Bの位置決め部10B1に篏合する下端部201g、ねじ頭挿入部201dの底面に、シフト部201を固定するための固定凸部201iを有するスナップフィット構造のシフト側摺動固定部201hを設けている。
【0038】
端子ブロックのブロック10Bは、図6(b)に示すように、ブロック防水用リブ収納部10Bfの下面であるブロック防水用リブ収納下端部10Bgに、シフト部201の下端部201gを左右で挟み込むように篏合させるため、凸部として位置決め部10B1を2個所設けている。
シフト部201は、ケース5Bのシフト取付部5B1に取付けられて、ケース5Bのケース側摺動部5B3にシフト部201のシフト側摺動部201eが篏合して上下に摺動可能である。
【0039】
次に、このように構成された第2の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、図4(a)に示すように、通信装置を計量装置から取外した状態で計量装置を固定台に固定された端子ブロックに取り付ける時、計量装置においては、ケース5Bのケース側下部摺動固定部5B6にシフト部201のシフト側摺動固定部201hの固定凸部201iが篏合し、ケース5Bからシフト部201の下端が突き出した状態で、正面方向から取付ける。
【0040】
次に、図4(b)、図5(a)に示すように、ケース5Bの背面を固定台30の正面に当接させるとともに、固定台30に取付けられた固定ねじ31の頭をシフト部201のねじ頭挿入部201dに挿入する。
次に、図4(c)、図5(b)に示すように、計量装置を下方に摺動することで、固定ねじ31の頭がシフト部201のねじ頭引っ掛け部201cに引っ掛かって固定される。同時に、シフト部201の下端部201gが端子ブロックのブロック10Bの位置決め部10B1に収納されて位置が固定される。この状態において、導体3の導体側端子接続部3bは端子ブロックの端子9には接していない。
【0041】
次に、図4(d)、図5(c)に示すように、シフト部201のねじ頭引っ掛け部201cが固定ねじ31の頭に引っ掛かってシフト部201が固定された状態で、ケース5Bのみをシフト部201沿って下方に摺動し、シフト部201のシフト側摺動固定部201hの固定凸部201iがケース5Bのケース側下部摺動固定部5B6から外れて摺動し、シフト部201のシフト側摺動固定部201hの固定凸部201iがケース5Bのケース側上部摺動固定部5B5に篏合すると同時に、シフト部201のケース引っ掛け部201fがケース5Bのシフト引っ掛け部5B4に篏合することでケース5Bの摺動が完了する。
【0042】
これと同時に、導体3の導体側端子接続部3bを端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7の頭との間に挿入されると同時に、計量装置のベース4のブロック取付部4cを端子ブロックのブロック10Bのブロック側ベース取付部10Baとブロック取付ねじ6の頭との間に挿入される。
次に、導体接続ねじ7を締め付けて導体3の導体側端子接続部3bを端子9の端子側導体接続部9bに固定し、ブロック取付ねじ6を締め付けてベース4のブロック取付部4cをブロック10Bのブロック側ベース取付部10Baに固定することで、計量装置を端子ブロックに取付ける。その後、通信装置とカバーを取り付けることで、電力量計の設置が完了する。
【0043】
このように第2の実施形態に係る電力量計によれば、第1の実施形態の電力量計に比べ、シフト部201がブロック10Bにより固定されるため、より垂直に導体3の導体側端子接続部3bを端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7の間に下すことができるため、短絡防止対策が向上する。なお、位置決め部10B1を有したブロック10Bではなく、現行のブロック10を利用した場合においても、シフト部201の下端部201gがブロック10のブロック防水用リブ収納下端部10gに当接することによって位置が固定され、同様の効果が得られる。また、ケース5Bのケース側上部摺動固定部5B5とケース側下部摺動固定部5B6、シフト部201の固定凸部201iとシフト側摺動固定部201hを除去した場合においても、同様の効果が得られる。
【0044】
(第3の実施形態)
