(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022075396
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】管制装置、管制システム、管制装置の制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20220511BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20220511BHJP
E04H 6/42 20060101ALI20220511BHJP
E04H 6/10 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
G08G1/14 A
G08G1/16 A
E04H6/42 Z
E04H6/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020186156
(22)【出願日】2020-11-06
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(71)【出願人】
【識別番号】000101617
【氏名又は名称】アマノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 陽香
(72)【発明者】
【氏名】田中 優
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 幸紀子
(72)【発明者】
【氏名】上山 浩行
(72)【発明者】
【氏名】仲野 綾華
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181CC11
5H181FF04
5H181FF33
5H181KK06
5H181KK10
5H181LL17
(57)【要約】
【課題】自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行う。
【解決手段】実施形態の管制装置は、乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、前記専用エリアと専用エリアゲートを介して連通可能な閉鎖エリアとして構成された乗降エリアと、前記乗降エリアと出入口ゲートあるいは乗降ゲートを介して連通可能な一般エリアと、を有する所定エリア内で車両の走行を制御する管制装置であって、乗降エリアに対し、専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、前記専用エリアと専用エリアゲートを介して連通可能な閉鎖エリアとして構成された乗降エリアと、前記乗降エリアと出入口ゲートあるいは乗降ゲートを介して連通可能な一般エリアと、を有する所定エリア内で前記車両の走行を制御する管制装置であって、
前記乗降エリアに対し、前記専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する、
管制装置。
【請求項2】
前記管制装置は、前記専用エリアゲート、前記出入口ゲート及び前記乗降ゲートの開閉を制御し、前記乗降エリアを前記専用エリアあるいは前記一般エリアを排他的に連通させる、
請求項1記載の管制装置。
【請求項3】
前記管制装置は、前記車両の前記専用エリアからの出庫時には、前記専用エリアゲート、前記出入口ゲート及び前記乗降ゲートの開閉を制御して、前記乗降エリアを閉鎖状態とした状態で、前記車両内を除く前記乗降エリア内に人がいるか否かを判断し、
前記車両内を除く前記乗降エリア内に人がいない場合に、前記出入口ゲートを開いて前記乗降エリアを前記一般エリアと連通させる、
請求項1又は請求項2記載の管制装置。
【請求項4】
前記管制装置は、前記車両の前記専用エリアへの入庫時には、前記専用エリアゲート、前記出入口ゲート及び前記乗降ゲートの開閉を制御して、前記乗降エリアを閉鎖状態とした状態で、前記乗降エリア内に人がいるか否かを判断し、
前記乗降エリア内に人がいない場合に、前記専用エリアゲートを開いて前記乗降エリアを前記専用エリアと連通させて、前記車両の走行制御を行う、
請求項1又は請求項2記載の管制装置。
【請求項5】
前記管制装置は、前記専用エリアゲート及び前記出入口ゲートが閉状態である場合に、前記乗降ゲートの開閉を制御する、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の管制装置。
【請求項6】
乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、人及び車両の移動に制限がない一般エリアと、の間に専用エリアゲート、出入口ゲートあるいは乗降ゲートが設けられた閉鎖エリアとして構成されて、前記車両に対する乗員の乗り降りがなされる乗降エリアを設けた管制システムであって、
前記乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサと、
前記専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉制御を行うゲート制御装置と、
前記センサの検出結果及び前記車両の車載制御装置からの情報に基づいて、前記ゲート制御装置を介して、前記乗降エリア内の人の有無及び前記車両内の乗員の有無を判断して前記専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの制御を行うとともに、前記乗降エリアに対し、前記専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する管制装置と、
を備えた管制システム。
【請求項7】
乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、人及び車両の移動に制限がない一般エリアと、の間に専用エリアゲート、出入口ゲートあるいは乗降ゲートが設けられた閉鎖エリアとして構成されて、前記車両に対する乗員の乗り降りがなされる乗降エリアを設けられ、前記乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサと、前記専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉制御を行うゲート制御装置と、を備えた管制システムの制御を行う管制装置で実行される管制装置の制御方法であって、
前記センサの検出結果及び前記車両の車載制御装置からの情報に基づいて、前記ゲート制御装置を介して、前記乗降エリア内の人の有無及び前記車両内の乗員の有無を判断する過程と、
前記乗降エリア内の人の有無及び前記車両内の乗員の有無に基づいて前記専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの制御を行い、前記乗降エリアに対し、前記専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する過程と、
を備えた管制装置の制御方法。
【請求項8】
乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、人及び車両の移動に制限がない一般エリアと、の間に専用エリアゲート、出入口ゲートあるいは乗降ゲートが設けられた閉鎖エリアとして構成されて、前記車両に対する乗員の乗り降りがなされる乗降エリアを設けられ、前記乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサと、前記専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉制御を行うゲート制御装置と、を備えた管制システムの制御を行う管制装置をコンピュータにより制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記センサの検出結果及び前記車両の車載制御装置からの情報に基づいて、前記ゲート制御装置を介して、前記乗降エリア内の人の有無及び前記車両内の乗員の有無を判断する手段と、
前記乗降エリア内の人の有無及び前記車両内の乗員の有無に基づいて前記専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの制御を行い、前記乗降エリアに対し、前記専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する手段と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、管制装置、管制システム、管制装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、駐車場等の所定領域内において車両の走行を自動制御するシステムとして、自動バレー駐車システムが提案されている。
【0003】
自動バレー駐車システムでは、例えば、管制装置は、所定領域内に設けられた検出部から取得した検出データ(例えば固定カメラによる撮影画像)に基づいて、所定領域内を走行する車両の位置を推定する。また、例えば、その車両においても、車輪速センサによる検出結果や車載カメラによる撮影画像等に基づいて、自車両の位置を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-145655号公報
【特許文献2】特開2019-215665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、バレーパーキングを自動化するにあたって駐車場内の十分な安全性を確保する観点から、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離が必要である。
しかしながら、特許文献1記載の技術の場合、待機スペース(車両が停車するエリア)と乗降スペース(車両乗降のために横に設置されたエリア)は物理的にエリアが分離されていない。このため、待機スペースに向けて移動中の自動運転車両がいる場合にも歩行者の待機スペース侵入が容易に発生する虞があった。
また、特許文献2記載の技術の場合、車室内に人が取り残されていないことを確認した後、ユーザの携帯端末に入庫開始応答を求めている。しかし、他の歩行者が自動走行車両に接触する位置にいた場合でも入庫開始応答を返すことが可能であり、自動走行車両と当該他の歩行者が接触してしまう虞があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことが可能な管制装置、管制システム、管制装置の制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の管制装置は、乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、前記専用エリアと専用エリアゲートを介して連通可能な閉鎖エリアとして構成された乗降エリアと、前記乗降エリアと出入口ゲートあるいは乗降ゲートを介して連通可能な一般エリアと、を有する所定エリア内で車両の走行を制御する管制装置であって、乗降エリアに対し、専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する。
上記構成によれば、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことができる。
【0008】
上記構成において、管制装置は、専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉を制御し、乗降エリアを専用エリアあるいは一般エリアを排他的に連通させるようにしてもよい。
