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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022075493
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】冷却装置を含むマイクロ流体システム
(51)【国際特許分類】
   B03B 5/02 20060101AFI20220511BHJP
   F25B 21/02 20060101ALI20220511BHJP
   B01J 19/00 20060101ALI20220511BHJP
   B01J 19/10 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
B03B5/02
F25B21/02 G
B01J19/00 321
B01J19/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021125759
(22)【出願日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】63/109,264
(32)【優先日】2020-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/167,744
(32)【優先日】2021-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518374022
【氏名又は名称】アプライド セルズ インク
【氏名又は名称原語表記】Applied Cells Inc
【住所又は居所原語表記】3350 Scott Blvd,Bldg 6, Santa Clara,California 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】ユーチェン ゾォウ
【テーマコード(参考)】
4D071
4G075
【Fターム(参考)】
4D071AA11
4D071AB42
4D071AB52
4D071AB62
4D071DA20
4G075AA13
4G075AA27
4G075AA39
4G075BB05
4G075CA03
4G075CA23
4G075DA02
4G075EA06
4G075EB50
4G075FA01
4G075FA05
4G075FA12
4G075FB01
4G075FB02
4G075FB04
4G075FB06
4G075FB12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生物学的実体を分離するためのマイクロ流体デバイスと、マイクロ流体デバイスを冷却するための熱伝達デバイスとを含むマイクロ流体システムを提供する。
【解決手段】熱電ヒートポンプ152と、第1のファン156と、第1のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第1の熱交換器154とを含む冷却装置150;第1のファンおよび第1の熱交換器を収容する第1のシェル186を有する第1のハウジング構造184;マイクロ流体デバイス202およびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサ;および第1のハウジング構造に可逆的に取り付けられ、マイクロ流体デバイスおよび1つ以上の圧電トランスデューサを内部に囲む第2のシェル200を有する第2のハウジング構造198を含む、生物学的実体を分離するためのマイクロ流体システムとする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的実体を分離するためのマイクロ流体システムであって:
熱電ヒートポンプと、第1のファンと、第1のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第1の熱交換器とを含む冷却装置;
第1のファンおよび第1の熱交換器を収容する第1のシェルを有する第1のハウジング構造であって、第1の熱交換器の2つの側面をそれぞれ露出させる第1および第2のキャビティと、第1の熱交換器の反対側で第1のファンに隣接して形成された第3のキャビティとを有する第1のハウジング構造;
マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサ;および
第1のハウジング構造に可逆的に取り付けられ、マイクロ流体デバイスおよび1つ以上の圧電トランスデューサを内部に囲む第2のシェルを有する第2のハウジング構造であって、マイクロ流体デバイスの2つの端部および第6のキャビティをそれぞれ露出させる第4および第5のキャビティを含む第2のハウジング構造を備え、
第1および第2のハウジング構造が結合されると、第1および第2のキャビティは、第4および第5のキャビティにそれぞれ整列して、第1の熱交換器の2つの側面とマイクロ流体デバイスの2つの端部との間に第1および第2の空気通路を形成し、第3および第6のキャビティは、第1のファンと1つ以上の圧電トランスデューサとの間に第3の空気通路を形成するように整列し、それによって第3の空気通路と第1および第2の空気通路との間で空気が循環することを可能にする、マイクロ流体システム。
【請求項2】
第1の熱交換器は、熱伝導体のプレートから突出した複数の対流フィンを含む、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項3】
マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサは、第1および第2のハウジング構造が結合されたときに密閉される、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項4】
マイクロ流体デバイスは、チップの細長いストリップの形態であり、第2のハウジング構造においてその2つの端部で支持される、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項5】
1つ以上の圧電トランスデューサは、第1のファンからの入射空気によって直接冷却される、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項6】
1つ以上の圧電トランスデューサによって発生した熱は、第3の空気通路と第1および第2の空気通路との間を循環する空気の対流によって第1の熱交換器に伝達される、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項7】
マイクロ流体デバイスは、内部にトレンチが形成された基板と、トレンチを覆う蓋とを含み、1つ以上の圧電トランスデューサは、基板の反対側の蓋に取り付けられている、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項8】
熱電ヒートポンプがペルチェ素子である、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項9】
冷却装置は、第2のファンと、第2のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第2の熱交換器とをさらに備える、請求項1に記載のマイクロ流体システム。
【請求項10】
熱電ヒートポンプが、第1の熱交換器から第2の熱交換器に熱を伝達する、請求項9に記載のマイクロ流体システム。
【請求項11】
生物学的実体を分離するためのマイクロ流体システムであって:
熱電ヒートポンプと、第1のファンと、第1のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第1の熱交換器とを含む冷却装置;
