(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022075812
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】荷物保管システムおよび処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220511BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039173
(22)【出願日】2022-03-14
(62)【分割の表示】P 2020149224の分割
【原出願日】2020-09-04
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】上野 敬介
(72)【発明者】
【氏名】樟 和典
(72)【発明者】
【氏名】小野 友資
(72)【発明者】
【氏名】山下 淳平
(72)【発明者】
【氏名】北出 英明
(57)【要約】
【課題】荷物を預けることができる荷物保管システムおよび処理方法を提供する。
【解決手段】荷物保管システムは、荷物を収納できる搭載部を複数備え、複数の搭載部のうち、いずれかの搭載部をユーザーに割り当て、割り当てた搭載部に収納される荷物を保管する荷物保管システムである。荷物保管システムは、搭載部を殺菌、滅菌または消毒する殺菌部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を収納できる搭載部を複数備え、複数の前記搭載部のうち、いずれかの搭載部をユーザーに割り当て、割り当てた前記搭載部に収納される荷物を保管する荷物保管システムであって、
前記搭載部を殺菌、滅菌または消毒する殺菌部
を備える、荷物保管システム。
【請求項2】
前記殺菌部は、前記搭載部の天井面に取り付けられている、
請求項1に記載の荷物保管システム。
【請求項3】
前記殺菌部は、前記搭載部の搬送経路に設置されている、
請求項1又は請求項2に記載の荷物保管システム。
【請求項4】
前記殺菌部は、前記搭載部から荷物が取り出された後に動作する、
請求項1又は請求項2に記載の荷物保管システム。
【請求項5】
前記殺菌部は、前記搭載部の内部を殺菌、滅菌または消毒する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の荷物保管システム。
【請求項6】
荷物を収納できる搭載部を複数備え、複数の前記搭載部のうち、いずれかの搭載部をユーザーに割り当て、割り当てた前記搭載部に収納される荷物を保管する荷物保管システムが実行する処理方法であって、
前記搭載部を殺菌、滅菌または消毒する殺菌部が前記搭載部から荷物が取り出された後に動作する、処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、荷物保管システムおよび処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
駅構内などには、荷物を保管できるコインロッカーなどの荷物保管システムが設置されている。例えば、タッチパネルを操作することで、利用可能なロッカーの検索、支払い、取り出し操作を行うことができる荷物保管システムがある。このような荷物保管システムでは、利用者がタッチパネルの「預け入れ」と表示された部分を押すと「空きボックスに荷物を入れる」という表示に変わり、空きボックスがある場合にはロッカー番号が表示される。利用者が、表示されたロッカー番号に該当するロッカーに荷物を入れて扉を押しながら閉めると、ロックされてランプが点滅する。利用者は、支払手段として、現金とICカードとのいずれかを選択できる。利用者が支払い手段として現金を選択した場合に料金を入れると、受付番号が印字されたレシートが出てくる。利用者は出てきたレシートを受け取って保管する。
荷物を取り出す場合に利用者がタッチパネルの「取り出し」と表示された部分を押すと、支払い方法の選択画面が表示される。支払い方法の選択画面で利用者が預ける際に選択した支払い方法である現金を選択すると、受付番号入力の画面になる。利用者が保管しているレシートに記載されている受付番号を入力すると、荷物を入れたロッカーのカギが開くので、利用者は荷物を取り出すことができる。
【0003】
荷物保管システムに関して、預け入れた荷物の非常時での取り出しの際に、遠隔操作による利用者の認証手続きを可能にすると共に、人的誤操作を防止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、ロッカーボックスの仮施錠がなされた場合、撮像部を駆動させて操作表示部を用いた決済処理完了までの利用者を撮像すると共に、撮像された画像のうち所定のタイミングの1以上画像を第1の画像としてロッカーボックスの番号と関係づけて記憶して本施錠を行い、操作表示部への荷物の受け取り操作に応じて撮像部により撮像し、受け取り操作に応じて撮像された第2の画像と第1の画像とロッカーボックスの番号と共に解錠要求を管理センターに送信し、解錠要求に基づく第1の画像と第2の画像との照合結果に応じて管理センターから送信される解錠指示に基づいてロッカー番号に対応するロッカーボックスの解錠を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述した技術では、利用者が荷物を預ける際に受け取ったレシートを紛失した場合、レシートに印字されている受付番号、荷物を預けているロッカー番号を失念した場合には、預けた荷物を確認することができない。
上記事情に鑑み、本発明の実施形態は、荷物を預けることができる荷物保管システムおよび処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、荷物保管システムは、荷物を収納できる搭載部を複数備え、複数の前記搭載部のうち、いずれかの搭載部をユーザーに割り当て、割り当てた前記搭載部に収納される荷物を保管する荷物保管システムであって、前記搭載部を殺菌、滅菌または消毒する殺菌部を備える。
【0007】
上述の荷物保管システムによれば、前記殺菌部は、前記搭載部の天井面に取り付けられるようにしてもよい。
【0008】
上述の荷物保管システムによれば、前記殺菌部は、前記搭載部の搬送経路に設置されるようにしてもよい。
【0009】
上述の荷物保管システムによれば、前記殺菌部は、前記搭載部から荷物が取り出された後に動作するようにしてもよい。
【0010】
上述の荷物保管システムによれば、前記殺菌部は、前記搭載部の内部を殺菌、滅菌または消毒するようにしてもよい。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、荷物保管方法は、荷物を収納できる搭載部を複数備え、複数の前記搭載部のうち、いずれかの搭載部をユーザーに割り当て、割り当てた前記搭載部に収納される荷物を保管する荷物保管システムが実行する処理方法であって、前記搭載部を殺菌、滅菌または消毒する殺菌部が前記搭載部から荷物が取り出された後に動作する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、荷物を預けることができる荷物保管システムおよび処理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態の荷物保管システムの一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の例1を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の例2を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の開口部の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例1を示すフロー図である。
【
図10】本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例1を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例2を示す図である。
【
図12】本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例2を示すフロー図である。
【
図13】実施形態の変形例1に係る荷物保管システムの動作の一例を示す図である。
【
図14】実施形態の変形例2に係る荷物保管システムの動作の一例を示す図である。
【
図15】実施形態の変形例3の荷物保管システムの一例を示す図である。
【
図16】実施形態の変形例3の荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
【
図17】実施形態の変形例3に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
【
図18】実施形態の変形例4の荷物保管システムの一例を示す図である。
【
図19】実施形態の変形例4の荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
【
図20】実施形態の変形例4に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本実施形態の荷物保管システム、荷物保管方法およびコンピュータプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0015】
(実施形態)
(荷物保管システム)
図1は、実施形態の荷物保管システムの一例を示す図である。
実施形態の荷物保管システム100は、荷物保管装置100aと制御装置100bとを備える。荷物保管装置100aは、荷物を収納できる搭載部を複数備える。荷物保管装置100aに荷物を預け入れる操作が行われた場合に、制御装置100bは、複数の搭載部のうち、いずれかの搭載部をユーザーに割り当てる。制御装置100bは、受付情報を発行する。受付情報には、割り当てた搭載部に収納された荷物を取り出すときにユーザーが入力する必要がある受付番号が含まれる。制御装置100bは、発行した受付情報を荷物保管装置100aへ出力する。荷物保管装置100aは、制御装置100bが発行した受付情報を表示する。荷物保管装置100aは、制御装置100bが割り当てた搭載部に収納される荷物を保管する。荷物保管装置100aは、割り当てた搭載部にユーザーが荷物を収納した際にユーザーと荷物とを撮像することによって画像情報(以下「ユーザー荷物画像情報」という)を生成する。