上記構成によれば、専用エリアと一般エリアとは、同時に乗降エリアと連通されることはないので、歩車分離を確実に行える。
【0009】
また、管制装置は、前記車両の専用エリアからの出庫時には、専用エリアゲート、前記出入口ゲート及び前記乗降ゲートの開閉を制御して、乗降エリアを閉鎖状態とした状態で、車両内を除く乗降エリア内に人がいるか否かを判断し、車両内を除く乗降エリア内に人がいない場合に、出入口ゲートを開いて乗降エリアを一般エリアと連通させるようにしてもよい。
上記構成によれば、乗降エリア内に人がいない状況、かつ、専用エリアゲートが閉じた状況で一般エリアに連通させるので、専用エリアに人が入り込むことがなく、専用エリアの歩車分離を確実に行える。
【0010】
また、管制装置は、車両の前記専用エリアへの入庫時には、専用エリアゲート、出入口ゲート及び前記乗降ゲートの開閉を制御して、乗降エリアを閉鎖状態とした状態で、乗降エリア内に人がいるか否かを判断し、乗降エリア内に人がいない場合に、専用エリアゲートを開いて乗降エリアを専用エリアと連通させて、車両の走行制御を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、乗降エリア内に、車両内も含めて人がいない状況、かつ、出入口ゲート及び乗降ゲートが閉じた状況で専用エリアに連通させるので、専用エリアに人が入り込むことがなく、専用エリアの歩車分離を確実に行える。
【0011】
また、管制装置は、専用エリアゲート及び出入口ゲートが閉状態である場合に、乗降ゲートの開閉を制御するようにしてもよい。
したがって、乗降ゲート以外からは乗降エリアに人が入ることはできず、また専用エリアも閉鎖状態であるので、より安全性高く専用エリアの歩車分離を確実に行える。
【0012】
また、乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、人及び車両の移動に制限がない一般エリアと、の間に専用エリアゲート、出入口ゲートあるいは乗降ゲートが設けられた閉鎖エリアとして構成されて、車両に対する乗員の乗り降りがなされる乗降エリアを設けた管制システムであって、乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサと、専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉制御を行うゲート制御装置と、センサの検出結果及び車両の車載制御装置からの情報に基づいて、ゲート制御装置を介して、乗降エリア内の人の有無及び車両内の乗員の有無を判断して専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの制御を行うとともに、乗降エリアに対し、専用エリア及び前記一般エリアが同時に連通するのを禁止する管制装置と、を備える。
上記構成によれば、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことができる。
【0013】
乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、人及び車両の移動に制限がない一般エリアと、の間に専用エリアゲート、出入口ゲートあるいは乗降ゲートが設けられた閉鎖エリアとして構成されて、車両に対する乗員の乗り降りがなされる乗降エリアに設けられ、乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサと、専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉制御を行うゲート制御装置と、を備えた管制システムの制御を行う管制装置で実行される管制装置の制御方法であって、センサの検出結果及び車両の車載制御装置からの情報に基づいて、ゲート制御装置を介して、乗降エリア内の人の有無及び車両内の乗員の有無を判断する過程と、乗降エリア内の人の有無及び車両内の乗員の有無に基づいて専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの制御を行い、乗降エリアに対し、専用エリア及び一般エリアが同時に連通するのを禁止する過程と、を備える。
上記構成によれば、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことができる。
【0014】
乗員のいない車両のみが走行を許可される閉鎖エリアとして構成された専用エリアと、人及び車両の移動に制限がない一般エリアと、の間に専用エリアゲート、出入口ゲートあるいは乗降ゲートが設けられた閉鎖エリアとして構成されて、車両に対する乗員の乗り降りがなされる乗降エリアに設けられ、乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサと、専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉制御を行うゲート制御装置と、を備えた管制システムの制御を行う管制装置をコンピュータにより制御するためのプログラムであって、コンピュータを、センサの検出結果及び車両の車載制御装置からの情報に基づいて、ゲート制御装置を介して、乗降エリア内の人の有無及び車両内の乗員の有無を判断する手段と、乗降エリア内の人の有無及び車両内の乗員の有無に基づいて専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの制御を行い、乗降エリアに対し、専用エリア及び一般エリアが同時に連通するのを禁止する手段と、して機能させる。
上記構成によれば、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、実施形態の自動バレー駐車システムを構成している管制システムの概要構成ブロック図である。
【
図2】