第1のファンおよび第1の熱交換器を収容する第1のシェルを有する第1のハウジング構造であって、第1の熱交換器の側面を露出させる第1のキャビティと、第1の熱交換器の反対側で第1のファンに隣接して形成された第2のキャビティとを有する第1のハウジング構造;
マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサ;および
第1のハウジング構造に可逆的に取り付けられ、マイクロ流体デバイスおよび1つ以上の圧電トランスデューサを内部に囲む第2のシェルを有する第2のハウジング構造であって、マイクロ流体デバイスの端部を露出させる第3のキャビティおよび第4のキャビティを含む第2のハウジング構造を備え、
第1および第2のハウジング構造が結合されると、第1および第3のキャビティは、第1の熱交換器の側面とマイクロ流体デバイスの端部との間に第1の空気通路を形成するように整列され、第2および第4のキャビティは、第1のファンと1つ以上の圧電トランスデューサとの間に第2の空気通路を形成するように整列され、それによって空気が第1および第2の空気通路の間で循環することを可能にする、マイクロ流体システム。
【請求項12】
第1の熱交換器は、熱伝導体のプレートから突出した複数の対流フィンを含む、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項13】
マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサは、第1および第2のハウジング構造が連結されたときに密閉される、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項14】
マイクロ流体デバイスは、チップの細長いストリップの形態であり、第2のハウジング構造においてその2つの端部で支持される、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項15】
1つ以上の圧電トランスデューサは、第1のファンからの入射空気によって直接冷却される、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項16】
1つ以上の圧電トランスデューサによって発生した熱は、第1および第2の空気通路の間を循環する空気の対流によって第1の熱交換器に伝達される、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項17】
マイクロ流体デバイスは、内部にトレンチが形成された基板と、トレンチを覆う蓋とを含み、1つ以上の圧電トランスデューサは、基板の反対側の蓋に取り付けられている、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項18】
熱電ヒートポンプがペルチェ素子である、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項19】
冷却装置は、第2のファンと、第2のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第2の熱交換器とをさらに備える、請求項11に記載のマイクロ流体システム。
【請求項20】
熱電ヒートポンプが、第1の熱交換器から第2の熱交換器に熱を伝達する、請求項19に記載のマイクロ流体システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年11月3日に出願された仮出願第63/109,264号、および2021年2月4日に出願された非仮出願第17/167,744号に基づく優先権を主張する。これらの出願はすべて、それらの明細書および図面を含むそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、流体中に懸濁した生物学的実体を分離するための装置に関し、より詳細には、マイクロ流体デバイスと、マイクロ流体デバイスを冷却するための熱伝達デバイスとを含むマイクロ流体システムの実施形態に関する。
背景技術
【0003】
血液などの流体試料に懸濁された様々な生物学的実体を抽出または分離するための音響粒子分離方法は、生物学的および生物医学的用途において非常に興味深い。この方法は、マイクロ流体デバイスに取り付けられた圧電トランスデューサによって生成された音響放射圧力を使用して、異なるサイズまたは音響コントラストを有する粒子を分離する。動作中に比較的高い電力が圧電トランスデューサに印加され得るため、トランスデューサによって生成された熱は、マイクロ流体デバイスを通って流れる流体サンプルを加熱し、その中の生物学的実体を損傷する可能性がある。したがって、マイクロ流体デバイスおよび/または圧電トランスデューサは、動作中に適切に冷却される必要がある。
【0004】
上記の理由から、動作中にマイクロ流体デバイスを確実に冷却することができる小型の冷却デバイスが必要とされている。
発明の概要
【0005】
本発明は、この必要性を満たす装置に関する。生物学的実体を分離するためのマイクロ流体システムは、熱電ヒートポンプと、第1のファンと、第1のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第1の熱交換器と、第2のファンと、第2のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第2の熱交換器とを含む冷却装置;第1のファンおよび第1の熱交換器を収容する第1のシェルを有する第1のハウジング構造であって、第1の熱交換器の2つの側面をそれぞれ露出させる第1および第2のキャビティと、第1の熱交換器の反対側で第1のファンに隣接して形成された第3のキャビティとを有する第1のハウジング構造;マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサ;および第1のハウジング構造に可逆的に取り付けられ、マイクロ流体デバイスおよび1つ以上の圧電トランスデューサを内部に囲む第2のシェルを有する第2のハウジング構造であって、前記マイクロ流体デバイスの2つの端部および第6のキャビティをそれぞれ露出させる第4および第5のキャビティを含む第2のハウジング構造を備える。第1および第2のハウジング構造が結合されると、第1および第2のキャビティは、第4および第5のキャビティにそれぞれ整列して、第1の熱交換器の2つの側面とマイクロ流体デバイスの2つの端部との間に第1および第2の空気通路を形成し、第3および第6のキャビティは、第1のファンと1つ以上の圧電トランスデューサとの間に第3の空気通路を形成するように整列し、それによって第3の空気通路と第1および第2の空気通路との間で空気が循環することを可能にする。
【0006】
本発明の別の態様によれば、生物学的実体を分離するためのマイクロ流体システムは、熱電ヒートポンプと、第1のファンと、第1のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第1の熱交換器と、第2のファンと、第2のファンと熱電ヒートポンプとの間に配置された第2の熱交換器とを含む冷却装置;第1のファンおよび第1の熱交換器を収容する第1のシェルを有する第1のハウジング構造であって、第1の熱交換器の側面を露出させる第1のキャビティと、第1の熱交換器の反対側で第1のファンに隣接して形成された第2のキャビティとを有する第1のハウジング構造;マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた1つ以上の圧電トランスデューサ;および第1のハウジング構造に可逆的に取り付けられ、マイクロ流体デバイスおよび1つ以上の圧電トランスデューサを内部に囲む第2のシェルを有する第2のハウジング構造であって、前記マイクロ流体デバイスの端部を露出させる第3のキャビティおよび第4のキャビティを含む第2のハウジング構造を備える。第1および第2のハウジング構造が結合されると、第1および第3のキャビティは、第1の熱交換器の側面とマイクロ流体デバイスの端部との間に第1の空気通路を形成するように整列され、第2および第4のキャビティは、第1のファンと1つ以上の圧電トランスデューサとの間に第2の空気通路を形成するように整列され、それによって第1および第2の空気通路の間で空気が循環することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面に関してよりよく理解されるであろう:
【0008】
図1Aは、本発明の一実施形態による生物学的実体を分離するためのマイクロ流体デバイスの上面図である;
【0009】
図1Bおよび1Cは、入口ポートの代替位置を示すマイクロ流体デバイスの断面図である;
【0010】
図1Dおよび1Eは、圧電トランスデューサを取り付けるための代替位置を示す、流体チャネルの上流端におけるマイクロ流体デバイスの断面図である;
【0011】
図1Fおよび1Gは、圧電トランスデューサを取り付けるための代替位置を示す、流体チャネルの下流端におけるマイクロ流体デバイスの断面図である;
【0012】
図2は、単一圧力ノード条件下でのマイクロ流体デバイスの動作を示す;
【0013】
図3は、本発明の一実施形態によるマイクロ流体デバイスを冷却するための冷却デバイスの構成要素を示す;
【0014】
図4は、本発明の一実施形態による下部ハウジング構造によって部分的に囲まれた図3の冷却装置を示す断面図である;
【0015】
図5は、本発明の一実施形態による、下側ハウジング構造に可逆的に取り付けることができる上側ハウジング構造を示す断面図である;
【0016】
図6は、中央空気通路および2つの側面空気通路を形成してそれらの間の空気循環を可能にするための上側および下側ハウジング構造の結合を示す;
【0017】
図7は、図6に示す上側ハウジング構造におけるマイクロ流体デバイスおよび発熱部品の代替的な配置を示す断面図である;
【0018】
図8は、本発明の一実施形態による、下部ハウジング構造に可逆的に取り付けることができる別の上部ハウジング構造を示す断面図である;
【0019】
図9は、本発明の別の実施形態による、空気をそれらの間で循環させるための中央空気通路および側面空気通路を形成するための上側ハウジング構造および下側ハウジング構造の可逆的結合を示す断面図である;
【0020】
図10は、図9に示す上側ハウジング構造におけるマイクロ流体デバイスおよび発熱部品の代替的な配置を示す断面図である;および
【0021】
図11は、本発明の一実施形態によるマイクロ流体デバイスを冷却するための別の冷却デバイスを示す。
【0022】
明瞭さおよび簡潔さのために、同様の要素および構成要素は、必ずしも縮尺通りに描かれていない図全体を通して同じ名称および番号付けを有する。
発明の詳細な説明
【0023】
上記の概要および詳細な説明、ならびに以下の特許請求の範囲、ならびに添付の図面において、本発明の特定の特徴(方法ステップを含む)が参照される。本明細書における本発明の開示は、そのような特定の特徴のすべての可能な組み合わせを含むことを理解されたい。例えば、特定の特徴が本発明の特定の態様もしくは実施形態、または特定の請求項の文脈で開示されている場合、その特徴は、可能な範囲で、本発明の他の特定の態様および実施形態と組み合わせて、および/またはそれらの文脈で、本発明において一般的に使用することもできる。
【0024】
番号が続く「少なくとも」という用語は、本明細書では、その番号で始まる範囲の開始を示すために使用され、定義されている変数に応じて上限を有する範囲であっても上限を有さない範囲であってもよい。例えば、「少なくとも1」は、1または1超を意味する。用語「せいぜい」の後に数字が続くことは、本明細書において、その数字で終わる範囲の終わりを示すために使用され、定義されている変数に応じて、その下限として1または0を有する範囲、または下限を有しない範囲であってもよい。例えば、「最大4」は4または4未満を意味し、「最大40%」は40%または40%未満を意味する。本明細書において、範囲を「第1の数から第2の数」または「第1の数~第2の数」と記載した場合、第1の数を下限とし、第2の数を上限とする範囲を意味する。例えば、「25nmから100nm」は、下限が25nmであり、上限が100nmである範囲を意味する。
【0025】
「音響コントラスト」という用語は、本明細書では、音響放射圧力によってその位置を操作する能力に関して、対象物とホスト媒体との間の密度/圧縮率比の相対差を意味するために使用され得る。ホスト媒体よりも高い密度/圧縮率比を有するオブジェクトは、正の音響コントラストを有することができ、これはオブジェクトを圧力ノードに向かって移動させる傾向がある。逆に、ホスト媒体よりも低い密度/圧縮率比を有する物体は、物体を圧力腹に向かって移動させる傾向がある負の音響コントラストを有することができる。
【0026】
「生物学的実体」という用語は、細胞、細菌、ウイルス、分子、RNAおよびDNAを含む粒子、細胞クラスター、細菌クラスター、分子クラスター、および粒子クラスターを含むために本明細書で使用され得る。
【0027】
「生物学的試料」という用語は、血液、体液、身体の任意の部分から抽出された組織、骨髄、毛髪、爪、骨、歯、身体排出物からの液体および固体、または身体の任意の部分からの表面スワブを含むために本明細書で使用され得る。「実体液体」または「流体試料」または「液体試料」または「試料溶液」は、その元の液体形態の生物学的試料、緩衝液に溶解または分散されている生物学的実体、またはその元の非液体形態から解離され、緩衝液に分散された生物学的試料を含み得る。緩衝液は、汚染物質または望ましくない生物学的実体を導入することなく生物学的実体を溶解または分散させることができる液体である。生物学的実体および生物学的試料は、ヒトまたは動物から得ることができる。生物学的実体はまた、空気、水および土壌を含む植物および環境から得ることができる。実体流体または流体試料は、様々な種類の磁気または光学標識、または本発明による様々な工程中に添加され得る1つ以上の化学試薬を含有し得る。
【0028】
「サンプル流量」または「流量」という用語は、本明細書では、単位時間内にチャネルまたは流体部分または流体経路の断面を通って流れる流体サンプルの体積量を表すために使用され得る。
【0029】
「相対分率」という用語は、本明細書では、流体試料中に存在するすべての生物学的実体または粒子に対する所与の量の生物学的実体または粒子の比を表すために使用され得る。
【0030】
ここで、物理的サイズおよび音響コントラストに基づいて粒子または生物学的実体を分離するためのマイクロ流体デバイスに適用される本発明の実施形態を、図1図2を参照して説明する。図1Aは、マイクロ流体デバイス100の上面図であり、主チャネル102と、その上流端で主チャネル102に接続され、第1の入力流体を主チャネル102に導入するための中央入口ポート104と、その2つの側壁の近くで第2の入力流体を主チャネル102に導入するための側面入口ポート106と、その上流端またはその近くで側面入口ポート106を主チャネル102に接続する2つの側面入力チャネル108と、その下流端で主チャネル102に接続され、第1の出力流体を抽出するための中央出口ポート110と、主チャネル102の2つの側壁の近くを流れる第2の出力流体を抽出するための側面出口ポート112と、その下流端またはその近くで側面出口ポート112を主チャネル102に接続する2つの側面出力チャネル114とを含む。マイクロ流体デバイス100は、音響粒子分離のための音響放射圧力を生成するための1つ以上の圧電トランスデューサ113および115をさらに含む。
【0031】
