(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076136
(43)【公開日】2022-05-19
(54)【発明の名称】ポスティング管理システム
(51)【国際特許分類】
A47G 29/122 20060101AFI20220512BHJP
G06K 17/00 20060101ALI20220512BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20220512BHJP
G06Q 50/32 20120101ALI20220512BHJP
【FI】
A47G29/122 B
G06K17/00 022
G06K7/10 412
G06Q50/32
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020186416
(22)【出願日】2020-11-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】511309241
【氏名又は名称】株式会社Wing of Freedom
(74)【代理人】
【識別番号】100136250
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 博臣
(74)【代理人】
【識別番号】100198719
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 良裕
(72)【発明者】
【氏名】益 利光
【テーマコード(参考)】
3K100
5L049
【Fターム(参考)】
3K100CA51
3K100CD10
5L049AA24
5L049BB08
5L049CC45
(57)【要約】
【課題】チラシの提供を希望する者にのみ当該チラシを提供することが可能なポスティング管理システムの提供。
【解決手段】ポスティング管理システム1は、ポスト2とスマートフォン3と管理サーバ4とを備えて構成される。ポスト2は、読取リーダー23とブザー25とコントローラ27とを有する。管理サーバ4は、ポスト識別情報とチラシ要否情報とを関連付けて記憶する記憶部43を有する。読取リーダー23は、紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取る。コントローラ27は、ポスト識別情報を管理サーバ4に送信する。管理サーバ4は、チラシ要否情報が要である場合には投函可をポスト2に通知し、チラシ要否情報が否である場合には投函不可をポスト2に通知する。ポスト2のブザー25は、投函可に応答して投函を許容するブザー音を出力し、投函不可に応答して投函を禁止するブザー音を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙チラシの投函を管理するためのポスティング管理システムであって、
前記紙チラシのポスティング対象であるポストであって、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取る読取リーダーと、前記紙チラシの投函者に投函要否を報知する報知部と、コントローラとを有するポストと、
前記ポストを識別するポスト識別情報と前記紙チラシの要否を示すチラシ要否情報とを関連付けて記憶する記憶部を有する管理サーバと、
を備え、
前記読取リーダーは、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取り、
前記コントローラは、前記読取リーダーで読み取りが行われると、前記ポスト識別情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記ポスト識別情報に対応する前記チラシ要否情報を参照し、前記チラシ要否情報が要である場合には投函可を前記ポストに通知し、前記チラシ要否情報が不要である場合には投函不可を前記ポストに通知し、
前記ポストの報知部は、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する情報を報知し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する情報を報知することを特徴とするポスティング管理システム。
【請求項2】
前記報知部は、ブザーを含み、
前記ブザーは、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容するブザー音を出力し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止するブザー音を出力することを特徴とする請求項1に記載のポスティング管理システム。
【請求項3】
前記報知部は、モニタを含み、
前記モニタは、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する画面を表示し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する画面を表示することを特徴とする請求項1に記載のポスティング管理システム。
【請求項4】
紙チラシの投函及び電子チラシの配信を管理するためのポスティング管理システムであって、