制御装置100bは、荷物を預ける位置に搬送された搭載部に荷物が収納され、支払いが行われた際に、荷物保管装置100aが生成したユーザー荷物画像情報を取得する。制御装置100bは、割り当てた搭載部の識別情報(以下「搭載部ID」という)と発行した受付情報と受付情報を発行した日時を示す情報(以下「保管開始日時情報」という)と取得したユーザー荷物画像情報とを関連付けた保管情報を記憶部に記憶する。
【0016】
ユーザーは荷物を取り出しに来たが、受付情報を失念していた場合に荷物保管システム100の管理者を呼ぶ操作を行う。管理者は、ユーザーに荷物を搭載部に収納した日時を荷物保管装置100aの操作部に入力させる。ここで、荷物を搭載部に収納した日時の一例は、ユーザーが記憶しているおおよその日時である。荷物保管装置100aは、ユーザーが荷物保管装置100aの操作部に入力した日時示す情報(以下「収納日時情報」という)を制御装置100bへ出力する。制御装置100bは、荷物保管装置100aが出力した収納日時情報を受け付ける。制御装置100bは、受け付けた収納日時情報と記憶部に記憶されている一又は複数の保管情報の各々に含まれる保管開始日時情報とに基づいて、ユーザーが荷物を搭載部に収納した日時を含む所定期間に受付情報が発行された日時が該当する保管情報を一又は複数抽出する。制御装置100bは、抽出した一又は複数の保管情報を、荷物保管装置100aへ出力する。荷物保管装置100aは制御装置100bが出力した一又は複数の保管情報を取得し、取得した一又は複数の保管情報を表示する。
【0017】
管理者は、荷物保管装置100aに表示された一又は複数の保管情報を参照し、一又は複数の保管情報の各々に含まれるユーザー荷物画像情報に基づいてユーザーが取り出しに来た荷物を含むユーザー荷物画像情報を特定する。管理者は、特定したユーザー荷物画像情報と関連付けられている受付情報を取得する。ユーザー又は管理者は、管理者が取得した受付情報に含まれる受付番号を荷物保管装置100aの操作部に入力する。荷物保管装置100aは、ユーザーが荷物保管装置100aの操作部に入力した受付番号を制御装置100bへ出力する。制御装置100bは、荷物保管装置100aが出力した受付番号を受け付ける。制御装置100bは、受け付けた受付番号と記憶部に記憶されている保管情報に含まれる受付番号とを照合し、一致する受付番号を含む受付情報に関連付けられている搭載部IDを取得する。制御装置100bは、取得した搭載部IDを含む制御情報を荷物保管装置100aへ出力する。制御装置100bは、記憶部に記憶されている保管情報から、取得した搭載部IDを含む保管情報を特定し、特定した保管情報のうち空き情報が関連付けられていないものに空き情報を関連付ける。
荷物保管装置100aは、制御装置100bが出力した制御情報に含まれる搭載部IDに基づいて荷物を取り出す位置に搭載部IDに該当する搭載部を搬送する。
【0018】
以下、荷物保管システム100に含まれる荷物保管装置100aと制御装置100bとについて順次説明する。
(荷物保管装置100a)
荷物保管装置100aの一例は、例えば駅や空港等の公共施設、あるいは展示施設等でスーツケース等の荷物N(収納物)を収納・保管する。荷物保管装置100aは、荷物Nを一時的に保管するロッカーとして機能する。
図1に示すように、荷物保管装置100aは、通信部110aと操作部115aと撮像部120aと搬送部135aと処理部160aとを備える。
通信部110aは、通信モジュールによって実現される。通信部110aは、ケーブルCAを介して、制御装置100bと接続される。通信部110aは、例えば有線LANなどの通信方式で制御装置100bなどの装置と通信する。通信部110aは、ネットワークNWを介して、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で制御装置100bと通信してもよい。通信部110aは、処理部160aが出力した指示情報を取得し、取得した指示情報を制御装置100bへ送信する。通信部110aは、制御装置100bが送信した受付情報を受信する。通信部110aは、制御装置100bが送信した制御情報を受信する。通信部110aは、処理部160aが出力した通知情報を取得し、取得した通知情報を制御装置100bへ送信する。通信部110aは、制御装置100bが送信した保管情報通知を受信する。
【0019】
操作部115aは、入力デバイスを備え、ユーザーの操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦等が含まれる。また、操作部115aは、表示デバイスを備え、ユーザーへのメッセージを表示する。
荷物を預け入れる際にユーザーは、操作部115aを操作することによって、保管を開始することを指示する情報を入力する。また、操作部115aは、処理部160aが出力した受付情報を取得し、取得した受付情報を表示する。
荷物を預けていたユーザーが荷物を取り出しに来たが受付番号を失念していた場合に、ユーザーは操作部115aを操作することによって、収納日時情報を入力する。操作部115aは、処理部160aが出力した保管情報通知を取得し、取得した保管情報通知を表示する。また、ユーザー又は管理者は操作部115aを操作することによって、受付番号を入力する。撮像部120aと搬送部135aと処理部160aについては後述する。
【0020】
図2は、本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の例1を示す図である。
図2は、主に荷物保管装置100aのハードウェア構成を示す。
荷物保管装置100aは、外殻体11と、外殻体11内で移動可能に設けられて荷物Nを収納する複数の搭載部2と、これら搭載部2を所定位置に保管する保管ラック3と、所定の荷物Nを搬入出する際の受け渡し口となる搬入出口4と、保管ラック3と搬入出口4との間で搭載部2を移動させる移動装置5と、を備えている。
【0021】
荷物保管装置100aは、その詳細は後述するが、搭載部2の内扉21と、搬入出口4の外扉40とを備える。荷物保管装置100aは、荷物Nの搬入出時において外扉40と内扉21(
図4及び
図5参照)とが連動してスライドし、搭載部2の大きさに合わせて開閉する。
荷物保管装置100aは、荷物Nを収納・保管するために搬入出する際に、搬入出口4から荷物Nを装置内に搬入したり搬出したりするために使用される。外殻体11は、前後左右と天井とが壁で囲まれて箱型に形成され、その側壁のうち一面(取出面11A)に搬入出口4が配置されている。つまり、荷物Nを保管する利用者は、搬入出口4の近傍に設けられる操作パネル12を操作することにより、保管ラック3内の所定位置に荷物Nを保管し、必要なときにその保管されている荷物Nを搬入出口4に搬出させて、取り出すことができる。
ここで、本実施形態では、荷物保管装置100aにおいて、搬入出口4に向かって横方向を左右方向X1といい、上方から見た平面視で左右方向X1に直交する方向を前後方向X2という。そして、前後方向X2において、搬入出口4を向く利用者の手前側を前方、前側といい、その反対側を後方、後側という。
【0022】
図3は、本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の例2を示す図である。
図2及び
図3に示すように、外殻体11は、底盤13と、底盤13の外周部に立設される側壁のうち前側に位置する取出面11Aと、四方の側壁に囲まれた空間を上方から覆う上壁(図示省略)を有している。外殻体11は、左右方向X1に長い長方形状に形成されている。ここで、
図2及び
図3では、説明を容易にするために、外殻体11のうち底盤13と取出面11Aが示されている。
外殻体11の内部空間には、前後方向X2の両側に外殻体11の内面に沿って保管ラック3(保管ラック3A、保管ラック3B)が配置され、前後両側の保管ラック3A、保管ラック3B同士の間に移動装置5が配置される移動通路Tが設けられている。移動通路Tを挟んで前側に位置する前方保管ラック3Aには、左右方向X1の中央に開口部が形成されている。
【0023】
図4は、本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の開口部の一例を示す図である。
図1及び
図4に示すように開口部は、内側に搬入出口4を備え、搭載部2を搬入出口4に進退可能とする取出部4Aが設けられている。
図4には、さらに前述した操作部115aが示されている。また、
図4には、撮像部120aが示されている。撮像部120aは、例えばカメラであり、ユーザーが荷物を搬入出口4へ収納した際にユーザーと荷物とを撮像する。また、撮像部120aは、搭載部2の内部を撮像できる。撮像部120aは、ユーザーと荷物とを撮像することによってユーザー荷物画像情報を生成する。
図5及び
図6は、本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
搭載部2は、
図5(a)、(b)及び
図6(a)、(b)に示すように、スライド方向Eの長さ寸法(すなわち、高さ寸法)の異なる複数(本実施形態では大小2種)の箱形状をなし、移動装置5によって外殻体11内で移動可能に設けられ、かつ移動装置5によって保管ラック3に対して収納可能に設けられている。以下、高さ寸法が大きい方の搭載部2を大型搭載部2Aとし、高さ寸法の小さい方の搭載部2を小型搭載部2Bとして区別して用いる。
【0024】
搭載部2の開口2aには、所定のスライド方向E(上下方向X3)にスライド可能に設けられ、スライド方向Eの長さ寸法が異なる搭載部2に合わせて、スライド方向Eの長さ寸法が異なるように形成された内扉21を備えている。