図2は、管制装置の概要構成ブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかる車両制御システムの概要構成ブロック図である。
【
図4】
図4は、自動バレー駐車場の構成例及び動作説明図である。
【
図5】
図5は、入庫時の処理フローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態の入庫時の動作説明図(その1)である。
【
図7】
図7は、実施形態の入庫時の動作説明図(その2)である。
【
図8】
図8は、実施形態の入庫時の動作説明図(その3)である。
【
図9】
図9は、実施形態の入庫時の動作説明図(その4)である。
【
図10】
図10は、実施形態の入庫時の動作説明図(その5)である。
【
図11】
図11は、実施形態の入庫時の動作説明図(その6)である。
【
図13】
図13は、実施形態の出庫時の動作説明図(その1)である。
【
図14】
図14は、実施形態の出庫時の動作説明図(その2)である。
【
図15】
図15は、実施形態の出庫時の動作説明図(その3)である。
【
図16】
図16は、実施形態の出庫時の動作説明図(その4)である。
【
図17】
図17は、実施形態の出庫時の動作説明図(その5)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に記載する実施形態の構成、ならびに、当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、あくまで一例であって、本発明は以下の記載内容に限定されない。
【0017】
図1は、実施形態の自動バレー駐車システムを構成している管制システムの概要構成ブロック図である。
管制システム10は、管制装置11と、乗降エリアの状態を検出するセンサとしてそれぞれ機能する複数(
図1の例では、2個)の監視カメラ12―1~12-2と、ゲート制御装置13と、複数(
図1の例では、2個)の出入口ゲート装置14-1、14-2と、複数(
図1の例では、2個)の専用エリアゲート装置15-1、15-2と、複数(
図1の例では、2個)の乗降ゲート装置16-1、16-2と、を備えている。
【0018】
上記構成において、監視カメラ12-1~12-2は、乗降エリアに限らず、後述する専用エリアあるいは一般駐車場エリアについても監視してもかまわない。
また、管制システム10により管制される車両Vは、それぞれ車両制御システム30を備えている。
【0019】
図2は、管制装置の概要構成ブロック図である。
管制装置11は、いわゆるマイクロコンピュータとして構成されており、MPU21(Micro Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、通信インターフェース(I/F)24と、入出力インターフェース(I/F)25と、SSD(Solid State Drive)26と、を有している。これらのハードウェアは、データバス27を介して互いに接続されている。
【0020】
MPU21は、管制装置11を統括的に制御する。MPU21は、ROM22等に記憶された各種の制御プログラム(コンピュータプログラム)を読み出し、当該各種の制御プログラムに規定されたインストラクションにしたがって各種の機能を実現する。
【0021】
ROM22は、上述した各種の制御プログラムの実行に必要なパラメータなどを記憶する不揮発性の主記憶装置である。
【0022】
RAM23は、MPU21の作業領域を提供する揮発性の主記憶装置である。
【0023】
通信インターフェース24は、管制装置11と外部装置(例えば、車載装置)との間の通信を実現するインターフェースである。例えば、通信インターフェース24は、管制装置11と車両V(車両制御システム102)との間の無線通信による信号の送受信を実現する。
【0024】
入出力インターフェース25は、管制装置11と外部装置との接続を実現するインターフェースである。外部装置としては、例えば、管制装置11のオペレータが使用する入出力デバイスなどが考えられる。
【0025】
SSD26は、補助記憶装置として構成された書き換え可能な不揮発性の半導体記憶装置である。なお、実施形態にかかる管制装置11においては、補助記憶装置として、SSD26に替えて(またはSSD26に加えて)、HDD(Hard Disk Drive)が設けられてもよい。
【0026】
次に、実施形態にかかる車両制御システムのシステム構成について説明する。
図3は、実施形態にかかる車両制御システムの概要構成ブロック図である。
車両制御システム30は、
図3に示されるように、制動システム31と、加速システム32と、操舵システム33と、変速システム34と、障害物センサ35と、走行状態センサ36と、通信インターフェース(I/F)37と、車載カメラ38と、モニタ装置39と、車両制御装置40と、車載ネットワーク41と、を備えている。
【0027】
制動システム31は、車両Vの制動を制御する。
制動システム31は、制動部31aと、制動制御部31bと、制動センサ31cと、を有している。
【0028】
制動部31aは、例えば、ブレーキペダルなどを含んだ、車両Vを減速させるための装置である。
【0029】
制動制御部31bは、例えば、MPUを備えたコンピュータにより構成されるECU(Electronic Control Unit)である。制動制御部31bは、車両制御装置40からの指示に基づいてアクチュエータ(不図示)を駆動し、制動部31aを作動させることで、車両Vの減速度合を制御する。
【0030】
制動センサ31cは、制動部31aの状態を検出するための装置である。例えば、制動部31aがブレーキペダルを含む場合、制動センサ31cは、制動部31aの状態として、ブレーキペダルの位置または当該ブレーキペダルに作用している圧力を検出する。制動センサ31cは、検出した制動部31aの状態を車載ネットワーク41に出力する。
【0031】