図8(a)、図8(c)、図9(a)、図9(c)、図10(a)、図10(c)は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計を固定台に取付ける手順を示した正面側の組立斜視図である。図8(b)、図8(d)、図9(b)、図9(d)、図10(b)、図10(d)は、それぞれ図8(a)、図8(c)、図9(a)、図9(c)、図10(a)、図10(c)に対応した、本発明の第3の実施形態に係る電力量計を固定台に取付ける手順を示した背面側の組立斜視図である。図8(a)~図8(b)は、端子ブロックを固定台に取り付けた状態で、計量装置を正面から取付ける方向を示し、図8(c)~図8(d)は、固定台に計量装置を当接させて固定ねじの頭をシフト部のねじ頭挿入部に挿入した状態を示し、図9(a)~図9(b)は、固定台における計量装置を下方に摺動して、固定ねじの頭がシフト部のねじ頭引っ掛け部に引っ掛かっかると同時に、シフト部の下端部が端子ブロックの上部に当接した状態を示し、図9(c)~図9(d)は、ケースのケース側摺動固定部を左右に広げて固定を解除した状態を示し、図10(a)~図10(b)は、ケースのみをシフト部に沿って下方に摺動して、ケースの摺動が完了した状態を示し、図10(c)~図10(d)は、ケースのケース側摺動固定部を元に戻して固定した状態を示す。
【0045】
図11(a)は、図8(c)~図8(d)に、図11(b)は、図9(a)~図9(d)に、図11(c)は、図10(a)~図10(d)に対応する組立断面図である。
図12(a)~図12(c)は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計の組立斜視図で、図12(a)は、図10(c)の電力量計に対して固定台とブロックがない斜視図である。図12(b)は、図12(a)の電力量計に通信装置を取り付けた斜視図である。図12(c)は、図12(b)の電力量計にカバーを取り付けた斜視図である。
【0046】
図13(a)~図13(b)は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計の分解斜視図である。図14(a)~図14(b)は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計のケースの斜視図である。図14(c)は、図14(b)のケースのシフト取付部周囲の拡大断面図である。図15(a)~図15(b)は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計のブロックの斜視図である。図16(a)~図16(b)は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計のシフト部の斜視図である。図16(c)は、図16(b)のシフト部のねじ頭取付部周囲の拡大断面図である。
【0047】
電力量計は、計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、端子ブロック、カバーを有している。
【0048】
計量装置のケース5Cは、図14(a)~図14(c)に示すように、ケース5Cの背面に、シフト部301を収納可能な凹部からなるシフト取付部5C1、ケース5Cの背面中央上部に、シフト部301のねじ頭取付部301aと篏合する凹部からなるシフト用凹部5C2、シフト部301のケース引っ掛け部301fに篏合するシフト引っ掛け部5C4、シフト部301のシフト側防水リブ301mの摺動が可能な防水リブ摺動用凹部5C13、シフト部301のシフト側防水リブ301mに篏合するケース側防水リブ5C14、シフト取付部5C1の左右両側面に、シフト部301を上下に摺動するために設けられた凸部からなるケース側摺動部5C3、ケース5Cのケース防水用リブ収納部5Ccの左右両側面に、シフト部301を固定するための固定凸部5C9と固定凸部上面5C10と固定凸部下面5C11とシフト部301を上下移動時に必要な解除部5C12を有するスナップフィット構造のケース側摺動固定部5C8を設けている。
【0049】