内扉21の外面21aには、内扉21の外面21aにおけるスライド方向(上下方向X3)の先端21bに、外面21aから前方に向けて突出する係合凸部22(第一係合部材、第一凸部)が設けられている。係合凸部22は、左右方向X1に沿って延びる帯状片である。係合凸部22は、スライド方向Eの長さ寸法が異なる内扉21ごとにスライド方向Eに取り付け位置が異なるようにして内扉21にそれぞれ設けられている。すなわち、内扉21の上部に設けられる係合凸部22の位置は、
図4(b)及び
図5(a)、(b)に示す大型搭載部2Aと、
図4(c)及び
図6(a)、(b)に示す小型搭載部2Bとでは搭載部2の下面からの高さが異なっている。
内扉21は、駆動力を有さずに、後述する搬入出口4に設けられる後述する外扉40のスライドに連動してスライドし、搭載部2の開口2aを開閉する。
【0025】
保管ラック3は、搭載部2を個別に出し入れ可能に保管する保管スペース31が縦横に複数の配列されている。これら保管スペース31は、上下三段に設けられ、上二段は大型搭載部2Aが保管可能とされ、最下段は小型搭載部2Bが保管可能となっている。搭載部2は、保管ラック3A、保管ラック3Bの移動通路T側から移動装置5を使用して出し入れされる。保管ラック3A、保管ラック3Bに保管される搭載部2は、すべて内扉21が前方を向いた姿勢で保管されている。これにより保管ラック3と搬入出位置P1との間で移動する搭載部2の向きを移動装置5によって変える動作が不要となる。
【0026】
図7及び
図8は、本実施形態に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
図7及び
図8に示すように、移動通路Tに配置される移動装置5は、搬送部135aによって制御され、搭載部2を保持して保管ラック3の所定の保管スペース31と搬入出口4との間で搬送する搬送リフト51と、搬送リフト51を左右方向X1に移動させる横移動ガイド52と、横移動ガイド52を上下方向X3に昇降させる昇降ガイド53と、を備えている。さらに移動装置5には、移動通路Tから保管ラック3内の各保管スペース31、及び搬入出口4に対して搬送リフト51を進退移動させるための押出し装置(図示省略)が設けられている。
横移動ガイド52及び昇降ガイド53は、外殻体11の内側で底盤13上に立設された門型形状の支持枠54に支持されている。昇降ガイド53は、支持枠54の内面において、上下方向X3に沿って延在する左右一対の上下レール55を備えている。
横移動ガイド52は、左右両端部に上下レール55に摺動可能に支持された摺動部56と、左右の摺動部56を架け渡すように左右方向X1に沿って延在する二本の左右レール57と、を備えている。摺動部56は、不図示の駆動モータ等の駆動手段によって上下レール55に沿って上下方向に移動可能に設けられている。これにより横移動ガイド52が水平を維持して上下に昇降される。
【0027】
搬送リフト51は、不図示の駆動モータ等の駆動手段を有し、搭載部2を下方から保持した状態で横移動ガイド52と昇降ガイド53に沿って適宜な位置へ移動させることで、保管ラック3との間及び搬入出位置P1との間で搭載部2を受け渡しするためのものである。
前述した押出し装置は、搬送リフト51を前後方向X2に進退移動させる際に、横移動ガイド52から搭載部2を前後方向X2に押し出し、引き戻す進退移動をさせる。図中の符号Fは、押出し装置における進退方向を示している。押出し装置としては、例えば不図示の駆動モータの駆動力によって例えばタイミングベルト等の伝達部材を介して摺動軸に沿って搭載部2を載せた搬送リフト51を移動させる構成とすることができる。
図5及び
図6示すように、搬入出口4を備えた取出部4Aは、所定位置(搬入出位置P1)に停止した搭載部2の内扉21の外側に配置されている。取出部4Aは、搭載部2が停止する搬入出位置P1に形成された搬入出口4の開口に設けられ、スライド方向Eにスライド可能に設けられた外扉40を備えている。搬入出位置P1は、搬入出口4における外扉40の内側(後側)において、搭載部2内に荷物Nを出し入れする位置である。
外扉40は、搬入出口4において外殻体11の取出面11Aの内外を連通する開口を塞ぐ大きさであり、大型搭載部2Aの大型内扉21Aと同等(少なくとも上下方向X3の長さ寸法が同等)の大きさとなっている。搬入出口4の開口サイズは、大型搭載部2Aの開口2aの大きさとほぼ同等になっている。
【0028】
外扉40の内扉21側を向く後面40aには、搭載部2が搬入出位置P1に停止した状態で、内扉21が搭載部2の開口2aを閉塞する閉位置Q1に位置する状態から、搭載部2の開口2aが全開となる開位置Q2に向かってスライド方向E(本実施形態では上下方向X3)に内扉21が移動する際に、係合凸部22に対して係合可能な係合凹部41(第二係合部材)が設けられている。
係合凹部41(41A、41B)は、大きさの異なる内扉21におけるそれぞれの係合凸部22に係合する複数箇所に設けられている。それぞれの係合凹部41は、左右方向X1に沿って延びる一対の帯状の上片41aと下片41b(第二凸部)とが互いに上下に間隔をあけて配置され、双方の上片41a、下片41b同士の間に係合凸部22が係合する隙間を形成した凹溝状となっている。
外扉40の上端に設けられる第一係合凹部41Aには、
図5(a)、(b)に示すように、大型搭載部2Aの大型内扉21Aの上部に設けられる第一係合凸部22Aが係合する。外扉40の上下方向X3の中央に設けられる第二係合凹部41Bには、
図6(a)、(b)に示すように、小型搭載部2Bの小型内扉21Bの上部に設けられる第二係合凸部22Bが係合する。
【0029】
外扉40は、不図示の駆動手段を有しており、駆動力を有しない内扉21を連動させるように設けられ、内扉21が全開したときにスライドが停止するように構成されている。
外扉40の大きさは、上述したように大型搭載部2Aの大型内扉21Aとほぼ同等の形状となるように形成されている。
また、搬入出口4には、係合凹部41と係合凸部22とが係合したことを検知する係合検出センサ(図示省略)が設けられている。係合検出センサーは、閉扉時における係合凹部41と係合凸部22の係合位置近傍に配置されている。そして、係合検出センサーで検出した結果に基づいて搭載部2の大きさが識別され、識別した搭載部2の大きさに基づくスライド量で外扉40がスライドするように制御されている。係合検出センサーとしては、例えば光電センサーを採用することができる。
なお、係合検出センサーで検出した結果に基づいて識別された搭載部2の種類(本実施形態では大型搭載部2Aか小型搭載部2Bの種類)を操作パネル12で表示するようにしてもよい。
図1に戻り説明を続ける。
【0030】
搬送部135aは、移動装置5を制御することによって保管ラック3と搬入出口4との間で搭載部2を移動させる。
ユーザーが荷物を預け入れる場合に、処理部160aは、ユーザーが操作部115aに入力した保管を開始することを指示する情報を取得し、取得した保管を開始することを指示する情報を含む指示情報を作成する。処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aから制御装置100bへ送信する。処理部160aは、通信部110aが受信した受付情報を取得し、取得した受信情報を操作部115aへ出力する。
処理部160aは、通信部110aが受信した制御情報を取得する。処理部160aは、取得した制御情報に含まれるユーザーに割り当てる搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160aは、取得した搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ搬送させ、搬入出口4へ搬送させた搭載部2を保管ラック3へ搬送させる命令である搬送命令を搬送部135aへ出力する。処理部160aは、搬送部135aへ搬送命令を出力した後にユーザーに料金の支払いを要求する処理を行う。例えば、処理部160aは、荷物のサイズと重さとに基づいて料金を決定する。処理部160aは、入金を確認した後に、撮像部120aに撮像させ、撮像部120aからユーザー荷物画像情報を取得する。処理部160aは、搭載部IDと搬送命令を出力したことを示す情報と取得したユーザー荷物画像情報とを含む通知情報を作成する。処理部160aは、作成した通知情報を通信部110aから制御装置100bへ送信する。
ユーザーが荷物を取りに来たが、受付番号を失念していた場合に処理部160aは、ユーザーが操作部115aに入力した収納日時に基づいて操作部115aが作成した収納日時情報を取得し、取得した収納日時情報を含む指示情報を作成する。処理部160aは、作成した収納日時情報を通信部110aから制御装置100bへ送信する。
処理部160aは、通信部110aが受信した保管情報通知を取得する。処理部160aは、取得した保管情報通知を受け付ける。処理部160aは、受け付けた保管情報通知を操作部115aに出力する。操作部115aは、処理部160aが出力した保管情報通知を処理することによって保管情報通知を表示する。
処理部160aは、ユーザー又は管理者が操作部115aに入力した受付番号を取得し、取得した受付番号を含む指示情報を作成する。処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aから制御装置100bへ送信する。
処理部160aは、通信部110aが受信した制御情報を取得する。処理部160aは、取得した制御情報に含まれる搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160aは、取得した搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ搬送させ、搬入出口4へ搬送させた搭載部2を保管ラック3へ搬送させる命令である搬送命令を搬送部135aへ出力する。
【0031】
前述した搬送部135a、処理部160aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部(図示なし)に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0032】
(制御装置100b)
制御装置100bは、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。制御装置100bは、通信部110bと、割当部130bと、発行部140bと、取得部150bと、処理部160bと、受付部170bと、抽出部180bと、記憶部190bとを備える。