加速システム32は、車両Vの加速を制御する。加速システム32は、加速部32aと、加速制御部32bと、加速度センサ32cと、を有している。
【0032】
加速部32aは、例えば、アクセルペダルなどを含んだ、車両Vを加速させるための装置である。
【0033】
加速制御部32bは、例えば、MPUなどといったハードウェアプロセッサを有したコンピュータにより構成されるECUである。加速制御部32bは、車両制御装置40からの指示に基づいてアクチュエータ(不図示)を駆動し、加速部32aを作動させることで、車両Vの加速度合を制御する。
【0034】
加速度センサ32cは、加速部32aの状態を検出するための装置である。例えば、加速部32aがアクセルペダルを含む場合、加速度センサ32cは、アクセルペダルの位置または当該アクセルペダルに作用している圧力を検出する。加速度センサ32cは、検出した加速部32aの状態を車載ネットワーク41に出力する。
【0035】
操舵システム33は、車両Vの進行方向を制御する。操舵システム33は、操舵部33aと、操舵制御部33bと、操舵センサ33cと、を有している。
【0036】
操舵部33aは、例えば、ステアリングホイールやハンドルなどを含んだ、車両Vの転舵輪を転舵させる装置である。
【0037】
操舵制御部33bは、例えば、MPU等を有したコンピュータにより構成されるECUである。操舵制御部33bは、車両制御装置40からの指示に基づいてアクチュエータ(不図示)を駆動し、操舵部33aを作動させることで、車両Vの進行方向を制御する。
【0038】
操舵センサ33cは、操舵部33aの状態を検出するための装置である。例えば、操舵部33aがステアリングホイールを含む場合、操舵センサ33cは、ステアリングホイールの位置または当該ステアリングホイールの回転角度を検出する。なお、操舵部33aがハンドルを含む場合、操舵センサ33cは、ハンドルの位置または当該ハンドルに作用している圧力を検出してもよい。操舵センサ33cは、検出した操舵部33aの状態を車載ネットワーク41に出力する。
【0039】
変速システム34は、車両Vの変速比を制御する。変速システム34は、変速部34aと、変速制御部34bと、変速センサ34cと、を有している。
【0040】
変速部34aは、例えば、シフトレバーなどを含んだ、車両Vの変速比を変更するための装置である。
【0041】
変速制御部34bは、例えば、CPUなどといったハードウェアプロセッサを有したコンピュータにより構成されるECUである。変速制御部34bは、車両制御装置40からの指示に基づいてアクチュエータ(不図示)を駆動し、変速部34aを作動させることで、車両Vの変速比を制御する。
【0042】
変速センサ34cは、変速部34aの状態を検出するための装置である。例えば、変速部34aがシフトレバーを含む場合、変速センサ34cは、シフトレバーの位置または当該シフトレバーに作用している圧力を検出する。変速センサ34cは、検出した変速部34aの状態を車載ネットワーク41に出力する。
【0043】
障害物センサ35は、車両Vの周囲に存在しうる障害物に関する情報を検出するための装置である。障害物センサ35は、例えば、障害物までの距離を検出するソナーなどといった測距センサを含んでいる。障害物センサ35は、検出した情報を車載ネットワーク41に出力する。
【0044】
走行状態センサ36は、車両Vの走行状態を検出するための装置である。走行状態センサ36は、例えば、車両Vの車輪速を検出する車輪速センサや、車両Vの前後方向または左右方向の加速度を検出する加速度センサや、車両Vの旋回速度(角速度)を検出するジャイロセンサなどを含んでいる。走行状態センサ36は、検出した走行状態を車載ネットワーク41に出力する。
【0045】
通信インターフェース37は、車両制御システム102と外部装置との間の通信を実現するインターフェースである。例えば、通信インターフェース37は、車両制御システム102と管制装置11との間の無線通信による信号の送受信や、車両制御システム102とスマートフォン(携帯情報端末)SPとの間の無線通信による信号の送受信などを実現する。
【0046】
車載カメラ38は、車両Vの周辺の状況を撮像するための装置である。例えば、車載カメラ38は、車両Vの前方、後方、および側方(左右両方)の路面を含む領域を撮像するように複数設けられる。車載カメラ38によって得られた画像データは、車両Vの周辺の状況の監視(障害物の検出も含む)に使用される。車載カメラ38は、得られた画像データを車両制御装置40に出力する。なお、以下では、車載カメラ38から得られる画像データと、車両制御システム102に設けられる上述した各種のセンサから得られるデータと、を総称してセンサデータと記載することがある。
【0047】
モニタ装置39は、車両Vの車室内のダッシュボードなどに設けられる。モニタ装置39は、表示部39aと、音声出力部39bと、操作入力部39cと、を有している。
【0048】
表示部39aは、車両制御装置40の指示に応じて画像を表示するための装置である。表示部39aは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescent Display)などによって構成される。
【0049】
音声出力部39bは、車両制御装置40の指示に応じて音声を出力するための装置である。音声出力部39bは、例えば、スピーカによって構成される。
【0050】
操作入力部39cは、車両V内の乗員の入力を受け付けるための装置である。操作入力部39cは、例えば、表示部39aの表示画面に設けられるタッチパネルや、物理的な操作スイッチなどによって構成される。操作入力部39cは、受け付けた入力を車載ネットワーク41に出力する。
【0051】
車両制御装置40は、車両制御システム102を統括的に制御するための装置である。車両制御装置40は、MPU40aや、ROM40b、RAM40cなどといったコンピュータ資源を有したECUである。