引き続き図1Aを参照すると、主チャネル102は、2つの側壁の間に公称幅Wを有する直線形状を有することができる。中央入口ポート104と側部入力チャネル108との間の主チャネル102の部分は、公称幅よりも狭くてもよい。同様に、中央出口ポート110と側面出力チャネル1114との間の主チャネル102の別の部分は、公称幅よりも狭くてもよい。側部入力チャネル108の幅および側部出力チャネル114の幅は、主チャネル102の公称幅よりも狭くてもよい。
【0032】
2つの側部入力チャネル108は、その2つの側壁で、上流端の近くまたは上流端で主チャネル102に接続する。したがって、2つの側方入力流路108を流れる第2の入力流体は、主流路102の2つの側壁の近傍を流れる2つの流れとして、主流路102に導入される。第1の入力流体は、主チャネル102の中心に導入され、主チャネル102の上流端またはその近くで第2の入力流体の2つの流れの間で絞られる。
【0033】
2つの側面出力チャネル114は、下流端またはその近くで、その2つの側壁で主チャネル102に接続する。したがって、主チャネル102の下流端またはその近くの2つの側壁の近くを流れる流体は、第2の出力流体になるように2つの側面出力チャネル114によって迂回され、側面出口ポート112を通って出る。2つの側面出力チャネル114によって方向転換されなかった残りの流体は、第1の出力流体となり、中央出口ポート110を通って出る。
【0034】
図1Bは、本発明の一実施形態による中央および側面入口ポート104および106を示すマイクロ流体デバイス100の一部の断面図である。マイクロ流体デバイス100の上述の特徴102~114は、その上面118から基板116内に陥凹している。基板蓋またはカバー120は、その上面118で基板116に取り付けられ、マイクロ流体デバイス100の特徴102~114を覆うことができる。基板蓋またはカバー120は、それぞれ中央および側面入口ポート104および106に整列した2つの孔または開口部122および124を含む。第1の入力流体126および第2の入力流体128は、基板蓋またはカバー120の開口部122および124を通って中央および側面入口ポート104および106にそれぞれ流入してもよい。基板カバー120は、第1および第2の出力流体を抽出するために、中央および側面出口ポート110および112にそれぞれ位置合わせされた2つの追加の穴または開口(図示せず)をさらに含んでもよい。主チャネル102は、上面118から測定された公称チャネル深さDを有することができる。
【0035】
あるいは、中央および側面入口ポート104および106は、図1Cの断面図に示すように、マイクロ流体デバイス100の底部を通してアクセスすることができる。図1Bに示す実施形態と同様に、マイクロ流体デバイス100のチャネル102,108,114およびポート104,106,110,112は、その上面132から基板130内に陥凹している。さらに、中央および側面入口ポート104および106は、第1および第2の入力流体126および130を受け入れるために基板130の底面134を穿孔するようにさらに延在している。中央および側部出口ポート110および112(図1Cには示されていない。)はまた、第1および第2の出力流体を出力するために基板130の底面134を穿孔するようにさらに延在してもよい。基板蓋またはカバー136は、その上面132で基板130に取り付けられ、マイクロ流体デバイス100のチャネル102,108,114およびポート104,106,110,112を覆うことができる。
【0036】
図1Bおよび図1Cは、緩衝流体であり得る第1の入力流体126が中央入口ポート104に導入され、音響分離のための粒子または生物学的実体を含有し得る第2の入力流体128が側面入口ポート106に導入されることを示しているが、第1および第2の入力流体126および128は、マイクロ流体デバイス100の動作モードに応じて、側面および中央入口ポート106および104にそれぞれ代替的に導入されてもよい。さらに、第2の入力流体128は、音響放射圧力による分離のために、大きな粒子または生物学的実体138および小さな粒子または生物学的実体140を含有することができる。あるいは、粒子または生物学的実体138および140は、音響分離のために十分に異なる音響コントラストを有し得る。
【0037】
引き続き図1A図1Cを参照すると、基板116/130は、ガラス、石英、溶融シリカ、金属、セラミック材料、シリコン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ニオブ酸リチウム、酸化マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な材料を備えることができるが、これらに限定されない。チャネル102,108,114およびポート104,106,110,112は、限定はしないが、ウォータージェット加工、機械加工、レーザ加工、ウェットエッチング、プラズマエッチング、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な方法によって基板116/130から材料を除去することによって基板に形成することができる。基板カバー120/136は、限定はしないが、ガラス、石英、溶融シリカ、金属、ポリマー材料、セラミック材料、シリコン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ニオブ酸リチウム、酸化マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な材料を備えることができる。一実施形態では、基板116/130および基板カバー120/136は同じ材料で作られる。基板カバー120/136は、限定はしないが、接着接合、融着、陽極接合、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な接合方法によって基板116/130に恒久的または不可逆的に取り付けられてもよい。
【0038】
基板116/130は、代替的に、マイクロ流体デバイス100のチャネル102,108,114およびポート104,106,110,112を形成するように成形することができる、ポリカーボネートまたはPDMSなどであるがこれらに限定されない成形可能なゴムまたはポリマー材料を備えてもよい。基板116/130が、構造的完全性を欠き、自重でさえ垂れ下がる可能性があるPDMSまたはシリコーンなどの軟質またはゴム状材料で作られている場合、比較的硬い材料で作られた基板カバー120/136を使用して基板116/130を支持することができる。
【0039】
図1Dは、本発明の一実施形態による、主チャネル102の上流端付近のマイクロ流体デバイス100の断面を示す。図において、符号113,116,120,130および136~140は、図1A図1Cに示すものと同じ構成要素を示す。ここで図1Dを参照すると、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)トランスデューサの形態の第1の圧電トランスデューサ113が、基板116/130の外面または底面に取り付けられている。あるいは、第1の圧電トランスデューサ113は、これらに限られるわけではないがニオブ酸カリウム、ニオブ酸ナトリウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、ビスマスフェライト、チタン酸ビスマス、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド、またはこれらの任意の組み合わせなど、任意の適切な圧電材料を備えてもよい。第1の圧電トランスデューサ113は、はんだ付けまたは接着剤、例えば限定はしないが、エポキシ、シアノアクリレート、メタクリレート、またはそれらの任意の組み合わせによって基板116/130の底面に恒久的または不可逆的に取り付けられてもよい。
【0040】