通信部110bは、通信モジュールによって実現される。通信部110bは、ケーブルCAを介して、荷物保管装置100aと接続される。通信部110bは、例えば有線LANなどの通信方式で荷物保管装置100aなどの装置と通信する。通信部110bは、ネットワークNWを介して、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で荷物保管装置100aと通信してもよい。
通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した指示情報を受信する。通信部110bは、処理部160aが出力した受付情報を取得し、取得した受付情報を荷物保管装置100aへ送信する。通信部110bは、処理部160bが出力した制御情報を取得し、取得した制御情報を荷物保管装置100aへ送信する。通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した通知情報を受信する。通信部110bは、処理部160bが出力した保管情報通知を取得し、取得した保管情報通知を荷物保管装置100aへ送信する。
【0033】
割当部130bは、通信部110bが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれる保管を開始することを指示する情報に基づいて、記憶部190bに記憶されている保管情報を参照して空いている搭載部2を割り当てる。割当部130bは、割り当てる搭載部2の搭載部IDを処理部160bへ出力する。
発行部140bは、通信部110bが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれる保管を開始することを指示する情報に基づいて、割当部130bが割り当てた搭載部2の搭載部IDに対して、受付情報を発行する。発行部140bは、受付情報を発行した日時を示す情報(以下「保管開始日時情報」という)を取得する。発行部140bは、発行した受付情報と搭載部IDと保管開始日時情報とを処理部160bへ出力する。
取得部150bは、通信部110bが受信した通知情報を取得し、取得した通知情報に含まれる搭載部IDとユーザー荷物画像情報とを取得する。取得部150bは、取得した搭載部IDとユーザー荷物画像情報とを処理部160bへ出力する。
処理部160bは、割当部130bが出力した搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160bは、取得した搭載部IDを含む制御情報を作成し、作成した制御情報を通信部110bから送信する。処理部160bは、発行部140bが出力した受付情報と搭載部IDと保管開始日時情報とを取得する。処理部160bは、取得した受付情報を通信部110bから荷物保管装置100aへ送信する。処理部160bは、取得部150bが出力した搭載部IDとユーザー荷物画像情報とを取得する。処理部160bは、取得した搭載部IDと受付情報と保管開始日時情報とユーザー荷物画像情報とを関連付けた保管情報を作成する。処理部160bは、作成した保管情報を記憶部190bに記憶させる。
【0034】
受付部170bは、通信部110bが受信した指示情報に含まれる収納日時情報を受け付ける。
抽出部180bは、受付部170bが受け付けた収納日時情報と記憶部190bに記憶されている一又は複数の保管情報の各々に含まれる保管開始日時情報とに基づいて、受け付けた収納日時情報に該当する日時を含む所定期間に受付情報が発行された日時が該当する保管情報を一又は複数抽出する。抽出部180bは、抽出した一又は複数の保管情報を含む保管情報通知を作成する。抽出部180bは、作成した保管情報通知を通信部110bから送信する。
また、受付部170bは、通信部110bが受信した指示情報に含まれる受付番号を受け付ける。
抽出部180bは、受付部170bが受け付けた受付番号と記憶部190bに記憶されている一又は複数の保管情報の各々に含まれる受付番号とを照合し、一致する受付番号を含む受付情報に関連付けられている搭載部IDを取得する。抽出部180bは、取得した搭載部IDを含む制御情報を作成する。抽出部180bは、作成した制御情報を通信部110bから送信する。抽出部180bは、記憶部190bに記憶されている保管情報から、取得した搭載部IDを含む保管情報を特定し、特定した保管情報のうち空き情報が関連付けられていないものに空き情報を関連付ける。
【0035】
記憶部190bは、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。記憶部190bには、一又は複数の保管情報が記憶される。
前述した割当部130b、発行部140b、取得部150b、処理部160b、受付部170b、抽出部180bは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部190bに格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0036】
(荷物保管システム100の動作)
図9は、本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例1を示すフロー図である。
図9を参照して、荷物保管システム100に荷物を預けるときの動作について説明する。
(ステップS1-1)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、ユーザーが操作部115aに入力した保管を開始することを指示する情報を取得し、取得した保管を開始することを指示する情報を含む指示情報を作成する。
(ステップS2-1)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aへ出力する。通信部110aは、処理部160aが出力した指示情報を取得し、取得した指示情報を制御装置100bへ送信する。
(ステップS3-1)
制御装置100bにおいて、通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した指示情報を受信する。
(ステップS4-1)
制御装置100bにおいて、割当部130bは、通信部110bが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれる保管を開始することを指示する情報に基づいて空いている搭載部2を割り当てる。
(ステップS5-1)
制御装置100bにおいて、発行部140bは、割当部130bが割り当てた搭載部2の搭載部IDに対して受付情報を発行する。
(ステップS6-1)
制御装置100bにおいて、発行部140bは、保管開始日時情報を取得する。発行部140bは、発行した受付情報と搭載部IDと保管開始日時情報とを処理部160bへ出力する。処理部160bは、発行部140bが出力した受付情報と搭載部IDと保管開始日時情報とを取得する。処理部160bは、取得した受付情報を通信部110bへ出力する。通信部110bは、処理部160bが出力した受付情報を取得し、取得した受付情報を荷物保管装置100aへ送信する。
(ステップS7-1)
荷物保管装置100aにおいて、通信部110aは、制御装置100bが送信した受付情報を受信する。処理部160aは、通信部110aが受信した受付情報を取得し、取得した受信情報を操作部115aへ出力する。操作部115aは、処理部160aが出力した受付情報を取得し、取得した受付情報を表示する。
図10は、本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例1を示す図である。
図10に示すように、操作部115aには、「この画面を撮影する等して受付番号を記録してください」というメッセージと「受付番号123456」とが表示される。
図9に戻り説明を続ける。
(ステップS8-1)
制御装置100bにおいて、割当部130bは、割り当てる搭載部2の搭載部IDを処理部160bへ出力する。処理部160bは、割当部130bが出力した搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160bは、取得した搭載部IDを含む制御情報を作成し、作成した制御情報を通信部110bから荷物保管装置100aへ送信する。
【0037】
(ステップS9-1)
荷物保管装置100aにおいて、通信部110aは、制御装置100bが送信した制御情報を受信する。処理部160aは、通信部110aが受信した制御情報を取得する。処理部160aは、取得した制御情報に含まれるユーザーに割り当てる搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160aは、取得した搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ搬送させ、搬入出口4へ搬送させた搭載部2を保管ラック3へ搬送させる命令である搬送命令を搬送部135aへ出力する。搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて移動装置5を制御することによって、搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ移動させる。
ここで、ユーザーは、搬入出口4へ移動された搭載部2へ荷物を移動させる。
図11は、本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例1を示す図である。ユーザーが搬入出口4へ移動された搭載部2へ荷物を移動させた場合に、操作部115aには、荷物の重さとともに、支払いに進んでよいか否かを確認するメッセージが表示される。
図11に示される一例では、「入れ終わりましたら[支払いに進む]を押してください」というメッセージと、預かることが可能な荷物の重さであるBkgで搭載部2へ移動させた荷物の重さがAkgであることを示す「Akg/Bkg」とが表示される。さらに、支払いに進むときに押される「支払いに進む」と表示されたボタンが表示される。