前記紙チラシのポスティング対象であるポストであって、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取る読取リーダーと、前記紙チラシの投函者に投函要否を報知する報知部と、コントローラとを有するポストと、
前記電子チラシの配信先であるユーザ端末と、
前記ポストを識別するポスト識別情報とチラシ要否情報とを関連付けて記憶すると共に、チラシ識別情報と電子チラシとを関連付けて記憶する記憶部を有する管理サーバと、
を備え、
前記チラシ要否情報は、前記電子チラシの配信が要で前記紙チラシの投函が不要である第1パターンと、前記電子チラシの配信が不要で前記紙チラシの投函が要である第2パターンと、前記電子チラシの配信も前記紙チラシの投函も要である第3パターンと、前記電子チラシの配信も前記紙チラシの投函も不要である第4パターンとを含み、
前記読取リーダーは、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取り、
前記コントローラは、前記バーコード又は前記二次元コードに含まれる前記チラシ識別情報を抽出し、前記チラシ識別情報と前記ポスト識別情報とを前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、
前記ポスト識別情報によって特定されるポストに関連付けられた前記チラシ要否情報を参照し、
前記チラシ要否情報が前記第1パターンである場合には、投函不可を前記ポストに通知すると共に、前記チラシ識別情報に対応する前記電子チラシを前記ユーザ端末に送信し、
前記チラシ要否情報が前記第2パターンである場合には、投函可を前記ポストに通知し、
前記チラシ要否情報が前記第3パターンである場合には、投函可を前記ポストに通知すると共に、前記チラシ識別情報に対応する前記電子チラシを前記ユーザ端末に送信し、
前記チラシ要否情報が前記第4パターンである場合には、投函不可を前記ポストに通知し、
前記ポストの報知部は、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する情報を報知し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する情報を報知することを特徴とするポスティング管理システム。
【請求項5】
紙チラシの投函を管理するためのポスティング管理システムであって、
前記紙チラシのポスティング対象であるポストであって、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取る読取リーダーと、前記紙チラシの投函者に投函要否を報知する報知部と、コントローラとを有するポストと、
前記ポストを識別するポスト識別情報とチラシ要否情報とを関連付けて記憶する記憶部を有する管理サーバと、
を備え、
前記チラシ要否情報は、男性向け紙チラシの投函が要で女性向け紙チラシの投函が不要である第1パターンと、男性向け紙チラシの投函が不要で女性向け紙チラシの投函が要である第2パターンと、男性向け紙チラシの投函も女性向け紙チラシの投函も要である第3パターンと、男性向け紙チラシの投函も女性向け紙チラシの投函も不要である第4パターンとを含み、
前記読取リーダーは、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取り、
前記コントローラは、前記読取リーダーで読み取りが行われると、前記バーコード又は前記二次元コードに含まれているカテゴリ情報を抽出し、前記カテゴリ情報を前記ポスト識別情報と共に前記管理サーバに送信し、
前記カテゴリ情報は、前記紙チラシが男性向けと女性向けとのいずれであるかを示す情報であり、
前記管理サーバは、
前記チラシ要否情報が前記第1パターンである場合には、前記カテゴリ情報が男性向けであることを条件に投函可を前記ポストに通知し、前記カテゴリ情報が女性向けであることを条件に投函不可を前記ポストに通知し、
前記チラシ要否情報が前記第2パターンである場合には、前記カテゴリ情報が男性向けであることを条件に投函不可を前記ポストに通知し、前記カテゴリ情報が女性向けであることを条件に投函可を前記ポストに通知し、
前記チラシ要否情報が前記第3パターンである場合には、投函可を前記ポストに通知し、
前記チラシ要否情報が前記第4パターンである場合には、投函不可を前記ポストに通知し、
前記ポストの報知部は、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する情報を報知し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する情報を報知することを特徴とするポスティング管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポスティング管理システムに関し、より詳細には、紙チラシの投函可否や電子チラシの配信可否を決定するポスティング管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポストに投函された投函物を遠隔地から確認することが可能な技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1では、郵便物や配達物の投函を検知して内部の投函状況を撮影し、通信ネットワークを介して撮影画像データを投函通知システム(311)に送信する郵便ポスト(101)が開示されている。