シフト部301は、図16(a)~図16(c)に示すように、シフト部301の上部に、固定ねじ31のねじ頭を覆うためのねじ頭覆い部301bと、固定ねじ31のねじ頭を引っ掛けるためのねじ頭引っ掛け部301cと、固定ねじ31のねじ頭を前記ねじ頭覆い部301bと前記ねじ頭引っ掛け部301cとの間に摺動して挿入する前段階において、ねじ頭を前記ねじ頭覆い部301bに挿入するためのねじ頭挿入部301dとからなるねじ頭取付部301a、シフト部301がケース5Cの上部に位置したときにケース5Cのシフト引っ掛け部5C4に篏合するケース引っ掛け部301f、ケースのケース側防水リブ5C14に篏合するシフト側防水リブ301m、シフト部301の左右側面に、ケース5Cのシフト取付部5C1内を上下に摺動するために設けられた段差部からなるシフト側摺動部301e、シフト部301の下部両側面に、ケース5Cの固定凸部下面5C11と当接する固定部上面301jとケース5Cの固定凸部上面5C10と当接する固定部下面301kを有するシフト側摺動固定部301h、カバー11のカバー取付ねじ12を取付けることができるシフト側カバー取付用雌ネジ部301n、シフト部301の下部に、端子ブロックのブロック10Cの背面にあるブロック防水用リブ収納部10Cfに篏合する下端部301g、左右両側面のシフト側摺動固定部301hを連結して通信装置を支える通信部支え部301o、シフト部301の正面側に、ケース5Cのケース防水用リブ5Cdが摺動可能な防水壁摺動用凹部301lを設けている。
【0050】
端子ブロックのブロック10Cは、図15(a)~図15(b)に示すように、端子ブロックのブロック10Cの正面に、シフト部301の通信部支え部301oの形状に合わせて篏合させるため、段差部として通信部支え部用凹部10C2を設けている。また、ブロック10Cの背面には、現行品同様に、ブロック防水用リブ収納部10Cf、ブロック防水用リブ収納部10Cfの下面であるブロック防水用リブ収納下端部10Cgを設けている。
【0051】
シフト部301はケース5Cのシフト取付部5C1に取付けられて、ケース5Cのケース側摺動部5C3にシフト部301のシフト側摺動部301eが篏合して上下に摺動可能である。
【0052】
次に、このように構成された第3の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、図8(a)~図8(b)に示すように、通信装置を計量装置から取外した状態で計量装置を端子ブロックに取り付ける時、計量装置においては、ケース5Cのケース側摺動固定部5C8の固定凸部下面5C11が、シフト部301のシフト側摺動固定部301hの固定部上面301jに当接して固定され、ケース5Cからシフト部301の下端が突き出した状態で、正面方向から取付ける。
【0053】
次に、図8(c)~図8(d)、図11(a)に示すように、ケース5Cの背面を固定台30の正面に当接させるとともに、固定台30に取付けられた固定ねじ31の頭をシフト部301のねじ頭挿入部301dに挿入する。
次に、図9(a)~図9(b)、図11(b)に示すように、計量装置を下方に摺動することで、固定ねじ31の頭がシフト部301のねじ頭引っ掛け部301cに引っ掛かって固定される。同時に、シフト部301の下端部301gの下端が端子ブロックのブロック10Cのブロック防水用リブ収納部10Cfのブロック防水用リブ収納下端部10Cgに当接して位置が固定される。この状態において、導体3の導体側端子接続部3bは端子ブロックの端子9には接していない。
次に、図9(c)~図9(d)、図11(b)に示すように、ケース5Cのケース側摺動固定部5C8の解除部5C12を左右に広げることで、ケース5Cのケース側摺動固定部5C8の固定凸部5C9の固定凸部下面5C11をシフト部301のシフト側摺動固定部301hの固定部上面301jから外す。
次に、図10(a)~図10(b)、図11(c)に示すように、シフト部301が固定された状態で、ケース5Cのみをシフト部301沿って下方に摺動し、シフト部301のケース引っ掛け部301fがケース5Cのシフト引っ掛け部5C4に篏合する。
次に、図10(c)~図10(d)、図11(c)に示すように、広げていたケース5Cのケース側摺動固定部5C8の解除部5C12を元に戻して、ケース5Cのケース側摺動固定部5C8の固定凸部5C9の固定凸部上面5C10をシフト部301のシフト側摺動固定部301hの固定部下面301kに当接して固定される。
これと同時に、導体3の導体側端子接続部3bを端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7の頭との間に挿入されると同時に、計量装置のベース4のブロック取付部4cを端子ブロックのブロック10Cのブロック側ベース取付部10Caとブロック取付ねじ6の頭との間に挿入される。