図9に戻り説明を続ける。
(ステップS10-1)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、搬送部135aへ搬送命令を出力した後にユーザーに料金の支払いを要求する処理を行う。
(ステップS11-1)
荷物保管装置100aにおいて、撮像部120aは、ユーザーと荷物とを撮像することによってユーザー荷物画像情報を生成する。
(ステップS12-1)
荷物保管装置100aにおいて、搬送部135aは、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を搬入出口4から保管ラック3へ移動させる。
(ステップS13-1)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、搬送部135aへ搬送命令を出力した後に撮像部120aからユーザー荷物画像情報を取得する。処理部160aは、搭載部IDと搬送命令を出力したことを示す情報と取得したユーザー荷物画像情報とを含む通知情報を作成する。処理部160aは、作成した通知情報を通信部110aへ出力する。通信部110aは、処理部160aが出力した通知情報を取得し、取得した通知情報を制御装置100bへ送信する。
【0038】
(ステップS14-1)
制御装置100bにおいて、発行部140bは、発行した受付情報と搭載部IDと保管開始日時情報とを処理部160bへ出力する。処理部160bは、発行部140bが出力した受付情報と搭載部IDと保管開始日時情報とを取得する。
(ステップS15-1)
制御装置100bにおいて、取得部150bは、通信部110bが受信した通知情報を取得し、取得した通知情報に含まれる搭載部IDとユーザー荷物画像情報とを取得する。取得部150bは、取得した搭載部IDとユーザー荷物画像情報とを処理部160bへ出力する。処理部160bは、取得部150bが出力した搭載部IDとユーザー荷物画像情報とを取得する。処理部160bは、搭載部IDに基づいて、搭載部IDと受付情報と保管開始日時情報とユーザー荷物画像情報とを関連付ける。処理部160bは、搭載部IDと受付情報と保管開始日時情報とユーザー荷物画像情報とを関連付けた保管情報を作成する。処理部160bは、作成した保管情報を記憶部190bに記憶させる。
図9に示すシーケンスチャートにおいて、ステップS5-1からS7-1とS8-1からS13-1とはこの順序に限らず同時に実行されてもよいし、ステップS8-1からS13-1がS5-1からS7-1よりも先に実行されてもよい。
【0039】
図12は、本実施形態に係る荷物保管システムの動作の例2を示すフロー図である。
図10を参照して、荷物保管システム100に荷物を預けたユーザーが荷物を取り出すときの動作について説明する。ただし、ここでは、ユーザーが受付番号を失念していたときの動作を示す。
ユーザーは荷物を取り出しに来たが、受付番号を失念している。この場合、ユーザーは、荷物保管システム100の管理者を呼ぶ操作を行う。管理者は、ユーザーに荷物を搭載部2に収納した日時を荷物保管装置100aの操作部115aに入力させる。
(ステップS1-2)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、ユーザーが操作部115aに入力した収納日時に基づいて操作部115aが作成した収納日時情報を取得し、取得した収納日時情報を含む指示情報を作成する。
(ステップS2-2)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aへ出力する。通信部110aは、処理部160aが出力した指示情報を取得し、取得した指示情報を制御装置100bへ送信する。
(ステップS3-2)
制御装置100bにおいて、通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した指示情報を受信する。
(ステップS4-2)
制御装置100bにおいて、受付部170bは、通信部110bが受信した指示情報に含まれる収納日時情報を受け付ける。
(ステップS5-2)
制御装置100bにおいて、抽出部180bは、受付部170bが受け付けた収納日時情報と記憶部190bに記憶されている一又は複数の保管情報に含まれる保管開始日時情報とに基づいて、収納日時情報に該当する日時を含む所定期間に受付情報が発行された日時が該当する保管開始日時情報を含む保管情報を一又は複数抽出する。
【0040】
(ステップS6-2)
制御装置100bにおいて、抽出部180bは、抽出した一又は複数の保管情報を含む保管情報通知を作成する。抽出部180bは、作成した保管情報通知を通信部110bへ出力する。通信部110bは、抽出部180bが出力した保管情報通知を取得し、取得した保管情報通知を荷物保管装置100aへ送信する。
(ステップS7-2)
荷物保管装置100aにおいて、通信部110aは、制御装置100bが送信した保管情報通知を受信する。
(ステップS8-2)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、通信部110aが受信した保管情報通知を取得する。処理部160aは、取得した保管情報通知を操作部115a出力する。操作部115aは、処理部160aが出力した保管情報通知を取得し、取得した保管情報通知を表示する。
(ステップS9-2)
管理者は、荷物保管装置100aの操作部115aに表示された一又は複数の保管情報を参照し、一又は複数の保管情報の各々に含まれるユーザー荷物画像情報に基づいてユーザーが取り出しに来た荷物を含むユーザー荷物画像情報を特定する。管理者は、特定したユーザー荷物画像情報と関連付けられている受付情報に含まれる受付番号を取得する。
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、ユーザー又は管理者が操作部115aに入力した受付番号を取得し、取得した保管を開始することを指示する情報を含む指示情報を作成する。
(ステップS10-2)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aへ出力する。通信部110aは、処理部160aが出力した指示情報を取得し、取得した指示情報を制御装置100bへ送信する。
【0041】
(ステップS11-2)
制御装置100bにおいて、通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した指示情報を受信する。
(ステップS12-2)
制御装置100bにおいて、受付部170bは、通信部110bが受信した指示情報に含まれる受付番号を受け付ける。抽出部180bは、受付部170bが受け付けた受付番号と記憶部190bに記憶されている一又は複数の保管情報の各々に含まれる受付番号とを照合し、一致する受付番号を含む受付情報に関連付けられている搭載部IDを取得する。
(ステップS13-2)
制御装置100bにおいて、抽出部180bは、取得した搭載部IDを含む制御情報を作成する。抽出部180bは、作成した制御情報を通信部110bへ出力する。通信部110bは、抽出部180bが出力した制御情報を取得し、取得した制御情報を荷物保管装置100aへ送信する。
(ステップS14-2)
荷物保管装置100aにおいて、通信部110aは、制御装置100bが送信した制御情報を受信する。処理部160aは、通信部110aが受信した制御情報を取得する。処理部160aは、取得した制御情報に含まれる搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160aは、取得した搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ搬送させ、搬入出口4へ搬送させた搭載部2を保管ラック3へ搬送させる命令である搬送命令を搬送部135aへ出力する。搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ移動させる。
(ステップS15-2)
荷物保管装置100aにおいて、搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を搬入出口4から保管ラック3へ移動させる。
(ステップS16-2)
制御装置100bにおいて、抽出部180bは、記憶部190bに記憶されている保管情報から、ステップS12-2で取得した搭載部IDを含む保管情報を特定し、特定した保管情報のうち空き情報が関連付けられていないものに空き情報を関連付ける。
【0042】
前述した実施形態では、荷物保管システム100が荷物保管装置100aと制御装置100bとを含む場合について説明したがこの例に限られない。例えば、荷物保管システム100を荷物保管装置100aと制御装置100bとを一体化させて構成してもよいし、荷物保管システム100を3以上の装置で構成してもよい。例えば、一台の制御装置100bが複数の荷物保管装置100aを制御してもよい。また、複数の制御装置100bで一台の荷物保管装置100aを制御してもよいし、複数の制御装置100bで複数の荷物保管装置100aを制御してもよい。複数の制御装置100bを含んで構成する場合に、制御装置100b同士をマスタースレーブ方式で構成してもよい。
前述した実施形態では、荷物保管システム100が荷物保管装置100aを一台含む場合について説明したがこの例に限られない。例えば、荷物保管システム100が、荷物保管装置100aを複数備えていてもよい。この場合、複数の荷物保管装置100aが一台の制御装置100bによって制御されてもよいし、複数の制御装置100bによって制御されてもよい。
前述した実施形態では、荷物保管装置100aの保管ラック3には、搭載部2を個別に出し入れ可能に保管する保管スペース31が縦横に複数の配列されている。これら保管スペース31は、上下三段に設けられ、上二段は大型搭載部2Aが保管可能とされ、最下段は小型搭載部2Bが保管可能となっている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、保管スペース31に、大型搭載部2Aが保管可能となるように区分けされてもよいし、小型搭載部2Bが保管可能となるように区分けされてもよい。また、保管スペース31に保管される大型搭載部2Aの数と小型搭載部2Bの数とを適宜変更できるようにしてもよい。