【0004】
また、特許文献1では、事前登録したメール配信先にポスト内の画像ファイル付きメールを送信する投函通知システム(311)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ポストには、郵便物や配達物に加え、広告用のチラシやビラ(以下、単にチラシとも称する)なども投函される。
【0007】
この点、ポストに投函されるチラシは、投函を望まない者にとっては迷惑以外の何ものでもないし、広告主にとっても費用対効果が高いとは言えない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、チラシの提供を希望する者にのみ当該チラシを提供することが可能なポスティング管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、紙チラシの投函を管理するためのポスティング管理システムであって、前記紙チラシのポスティング対象であるポストであって、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取る読取リーダーと、前記紙チラシの投函者に投函要否を報知する報知部と、コントローラとを有するポストと、前記ポストを識別するポスト識別情報と前記紙チラシの要否を示すチラシ要否情報とを関連付けて記憶する記憶部を有する管理サーバと、を備え、前記読取リーダーは、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取り、前記コントローラは、前記読取リーダーで読み取りが行われると、前記ポスト識別情報を前記管理サーバに送信し、前記管理サーバは、前記ポスト識別情報に対応する前記チラシ要否情報を参照し、前記チラシ要否情報が要である場合には投函可を前記ポストに通知し、前記チラシ要否情報が不要である場合には投函不可を前記ポストに通知し、前記ポストの報知部は、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する情報を報知し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する情報を報知することを特徴とするポスティング管理システムを提供している。
【0010】
ここで、前記報知部は、ブザーを含み、前記ブザーは、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容するブザー音を出力し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止するブザー音を出力するのが好ましい。
【0011】
また、前記報知部は、モニタを含み、前記モニタは、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する画面を表示し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する画面を表示するのが好ましい。
【0012】
また、本発明は、紙チラシの投函及び電子チラシの配信を管理するためのポスティング管理システムであって、前記紙チラシのポスティング対象であるポストであって、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取る読取リーダーと、前記紙チラシの投函者に投函要否を報知する報知部と、コントローラとを有するポストと、前記電子チラシの配信先であるユーザ端末と、前記ポストを識別するポスト識別情報とチラシ要否情報とを関連付けて記憶すると共に、チラシ識別情報と電子チラシとを関連付けて記憶する記憶部を有する管理サーバと、を備え、前記チラシ要否情報は、前記電子チラシの配信が要で前記紙チラシの投函が不要である第1パターンと、前記電子チラシの配信が不要で前記紙チラシの投函が要である第2パターンと、前記電子チラシの配信も前記紙チラシの投函も要である第3パターンと、前記電子チラシの配信も前記紙チラシの投函も不要である第4パターンとを含み、前記読取リーダーは、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取り、前記コントローラは、前記バーコード又は前記二次元コードに含まれる前記チラシ識別情報を抽出し、前記チラシ識別情報と前記ポスト識別情報とを前記管理サーバに送信し、前記管理サーバは、前記ポスト識別情報によって特定されるポストに関連付けられた前記チラシ要否情報を参照し、前記チラシ要否情報が前記第1パターンである場合には、投函不可を前記ポストに通知すると共に、前記チラシ識別情報に対応する前記電子チラシを前記ユーザ端末に送信し、前記チラシ要否情報が前記第2パターンである場合には、投函可を前記ポストに通知し、前記チラシ要否情報が前記第3パターンである場合には、投函可を前記ポストに通知すると共に、前記チラシ識別情報に対応する前記電子チラシを前記ユーザ端末に送信し、前記チラシ要否情報が前記第4パターンである場合には、投函不可を前記ポストに通知し、前記ポストの報知部は、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する情報を報知し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する情報を報知することを特徴とするポスティング管理システムを提供している。