次に、導体接続ねじ7を締め付けて導体3の導体側端子接続部3bを端子9の端子側導体接続部9bに固定し、ブロック取付ねじ6を締め付けてベース4のブロック取付部4cをブロック10のブロック側ベース取付部10Caに固定することで、計量装置を端子ブロックに取付ける。その後、通信装置とカバーを取り付けることで、電力量計の設置が完了する。
【0054】
上記内容は、第1、第2の実施形態に係る電力量計同様に、端子ブロックを固定台に取り付けた状態で、計量装置を取付ける手順を示したが、この第3の実施形態に係る電力量計においては、端子ブロックなしの電力量計に組み立てることが可能である。
まず、図12(a)に示すように、計量装置において、ケース5Cのケース側摺動固定部5C8の固定凸部下面5C11が、シフト部301のシフト側摺動固定部301hの固定部上面301jに当接して固定され、ケース5Cからシフト部301の下端が突き出した状態とする。
【0055】
次に、図12(b)に示すように、図21(b)に示す通信装置の計量装置取付部24aを図12(a)に示す計量装置のベース4の通信装置取付部4bに取付ける。
次に、図12(c)に示すように、カバー11に取付けられたカバー取付ねじ12をシフト部301のシフト側カバー取付用雌ネジ部301nに取り付けて組立てることができる。
【0056】
このように第3の実施形態に係る電力量計によれば、現行品にくらべ、計量装置と通信装置とカバーで組み立てられて持ち運ぶことができるため、計量装置交換用として余計な部品を追加することがない上、第2の実施形態の効果も得られる。
【符号の説明】
【0057】
1 回路部
1a 表示部
1b 通信装置接続部
1c 開閉検出部
1d 導体接続部
1e センサ接続部
1f ベース取付部
2 センサ部
2a センサ側回路接続部
3 導体
3a 導体側回路接続部
3b 導体側端子接続部
4 ベース
4a 通信装置接続部通し穴
4b 通信装置取付部
4c ブロック取付部
4d 開閉検出部通し穴
4e ケース取付部
4f 導体通し穴
4g 回路取付部
5,5A,5B,5C ケース
5a,5Aa,5Ba,5Ca 表示窓
5b,5Ab,5Bb,5Cb ケース側ベース取付部
5c,5Ac,5Bc,5Cc ケース防水用リブ収納部
5d,5Ad,5Bd,5Cd ケース防水用リブ
5e ねじ頭取付部
5f ねじ頭覆い部
5g ねじ頭引っ掛け部
5h ねじ頭挿入部
5A1,5B1,5C1 シフト取付部
5A2,5B2,5C2 シフト用凹部
5A3,5B3,5C3 ケース側摺動部
5A4,5B4,5C4 シフト引っ掛け部
5B5 ケース側上部摺動固定部
5B6 ケース側下部摺動固定部
5B7 位置決め部用凹部
5C8 ケース側摺動固定部
5C9 固定凸部
5C10 固定凸部上面
5C11 固定凸部下面
5C12 解除部
5C13 防水リブ摺動用凹部
5C14 ケース側防水リブ
6 ブロック取付ねじ
7 導体接続ねじ
8 電線取付ねじ
9 端子
9a 電線収納部
9b 端子側導体接続部
10,10B,10C ブロック
10a,10Ba,10Ca ブロック側ベース取付部
10b,10Bb,10Cb カバー取付用雌ネジ部
10c,10Bc,10Cc 電線通し穴
10d,10Bd,10Cd 端子取付部
10e,10Be,10Ce ブロック側固定ねじ取付部
10f,10Bf,10Cf ブロック防水用リブ収納部
10g,10Bg,10Cg ブロック防水用リブ収納下端部
10B1 位置決め部
10C2 通信部支え部用凹部
11 カバー
11a 検出用凸部
11b カバー防水用リブ
12 カバー取付ねじ
21 ケーブル
21a 計量装置接続部
22 LED導光部
23 上ケース
24 下ケース
24a 計量装置取付部
30 固定台
31 固定ねじ
32 電線
101,201,301 シフト部
101a,201a,301a ねじ頭取付部
101b,201b,301b ねじ頭覆い部
101c,201c,301c ねじ頭引っ掛け部
101d,201d,301d ねじ頭挿入部
101e,201e,301e シフト側摺動部
101f,201f,301f ケース引っ掛け部
201g,301g 下端部
201h,301h シフト側摺動固定部
201i 固定凸部
301j 固定部上面
301k 固定部下面
301l 防水壁摺動用凹部
301m シフト側防水リブ
301n シフト側カバー取付用雌ネジ部
301o 通信部支え部
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