【0052】
より具体的に、車両制御装置40は、MPU40aと、ROM40bと、RAM40cと、SSD40dと、表示制御部40eと、音声制御部40fと、を有している。
【0053】
MPU40aは、車両制御装置40を統括的に制御するハードウェアプロセッサである。MPU40aは、ROM40bなどに記憶された各種の制御プログラム(コンピュータプログラム)を読み出し、当該各種の制御プログラムに規定されたインストラクションにしたがって各種の機能を実現する。
【0054】
ROM40bは、上述した各種の制御プログラムの実行に必要なパラメータなどを記憶する不揮発性の主記憶装置である。
【0055】
RAM40cは、MPU40aの作業領域を提供する揮発性の主記憶装置である。
【0056】
SSD40dは、書き換え可能な不揮発性の補助記憶装置である。なお、実施形態にかかる車両制御装置40においては、補助記憶装置として、SSD40dに替えて(またはSSD40dに加えて)、HDDが設けられてもよい。
【0057】
表示制御部40eは、車両制御装置40で実行される各種の処理のうち、主として、車載カメラ38から得られた画像データに対する画像処理や、モニタ装置39の表示部39aに出力する画像データの生成などを司る。
【0058】
音声制御部40fは、車両制御装置40で実行される各種の処理のうち、主として、モニタ装置39の音声出力部39bに出力する音声データの生成などを司る。
【0059】
車載ネットワーク41は、制動システム31と、加速システム32と、操舵システム33と、変速システム34と、障害物センサ35と、走行状態センサ36と、通信インターフェース37と、モニタ装置39の操作入力部39cと、車両制御装置40と、を通信可能に接続する。
【0060】
次に自動バレー駐車場の構成について説明する。
図4は、自動バレー駐車場の構成例及び動作説明図である。
自動バレー駐車場50は、一般駐車場エリア51に隣設され、周囲を壁あるいは柵等により囲んで、エリア内に人が立ち入れないように物理的に構成された専用エリア52と、互いに独立したエリアとして構成され、それぞれ出入口ゲート装置、専用エリアゲート装置及び乗降ゲート装置設けられた乗降エリア53-1、53-2と、が設けられている。
【0061】
より詳細には、乗降エリア53-1には、出入口ゲート装置14-1、専用エリアゲート装置15-1及び乗降ゲート装置16-1が設けられている。
この場合において、出入口ゲート装置14-1、専用エリアゲート装置15-1及び乗降ゲート装置16-1は、排他的に開状態とされ、同時に開状態とされることはないようにされている。
【0062】
同様に乗降エリア53-2には、出入口ゲート装置14-2、専用エリアゲート装置15-2及び乗降ゲート装置16-2が設けられている。
この場合においても、出入口ゲート装置14-2、専用エリアゲート装置15-2及び乗降ゲート装置16-2は、排他的に開状態とされ、同時に開状態とされることはないようにされている。
【0063】
次に実施形態の動作を説明する。
[1]入庫時の動作
まず、車両の入庫時の動作を説明する。
図5は、入庫時の処理フローチャートである。
【0064】
管制装置11は、
図4に示した様に、出入口ゲート装置14-1の近傍に車両を検出すると(ステップS11)、当該車両が入庫対象の登録された車両Vであるか否かを判断する(ステップS12)。
【0065】
この場合において、出入口ゲート装置14-1の近傍の車両が入庫対象の車両Vであることの確認は、例えば、管制装置11が車両制御システム30と通信を行うことにより当該車両Vに対応する識別ID等を確認することにより行ったり、監視カメラ12-1、12-2の撮像画像により車両のナンバープレートを認識し、登録車両Vであるか否かを判断したりするようにすればよい。
【0066】
ステップS12の判断において、当該車両が入庫対象の登録された車両Vではない場合には(ステップS12;No)、管制装置11は、処理を再びステップS11に移行して、待機状態となる。
ステップS12の判断において、当該車両が入庫対象の登録された車両Vである場合には(ステップS12;Yes)、管制装置11は、監視カメラ12-1、12-2の撮影画像等に基づいて、乗降エリア53-1内に車両及び人がいないか否かを判断する(ステップS13)。
【0067】
ステップS13の判断において、乗降エリア15-1内に車両あるいは人がいる場合には(ステップS13;No)、待機状態となる。
ステップS13の判断において、乗降エリア15-1内に車両及び人がいない場合には(ステップS13;Yes)、管制装置11は、乗降ゲート装置16-1を介して、乗降ゲートがロックされているか、あるいは、乗降ゲートが閉じているか否かを判断する(ステップS14)。
【0068】
ステップS14の判断において、乗降ゲートがロックされていないか、あるいは、乗降ゲートが開いている場合には、管制装置11は、待機状態となる。
ステップS14の判断において、乗降ゲートがロックされているか、あるいは、乗降ゲートが閉じている場合には、管制装置11は、ゲート制御装置13を介して出入口ゲート装置14-1を制御し出入口ゲートを開状態とする(ステップS15)。この結果、一般エリアと乗降エリア15-1は、連通状態となる。
【0069】
これにより車両Vのドライバーは、車両Vを乗降エリア内に移動させることとなるので、管制装置11は、車両Vが出入口ゲートを通過したか否かを判断する(ステップS16)。
ステップS16の判断において、未だ車両Vが出入口ゲートを通過していない場合には(ステップS16;No)、待機状態となる。
【0070】
図6は、実施形態の入庫時の動作説明図(その1)である。
ステップS16の判断において、
図6に示すように、車両Vが出入口ゲートを通過した場合には(ステップS16;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置13を介して出入口ゲート装置14-1を制御し出入口ゲートを閉状態とする(ステップS17)。