【0013】
更に、本発明は、紙チラシの投函を管理するためのポスティング管理システムであって、前記紙チラシのポスティング対象であるポストであって、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取る読取リーダーと、前記紙チラシの投函者に投函要否を報知する報知部と、コントローラとを有するポストと、前記ポストを識別するポスト識別情報とチラシ要否情報とを関連付けて記憶する記憶部を有する管理サーバと、を備え、前記チラシ要否情報は、男性向け紙チラシの投函が要で女性向け紙チラシの投函が不要である第1パターンと、男性向け紙チラシの投函が不要で女性向け紙チラシの投函が要である第2パターンと、男性向け紙チラシの投函も女性向け紙チラシの投函も要である第3パターンと、男性向け紙チラシの投函も女性向け紙チラシの投函も不要である第4パターンとを含み、前記読取リーダーは、前記紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読取り、前記コントローラは、前記読取リーダーで読み取りが行われると、前記バーコード又は前記二次元コードに含まれているカテゴリ情報を抽出し、前記カテゴリ情報を前記ポスト識別情報と共に前記管理サーバに送信し、前記カテゴリ情報は、前記紙チラシが男性向けと女性向けとのいずれであるかを示す情報であり、前記管理サーバは、前記チラシ要否情報が前記第1パターンである場合には、前記カテゴリ情報が男性向けであることを条件に投函可を前記ポストに通知し、前記カテゴリ情報が女性向けであることを条件に投函不可を前記ポストに通知し、前記チラシ要否情報が前記第2パターンである場合には、前記カテゴリ情報が男性向けであることを条件に投函不可を前記ポストに通知し、前記カテゴリ情報が女性向けであることを条件に投函可を前記ポストに通知し、前記チラシ要否情報が前記第3パターンである場合には、投函可を前記ポストに通知し、前記チラシ要否情報が前記第4パターンである場合には、投函不可を前記ポストに通知し、前記ポストの報知部は、前記投函可に応答して前記紙チラシの投函を許容する情報を報知し、前記投函不可に応答して前記紙チラシの投函を禁止する情報を報知することを特徴とするポスティング管理システムを提供している。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、チラシ要否情報が要である場合には投函可がポストに通知され、当該ポストの報知部によって投函を許容する情報が報知される。また、チラシ要否情報が不要である場合には投函不可がポストに通知され、当該ポストの報知部によって投函を禁止する情報が報知される。そのため、チラシの提供を希望する者にのみ当該チラシを提供することが可能である。
【0015】
なお、本発明のポスティング管理システムのように、チラシの提供を希望する者にのみ当該チラシを提供することができる点は上述した特許文献1には全く記載されていない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態に係るポスティング管理システムの概略構成図。
【
図3】ポスティング管理システムの処理の流れを示すシーケンス図。
【
図4】第2実施形態に係るチラシ要否情報を示す図。
【
図5】第2実施形態に係る電子チラシ情報を示す図。
【
図6】第2実施形態に係るポスティング管理システムのシーケンス図。
【
図8】変形例に係るポスティング管理システムのシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<1.第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態によるイベント管理システムについて
図1から
図3に基づき詳細に説明する。具体的には、本発明のポスティング管理システムの一例として、
図1に示すポスティング管理システム1を例にとって説明する。
【0018】
図1に示すように、ポスティング管理システム1は、ポスト2と、スマートフォン3と、管理サーバ4とを備えて構成される。
【0019】
ポスト2は、家の入り口などに設置される郵便受けであり、紙チラシのポスティング対象である。ポスト2は、ネットワーク通信部21と、読取リーダー23と、ブザー25と、コントローラ(制御部)27とを備えて構成される。
【0020】
ネットワーク通信部21は、インターネットなどのネットワーク回線を介して外部(管理サーバ4)とネットワーク通信を行う処理部である。
【0021】
読取リーダー23は、紙チラシに印刷されたバーコード又は二次元コードを読み取るための読取専用装置である。
【0022】