第1の圧電トランスデューサ113は、100kHzから100MHzの範囲の周波数を有する振動電圧の形態で電力を受け取って、液体がその中に存在するときに2側壁間の主チャネル102内に音圧波を発生させることができる。チャネル幅Wが音圧波の2分の1波長の整数倍である場合、音響定在波が主チャネル102内に形成され得、これは、第1の圧電トランスデューサ113に印加される電力の励起周波数ならびに主チャネル102内の液体の圧縮率および密度に依存し得る。図1Dは、Wの半波長を有する音響定在波が主チャネル102の2つの側壁の間に形成され、その結果、主チャネル102の中心に単一の音圧ノードが形成されることを示す。
【0041】
あるいは、第1の圧電トランスデューサ113は、図1Eに示すように、はんだ付けまたは接着剤、例えば限定はしないが、エポキシ、シアノアクリレート、メタクリレート、またはそれらの任意の組み合わせによって基板カバー120/136の外面または上面に取り付けられてもよい。
【0042】
図1Fは、本発明の一実施形態による主チャネル102の下流端付近のマイクロ流体デバイス100の断面図を示す。図において、符号115,116,120,130および136~140は、図1A図1Cに示すものと同じ構成要素を示す。ここで図1Fを参照すると、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)トランスデューサの形態の第2の圧電トランスデューサ115が、基板116/130の外面または底面に取り付けられている。あるいは、第2の圧電トランスデューサ115は、第1の圧電トランスデューサ113について上述した任意の適切な圧電材料を備えてもよい。第2の圧電トランスデューサ115は、上述したように基板116/130の底面に半田または接着剤によって恒久的または不可逆的に取り付けられてもよい。
【0043】
第1の圧電トランスデューサ113と同様に、第2の圧電トランスデューサ115は、100kHzから100MHzの範囲の周波数を有する振動電圧の形態で電力を受け取って、液体が存在するときに2側壁間の主チャネル102内に音圧波を発生させることができる。図1Fは、Wの半波長を有する音響定在波が主チャネル102の2つの側壁の間に形成され、その結果、主チャネル102の中心に単一の音圧ノードが形成されることを示す。
【0044】
代替的に、第2の圧電トランスデューサ115は、図1Gに示すように、はんだ付けまたは接着剤、例えば、限定はしないが、エポキシ、シアノアクリレート、メタクリレート、またはそれらの任意の組み合わせによって基板カバー120/136の外面または上面に取り付けられてもよい。
【0045】
第1および第2の圧電トランスデューサ113および115の両方は、基板116/130の底面または基板カバー120/136の上面に取り付けられてもよい。あるいは、圧電トランスデューサ113および115の一方が基板116/130の底面に取り付けられ、他方が基板カバー120/136の上面に取り付けられてもよい。
【0046】
図1Dおよび図1Eは、第2の入力流体128が2つの側部入力チャネル102を介して主チャネル102に導入されるときに、その上流端付近で主チャネル108の2つの側壁に沿って流れる第2の入力流体128からの粒子または生物学的実体138および140をさらに示す。音響放射圧力は、大きな粒子または生物学的実体138を主チャネル102の中心にある圧力ノードに向かって駆動することができる。図1Fおよび図1Gに示すように、粒子または生物学的実体138および140が主チャネル102の下流端に到達するまでに、大粒子または生物学的実体138は主チャネル102の中心にほとんど移動し、小粒子または生物学的実体140は主に側壁に近接したままであり、それによって小粒子または生物学的実体140を2つの側面出力チャネル114を介して主チャネル102から迂回させることができる。
【0047】
図1Aは、2つの圧電トランスデューサ113および115を含むマイクロ流体デバイス100を示しているが、各々が主チャネル102の少なくとも一部を覆う任意の数の圧電トランスデューサを使用することができる。例えば、2つの圧電トランスデューサ113,115を一つの圧電トランスデューサに統合してもよい。
【0048】
図1D図1Gは、主チャネル102内の単一の圧力ノードの形成を示しているが、本発明のマイクロ流体デバイス100は、主チャネル102の公称幅および/または圧電トランスデューサ113および115に印加される電力の励起周波数を調整することによって、複数の圧力ノードで動作することができる。一実施形態では、すべての圧電トランスデューサは同じ周波数で動作する。別の実施形態では、圧電トランスデューサの少なくとも一方は、他の圧電トランスデューサとは異なる周波数で動作し、その結果、主チャネル102の一部が他の部分とは異なる数の圧力節を有する。例えば、これに限定するものではないが、第1の圧電トランスデューサ113は、第2の圧電トランスデューサ115と比較して二倍の周波数で動作してもよく、その結果、主チャネル102の上流および下流部分は、それぞれ2つおよび1つの圧力節点を有する。
【0049】
ここで、図2を参照して、単一の圧力ノードの条件下でのマイクロ流体デバイス100の動作を説明する。図において、符号102~114は、図1Aに示されているものと同じ構成要素を示し、明確にするために圧電トランスデューサは省略されている。ここで図2を参照すると、第1の種類の粒子または生物学的実体142および第2の種類の粒子または生物学的実体144を含有する流体サンプルが、側部入口ポート106に導入され、一方、緩衝液146が中央入口ポート104に導入される。第1および第2の種類の粒子または生物学的実体142および144は、それらが音響放射圧力によって分離されることを可能にするのに十分に異なる物理的サイズおよび/または音響コントラストを有し得る。例えば、第1の種類の粒子または生物学的実体142は、より大きい物理的サイズ、および/またはより高い質量密度および/またはより低い圧縮率などのより高い音響コントラストを有することができ、それによって音響放射圧力が第1の種類の粒子または生物学的実体142を主チャネル102の中心に沿って位置する圧力ノードに向かって押すことを可能にする。
【0050】
第1および第2の種類の粒子または生物学的実体142および144を含有する流体試料は、側壁の近くを流れる2つの流れとして、2つの側方入力チャネル108を介して主チャネル102に導入される。層流のように振る舞うことができる主チャネル102内の流体サンプルの2つの流れは、主チャネル102の中心に沿った圧力ノードに向かう第2の種類の粒子または生物学的実体144の移動を遅延または防止することができるシース流体として作用することができる緩衝流体146によって隔てられる。流体サンプルが主チャネル102内を下流に進むにつれて、音響放射圧力は、主チャネル102の中心に沿って圧力ノードに向かって第1のタイプの粒子または生物学的実体142を押し、一方、第2のタイプの粒子または生物学的実体144は、ほとんど側壁に近接したままである。主チャネル102の下流端では、中央の第1のタイプの粒子または生物学的実体142は、中央出口ポート110を通ってマイクロ流体デバイス100から出て、側壁の近くの第2のタイプの粒子または生物学的実体144は、側面出力チャネル114を通って側面出口ポート112に迂回される。
【0051】