【0071】
続いて、管制装置11は、乗降エリア53-1内に、車両Vが停車したこと、及び、人がいないことを確認する(ステップS18)。
ステップS18の判断において、未だ乗降エリア53-1内で車両Vが停車していない、あるいは、人がいる場合には(ステップS18;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0072】
図7は、実施形態の入庫時の動作説明図(その2)である。
ステップS18の判断において、乗降エリア53-1内に、車両Vが停車し、かつ、人がいない場合には(ステップS18;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置を介して乗降ゲート装置16-1を制御して乗降ゲートを開状態とする(ステップS19)。
【0073】
続いて管制装置は、乗降エリア53-1内及び車両V内に人がいないか否かを判断する(ステップS20)。
【0074】
ステップS20の判断において、乗降エリア53-1内あるいは車両V内に人がいる場合には(ステップS20;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0075】
図8は、実施形態の入庫時の動作説明図(その3)である。
ステップS20の判断において、乗降エリア53-1内及び車両V内に人がいない場合には(ステップS20;Yes)、管制装置11は、
図8に示すように、乗降ゲート装置16-1を制御して乗降ゲートを閉状態とする(ステップS21)。
【0076】
続いて管制装置11は、乗降ゲートがロックされたか否かを判断する(ステップS22)。
ステップS22の判断において、未だ乗降ゲートがロックされていない場合には(ステップS22;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0077】
図9は、実施形態の入庫時の動作説明図(その4)である。
ステップS22の判断において、乗降ゲートがロックされている場合には(ステップS22;Yes)、管制装置11は、
図9に示すように、専用エリアゲート装置15-1を制御して専用エリアゲートを開状態とする(ステップS23)。この結果、専用エリアと乗降エリア15-1は、連通状態となる。
【0078】
続いて管制装置は、車両Vが専用エリアゲートを通過したか否かを判断するとともに(ステップS24)、自動バレー駐車制御を開始する(ステップS26)。
ステップS24の判断において、未だ車両Vが専用エリアゲートを通過していない場合には(ステップS24;No)、待機状態となる。
【0079】
図10は、実施形態の入庫時の動作説明図(その5)である。
ステップS24の判断において、
図10に示すように、車両Vが専用エリアゲートを通過した場合には(ステップS24;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置13を介し専用エリアゲート装置15-1を制御し専用エリアゲートを閉状態とする(ステップS25)。
【0080】
図11は、実施形態の入庫時の動作説明図(その6)である。
そして、自動バレー駐車制御を継続し(ステップS26)、
図11に示すように、所定の駐車エリアPAに車両Vを駐車して処理を終了する。
【0081】
以上の説明のように、本実施形態によれば、入庫時に、一般駐車エリア及び乗降エリアを専用エリアと完全に分離して、自動走行する車両がいる専用エリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことができる。
【0082】
[2]出庫時の動作
次に、車両の出庫時の動作を説明する。
図12は、出庫時の処理フローチャートである。
以下の説明においては、ユーザが乗降ゲート装置近傍で車両の出庫指示を行った場合を例として説明する。
【0083】
まず、ユーザは、車両Vを出庫しようとして自己のスマートフォン(携帯情報端末)SPから管制装置11に対して出庫指示を行う(ステップS31)。
【0084】
図13は、実施形態の出庫時の動作説明図(その1)である。
これにより管制装置11は、当該ユーザが正規ユーザであるかの認証を行い、正規ユーザである場合には、
図13に示すように、駐車エリアPAから車両Vの車両移動を開始する(ステップS32)。
これと並行して管制装置11は、監視カメラ12-1、12-2の撮影画像等に基づいて、乗降エリア53-1内に車両及び人がいないか否かを判断する(ステップS33)。
【0085】
ステップS33の判断において、乗降エリア15-1内に車両あるいは人がいる場合には(ステップS33;No)、待機状態となる。
【0086】
ステップS33の判断において、乗降エリア15-1内に車両及び人がいない場合には(ステップS33;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置13を介して、乗降ゲートがロックされているか、あるいは、乗降ゲートが閉じているか否かを判断する(ステップS34)。すなわち、管制装置は、ユーザが乗降エリアに入ることができない状態であるか否かを判断している。
【0087】
ステップS34の判断において、乗降ゲートがロックされていないか、あるいは、乗降ゲートが開いている場合には、管制装置11は、待機状態となる。
ステップS34の判断において、乗降ゲートがロックされて、乗降ゲートが閉じている場合には(ステップS34;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置13を介して専用エリアゲート装置15-1を制御し専用エリアゲートを開状態とする(ステップS35)。この結果、専用エリアと乗降エリア15-1は、連通状態となる。
【0088】