ブザー25は、複数種類のブザー音を出力する装置である。ブザー25は、入力信号に応じて、紙ポストの投函を許容するブザー音や紙チラシの投函を禁止するブザー音を出力することが可能である。
【0023】
コントローラ27は、ネットワーク通信部21、読取リーダー23及びブザー25を制御する装置である。
【0024】
スマートフォン3は、本発明に係るユーザ端末の一例であり、ポスト2を管理する者によって使用される公知の携帯端末である。スマートフォン3は、プロセッサ、プロセッサのワークエリア等として機能するRAM、プロセッサが実行するプログラムやデータを格納するROMを備えている。
【0025】
具体的には、スマートフォン3は、ネットワーク通信部31と、タッチパネルディスプレイ33と、制御部35とを備えて構成される。
【0026】
ネットワーク通信部31は、インターネットなどのネットワーク回線を介して外部(管理サーバ4)とネットワーク通信を行う処理部である。
【0027】
タッチパネルディスプレイ33は、入力操作に応じて各種画面を表示する公知の操作パネルである。
【0028】
制御部35は、ネットワーク通信部31及びタッチパネルディスプレイ33を制御する処理部である。
【0029】
管理サーバ4は、紙チラシの投函を管理するための公知のサーバコンピュータであり、プロセッサ、プロセッサのワークエリア等として機能するRAM、プロセッサが実行するプログラムやデータを格納するROMを備えている。
【0030】
具体的には、管理サーバ4は、ネットワーク通信部41と、記憶部43と、制御部45とを備えて構成される。
【0031】
ネットワーク通信部41は、インターネットなどのネットワーク回線を介して外部(ポスト2やスマートフォン3)とネットワーク通信を行う処理部である。
【0032】
記憶部43は、各種の情報を記憶する公知のメモリであり、
図2に示すチラシ要否情報を記憶する処理部である。
【0033】
図2に示すように、チラシ要否情報は、ポストIDとチラシ要否とを関連付けて記録したデータテーブルである。
【0034】
制御部45は、ネットワーク通信部41及び記憶部43を制御する処理部である。
【0035】
続いて、
図3に示すシーケンス図を参照しながら、ポスト2とスマートフォン3と管理サーバ4との間のやりとりについて説明する。
【0036】
まず、ステップS1において、スマートフォン3は、紙チラシの要否を示すチラシ要否情報を管理サーバ4に送信する。具体的には、スマートフォン3は、図示しない登録画面を介して紙チラシの要否がユーザによって入力されると、入力内容に応じたチラシ要否情報(「要」又は「不要」)をポストIDと共に管理サーバ4に送信する。なお、ポストIDは、ユーザによって管理されるポストの識別情報である。
【0037】
これに対して、管理サーバ4は、ポストIDとチラシ要否情報とを関連付けて
図2に示すデータテーブルに記憶する(ステップS2)。
【0038】
紙チラシに印字されたバーコード又は二次元コードがポスト2の読取リーダー23に近接すると、読取リーダー23は、バーコード又は二次元コードを読み取る(ステップS3)。
【0039】
ポスト2のコントローラ27は、読取リーダー23で読み取りが行われると、ポストIDを管理サーバ4に送信する(ステップS4)。
【0040】
これに対して、管理サーバ4は、ポスト2から受信したポストIDに対応するチラシ要否を参照する。
【0041】
そして、チラシ要否が「不要」である場合には(ステップS5)、管理サーバ4は、投函不可をポスト2に通知する(ステップS6)。管理サーバ4から投函不可を受信すると、ポスト2のブザー25は、紙ポストの投函を禁止するブザー音を出力する(ステップS7)。
【0042】
一方、チラシ要否が「要」である場合には(ステップS8)、管理サーバ4は、投函可をポスト2に通知する(ステップS9)。管理サーバ4から投函可を受信すると、ポスト2のブザー25は、紙ポストの投函を許容するブザー音を出力する(ステップS10)。
【0043】
上述した第1実施形態によれば、チラシ要否情報が「要」である場合には投函可がポスト2に通知され、投函を許容するブザー音がブザー25から出力される。また、チラシ要否情報が「不要」である場合には投函不可がポスト2に通知され、投函を禁止するブザー音がブザー25から出力される。そのため、紙チラシの投函を希望する者にのみ当該チラシをポストに投函することが可能である。
【0044】
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。上述した第1実施形態では、紙チラシの投函可否を管理するポスティング管理システムを例示した。
【0045】
一方、この第2実施形態では、紙チラシの投函可否に加え、電子チラシの配信可否を管理するポスティング管理システムを例示する。以下、
図4から
図6を参照しながら、第2実施形態について第1実施形態と相違する部分を中心に説明する。
【0046】
第2実施形態では、管理サーバ4の記憶部43は、
図4に示すチラシ要否情報を記憶している。また、管理サーバ4の記憶部43は、
図5に示す電子チラシ情報も記憶している。
【0047】
図4に示すように、チラシ要否情報は、ポストIDとチラシ要否パターンとを関連付けて記録したデータテーブルである。
【0048】