前述した実施形態では、荷物保管装置100aの開口部に撮像部120aが搭載されている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、撮像部120aが荷物保管装置100aの外部に設置されていてもよい。この場合、荷物保管装置100aの外部に設置された撮像部120aは、ユーザー荷物画像情報を生成し、生成したユーザー荷物画像情報を、荷物保管装置100aへ送信するようにしてもよい。
前述した実施形態では、荷物保管装置100aは、割り当てた搭載部にユーザーが荷物を収納した際にユーザーと荷物とを撮像することによってユーザー荷物画像情報を生成する。制御装置100bは、荷物を預ける位置に搬送された搭載部に荷物が収納され、支払いが行われた際に、荷物保管装置100aが生成したユーザー荷物画像情報を取得する場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、荷物保管装置100aは、任意のタイミングでユーザーと荷物とを撮像することによってユーザー荷物画像情報を生成してもよい。また、荷物保管装置100aは、ユーザーと荷物とを別々に撮像してもよい。具体的には、荷物保管装置100aは、操作部115aにてユーザーが荷物預かりの要求操作をする際にユーザーを撮像することによってユーザー画像情報を生成し、搭載部に荷物が収納されて外扉40が閉まり始める際に荷物を撮像することによってユーザー画像情報を生成するようにしてもよい。 前述した実施形態では、荷物保管装置100aにおいて、操作部115aは、受付情報を表示することで、荷物を預けたユーザーに受付番号を通知する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、荷物保管装置100aは、受付情報を印字したレシートで提供してもよいし、メール、ソーシャルツールで受付情報を通知してもよいし、非接触通信でユーザーの端末装置へ受付情報を通知してもよい。このようにして、受付情報が提供された場合において、レシートを紛失したり、メール、ソーシャルツールで通知された受付情報を紛失したり、ユーザーが端末装置を紛失したことなどによって、ユーザーが受付番号を失念した場合にも本実施形態を適用できる。
また、例えば、荷物保管装置100aは、受付情報を、数字を組み合わせた番号に限らず、受付情報を表したバーコードやQR(Quick Response)コードをレシートへ印字することによって受付情報を提供してもよい。あるいは、荷物保管装置100aは、受付情報を表したバーコードやQR(Quick Response)コードを画面に表示することで受付情報を提供してもよい。このようにして、受付情報が提供された場合において、レシートを紛失したことなどによって、ユーザーが受付番号を失念した場合にも本実施形態を適用できる。
前述した実施形態では、撮像部120aは、ユーザーと荷物とを撮像することによってユーザー荷物画像情報を生成する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、撮像部120aは、ユーザーと荷物とのいずれか一方を撮像することによってユーザー画像情報と荷物画像情報とのいずれかを生成してもよい。この場合、管理者は、荷物保管装置100aに表示された一又は複数の保管情報を参照し、一又は複数の保管情報の各々に含まれるユーザー画像情報と荷物画像情報とのいずれかに基づいてユーザーを含むユーザー画像情報とユーザーが取り出しに来た荷物を含む荷物画像情報とのいずれかを特定する。
例えば、撮像部120aは、ユーザーと荷物とのいずれか一方を撮像することによってユーザー画像情報と荷物画像情報とを生成してもよい。この場合、管理者は、荷物保管装置100aに表示された一又は複数の保管情報を参照し、一又は複数の保管情報の各々に含まれるユーザー画像情報と荷物画像情報とに基づいてユーザーを含むユーザー画像情報とユーザーが取り出しに来た荷物を含む荷物画像情報とを特定する。
前述した実施形態では、管理者が、荷物保管装置100aに表示された一又は複数の保管情報を参照し、一又は複数の保管情報の各々に含まれるユーザー荷物画像情報に基づいてユーザーが取り出しに来た荷物を含むユーザー荷物画像情報を特定し、特定したユーザー荷物画像情報と関連付けられている受付情報に含まれる受付番号を取得する場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、制御装置100bが、荷物を取り出しに来たユーザーの画像情報を取得し、取得したユーザーの画像情報と一又は複数の保管情報の各々に含まれるユーザー荷物画像情報とを照合し、ユーザーの画像が含まれるユーザー荷物画像情報を特定し、特定したユーザー荷物画像情報と関連付けられている受付情報を出力するようにしてもよい。このように構成することによって、管理者を介することなく、荷物を取りに来たユーザーへ受付情報を通知できる。
前述した実施形態において、荷物保管装置100aは、照明部を備えていてもよい。照明部は、撮像部120aが撮像する際に、撮像を補佐する。照明部は、撮像系に合わせて、可視光を照射してもよいし、赤外光を照射してもよいし、紫外光を照射してもよい。
【0043】
本実施形態に係る荷物保管システム100によれば、荷物保管システム100は、荷物を収納できる搭載部2を複数備え、複数の搭載部2のうち、いずれかの搭載部2をユーザーに割り当て、割り当てた搭載部2に収納される荷物を保管する。荷物保管システム100は、荷物を預ける位置に搬送された搭載部2に荷物が収納された際に、受付情報を発行する発行部140bと、搭載部2に、ユーザーが荷物を収納した際に撮像されたユーザーと荷物の少なくとも一方の第1画像情報を取得する取得部150bと、発行部140bが発行した受付情報と、受付情報が発行された日時を示す情報である保管開始日時情報と、取得部150bが取得した第1画像情報とを関連付けた保管情報を記憶部190bに記憶する処理部160bとを備える。
このように構成することによって、受付情報と、利用者あるいは荷物の画像と、日時情報とを紐づけることができるため、受付情報が無くても利用者と受付情報との自動的な紐づけを可能にできる。つまり、ユーザーが荷物保管システムに荷物を預けた場合に受付情報と保管開始日時情報とユーザーと荷物の少なくとも一方の第1画像情報とを関連付けた保管情報を記憶できるため、仮に荷物を取りに来たユーザーが受付情報に含まれる受付番号を失念した場合でも、保管開始日時情報と第1画像情報とのいずれかに基づいて、ユーザーが取りに来た荷物を特定できる。このため、ユーザーは、預けた荷物を確認できる。
また、指定された収納日時情報を、荷物を搭載部2に収納した日時として受け付ける受付部170bと、受付部170bが受け付けた収納日時情報と、記憶部190bに記憶されている保管情報とに基づいて、収納した日時を含む所定期間に、受付情報が発行された日時が該当する保管情報を抽出する抽出部180bと、抽出部180bが抽出した保管情報を出力する出力部としての操作部115aとを備える。このように構成することによって、おおよその利用日時を元に保管情報を抽出して出力することができるため、ユーザーが記憶している情報との照合を容易にできる。つまり、荷物保管システム100は、収納日時情報に基づいて、収納した日時を含む所定期間に、受付情報が発行された日時が該当する保管開始日時情報を含む保管情報を抽出できるため、抽出した保管情報に基づいて、ユーザーは、預けた荷物を確認できる。
また、第1画像情報を取得する撮像部120aとしての第1撮像部を備える。
【0044】
(実施形態の変形例1)
実施形態の変形例1の荷物保管システムの一例は、
図1から
図8を適用できる。
実施形態の変形例1は、前述した実施形態において、荷物保管装置100aは、ユーザーと荷物とを撮像することによってユーザー荷物画像情報を生成することに加えて、ユーザーが荷物を取り出した後の搭載部2の内部の画像を撮像することによって搭載部画像情報を生成する。
制御装置100bは、荷物保管装置100aが生成した搭載部画像情報と搭載部IDとを取得する。制御装置100bは、記憶している保管情報に含まれる搭載部IDが取得した搭載部IDと一致する保管情報に搭載部画像情報を関連付けて記憶部190bに記憶する。
ユーザーは荷物を取り出したが、搭載部に忘れ物があると判断した場合に、荷物保管システム100の管理者を呼ぶ操作を行う。管理者は、ユーザーに荷物を搭載部に収納した日時を荷物保管装置100aの操作部に入力させる。荷物保管装置100aは、ユーザーが入力した荷物を搭載部に収納した日時に基づいて収納日時情報を作成し、作成した収納日時情報を制御装置100bへ出力する。制御装置100bは、荷物保管装置100aが出力した収納日時情報を受け付ける。制御装置100bは、受け付けた収納日時情報と記憶部190bに記憶されている一又は複数の保管情報とに基づいて、ユーザーが荷物を収納した日時を含む所定期間に受付情報が発行された日時が該当する保管開始日時情報を含む保管情報を一又は複数抽出する。制御装置100bは、抽出した一又は複数の保管情報を荷物保管装置100aへ出力する。荷物保管装置100aは制御装置100bが出力した一又は複数の保管情報を取得し、取得した一又は複数の保管情報を表示する。
管理者は、荷物保管装置100aに表示された一又は複数の保管情報を参照し、一又は複数の保管情報の各々に含まれる搭載部画像情報に基づいてユーザーが荷物を取り出した後に残っているものがあるか否かを判断する。
【0045】
以下、荷物保管システム100に含まれる荷物保管装置100aと制御装置100bとについて、実施形態と異なる点について順次説明する。
(荷物保管装置100a)
処理部160aは、搬送部135aが搬送命令に基づいて、搬入出口4へ搬送させた搭載部2を保管ラック3へ搬送させるとき、撮像部120aに撮像させ、撮像部120aから搭載部画像情報を取得する。処理部160aは、搭載部IDと取得した搭載部画像情報とを含む通知情報を作成する。処理部160aは、作成した通知情報を通信部110aから制御装置100bへ送信する。
(制御装置100b)