これにより、車両Vを乗降エリア内に移動させることとなるので、管制装置11は、車両Vが専用エリアゲートを通過したか否かを判断する(ステップS36)。
ステップS36の判断において、未だ車両Vが専用エリアゲートを通過していない場合には(ステップS36;No)、待機状態となる。
【0089】
図14は、実施形態の出庫時の動作説明図(その2)である。
ステップS36の判断において車両Vが専用エリアゲートを通過した場合には(ステップS36;Yes)、管制装置11は、
図14に示すように、ゲート制御装置13を介して専用エリアゲート装置15-1を制御し専用エリアゲートを閉状態とする(ステップS37)。
【0090】
続いて、管制装置11は、乗降エリア53-1内に、車両Vが停車したことを確認する(ステップS38)。
ステップS38の判断において、未だ乗降エリア53-1内で車両Vが停車していない場合には(ステップS38;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0091】
図15は、実施形態の出庫時の動作説明図(その3)である。
ステップS38の判断において、乗降エリア53-1内に、車両Vが停車した場合には(ステップS38;Yes)、管制装置11は、ユーザによる乗降ゲートの開指示がなされたか否かを判断する(ステップS39)。
【0092】
ステップS39の判断において、未だユーザによる乗降ゲートの開指示がなされていない場合には(ステップS39;No)、管制装置11は、待機状態となる。
ステップS39の判断において、ユーザによる乗降ゲートの開指示がなされた場合には(ステップS39;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置を介して乗降ゲート装置16-1を制御して乗降ゲートを開状態とする(ステップS40)。この結果、一般エリアと乗降エリア15-1は、連通状態となる。
【0093】
続いて、管制装置11は、ユーザによる乗降ゲートの閉指示がなされたか否かを判断する(ステップS41)。
ステップS41の判断において、未だユーザによる乗降ゲートの閉指示がなされていない場合には(ステップS41;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0094】
ステップS41の判断において、ユーザによる乗降ゲートの閉指示がなされた場合には(ステップS41;Yes)、管制装置11は、ゲート制御装置を介して乗降ゲート装置16-1を制御して乗降ゲートを閉状態とし、乗降ゲートをロックする(ステップS42)。
【0095】
続いて管制装置11は、乗降エリア53-1内の車両V外に人がいないか否かを判断する(ステップS43)。
【0096】
ステップS43の判断において、未だ乗降エリア53-1の車両V外に人がいる場合には(ステップS43;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0097】
図16は、実施形態の出庫時の動作説明図(その4)である。
ステップS43の判断において、乗降エリア53-1内の車両V外に人がいない場合には(ステップS43;Yes)、管制装置11は、
図16に示すように、ゲート制御装置13を介して出入口ゲート装置14-1を制御して出入口ゲートを開状態とする(ステップS44)。
【0098】
続いて管制装置11は、車両Vが出入口ゲートを通過したか否かを判断する(ステップS45)。
ステップS45の判断において、未だ車両Vが出入口ゲートを通過していない場合には(ステップS45;No)、待機状態となる。
【0099】
図17は、実施形態の出庫時の動作説明図(その5)である。
ステップS45の判断において、車両Vが専用エリアゲートを通過した場合には(ステップS45;Yes)、管制装置11は、乗降エリア53-1内に人がいないか否かを判断する(ステップS46)。
【0100】
ステップS46の判断において、未だ乗降エリア53-1内に人がいる場合には(ステップS46;No)、管制装置11は、待機状態となる。
【0101】
ステップS46の判断において、乗降エリア53-1内に人がいない場合には(ステップS46;Yes)、管制装置11は、
図17に示すように、ゲート制御装置13を介し出入口ゲート装置14-1を制御し出入口ゲートを閉状態として、処理を終了する(ステップS47)。
【0102】
以上の説明のように、本実施形態によれば、管制装置は、専用エリアゲート、出入口ゲート及び乗降ゲートの開閉を制御し、専用エリア及び一般エリアが同時に連通するのを禁止するので、自動走行する車両がいるエリアに歩行者がいない、歩車分離を確実に行って、自動駐車をより安全に行うことができる。
【0103】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上述した新規な実施形態は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述した実施形態およびその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0104】
例えば、以上の説明においては、乗降エリアの状態を検出する一又は複数のセンサとして、監視カメラ12-1、12-2の場合について説明したが、カメラに限らず、人の有無、物体の動き等を検出可能な各種センサを用いることが可能である。例えば、Lidar(Light Detection and Ranging)を用いるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0105】
10…管制システム、11…管制装置、12-1,12-2…監視カメラ、13…ゲート制御装置、14-1、14-2…出入口ゲート装置、15-1、15-2…専用エリアゲート装置、16-1、16-2…乗降ゲート装置、30…車載制御装置、V…車両。