チラシ要否パターンには、4つのパターンのうちユーザが事前に選択した1つのパターンが記録される。
【0049】
第1パターンは、電子チラシの配信が「要」で、紙チラシの投函が「不要」のパターンである(レコードRC11)。
【0050】
第2パターンは、電子チラシの配信が「不要」で、紙チラシの投函が「要」のパターンである(レコードRC12)。
【0051】
第3パターンは、電子チラシの配信も「要」で、紙チラシの投函も「要」のパターンである(レコードRC13)。
【0052】
第4パターンは、電子チラシの配信も「不要」で、紙チラシの投函も「不要」のパターンである(レコードRC14)。
【0053】
図5に示すように、電子チラシ情報は、チラシIDと、チラシIDに対応する電子チラシのファイルパスとを関連付けて記憶するデータテーブルである。チラシIDには、チラシを識別するための識別番号が記録される。ファイルパスには、電子チラシの格納場所を示すパス情報が記録される。
【0054】
続いて、
図6に示すシーケンス図を参照しながら、第2実施形態におけるポスティング管理システム1の動作ついて説明する。
【0055】
まず、ステップS1~S3に関しては、上述した第1実施形態と同様の処理が実行される。ただし、ステップS1においてスマートフォン3から管理サーバ4に送信されるチラシ要否情報は、上述した4つのチラシ要否パターンのいずれかが送信される。
【0056】
ポスト2のコントローラ27は、読取リーダー23で読み取りが行われると(ステップS3)、バーコード又は二次元コードに含まれるチラシ識別情報を抽出し、当該チラシ識別情報とポストIDとを管理サーバ4に送信する(ステップS41)。
【0057】
これに対して、管理サーバ4は、ポスト2から受信したポストIDに対応するチラシ要否パターンを取得する。
【0058】
チラシ要否パターンが第1パターンである場合には(ステップS61)、管理サーバ4は、投函不可をポスト2に通知する(ステップS611)。ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函不可を受信すると、紙ポストの投函を禁止するブザー音(NGブザー音)を出力する(ステップS612)。
【0059】
また、チラシ要否パターンが第1パターンである場合には(ステップS61)、管理サーバ4は、ポスト2から受信したチラシ識別情報に対応するファイルパスを取得する。そして、管理サーバ4は、ファイルパスに対応する電子ファイルをスマートフォン3に送信する(ステップS613)。
【0060】
チラシ要否パターンが第2パターンである場合には(ステップS62)、管理サーバ4は、投函可をポスト2に通知する(ステップS621)。ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函可を受信すると、紙ポストの投函を許容するブザー音(OKブザー音)を出力する(ステップS622)。
【0061】
チラシ要否パターンが第3パターンである場合には(ステップS63)、管理サーバ4は、投函可をポスト2に通知する(ステップS631)。ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函可を受信すると、紙ポストの投函を許容するブザー音(OKブザー音)を出力する(ステップS632)。
【0062】
また、チラシ要否パターンが第3パターンである場合には(ステップS63)、管理サーバ4は、ポスト2から受信したチラシ識別情報に対応するファイルパスを取得する。そして、管理サーバ4は、ファイルパスに対応する電子ファイルをスマートフォン3に送信する(ステップS633)。
【0063】
チラシ要否パターンが第4パターンである場合には(ステップS64)、管理サーバ4は、投函不可をポスト2に通知する(ステップS641)。ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函不可を受信すると、紙ポストの投函を禁止するブザー音(NGブザー音)を出力する(ステップS642)。
【0064】
上述した第2実施形態によれば、紙チラシの投函可否のみならず、電子チラシの配信可否をも管理することが可能である。より詳細には、電子チラシの配信のみを希望する者、紙チラシの投函のみを希望する者、電子チラシの配信及び紙チラシの投函の双方を希望する者、電子チラシの配信も紙チラシの投函も希望しない者の要望に応えることが可能である。
【0065】
<3.変形例>
本発明によるポスティング管理システムは上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0066】
例えば、上述した第1実施形態では、チラシ要否(要又は不要)に応じて紙チラシの投函可否を決定する場合を例示したが、これに限定されない。紙チラシのカテゴリ(男性向け又は女性向け)に対応する4つのパターンに応じて投函可否を決定するようにしてもよい。
【0067】
具体的には、管理サーバ4の記憶部43は、
図7に示すチラシ要否情報を記憶する。
図7に示すように、チラシ要否情報のチラシ要否パターンには、4つのパターンのうちユーザが事前に選択した1つのパターンが記録される。
【0068】