図2に示す音響分離プロセスは、圧電トランスデューサに印加される電力(例えば、電圧または電流)、ならびに第1および第2の種類の粒子または生物学的実体142および144を含有する流体試料の流量に敏感であり得る。高すぎる電力または低すぎる流量は、第2の種類の粒子または生物学的実体144の一部を中央出口ポート110に移動させる可能性がある。密度および/または粘度が低すぎる緩衝液を使用すると、第2の種類の粒子または生物学的実体144の一部が中央出口ポート110に移動する可能性もある。逆に、電力が低すぎる、または流量が高すぎると、第1の種類の粒子または生物学的実体142の一部が側面出力チャネル114を通って側面出口ポート112に迂回させられる可能性がある。密度および/または粘度が高すぎる緩衝液を使用すると、第1の種類の粒子または生物学的実体142の一部が側面出口ポート112に迂回される可能性もある。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態による冷却装置150の構成要素を示す。小型冷却装置150は、任意の小型電子装置、特に動作中に熱を発生する1つ以上の圧電トランスデューサ113および115を組み込んだマイクロ流体装置100を冷却するために使用することができる。冷却装置150は、ペルチェ効果を介して動作することができる熱電ヒートポンプ152と、第1の熱交換器154と、第1の冷却ファン156と、第2の熱交換器158と、第2の冷却ファン160とを含む。熱電ヒートポンプ152は、一組のワイヤ166を介して電圧が印加されると、冷却面162と、対向するプレート面に形成された高温面164とを有するプレート形状を有してもよく、それにより、熱が冷却面162から高温面164に流れる。第1の熱交換器154は、少なくともその表面から突出した複数の対流フィン170を有する熱伝導板168を含んでもよい。あるいは、対流フィン170は、そこを通過する高温空気を冷却する対流ピラーまたは他の対流構造に置き換えられてもよい。熱伝導板168は、ヒートシンクとして機能してもよい。フィン170を有する表面の反対側の第1の熱交換器154の表面172は、熱電ヒートポンプ152の低温表面162と接触してもよい。同様に、第2の熱交換器158は、その少なくとも表面から突出した複数の対流フィン176を有する熱伝導板174を含んでもよい。対流フィン176は、そこを通過する空気に熱を伝達することができる対流ピラーまたは他の対流構造に置き換えられてもよい。第2の熱交換器158の熱伝導板174はヒートシンクとして機能してもよい。フィン176を有する表面の反対側の第2の熱交換器158の表面178は、熱電ヒートポンプ152の高温表面164と接触してもよい。第1および第2の熱交換器154および158はそれぞれ、銅、銀、アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせなどであるがこれらに限定されない良好な熱伝導性を有する金属または合金で作られてもよい。複数のファンブレード180を含むことができる第1の冷却ファン156は、第1の熱交換器154のフィン170に近接して配置され、対流フィン170を介して熱風を押し出したり引き込んだりして熱風を冷却してもよい。複数のファンブレード182を含むことができる第2の冷却ファン160は、第2の熱交換器158のフィン176に近接して配置され、高温フィン176を介して冷却空気を押し込んだり引き込んだりして冷却することができる。
【0053】
図4は、冷却装置150が、第1の冷却ファン156および第1の熱交換器154を収容する下側シェル186を有する下側ハウジング構造184によって部分的に囲まれてもよく、および/またはそれに取り付けられてもよいことを示す。下部ハウジング構造184は、下部ハウジング構造184の上部に開口し、第1の冷却ファン156を下部ハウジング構造184の上部から露出させるために第1の冷却ファン156の上方に位置する下部中央キャビティ188を有する。下部中央キャビティ188は、第1の熱交換器154の反対側の第1の冷却ファン156に隣接して形成される。下側ハウジング構造184は、第1の熱交換器154の2つの側面を下側ハウジング構造184の上部に露出させる2つの下部側キャビティ190および192をさらに含む。下側シェル186は、熱電ヒートポンプ152をさらに部分的にまたは完全に収容してもよい。第1の冷却ファン156のファンブレード180が回転すると、高温空気は、空気流194によって示されるように、下部側キャビティ190および192から第1の熱交換器154のフィン170を通って引き込まれ、低温空気として下部中央キャビティ188に排出され得る。ファンブレード180の回転方向を逆にすることによって、空気流194の方向を逆にすることができ、その結果、高温空気が下部中央キャビティ188を通って第1の熱交換器154に入り、代わりに低温空気として下部側キャビティ190および192に出る。第2の冷却ファン160のファンブレード182が回転すると、冷気は、その側面から第2の熱交換器158のフィン176を通って引き込まれ、空気流196によって示されるように、第2の熱交換器158のフィン176に近接して配置された第2の冷却ファン160に熱気として排出され得る。ファンブレード182の回転方向を逆にすることにより、空気流196の方向を逆にすることができ、その結果、冷気は、第2の冷却ファン160を通って第2の熱交換器158のフィン176に衝突し、その側面を通る高温空気として第2の熱交換器158を出る。
【0054】
引き続き図4を参照すると、一実施形態では、第1の冷却ファン156は、第1の熱交換器154のフィン170と接触している。別の実施形態では、第2の冷却ファン160は、第2の熱交換器158のフィン176と接触している。図4は、熱電ヒートポンプ152の低温面162と接触する第1の熱交換器154を示しているが、第1の熱交換器154と熱電ヒートポンプ152との間に追加の熱伝導体または構造の層が挿入されてもよい。同様に、熱伝導体または構造の追加の層が、第2の熱交換器158と熱電ヒートポンプ152との間に挿入されてもよい。
【0055】
図5は、チップの細長いストリップの形態のマイクロ流体デバイス202と、動作中の能動的冷却から利益を得ることができる発熱部品204とを内部に囲む上部シェル200を有する上部ハウジング構造198を示す。例えば、限定ではないが、マイクロ流体デバイス202は、図1A図1Gに示すマイクロ流体デバイス100に類似していてもよい。チップの形態のマイクロ流体デバイス202は、その2つの端部で支持されてもよく、30~150mmの長さを有してもよい。発熱部品204は、限定はしないが、圧電トランスデューサなどの動作中に熱を生成または放散する振動源であってもよい。あるいは、発熱部品204は、これらに限られるわけではないが光学検出器、中央処理装置(CPU)、レーザ、電子コントローラ、アクチュエータ、およびボイスコイルなど、動作中に熱を発生させる任意の能動デバイスまたは構成要素のうちのいずれかであってよい。図5では発熱部品204は単一の部品として示されているが、部品204は、マイクロ流体デバイス202に取り付けられたいくつかの個別の部品または部品のクラスタを表すことができる。マイクロ流体デバイス202および発熱部品204は、動作中に能動的な冷却を必要とする任意の発熱電子デバイスに置き換えられてもよい。
【0056】
図5に示す上部ハウジング構造198は、マイクロ流体デバイス202および発熱部品204を大気に曝す上部中央キャビティ206と、マイクロ流体デバイス202の2つの端部をその長さに沿って大気に曝す2つの上部側キャビティ208および210とを有する。上部ハウジング構造198は、外部電源に接続するための外部の電気接点(図示せず)と、電気接点をマイクロ流体デバイス202および/または発熱部品204に接続する電線とをさらに含むことができる。上部ハウジング構造198は、流体サンプルをマイクロ流体デバイス202に導入し、処理された流体サンプルを同じデバイス202から抽出するために、外部のポート(図示せず)と、ポートをマイクロ流体デバイス202に接続する流体チューブ(図示せず)とをさらに含むことができる。
【0057】