取得部150bは、通信部110bが受信した通知情報を取得し、取得した通知情報に含まれる搭載部IDと搭載部画像情報とを取得する。取得部150bは、取得した搭載部IDと搭載部画像情報とを処理部160bへ出力する。
処理部160bは、取得部150bが出力した搭載部IDと搭載部画像情報とを取得する。処理部160bは、記憶部190bに記憶されている保管情報に含まれる搭載部IDのうち取得部150bから取得した搭載部IDと一致する保管情報を特定する。処理部160bは、特定した保管情報に搭載部画像情報を関連付けて記憶する。
【0046】
(荷物保管システム100の動作)
図13は、実施形態の変形例1に係る荷物保管システムの動作の一例を示す図である。
図13を参照して、ユーザーが荷物を取り出した後の処理について説明する。
(ステップS1-3)
荷物保管装置100aにおいて、搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ移動させる。
(ステップS2-3)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、搬送部135aが搬送命令に基づいて、搬入出口4へ搬送させた搭載部2を保管ラック3へ搬送させるとき、撮像部120aに撮像させる。
(ステップS3-3)
荷物保管装置100aにおいて、搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を搬入出口4から保管ラック3へ移動させる。
(ステップS4-3)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、搭載部IDと取得した搭載部画像情報とを含む通知情報を作成する。処理部160aは、作成した通知情報を通信部110aへ出力する。通信部110aは、処理部160aが出力した通知情報を取得し、取得した通知情報を制御装置100bへ送信する。
(ステップS5-3)
制御装置100bにおいて、通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した通知情報を受信する。取得部150bは、通信部110bが受信した通知情報を取得し、取得した通知情報に含まれる搭載部IDと搭載部画像情報とを取得する。取得部150bは、取得した搭載部IDと搭載部画像情報とを処理部160bへ出力する。処理部160bは、取得部150bが出力した搭載部IDと搭載部画像情報とを取得する。処理部160bは、記憶部190bに記憶されている保管情報に含まれる搭載部IDのうち取得部150bから取得した搭載部IDと一致する保管情報を特定する。処理部160bは、特定した保管情報に搭載部画像情報を関連付けて記憶する。
ユーザーが、荷物を取り出した後に、搭載部に忘れ物があるか否かを判断するときの動作は、
図12のステップS1-2からS8-2を適用できるため、ここでの説明は、省略する。
【0047】
前述した実施形態の変形例1では、保管情報に搭載部画像情報を関連付けて記憶する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、搭載部IDと搭載部画像情報とを関連付けて記憶部190bに記憶してもよい。この場合、制御装置100bは、荷物保管装置100aが出力した収納日時情報を受け付け、受け付けた収納日時情報と記憶部190bに記憶されている一又は複数の保管情報とに基づいて、ユーザーが荷物を収納した日時を含む所定期間に受付情報が発行された日時が該当する保管情報を一又は複数抽出する。さらに、制御装置100bは、抽出した一又は複数の保管情報に含まれる搭載部IDを含む搭載部画像情報を抽出する。制御装置100bは、抽出した保管情報と搭載部画像情報とを荷物保管装置100aへ送信する。
前述した実施形態の変形例1では、ユーザーが荷物を取り出した後の搭載部2の内部の画像を撮像部120aが撮像することによって取得する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、撮像部120aに加えて、ユーザーが荷物を取り出した後の搭載部2の内部の画像を撮像できる位置に他の撮像部を備えるようにしてもよい。
前述した実施形態の変形例1において、制御装置100bは、搭載部IDと搭載部画像情報とを関連付けた情報を管理者へ通知してもよい。このように構成することによって、管理者は、搭載部画像を参照することによって汚れ、忘れ物などを確認できる。
実施形態の変形例1によれば、前述した実施形態に係る荷物保管システム100において、取得部150bは、荷物を取り出す位置に搬送された搭載部2から荷物が取り出された後に撮像された搭載部2の内部の第2画像情報としての搭載部画像情報を取得し、処理部160bは、第2画像情報と、搭載部2の識別情報とを関連付けた搭載部情報を記憶部190bに記憶する。
このように構成することによって、第2画像情報と搭載部2の識別情報とを関連付けて記憶できるため、仮にユーザーが荷物を預けた搭載部に忘れ物があったか否かを判断したい場合に、荷物保管システム100は収納日時情報に基づいて一又は複数の保管情報を特定し、特定した一又は複数の保管情報の各々に含まれる第1画像情報に基づいてユーザーが荷物を預けた搭載部の識別情報を特定できる。荷物保管システム100は、特定した搭載部の識別情報に関連付けられる第2画像情報を取得できるため、ユーザーは、第2画像情報を処理することによって得られる搭載部2の内部の画像を参照することによって、忘れ物をしたか否かを判断できる。
また、第2画像情報を取得する第2撮像部を備える。第1撮像部に加え第2撮像部を備えることによって、搭載部2の内部を撮像容易な位置に第2撮像部を配置できる。
【0048】
(実施形態の変形例2)
実施形態の変形例2の荷物保管システムの一例は、
図1から
図8を適用できる。
実施形態の変形例2は、前述した実施形態において、荷物保管システム100は、ユーザーに対して、割り当てた搭載部2の変更を可能としたものである。
制御装置100bは、複数の搭載部2のうち、いずれかの搭載部2をユーザーに割り当てる。荷物保管装置100aは、割り当てた搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ移動させる。荷物保管装置100aは、ユーザーが荷物保管装置100aの操作部に入力した搭載部2の変更を要求する情報を制御装置100bへ出力する。制御装置100bは、荷物保管装置100aが出力した搭載部2の変更を要求する情報を受け付ける。制御装置100bは、割り当てた搭載部2以外の搭載部のうち、空いているいずれかの搭載部2をユーザーに割り当てる。
【0049】
以下、荷物保管システム100に含まれる荷物保管装置100aと制御装置100bとについて、実施形態と異なる点について順次説明する。
(荷物保管装置100a)
ユーザーは、操作部115aを操作することによって、搭載部2の変更を要求する情報を入力する。
処理部160aは、ユーザーが操作部115aに入力した搭載部2の変更を要求する情報を取得し、取得した搭載部2の変更を要求する情報を含む指示情報を作成する。処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aから制御装置100bへ送信する。
(制御装置100b)
割当部130bは、通信部110bが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれる搭載部2の変更を要求する情報に基づいて空いている搭載部2を割り当てる。割当部130bは、割り当てる搭載部2の搭載部IDを処理部160bへ出力する。
【0050】
(荷物保管システム100の動作)
図14は、実施形態の変形例2に係る荷物保管システムの動作の一例を示す図である。
図14を参照して、ユーザーが搭載部2の変更を要求したときの処理について説明する。
ステップS1-4からS9-4は、
図9のステップS1-1からS9-1を適用できる。
(ステップS10-4)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、ユーザーが操作部115aに入力した搭載部2の変更を要求する情報を取得し、取得した搭載部2の変更を要求する情報を含む指示情報を作成する。
(ステップS11-4)
荷物保管装置100aにおいて、処理部160aは、作成した指示情報を通信部110aへ出力する。通信部110aは、処理部160aが出力した指示情報を制御装置100bへ送信する。
(ステップS12-4)
制御装置100bにおいて、通信部110bは、荷物保管装置100aが送信した指示情報を受信する。
(ステップS13-4)
制御装置100bにおいて、割当部130bは、通信部110bが受信した指示情報を取得し、取得した指示情報に含まれる搭載部2の変更を要求する情報に基づいて、記憶部190bに記憶されている保管情報を参照して空いている搭載部2を割り当てる。
(ステップS14-4)
制御装置100bにおいて、割当部130bは、割り当てる搭載部2の搭載部IDを処理部160bへ出力する。処理部160bは、割当部130bが出力した搭載部2の搭載部IDを取得する。処理部160bは、取得した搭載部IDを含む制御情報を作成し、作成した制御情報を通信部110bから送信する。
ステップS11-4の後に、
図9のステップS10-1以降の処理が行われる。
【0051】
前述した実施形態の変形例2において、搭載部2の変更の対象となった搭載部2の搭載部IDを外部に通知するようにしてもよい。このように構成することによって、通知を受けた荷物保管システム100の管理者は、搭載部IDに該当する搭載部2の内部を確認し、汚れを落とすなどの対策を取ることができる。
実施形態の変形例2によれば、前述した実施形態に係る荷物保管システム100において、複数の搭載部2のうち、荷物を預ける位置に搬送された第1搭載部の変更要求を受け付ける割当部130bとしての第2受付部と、第2受付部が受け付けた変更要求に基づいて、荷物を預ける位置に搬送されている第1搭載部を、荷物を預ける位置から移動させ、荷物を預ける位置に、複数の搭載部のうち、第1搭載部とは異なる第2搭載部を搬送させる処理部160aとしての搬送制御部とを備える。このように構成することによって、ユーザーは、割り当てられた搭載部を変更できるため、仮に割り当てられた搭載部2の内部が汚れていた場合に、汚れていない搭載部2に変更できる。