第1パターンは、男性向け紙チラシの投函が「要」で、女性向け紙チラシの投函が「不要」のパターンである(レコードRC21)。
【0069】
第2パターンは、男性向け紙チラシの投函が「不要」で、女性向け紙チラシの投函が「要」のパターンである(レコードRC22)。
【0070】
第3パターンは、男性向け紙チラシの投函も「要」で、女性向け紙チラシの投函も「要」のパターンである(レコードRC23)。
【0071】
第4パターンは、男性向け紙チラシの投函も「不要」で、女性向け紙チラシの投函も「不要」のパターンである(レコードRC24)。
【0072】
続いて、
図8に示すシーケンス図を参照しながら、当該変形例におけるポスティング管理システム1の動作ついて説明する。
【0073】
まず、ステップS1~S3に関しては、上述した第1及び第2実施形態と同様の処理が実行される。ただし、ステップS1においてスマートフォン3から管理サーバ4に送信されるチラシ要否情報は、上述した4つのチラシ要否パターンのいずれかが送信される。
【0074】
ポスト2のコントローラ27は、読取リーダー23で読み取りが行われると(ステップS3)、バーコード又は二次元コードに含まれるカテゴリ情報を抽出し、当該カテゴリ情報とポストIDとを管理サーバ4に送信する(ステップS42)。
【0075】
これに対して、管理サーバ4は、ポスト2から受信したポストIDに対応するチラシ要否パターンを取得する。
【0076】
チラシ要否パターンが第1パターンである場合には(ステップS51)、管理サーバ4は、カテゴリ情報に基づいて紙チラシのカテゴリ(男性向け又は女性向け)を判定する。
【0077】
そして、管理サーバ4は、男性向けと判定した場合には投函可をポスト2に通知する(ステップS511)。そして、ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函可を受信すると、紙ポストの投函を許容するブザー音(OKブザー音)を出力する(ステップS512)。
【0078】
他方、管理サーバ4は、女性向けと判定した場合には投函不可をポスト2に通知する(ステップS513)。そして、ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函不可を受信すると、紙ポストの投函を禁止するブザー音(NGブザー音)を出力する(ステップS514)。
【0079】
チラシ要否パターンが第2パターンである場合には(ステップS52)、管理サーバ4は、カテゴリ情報に基づいて紙チラシのカテゴリ(男性向け又は女性向け)を判定する。
【0080】
そして、管理サーバ4は、男性向けと判定した場合には投函不可をポスト2に通知する(ステップS521)。そして、ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函不可を受信すると、紙ポストの投函を禁止するブザー音(NGブザー音)を出力する(ステップS522)。
【0081】
他方、管理サーバ4は、女性向けと判定した場合には投函可をポスト2に通知する(ステップS523)。そして、ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函可を受信すると、紙ポストの投函を許容するブザー音(OKブザー音)を出力する(ステップS524)。
【0082】
チラシ要否パターンが第3パターンである場合には(ステップS53)、管理サーバ4は、カテゴリ情報に関係なく、投函可をポスト2に通知する(ステップS531)。ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函可を受信すると、紙ポストの投函を許容するブザー音(OKブザー音)を出力する(ステップS532)。
【0083】
チラシ要否パターンが第4パターンである場合には(ステップS54)、管理サーバ4は、カテゴリ情報に関係なく、投函不可をポスト2に通知する(ステップS541)。ポスト2のブザー25は、管理サーバ4から投函不可を受信すると、紙ポストの投函を禁止するブザー音(NGブザー音)を出力する(ステップS542)。
【0084】
上述した変形例によれば、紙チラシのカテゴリ(男性向け又は女性向け)に応じて当該紙チラシの投函可否が決定されるので、より適切な紙チラシがポストに投函される可能性が高く、広告の費用対効果に優れている。
【0085】
また、上述した第1及び第2実施形態では、本発明に係る報知部の一例としてブザー25を例示したが、これに限定されない。例えば、ブザー25の代わりにモニタを設置し、当該モニタに紙チラシの投函を許容するメッセージや紙チラシの投函を禁止するメッセージを表示するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上のように本発明によるポスティング管理システムは、紙チラシの投函や電子チラシの配信を管理するのに適している。
【符号の説明】
【0087】
1 ポスティング管理システム
2 ポスト
3 スマートフォン
4 管理サーバ
21 ネットワーク通信部
23 読取リーダー
25 ブザー
27 コントローラ
31 ネットワーク通信部
33 タッチパネルディスプレイ
35 制御部
41 ネットワーク通信部
43 記憶部
45 制御部