上部ハウジング構造198は、図5および図6に示すように、下部ハウジング構造184に可逆的に取り付けられるように設計されてもよい。上部ハウジング構造198は、限定はしないが、磁気ラッチまたは機械的クリップなどの任意の可逆的ラッチ機構(図示せず)によって下部ハウジング構造184に取り付けられてもよい。図6に示すように2つのハウジング構造184および198が結合されると、上部中央キャビティ206は下部中央キャビティ188と整列して、第1の冷却ファン156とマイクロ流体デバイス202および発熱部品204のアセンブリとの間に中央空気通路を形成し、2つの上部側キャビティ208および210はそれぞれ2つの下部側キャビティ190および192と整列して、第1の熱交換器154の2つの側面とマイクロ流体デバイス202の2つの端部との間に2つの側面空気通路を形成する。上部ハウジング構造198と下部ハウジング構造184との結合は、その中でマイクロ流体デバイス202、発熱部品204、第1の冷却ファン156、および少なくとも第1の熱交換器154の対流フィン170を密封してもよい。第1の冷却ファン156は、中央空気通路を通って冷気を発熱部品204およびマイクロ流体デバイス202の表面に押し出し、対流によってそれらを冷却した後、空気は加熱され、空気流194によって示されるように、側面空気通路を通って第1の熱交換器154に戻る。加熱された空気は、第1の熱交換器154のフィン170を通過するときに対流によって再び冷却され、冷気として第1の冷却ファン156に循環して戻る。したがって、発熱部品204で発生した熱は、中央空気通路と2つの側面空気通路との間を循環する空気との対流によって第1の熱交換器154に伝達される。
【0058】
マイクロ流体デバイス202および発熱部品204の各々は、冷却効率を最大にするために、最大表面が第1の冷却ファン156から流入する冷気に面するように配置されてもよい。一実施形態では、発熱部品204は、マイクロ流体デバイス202と第1の冷却ファン156との間に配置され、それによって発熱部品204が第1の冷却ファン156からの入射空気流によって直接冷却されることを可能にする。
【0059】
第1の冷却ファン156のファンブレード180の回転方向を反転させることにより、循環空気流194は、第1の熱交換器154の側面から出た冷気が上部および下部側キャビティ208、210,190、および192から形成された側面空気通路を通ってマイクロ流体デバイス202および発熱部品204のアセンブリに向かって流れるように反転されてもよい。冷気は、対流を介してマイクロ流体デバイス202および発熱部品204のアセンブリによって加熱され、中央空気通路を通って第1の冷却ファン156に戻り、次いで第1の熱交換器154に戻り、そこで加熱された空気は対流を介して再び冷却される。
【0060】
第1の熱交換器154を通過した後、上部および下部ハウジング構造198および184に囲まれた冷気は、動作中にハウジング構造198および184の外側の周囲空気よりも低い温度を有し得る。第1の熱交換器154に入る前に、上部および下部ハウジング構造198および184に囲まれた高温空気は、動作中にハウジング構造198および184の外側の周囲空気よりも高い温度を有することができる。
【0061】
引き続き図6を参照すると、マイクロ流体デバイス202と発熱部品204とのアセンブリによって発生した熱は、対流によって第1の熱交換器154に伝達される。次いで、熱電ヒートポンプ152は、第1の熱交換器154から第2の熱交換器158に熱を伝達し、熱は対流フィン176を介した対流を介して周囲の空気に最終的に放散される。
【0062】
設置されると、マイクロ流体デバイス202および発熱部品204のアセンブリは、上部ハウジング構造198内に恒久的に存在することができる。したがって、マイクロ流体デバイス202および発熱部品204を交換するとき、取り外し可能な上部ハウジング構造198を別のものと簡単に交換することができる。本発明のモジュール式アプローチは、いくつかの他の利点を有する。上部ハウジング構造198と下部ハウジング構造184との結合は、マイクロ流体デバイス202および発熱部品204を、他のデバイスまたは部品によって加熱され得る周囲の空気から絶縁する。さらに、ハウジング構造198および184によって囲まれた比較的小さい空気量は、湿度によって引き起こされる結露の問題を排除または最小化する。
【0063】
図7は、取り外し可能な上部ハウジング構造198が、マイクロ流体デバイス202ならびに発熱部品203および205の異なるアセンブリを収容することができることを示す。発熱部品203および205は、マイクロ流体デバイス202の2つの端部に取り付けられ、上部および下部側キャビティ208、210,190、および192から形成された側面空気通路に露出している。したがって、第1の熱交換器154の側面から出る冷気は、第1の冷却ファン156によって推進されると、循環空気流195によって示されるように、2つの側面空気通路を通って発熱部品203,205に向かって流れることができる。冷気は、対流によって発熱部品203および205によって加熱され、中央空気通路を通って第1の冷却ファン156に戻り、次いで第1の熱交換器154に戻り、そこで加熱された空気は対流によって再び冷却される。
【0064】
発熱部品203および205の各々は、限定はしないが、圧電トランスデューサなどの動作中に熱を生成または放散する振動源であってもよい。あるいは、発熱部品203および205の各々は、限定はしないが、光学検出器、中央処理装置(CPU)、レーザ、電子コントローラ、アクチュエータ、およびボイスコイルなどの、動作中に熱を発生する任意の能動デバイスまたは部品のうちのいずれかであってもよい。マイクロ流体デバイス202ならびに発熱部品203および205は、動作中に能動的な冷却を必要とする任意の発熱電子デバイスに置き換えられてもよい。
【0065】
着脱可能な上部ハウジング構造198は、異なるマイクロ流体デバイスおよび/または異なる発熱部品を収容するように変更することができる。例えば、図8は、マイクロ流体デバイス202の長さに沿った2つの異なる位置でマイクロ流体デバイス202に取り付けられた2つの発熱デバイス216および218を内部に含有する上部シェル214を有する別の着脱可能な上部ハウジング構造212を示す。図6に示す上側ハウジング構造198と同様に、上側ハウジング構造212は、下側ハウジング構造184の2つの下部側キャビティ190および192とそれぞれ整列する2つの上部側キャビティ220および222を有し、2つのハウジング構造212および184が結合されたときにマイクロ流体デバイス202の2つの端部と第1の熱交換器154の2つの側面との間に2つの側面空気通路を形成する。上部ハウジング構造212は、一方の端部で2つの発熱部品216および218に、他方の端部で下部中央キャビティ188にそれぞれ整列した2つの上部中央開口部またはキャビティ224および226をさらに含み、それにより、第1の冷却ファンからの冷気は、2つの発熱部品216および218に集中する2つの流れに分割される。発熱部品216および218の各々は、限定はしないが、圧電トランスデューサなどの動作中に熱を生成または放散する振動源であってもよい。あるいは、発熱部品216および218の各々は、限定はしないが、光学検出器、中央処理装置(CPU)、レーザ、電子コントローラ、アクチュエータ、およびボイスコイルなどの、動作中に熱を発生する任意の能動デバイスまたは部品のうちのいずれかであってもよい。マイクロ流体デバイス202ならびに発熱部品216および218は、動作中に能動的な冷却を必要とする任意の発熱電子デバイスに置き換えられてもよい。
【0066】