【0052】
(実施形態の変形例3)
図15は、実施形態の変形例3の荷物保管システムの一例を示す図である。
実施形態の変形例3は、前述した実施形態において、荷物保管装置100aにセンサー185aと通知部195aとを備える。
センサー185aは、一又は複数のセンサーを含む。実施形態の変形例では、一例として、センサー185a-1とセンサー185a-2との二個のセンサーを備える場合について説明を続ける。
図16は、実施形態の変形例3の荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
図16(a)は、
図5(a)にセンサー185a-1を追加したものである。
図16(b)は、
図6(a)にセンサー185a-1を追加したものである。
図16(a)、(b)に示すように、センサー185a-1は、荷物を預ける位置に設置される。例えば、センサー185a-1は、搭載部2の開口2aに取り付けられている。
図17は、実施形態の変形例3に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
図17は、
図7にセンサー185a-2を追加したものである。
図17に示すように、センサー185a-2は、搭載部2の搬送経路に設置されている。例えば、センサー185a-2は、底盤13に設置される。
センサー185a-1とセンサー185a-2は、危険物検出センサーによって構成される。危険物検出センサーの一例は、サーモグラフィ、振動計などである。
通知部195aは、センサー185a-1とセンサー185a―2とのいずれか一方又は両方が危険物を検出した場合に、管理者へ通知する。
【0053】
実施形態の変形例3では、センサー185aが、荷物を預ける位置と搭載部2の搬送経路との両方に設置されている場合について説明したが、この限りでない。例えば、センサー185aが、荷物を預ける位置又は搭載部2の搬送経路に設置されてもよい。また、センサー185aが設置される位置は、荷物を預ける位置と搭載部2の搬送経路との限られず、複数の搭載部2の各々に設置されてもよい。センサー185aを、荷物を預ける位置と搭載部2の搬送経路とのいずれか一方又は両方に設置することによって、複数の搭載部2の各々に設置することなく荷物の状態を検出できる。
実施形態の変形例3では、センサー185aが、危険物検出センサーで構成される場合について説明したが、この限りでない。例えば、センサー185aが、生体センサーで構成されてもよい。このように構成することによって、預かる荷物に生体が含まれる場合に通知することができる。
実施形態の変形例3では、荷物保管装置100aにセンサー185aと通知部195aとの両方を備える場合について説明したが、この例に限られない。例えば、制御装置100bに通知部195aを備えるようにしてもよい。
【0054】
実施形態の変形例3によれば、前述した実施形態に係る荷物保管システム100において、搭載部2の搬送経路あるいは荷物預け位置において、搭載部2に収納された荷物から危険物を検出する危険物検出センサー(185a)と、危険物検出センサー(185a)が、危険物を検出した場合に、通知する通知部195aとを備える。このように構成することによって、危険物を含む荷物が搭載部2に預けられた場合に通知することができる。
実施形態の変形例3によれば、前述した実施形態に係る荷物保管システム100において、搭載部2の搬送経路あるいは荷物預け位置において、搭載部2に収納された荷物から生体を検出する生体センサー(185a)と、生体センサー(185a)が、生体を検出した場合に、通知する通知部195aとを備える。このように構成することによって、生体を含む荷物が搭載部2に預けられた場合に通知することができる。
【0055】
(実施形態の変形例4)
図18は、実施形態の変形例4の荷物保管システムの一例を示す図である。
実施形態の変形例4は、前述した実施形態において、荷物保管装置100aに殺菌部205aを備える。
殺菌部205aは、一又は複数の殺菌部を含む。実施形態の変形例4では、一例として、殺菌部205a-1と殺菌部205a-2との二個の殺菌部を備える場合について説明を続ける。
図19は、実施形態の変形例4の荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の搭載部の一例を示す図である。
図19(a)は、
図5(a)に殺菌部205a-1を追加したものである。
図19(b)は、
図6(a)に殺菌部205a-1を追加したものである。
図19(a)、(b)に示すように、殺菌部205a-1は、荷物を預ける位置に設置される。例えば、殺菌部205a-1は、搭載部2の天井面に取り付けられている。
図20は、実施形態の変形例4に係る荷物保管システムに含まれる荷物保管装置の移動装置の一例を示す図である。
図20は、
図7に殺菌部205a-2を追加したものである。
図20に示すように、殺菌部205a-2は、搭載部2の搬送経路に設置されている。例えば、殺菌部205a-2は、底盤13に設置される。
殺菌部205a-1と殺菌部205a-2とは、紫外光、マイクロ波などの電磁波を照射する。殺菌部205a-1が照射した電磁波によって、搭載部2の内部が殺菌・滅菌(以下「殺菌等」と記載する)される。
搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を保管ラック3から搬入出口4へ移動させる。保管ラック3から搬入出口4へ移動させた搭載部2から荷物が取り出される。殺菌部205a-1は、搭載部2から荷物が取り出された後に、電磁波を搭載部2の内部に照射する。つまり、殺菌部205a-1は、利用が完了して空となった搭載部2に対して、殺菌等を所定の時間行う。制御部100bは、殺菌等を実施している間は当該搭載部2とその搭載部2の保管ラック3とを使用不可に設定する。搬送部135aは、処理部160aが出力した搬送命令に基づいて、移動装置5を制御することによって搭載部IDに該当する搭載部2を搬入出口4から保管ラック3へ移動させる。
搭載部2の天井面に殺菌部205a-1が取り付けられているため、搭載部2の内部に荷物が無い場合には、いつでも殺菌等を行うことが可能となる。そのため、殺菌等の開始は、利用が完了して搭載部2が空となった直後から開始してもよいし、搭載部2が搬入出口から保管ラック3に移動の時から開始してもよいし、保管ラック3に搭載部2が移動した後から開始してもよい。
殺菌部205a-2が照射した電磁波によって、搭載部2の外部から搭載部2は殺菌等される。
【0056】
実施形態の変形例4では、殺菌部205aが、荷物を預ける位置と搭載部2の搬送経路との両方に設置されている場合について説明したが、この限りでない。例えば、殺菌部205aが、荷物を預ける位置又は搭載部2の搬送経路などの搭載部2の外部に設置されてもよい。また、殺菌部205aが設置される位置は、荷物を預ける位置と搭載部2の搬送経路などの搭載部2の外部とに限られず、複数の搭載部2の各々に設置されてもよいし、保管ラック3に設置されてもよい。殺菌部205aを、搭載部2の搬送経路などの搭載部2の外部に設置することによって、複数の搭載部2の各々に設置することなく殺菌等を行うことができる。殺菌部205aを保管ラック3に設置することによって、内部に荷物が無い搭載部2を順次、殺菌等を行う手段が設置された保管ラックに移動して殺菌等を行うことが可能である。
実施形態の変形例4では、殺菌部205aが電磁波を照射する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、殺菌部205aが消毒液、消毒ガスなどを噴霧し、その後噴霧した消毒液、消毒ガスなどを除去するようにしてもよいし、加熱などを行うようにしてもよい。
【0057】
実施形態の変形例4によれば、前述した実施形態に係る荷物保管システム100において、搭載部2の搬送経路あるいは荷物預け位置において、搭載部2を殺菌と滅菌とのいずれか一方又は両方を実行する殺菌部(205a)を備える。このように構成することによって、搭載部2を殺菌と滅菌とのいずれか一方又は両方をすることができる。
【0058】
以上、実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、上述した荷物保管装置100a、制御装置100bは、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROMなどの可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置を含む。
【0059】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
【0060】
なお、上述の荷物保管装置100a、制御装置100bは内部にコンピュータを有している。そして、上述した荷物保管装置100a、制御装置100bの各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどをいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0061】
1、1A…扉装置、2…搭載部、2a…開口、2A…大型搭載部、2B…小型搭載部、3…保管ラック、4…搬入出口、4A…取出部、5…移動装置、10…荷物保管装置(搬送システム)、11…外殻体、12…操作パネル、21、21A、21B…内扉、21a…外面、22…係合凸部(第一係合部材、第一凸部)、40…外扉、41、41A、41B…係合凹部(第二係合部材)、41b…下片(第二凸部)、51…搬送リフト、100…荷物保管システム、100a…荷物保管装置、100b…制御装置、110a、110b…通信部、115a…操作部、120a…撮像部、130b…割当部、135a…搬送部、140b…発行部、150b…取得部、160a、160b…処理部、170b…受付部、180b…抽出部、185a…センサー、190b…記憶部、195a…通知部、205a…殺菌部、E…スライド方向、F…進退方向、N…荷物、Q1…閉位置、Q2…開位置、T…移動通路、X1…左右方向、X2…前後方向、X3…上下方向