動作中、第1の冷却ファン156は、冷気を下部中央キャビティ188および2つの上部中央キャビティ224および226を通って発熱部品216および218ならびにマイクロ流体デバイス202の表面に押し出して、対流によって部品216および218ならびにデバイス202を冷却し、その後、空気は加熱され、空気流194によって示されるように、2つの側面空気通路を通って第1の熱交換器154に戻る。加熱された空気は、第1の熱交換器154のフィン170を通過するときに対流によって再び冷却され、冷気として第1の冷却ファン156に循環して戻る。マイクロ流体デバイス202ならびに発熱部品216および218の各々は、冷却効率を最大にするために、最大表面が第1の冷却ファン156から流入する冷気に面するように配置されてもよい。一実施形態では、発熱部品216および218は、マイクロ流体デバイス202と第1の冷却ファン156との間に配置され、それによって発熱部品216および218が第1の冷却ファン156からの入射空気流によって直接冷却されることを可能にする。
【0067】
図9は、本発明の別の実施形態による、下部ハウジング構造230に可逆的に取り付けられ得る上部ハウジング構造228を示す断面図である。冷却装置150は、第1の冷却ファン156および第1の熱交換器154を収容する下部シェル232を有する下部ハウジング構造230によって部分的に囲まれ、および/またはそれに取り付けられてもよい。下部ハウジング構造230は、第1の熱交換器154の反対側の第1の冷却ファン156に隣接して形成され、下部ハウジング構造230の上部に開口する下部中央キャビティ234を有し、それにより、第1の冷却ファン156を下部ハウジング構造230の上部から露出させる。下側ハウジング構造230は、第1の熱交換器154の側面に隣接して形成された下部側キャビティ236をさらに含む。下部側キャビティ236は、下側ハウジング構造230の上部に開口しており、したがって、下側ハウジング構造230の上部から第1の熱交換器154の側面を露出させる。下側シェル232は、熱電ヒートポンプ152をさらに部分的にまたは完全に収容してもよい。第1の冷却ファン156のファンブレード180が回転すると、熱風は、空気流238によって示されるように、下部側キャビティ236から第1の熱交換器154のフィン170を通って引き込まれ、冷風として下部中央キャビティ234に排出され得る。
【0068】
引き続き図9を参照すると、上部ハウジング構造228は、動作中の能動冷却から利益を得ることができるチップの細長いストリップおよび発熱部品204の形態のマイクロ流体デバイス202を内部に囲む上部シェル240を有する。例えば、限定ではないが、マイクロ流体デバイス202は、図1A図1Gに示すマイクロ流体デバイス100に類似していてもよい。チップの形態のマイクロ流体デバイス202は、その2つの端部で支持されてもよく、30~150mmの長さを有してもよい。発熱部品204は、限定はしないが、圧電トランスデューサなどの動作中に熱を生成または放散する振動源であってもよい。あるいは、発熱部品204は、これらに限られるわけではないが光学検出器、中央処理装置(CPU)、レーザ、電子コントローラ、アクチュエータ、およびボイスコイルなど、動作中に熱を発生させる任意の能動デバイスまたは構成要素のうちのいずれかであってよい。マイクロ流体デバイス202および発熱部品204は、動作中の能動的冷却から利益を得ることができる任意の発熱電子デバイスに置き換えることができる。
【0069】
上部ハウジング構造228は、発熱部品204に隣接して形成され、上部ハウジング構造228の底部に開口する上部中央キャビティ242を有し、それによってマイクロ流体デバイス202および発熱部品204を上部ハウジング構造228の底部から露出させる。上側ハウジング構造228は、マイクロ流体デバイス202の一端をその長さに沿って上側ハウジング構造228の底部に露出させる上部側キャビティ244をさらに含む。上部ハウジング構造228は、外部電源に接続するための外部の電気接点(図示せず)と、電気接点をマイクロ流体デバイス202および/または発熱部品204に接続する電線とをさらに含むことができる。上部ハウジング構造228は、流体サンプルをマイクロ流体デバイス202に導入し、処理された流体サンプルを同じデバイス202から抽出するために、外部のポート(図示せず)と、ポートをマイクロ流体デバイス202に接続する流体チューブ(図示せず)とをさらに含むことができる。
【0070】
上側ハウジング構造228は、下側ハウジング構造230に可逆的に取り付けられるように設計されてもよい。上部ハウジング構造228は、限定はしないが、磁気ラッチまたは機械的クリップなどの任意の可逆的ラッチ機構によって下部ハウジング構造230に取り付けられてもよい。図9に示すように2つのハウジング構造228および230が結合されると、上部中央キャビティ242は下部中央キャビティ234と整列して、第1の冷却ファン156とマイクロ流体デバイス202および発熱部品204のアセンブリとの間に中央空気通路を形成し、上部側キャビティ244は下部側キャビティ236と整列して、第1の熱交換器154の片側とマイクロ流体デバイス202の一端との間に側面空気通路を形成する。上部ハウジング構造228と下部ハウジング構造230との結合は、その中でマイクロ流体デバイス202、発熱部品204、第1の冷却ファン156、および少なくとも第1の熱交換器154の対流フィン170を密封してもよい。第1の冷却ファン156は、中央空気通路を通って冷気を発熱部品204およびマイクロ流体デバイス202の表面に押し出し、対流によってそれらを冷却した後、空気は加熱され、空気流238によって示されるように、側面空気通路を通って第1の熱交換器154に戻る。加熱された空気は、第1の熱交換器154のフィン170を通過するときに対流によって再び冷却され、冷気として第1の冷却ファン156に循環して戻る。したがって、発熱部品204で発生した熱は、中央空気通路と側面空気通路との間を循環する空気との対流によって第1の熱交換器154に伝達される。
【0071】
図10は、発熱部品205が上部ハウジング構造228内のマイクロ流体デバイス202の一端に取り付けられ得ることを示している。そのような構成では、図9に示す空気流238は、第1の冷却ファン156によって推進されるように、第1の熱交換器154の一方の側から出る冷気が、循環空気流246によって示されるように、上部および下部側キャビティ236および244から形成された側面空気通路を通って発熱部品205に向かって流れることができるように反転されてもよい。冷気は、対流を介して発熱部品205によって加熱され、中央空気通路を通って第1の冷却ファン156に戻り、次いで第1の熱交換器154に戻り、そこで加熱された空気は対流を介して再び冷却される。
【0072】
図3図10に示す冷却装置150は、第2の熱交換器158と熱電ヒートポンプ152との間に追加の熱伝導体または構造の層をさらに含んでもよい。図11は、下部ハウジング構造184に取り付けられた冷却装置248を示す。冷却装置248は、熱電ヒートポンプ152の熱面164に熱伝導板250が接触し、熱伝導板250と第2の熱交換器158の熱伝導板174との間に導電性配管252が配置されている点で、図3図10の冷却装置150と異なる。導電性配管252の長さが熱伝導板250に接し、導電性配管252の別の長さが熱伝導板174に接してもよい。導電性配管252は、内部を循環する流体を収容し、熱伝導板250と第2の熱交換器158との間で熱を伝達してもよい。
【0073】
本発明を特定の好ましい実施形態を参照して示し、説明してきたが、当業者であれば、本発明の真の精神および範囲を含む特定の変更および修正を間違いなく考案するであろうことを理解されたい。例えば、マイクロ流体デバイスおよびそれに取り付けられた発熱部品は、動作中に能動的な冷却を必要とする他の小型電子デバイスに置き換えられてもよい。したがって、本発明の範囲は、与えられた例によってではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって決定されるべきである。
図1A-C】
図1D-G】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【外国語明細書】